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JP5085253B2 - パラペットの防水下地構造及び防水構造 - Google Patents
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JP5085253B2 - パラペットの防水下地構造及び防水構造 - Google Patents

パラペットの防水下地構造及び防水構造 Download PDF

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Description

本発明は、雨水などがオーバーフローする際に笠木部材の下側に形成した空間を通るように構成したパラペットに於ける防水下地構造と、防水構造とに関するものである。
陸屋根やベランダ等の排水構造は、例えば屋上の周囲にパラペットを設けると共に、このパラペットに沿って排水溝を設け、該排水溝に接続した縦樋を介して排水するように構成されている。このような排水構造の場合、パラペットに腰壁貫通管を設けておき、排水溝や縦樋がつまったとき、或いは縦樋の排水能力を超えた降雨時の対策とするのが一般的である。しかし、このように特別な腰壁貫通管を設けた場合であっても、パラペットをオーバーフローする虞があり、このパラペットを如何にして防水するかは大きな技術的課題の一つになっている。
例えば、特許文献1に記載された技術は建築物周縁の防水構造に関するものであり、建築物の周縁部に於ける躯体鉄骨に支柱を突設し、その上に下地チャンネル材を配し、この下地チャンネル材の上に、建築物上面からの防水層にまたがり且つ建築物周縁を覆う防水層を設けたものである。そして、下地チャンネル材の上方で屋外側には笠木が取り付けられており、この笠木によって建築物周縁の化粧がなされている。
特許文献1の技術では、外壁を構成するALC板の上端面と床面を構成するALC板の上面とが略等しい面に配置されており、支柱は上面がALC板の面よりも上方にあるように躯体に固定されている。そして床面の上面から支柱に取り付けられた下地チャンネル材の上面にまで防水シートが設けられている。この技術では、施工が簡単で信頼性の高い防水ができる。
また特許文献2に記載された技術は手摺に関するものであり、建築物の周縁部に於ける躯体鉄骨に支柱を突設し、この支柱に手摺柱脚を螺合して取り付けたものである。特に、支柱の上部には下地チャンネル材が配されており、床面の上面から下地チャンネル材の上面にまで防水シートが設けられ、支柱に取り付けた手摺支柱にはハット形防水シートが取り付けられることで連続した防水層が形成されている。また笠木は前述の特許文献1と同様にして下地チャンネル材に取り付けられている。この技術であっても、施工が簡単で信頼性の高い防水ができる。
特開平04−034164号公報 特開平04−034165号公報
特許文献1、2に記載された技術では、外壁を構成するALC板の頂部と床面を構成するALC板の上面とが略等しく設定されているため、パラペットの高さは支柱の高さで決定される。このため、支柱を横断するように防水層が形成されると共に笠木が設けられることとなり、下地チャンネル材や笠木は外壁の厚さよりも大きい寸法のものが必要となる。即ち、パラペット部分の厚さが厚くなるという問題が生じる。この問題を解決するために、外壁パネルの天端を床面よりも高くなるように設けてパラペットとし、この外壁パネルの床面よりも高い部分を利用して防水層を構成し、且つ笠木を取り付けることも行われている。しかし、この場合、外壁パネルに直接防水シートや笠木を構成する部材を固定することは好ましいことではない。
本発明の目的の一つは、外壁パネルの天端を床面よりも高く設けてパラペットを構成すると共に該外壁パネルに防水シートや笠木部材を直接固定することのない防水下地構造と防水構造を提供することにある。
