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JP5080775B2 - 処理終点検出方法及び処理終点検出装置 - Google Patents
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JP5080775B2 - 処理終点検出方法及び処理終点検出装置 - Google Patents

処理終点検出方法及び処理終点検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、処理終点検出方法及び処理終点検出装置に関し、特に、基板に施すエッチングの終点を検出する処理終点検出方法に関する。
近年、半導体デバイスのパッケージング手法として、複数のチップを積層して実装する3次元実装が主流となりつつある。このような3次元実装では、図10に示すような、単結晶シリコン層S、シリコン酸化層O及び単結晶シリコン層Pを備えるSOI(Silicon On Insulator)基板が多用される。また、このSOI基板では、単結晶シリコン層P上に所定のパターンの開口部を有するレジスト層Rが形成される。
3次元実装では、SOI基板においてエッチングによって貫通穴Hを形成し、該貫通穴HにCu等を充填することで各チップ間の配線を実現する。ところが、単結晶シリコン層Pに貫通穴Hを形成する際、単結晶シリコン層Pのエッチングを過剰に行うと、単結晶シリコン層Pが完全に除去されてシリコン酸化層Oが露出した後、貫通穴Hの側面がエッチングされてノッチングNが発生することがある。
ノッチングNの発生を防止するためには、単結晶シリコン層Pのエッチレートが低い条件でエッチングして、シリコン酸化層O露出後の貫通穴Hの側面エッチングを抑える必要があるが、この条件ではスループットが低下する。
そこで、貫通穴Hの形成では、まず高エッチレートの条件で単結晶シリコン層Pをエッチングし(第1エッチングステップ)、シリコン酸化層O上の単結晶シリコン層Pの残存膜厚が所定値以下となった場合に、低エッチレートの条件で残りの単結晶シリコン層Pをエッチングする(第2エッチングステップ)ことが必要となる。さらに、シリコン酸化層Oが露出すると直ちにエッチングを停止することも必要である。
従来、単結晶シリコン層Pの残存膜厚が所定値よりも小さくなったか否かを判定するために、単結晶シリコン層Pのエッチングの時間を計測し、或る時間が経過すると単結晶シリコン層Pの残存膜厚が所定値よりも小さくなったと判定する方法が用いられていた。しかしながら、単結晶シリコン層Pの厚さが一定ではないため、高エッチレートから低エッチレートへの切り換えが適切なタイミングで行われるとは言い難い。
そこで、エッチング対象層の残存膜厚が小さくなると、光がエッチング対象層を透過して下地層の表面で反射することを利用する方法が開発されている。この方法では、エッチングされるエッチング対象層の表面に向けて光を照射し、エッチング対象層の表面からの反射光と下地層の表面からの反射光との干渉光を発生させ、干渉光の強度がある強度以上になった場合にエッチング対象層の残存膜厚が所定値よりも小さくなったと判定する(例えば、特許文献1参照。)。なお、この方法はトランジスタ周辺のゲート形成に多用されている。この方法では、紫外光又は可視光であって比較的波長の短い光を用い、数10nm〜数100nmの残存膜厚を検知している。
特開2001−85388号公報
しかしながら、上述したSOI基板における貫通穴Hの形成では、第1エッチングステップにおけるエッチング速度が10μm/分〜50μm/分と非常に速く、上述した残存膜厚の検知方法を貫通穴Hの形成に応用した場合、所定の残存膜厚(例えば、100nm)を検知してからシリコン酸化層Oが露出するまでの時間が非常に短い(例えば、0.12秒〜0.6秒)。すなわち、第1エッチングステップから第2エッチングステップへの切り換え(エッチレートの変更)を的確に行うのは困難である。具体的には、所定の残存膜厚の検知の遅れは許容できず、また、第1エッチングステップから第2エッチングステップへの切り換えを非常に迅速に行う必要があり、さらに、第1エッチングステップにおけるエッチング速度はばらつくことが往々にしてあるため、ともするとシリコン酸化層Oが露出してしまうことがある。したがって、検知可能な残存膜厚は数μm程度であることが望ましい。
また、貫通穴Hは深い穴であり、開口率が小さいため、貫通穴Hからの反射光を受光する際、該反射光では、貫通穴H内における単結晶シリコン層Pの表面からの反射光とシリコン酸化層Oの表面からの反射光との干渉光よりも、寧ろ、レジスト層Rの表面からの反射光と貫通穴H内における単結晶シリコン層Pの表面からの反射光との干渉光が主成分をなす。そのため、上述した特許文献1における方法では、貫通穴H内における単結晶シリコン層Pの表面からの反射光とシリコン酸化層Oの表面からの反射光との干渉光を正確にモニタするのが困難である。
以上より、単結晶シリコン層Pの残存膜厚が所定値よりも小さくなった場合に正確にエッチレートを変更することができない。
本発明の目的は、処理対象層の残存膜厚が所定値よりも小さくなった場合に正確にエッチレートを変更することができる処理終点検出方法及び処理終点検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の処理終点検出方法は、少なくとも下地層、処理対象層、マスク層が順に積層された基板の前記処理対象層の加工穴形成における処理終点検出方法であって、前記基板に波長の長い光を照射する照射ステップと、前記各層の表面からの反射光を受光する受光ステップと、前記受光した反射光の波形を周波数分析する周波数分析ステップと、前記周波数分析の結果における所定の周波数の強度が予め設定された閾値を超えるか否かを判定する強度判定ステップと、前記所定の周波数の強度が予め設定された閾値を超えた場合、前記処理対象層の加工速度を変更する加工速度変更ステップとを有し、前記閾値として、前記処理対象層の残存膜厚が4〜8μmになったときに得られる前記所定の周波数における干渉光の強度を設定することを特徴とする。
