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JP5083247B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、センサ部が形成されている半導体基板にキャップ部材が接合されて構成された半導体装置およびその製造方法に関する。
従来より、複数のセンサ部が形成されている半導体ウェハと、それぞれのセンサ部および外部と電気的に接続される電極を備えたパッケージ部材とを接合してウェハレベルパッケージ構造体を構成し、ウェハレベルパッケージ構造体をチップ単位に分割して半導体装置を構成することが知られている。
詳しくは、このような半導体装置は、半導体ウェハから切り出された半導体基板およびパッケージ部材から切り出されたキャップ部材を有して構成されている。半導体基板には、例えば、櫛歯状の固定電極を備えた固定部および櫛歯状の可動電極を備えた可動部を有するセンサ部が備えられている。また、キャップ部材のうち半導体基板に備えられたセンサ部における固定電極および可動電極と対応する部分には窪み部が形成されており、窪み部の外側には複数の貫通孔が形成されていると共に、各貫通孔内にはセンサ部または半導体基板と電気的に接続される貫通電極がそれぞれ埋め込まれている。
そして、キャップ部材のうち窪み部の外側の領域が半導体基板と接合されることにより、半導体装置には半導体基板とキャップ部材との間にキャビティが形成されており、キャビティにセンサ部における可動電極および固定電極が配置されている。このような半導体装置では、加速度が印加されると可動電極と固定電極との間の距離が変化して容量が変化し、この容量変化に基づいて加速度の検出が行われる。
また、半導体ウェハとパッケージ部材とを接合してウェハレベルパッケージ構造体を構成する方法としては、例えば、特許文献1に次のような接合方法が開示されている。具体的には、半導体ウェハを構成するシリコンウェハおよびパッケージ部材を構成するシリコンウェハを真空チャンバ内に配置し、それぞれのシリコンウェハの接合面に対して不活性ガスイオンビームを照射してシリコンウェハの接合面に接合するための結合力を付与し、それぞれのシリコンウェハを重ね合わせることでシリコンウェハを接合するシリコンウェハの接合方法が開示されている。
特開平10−92702号公報
しかしながら、上記特許文献1の接合方法を適用して、例えば、加速度を検出することができる上記センサ部を備えた半導体装置を構成した場合には、次のような問題が発生する。すなわち、このような半導体装置では、キャップ部材を構成するシリコン基板の表裏面に酸化膜が配置され、半導体基板を構成するシリコン基板とキャップ部材を構成するシリコン基板に配置された酸化膜とがそれぞれの接合面にて完全に接合されていると共に接合面に真性応力が発生している。このとき、このような半導体装置では、半導体基板を構成するシリコン基板の接合面にて応力を緩和することができないため、この応力がシリコン基板の内部に伝達されることになる。そして、この応力がセンサ部のうち可動電極および固定電極に伝達されると、可動電極と固定電極との間の距離が変化することになり、加速度の検出精度が低下するという問題がある。
また、このような半導体装置では、半導体装置を構成するそれぞれのシリコン基板は外型形状等により熱容量が完全同一とはならず、さらに、半導体基板を構成するシリコン基板と酸化膜、キャップ部材を構成するシリコン基板と貫通電極との線膨張係数がそれぞれ異なる。したがって、半導体装置が、例えば、高温環境化で使用される場合には、半導体装置を構成するそれぞれのシリコン基板、酸化膜および貫通電極にて膨張の程度が異なり、各接合面(接触面)に熱応力が発生することになる。しかしながら、このような半導体装置では、熱応力を緩和することができないため、熱応力がセンサ部のうち可動電極および固定電極に伝達されて、加速度の検出精度が低下するという問題がある。
また、このような問題は半導体ウェハおよびパッケージ部材を構成するシリコンウェハ同士を接合して半導体装置を構成する際にのみ発生するものではなく、線膨張係数が異なる材料同士を接合して半導体装置を構成する際にも同様に発生する問題となる。さらに、このような問題は、半導体ウェハに加速度を検出することができるセンサ部を形成した場合にのみ発生する問題ではなく、例えば、半導体ウェハに角速度を検出することができるセンサ部を形成した場合にも同様に発生する問題となる。
本発明は上記点に鑑みて、半導体ウェハとパッケージ部材とを接合する際に発生する真性応力により半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる半導体装置およびその製造方法を提供することを第1の目的とし、熱応力により半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる半導体装置およびその製造方法を提供することを第2の目的とする。
上記目的を解決するために、本発明者らは、センサ部が形成された半導体基板にキャップ部材が接合されて構成される半導体装置についての検討を行った。
上記のように、例えば、加速度を検出することができるセンサ部を備えた半導体装置では、半導体基板にはセンサ部の形状を形作るための溝が形成されている。そして、半導体基板における接合面のうちこの溝が形成されている領域と、キャップ部材における接合面のうちこの溝と対応する領域とは、半導体基板とキャップ部材との接合面積を減少して半導体基板とキャップ部材との接合面に印加される応力を低減していると共に、半導体基板とキャップ部材との接合面に印加される応力に対して膨張・収縮が可能であるため、この応力を緩和することができる。しかしながら、センサ部の形状を形作るための溝は本来センサ部の構造を形成するためのものであり、半導体基板およびキャップ部材の接合面にて発生する応力を緩和するためのものではないため、この応力を十分に緩和することはできず、半導体基板の内部に応力が伝達されることになる。
また、半導体基板におけるセンサ部の形状を形作るための溝のうち、キャップ部材と接合される領域に形成されている溝の幅を拡大して、半導体基板とキャップ部材との間に印加される応力を低減すると共に、この応力に対する膨張・収縮が可能な領域を増加して、半導体装置の特性の精度の低下を抑制することも考えられる。しかしながら、このような半導体装置では、センサ部の形状を形作るための溝はトレンチエッチングによって形成されている。このため、センサ部の形状を形作るための溝のうちキャップ部材と接合される領域に形成されている溝のみの幅を拡大して半導体装置を構成しようとすると、半導体基板のうち、キャップ部材と接合される領域に形成される溝と、キャップ部材と接合されない領域に形成される溝との間でエッチングレートが大きく異なることになり、製造工程が複雑になるという問題がある。
したがって、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、半導体基板(10)と、可動電極(24)を有する可動部(20)と、固定電極(32)を有する固定部(30)と、を備え、半導体基板(10)に形成された溝(15)により形作られているセンサ部(14)と、可動電極(24)および固定電極(32)と対応する部分に窪み部(41)を備え、窪み部(41)の外側の領域にて半導体基板(10)と接合されるキャップ部材(40)と、を有する半導体装置であって、半導体基板(10)は、キャップ部材(40)と接合される領域に溝(15)の一部が形成されていると共に、溝(15)の一部と異なる領域に、可動電極(24)および固定電極(32)の外側を一周するように形成された凹部(17を備えており、キャップ部材(40)は、窪み部(41)の外側の領域に表裏面を貫通する複数の貫通孔(43)が形成され、貫通孔(43)それぞれには半導体基板(10)のうち溝(15)の一部で囲まれたセンサ部(14)と電気的に接続され、半導体基板(10)と異なる材料で構成された貫通電極(45)が配置されていることを特徴としている。
請求項1に記載の半導体装置によれば、半導体基板(10)に形成された凹部(17)とキャップ部材(40)のうち凹部(17)と対向する部分は、膨張・収縮が可能であるため、半導体基板(10)とキャップ部材(40)との接合面に印加される応力を緩和することができる。したがって、半導体基板(10a)とパッケージ部材(40a)との接合面に印加される応力が可動電極(24)および固定電極(32)に伝達されることを抑制することができ、半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる。なお、半導体基板(10)とキャップ部材(40)との接合面に印加される応力とは、例えば、真性応力や熱応力である
また、このようなキャップ部材を備えた半導体装置では、半導体基板とキャップ部材との接合面積が大きくなるほど半導体基板とキャップ部材との接合面に印加される応力が大きくなる。すなわち、半導体基板とキャップ部材との接合面積が大きいほど、応力が半導体基板の内部に伝達されやすくなり、半導体装置の特性の精度の低下が起こりやすくなる。このため、このような半導体装置では、半導体基板とキャップ部材との接合面積を小さくすれば、半導体基板とキャップ部材との接合面に印加される応力を低減することができる。
したがって、半導体基板(10)に形成された凹部(17)を備えた請求項1に記載の半導体装置では、半導体基板(10)に形成された凹部(17)とキャップ部材(40)のうち当該凹部(17)と対向する部分とが接合されていない状態とすることができる。
このため、このような半導体装置では、従来の半導体装置と比較して、半導体基板(10)とキャップ部材(40)とが接合される領域が同じである場合に、半導体基板(10)に凹部(17)が形成されているため、半導体基板(10)とキャップ部材(40)とが接合されている接合面積を減少させることができる。これにより、半導体基板(10)とキャップ部材(40)との接合面に印加される応力を減少させることができるため、応力が可動電極(24)および固定電極(32)に伝達されることを抑制することができ、半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる。
