JP5083286B2 - 広帯域1/4波長板の長尺巻状体、広帯域円偏光素子の長尺巻状体 - Google Patents
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Description
そこで、特定の波長に対して1/4波長の位相差を与える延伸フィルム(1/4波長板)と、特定の波長に対して1/2波長の位相差を与える延伸フィルム(1/2波長板)とを、それぞれの遅相軸が所定角度で交差するように貼り合わせてなる位相差板が知られている(特許文献1)。これによれば、広い波長領域で1/4波長の位相差を達成できると記載されている。かかる広帯域1/4波長板は、一軸延伸処理による延伸フィルム(1/4波長板及び1/2波長板)のそれぞれを、その延伸方向に対して相互に異なる方向に裁断または打ち抜き加工することにより、同一の形状のチップを成形し、これらを接着剤または粘着剤により貼りあわせることにより製造されている。
しかしながら、上記のような位相差板を製造するためには、裁断により成形したチップを貼りあわせる作業を繰り返す必要があり、生産効率に劣るものである。また、延伸方向に対して所定の角度をなす方向に裁断するために、裁断屑などが不可避的に発生し、現材料のロスが生じるという問題がある。
しかしながら、リターデーション調整剤を使用するため、その分コストがかかり、また製造工程においてボイドやブリードアウトなどの不具合が生じる問題がある。
しかしながら、この円偏光板を作成する際に、直線偏光板も長手方向に斜めに傾ける必要があり、長尺の1/4波長板及び1/2波長板を得る際にも長手方向に斜めに傾けなければならない。加えて、各々傾ける角度が異なるため、各部材に応じて延伸装置を設けるか、延伸を一つの装置で行うとしても延伸角度をその都度変更しなければならないという問題がある。さらに、各々の延伸角度が異なるため、貼りあわせ角度にばらつきが生じやすい問題もあり、それによって、視野角特性や耐久性が不十分となる場合があり、さらなる改良が望まれている。
(1)固有複屈折値が負である樹脂からなる層(I)の両面に固有複屈折値が正である樹脂からなる層(II)を積層してなる未延伸積層体(a)を延伸して得られる幅方向に対して105°±7°、又は75°±7°の方向に遅相軸を有する1/4波長板の長尺巻状体(A)と、
透明な樹脂からなる未延伸フィルム(b)を延伸して得られる幅方向に対して15°±7°、又は−15°±7°の方向に遅相軸を有する1/2波長板の長尺巻状体(B)とを、
互いの遅相軸が60°±7°で交差するように積層してなる広帯域1/4波長板の長尺巻状体(C);
(2)前記未延伸積層体(a)及び脂環式構造を有する重合体樹脂からなる未延伸フィルム(b)それぞれの延伸方向が、それぞれの幅方向に対して−8°〜−22°、又は8°〜22°である(1)記載の広帯域1/4波長板の長尺巻状体(C);
(3)偏光素子の長尺巻状体の少なくとも片面に、(1)又は(2)に記載の広帯域1/4波長板の長尺巻状体(C)を積層してなる広帯域円偏光素子の長尺巻状体(D);
及び、
(4)(1)若しくは(2)に記載の広帯域1/4波長板の長尺巻状体(C)を切り出したもの、又は(3)に記載の広帯域円偏光素子の長尺巻状体(D)を切り出したものを、液晶セルの少なくとも片側に備える液晶表示装置;
がそれぞれ提供される。
本発明の広帯域1/4波長板の長尺巻状体を得る際、1/4波長板の長尺巻状体及び1/2波長板の長尺巻状体ともに、これらを得る際に行う斜め延伸の延伸方向が同一であるので、テンター延伸機の延伸角度を変更する手間が省ける。また、幅方向に対する延伸角度を比較的小さくできるので、例えば、異距離延伸の場合は延伸ゾーンを短くすることができ、異速度延伸の場合は一方のテンタークリップの搬送速度を極端に大きくする必要がない。加えて、1/4波長板の長尺巻状体及び1/2波長板の長尺巻状体ともに斜め延伸を行うことにより、一工程省略することができる。
さらに、本発明によれば、視野角特性及び耐久性に優れる長尺の広帯域円偏光素子を提供することができる。
ビニル芳香族単量体としては、スチレン;4−メチルスチレン、4−クロロスチレン、3−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−tert−ブトキシスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン誘導体;などが挙げられる。これらを単独で使用しても2種以上併用してもよい。
