JP5077336B2 - 無線通信装置 - Google Patents
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Description
RFIDシステムに用いられるアンテナから放射される電磁界には、準静電界、誘導界、放射界の3つの界があり、これらの界強度は、それぞれ、アンテナからの距離の3乗、アンテナからの距離の2乗、アンテナからの距離の1乗に反比例する。
ただし、現在では、前者の誘導界結合方式、特にHF帯RFIDシステムが最も広く普及している。
以下、図面を参照しながら、この発明の無線通信装置の好適な実施例について説明する。
図1はこの発明の実施例1に係る無線通信装置を示す平面図であり、図2は図1内のA−A’線による断面図である。
導電性物体3上の定在波電流分布は、導電性物体3の先端の電流振幅が零である、という境界条件によって決定される。
したがって、第1の周波数帯の所望周波数が第2の周波数帯の所望周波数に比べて十分大きい場合、すなわち、第2の周波数帯の実効波長λ2eが第1の周波数帯の実効波長λ1eに比べて十分長い場合には、第2の周波数帯の電流は、導電性物体3上にはほとんど流れない。
このとき、上述したように、第1の周波数帯においては、平行平板キャパシタ30が、電気的にはほぼ短絡構造となる場合が多いので、第1の周波数帯の動作は、集積回路5の入力インピーダンスに無関係となる。
つまり、アンテナの特性は、渦巻状導電性物体のサイズ、巻数、アンテナ近傍媒質の特性に大きく依存するのであって、これらの物理的条件および電気的条件と、要求される通信距離とによっては、キャパシタ30は除去可能な場合もあり、この発明において必ずしも必要不可欠な構成要素ではない。
以下、集積回路5の入出力端子間にキャパシタが接続される場合を例にとって説明するが、前述のように削除可能な場合もある。
ここで、第1の周波数帯の第1の中心周波数をf1、第2の周波数帯の第2の中心周波数をf2とし、第1の中心周波数f1でのインピーダンス値をZ1、第2の中心周波数f2でのインピーダンス値をZ2とすると、f1>>f2なる条件が成立している場合には、以下の式(2)が成立する。
たとえば、第1および第2の中心周波数f1、f2が、
f1=2.45[GHz]
f2=13.56[MHz]
であれば、中心周波数比f1/f2は、以下の式(3)で与えられる。
f1=960[MHz]
f2=13.56[MHz]
であれば、中心周波数比f1/f2は、以下の式(4)で与えられる。
f1=860[MHz]
f2=13.56[MHz]
であれば、中心周波数比f1/f2は、以下の式(5)で与えられる。
したがって、第1の中心周波数f1においては電気的にほぼ短絡、第2の中心周波数f2においては電気的にほぼ開放状態となる。
この結果、図1の構成により、各アンテナが単体で存在した場合と同等の通信性能を確保することが可能となる。
図4は集積回路4の入出力端子からアンテナ側を見たインピーダンス周波数特性Zf1を示す特性図である。
図4のインピーダンス周波数特性Zf1から明らかなように、図1のアンテナ構成の場合、自由空間に置かれた半波長ダイポールアンテナと比べると、リアクタンス変化量が大きく狭帯域ではあるが、類似のインピーダンス特性(直列共振特性)を示していることが分かる。
図5から明らかなように、図1のアンテナ構成により、半波長ダイポールアンテナと同様の放射パターンが得られており、放射効率は、−1.1dB、利得は、1.3dBiである。
なお、図5(b)において、y−z面に交差偏波(Eφ成分)が生じているが、主偏波(Eθ成分)の利得低下を招くレベルではなく、タグアンテナとしては実用上問題ない。
すなわち、図6に示すように、両者を渦巻状導電性物体2の外側に配置してもよいし、図7に示すように、集積回路5を渦巻状導電性物体2の外側に、平行平板コンデンサ30を渦巻状導電性物体2の内側に配置してもよい。また、図示しないが、集積回路5を渦巻状導電性物体2の内側に配置し、平行平板コンデンサ30を渦巻状導電性物体2の外側に配置してもよい。
以下、集積回路5および平行平板コンデンサ30を、渦巻状導電性物体2の内側に配置した場合を例にとって説明するが、これらを渦巻状導電性物体2の外側に配置しても、この発明に係るアンテナの動作が原理的に損なわれるものではない。
図8において、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。この場合、導電性物体10が追加された点を除けば、前述(図1参照)と同様の構成である。