また、このような半導体装置では、キャップ部材(40)に貫通電極(45)が配置されており、キャップ部材(40)の線膨張係数と貫通電極(45)の線膨張係数とが異なるため、高温環境化で使用される場合には、貫通電極(45)に起因する熱応力が発生することになる。しかしながら、かかる半導体装置は、半導体基板(10)に形成された凹部(17)により、貫通電極(45)に起因する応力を緩和することもできる。
例えば、請求項に記載の発明のように、キャップ部材(40)のうち半導体基板(10)と接合される領域に窪み部(41)の外側を一周する凹部(46、47)形成することができる。
また、請求項に記載の発明のように、キャップ部材(40)に、貫通孔(43)それぞれを囲むように凹部(46〜48)を形成することができる。
このような半導体装置では、貫通孔(43)それぞれを囲むように凹部(46〜48)が形成されており、凹部(46〜48)は膨張・収縮が可能であるため、貫通電極(45)に起因する応力を緩和することができる。なお、キャップ部材(40)のうち半導体基板(10)と接合される領域に凹部(46、47)を形成した場合には、凹部(46、47)と半導体基板(10)のうち当該凹部(46、47)と対向する部分とにおいて膨張・収縮が可能となり、より貫通電極(45)に起因する応力を緩和することができる。
この場合、請求項に記載の発明のように、凹部(46〜48)を、壁面から貫通孔(43)の壁面までの距離が均一となるように、それぞれの貫通孔(43)と同心図形を構成するように形成することができる。
このような半導体装置では、各貫通電極(45)に起因する応力が各凹部(46〜48)の壁面に均一に印加されることになり、例えば、各貫通孔(43)と同心図形を構成しないようにそれぞれ凹部(46〜48)を形成した場合と比較して、各貫通電極(45)に起因する応力を緩和しやすくなる。
さらに、請求項に記載の発明のように、キャップ部材(40)のうち半導体基板(10)と接合される領域に形成される凹部(47)を、キャップ部材(40)の表裏面を貫通する穴により形成することもできる。
さらに、請求項に記載の発明のように、キャップ部材(40)の表裏面を貫通する穴により形成された凹部(47)を溝(15)と異なる領域のみに形成することもできる。
また、請求項7に記載の発明のように、半導体基板(10)を、支持基板(11)と、支持基板(11)の表面に配置された絶縁膜(12)と、絶縁膜(12)を挟んで支持基板(11)と反対側に配置された半導体層(13)と、を有するSOI基板とし、半導体基板(10)のうち、半導体層(13)をキャップ部材(40)と接合し、絶縁膜(12)のうち半導体層(13)がキャップ部材(40)と接合される領域と対応する領域に空洞部(18)を形成することもできる。
また、請求項に記載の発明では、半導体ウェハ(10a)を用意する工程と、半導体ウェハ(10a)に、可動電極(24)を有する可動部(20)と、固定電極(32)を有する固定部(30)と、を備え、半導体ウェハ(10a)に形成される溝(15)により形作られるセンサ部(14)を形成する工程と、半導体ウェハ(10a)に接合されるパッケージ部材(40a)を用意する工程と、パッケージ部材(40a)のうち可動電極(24)および固定電極(32)と対応する部分に窪み部(41)を形成する工程と、溝(15)の一部がパッケージ部材(40a)と接合される領域に位置するように半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)とを接合する工程と、を含む半導体装置の製造方法であって、半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)とを接合する工程の前に、半導体ウェハ(10a)のうちパッケージ部材(40a)と接合される領域であって、かつ半導体ウェハ(10a)に形成された溝(15)と異なる領域に、可動電極(24)および固定電極(32)の外側を一周する凹部(17)を形成する工程を行い、半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)とを接合する工程の前または後に、パッケージ部材(40a)のうち窪み部(41)の外側の領域に表裏面を貫通する複数の貫通孔(43)を形成する工程と、貫通孔(43)それぞれに半導体ウェハ(10a)と異なる材料で構成された貫通電極(45)を配置する工程と、を行い、貫通電極(45)と溝(15)の一部で囲まれたセンサ部(14)とを電気的に接続することを特徴としている。
請求項に記載の半導体装置の製造方法では、凹部(17)および当該凹部(17)と対向する部分は膨張・収縮が可能であるため、凹部(17)を形成する工程を行うことにより、半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)との接合面に印加される応力を緩和することができる。したがって、応力が可動電極(24)および固定電極(32)に伝達されることを抑制することができ、半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる。
さらに、請求項に記載の半導体装置の製造方法では、半導体ウェハ(10a)のうちパッケージ部材(40a)と接合される領域に凹部(17)を形成する工程を備えているため、半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)とを接合する工程において、半導体ウェハ(10a)に形成された凹部(17)とパッケージ部材(40a)のうち凹部(17)と対向する部分とが接合されないようにすることができる。したがって、このような半導体装置の製造方法では、従来の半導体装置の製造方法と比較して、半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)とが接合される領域が同じ場合には、半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)とを接合する際に、半導体ウェハ(10a)に凹部(17)を形成しているため、半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)とが接合される接合面積を減少させることができる。これにより、半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)との接合面に印加される応力を減少させることができるため、応力が可動電極(24)および固定電極(32)に伝達されることを抑制することができ、半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる。
そして、請求項に記載の発明のように、半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)とを接合する工程の前に、パッケージ部材(40a)に、半導体ウェハ(10a)と接合される領域であって、窪み部(41)の外側を一周するように凹部(46)を形成する工程を行うことができる
また、請求項1に記載の発明のように、半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)とを接合する工程の前に、パッケージ部材(40a)のうち半導体ウェハ(10a)と接合される領域および半導体ウェハ(10a)と接合される領域と反対側の領域のうち少なくとも一方の領域に、複数の貫通孔(43)または複数の貫通孔(43)が形成される領域それぞれを囲むように枠形状の複数の凹部(46、48)を形成する工程を行うことができる。
さらに、請求項11に記載の発明のように、半導体ウェハ(10a)とパッケージ部材(40a)とを接合する工程の後に、パッケージ部材(40a)のうち半導体ウェハ(10a)と接合される領域と反対側の領域から複数の貫通孔(43)または複数の貫通孔(43)が形成される領域それぞれを囲むように枠形状の複数の凹部(47、48)を形成する工程を行うことができる。
この場合、請求項12に記載の発明のように、複数の貫通孔(43)または複数の貫通孔(43)が形成される領域それぞれを囲むように枠形状の複数の凹部(47)を形成する工程では、表裏面を貫通して凹部(47)を構成する穴を形成する工程を行うことができる。
請求項1および請求項11に記載の発明では、貫通孔(43)または貫通孔(43)が形成される領域それぞれを囲む凹部(46〜48)を形成する工程とを含んでいる。したがって、パッケージ部材(10a)のうち半導体ウェハ(10a)と接合される領域に形成された凹部(46、47)と半導体ウェハのうち凹部(46、47)と対向する部分、または半導体ウェハ(10a)と接合される領域と反対側の領域に形成された凹部(48)は、膨張・収縮が可能となり、貫通電極(45)を配置する際に発生した応力を緩和することができる。