ビニル芳香族単量体と共重合可能な単量体としては、プロピレン、ブテン等のオレフィン;アクリロニトリル等のα,β―エチレン性不飽和ニトリル単量体;アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等のα,β―エチレン性不飽和カルボン酸;アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル;マレイミド;酢酸ビニル;塩化ビニル;などが挙げられる。
ビニル芳香族系重合体の中でも、耐熱性が高い観点から、スチレン又はスチレン誘導体と無水マレイン酸との共重合体が好ましい。
ノルボルネン系重合体としては、具体的にはノルボルネン系モノマーの開環重合体、ノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環共重合体、及びそれらの水素化物、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとの付加共重合体などが挙げられる。これらの中でも、透明性の観点から、ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体水素化物が最も好ましい。
上記の脂環式構造を有する重合体は、例えば特開2002−321302号公報などに開示されている公知の重合体から選ばれる。
また、本発明においては、前記ノルボルネン系モノマーとして、メソゲン基を置換基として有するノルボルネン系モノマーを使用してもよい。このモノマーを使用するとこのモノマーを重合して得られる重合体を用いた場合、前記(II)層の波長分散性を前記(I)層の波長分散性に近づけることができる。メソゲン基は、液晶分子における、液晶性を発揮する剛直な棒状中間相(液晶相)形成原子団を意味する。メソゲン基としては、2つ以上の芳香環(複素芳香環含む)又は脂環を有し、これらを結合する連結基を有しているものや、芳香環又は脂環の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されているものが挙げられる。
接着剤層(III)の厚さは、好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは2〜30μmである。
未延伸積層体(a)を得る方法としては、共押出Tダイ法、共押出インフレーション法、共押出ラミネーション法等の共押出による成形方法、ドライラミネーション等のフィルムラミネーション成形方法、及び基材樹脂フィルムに対して樹脂溶液をコーティングするようなコーティング成形方法などの公知の方法が適宜利用され得る。中でも、製造効率や、フィルム中に溶剤などの揮発性成分を残留させないという観点から、共押出による成形方法が好ましい。
押出し温度は、使用する固有複屈折値が負である樹脂、固有複屈折値が正である樹脂及び必要に応じて用いられる接着剤の種類に応じて適宜選択され得る。
この斜め延伸装置においては、斜め延伸装置から送り出される斜め延伸フィルムの送り出し速度を、この斜め延伸装置に送り込まれる未延伸フィルムの送り込み速度と同じにして、斜め延伸装置内では、未延伸フィルム1の送り方向7−1に直行する方向すなわち幅方向7−2における一端の移動距離を他端の移動距離よりも大きくする。ただし、未延伸フィルムの両端における線速度は両端とも同じにしておく。
この斜め延伸装置においては、7−1の方向に送り込まれてくる未延伸フィルムがその幅方向における両端それぞれで左右のフィルム保持開始点2−1、2−2によりチャックされる。左右のフィルム保持手段3−1、3−2によるフィルムの線速度が一定にされてはいるが、左側のフィルム保持手段3−2によるフィルム移動距離が、右側のフィルム保持手段3−1によるフィルム移動距離よりも大きく設定されている。したがって、送られるフィルムの軸線方向つまり走行方向は、図1において右側にカーブする。そして、フィルム保持終了点では、延伸方向8がフィルムの幅方向7−2に対して延伸角度8がθである斜め延伸フィルム6となってフィルムが送り出される。
本発明において、上記延伸角度θは、未延伸積層体(a)の幅方向に対する角度であり、時計回りの場合を正、反時計回りの場合を負とする。
図2は、未延伸積層体(a)の延伸角度θを示した概念図である。図2において、Aは未延伸積層体(a)の進行方向、Bは未延伸積層体(a)の幅方向、C1は未延伸積層体(a)の延伸角度θが時計回りに8°〜22°であるときの延伸方向、C2は未延伸積層体(a)の延伸角度θが時計回りに−8°〜−22°であるときの延伸方向、Dが未延伸積層体(a)の幅方向に対して正の方向、Eが未延伸積層体(a)の幅方向に対して負の方向を示す。なお、前記延伸方向はC1、C2のいずれかである。