また、他の目的の一つは、パラペットの天端を抑えつつ雨水をオーバーフローさせる際に有利な防水下地構造を提供することにある。更に他の目的の一つは、通り精度を向上させることができる防水下地構造を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係るパラペットの防水下地構造は、建物の躯体を構成する梁と、梁の上面に支持される床と、梁の側面に固定され該梁の上方に突出する外壁と、によって形成されたパラペットの防水下地構造であって、梁に、該梁に固定される固定片と該梁の側面に固定された外壁に沿って立ち上がる起立片と外壁の頂部小口面に延出される自由端片とを有するパラペット防水下地部材が配置され、前記パラペット防水下地部材は梁の長さ方向に連続して設置され、隣接するパラペット防水下地部材の自由端片を把持部材によって挟むことにより相互に連結されており、該把持部材は、隣接した一対のパラペット防水下地部材の自由端片の側端部どうしで形成される略水平面の継ぎ目に覆い被さる本体部と、前記本体部から前記梁の長さ方向と直交する方向であって且つ建物の外側に向けて突出して形成された複数の第一の掛着片と、前記本体部の端部のうち、前記第一の掛着片とは反対側の端部に折り曲げ形成され、隣接した一対のパラペット防水下地部材の起立片の側端部どうしで形成される継ぎ目に当接する当接片と、を備えている
上記パラペットの防水下地構造に於いて、各パラペット防水下地部材は、前記起立片の上端部分で且つ隣接するパラペット防水下地部材に接近した端部に開口部が形成されており、前記把持部材は、前記当接片と同じ側に設けられ、折り曲げられて前記開口部に挿入される第二の掛着片を備えていることが好ましい。
また別の形態に係るパラペットの防水下地構造は、建物の躯体を構成する梁と、梁の上面に支持される床と、梁の側面に固定され該梁の上方に突出する外壁と、によって形成されたパラペットの防水下地構造であって、梁に、該梁に固定される固定片と該梁の側面に固定された外壁に沿って立ち上がる起立片と外壁の頂部小口面に延出される自由端片とを有するパラペット防水下地部材を配置され、前記パラペット防水下地部材は梁の長さ方向に連続して設置され、隣接するパラペット防水下地部材の自由端片を把持部材によって挟むことにより相互に連結されていると共に、前記起立片の上端部分で且つ隣接するパラペット防水下地部材に接近した端部に開口部が形成されており、該把持部材は、隣接した一対のパラペット防水下地部材の自由端片の側端部どうしで形成される略水平面の継ぎ目に覆い被さる本体部と、前記本体部から前記梁の長さ方向と直交する方向であって且つ建物の外側に向けて突出して形成された複数の第一の掛着片と、前記本体部の端部のうち、前記第一の掛着片とは反対側の端部に形成され、折り曲げられて前記パラペット防水下地部材の開口部に挿入される第二の掛着片と、を備えている。また、上記パラペットの防水下地構造に於いて、前記本体部の端部のうち、前記第一の掛着片とは反対側の端部に折り曲げ形成され、隣接した一対のパラペット防水下地部材の起立片の側端部どうしで形成される継ぎ目に当接する当接片を備えていることが好ましい。
更に、本発明に係るパラペットの防水構造は、上記した何れかのパラペットの防水下地構造が構成されており、且つ梁の上面に支持された床からパラペット防水下地部材の起立片及び自由端片にわたって防水部材が敷設され、且つパラペット防水下地部材の自由端片の外壁側の端部と外壁の頂部との間には水密処理され、更に、防水部材が敷設されたパラペットの防水下地部材の自由端片の上方に離隔した位置に笠木部材が配置されると共に該パラペットの防水下地部材に固定されているものである。
本発明に係るパラペットの防水下地構造では、上面に床を支持した梁の側面に該梁の上面及び床の上方に突出する外壁を固定し、この梁の上面に、梁に固定される固定片と、外壁に沿って立ち上がる起立片と、外壁の頂部小口面に延出される自由端片と、を有するパラペット防水下地部材を配置したので、このパラペット防水下地部材(以下、「防水下地部材」という)に防水シートを施工することで、該防水シートを直接外壁に接続することなく、パラペットを防水構造とすることができる。
また、梁の長さ方向に、防水下地部材を連続して設置すると共に隣接する防水下地部材の自由端片を把持部材によって把持して連結することで、複数の防水下地部材の自由端片、即ち、梁から起立させた防水下地部材の先端部分を互いに拘束して梁の長さ方向の通りを合わせる(蛇行した状態を矯正して、直線性を確保する)ことができる。
また、本発明に係るパラペットの防水構造では、梁に上記した何れかの防水下地構造が構成されており、床の上面に敷設された防水部材が防水下地部材の起立片から自由端片にわたって敷設され、且つ自由端片と外壁の頂部小口面との間に形成された間隙は水密処理が施されることによって、パラペットの床面側から外壁の外面側にかけて連続した防水構造が構成される。このため、パラペットの上部を水がオーバーフローしても、この水が外壁から建物の内部に浸入することがない。