請求項2記載の処理終点検出方法は、請求項1記載の処理終点検出方法において、前記加工速度変更後に前記受光した反射光の波形を2回微分する微分ステップと、前記2回微分によって得られた微分値の変動量が一定範囲内であるか否かを判定する微分値判定ステップと、前記微分値の変動量が一定範囲内である場合、前記処理対象層の加工を停止する加工停止ステップとを有することを特徴とする。
請求項3記載の処理終点検出方法は、請求項1記載の処理終点検出方法において、前記加工速度変更後に前記受光した反射光の波形を2回差分する差分ステップと、前記2回差分によって得られた差分値の変動量が一定範囲内であるか否かを判定する差分値判定ステップと、前記差分値の変動量が一定範囲内である場合、前記処理対象層の加工を停止する加工停止ステップとを有することを特徴とする。
請求項4記載の処理終点検出方法は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の処理終点検出方法において、前記下地層はシリコン酸化層であり、前記処理対象層は単結晶シリコン層であり、前記加工穴は貫通穴であることを特徴とする。
請求項5記載の処理終点検出方法は、請求項4記載の処理終点検出方法において、前記基板に照射される波長の長い光は赤色光乃至近赤外光のいずれかであることを特徴とする。
請求項6記載の処理終点検出方法は、請求項5記載の処理終点検出方法において、前記波長の長い光の波長は650nm乃至1000nmのいずれかであることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項7記載の処理終点検出装置は、少なくとも下地層、処理対象層、マスク層が順に積層された基板の前記処理対象層の加工穴形成における処理終点を検出する処理終点検出装置において、前記基板に波長の長い光を照射する照射部と、前記各層の表面からの反射光を受光する受光部と、前記受光した反射光の波形を周波数分析する周波数分析部と、前記周波数分析の結果における所定の周波数の強度が予め設定された閾値を超えるか否かを判定する強度判定部と、前記所定の周波数の強度が予め設定された閾値を超えた場合、前記処理対象層の加工速度を変更する加工速度変更部とを備え、前記閾値として、前記処理対象層の残存膜厚が4〜8μmになったときに得られる前記所定の周波数における干渉光の強度を設定することを特徴とする。
請求項8記載の処理終点検出装置は、請求項7記載の処理終点検出装置において、前記加工速度変更後に前記受光した反射光の波形を2回微分する微分部と、前記2回微分によって得られた微分値の変動量が一定範囲内であるか否かを判定する微分値判定部と、前記微分値の変動量が一定範囲内である場合、前記処理対象層の加工を停止する加工停止部とを有することを特徴とする。
請求項9記載の処理終点検出装置は、請求項7記載の処理終点検出装置において、前記加工速度変更後に前記受光した反射光の波形を2回差分する差分部と、前記2回差分によって得られた差分値の変動量が一定範囲内であるか否かを判定する差分値判定部と、前記差分値の変動量が一定範囲内である場合、前記処理対象層の加工を停止する加工停止部とを有することを特徴とする。
請求項1記載の処理終点検出方法及び請求項7記載の処理終点検出装置によれば、波長の長い光が照射された基板の各層の表面からの反射光が受光され、該受光された反射光の波形が周波数分析され、該周波数分析の結果における所定の周波数の強度が予め設定された閾値である処理対象層の残存膜厚が4〜8μmになったときに得られる所定の周波数における干渉光の強度を超えた場合、処理対象層の加工速度が変更される。
処理対象層は照射されて透過する光(透過光)の波長が長いほど該透過光の吸収係数が小さくなる。したがって、透過光の波長が長ければ、加工穴内における処理対象層の表面からの反射光と、該処理対象層を透過して下地層の表面から反射する反射光との干渉が処理対象層の残存膜厚がある程度大きいうちから発生し、処理対象層の残存膜厚が4〜8μmになったときに上記干渉が発生する。これにより、処理対象層の残存膜厚が4〜8μmになったことを検出することができる。
また、各層の表面からの反射光は互いに干渉して複数の干渉光を発生するが、処理対象層やマスク層は加工穴形成において時間の経過と共に厚さが変化し、これに伴い、各反射光の光路長が変化するため、各干渉光の強度は周期的に変化する。また、処理対象層の膜厚変化速度及びマスク層の膜厚変化速度は異なるため、各干渉光の強度変化の周期(周波数)は異なる。すなわち、反射光には複数の周波数が異なる干渉光が重畳されている。したがって、反射光の波形を周波数分析することによって加工穴における処理対象層の表面からの反射光と加工穴における下地層の表面から反射光との干渉光を分離してモニタすることができる。
その結果、処理対象層の残存膜厚が所定値よりも小さくなった場合に正確にエッチレートを変更することができる。
請求項2記載の処理終点検出方法及び請求項8記載の処理終点検出装置によれば、加工速度変更後に受光された反射光の波形が2回微分され、該2回微分によって得られた微分値の変動量が一定範囲内である場合、処理対象層の加工が停止される。処理対象層が完全に除去されて処理対象層の膜厚変化速度が0になると、反射光の波形には、マスク層の表面からの反射光と該マスク層に覆われた処理対象層の表面からの反射光との干渉光の波形のみが現れる。また、該干渉光の波形はほぼ正弦波に類似する。正弦波は微少区間において2次関数で近似可能であるため、反射光の波形を2回微分すればその微分値はほぼ一定値となる。すなわち、2回微分の微分値の変動量が一定範囲内となった場合、下地層が露出したと考えられる。したがって、下地層が露出すると同時に処理対象層の加工を確実に停止することができる。
請求項3記載の処理終点検出方法及び請求項9記載の処理終点検出装置によれば、加工速度変更後に受光された反射光の波形が2回差分され、該2回差分によって得られた差分値の変動量が一定範囲内である場合、処理対象層の加工が停止される。処理対象層が完全に除去されて処理対象層の膜厚変化速度が0になると、反射光の波形には、マスク層の表面からの反射光と該マスク層に覆われた処理対象層の表面からの反射光との干渉光の波形のみが現れる。また、該干渉光の波形はほぼ正弦波に類似する。正弦波は微少区間において2次関数で近似可能であるため、反射光の波形を2回差分すればその差分値はほぼ一定値となる。すなわち、2回差分の差分値の変動量が一定範囲内となった場合、下地層が露出したと考えられる。したがって、下地層が露出すると同時に処理対象層の加工を確実に停止することができる。