1/4波長板(A)において、用いる固有複屈折値が正である樹脂のガラス転移温度Tg2を固有複屈折値が負である樹脂のガラス転移温度Tg1より低くし、かつ前記未延伸積層体(a)の延伸温度を上記範囲とすることにより、固有複屈折が負である樹脂からなる層(I層)の面内リターデーションRe(I)、固有複屈折値が正である樹脂からなる層(II層)の面内リターデーションRe(II)との間で、Re(I)>Re(II)の関係を満たすことができる。そして、これにより、得られる1/4波長板(A)において、延伸方向の直交する方向に遅相軸を有する、幅方向に対して105°±7°、又は75°±7°の方向に遅相軸を有することができる。そうすることにより、1/4波長板(A)の波長分散性を適宜調整でき、さらに液晶セルの特性に合わせて、各層の複屈折性を調整することにより、視野角特性を向上させることができる。
揮発性成分は、1/4波長板(A)に微量含まれる分子量200以下の物質であり、例えば、残留単量体や溶媒などが挙げられる。揮発性成分の含有量は、1/4波長板(A)に含まれる分子量200以下の物質の合計として1/4波長板(A)をガスクロマトグラフィーにより分析することにより定量することができる。
面内方向の遅相軸のばらつきを上記範囲にすることにより、本発明の広帯域1/4波長板(C)を位相差フィルムとして、偏光板と貼り合わせて液晶表示装置に用いた際に、色むらや色ぬけのない良好な液晶表示を提供することができる。
遅相軸のバラツキは、遅相軸を数点測定したときの測定値の算術平均値に対する各測定値のばらつきとする。
各々の成形条件は、使用する透明な樹脂のガラス転移温度や溶剤などに応じて適宜調整すればよい。
面内方向の遅相軸のばらつきを上記範囲にすることにより、本発明の広帯域1/4波長板(C)を位相差フィルムとして、偏光板と貼り合わせて液晶表示装置に用いた際に、色むらや色ぬけのない良好な液晶表示を提供することができる。
遅相軸のバラツキは、遅相軸を数点測定したときの測定値の算術平均値に対する各測定値のばらつきとする。
図3は、本発明に用いる1/4波長板の長尺巻状体(A)及び1/2波長板の長尺巻状体(B)を示す図である。
図4は、ロールトゥーロール法による1/4波長板の長尺巻状体(A)と1/2波長板の長尺巻状体(B)との積層の態様の一例を示す図である。
図3に示すように、未延伸積層体(a)、未延伸フィルム(b)それぞれを延伸して得られる1/4波長板の長尺巻状体(A)、1/2波長板の長尺巻状体(B)は巻き取られて、倦回されたロール状になっている。
図3において、9−1は1/4波長板の長尺巻状体(A)を、10−1は1/2波長板の長尺巻状体(B)を表し、9−2は1/4波長板(A)の遅相軸方向、9−3は1/4波長板(A)の幅方向と遅相軸とのなす角度(角度が正の場合)、10−2は1/2波長板(B)の遅相軸方向、10−3は1/2波長板(B)の幅方向と遅相軸とのなす角度(角度が正の場合)を表す。
このとき、前記巻き取られた2つの長尺巻状体の接合面には、接着剤又は粘着剤が塗布されていてもよい。接着剤又は粘着剤としては、例えば、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性や透明性等の観点から、アクリル系のものが好ましい。
偏光板は、二色性物質含有のポリビニルアルコール系偏光フィルム等からなる偏光子の片側又は両側に、適宜の接着層を介して、保護層となる透明保護フィルムを接着したものからなる。
偏光子としては、例えばポリビニルアルコールや部分ホルマール化ポリビニルアルコール等の従来に準じた適宜なビニルアルコール系ポリマーよりなるフィルムに、ヨウ素や二色性染料等よりなる二色性物質による染色処理、延伸処理、架橋処理等の適宜な処理を適宜な順序や方式で施したもので、自然光を入射させると直線偏光を透過する適宜なものを用いることができる。特に、光透過率や偏光度に優れるものが好ましい。また、用いる偏光子は斜め方向に延伸処理していないものが好ましい。偏光子の厚さは、5〜80μmが一般的であるが、これに限定されない。
透明保護フィルムの厚さは、任意であるが一般には偏光板の薄型化などを目的に500μm以下、好ましくは5〜300μm、特に好ましくは5〜150μmである。