なお、図9において、インピーダンス周波数特性Zf2のプロット周波数は、0.96f1から1.04f1まで、0.01f1刻みで、9ポイントにわたって示されている。
導電性物体11は、渦巻状導電性物体2および/または導電性物体3(渦巻状導電性物体2および導電性物体3の少なくとも一方)の近傍に配置されており、導電性物体11の一端は集積回路4の端子の一端に接続され、導電性物体11の他端は集積回路4の端子の他端に接続されている。また、導電性物体3は渦巻状導電性物体2に接続されている。
図11において、インピーダンス周波数特性Zf3のプロット周波数は、0.95f1から1.05f1まで、0.005f1刻みで、21ポイントにわたって示されている。
なお、導電性物体11は、導電性物体3および/または渦巻状導電性物体2に接していてもよい。この状態は、導電性物体11と導電性物体3および/または渦巻状導電性物体2との距離を零にした極限であり、アンテナとして上述と同様の動作をすると考えられる。
また、図8のように、導電性物体10(第3の導電性物体)をさらに備え、導電性物体10の一端は、導電性物体3に接続され、導電性物体10の他端は、渦巻状導電性物体2に接続されている。
上記実施例1(図1、図8、図10)のアンテナ構成では、動作帯域があまり広くないという問題が生じる場合がある。また、動作帯域幅と渦巻状導電性物体2上の電流分布とは相関があると考えられる。
これを確認するために、まず便宜的に、図13の平面図に示すように、渦巻状導電性物体2を方環状導電性物体12に置換して、図13のアンテナ構成において、第1の周波数帯のアンテナ特性を計算した。
図14において、インピーダンス周波数特性Zf4のプロット周波数は、図4と同一であって5ポイントにわたって示されているが、図4のインピーダンス周波数特性Zf1よりもリアクタンス変化量が少なく、広帯域になっていることが分かる。
図13のアンテナ構成による図15では、図1のアンテナ構成による図5と比べてパターン形状に大きな差異はないが、わずかではあるが利得が高い。
以上の検討から、図13のように、渦巻状導電性物体2を方環状導電性物体12に置換することにより、帯域幅と放射効率とを同時に改善可能であることが分かった。
そこで、実際には、図1のアンテナ構成において、渦巻状導電性物体2の隣り合う巻線間を容量結合させることにより、第2の周波数帯の通信特性に影響を与えることなく、第1の周波数帯のアンテナ性能を改善することを試みる。
図16は巻線間短絡部の数nと放射効率との関係を示す特性図であり、巻線間を短絡する巻線間短絡部13の数n(n=1、・・・、6)に対する放射効率の違いを示している。
図16において、渦巻状導電性物体2の巻線間短絡部13は、隣り合う巻線間を短絡する複数の導電性物体14から構成されており、渦巻状導電性物体2に対して等間隔になるように配置されている。
図17からも明らかなように、巻線間短絡部13の数nによるアンテナインピーダンスの変化は、抵抗値Rおよびリアクタンス値Xのいずれも1[Ω]以下であり、ほとんど生じないことが分かる。
図18において、回路素子15は、渦巻状導電性物体2と導電性物体3または集積回路4との結合部付近で、渦巻状導電性物体2の巻線間を接続している。
図19はキャパシタの静電容量値(集中定数)C[pF]と第1の中心周波数f1における放射効率との関係を示す特性図である。
図19から明らかなように、静電容量値Cが小さくなるにつれて放射効率が劣化する傾向にあるが、C≧2pFであれば、放射効率の劣化量は0.2dB以内であり、実用上ほとんど問題ないことが分かる。
図21において、プロット周波数は、0.95f1から1.05f1まで、0.025f1刻みで、5ポイントにわたって示されている。
図22から明らかなように、第2の中心周波数f2のインピーダンス特性も、静電容量値Cにほとんど依存しないことが分かる。
図23(a)は、C=0pF(電気的に開放)のときの特性であり、図23(b)は、C=2pFのときの特性であり、図23(c)は、C=4pFのときの特性である。
また、図24(b)は、C=2pFのときの特性であり、図24(c)は、C=4pFのときの特性であり、図24(d)は、C=8pFのときの特性であり、図24(e)は、C=∞pF(電気的に短絡)のときの特性である。
したがって、回路素子15としては、周波数選択性結合手段として、たとえば、フィルタに使用されている誘電体共振器、セラミック共振器、圧電共振器など、任意の共振器が使用可能である。