さらに、請求項13に記載の発明のように、半導体ウェハ(10a)を用意する工程では、支持基板(11)を用意すると共に、支持基板(11)の表面に絶縁膜(12)を配置し、絶縁膜(12)のうち半導体ウェハ(10a)がパッケージ部材(40a)と接合される接合予定領域と対応する領域に空洞部(18)を形成した後、空洞部(18)が残るように絶縁膜(12)を挟んで支持基板(11)と反対側に半導体層(13)を配置することにより構成されるSOIウェハを用意することもできる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 図1に示すSOI基板の上面レイアウト図である。 図1に示す半導体装置の製造工程を示す断面図である。 (a)は図3(b)の工程においてエッチング工程をする際のマスクを備えたSOIウェハの部分上面図であり、(b)は図3(c)の工程においてエッチング工程をする際のマスクを備えたSOIウェハの部分上面図である。 本発明の第2実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 図5に示すシリコン基板のうちSOI基板との接合面の概略平面図である。 本発明の第3実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 本発明の第4実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 図8に示すシリコン基板のうちSOI基板との接合面の概略平面図である。 本発明の第5実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 図10に示すシリコン基板のうちSOI基板との接合面の概略平面図である。 本発明の第6実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 本発明の第7実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 本発明の第8実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 図14に示すシリコン基板のうちSOI基板との接合面と反対側の面の概略平面図である。 本発明の第9実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 図16に示す半導体装置の製造工程を示す断面図である。 本発明の第10実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。 図18に示すSOI基板の上面レイアウト図である。 他の実施例におけるシリコン基板のうちSOI基板との接合面の概略平面図である。 他の実施例におけるマスクを備えたSOIウェハの部分上面図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は本実施形態の半導体装置の断面構成を示す図であり、図2は図1に示すSOI基板の上面レイアウト図である。なお、図2は図1に示すA−A断面図に相当し、図1は図2に示すSOI基板にキャップ部材を配置した際のB−B断面図に相当している。
図1に示されるように、本実施形態の半導体装置は、本発明の半導体基板に相当するSOI(Silicon on Insulator)基板10および本発明のキャップ部材に相当するシリコン基板40を用いて構成されている。そして、SOI基板10とシリコン基板40との間にはキャビティ50が構成されており、キャビティ50はSOI基板10とシリコン基板40とが接合されることにより気密封止されている。
SOI基板10は、支持基板11と支持基板11の表面に配置された絶縁膜12と、絶縁膜12を挟んで支持基板11と反対側に配置された半導体層13とを有した構成とされている。そして、半導体層13にはセンサ部14が形成されている。
このセンサ部14は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、図1および図2に示されるように、SOI基板10に形成された溝15により形作られている。そして、センサ部14は、半導体層13に対して変位可能な可動部20および固定支持された固定部30を有した構成とされ、可動部20および固定部30よりなる梁構造体を備えている。また、絶縁膜12には梁構造体に対応する領域が矩形状に除去されて開口部16が形成されている。
具体的には、センサ部14のうち可動部20は、矩形状の錘部21の両端を、梁部22を介してアンカー部23a、23bに一体に連結した構成とされている。これらアンカー部23a、23bは、絶縁膜12における開口部16の開口縁部のうち1組の対向辺部に固定されている。これにより、錘部21及び梁部22は、開口部16に臨んだ状態とされている。
また、梁部22は、平行な2本の梁がその両端で連結された矩形枠状とされており、2本の梁の長手方向と直交する方向に変位するバネ機能を備えている。詳しくは、梁部22は、図2中の矢印X方向の成分を含む加速度を受けたときに錘部21を矢印X方向へ変位させるとともに、加速度の消失に応じて元の状態に復元させるようになっている。これにより、錘部21は、加速度の印加に応じて、半導体層13に平行な面内にて、梁部22と一体的に上記矢印X方向へ変位可能となっている。
そして、この変位方向の軸Xを中心とした錘部21の両側面には、それぞれ、櫛歯状の可動電極24が、変位方向の軸Xと直交する方向において、互いに反対方向へ突出するように備えられており、可動電極24は開口部16に臨んだ状態とされている。このように、錘部21に備えられた可動電極24は、梁部22及び錘部21とともに変位方向Xへ変位可能となっている。なお、本実施形態では、SOI基板10は矩形板状とされており、可動電極24はSOI基板10のうち長辺方向(紙面上下方向)と平行になるように錘部21に備えられている。
また、センサ部14のうち固定部30は、開口部16の開口縁部における対向辺部のうち、アンカー部23a、23bが支持されていないもう1組の対向辺部に支持されており、錘部21を挟んで2個設けられている。
そして、各固定部30は、絶縁膜12における開口部16の開口縁部に固定されて半導体層13に支持された配線部31と、可動電極24の側面と対向するように配置された複数個の固定電極32とを有した構成とされている。
本実施形態のセンサ部14は、上記のように、加速度の印加に応じて変位する可動電極24および可動電極24と対向するように配置された固定電極32を備えた構成とされている。このため、センサ部14では、加速度が印加されると可動電極24が変位して可動電極24と固定電極32との電極間の距離が変化することにより容量が変化し、容量変化に基づいて加速度の検出が行えるようになっている。
また、半導体層のうちセンサ部14の外側の領域(以下、周辺部という)、可動部20および固定部30には、それぞれ後述する貫通電極45と接触する接触領域13a、26、33が備えられている。具体的には、周辺部には所定位置に接触領域13aが備えられている。可動部20には、一方のアンカー部23aと連結された状態で可動電極用配線部25が形成されており、可動電極用配線部25に接触領域26が備えられている。同様に、各固定部30には、それぞれの配線部31の所定位置に接触領域33が備えられている。
また、図1および図2に示されるように、SOI基板10のうち半導体層13には、シリコン基板40と接合される領域であって、かつSOI基板10に形成された溝15と異なる領域に凹部17が形成されている。具体的には、本実施形態では、この凹部17は、可動電極24および固定電極32の外側であって、可動電極24および固定電極32と各接触領域13a、26、33との間の領域を含む領域を一周するように形成されている。さらに詳しくは、凹部17は、可動部20のうち接触領域26と錘部21との間、および固定部30のうち接触領域33と配線部31との間の領域を含むように形成されている。
また、図1に示されるように、シリコン基板40には、可動電極24および固定電極32と対応する部分にキャビティ50を構成する窪み部41が形成されている。さらに、シリコン基板40には、表裏面を覆うように絶縁膜42が備えられていると共に、表裏面を貫通する四個の貫通孔43が形成されている。そして、これらの貫通孔43には、それぞれ側壁に絶縁膜44が配置されていると共に、内部にCuやAl等の金属で構成された貫通電極45が埋め込まれている。なお、絶縁膜42、44は、例えば、酸化膜やTEOS膜等を用いて構成されている。
具体的には、各貫通電極45は、それぞれセンサ部14に備えられた接触領域26、33および周辺部に備えられた接触領域13aと接触するように、シリコン基板40に備えられている。そして、センサ部14の接触領域26、33と接触するように備えられている三個の貫通電極45は、図示しない処理回路とセンサ部14とを電気的に接続している。また、周辺部の接触領域13aと接触するように備えられている一個の貫通電極45は、図示しない処理回路と周辺部とを電気的に接続している。周辺部の接触領域13aと接触する当該貫通電極45は、周辺部に電位を印加することにより、例えば、周辺部と固定部30に備えられた配線部31との間の寄生容量や、周辺部と支持基板11との間の寄生容量を抑制する、または無くすためのものである。
次にこのような半導体装置の製造方法について説明する。図3は、本実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
まず、図3(a)に示されるように、本発明の半導体ウェハに相当するSOIウェハ10aを用意し、図3(b)に示されるように、SOIウェハ10aに周知のフォトリソグラフィおよびエッチング等により上記形状となるように凹部17を構成するトレンチを形成する。例えば、半導体層13の厚さが15μmの場合には、深さが3μmのトレンチを形成することができる。
ここで、図3(b)の工程において、エッチング工程をする際のマスクを備えたSOIウェハ10aの部分上面図を図4(a)に示す。図4(a)に示されるように、マスク60はSOIウェハ10aのうち凹部形成予定領域と対応する部分が開口されており、マスク60に形成された開口部はSOIウェハ10aのうち可動電極形成予定領域および固定電極形成予定領域の外側を一周するように形成されている。
その後、図3(c)に示されるように、SOIウェハ10aに周知のフォトリソグラフィおよびエッチング等の半導体製造プロセスを行うことによりセンサ部14を形成する。具体的には、次のようにセンサ部14を形成する。図4(b)は、図3(c)の工程において、エッチング工程をする際のマスク60を備えたSOIウェハ10aの部分上面図である。図4(b)に示されるように、SOIウェハ10aには、図3(b)の工程により形成された凹部17にもマスク60が積層されており、マスク60にはセンサ部14を構成することができるように開口部が形成されている。そして、SOIウェハ10aにこのようなマスク60を配置した状態で、SOIウェハ10aをエッチングして溝15を形成し、さらに溝15を通じて絶縁膜12を犠牲層としてエッチングすることで、可動電極24をリリースした状態(矢印X方向に可動な状態)にする。
なお、図4(a)及び(b)の点線内の領域は、図3(b)の工程におけるエッチング、および、図3(c)の工程におけるエッチングにより2回エッチングされる領域を示している。この場合、SOIウェハ10aのうち、点線内の領域(以下、2回エッチング領域)は、エッチングが1度しかなされない領域(凹部17のうち2回エッチング領域以外の領域、および溝15のうち2回エッチング領域以外の領域)よりもエッチングされる量が多くなる。しかしながら、半導体層1をエッチングする際には、絶縁膜12がエッチングストッパー層として機能するため、凹部17と溝15とを所望の形状に形成することができる。