また防水下地部材の自由端片の上部に笠木部材を固定することで、笠木部材を固定するために固定具が自由端片を貫通した場合でも、外壁の頂部小口面を傷つけることがない。このため、外壁を良好な状態で保持することができ、且つパラペットを笠木によって化粧することができる。
以下、本発明に係るパラペットの防水下地構造、及びパラペットの防水構造の好ましい実施形態について図を用いて説明する。
先ず、パラペットの防水下地構造について図1〜図5により説明する。図1はパラペットの防水下地構造を説明する模式図であり、防水下地部材を梁に取り付けた状態を説明する図である。図2は隣接する防水下地部材を把持部材によって連結した状態を説明する模式図である。図3は防水下地構造を説明する模式図である。図4は把持部材の一例を説明する図である。図5は把持部材によって防水下地部材を連結する手順を説明する図である。
図1に示すパラペットの防水下地構造は、建物の躯体を構成する梁1の上フランジ1aに屋上の床を構成する床パネル2及び断熱材11、水勾配を持った床下地材12(図3参照)を支持すると共に、側面に頂部小口面3aが前記の如く構成した床の上面よりも上方に突出させて外壁を構成する外壁パネル3を固定し、且つ梁1の上フランジ1aに、該上フランジ1aに固定される固定片4aと、固定片4aから外壁パネル3に沿って起立した起立片4bと、起立片4bの上端部分から外壁パネル3の頂部小口面3aの上方に延出した自由端片4cと、からなる防水下地部材4を配置して構成されている。
図に示すように、梁1はH形鋼によって構成されており、上フランジ1aには床パネル2が支持されると共に防水下地部材4が固定されている。また下フランジ1bには、長尺状の山形鋼からなる外壁パネル3を取り付けるための取付部材5が固定されている。
本発明に於いて、床や外壁を構成する部材は特に限定するものではない。しかし、本実施例では、床及び外壁は、夫々軽量気泡コンクリート(ALC)の床パネル2、外壁パネル3を用いて構成されている。この床パネル2、外壁パネル3としては、プレキャストコンクリート(PC)パネルであっても用いることが可能である。
外壁パネル3は、梁1の側面に取り付けられたとき、頂部小口面3aが床パネル2の上面よりも上方に突出して設定されている。そして、頂部小口面3aの高さと床パネル2の上面との高さの差から、更に、床パネル2の上面に設置される断熱材11、水勾配を持った床下地材12の厚さを差し引いた寸法が、パラペットの高さとして設定される。このパラペットの高さの寸法は特に限定するものではないが、床パネル2の上面に吐き出し窓等の開口持った壁面が設けられる場合、この開口の下縁の高さよりも低い高さに設定される。
また外壁パネル3は、その長さが1階分の階層の高さ(階高)にパラペットとしての高さを加えた寸法とすることが可能であり、また、パラペットとしての高さとしての寸法で形成された小壁用のパネルを用いることも可能である。
本実施例でも、外壁パネル3は階高にパラペットとしての高さを加えた寸法を有しており、下端部分が下階の梁に設けた図示しない支持金物を利用して支持されている。そして上部の所定部位が梁1の下フランジ1bに固定した取付部材5に当接し、図示しないボルトが該外壁パネル3を厚さ方向に貫通して取付部材5に締結することで取り付けられている。
梁1に対する外壁パネル3と防水下地部材4の取付順位は、防水下地部材4を梁1に取り付けた後、外壁パネル3を取り付けても良く、梁1に外壁パネル3を取り付けた後、防水下地部材4を取り付けても良い。
防水下地部材4は、梁1の上フランジ1aに固定される固定片4aと、固定片4aから梁1の上フランジ1aの起立方向に形成された起立片4bと、起立片4bの上端部分に形成され外壁パネル3の頂部小口面3aの方向に延出する自由端片4cからなる側面視がZ字状に形成されている。また起立片4bの上端部分で且つ隣接する防水下地部材4に接近した端部には、後述する把持部材の差込片を差し込むための開口部4dが形成されている。
この防水下地部材4の梁1の長手方向に沿った寸法は特に限定するものではない。しかし、外壁パネル3の幅寸法と同じ寸法を有していることが好ましい。また材質も特に限定するものではないが、自由端片4cには笠木ブラケットを介して笠木部材が取り付けられることから、適度な剛性を持った材質、特に鋼板を折り曲げて成形したものであることが好ましい。
また防水下地部材4の各片4a〜4cの各寸法は特に限定するものではない。しかし、固定片4aの延出寸法は、梁1の上フランジ1a面の幅寸法に応じて形成され、起立片4bの起立高さの寸法は、防水下地部材4を梁1の上フランジ1a面に固定したとき、自由端片4cの下面と外壁パネル3の頂部小口面3aとの間に所定の間隙を形成し得るように設定されている。また、自由端片4cの延出寸法は、外壁パネル3の厚さと略等しいか、やや小さくなるように形成されている。