これにより、回路素子15の電気特性を適切に選定し、第2の中心周波数f2の通信特性にほとんど影響を与えることなく、第1の周波数帯のアンテナ性能を改善することが可能となる。
上記実施例1、2(図1、図8、図10、図16、図18)に示したアンテナ構成を実用に供する形態に仕上げることを考えた場合、平板状物体1上に必ずしも任意の回路素子部品が実装できるとは限らず、また、部品点数の増加は、一般に製造コスト増加を招くことになる。
したがって、図18の構成に代えて、図25および図26のように、導電性物体2a、2bのみで渦巻状導電性物体2の巻線間を容量結合する構成を考える。
図25および図26は、渦巻状導電性物体2の巻線間を第1の周波数帯で容量結合する1つの構成例を示している。
図25において、渦巻状導電性物体2の一部(異層間接続部8aから異層間接続部8bまでの区間)は、平板状物体1の裏面に配置された導電性物体となっている。
すなわちこの例では、容量結合部位において、平板状物体1の表側の導電性物体2aの幅は、他の部位の幅よりも大きく形成されるとともに、平板状物体1の裏側の導電性物体2bの幅は、導電性物体2aの幅の2倍以上に形成されている。
すなわち、第1の周波数帯の電流を通し、第2の周波数帯の電流を遮断する周波数特性を有する構造として、渦巻状導電性物体2を平板状物体1の表面および裏面の両面上に形成するとともに、渦巻状導電性物体2a、2bの巻線幅を部分的に大きく形成している。
この結果、前述の実施例1、2と同様に、LF帯用またはHF帯用のコイル導体を、UHF帯用アンテナ導体として利用することができ、各アンテナの実装面積をできるだけ大きく確保し、HF帯、UHF帯の各単体の通信距離と同等の通信距離を有するLF帯またはHF帯と、UHF帯と、の共用RFIDカード型タグによる無線通信装置を得ることができる。
さらに、前述の実施例2(図18)の構成と比較して、部品点数を低減するとともに、より高性能な無線通信装置を得ることができる。
上記実施例3では、渦巻状導電性物体2を平板状物体1の表面および裏面の両面上に形成するとともに、容量結合部位の渦巻状導電性物体2a、2bの巻線幅を部分的に大きくしたが、図27および図28のように、渦巻状導電性物体2を平板状物体1の表面のみに形成し、容量性結合手段として、渦巻状導電性物体2の巻線形状を部分的に変形してもよい。
図28はインターディジタルキャパシタ16を拡大して示す平面図である。図28において、インターディジタルキャパシタ16は、渦巻状導電性物体2の一部がクシ歯状に形成されて、相互に挿入しあうことにより容量結合された構成を有している。
また、前述の実施例3(図25)の構成と比較して、平板状物体1の表面に形成された導電性物体2aと平板状物体1の裏面に形成された導電性物体2bとを接続する異層間接続部8a、8bを省略することができ、製作コストを低減することが可能となる。
すなわち、第1の周波数帯の電流を通し、第2の周波数帯の電流を遮断する周波数特性を有する構造として、渦巻状導電性物体2を平板状物体1の表面のみに形成し、渦巻状導電性物体2の巻線形状を部分的に変形し、巻線間に部分的にインターディジタルキャパシタ16を形成した構成を備えている。
この結果、前述の実施例1〜3と同様に、LF帯またはHF帯用のコイル導体を、UHF帯用アンテナ導体として利用することができ、各アンテナの実装面積をできるだけ大きくし、LF帯またはHF帯と、UHF帯と、の各単体の通信距離と同等の通信距離を有する、LF帯またはHF帯と、UHF帯と、の共用RFIDカード型タグによる無線通信装置を得ることができる。
また、前述の実施例3(図25)の構成と比較して、製作コストを低減することが可能になる。
上記実施例4(図27、図28)のインターディジタルキャパシタ16は、渦巻状導電性物体2の容量結合部位をクシ歯状に形成したが、少ない面積で十分な静電容量を得られない可能性があるので、図29および図30のように、平板状物体1の裏面に導電性物体19を設けて巻線間容量性結合手段18を構成してもよい。
図29はこの発明の実施例5に係る無線通信装置を示す平面図である。また、図30(a)、(b)は図29内の巻線間容量性結合手段18を拡大して示す平面図およびC−C’線による断面図である。
また、図30(a)、(b)において、容量結合部位の導電性物体2cは、他の部位よりも幅が大きく形成され、平板状物体1の裏面側の導電性物体19は、複数の導電性物体2cをすべて覆う大きさに形成されている。