次に、図3(d)に示されるように、キャップ部材を構成し、本発明のパッケージ部材に相当するシリコンウェハ40aを用意する。そして、図3(e)に示されるように、シリコンウェハ40aのうちSOIウェハ10aと接合される側の面であって、かつSOIウェハ10aに備えられた可動電極24および固定電極32と対応する部分にフォトリソグラフィおよびエッチング等により窪み部41を形成する。その後、図3(f)に示されるように、シリコンウェハ40aの表裏面に絶縁膜42を形成する。
続いて、図3(g)に示されるように、窪み部41によりSOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとの間にキャビティ50が構成されると共に、センサ部14のうち可動電極24および固定電極32がキャビティ50に配置されるように、SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとを接合する。SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとの接合は、例えば、SOIウェハ10aのうちシリコンウェハ40aに備えられた絶縁膜42と接合される部分およびシリコンウェハ40aに備えられた絶縁膜42のうちSOIウェハ10aと接合される部分に不活性イオンビームあるいはプラズマを照射して表面を活性化させ、SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aに備えられた絶縁膜42とを接触させて表面結合させることにより接合することができる。
そして、図3(h)に示されるように、シリコンウェハ40aに対して表裏面を貫通する四個の貫通孔43を形成し、各貫通孔43の側壁に絶縁膜44を配置すると共に内部にCuやAl等の金属を埋め込んで貫通電極45を構成することによりウェハレベルパッケージ構造体を構成する。その後、ウェハレベルパッケージ構造体をダイシングカッター等にてチップ単位に分割することにより本実施形態の半導体装置が製造される。
このような半導体装置では、SOI基板10に形成された凹部17とシリコン基板40に備えられた絶縁膜42のうち凹部17と対向する部分とが接合されていない状態とすることができる。したがって、これらSOI基板10に形成された凹部17およびシリコン基板40に形成された絶縁膜42のうち凹部17と対向する部分は膨張・収縮が可能となる。このため、SOI基板10に形成された凹部17およびシリコン基板40に備えられた絶縁膜42のうち凹部17と対向する部分により、SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとを接合してウェハレベルパッケージ構造体を構成した際に、接合面に印加される真性応力を緩和することができ、この応力がセンサ部14のうち可動電極24および固定電極32に伝達されて半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる。また、本実施形態では、凹部17が、可動電極24および固定電極32の外側であって、可動電極24および固定電極32と各接触領域13a、26、33との間の領域を含むように形成されている。したがって、凹部17とシリコン基板40に備えられた絶縁膜42のうち凹部17と対向する部分とにより、貫通電極45を形成する際にシリコンウェハ40aに印加される応力がセンサ部14のうち可動電極24および固定電極32に伝達されることを抑制することもでき、半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる。
また、このような半導体装置では、半導体装置を高温環境化で使用する場合に、SOI基板10、シリコン基板40、シリコン基板40に備えられた絶縁膜42、44および貫通電極45の線膨張係数が異なるため、各部材間10、40、42、44、45にて熱応力が発生することになるが、SOI基板10に形成された凹部17およびシリコン基板40に備えられた絶縁膜42のうち凹部17と対向する部分により、熱応力を緩和することができ、半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる。
さらに、貫通電極45の線膨張係数とシリコン基板40の線膨張係数とが異なるため、熱応力によりシリコン基板40が反る(曲がる)可能性があり、シリコン基板40が反る場合には、これに起因する応力がSOI基板10と絶縁膜42との界面に印加されることになる。しかしながら、本実施形態では、SOI基板10に形成された凹部17およびシリコン基板40に備えられた絶縁膜42のうち凹部17と対向する部分により、熱応力を緩和することができるため、半導体装置が反ることを抑制することができる。そして、仮にシリコン基板40が反り、これに起因する応力が発生したとしても、SOI基板10に形成された凹部17およびシリコン基板40に備えられた絶縁膜42のうち凹部17と対向する部分により、この応力を緩和することができる。したがって、半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる。
また、本実施形態では、可動電極24および固定電極32はSOI基板10の長辺方向と平行になるように形成されている。半導体装置は一般的に長辺が撓むことにより反りが発生しやすいが、本実施形態では可動電極24および固定電極32がSOI基板10のうち長辺方向と平行になるように構成されているため、仮に長辺が撓んだ場合であっても可動電極24と固定電極32との間の距離が変化せず、半導体装置の特性の精度の低下を抑制することができる。
さらに、このような半導体装置では、従来の半導体装置と比較して、SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとが接合される領域が同じである場合に、SOIウェハ10aに凹部17が形成されているため、SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとを接合した際の接合面積を減少させることができる。したがって、SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとの間に発生する真性応力を減少させることができるため、この真性応力が可動電極24および固定電極32に伝達されることを抑制することができ、半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第1実施形態に対してSOI基板10に凹部17を備える代わりに、シリコン基板40に凹部を備えたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。図5は、本実施形態における半導体装置の断面構成を示す図であり、図6は図5に示すシリコン基板40のうちSOI基板10との接合面の概略平面図である。なお、図6は図5に示すC−C断面図に相当し、図5は図6に示すシリコン基板40にSOI基板10を配置した際のD−D断面図に相当している。なお、図6中では、絶縁膜42、44を省略して示してある。
図5および図6に示されるように、本実施形態の半導体装置は、シリコン基板40のうち、SOI基板10と接合される領域であって、かつSOI基板10に形成されたセンサ部14を形作る溝15と対応する領域と異なる領域を含んで凹部46が形成されている。具体的には、本実施形態では、この凹部46は、トレンチにより構成されており、窪み部41の外側の領域であって、かつ窪み部41と各貫通孔43との間の領域を含む領域を一周するように形成されている。
このような半導体装置は以下のように製造される。
まず、上記図3(a)および図3(c)の工程を行い、SOIウェハ10aにセンサ部14を形成する。その後、上記図3(d)と同様にシリコンウェハ40aを用意し、上記図3(e)の工程を行う際に、周知のフォトリソグラフィおよびエッチング等により窪み部41を形成すると共に、上記形状の凹部46を構成するトレンチを形成する。続いて、上記図3(g)および(h)の工程を行って、ウェハレベルパッケージ構造体を構成し、ウェハレベルパッケージ構造体をチップ単位に分割することで本実施形態の半導体装置が製造される。
このような半導体装置では、シリコン基板40に形成された凹部46とSOI基板10のうち凹部46と対向する部分とが接合されていない状態とすることができる。したがって、シリコン基板40に形成された凹部46およびSOI基板10のうち凹部46と対向する部分は膨張・収縮が可能となり、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、このような半導体装置では、シリコンウェハ40aに形成される凹部46を窪み部41と同時に形成するこができるため、製造工程を増加させることもない。
さらに、貫通電極45の線膨張係数とシリコン基板40の線膨張係数とが異なるため、熱応力が発生してシリコン基板40が反る(曲がる)可能性があるが、本実施形態では、シリコン基板40に凹部46が形成されており、上記第1実施形態よりもシリコン基板40の反りをより抑制することができる。特に、本実施形態では、凹部46が貫通電極45と窪み部41(センサ部14のうち可動電極24および固定電極32)との間に形成されているため、各貫通電極45に起因する応力がセンサ部14のうち可動電極24および固定電極32に伝達されることを抑制することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第2実施形態に対してシリコン基板40に凹部46を構成するトレンチを備える代わりに、シリコン基板40に凹部を構成する穴を備えたものであり、その他に関しては第2実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。図7は、本実施形態における半導体装置の断面構成を示す図である。なお、本実施形態の半導体装置におけるシリコン基板40の概略平面図は、第2実施形態と同様であり、図6中の凹部46が本実施形態の凹部に相当している。