請求項4記載の処理終点検出方法によれば、下地層はシリコン酸化層であり、処理対象層は単結晶シリコン層であり、加工穴は貫通穴である。したがって、SOI(Silicon On Insulator)基板において、単結晶シリコン層が無くなると同時に単結晶シリコン層の加工(エッチング)を確実に停止することができる。
請求項5記載の処理終点検出方法によれば、基板に照射される波長の長い光は赤色光乃至近赤外光のいずれかである。照射される光が赤色光乃至近赤外光のいずれかである場合、貫通穴内における単結晶シリコン層の表面からの反射光と、該単結晶シリコン層を透過してシリコン酸化層の表面から反射する反射光との干渉は、単結晶シリコン層の残存膜厚が数μmになったときに確実に発生する。これにより、単結晶シリコン層の残存膜厚が数μmになったことを確実に検出することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の実施の形態に係る処理終点検出方法が適用される基板処理装置について説明する。この基板処理装置は基板としての半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)にプラズマを用いたエッチング処理を施すように構成されている。
なお、ウエハWは、後述の図2に示すように、単結晶シリコン層Sと単結晶シリコン層P(処理対象層)との間に絶縁層としてのシリコン酸化層O(下地層)を有し、さらに単結晶シリコン層P上には所定のパターンの開口部を有するレジスト層R(マスク層)を有する。
図1は、本実施の形態に係る処理終点検出方法が適用される基板処理装置の概略構成を示す断面図である。
図1において、基板処理装置10は、例えば、アルミニウム等の導電性材料からなる処理室11と、且つ半導体ウエハWを載置する載置台として処理室11内の底面に配設される下部電極12と、該下部電極12の上方に所定の間隔を隔てて配設されたシャワーヘッド13とを備える。
処理室11の下部には真空排気装置(図示しない)が接続された排気部14が形成され、下部電極12には整合器15を介して高周波電源16が接続され、シャワーヘッド13の内部のバッファ室17には処理ガス導入管18が接続され、該処理ガス導入管18には、さらに、処理ガス供給装置19が接続されている。シャワーヘッド13は下部において、バッファ室17と、シャワーヘッド13及び下部電極12の間の空間である処理空間PSとを連通させる複数のガス穴20を有する。シャワーヘッド13は、処理ガス導入管18からバッファ室17に導入された処理ガスを、複数のガス穴20を介して処理空間PSに供給する。
この基板処理装置10では、排気部14によって処理室11内を所定の真空度まで減圧した後、下部電極12に高周波電力を印加した状態で、シャワーヘッド13から処理空間PSへ処理ガスを供給して処理空間PSに処理ガスのプラズマを発生させる。該発生したプラズマは、ウエハWにおいて開口部を介して単結晶シリコン層Pに衝突・接触して該単結晶シリコン層Pをエッチングし、該単結晶シリコン層Pに貫通穴を形成する。
処理室11内のシャワーヘッド13には下部電極12に載置されたウエハWを上方から観測するためのモニタ装置21が配設されている。モニタ装置21は円筒状の部材からなり、シャワーヘッド13を貫通する。モニタ装置21の上端には石英ガラス等の透明体からなる窓部材22が設けられている。また、処理室11の上方にはモニタ装置21の上端と集光レンズ23を介して対向する光ファイバ24が配置されている。
光ファイバ24は、単結晶シリコン層Pのエッチング処理の終点を検出する終点検出装置25(処理終点検出装置)に接続されている。終点検出装置25は、光ファイバ24にそれぞれ接続されたレーザ光源26(照射部)及び検出器27(受光部)と、検出器27に接続された演算部28(周波数分析部、微分部、差分部)とを備え、基板処理装置10のコントローラ29の制御下で作動する。レーザ光源26としては、例えば、半導体レーザが用いられる。また、検出器27としては、例えば、ホトマルやフォトダイオードが用いられる。なお、コントローラ29は基板処理装置10の各構成要素の動作を制御する。
終点検出装置25は、レーザ光源26からのレーザ光を光ファイバ24、集光レンズ23及びモニタ装置21を介して下部電極12上のウエハWに向けて照射するとともに、ウエハWからの反射光を、光ファイバ24等を介して検出器27によって受光する。検出器27によって受光された反射光は電気信号に変換されて演算部28に送信される。演算部28は受信した電気信号に基づいて反射光の波形を、後述するように、周波数分析し、または2回微分若しくは2回差分する。
ここで、単結晶シリコン層Pの残存膜厚と反射光の関係について図2を用いて説明する。図2は、ウエハにおける各層からの反射光の光路差を示す断面図である。
図2において、レジスト層Rの開口部によって露出する単結晶シリコン層Pをエッチングして貫通穴Hを形成する際、貫通穴Hに向けてレーザ光Lを照射すると、レーザ光Lは貫通穴Hにおける残存膜厚dの単結晶シリコン層Pの表面において反射するだけでなく、該単結晶シリコン層Pを透過してシリコン酸化層Oの表面においても反射する。単結晶シリコン層Pの表面からの反射光L1と、シリコン酸化層Oの表面からの反射光L2との間には、図に示すように、光路差(2d)が存在し、該光路差は2つの反射光の位相差に他ならないので、該2つの反射光(L1、L2)は干渉光(以下、「残層干渉光」という。)を発生する。
この残層干渉光では、上記位相差が単結晶シリコン層Pを透過する光の波長の整数倍である場合、すなわち、2d=mλ1の時に残層干渉光の振幅(強度)が最も弱くなり、この場合より光路差が半波長ずれた場合、すなわち、2d=mλ1+λ1/2の時に残層干渉光の振幅(強度)が最も強くなる。ここでλ1は単結晶シリコン層Pを透過する光の波長を表し、mは任意の整数を表す。