図31から明らかなように、巻線間容量性結合手段18により、巻線間短絡時と同等の放射効率が得られることが分かる。
図32から明らかなように、巻線間容量性結合手段18の有無によるインピーダンス変化量はほとんど生じず、問題ない範囲内であることが分かる。
すなわち、第1の周波数帯の電流を通し、第2の周波数帯の電流を遮断する周波数特性を有するアンテナ構成として、渦巻状導電性物体2を平板状物体1の表面のみに形成した上で、渦巻状導電性物体2の巻線形状を部分的に変形するとともに、当該部位の裏面に導電性物体19を有する巻線間容量性結合手段18を備えている。
この結果、前述の実施例1〜4と同様に、LF帯またはHF帯用のコイル導体を、UHF帯用アンテナ導体として利用することができ、各アンテナの実装面積をできるだけ大きく確保し、LF帯またはHF帯と、UHF帯と、の各単体の通信距離と同等の通信距離を有する、LF帯またはHF帯と、UHF帯と、の共用RFIDカード型タグによる無線通信装置を得ることができる。
さらに、所望の巻線間容量結合が得られれば、必ずしも渦巻状導電性物体2の巻線形状を部分的に変形する必要はない。
図33のアンテナ構成においても、前述と同様の作用効果を奏する。
上記実施例1〜5では、渦巻状導電性物体2に対して導電性物体3のみを設けたが、図34のように、渦巻状導電性物体2に接続された導電性物体20をさらに設けてもよい。
図34はこの発明の実施例6に係る無線通信装置を示す平面図であり、たとえば前述の実施例5(図29)の構成に導電性物体20を追加した場合を示している。
図34のアンテナ構成により、第1の周波数帯において、導電性物体3および渦巻状導電性物体2の形状で決定される共振モードと、導電性物体20および渦巻状導電性物体2の形状で決定される共振モードと、導電性物体3、20および渦巻状導電性物体2(3つの導電性物体)の形状で決定される共振モードとからなる複数の共振モードを生じさせることができる。
また、導電性物体20は、必ずしも渦巻状導電性物体2に接続される必要はなく、たとえば図35の平面図に示すように、導電性物体20を平板状物体1の裏面に形成してもよい。この場合、導電性物体20の一端は、渦巻状導電性物体2の一部に対し、所定間隔を隔てて重ね配置され、渦巻状導電性物体2と容量性結合している。図35の構成においても、前述と同様の作用効果を奏する。
また、図35のように、導電性物体20の一端は、渦巻状導電性物体2の一部に対し、所定間隔を隔てて重ね配置されている。
前述の実施例1における図10のアンテナ構成を参照し、第2の周波数帯において、集積回路4および導電性物体11からなる閉回路内を貫く磁界が発生した場合、第2の周波数帯の電力の一部が、第1の周波数帯における通信用の集積回路4の抵抗成分によって消費され、第2の周波数帯の通信距離が低下するという問題が生じる可能性がある。
図36のアンテナ構成において、平行平板キャパシタ31、32の静電容量を適切な値に選定すれば、第1の周波数帯の通信性能に悪影響を与えることなく、集積回路4による第2の周波数帯の電力消散を回避することができ、第2の周波数帯の通信性能を良好に保つことが可能となる。
また、容量性リアクタンス(周波数選択性結合手段)を、第1の周波数帯に対するインピーダンス整合回路として使用することができ、第1の周波数帯における設計の自由度を増大させることができる。
この結果、前述の実施例1〜6で説明した無線通信装置の通信性能を向上させることが可能となる。
なお、上記実施例1〜7では具体的に言及しなかったが、実施例1〜7を統合することにより、第1および第2の周波数帯の両方で良好な通信が可能なカードタイプのRFIDタグを設計することができる。
ここでは、第1の周波数帯の中心周波数を953MHzとし、第2の周波数帯の中心周波数を13.56MHzとする。
コンデンサ25は、機能的に前述(図18)の回路素子15に対応しており、導電性物体40は、機能的に前述(図34、図35)の導電性物体20に対応している。
導電性物体19は、対向する渦巻状導電性物体2の部位とともに平行平板コンデンサを形成し、機能的に前述(図18)の回路素子15に対応している。
また、渦巻状導電性物体2の外形寸法L、Wは、上記カードサイズ規格に加えて、製造性と、第1および第2の周波数帯の両方のアンテナ性能とを総合的に考慮して、L=64mm、W=46mmとしている。さらに、渦巻状導電性物体2の巻数は「3」である。