広帯域1/4波長板(C)と偏光素子とは、広帯域1/4波長板(C)の遅相軸と偏光素子の透過軸とが、平行若しくは直交になるように積層する。積層方法としては、ロールトゥーロール法が挙げられる。
広帯域1/4波長板(C)と偏光素子とを積層する場合、偏光素子と、広帯域1/4波長板(C)の1/4波長板(A)が接していても1/2波長板(B)が接していてもよい。
本発明の広帯域円偏光素子の厚さは、通常100〜700μm、好ましくは200〜600μmである。
本発明の液晶表示装置は、偏光板を液晶セルの片側又は両側に配置してなる透過型や反射型、あるいは透過・反射両用型等の従来に準じた適宜な構造を有するものとして形成することができる。液晶セルに使用する液晶モードとしては、TN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型、HAN(Hybrid Alignment Nematic)型、VA(Vertical Alignment)、MVA(Multiple Vertical Alignment)型、IPS(In Plane Switching)型、OCB(Optical Compensated Bend)型、などが挙げられる。
本発明における評価は、以下の方法により行う。
(1)リターデーション
エリプソメーター(M−150、日本分光(株)製)を用いて測定する。
(2)遅相軸及びそのばらつき
自動複屈折計(王子計測器社製、KOBRA−21)を用いて測定する。
遅相軸及びそののばらつきは、フィルム又は積層体の幅方向に10mm間隔で遅相軸を測定して、その測定値の算術平均値を求め、その平均値からの測定値のばらつきとする。
(3)円偏光素子の広帯域性及び視野角特性
円偏光素子を2枚用意し、それぞれ下記の環境(I)又は環境(II)下に放置する。
環境(I):温度25℃、湿度40%の環境下に30日間放置
環境(II):温度25℃、湿度80%の環境下に30日間放置
次いで、各環境下に放置した円偏光素子を以下の手順で評価する。
広帯域性は、それぞれの環境下に放置した円偏光素子を拡散反射板の上に置き、正面での反射色を目視観察して、以下の基準で評価する。
良好:反射色が黒い
不良:反射色が明るくて青くなる
一方、視野角特性は、それぞれの環境下に放置した円偏光素子を拡散反射板の上に置き、正面と斜め45度での反射色、明るさ及び色むらを目視観察して、以下の基準で評価する。
良好:正面と斜め45度とで反射色と明るさに変化がなく、色むらがない。
不良:正面と斜め45度とで反射色と明るさに変化があり、色むらがある。
脱水したシクロヘキサン500部に、窒素雰囲気下、1−ヘキセン0.82部、ジブチルエーテル0.15部、トリイソブチルアルミニウム0.30部を室温で反応器に入れ混合した後、45℃に保ちながら、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン、以下、「DCP」と略記する。)170部、8−エチリデン−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン(エチリデンテトラシクロドデセン、以下、「ETD」と略記する。)30部からなるノルボルネン系単量体混合物と、六塩化タングステン(0.7%トルエン溶液)40部とを、2時間かけて連続的に添加して重合した。重合溶液にブチルグリシジルエーテル1.06部とイソプロピルアルコール0.52部を加えて重合触媒を不活性化し、重合反応を停止させた。
製造例1で得られたノルボルネン系重合体1からなる層(II層)、スチレン−マレイン酸共重合体(ノヴァ・ケミカル社製、商品名「Daylark D332」、ガラス転移温度130℃、オリゴマー成分含有量3重量%)からなる層(I層)、及び変性したエチレン−酢酸ビニル共重合体(三菱化学社製、商品名「モディックAP A543」、ビカット軟化点80℃)からなる接着剤層(III層)を有する、II層(30μm)−III層(6μm)−I層(150μm)−III層(6μm)−II層(30μm)の未延伸積層体の長尺巻状体a−1を共押出し成形により得た。
次いで、この未延伸積層体の長尺巻状体a−1を、テンター延伸機を用いて、延伸温度138℃、延伸倍率1.5倍、延伸速度115%/minで幅方向に対して−13°方向へ斜め延伸を行い、これを3000mに渡ってロール状に巻き取って長尺巻状体A−1を得た。