また、空気中の反射光の波長をλ0、単結晶シリコン層Pの屈折率をnとすれば、n、λ0及びλ1の間にはλ1=λ0/nの関係が成立する。この関係から残層干渉光の強度が最も弱くなる残存膜厚d及び最も強くなる残存膜厚dを求めるとそれぞれ下記式(1)式及び下記式(2)に示すようになる。
d =(mλ0/2n) …… (1)
d = mλ0/2n+λ0 /4n …… (2)
ここで、残存膜厚dはエッチングによって時間の経過と共に減少するため、光路差(2d)も時間の経過と共に減少する。残存膜厚dは減少するにしたがって上記式(1)及び上記式(2)を繰り返して満足するため、残層干渉光の強度は、残存膜厚dが減少するにしたがって周期的に極大値と極小値を繰り返して変動する。
ところで、開口率の小さい貫通穴Hの形成の際、レーザ光Lは貫通穴H内だけでなく、該貫通穴Hの近傍にも照射される。貫通穴Hの近傍に照射されるレーザ光Lはレジスト層Rの表面において反射するとともに、レジスト層Rを透過して該レジスト層Rで覆われた単結晶シリコン層P(以下、「被覆単結晶シリコン層P」という。)の表面においても反射する。レジスト層Rの表面からの反射光L3と、被覆単結晶シリコン層Pの表面からの反射光L4との間には、図に示すように、光路差(2t:tはレジスト層Rの厚さ)が存在し、これら2つの反射光(L3、L4)は干渉光(以下、「マスク層干渉光」という。)を発生する。さらに、単結晶シリコン層Pの表面からの反射光L1と、被覆単結晶シリコン層Pの表面からの反射光L4との間にも光路差が存在するので、これら2つの反射光(L1、L4)も干渉光(以下、「貫通穴干渉光」という。)を発生する。このとき、検出器27は残層干渉光だけでなく、マスク層干渉光や貫通穴干渉光も受光する。したがって、検出器27が受光する反射光には残層干渉光、マスク層干渉光及び貫通穴干渉光が重畳されている。
図10に示すようなノッチングNの発生を防止するためには、貫通穴H内の単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが所定値より小さくなったときに、以後のエッチレートを変更する必要がある。一般に単結晶シリコン層Pはレーザ光を透過させにくいため、上述した反射光L2は単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが小さくなって初めて発生する。すなわち、残層干渉光は単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが小さくなって初めて発生する。したがって、残層干渉光の強度がある程度大きくなった場合、貫通穴H内の単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが所定値より小さくなったと判定することができる。しかしながら、ウエハWからの反射光には残層干渉光だけでなく、マスク層干渉光及び貫通穴干渉光が重畳されているため、残層干渉光のみを観測するのは困難である。
本発明者は、各干渉光の重畳の実体を把握すべく、基板処理装置10においてウエハWの単結晶シリコン層Pをエッチングする際、終点検出装置25のレーザ光源26から3種類の波長(410nm、670nm、780nm)のレーザ光LをウエハWに照射し、検出器27によってウエハWからの反射光を受光し、該反射光の強度の時間変化(干渉波形)を観測した。エッチング前のウエハWにおける単結晶シリコン層Pの厚さは200μmであり、シリコン酸化層Oの厚さは2μmであり、レジスト層Rの厚さは4μmであった。また、単結晶シリコン層Pのエッチレートは20μm/分であり、エッチングにおけるレジスト層Rに対する単結晶シリコン層Pの選択比は20に設定された。なお、貫通穴Hの開口率は50%とされた。
図3は、観測された反射光の強度の時間変化を示すグラフである。図3において、横軸は単結晶シリコン層Pの残存膜厚dを示し、縦軸は反射光の強度を示す。なお、縦軸の値は任意の単位(Arbitrary Unit)で示されている。また、図3のグラフ中における一番下の反射光の波形はレーザ光Lの波長が410nmの波形であり、真ん中の反射光の波形はレーザ光Lの波長が670nmの波形であり、一番上の反射光の波形はレーザ光Lの波長が780nmの波形である。いずれの反射光の波形も乱れており、複数の波形が重畳されているのが分かった。
特に、レーザ光Lの波長が670nmの反射光の波形及び同780nmの反射光の波形は、単結晶シリコン層Pの残存膜厚dがそれぞれ4μm(4000nm)及び8μm(8000nm)以下となった後、乱れが大きくなることが分かった。これは、反射光においてマスク層干渉光及び貫通穴干渉光に加えて残層干渉光が新たに重畳されたためと考えられた。
図3のグラフにおいて、反射光に残層干渉光が途中から重畳される理由は、反射光L2は単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが或る程度小さくなって初めて発生するからである。また、レーザ光Lの波長が780nmの場合の方が、同670nmの場合よりも早く残層干渉光が重畳される理由は、一般にポリシリコンは透過光の波長が長いほど該透過光の吸収係数が小さくなり、反射光L2が早く発生するからである。
一方、残層干渉光、マスク層干渉光及び貫通穴干渉光の周波数は、光路差の変化速度によって決定され、該光路差の変化速度はそれぞれ対応する各層の膜厚変化速度(減少速度)、貫通穴の穴深さ変化速度や各層の屈折率によって決定される。ここで、通常、レジスト層Rのエッチレートと単結晶シリコン層Pのエッチレートは異なるので、レジスト層Rの膜厚減少速度と貫通穴H内の単結晶シリコン層Pの膜厚減少速度とは異なる。また、レジスト層Rの屈折率と単結晶シリコン層Pの屈折率とは異なる。したがって、残層干渉光、マスク層干渉光及び貫通穴干渉光の周波数は互いに異なる。図3のグラフにおける各反射光の波形も複数の異なる周波数の干渉光の存在を示唆しており、残層干渉光、マスク層干渉光及び貫通穴干渉光の周波数が互いに異なることを立証している。