上記の如く構成された防水下地部材4は、梁1の長さ方向に連続して配置されると共に上フランジ1aに固定される。上フランジ1aに固定された複数の防水下地部材4は、夫々が独立しているため、梁1に沿った通りにばらつきが生じる。このため、隣接する防水下地部材4を把持部材7によって互いに連結している。
図2に示すように、把持部材7は、梁1の長さ方向に沿って梁1に連続して固定された防水下地部材4であって互いに隣接した一対の防水下地部材4の側端部どうしで形成される継ぎ目にまたがって、一対の防水下地部材4の自由端4C側の部分に於いて前記梁1の長さ方向の端部(側端部)どうしを挟み、把むようにして、隣接した防水下地部材4どうしを固定することで、複数の独立した防水下地部材4を互いに連続させて通りを合わせることを可能とするものである。このため、把持部材7は、作業員が容易に折り曲げることが可能な程度の薄い金属板、例えば鋼板、によって構成されており、互いに隣接して梁1に固定された防水下地部材4の自由端片4cと起立片4bを把持し得るように構成されている。
把持部材7は、図4に示すように、平面視が略矩形であり、側面視がL字状に形成されている。そして、防水下地部材4の自由端片4cの延出寸法と略等しい長さを持ち、隣接した一対の防水下地部材4の自由端4cの側端部どうしで形成される略水平面の継ぎ目に梁1の上方向から覆い被さる本体部7aと、本体部7aの梁1の長さ方向と直交する方向の端部(建物の外側)から突出して形成された複数の第一の掛着片(折り曲げて係止する片)7bと、本体部7aに於ける第一の掛着片7bの反対側の端部(建物の内側)に90度折り曲げて形成され、隣接した一対の防水下地部材4の起立片4bの側端部どうしで形成される継ぎ目に当接する当接片7cと、当接片7cの梁1の長さ方向の両側に形成され、作業者が折り曲げ可能な長さを有する第二の掛着片7dと、を有して形成されている。尚、本体部7aの略中央には開口部7eが形成されており、この開口部7eは、例えばパラペットに手摺を設けるような場合、該手摺を支持するために梁の長さ方向に等間隔で設ける支柱部材を貫通させるためのものである。
次に、図5を用いて上記の如く構成された把持部材7によって隣接する一対の防水下地部材4を把持する手順を説明する。先ず、同図(a)に示すように、隣接する一対の防水下地部材4の梁1に沿った通りを合わせ、把持部材7の本体部7aを一対の防水下地部材4夫々の自由端片4cにて形成される略水平面の継ぎ目に梁1の上方向から覆い被せるように跨らせて面着させる。
次に、同図(b)、(c)に示すように、当接片7cを夫々の起立片4bで形成される立上がり面に押し当てて面着させる。このとき、第二の掛着片7dは防水下地部材4に形成されている開口部4dに対向している。
次に、同図(d)に示すように、第二の掛着片7dを折り曲げて開口部4dに挿入し、自由端片4cの建物内側の端部を回し込んで自由端片4cの裏面側に引っかけるようにして元の状態から略90度屈曲させる。同様に第一の掛着片7bを元の状態から略180度折り曲げて自由端片4cの建物外側の端部を回し込んで自由端片4cの表面から裏面を包み込むように屈曲させる。
上記の如くして連続して梁1に設置される複数の防水下地部材4が把持部材7を介して互いに一体化されることとなり、梁1の長さ方向に対して蛇行しやすい防水下地部材4の自由端片4c側の直線性を確保すること(梁1の長さ方向に沿っていわゆる通りを合わせる)ことが可能となり、且つ何れかの防水下地部材4に集中して力が作用したような場合でも、この力を隣接した他の防水下地部材4に伝えて負担させることが可能となる。
尚、梁1のフランジ1a面に固定される前述した支柱部材(フラットバー)が固定されている場合には、最初にこの把持部材7の開口部7eを支柱部材に貫通させて、その後、前述と同じ手順で作業することによって、把持部材7を介して隣接する防水下地部材4を連結することが可能である。
上記の如くして梁1に沿って複数の防水下地部材4を固定すると共に把持部材7を介して連結したとき、図3に示すように、防水下地部材4の自由端片4cと外壁パネル3の頭部小口面3aとの間には所定の寸法を持った間隙9が形成される。そして、前記間隙9が形成されることによって、自由端片4cに笠木部材を取り付けるための金物類をビスによって固定する際に、該ビスによる外壁パネル3に対する損傷を防ぐことが可能となる。