図6および図7に示されるように、本実施形態の半導体装置は、SOI基板10と接合される領域であって、かつSOI基板10に形成されたセンサ部14を形作る溝15と対応する領域と異なる領域を含んで凹部47が形成されている。具体的には、この凹部47は、シリコン基板40の表裏面を貫通する穴により構成されており、窪み部41の外側の領域であって、かつ窪み部41と各貫通孔43との間の領域を含む領域を一周するように形成されている。
このような半導体装置は以下のように製造される。
まず、上記図3(a)および図3(c)〜図3(g)の工程を行い、センサ部14が形成されたSOIウェハ10aと絶縁膜42が備えられたシリコンウェハ40aとを接合する。その後、上記図3(h)の工程を行う際に、貫通孔43を形成すると共に、シリコンウェハ40aを貫通する穴を形成して凹部47を構成する。そして、各貫通孔43にCuやAl等の金属を埋め込んで貫通電極45を構成することにより、ウェハレベルパッケージ構造体を構成する。続いて、ウェハレベルパッケージ構造体をチップ単位に分割することで本実施形態の半導体装置が製造される。
このような半導体装置では、シリコン基板40に形成された凹部47とSOI基板10のうち凹部47と対向する部分とが接合されていない状態とすることができる。したがって、これらシリコン基板40に形成された凹部47およびSOI基板10のうち凹部47と対向する部分は膨張・収縮が可能となり、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態では、凹部47を構成する穴は貫通電極45を構成する貫通孔43と同時に形成することができるため、製造工程を増加させることもない。
また、本実施形態では、凹部47がシリコン基板40の表裏面を貫通する穴により構成されており、上記第2実施形態の凹部46と比較すると、凹部47の表面積が大きくなる。このため、凹部47における膨張・収縮が可能な領域が増加し、各応力がセンサ部14のうち可動電極24および固定電極32に伝達されることをさらに抑制することができる。
なお、このような半導体装置では、凹部47がシリコン基板40の表裏面を貫通する穴により構成されているため、SOI基板10に形成された溝15と、シリコン基板40に形成された凹部47とが連結することにより、キャビティ50内と半導体装置の外部とが連結することになる。したがって、本実施形態の半導体装置は、キャビティ50内を気密封止することができないため、特にキャビティ50内を大気圧とする半導体装置に適用すると好適である。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第3実施形態に対して凹部47を形成する領域を変更したものであり、その他に関しては第3実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。図8は、本実施形態における半導体装置の断面構成を示す図であり、図9は図8に示すシリコン基板40のうちSOI基板10との接合面の概略平面図である。なお、図9は図8に示すE−E断面図に相当し、図8は図9に示すシリコン基板40にSOI基板10を配置した際のF−F断面図に相当している。なお、図9中では、絶縁膜42、44を省略して示してある。
図8および図9に示されるように、本実施形態の半導体装置は、凹部47が、シリコン基板40の表裏面を貫通する穴により構成されており、窪み部41の外側の領域であって、窪み部41と各貫通孔43との間の領域を含み、かつ溝15、可動部20および固定部30と対応する領域を除いた領域に形成されている。さらに詳しくは、本実施形態の凹部47は、シリコン基板40のうちSOI基板10における周辺部と対応する領域のみに形成されており、上記第3実施形態の凹部47のうち溝15、可動部20および固定部30と対応する領域を除いた領域に形成されている。
本実施形態の半導体装置は上記第3実施形態と同様にして製造され、上記図3(h)の工程を行う際に、上記形状の凹部47をシリコン基板40に形成すればよい。
このような半導体装置では、シリコン基板40のうち溝15と対応する領域には凹部47が形成されておらず、溝15と凹部47とが連結しないようにしている。このため、シリコン基板40に表裏面を貫通する穴により凹部47を形成した場合でも、キャビティ50を気密封止することができ、例えば、キャビティ50内を真空圧とすることができつつ、上記第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、シリコン基板40のうち溝15、可動部20および固定部30と対応する領域を除いた領域に凹部47が形成されている例について説明したが、もちろんシリコン基板40のうち可動部20および固定部30と対応する領域に凹部47が形成されていてもよい。このような半導体装置とした場合には、本実施形態の半導体装置よりもさらに、センサ部14のうち可動電極24および固定電極32に伝達される応力を緩和することができつつ、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第2実施形態に対して凹部46を形成する領域を形成したものであり、その他に関しては第2実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。図10は、本実施形態における半導体装置の断面構成を示す図であり、図11は図10に示すシリコン基板40のうちSOI基板10との接合面の概略平面図である。なお、図11は図10に示すG−G断面図に相当し、図10は図11に示すシリコン基板40にSOI基板10を配置した際のH−H断面図に相当している。なお、図11中では、絶縁膜42、44を省略して示してある。
図10および図11に示されるように、本実施形態の半導体装置は、凹部46が、トレンチにより構成された枠形状とされており、各貫通孔43それぞれを囲むように形成されている。具体的には、図11に示されるように、凹部46が、壁面から貫通孔43の壁面までの距離が均一となるように、それぞれの貫通孔43と同心図形を構成するように形成されている。本実施形態では、SOI基板10の接合面から見た各貫通孔43の形状(平面形状)が円形状とされていると共に、各凹部46の形状が各貫通孔43を囲むリング状とされた同心円形状とされている。なお、本明細書中では、同心図形を構成するとは、形状が相似である図形が中心を共有して配置されていることを意味しており、同心円形状とは、径がことなる円形が中心を共有して配置されていることを意味している。
本実施形態の半導体装置は上記第2実施形態と同様にして製造され、上記図3(e)の工程を行う際に、上記形状の凹部46を形成し、上記図3(h)の工程を行う際に、シリコン基板40のうち各凹部46で囲まれる領域に貫通孔43を形成すればよい。
このような半導体装置によれば、シリコン基板40に、各貫通孔43それぞれを囲むように凹部46が形成されているため、上記各実施形態よりも各貫通電極45に起因する応力がセンサ部14のうち可動電極24および固定電極32に伝達されることをさらに低減させることができつつ、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、各貫通孔43の平面形状が円柱状とされていると共に、各凹部46の平面形状が各貫通孔43を囲むようにドーナツ形状とされており、各凹部46の壁面から各貫通孔43の壁面までの距離が均一になるように、貫通孔43と凹部46とがそれぞれ同心図形を構成するように形成されている。これにより、各貫通電極45に起因する応力が各凹部46の壁面に均一に印加されることになり、例えば、各凹部46の平面形状が各貫通孔43を囲む枠形状であって、各凹部46の壁面から各貫通孔43の壁面までの距離が均一とされていない場合と比較して、各貫通電極45に起因する応力を緩和しやすくなる。
なお、本実施形態では、各貫通電極45の平面形状が円形状とされ、各凹部46の平面形状がドーナツ形状とされている半導体装置について説明したが、各貫通電極45と各凹部46とが同心図形を構成するようにそれぞれ形成されていれば同様の効果を得ることができ、例えば、貫通電極45の平面形状を正方形状とすることができるし、長方形状とすることもできる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第5実施形態に対してシリコン基板40に凹部46を構成するトレンチを備える代わりに、シリコン基板40に凹部47を構成する穴を備えたものであり、その他に関しては第5実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。図12は、本実施形態における半導体装置の断面構成を示した図である。なお、本実施形態の半導体装置におけるシリコン基板40の概略平面図は、第5実施形態と同様であり、図11中の凹部46が本実施形態の凹部47に相当している。
図11および図12に示されるように、本実施形態の半導体装置は、凹部47が、表裏面を貫通する穴により構成されており、各貫通孔43それぞれを囲むように形成されている。
本実施形態の半導体装置は上記第5実施形態と同様にして製造され、上記図3(h)の工程を行う際に、上記形状の凹部47をシリコン基板40に形成すればよい。
このような半導体装置では、シリコン基板40に、各貫通孔43それぞれを囲むように凹部47が形成されおり、凹部47がシリコン基板40を貫通する穴により構成されている。したがって、上記第5実施形態の凹部46と比較すると、凹部47の表面積が大きくなり、凹部47における膨張・収縮が可能な領域が増加するため、上記第5実施形態よりも各貫通電極45に起因する応力がセンサ部14のうち可動電極24および固定電極32に伝達されることを低減させることができつつ、上記第5実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、このような半導体装置は、上記第3実施形態と同様に、SOI基板10に形成された溝15と、シリコン基板40に形成された凹部47とが連結することにより、キャビティ50内を気密封止することができないため、特にキャビティ50内を大気圧とする半導体装置に適用すると好適である。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第6実施形態に対して各貫通孔43の側壁に絶縁膜42を配置しないものであり、その他に関しては第6実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。図13は、本実施形態における半導体装置の断面構成を示した図である。なお、本実施形態の半導体装置におけるシリコン基板40の概略平面図は、第6実施形態と同様である。