本実施の形態に係る処理終点検出方法は、残層干渉光、マスク層干渉光及び貫通穴干渉光の周波数が互いに異なることを利用して各干渉光が重畳された反射光において残層干渉光を選別して観測する。具体的には反射光を周波数分析(例えば、FFT(高速フーリエ変換)やMEM(最大エントロピー法))する。これにより、反射光の強度を各周波数において算出することができ、特に残層干渉光に対応する周波数の強度を観測することにより、残層干渉光をマスク層干渉光や貫通穴干渉光から分離してモニタすることができる。
また、本実施の形態に係る処理終点検出方法では、反射光の周波数分析を繰り返し行い、各周波数における強度を逐次算出し、残層干渉光に対応する周波数の強度を観測し、残層干渉光に対応する周波数の強度が予め設定された閾値を超えた場合、単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが所定値よりも小さくなったと判定する。
図4は、レーザ光の波長が670nmの場合における反射光の周波数分析の結果(スペクトルの強度分布)を示すグラフである。図4において、横軸は周波数を示し、縦軸はスペクトルの強度を示す。なお、縦軸の値は任意の単位(Arbitrary Unit)で示されている。また、一点鎖線は単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが大きい場合であり、細線は単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが小さい場合である。さらに、[1]のピークはマスク層干渉光の強度を示し、[2]のピークは貫通穴干渉光の強度を示し、[3]はシリコン酸化層Oの表面からの反射光L2とレジスト層Rの表面からの反射光L3との干渉光の強度を示し、[4]は残層干渉光の強度を示す。
図4のグラフより、ウエハWからの反射光を周波数分析することにより、残層干渉光をマスク層干渉光や貫通穴干渉光から明確に分離してモニタすることができることが分かった。また、[3]や[4]のピークが単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが小さい場合にのみ観測された理由は、反射光L2が単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが或る程度小さくなって初めて発生するためである。
また、図4のグラフに示すように、各ピークは1つの周波数だけに発生せず、ある幅を持った周波数帯において発生することが分かった。したがって、残層干渉光をモニタする際には、1つの周波数における強度のみを観測するのではなく、ある幅を持った周波数帯における強度を観測するのが好ましい。
図5は、レーザ光の波長が670nmの場合における残存膜厚と図4のグラフにおける[4]のピークにおける強度との関係を示すグラフである。図5において、横軸は残存膜厚を示し、縦軸はスペクトルの強度を示す。なお、縦軸の値は任意の単位(Arbitrary Unit)で示されている。
図5において、単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが小さくなるほど、[4]のピークにおける強度が大きくなり、残存膜厚dが4μm(4000nm)より小さくなったときに、予め設定された閾値(図中の「Threshold」)を越えることが確認された。したがって、レーザ光Lの波長が670nmの反射光を周波数分析することにより、貫通穴H内の単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが4μm(4000nm)より小さくなったか否かを正確に判定できることが分かった。
次に、本実施の形態に係る処理終点検出方法としてのエッチレート変更処理について説明する。この処理は、貫通穴H内の単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが所定値より小さくなったときに、以後のエッチレートを変更してノッチングNの発生を防止するために終点検出装置25やコントローラ29によって実行される。
図6は、本実施の形態に係る処理終点検出方法としてのエッチレート変更処理のフローチャートである。
図6において、まず、ウエハWが基板処理装置10の下部電極12上に載置され、レジスト層Rの開口部に対応する貫通穴Hを単結晶シリコン層Pに形成するための第1のエッチングを開始する(ステップS61)。第1のエッチングでは、レジスト層Rに対する単結晶シリコン層Pの選択比が20に設定され、単結晶シリコン層Pを迅速にエッチングする。
次いで、終点検出装置25が、レーザ光源26から赤色光乃至近赤外光のいずれかのレーザ光LをウエハWへ照射し(ステップS62)(照射ステップ)、検出器27によってウエハWからの反射光を受光し(ステップS63)(受光ステップ)、該受光した反射光を電気信号に変換して演算部28に送信する。ステップS63における反射光のサンプリングの周期は50Hz以上に設定されるのがよい。
次いで、演算部28は受信した電気信号に基づいて反射光の波形をFFT等によって周波数分析し(ステップS64)(周波数分析ステップ)、コントローラ29は周波数分析の結果において反射光に重畳された各干渉光に対応する周波数帯の強度を観測する。
次いで、コントローラ29は、残層干渉光に対応する周波数帯(所定の周波数)における強度(図4における[4]のピークの強度)が予め設定された閾値を越えるか否かを判定する(ステップS65)(強度判定ステップ)。
ステップS65の判定の結果、残層干渉光に対応する周波数帯における強度が予め設定された閾値を越えない場合には、ステップS62に戻り、残層干渉光に対応する周波数帯における強度が予め設定された閾値を越える場合には、貫通穴Hにおける単結晶シリコン層Pを除去してシリコン酸化層Oを露出させるための第2のエッチングを開始し(ステップS66)(加工速度変更ステップ)、その後、本処理を終了する。