上記防水下地構造では、外壁パネル3の屋内側の面に沿って防水下地部材4が連続して配置されるため、床面に敷設する部材となる防水鋼板や防水シートを立ち上げる際には、起立片4bから自由端片4cに沿って施工することが可能となる。このため、外壁パネル3に直接防水部材を接触させることなく防水層を施工することが可能となる。
また外壁パネル3の頂部小口面3aの上方に笠木部材を設置する場合にも、下地となる金物類を自由端片4cに固定することが可能であり、直接外壁パネル3に固定する必要がなく、従って、外壁パネル3に損傷を与えることがない。
次に、パラペットの防水構造について図を用いて説明する。図6はパラペットの防水構造を説明する断面図である。尚、図に於いて、防水下地構造は前述の実施例を利用しており、同一の符号を用いて説明を省略する。
本実施例に於いて、外壁パネル3は目的のパラペットの高さに対応した高さ寸法を有しており、階高と同じ寸法を持った外壁パネルの上方に配置されて図示しないボルトによって防水下地部材4の起立片4bに取り付けられている。
梁1の上フランジ1aに支持された床パネル2と防水下地部材4との間の空間には、床パネル2の上面と同じレベルまでモルタル10が打設されている。そして床パネル2からモルタル10の上部には断熱材11が施工され、更に、水勾配を持った床下地材12が施工されている。
下地材12の上面から防水下地部材4の起立片4b、自由端片4cにわたって防水部材となる防水鋼板13が配置されている。この防水鋼板13は、予め工場などで防水シートや防水塗料を施されたパラペット壁の立ち上がる部位に設置される防水部材である。そして、ベランダ床面や屋上の屋根面に敷設する防水シートと熱融着、または溶着することにより連続した防水層を形成することができ、高い防水性能を発揮することが可能である。
防水鋼板13は、一方の端部13a側が床面の形状と同じ形状(本実施例では排水用のL字(逆への字)状の溝形状)に形成されており、該端部から防水下地部材4の起立片4bに沿った起立部13bが形成され、更に、自由端片4cに沿って延出部13cが形成され、該延出部13cの先端側に下地部13dが形成されている。
上記した起立部13bは、下地材12の上面と防水下地部材4の起立片4bから自由端片4cに至る部分の寸法と略等しい寸法を有しており、延出部13cは外壁パネル3の厚さと略等しい寸法を有している。特に、延出部13cの先端部分に形成された下地部13dは、外壁パネル3の頂部小口面3aとの間にシーリング材15を充填する際に下地機能を発揮するものであり、外壁パネル3の外面と対応する部位から略V字状に折り曲げられると共に先端部分が頂部小口面3aと可及的に接近し得るように構成されている。
そして、外壁パネル3の頂部小口面3aと防水鋼板13とで構成された隙間にシーリング材15を充填することで、防水下地部材4の自由端片4cと頂部小口面3aとの間に形成された間隙の開放部分を止水処理し、これにより、梁1に沿って配置されると共に該梁1の側面に取り付けられた外壁パネル3と、防水下地部材4と、からなるパラペット部分の防水処理がなされている。
防水下地部材4の自由端片4cの上部には、笠木受けブラケット22を取り付けるための下地金物20が所定の間隔を持って配置されている。即ち、防水鋼板13の防水下地部材4の自由端片4cの上部に対応する部位には下地金物20の底片よりも大きい寸法を持った防水パット14が配置されており、該防水パット14に下地金物20が載置されてタッピングビス21aによって自由端片4cに固定されている。
特に、タッピングビス21aが自由端片4cに上部に設けた防水鋼板13、防水パット14を貫通して螺合されることから、該タッピングビス21aにはパッキン21bが設けられており、該パッキン21bと防水パット14とによって、タッピングビス21aの周辺の防水処理が施されている。
またタッピングビス21aの長さは、防水下地部材4の自由端片4cと外壁パネル3の頂部小口面3aとの間に形成された間隙9の寸法を考慮して設定されており、該タッピングビス21aの先端部が外壁パネル3の頂部小口面3aに干渉することがない。
下地金物20はピース状の金物からなり、底片を利用してタッピングビス21aによって防水下地部材4の自由端片4cに固定され、上片を利用して笠木受けブラケット22が固定される。この下地金物20は、前記機能を発揮し得るものであれば特に形状や寸法を限定するものではない。本実施例では、外壁パネル3の厚さ方向に貫通した穴を有する形状を持って構成されている。