得られた長尺巻状体A−1の波長550nmにおけるリターデーションRe(550)を測定したところ137.2nmとなり、Re(550)/λ=0.249であった。したがって、この長尺巻状体A−1を1/4波長板の長尺巻状体として用いることとした。また、この長尺巻状体A−1の遅相軸方向は幅方向に対して103°、遅相軸のばらつきは±0.1°であった。なお、この長尺巻状体A−1の遅相軸が幅方向に対して103°±0.1°となる面をA面とした。
製造例2において、II層に用いるノルボルネン系重合体1をノルボルネン系重合体2(日本ゼオン社製、商品名「ZEONOR1060」、ガラス転移温度105℃)にかえ、接着剤層(III層)に用いる重合体をマレイン酸変性オレフィン系重合体(三菱化学社製、商品名「モディックAP F534A」、ビカット軟化点55℃)にかえた他は、製造例2と同様に共押出し成形を行い、II層(26μm)−III層(7μm)−I層(38μm)−III層(7μm)−II層(26μm)の未延伸積層体の長尺巻状体a−2を得た。
次いで、この未延伸積層体の長尺巻状体a−2を、テンター延伸機を用いて、延伸温度134℃、延伸倍率1.4倍、延伸速度180%/minで幅方向に対して9°方向へ斜め延伸を行い、これを3000mに渡ってロール状に巻き取って長尺巻状体A−2を得た。
得られた長尺巻状体A−2の波長550nmにおけるリターデーションRe(550)を測定したところ137.2nmとなり、Re(550)/λ=0.249であった。したがって、この長尺巻状体A−2を1/4波長板の長尺巻状体として用いることとした。また、この長尺巻状体A−2の遅相軸方向は幅方向に対して99°、遅相軸のばらつきは±0.1°であった。
なお、この長尺巻状体A−2の遅相軸が幅方向に対して99°±0.1°となる面をA面とした。
ノルボルネン系重合体(日本ゼオン社製、「ZEONOR1420」、ガラス転移温度は136℃)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥機を用いて100℃で、4時間乾燥した。そしてこのペレットを、50mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出成形機を使用し、溶融樹脂温度260℃、Tダイの幅650mmの条件で押出し成形することにより、厚み100μmの未延伸の長尺巻状体b−1を得た。
この未延伸の長尺巻状体b−1を、テンター延伸機を用いて、延伸温度142℃、延伸倍率1.5倍、延伸速度150%/minで長尺巻状体の幅方向に対して16°方向へ斜め延伸を行い、これを3000mに渡ってロール状に巻き取って長尺巻状体B−1を得た。
得られた長尺巻状体B−1の波長550nmにおけるリターデーションRe(550)を測定したところ274.8nmとなり、Re(550)/λ=0.500であった。したがって、この長尺巻状体B−1を1/2波長板の長尺巻状体として用いることとした。また、この長尺巻状体B−1の遅相軸方向は幅方向に対して16°、遅相軸のばらつきは±0.1°であった。
なお、この長尺巻状体B−1の遅相軸が幅方向に対して16°±0.1°となる面をB面とした。
ホスゲンとビスフェノールAの縮合により得られたポリカーボネート系樹脂(分子量80,000、固有複屈折値0.104)を、塩化メチレンを溶媒とした溶液流延法により、厚さ90μmの未延伸の長尺巻状体b−2を得た。
この未延伸の長尺巻状体b−2を、テンター延伸機を用いて、延伸温度175℃、倍率1.2倍、延伸速度150%/minで長尺巻状体の幅方向に対して斜め18°方向へ一軸延伸を行い、これを3000mに渡ってロール状に巻き取って長尺巻状体B−2を得た。
得られた長尺巻状体B−2の波長550nmにおけるリターデーションRe(550)を測定したところ274.8nmとなり、Re(550)/λ=0.500であった。したがって、この長尺巻状体B−2を1/2波長板の長尺巻状体として用いることとした。また、この長尺巻状体B−2の遅相軸方向は幅方向に対して18°、遅相軸のばらつきは±0.1°であった。
なお、この長尺巻状体B−2の遅相軸が幅方向に対して18°±0.1°となる面をB面とした。
製造例2で得られた長尺巻状体A−1と製造例4で得られた長尺巻状体B−1をそれぞれ引き出して、A面とB面とが接するように図3に示されるようなロールトゥーロール法により積層して、3000mの長尺巻状体C−1を得た。
この巻状体C−1は、波長λ=450nmにおけるリターデーション値Re(450)が108nm(Re(λ)/λ=0.24)であり、波長λ=550nmにおけるリターデーション値Re(550)が132nm(Re(λ)/λ=0.24)であり、波長λ=650nmにおけるリターデーション値Re(650)が169nm(Re(λ)/λ=0.26)であり、広い波長領域において、1/4波長の位相差を与えるものであった。