ここで、図3のグラフに示すように、レーザ光Lの波長が780nmの場合には、単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが8μm(8000nm)以下となった後、残層干渉光が新たに重畳される。また、同670nmの場合には、単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが4μm(4000nm)以下となった後、残層干渉光が新たに重畳される。したがって、レーザ光Lの波長が780nmの場合には、単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが8μmであるときの残層干渉光を予め測定し、該測定された強度をステップS65における閾値として設定するのが好ましい。また、同670nmの場合には、単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが4μmであるときの残層干渉光を予め測定し、該測定された強度をステップS65における閾値として設定するのが好ましい。
また、第2のエッチングでは、単結晶シリコン層Pのエッチレートが第1のエッチングと異なり、シリコン酸化層Oに対する単結晶シリコン層Pの選択比が大きく設定され、シリコン酸化層Oがエッチングされるのを防止する。
図6の処理によれば、第1のエッチングが開始された後、レーザ光Lが照射されたウエハWからの反射光が受光され、該受光された反射光の波形が周波数分析され、周波数分析の結果において残層干渉光に対応する周波数帯における強度が予め設定された閾値を超えた場合、第2のエッチングが開始される。すなわち、単結晶シリコン層Pのエッチレートが変更される。
ウエハWにおける各層の表面からの反射光は互いに干渉して複数の干渉光(例えば、残層干渉光、マスク層干渉光及び貫通穴干渉光)を発生するが、単結晶シリコン層Pやレジスト層Rはエッチングによって時間の経過と共に膜厚が変化し、これに伴い、各層を透過する反射光の光路長が変化するため、各干渉光の強度は周期的に変化する。また、単結晶シリコン層Pの膜厚変化速度とレジスト層Rの膜厚変化速度とは異なるため、各干渉光の強度変化の周期(周波数)は異なる。すなわち、反射光には複数の周波数が異なる干渉光が重畳されている。したがって、反射光の波形を周波数分析することによって残層干渉光をマスク層干渉光や貫通穴干渉光から分離してモニタすることができ、その結果、単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが所定値よりも小さくなった場合に正確に第1のエッチングから第2のエッチングへ移行することができる。
図6の処理では、レーザ光Lの波長は赤色光乃至近赤外光のいずれかの光の波長である。ポリシリコンは透過光の波長が長いほど該透過光の吸収係数が小さくなる。したがって、レーザ光Lの波長が赤色光乃至近赤外光のいずれかの光の波長である場合、単結晶シリコン層Pの残存膜厚dがある程度大きいうちから該単結晶シリコン層Pを透過してシリコン酸化層Oの表面から反射する反射光L2が発生し、貫通穴H内における単結晶シリコン層Pの表面からの反射光L1と、上記反射光L2との干渉が早く発生する。具体的には、レーザ光Lの波長が650nm乃至1000nmのいずれかである場合、単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが4乃至8μmのいずれかになったときに上記干渉が発生する。これにより、単結晶シリコン層Pの残存膜厚dが4乃至8μmのいずれかになったことを確実に検出することができる。
また、図6の処理では、反射光のサンプリングの周期が50Hz以上に設定される。本発明者は、単結晶シリコン層Pのエッチレートを50μm/分に設定し、エッチングにおけるレジスト層Rに対する単結晶シリコン層Pの選択比を20に設定した上で、レーザ光Lの波長を赤色光乃至近赤外光のいずれかの光の波長に設定した場合、残膜干渉光の強度変化の周期は0.105秒乃至0.127秒でのいずれかであることを確認した。したがって、サンプリングの周期を50Hz以上とすると、強度変化(干渉)の1周期において5点以上のデータをサンプリングすることができる。これにより、受光された反射光の波形を正確に周波数分析することができる。
なお、上述した図6の処理では、周波数分析によって残層干渉光に対応する周波数帯の強度を観測したが、シリコン酸化層Oの表面からの反射光L2とレジスト層Rの表面からの反射光L3との干渉光に対応する周波数帯の強度(図4における[3]のピークの強度)を観測してもよく、干渉光に対応する周波数帯の強度が予め設定された閾値を越える場合に、第2のエッチングを開始してもよい。
開口率の大きい貫通穴の加工では、単結晶シリコン層Pが除去されてシリコン酸化層Oが露出し、シリコン酸化層Oも多少エッチングされると、エッチング対象膜が変わるため、貫通穴上方のプラズマの発光状態が変化する。この発光状態の変化をプラズマの分光分析によって検出することにより、シリコン酸化層Oの露出を検出することができる。
しかしながら、3次元実装では貫通穴Hの開口率が小さいため、シリコン酸化層Oが多少エッチングされても貫通穴H上方のプラズマの発光状態は変化しない。したがって、プラズマの分光分析でシリコン酸化層Oの露出を検知するのは困難である。そこで、本実施の形態に係る処理終点検出方法は、上述した反射光を利用してシリコン酸化層Oの露出を検知する。
第2のエッチングによってシリコン酸化層Oが露出すると、貫通穴H内の単結晶シリコン層Pの残存膜厚dは0となり、変化することがない。したがって、貫通穴H内の単結晶シリコン層Pの残存膜厚dの変化に起因する干渉光、例えば、残層干渉光や貫通穴干渉光の強度変動が停止し、検出器27が受光する反射光の波形にはマスク層干渉光の波形のみが現れる。
本発明者は、残層干渉光や貫通穴干渉光の強度変動の停止の実体を把握すべく、第2のエッチングの際、終点検出装置25のレーザ光源26から波長が670nmのレーザ光LをウエハWに照射し、検出器27によってウエハWからの反射光を受光し、該反射光の強度の時間変化(干渉波形)を観測した。ここで、ウエハWにおけるシリコン酸化層Oの厚さは2μmであり、単結晶シリコン層Pのエッチレートは20μm/分であり、エッチングにおけるレジスト層Rに対する単結晶シリコン層Pの選択比は20に設定された。なお、貫通穴Hの開口率は10%とされた。