図13に示されるように、本実施形態の半導体装置は、凹部47が、表裏面を貫通する穴により構成されており、各貫通孔43それぞれを囲むように形成されている。したがって、シリコン基板40のうち、各凹部47により囲まれる部分と各凹部47により囲まれない部分とでは電気的に絶縁された状態となっている。そして、各貫通孔43内には貫通電極45のみが埋め込まれている。
本実施形態の半導体装置は、上記第6実施形態と同様にして製造され、上記図3(h)の工程を行う際に、各貫通孔43の側壁に絶縁膜44を配置する工程を無くすことにより製造される。
このような半導体装置によれば、各貫通孔43を形成した後に、各貫通孔43の壁面に絶縁膜44を配置する工程を行わないため、製造工程を簡略化することができつつ、上記第6実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第5実施形態に対して凹部を備える領域を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。図14は、本実施形態における半導体装置の断面構成を示す図であり、図15は図14に示すシリコン基板40のうちSOI基板10との接合面と反対側の面の概略平面図である。なお、図14は図15に示すシリコン基板40にSOI基板10を配置した際のI−I断面図に相当している。なお、図15中では、絶縁膜42、44を省略して示してある。
図14および図15に示されるように、本実施形態の半導体装置は、シリコン基板40のうち、SOI基板10と接合される領域と反対側の領域に凹部48が形成されている。具体的には、この凹部48は、トレンチにより構成されており、各貫通孔43それぞれを囲むように形成されている。
本実施形態の半導体装置は上記第5実施形態と同様にして製造され、例えば、上記3図(e)の工程を行う際に、上記形状の凹部48を形成し、上記図3(h)の工程を行う際に、シリコン基板40のうち各凹部48で囲まれる領域にそれぞれ貫通孔43を形成すればよい。また、上記図3(h)の工程を行う際に、各貫通孔43を形成すると同時に上記形状の凹部48をシリコン基板40に形成することもできる。この場合は、例えば、ローディング効果を適用することにより、貫通孔43と凹部48とを同時に形成することができる。
このような半導体装置では、シリコン基板40に形成された凹部48にて膨張・収縮が可能であり、上記第5実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第9実施形態)
本発明の第9実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第1実施形態に対して半導体層13に凹部17を備える代わりに、絶縁膜12に空洞部を備えたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。図16は、本実施形態における半導体装置の断面構成を示した図である。
図16に示されるように、本実施形態の半導体装置は、SOI基板10のうち絶縁膜12に空洞部18が形成されている。具体的には、空洞部18は、絶縁膜12のうち半導体層13がシリコン基板40と接合されている領域と対応する領域に形成されており、本実施形態では、開口部16を一周するように形成されている。
このような半導体装置は以下のように製造される。図17は、本実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
図17(a)に示されるように、支持基板11を構成するシリコンウェハを用意し、図17(b)に示されるように当該シリコンウェハの表面に絶縁膜12を配置する。その後、絶縁膜12のうち、SOIウェハ10aを構成した際に、SOIウェハ10aがシリコンウェハ40aと接合される接合予定領域と対応する領域に上記形状の空洞部18を形成する。続いて、図17(c)に示されるように、空洞部18が残るように、絶縁膜12を挟んで支持基板11を構成するシリコンウェハと反対側に半導体層13を配置することにより、絶縁膜12に空洞部18を備えたSOIウェハ10aを用意する。
その後、図17(d)〜図17(i)に示されるように、上記図3(c)〜図3(h)の工程と同様の工程を行うことにより、センサ部14を備えたSOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとを接合して、ウェハレベルパッケージ構造体を構成する。続いて、ウェハレベルパッケージ構造体をチップ単位に分割することで本実施形態の半導体装置が製造される。
このような半導体装置では、絶縁膜12に空洞部18が形成されており、空洞部18を構成する壁面では膨張・収縮が可能となるため、SOI基板10とシリコン基板40との接合面に印加される応力を絶縁膜12に形成された空洞部18により緩和することができ、半導体装置の特性の精度が低下することを抑制することができる。さらに、空洞部18を構成する壁面にて各貫通電極45に起因する応力を緩和することができる。
また、このような半導体装置の製造方法では、SOIウェハ10aを作成する際に印加される熱応力も絶縁膜12に形成された空洞部18により緩和することができる。
(第10実施形態)
本発明の第10実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第3実施形態に対して、各貫通孔43をシリコン基板40の表裏面を貫通する穴により構成される凹部47にて構成したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるためここでは説明を省略する。
図18は本実施形態の半導体装置の断面構成を示す図であり、図19は図18に示すSOI基板10の上面レイアウト図である。なお、図19は図18に示すJ−J断面図に相当し、図18は図19に示すSOI基板10にシリコン基板40を配置した際のK−K断面図に相当している。
図18および図19に示されるように、本実施形態の半導体装置は、シリコン基板40に、シリコン基板40の表裏面を貫通する穴により構成された凹部47が四個形成されている。
そして、これら凹部47のうち一個は、半導体層13側の可動電極用配線部25に開口している。また、これら凹部47のうち二個は、半導体層13側の各固定部30の各配線部31に開口している。さらに、これら凹部47のうち一個は、周辺部に開口している。
そして、半導体層13側では、周辺部における所定位置、可動部20における可動電極用配線部25、各固定部30における所定位置にそれぞれパッド13b、27、34が備えられている。これらの各パッド13b、27、34は、凹部47の開口領域にそれぞれ設けられており、凹部47内に露出している。そして、各凹部47には、凹部47の壁面にて囲まれる空間が残るように、本発明の配線に相当するボンディングワイヤ70が備えられている。具体的には、各凹部47のうちパッド13b、27、34側でない開口部を通じてボンディングワイヤ70がそれぞれのパッド13b、27、34にボンディングされている。これにより、ボンディングワイヤ70を介してパッド13b、27、34と処理回路とが電気的に接続される。
このような半導体装置では、各凹部47にはそれぞれ貫通電極45が配置されておらず、各凹部47とSOI基板10のうち各凹部47と対向する部分とが接合されていない状態とすることができる。したがって、各凹部47およびSOI基板10のうち各凹部47と対向する部分は膨張・収縮が可能となり、上記第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、このような半導体装置では、貫通電極45を設けることなく、シリコン基板40により封止されたセンサ部14からの加速度信号(静電容量変化)を半導体装置外に取出すことができる。したがって、このように貫通電極45を備えない場合には、貫通電極45の線膨張係数と絶縁膜44の線膨張係数との差に起因する応力が発生しないため、SOI基板10の反りが発生しにくいという効果を得ることができる。
(他の実施形態)
上記第1実施形態では、SOI基板10に可動電極24および固定電極32の外側を一周するように凹部17が形成されており、上記第2、第3実施形態では窪み部41の外側を一周するように凹部46、47が形成されており、上記第4実施形態では窪み部41の外側であって、所定領域に凹部47が形成されており、上記第5〜第8実施形態では各貫通孔43それぞれを囲むように凹部46〜48が形成されている例について説明したが、もちろん凹部17、46〜48が形成される領域はこれらに限定されるものではない。図20は、他の実施形態におけるシリコン基板40のうちSOI基板10と接合される面の概略平面図である。なお、図20中では、絶縁膜42、44を省略して示してある。
例えば、図20(a)に示されるように、シリコン基板40に二つの凹部46を形成することもできる。具体的には、上記第2実施形態で説明した凹部46と、この凹部46の外側の領域であって、かつ貫通電極45の外側を囲むように新たな凹部46を構成するトレンチを形成することもできる。このような半導体装置によれば、貫通電極45に起因する応力であって、センサ部14と反対側に伝達される応力を上記第2実施形態よりも効率的に緩和することができる。つまり、半導体装置の外縁部に応力が伝達されることを抑制することができ、半導体装置が反ることを抑制することができる。
また、図20(b)に示されるように、凹部46を構成するトレンチをシリコン基板40の四隅であって、溝15と対応する領域を除いた領域に配置することもできる。このような半導体装置では、上記第2〜7実施形態より窪み部41から離れた領域に凹部46が形成されるため、キャビティ50の気密性を向上させることができる。