集積回路4、5のうちの一方の集積回路4は、860MHz〜960MHzの周波数範囲において、外部通信機器(リーダ/ライタ)との間で良好に通信できる特性および機能を備えている。
また、他方の集積回路5は、13.56MHz帯において、外部通信機器との間で良好に通信できる特性および機能を備えている。
異層間接続部8aは、渦巻状導電性物体2と導電性物体7bとを接続しており、異層間接続部8bは、表裏の導電性物体7bを接続するとともに、導電性物体7bと導電性物体40とを接続している。導電性物体11の両端は集積回路4の入出力端子に接続される。
同様に、渦巻状導電性物体2の右方においても、導電性物体40を用いて平行平板コンデンサが構成されており、これは前述の実施例1〜7における平行平板30に相当している。
集積回路4とアンテナとのインピーダンス整合をとる方法としては、前述の実施例1で述べたように、微小ループを用いた電磁結合給電方式としている。
すなわち、渦巻状導電性物体2と導電性物体40とにより形成される平行平板コンデンサの静電容量値は、UHF帯のアンテナ特性が良好となるように設計されており、コンデンサ25の静電容量値は、HF帯のアンテナ特性が良好となるように設計されている。
図39において、横軸は、960MHzで規格化された周波数であり、縦軸は、動作利得[dBi]である。
この発明の実施例8による設計結果に基づき試作評価した結果、UHF帯において、6.2mの通信距離が得られ、実用に十分な性能を有することが確認された。
逆に、チップコンデンサなどのコンデンサ部品が実装困難な場合には、コンデンサ25を平行平板コンデンサ(導電性物体40)に置き換えればよい。
また、異層間接続部8は、スルーホール加工技術などを用いて形成することができ、集積回路4、5および回路素子(コンデンサ25)は、半田、導電性接着剤、または超音波を用いて、各種導電性物体と電気的に結合することができる。
また、第1の周波数帯をUHF帯(300MHz〜3000MHz)に含め、第2の周波数帯をLF帯(30kHz〜300kHz)またはHF帯(3MHz〜30MHz)に含めることにより、各アンテナの実装面積をできるだけ大きく確保し、各単体の通信距離と同等の通信距離を有するLF帯またはHF帯と、UHF帯と、の共用RFIDカード型タグによる無線通信装置を得ることができる。
実施例1〜8の要点を整理すると、一主面(図1〜42のうち、平板状物体1の表側)と他主面(図1〜42のうち、平板状物体1の裏側であって、透視図となっている面)を有する平板状物体1の一主面に形成され、集積回路5が電気的に接続された渦巻状導電性物体2と、この渦巻状導電性物体2を構成する巻き線の外周における平板状物体1の一主面又は他主面に形成され、渦巻状導電性物体2により直接的、又は、間接的に、接地された導電性物体3とを有する無線通信装置であるといえる。なお、集積回路4は導電性物体3より給電されるものである。
導電性物体40寄りの一隅とモノポールアンテナ3の基端寄りの一隅とが共有する辺に配置された巻き線屈曲部12eを有するので、巻き線屈曲部12eにおけるコイルアンテナ2の巻き線の外周から、その端部に向かう領域に当たる誘電体1の一主面、及び、それに対向する誘電体1の他主面の領域(つまり、誘電体1を平面視した場合に対向する表面と裏面)に設けられた生体接触領域にコイルアンテナ2の導体パターンが無いので、その部分を生体が触れても、図49に記載の無線通信装置の性能が劣化しない。基本的な構成は、図37に記載の無線通信装置と同様であり、コイルアンテナ2を構成する巻き線は、外周であって誘電体1の他主面に形成された他主面導体パターン19に対向する部分が拡幅された導体パターンである。コイルアンテナ2を構成する巻き線は、拡幅された導体パターンよりも内側の巻き線も拡幅されている。図中では巻き線が3回巻きなので、拡幅された導体パターンは、3箇所に形成されることになる。したがって、他主面導体パターン19の寸法は、3箇所の拡幅された導体パターンとほぼ同じとなる。コイルアンテナ2とコイルアンテナ用ICチップ5との接続関係の説明は、図37と同様なので省略する。