図7は、観測されたウエハからの反射光の強度の時間変化を示すグラフである。図7において、横軸はエッチングの時間を示し、縦軸は反射光の強度(反射強度)を示す。
単結晶シリコン層Pが残存している間(35秒経過前)では、反射光の波形が乱れている一方、単結晶シリコン層Pが無くなり、シリコン酸化層Oが露出した後(35秒経過後)では、反射光の波形が乱れず、周期の大きい波形のみが現れているのが確認された。通常、単結晶シリコン層Pのエッチングではレジスト層Rのエッチレートが小さく、レジスト層Rの膜厚変化速度は小さいため、マスク層干渉光の強度変化の周期は大きくなる。したがって、シリコン酸化層Oが露出した後に観測された反射光の波形はマスク層干渉光の波形であると考えられた。すなわち、図7のグラフは、シリコン酸化層Oが露出した後において反射光の波形にはマスク層干渉光の波形のみが現れることを立証している。
また、図7のグラフに示すように、シリコン酸化層Oが露出した後の反射光の波形はほぼ正弦波に類似しており、微少区間において2次関数に近似することができる。したがって、シリコン酸化層Oが露出した後の反射光の波形を2回微分又は2回差分すれば、その2回微分値又は2回差分値はほぼ一定値となり、該2回微分値又は2回差分値の変動量は一定範囲内に収まる。
図8は、図7における反射光の波形を0.1秒間隔で差分した差分値の変動を示すグラフであり、図8(A)は1回差分値を示し、図8(B)は2回差分値を示す。
図8(A)及び図8(B)において、横軸はエッチングの時間を示し、縦軸は差分値を示す。
図8(B)のグラフより、シリコン酸化層Oが露出した後(35秒経過後)では、2回差分値がほぼ一定値(0)となり、2回差分値の変動量もほぼ0であることが確認された。すなわち、図8(A)及び8(B)のグラフは、シリコン酸化層Oが露出した後において反射光の波形を2回差分(2回微分)すると、2回差分値(微分値)の変動量は一定範囲内に収まることを立証している。
以下、本実施の形態に係る処理終点検出方法としてのエッチレート変更処理について説明する。この処理は、貫通穴H内の単結晶シリコン層Pに関する第2のエッチングが開始された場合、終点検出装置25やコントローラ29によって実行される。
図9は、本実施の形態に係る処理終点検出方法としてのエッチングストップ処理のフローチャートである。
図9において、まず、図6のステップS66で貫通穴H内の単結晶シリコン層Pに関する第2のエッチングが開始され(ステップS101)、終点検出装置25が、レーザ光源26から赤色光乃至近赤外光のいずれかのレーザ光LをウエハWへ照射し(ステップS102)、検出器27によってウエハWからの反射光を受光し(ステップS103)、該受光した反射光を電気信号に変換して演算部28に送信する。
次いで、演算部28は受信した電気信号に基づいて反射光の波形を2回差分(微分)し(ステップS104)(差分ステップ、微分ステップ)、コントローラ29は2回差分(微分)値の変動量が一定範囲内か否かを判定する(ステップS105)(微分値判定ステップ、差分値判定ステップ)。
ステップS105の判定の結果、2回差分(微分)値の変動量が一定範囲内でない場合には、ステップS102に戻り、2回差分(微分)値の変動量が一定範囲内である場合には、シリコン酸化層Oが露出したものと判定して第2のエッチングを停止し(ステップS106)(加工停止ステップ)、その後、本処理を終了する。
図9の処理によれば、第2のエッチングの開始後に受光した反射光の波形が2回差分(微分)され、2回差分(微分)値の変動量が一定範囲内である場合、第2のエッチングを停止する。
単結晶シリコン層Pが完全に除去されて単結晶シリコン層Pの膜厚変化速度が0になると、反射光の波形には、マスク層干渉光の波形のみが現れる。また、該マスク層干渉光の波形はほぼ正弦波に類似する。正弦波は微少区間において2次関数で近似可能であるため、反射光の波形を2回差分(微分)すればその2回差分値(微分値)はほぼ一定値となる。すなわち、2回差分(微分)の微分値の変動量が一定範囲内となった場合、シリコン酸化層Oが露出したと考えられる。したがって、シリコン酸化層Oが露出すると同時に第2のエッチングを停止することができ、ノッチングNが発生するのを防止することができる。
なお、本発明者は、単結晶シリコン層Pのエッチレートを20μm/分に設定し、エッチングにおけるレジスト層Rに対する単結晶シリコン層Pの選択比を20に設定し、レーザ光Lの波長を670nmに設定した上で、2回差分の間隔を0.1秒、0.3秒、0.5秒又は1.0秒とすると、2回差分の間隔が0.5秒のときに、シリコン酸化層Oが露出する前の2回差分値の変動量が最も大きくなることを確認した。なお、このときにおける残層干渉光の強度変化の周期は約1.0秒であることから、2回差分の間隔を残層干渉光の強度変化の周期の約半分に設定すれば、2回差分値の変動量の変化を確実に捉えることができることが分かった。
また、貫通穴Hの開口率が小さすぎると、貫通穴H内の単結晶シリコン層Pの表面からの反射光L1を受光するのが困難になるため、貫通穴Hの開口率は少なくとも10%であるのが好ましい。具体的には、貫通穴Hの直径がφ30乃至60μmのいずれかであれば、レーザ光Lを照射する範囲であるスポットの直径はφ70乃至100μmのいずれかに設定するのが好ましい。
また、本発明の目的は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、コンピュータ(例えば、コントローラ29)に供給し、コンピュータのCPUが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、プログラムコード及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD(DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW)等の光ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、他のROM等の上記プログラムコードを記憶できるものであればよい。或いは、上記プログラムコードは、インターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続される不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることによりコンピュータに供給されてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、CPU上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