長尺巻状体A−1に代えて製造例3で得られた長尺巻状体A−2、長尺巻状体B−1に代えて製造例5で得られた長尺巻状体B−2を用いた他は、実施例1と同様にロールトゥーロール法により積層して、3000mの長尺巻状体C−2を得た。
この巻状体C−2は、波長λ=450nmにおけるリターデーション値Re(450)が113nm(Re(λ)/λ=0.25)であり、波長λ=550nmにおけるリターデーション値Re(550)が143nm(Re(λ)/λ=0.26)であり、波長λ=650nmにおけるリターデーション値Re(650)が156nm(Re(λ)/λ=0.24)であり、広い波長領域において、1/4波長の位相差を与えるものであった。
実施例1で得られた広帯域1/4波長板C−1と、偏光板の長尺巻状体(サンリッツ社製、HLC2-5618S、厚さ180μm、長尺方向に吸収軸を有する)とを、広帯域1/4波長板C−1の1/2波長板側が前記偏光板と接するようにロールトゥーロール法により積層して円偏光素子の長尺巻状体D−1を得た。
この円偏光素子の長尺巻状体D−1を適当な大きさに切り出し、広帯域性及び視野角特性を評価した。評価した結果、いずれも良好であった。
実施例2で得られた広帯域1/4波長板C−2を用いた他は、実施例3と同様にして円偏光素子の長尺巻状体D−2を得た。
この円偏光素子の長尺巻状体D−2を適当な大きさに切り出し、広帯域性及び視野角特性を評価した。評価した結果、いずれも良好であった。
Claims (7)
- 固有複屈折値が負である樹脂からなる層(I)の両面に、固有複屈折値が負である樹脂のガラス転移温度よりも10℃以上低いガラス転移温度を有する固有複屈折値が正である樹脂からなる層(II)を積層してなる未延伸積層体(a)を延伸して得られる幅方向に対して105°±7°、又は75°±7°の方向に遅相軸を有する1/4波長板の長尺巻状体(A)と、
透明な樹脂からなる未延伸フィルム(b)を延伸して得られる幅方向に対して15°±7°、又は−15°±7°の方向に遅相軸を有する1/2波長板の長尺巻状体(B)とを、
互いの遅相軸が60°±7°で交差するように積層してなり、
前記固有複屈折値が負である樹脂がビニル芳香族系重合体である、広帯域1/4波長板の長尺巻状体(C)。 - 固有複屈折値が負である樹脂からなる層(I)の両面に固有複屈折値が正である樹脂からなる層(II)を積層してなる未延伸積層体(a)を、固有複屈折値が負である樹脂のガラス転移温度Tg1に対して(Tg1−10)℃〜(Tg1+20)℃の延伸温度で延伸して得られる幅方向に対して105°±7°、又は75°±7°の方向に遅相軸を有する1/4波長板の長尺巻状体(A)と、
透明な樹脂からなる未延伸フィルム(b)を延伸して得られる幅方向に対して15°±7°、又は−15°±7°の方向に遅相軸を有する1/2波長板の長尺巻状体(B)とを、
互いの遅相軸が60°±7°で交差するように積層してなり、
前記固有複屈折値が正である樹脂のガラス転移温度Tg 2 が前記固有複屈折値が負である樹脂のガラス転移温度Tg 1 よりも低い、広帯域1/4波長板の長尺巻状体(C)。 - 前記固有複屈折値が負である樹脂がビニル芳香族系重合体である、請求項2に記載の広帯域1/4波長板の長尺巻状体(C)。
- 前記ビニル芳香族系重合体がスチレン及び/又はスチレン誘導体と無水マレイン酸との共重合体である、請求項1又は請求項3記載の広帯域1/4波長板の長尺巻状体(C)。
- 前記固有複屈折値が正である樹脂が脂環式構造を有する重合体樹脂である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の広帯域1/4波長板の長尺巻状体(C)。
- 前記固有複屈折値が負である樹脂からなる層(I)と前記固有複屈折値が正である樹脂からなる層(II)との間に接着剤層を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の広帯域1/4波長板の長尺巻状体(C)。
- 前記接着剤層の接着剤のガラス転移温度又は軟化点T3が、前記固有複屈折値が負である樹脂のガラス転移温度Tg1に対してTg1>T3である、請求項6記載の広帯域1/4波長板の長尺巻状体(C)。
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