さらに、図20(c)に示されるように、窪み部41を囲むように凹部46を構成するトレンチを形成した場合には、シリコン基板40における短辺方向(紙面左右方向)と平行な方向の凹部46の幅を広くすることもできる。半導体装置は一般的に長辺が撓むことにより反りやすいが、凹部46のうち半導体装置における短辺方向と平行な方向の幅を広くすることにより、半導体装置における長辺が撓むことを抑制しやすくなる。そして、図20(d)に示されるように、シリコン基板40に、短辺方向と平行な方向の凹部46を構成するトレンチのみを形成することもできる。このような半導体装置としても、半導体装置における長辺が撓むことを抑制しやすくなる。なお、図20では、凹部46を構成するトレンチがシリコン基板40に形成されている例について説明したが、もちろんシリコン基板40に表裏面を貫通する穴により構成される凹部47を形成することもできる。
また、図20では、シリコン基板40に備えられる凹部46について説明したが、もちろんSOI基板10に備えられる凹部17についても同様に適宜変更可能であり、例えば、SOI基板10に二つの凹部17を形成することができる。この場合、例えば、上記第1実施形態で説明した凹部17と、この凹部17の外側の領域であって、かつ各接触領域13a、26、33の外側を囲むように新たな凹部17を構成するトレンチを形成することができる。さらに、上記第8実施形態で説明したシリコン基板40のうちSOI基板10と接合される面と反対側の面に形成される凹部48の領域も同様に適宜変更可能である。
また、上記第1実施形態では、凹部17をエッチングにより形成する際に、図4(a)に示されるようなマスク60をSOIウェハ10aに配置した状態で行う方法を説明したが、マスク60の形状はこれに限定されるものではない。図21は、他の実施例におけるマスク60を備えたSOIウェハ10aの部分上面図である。図21に示されるように、SOIウェハ10aには、凹部形成予定領域と対応する部分のうち、溝形成予定領域と対応する部分と重なる部分が開口されていない形状のマスク60が配置されている。つまり、このマスク60は、図4(a)に示されるマスク60と比較すると、SOIウェハ10aにおける凹部17が形成される部分のうち溝15が形成される部分と重なる部分を、凹部17を形成する際にはエッチングしないようにしている点で異なる。
したがって、図3(b)の工程において、図21に示されるようなマスク60をSOIウェハ10aに配置した状態でエッチングを行うことにより、図3(c)の工程においてSOIウェハ10aをエッチングした際に2回エッチング領域を無くすことができる。すなわち、SOIウェハ10aのうち2回エッチングされる領域は、溝15を形成する際にのみエッチングされる領域に比べて、短時間のエッチングで酸化膜12まで到達する。そして、酸化膜12が露出した状態でエッチングを進めるとサイドエッチが進むため、例えば、可動電極用配線部25や各固定部30の各配線部31が部分的に細くなってしまう可能性がある。しかしながら、図21に示されるようなマスク60をSOIウェハ10に配置してセンサ部14および凹部17を形成する場合には、2回エッチングされる領域が存在しないため、可動電極用配線部25や各固定部30が部分的に細くなることを防止することができる。なお、図4(b)において、2回エッチング領域(点線領域)のマスク60の除去幅を細くしても図21と同様の効果を得ることができる。
また、上記各実施形態では、センサ部14を可動電極24と固定電極32との電極間の容量変化に基づいて加速度の検出を行うことができるように構成した例を説明したが、もちろんセンサ部14はこれに限定されるものではない。例えば、センサ部14を可動電極24と固定電極32との電極間の容量変化に基づいて角速度の検出を行うことができるように形成することもできる。
さらに、SOI基板10に、SOI基板10の一面に形成されていると共に測定媒体の圧力により変形可能なダイヤフラムおよびダイヤフラムに形成されたゲージ抵抗とを備えるセンサ部14を形成することもできる。このような半導体装置では、シリコン基板40には、ゲージ抵抗と対応する部分に窪み部41が形成されている。そして、例えば、このようなセンサ部14を用いて上記第1実施形態の半導体装置を構成した場合には、SOI基板10にゲージ抵抗の外側の領域を一周するように凹部17を備えることができる。
さらに、上記各実施形態では、SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aに備えられた絶縁膜42とを不活性イオンビームあるいはプラズマを照射することにより接合しているが、もちろんSOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとの接合方法はこれに限定されるものではない。例えば、SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとの間に低融点ガラスを配置し、低融点ガラスを介してSOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとを接合してもよい。この場合は、低融点ガラスが絶縁性を有しているため、シリコンウェハ40aのうちSOIウェハ10aとの接合面に絶縁膜42を配置しなくてもよい。また、SOIウェハ10aおよびシリコンウェハ40aに備えられた絶縁膜42を親水化して水素結合で貼り合わせ、加熱処理をしてSi−O−Si結合を形成するフュージョンボンディングによりSOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとを接合することもできる。
また、上記各実施形態では、キャップ部材としてシリコン基板40を例に挙げて説明したが、もちろんこれに限定されるものではなく、例えば、キャップ部材としてガラスを用いることもできる。キャップ部材としてガラスを用いた場合には、例えば、ガラスとSOIウェハ10aとを陽極接合により接合することができる。同様に、上記第1〜第8および第10実施形態では、半導体基板としてSOI基板10を例に挙げて説明したが、例えば、半導体基板としてシリコン基板を用いることもできる。
さらに、上記第1〜第9実施形態では、周辺部に備えられた接触領域13aおよびセンサ部14に備えられた各接触領域26、33と処理回路との電気的な接続を行うために、各貫通孔43にAlやCu等の金属等で構成された貫通電極45を埋め込む例を説明したが、例えば、各貫通孔43の壁面にCVD(Chemical Vapor Deposition)法等により、AlやCu等にて構成される配線を備えることもできる。このような半導体装置では、各貫通孔43とSOI基板10のうち各貫通孔43と対向する部分も膨張・収縮が可能となり、各貫通孔43と当該部分とによりセンサ部14のうち可動電極24および固定電極32に印加される応力を抑制することができると共に、各貫通孔43に配置されるそれぞれの貫通電極45に起因する応力の発生を抑制することができる。なお、この場合は、配線が本発明の貫通電極45に相当する。
同様に、上記第10実施形態のように、周辺部およびセンサ部14にそれぞれパッド13b、27、33を配置した場合であっても、ボンディングワイヤ70の代わりに貫通孔43の壁面にCVD法等により構成される配線を備えることもできる。
また、上記第1〜第9実施形態では、SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとを接合した後にシリコンウェハ40aに貫通電極45を配置しているが、シリコンウェハ40aに貫通電極45を配置した後に、SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとを接合することもできる。
そして、上記第1実施形態では、SOIウェハ10aに凹部17およびセンサ部14を形成した後に、シリコンウェハ40aに窪み部41および貫通孔43を形成する半導体装置の製造工程を説明したが、もちろんシリコンウェハ40aに窪み部41および貫通孔43を形成した後にSOIウェハ10aに凹部17およびセンサ部14を形成する半導体装置の製造工程とすることもできる。同様に、上記第2〜10実施形態においても、SOIウェハ10aとシリコンウェハ40aとを接合する前に行われるSOIウェハ10aおよびシリコンウェハ40aに対する製造工程の順番は適宜変更することができる。
さらに、上記第1、第2、第5、第8実施形態では、SOIウェハ10aまたはシリコンウェハ40aにトレンチを形成して凹部17、46、48を構成する例を説明したが、例えば、SOIウェハ10aまたはシリコンウェハ40aのうち凹部形成予定領域にLOCOS酸化膜を形成してSOIウェハ10aまたはシリコンウェハ40aの表面を凹ませ、LOCOS酸化膜を除去することによりSOIウェハ10aまたはシリコンウェハ40aに凹部17、46、48を形成することができる。また、SOIウェハ10aまたはシリコンウェハ40aのうち凹部形成予定領域にイオン注入等を行い、表面を荒らすことにより凹部17を形成することもできる。
また、上記第5〜第8実施形態では、各貫通孔43と各凹部46〜48とが同心図形を構成している例を説明したが、もちろん各貫通孔43と各凹部46〜48とが同心図形を構成しないようにすることもできる。
また、上記各実施形態を組み合わせて半導体装置を構成することもでき、組み合わせは適宜変更可能である。例えば、上記第1実施形態に上記第2または第5実施形態を組み合わせて、SOI基板10に凹部17が形成されていると共に、シリコン基板40に凹部46を構成するトレンチが形成されている半導体装置とすることもできる。また、上記第1実施形態に上記第3、第4、第6または第7実施形態を組み合わせて、SOI基板10に凹部17が形成されていると共に、シリコン基板40に凹部47を構成する穴が形成されている半導体装置とすることもできる。これらの半導体装置を構成した場合には、SOI基板10に形成された凹部17とシリコン基板40に形成された凹部46、47とをそれぞれ対向しないように備えることにより、SOI基板10とシリコン基板40との接合面に印加される応力および貫通電極45に起因する応力をさらに緩和することができる。さらに、上記第1実施形態に上記第8実施形態を組み合わせて、SOI基板10に凹部48が形成されていると共に、シリコン基板40に凹部48を構成するトレンチが形成されている半導体装置とすることもできる。