上記プログラムコードの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OSに供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
本発明の実施の形態に係る処理終点検出方法が適用される基板処理装置の概略構成を示す断面図である。 ウエハにおける各層からの反射光の光路差を示す断面図である。 観測されたウエハからの反射光の強度の時間変化を示すグラフである。 レーザ光の波長が670nmの場合における反射光の周波数分析の結果を示すグラフである。 レーザ光の波長が670nmの場合における残存膜厚と図4のグラフにおける[4]のピークにおける強度との関係を示すグラフである。 本実施の形態に係る処理終点検出方法としてのエッチレート変更処理のフローチャートである。 観測されたウエハからの反射光の強度の時間変化を示すグラフである。 図7における反射光の波形を0.1秒間隔で差分した差分値の変動を示すグラフであり、図8(A)は1回差分値を示し、図8(B)は2回差分値を示す。 本実施の形態に係る処理終点検出方法としてのエッチングストップ処理のフローチャートである。 ウエハの貫通穴における側面に発生するノッチングを示す断面図である。
符号の説明
L レーザ光
L1,L2,L3,L4 反射光
H 貫通穴
O シリコン酸化層
P 単結晶シリコン層
R レジスト層
S シリコン層
W ウエハ
PS 処理空間
10 基板処理装置
11 処理室
12 下部電極
24 光ファイバ
25 終点検出装置
26 レーザ光源
27 検出器
28 演算部
29 コントローラ

Claims (9)

  1. 少なくとも下地層、処理対象層、マスク層が順に積層された基板の前記処理対象層の加工穴形成における処理終点検出方法であって、
    前記基板に波長の長い光を照射する照射ステップと、
    前記各層の表面からの反射光を受光する受光ステップと、
    前記受光した反射光の波形を周波数分析する周波数分析ステップと、
    前記周波数分析の結果における所定の周波数の強度が予め設定された閾値を超えるか否かを判定する強度判定ステップと、
    前記所定の周波数の強度が予め設定された閾値を超えた場合、前記処理対象層の加工速度を変更する加工速度変更ステップとを有し、
    前記閾値として、前記処理対象層の残存膜厚が4〜8μmになったときに得られる前記所定の周波数における干渉光の強度を設定することを特徴とする処理終点検出方法。
  2. 前記加工速度変更後に前記受光した反射光の波形を2回微分する微分ステップと、
    前記2回微分によって得られた微分値の変動量が一定範囲内であるか否かを判定する微分値判定ステップと、
    前記微分値の変動量が一定範囲内である場合、前記処理対象層の加工を停止する加工停止ステップとを有することを特徴とする請求項1記載の処理終点検出方法。
  3. 前記加工速度変更後に前記受光した反射光の波形を2回差分する差分ステップと、
    前記2回差分によって得られた差分値の変動量が一定範囲内であるか否かを判定する差分値判定ステップと、
    前記差分値の変動量が一定範囲内である場合、前記処理対象層の加工を停止する加工停止ステップとを有することを特徴とする請求項1記載の処理終点検出方法。
  4. 前記下地層はシリコン酸化層であり、前記処理対象層は単結晶シリコン層であり、前記加工穴は貫通穴であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の処理終点検出方法。
  5. 前記基板に照射される波長の長い光は赤色光乃至近赤外光のいずれかであることを特徴とする請求項4記載の処理終点検出方法。
  6. 前記波長の長い光の波長は650nm乃至1000nmのいずれかであることを特徴とする請求項5記載の処理終点検出方法。
  7. 少なくとも下地層、処理対象層、マスク層が順に積層された基板の前記処理対象層の加工穴形成における処理終点を検出する処理終点検出装置において、
    前記基板に波長の長い光を照射する照射部と、
    前記各層の表面からの反射光を受光する受光部と、
    前記受光した反射光の波形を周波数分析する周波数分析部と、
    前記周波数分析の結果における所定の周波数の強度が予め設定された閾値を超えるか否かを判定する強度判定部と、
    前記所定の周波数の強度が予め設定された閾値を超えた場合、前記処理対象層の加工速度を変更する加工速度変更部とを備え
    前記閾値として、前記処理対象層の残存膜厚が4〜8μmになったときに得られる前記所定の周波数における干渉光の強度を設定することを特徴とする処理終点検出装置。
  8. 前記加工速度変更後に前記受光した反射光の波形を2回微分する微分部と、
    前記2回微分によって得られた微分値の変動量が一定範囲内であるか否かを判定する微分値判定部と、
    前記微分値の変動量が一定範囲内である場合、前記処理対象層の加工を停止する加工停止部とを有することを特徴とする請求項7記載の処理終点検出装置。
  9. 前記加工速度変更後に前記受光した反射光の波形を2回差分する差分部と、
    前記2回差分によって得られた差分値の変動量が一定範囲内であるか否かを判定する差分値判定部と、
    前記差分値の変動量が一定範囲内である場合、前記処理対象層の加工を停止する加工停止部とを有することを特徴とする請求項7記載の処理終点検出装置。
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