この実施例10では、モノポールアンテナ3をメアンダライン3aとL字状導体パターン3bとにより構成することで、モノポールアンテナ3の面積密度を上げ、誘電体1にスペースを設けて、生体接触領域とする例(図50、図51)と、この例に加えて、コイルアンテナ2を構成する巻き線を内周側に屈曲させた巻き線屈曲部12f,12gをコイルアンテナ2に設けることで、生体接触領域をさらに広げた例(図52,図53、及び図54,図55)を説明する。メアンダライン3aとL字状導体パターン3bとで主要部分を構成されたモノポールアンテナ3は、実施例1〜9に記載のモノポールアンテナ3にも適用可能であるが、実施例10においては、代表的な構成・構造を実施例10に係る無線通信装置を示す図50〜55を用いて説明する。
Claims (23)
- 一主面と他主面とを有する誘電体と、この誘電体の一主面に形成され、コイルアンテナ用ICチップが電気的に接続された矩形のコイルアンテナと、このコイルアンテナを構成する巻き線の外周における前記誘電体の一主面又は他主面に形成され、前記コイルアンテナにより接地されたモノポールアンテナと、このモノポールアンテナにより給電されるモノポールアンテナ用ICチップと、前記コイルアンテナを構成する巻き線の一部であって、前記コイルアンテナを構成する巻き線が内周側に屈曲した巻き線屈曲部とを備え、前記誘電体は、前記巻き線屈曲部における前記コイルアンテナの巻き線の外周から、その端部に向かう領域に当たる前記誘電体の一主面、及び、それに対向する前記誘電体の他主面の領域に設けられた生体接触領域を有する無線通信装置。
- 一主面と他主面とを有する誘電体と、この誘電体の一主面に形成され、コイルアンテナ用ICチップが電気的に接続された矩形のコイルアンテナと、このコイルアンテナを構成する巻き線の外周に接続され、前記誘電体の一主面に形成されたモノポールアンテナと、前記コイルアンテナを構成する巻き線の一部であって、前記コイルアンテナを構成する巻き線が内周側に屈曲した巻き線屈曲部と、前記コイルアンテナを構成する巻き線の内周側に配置され、前記モノポールアンテナに流れる電流によって生じる磁界と結合するループ導体パターンと、このループ導体パターンと電気的に接続されたモノポールアンテナ用ICチップとを備え、前記誘電体は、前記巻き線屈曲部における前記コイルアンテナの巻き線の外周から、その端部に向かう領域に当たる前記誘電体の一主面、及び、それに対向する前記誘電体の他主面の領域に設けられた生体接触領域を有する無線通信装置。
- 一主面と他主面とを有する誘電体と、この誘電体の一主面に形成され、コイルアンテナ用ICチップが電気的に接続された矩形のコイルアンテナと、このコイルアンテナを構成する巻き線の外周に一端が接続されたモノポールアンテナ用ICチップと、このモノポールアンテナ用ICチップの他端と電気的に接続され、前記誘電体の一主面に形成されたモノポールアンテナと、前記コイルアンテナを構成する巻き線の一部であって、前記コイルアンテナを構成する巻き線が内周側に屈曲した巻き線屈曲部とを備え、前記誘電体は、前記巻き線屈曲部における前記コイルアンテナの巻き線の外周から、その端部に向かう領域に当たる前記誘電体の一主面、及び、それに対向する前記誘電体の他主面の領域に設けられた生体接触領域を有する無線通信装置。
- 前記モノポールアンテナは、前記コイルアンテナと短絡するショートスタブを有する請求項3に記載の無線通信装置。
- 一主面と他主面とを有する誘電体と、この誘電体の一主面に形成され、コイルアンテナ用ICチップが電気的に接続された矩形のコイルアンテナと、このコイルアンテナを構成する巻き線の外周に接続され、前記誘電体の一主面に形成されたモノポールアンテナと、前記コイルアンテナを構成する巻き線の外周側に配置され、前記モノポールアンテナに流れる電流によって生じる磁界と結合するループ導体パターンと、このループ導体パターンと電気的に接続されたモノポールアンテナ用ICチップと、前記コイルアンテナを構成する巻き線の一部であって、前記コイルアンテナを構成する巻き線が内周側に屈曲した巻き線屈曲部とを備え、前記誘電体は、前記巻き線屈曲部における前記コイルアンテナの巻き線の外周から、その端部に向かう領域に当たる前記誘電体の一主面、及び、それに対向する前記誘電体の他主面の領域に設けられた生体接触領域を有する無線通信装置。
- 前記コイルアンテナを構成する巻き線の前記モノポールアンテナ用ICチップ又は前記モノポールアンテナが接続された部分は拡幅された導体パターンであり、この拡幅された導体パターンに対向する前記誘電体の他主面に形成され、前記コイルアンテナを構成する巻き線間を容量結合させる他主面導体パターンを有する請求項3〜5のいずれかに記載の無線通信装置。