さらに、上記第2実施形態に上記第3または第4実施形態を組み合わせて、シリコン基板40に、トレンチにより構成される凹部46およびシリコン基板40の表裏面を貫通する穴により構成される凹部47が形成されている半導体装置とすることもできる。この場合は、トレンチにより構成される凹部46と、シリコン基板40の表裏面を貫通する穴により構成される凹部47とをシリコン基板40における別の領域にそれぞれ形成することにより、SOI基板10とシリコン基板40との接合面に印加される応力をさらに緩和することができる。もちろん、上記第2実施形態に第5〜第8実施形態を組み合わせて、各貫通孔43それぞれを囲むように凹部46〜48が形成されている半導体装置とすることもできる。
また、上記第3または第4実施形態に上記第5〜第8実施形態を組み合わせて、各貫通孔43それぞれを囲むように凹部46〜48が形成されている半導体装置とすることもできる。
さらに、上記第1〜第8実施形態に対して上記第9実施形態を組み合わせて、SOI基板10のうち絶縁膜12に空洞部18が形成されている半導体装置とすることもできる。
10 SOI基板
14 センサ部
15 溝
17 凹部
20 可動部
24 可動電極
30 固定部
32 固定電極
40 シリコン基板
41 窪み部
42 絶縁膜
43 貫通孔
45 貫通電極

Claims (13)

  1. 半導体基板(10)と、
    物理量の印加に応じて変位可能な可動電極(24)を有する可動部(20)と、前記可動電極(24)と対向するように配置された固定電極(32)を有する固定部(30)と、を備え、前記半導体基板(10)に形成された溝(15)により形作られているセンサ部(14)と、
    前記センサ部(14)における前記可動電極(24)および前記固定電極(32)と対応する部分に窪み部(41)を備え、前記窪み部(41)の外側の領域にて前記半導体基板(10)と接合されるキャップ部材(40)と、
    前記窪み部(41)により前記半導体基板(10)と前記キャップ部材(40)との間に形成され、前記センサ部(14)のうち前記可動電極(24)および前記固定電極(32)が配置されるキャビティ(50)と、を有する半導体装置であって、
    前記半導体基板(10)は、前記キャップ部材(40)と接合される領域に前記溝(15)の一部が形成されていると共に、前記溝(15)の一部と異なる領域に、前記可動電極(24)および前記固定電極(32)の外側を一周するように形成された凹部(17を備えており、
    前記キャップ部材(40)は、前記窪み部(41)の外側の領域に表裏面を貫通する複数の貫通孔(43)が形成され、前記貫通孔(43)それぞれには前記半導体基板(10)のうち前記溝(15)の一部で囲まれた前記センサ部(14)と電気的に接続され、前記半導体基板(10)と異なる材料で構成された貫通電極(45)が配置されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記キャップ部材(40)には、前記半導体基板(10)と接合される領域に、前記窪み部(41)の外側を一周する凹部(46、47)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記キャップ部材(40)には、前記貫通孔(43)それぞれを囲むように凹部(46〜48)形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記貫通孔(43)それぞれを囲む前記凹部(46〜48)は、壁面から前記貫通孔(43)の壁面までの距離が均一となるように、それぞれの前記貫通孔(43)と同心図形を構成するように形成されていることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  5. 前記キャップ部材(40)のうち前記半導体基板(10)と接合される領域に形成された前記凹部(47)は、前記キャップ部材(40)の表裏面を貫通する穴により形成されていることを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  6. 前記キャップ部材(40)の表裏面を貫通する穴により形成された前記凹部(47)は前記溝(15)と異なる領域のみに形成されていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記半導体基板(10)は、支持基板(11)と、前記支持基板(11)の表面に配置された絶縁膜(12)と、前記絶縁膜(12)を挟んで前記支持基板(11)と反対側に配置された半導体層(13)と、を有するSOI基板であって、
    前記半導体基板(10)のうち、前記半導体層(13)が前記キャップ部材(40)と接合され、前記絶縁膜(12)における前記半導体層(13)が前記キャップ部材(40)と接合される領域と対応する領域に空洞部(18)が形成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  8. 半導体ウェハ(10a)を用意する工程と、
    前記半導体ウェハ(10a)に、物理量の印加に応じて変位可能な可動電極(24)を有する可動部(20)と、前記可動電極(24)と対向するように配置された固定電極(32)を有する固定部(30)と、を備え、前記半導体ウェハ(10a)に形成される溝(15)により形作られるセンサ部(14)を形成する工程と、
    前記半導体ウェハ(10a)に接合され、チップ単位に分割された際にキャップ部材(40)を構成するパッケージ部材(40a)を用意する工程と、
    前記パッケージ部材(40a)のうち前記半導体ウェハ(10a)と接合される側の面であって、かつ前記可動電極(24)および前記固定電極(32)と対応する部分に窪み部(41)を形成する工程と、
    前記窪み部(41)により前記半導体ウェハ(10a)と前記パッケージ部材(40a)との間にキャビティ(50)が構成されると共に前記センサ部(14)のうち前記可動電極(24)および前記固定電極(32)が前記キャビティ(50)に配置され、かつ前記溝(15)の一部が前記パッケージ部材(40a)と接合される領域に位置するように、前記半導体ウェハ(10a)と前記パッケージ部材(40a)とを接合する工程と、を含む半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体ウェハ(10a)と前記パッケージ部材(40a)とを接合する工程の前に、前記半導体ウェハ(10a)のうち前記パッケージ部材(40a)と接合される領域であって、かつ前記半導体ウェハ(10a)に形成された前記溝(15)と異なる領域に、前記可動電極(24)および前記固定電極(32)の外側を一周する凹部(17)を形成する工程を行い、
    前記半導体ウェハ(10a)と前記パッケージ部材(40a)とを接合する工程の前または後に、前記パッケージ部材(40a)のうち前記窪み部(41)の外側の領域に表裏面を貫通する複数の貫通孔(43)を形成する工程と、前記貫通孔(43)それぞれに前記半導体ウェハ(10a)と異なる材料で構成された貫通電極(45)を配置する工程と、を行い、前記貫通電極(45)と前記溝(15)の一部で囲まれた前記センサ部(14)とを電気的に接続することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記半導体ウェハ(10a)と前記パッケージ部材(40a)とを接合する工程の前に、前記パッケージ部材(40a)のうち前記半導体ウェハ(10a)と接合される領域であって、前記窪み部(41)の外側を一周するように凹部(46)を形成する工程を行うことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記半導体ウェハ(10a)と前記パッケージ部材(40a)とを接合する工程の前に、前記パッケージ部材(40a)のうち前記半導体ウェハ(10a)と接合される領域および前記半導体ウェハ(10a)と接合される領域と反対側の領域の少なくとも一方の領域に、前記複数の貫通孔(43)または前記複数の貫通孔(43)が形成される領域それぞれを囲むように枠形状の複数の凹部(46、48)を形成する工程を行うことを特徴とする請求項8または9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記半導体ウェハ(10a)と前記パッケージ部材(40a)とを接合する工程の後に、前記パッケージ部材(40a)のうち前記半導体ウェハ(10a)と接合される領域と反対側の領域から前記複数の貫通孔(43)または前記複数の貫通孔(43)が形成される領域それぞれを囲むように枠形状の複数の凹部(47、48)を形成する工程を行うことを特徴とする請求項8または9に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記複数の貫通孔(43)または前記複数の貫通孔(43)が形成される領域それぞれを囲むように枠形状の前記複数の凹部(47)を形成する工程では、表裏面を貫通して前記凹部(47)を構成する穴を形成する工程を行うことを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記半導体ウェハ(10a)を用意する工程では、支持基板(11)を用意すると共に前記支持基板(11)の表面に絶縁膜(12)を配置し、前記絶縁膜(12)のうち前記半導体ウェハ(10a)が前記パッケージ部材(40a)と接合される接合予定領域と対応する領域に空洞部(18)を形成した後、前記空洞部(18)が残るように前記絶縁膜(12)を挟んで支持基板(11)と反対側に半導体層(13)を配置することにより構成されるSOIウェハを用意することを特徴とする請求項ないし12のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
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