- 一主面と他主面とを有する誘電体と、この誘電体の一主面に形成され、コイルアンテナ用ICチップが電気的に接続された矩形のコイルアンテナと、このコイルアンテナに対向する前記誘電体の他主面に形成され、前記コイルアンテナを構成する巻き線間を容量結合させる他主面導体パターンと、この他主面導体パターンに一端が接続されたモノポールアンテナ用ICチップと、このモノポールアンテナ用ICチップの他端と電気的に接続され、前記誘電体の他主面に形成されたモノポールアンテナと、前記コイルアンテナを構成する巻き線の一部であって、前記コイルアンテナを構成する巻き線が内周側に屈曲した巻き線屈曲部とを備え、前記誘電体は、前記巻き線屈曲部における前記コイルアンテナの巻き線の外周から、その端部に向かう領域に当たる前記誘電体の一主面、及び、それに対向する前記誘電体の他主面の領域に設けられた生体接触領域を有する無線通信装置。
- 前記コイルアンテナを構成する巻き線は、外周であって前記他主面導体パターンに対向する部分が拡幅された導体パターンである請求項7に記載の無線通信装置。
- 前記コイルアンテナを構成する巻き線は、前記拡幅された導体パターンよりも内側の巻き線の少なくとも一つが拡幅された請求項6又は8に記載の無線通信装置。
- 前記コイルアンテナは、前記コイルアンテナの四隅の少なくとも一つに配置された前記巻き線屈曲部を有する請求項1〜9のいずれかに記載の無線通信装置。
- 前記コイルアンテナは、前記コイルアンテナの四隅のうち、前記コイルアンテナのいずれか一つの辺を共有する二隅の間に配置された前記巻き線屈曲部を有する請求項1〜9のいずれかに記載の無線通信装置。
- コイルアンテナ用ICチップが接続された矩形のコイルアンテナと、このコイルアンテナが形成された第1の一主面、及び、この第1の主面と連続した第2の一主面、並びに、他主面とを有する矩形の誘電体と、この誘電体の第2の一主面、又は、前記誘電体の他主面の第2の一主面と対向する領域に形成され、前記コイルアンテナにより接地されたモノポールアンテナと、前記モノポールアンテナにより給電されるモノポールアンテナ用ICチップと、前記モノポールアンテナを構成する導体パターンであって、前記コイルアンテナに沿って延びたL字状導体パターンと、前記モノポールアンテナを構成する導体パターンであって、前記L字状導体パターンに電気的に接続され、前記コイルアンテナに沿って延びたメアンダラインと、このメアンダライン及び前記L字状導体パターンが形成された領域を除く、前記誘電体の第2の一主面及び前記誘電体の他主面の第2の一主面と対向する領域、又は、前記メアンダライン及び前記L字状導体パターンが形成された領域を除く、前記誘電体の他主面の第2の一主面と対向する領域及びその領域に対向する前記誘電体の第2の一主面の領域、に設けられた生体接触領域とを備えた無線通信装置。
- コイルアンテナ用ICチップが接続された矩形のコイルアンテナと、このコイルアンテナが形成された第1の一主面、及び、この第1の主面と連続した第2の一主面、並びに、他主面とを有する矩形の誘電体と、この誘電体の第2の一主面に形成され、前記コイルアンテナを構成する巻き線の外周に接続されたモノポールアンテナと、前記コイルアンテナを構成する巻き線の内周側に配置され、前記モノポールアンテナに流れる電流によって生じる磁界と結合するループ導体パターンと、このループ導体パターンと電気的に接続されたモノポールアンテナ用ICチップと、前記モノポールアンテナを構成する導体パターンであって、前記コイルアンテナに沿って延びたL字状導体パターンと、前記モノポールアンテナを構成する導体パターンであって、前記L字状導体パターンに電気的に接続され、前記コイルアンテナに沿って延びたメアンダラインと、このメアンダライン及び前記L字状導体パターンが形成された領域を除く、前記誘電体の第2の一主面及び前記誘電体の他主面の第2の一主面と対向する領域に設けられた生体接触領域とを備えた無線通信装置。
- コイルアンテナ用ICチップが接続された矩形のコイルアンテナと、このコイルアンテナが形成された第1の一主面、及び、この第1の主面と連続した第2の一主面、並びに、他主面とを有する矩形の誘電体と、この誘電体の第2の一主面に形成され、前記コイルアンテナを構成する巻き線の外周に一端が接続されたモノポールアンテナ用ICチップと、このモノポールアンテナ用ICチップの他端と電気的に接続され、前記誘電体の一主面に形成されたモノポールアンテナと、このモノポールアンテナを構成する導体パターンであって、前記コイルアンテナに沿って延びたL字状導体パターンと、前記モノポールアンテナを構成する導体パターンであって、前記L字状導体パターンに電気的に接続され、前記コイルアンテナに沿って延びたメアンダラインと、このメアンダライン及び前記L字状導体パターンが形成された領域を除く、前記誘電体の第2の一主面及び前記誘電体の他主面の第2の一主面と対向する領域に設けられた生体接触領域とを備えた無線通信装置。
- 前記モノポールアンテナは、前記コイルアンテナと短絡するショートスタブを有する請求項14に記載の無線通信装置。
- コイルアンテナ用ICチップが接続された矩形のコイルアンテナと、このコイルアンテナが形成された第1の一主面、及び、この第1の主面と連続した第2の一主面、並びに、他主面とを有する矩形の誘電体と、この誘電体の第2の一主面に形成され、前記コイルアンテナを構成する巻き線の外周に接続されたモノポールアンテナと、前記コイルアンテナを構成する巻き線の外周側に配置され、前記モノポールアンテナに流れる電流によって生じる磁界と結合するループ導体パターンと、このループ導体パターンと電気的に接続されたモノポールアンテナ用ICチップと、前記モノポールアンテナを構成する導体パターンであって、前記コイルアンテナに沿って延びたL字状導体パターンと、前記モノポールアンテナを構成する導体パターンであって、前記L字状導体パターンに電気的に接続され、前記コイルアンテナに沿って延びたメアンダラインと、このメアンダライン及び前記L字状導体パターンが形成された領域を除く、前記誘電体の第2の一主面及び前記誘電体の他主面の第2の一主面と対向する領域に設けられた生体接触領域とを備えた無線通信装置。
- 前記コイルアンテナを構成する巻き線の前記モノポールアンテナ用ICチップ又は前記モノポールアンテナが接続された部分は拡幅された導体パターンであり、この拡幅された導体パターンに対向する前記誘電体の他主面に形成され、前記コイルアンテナを構成する巻き線間を容量結合させる他主面導体パターンを有する請求項14〜16のいずれかに記載の無線通信装置。
- コイルアンテナ用ICチップが接続された矩形のコイルアンテナと、このコイルアンテナが形成された第1の一主面、及び、この第1の主面と連続した第2の一主面、並びに、他主面とを有する矩形の誘電体と、前記コイルアンテナに対向する前記誘電体の他主面に形成され、前記コイルアンテナを構成する巻き線間を容量結合させる他主面導体パターンと、この他主面導体パターンに一端が接続されたモノポールアンテナ用ICチップと、このモノポールアンテナ用ICチップの他端と電気的に接続され、前記誘電体の他主面の第2の一主面と対向する領域に形成されたモノポールアンテナと、このモノポールアンテナを構成する導体パターンであって、前記コイルアンテナに沿って延びたL字状導体パターンと、前記モノポールアンテナを構成する導体パターンであって、前記L字状導体パターンに電気的に接続され、前記コイルアンテナに沿って延びたメアンダラインと、このメアンダライン及び前記L字状導体パターンが形成された領域を除く、前記誘電体の他主面の第2の一主面と対向する領域及びその領域に対向する前記誘電体の第2の一主面の領域に設けられた生体接触領域とを備えた無線通信装置。
- 前記コイルアンテナを構成する巻き線は、外周であって前記他主面導体パターンに対向する部分が拡幅された導体パターンである請求項18に記載の無線通信装置。
- 前記コイルアンテナを構成する巻き線は、前記拡幅された導体パターンよりも内側の巻き線の少なくとも一つが拡幅された請求項17又は19に記載の無線通信装置。
- 請求項12〜20のいずれかに記載の無線通信装置であって、前記誘電体の四隅のうち、前記生体接触領域に最寄りの一つに、前記コイルアンテナを構成する巻き線の一部であって、前記コイルアンテナを構成する巻き線が内周側に屈曲した巻き線屈曲部を備えた無線通信装置。
- 前記誘電体は、前記巻き線屈曲部における前記コイルアンテナの巻き線の外周から、その端部に向かう領域に当たる前記誘電体第1の一主面、及び、それに対向する前記誘電体の他主面の領域に設けられた第2の生体接触領域を有する請求項21に記載の無線通信装置。
- 少なくとも前記誘電体の一主面、第1の一主面、第2の一主面、他主面のいずれかを覆うラベルが形成され、そのラベルの、前記生体接触領域、又は、前記生体接触領域及び前記第2の生体接触領域、に対応する箇所に、生体を接触させることが推奨される旨の表示を標した請求項1〜22のいずれかに記載の無線通信装置。
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