下地金物20の上部に笠木受けブラケット22が取り付けられている。この笠木受けブラケット22は、ピース状の金物として構成されている。特に、笠木受けブラケット22には長穴22aが形成されており、該長穴22aにビス23を貫通させて下地金物20に締結することによって、出入り寸法を調節し得るように構成されている。従って、防水下地部材4の自由端片4cに取り付けた下地金物20の梁1に沿った方向の通りにばらつきが生じていても、このばらつきを調整することが可能である。
笠木部材25は長尺状の成形部材として構成されており、笠木受けブラケット22に嵌め込まれたとき、外壁パネル3の上部(パラペットの上部)を覆って化粧する機能を有している。このため、笠木部材25及び笠木受けブラケット22は、目的の建物の意匠を考慮して形状や寸法が設定される。
特に、本実施例では、笠木受けブラケット22と笠木部材25は、笠木受けブラケット22に笠木部材25を上方から嵌め込んだとき、笠木部材25の屋外側の化粧片25aが少なくとも充填されているシーリング材15の一部を覆うことが可能で且つシーリング材15との間に隙間26aを形成することが可能な形状を有し、また笠木部材25の屋内側の化粧片25bが防水鋼板13の上部を覆うことが可能で且つ防水鋼板13との間に隙間26bを形成することが可能な形状を有している。
従って、笠木受けブラケット22に笠木部材25を嵌め込んだとき、笠木部材25と防水下地部材4の自由端片4cの上部に設けた防水鋼板13との間に、隙間26a、26bを含む連通した空間26が形成され、この空間26が雨水のオーバーフローする際の通路として機能することになる。
上記の如く構成されたパラペットの防水構造では、外壁パネル3の頂部小口面3aの上方に配置された防水下地部材4の自由端片4cに笠木受けブラケット22を介して笠木部材25を取り付けたとき、自由端片4cの上部に配置された防水鋼板13と笠木部材25との間に空間26を構成することが可能となる。このため、雨水が床側の排水能力以上降ったような場合、オーバーフローする水は防水鋼板13と笠木部材25との間の空間26を通過して笠木部材25の表面が汚れることがない。
特に、下地金物20を外壁パネル3ではなく自由端片4cに固定することが可能となり、確実な固定を実現することが可能となる。また下地金物20をタッピングビス21aによって固定する際に、該タッピングビス21aが外壁パネル3の頂部小口面3aに損傷を与えることがなく、長期間にわたって外壁パネル3の強度を保証することが可能である。
本発明に係るパラペットの防水下地構造、及びパラペットの防水構造は、陸屋根や屋上の周囲に構成するパラペットに利用することが可能である。
パラペットの防水下地構造を説明する模式図であり、防水下地部材を梁に取り付けた状態を説明する図である。 隣接する防水下地部材を把持部材によって連結した状態を説明する模式図である。 防水下地構造を説明する模式図である。 把持部材の一例を説明する図である。 把持部材によって防水下地部材を連結する手順を説明する図である。 パラペットの防水構造を説明する断面図である。
符号の説明
1 梁
1a 上フランジ
1b 下フランジ
2 床パネル
3 外壁パネル
3a 頂部小口面
4 防水下地部材
4a 固定片
4b 起立片
4c 自由端片
4d 開口
5 取付部材
7 把持部材
7a 本体部
7b 第一の掛着片
7c 当接片
7d 第二の掛着片
7e 開口部
9 間隙
10 モルタル
11 断熱材
12 床下地材
13 防水鋼板
13a 端部
13b 起立部
13c 延出部
13d 下地部
14 防水パット
15 シーリング材
20 下地金物
21a タッピングビス
21b パッキン
22 笠木受けブラケット
22a 長穴
23 ビス
25 笠木部材
25a、25b 化粧片
26 空間
26a、26b 隙間

Claims (5)

  1. 建物の躯体を構成する梁と、
    梁の上面に支持される床と、
    梁の側面に固定され該梁の上方に突出する外壁と、
    によって形成されたパラペットの防水下地構造であって、
    梁に、該梁に固定される固定片と該梁の側面に固定された外壁に沿って立ち上がる起立片と外壁の頂部小口面に延出される自由端片とを有するパラペット防水下地部材配置され、
    前記パラペット防水下地部材は梁の長さ方向に連続して設置され、隣接するパラペット防水下地部材の自由端片を把持部材によって挟むことにより相互に連結されており、
    該把持部材は、
    隣接した一対のパラペット防水下地部材の自由端片の側端部どうしで形成される略水平面の継ぎ目に覆い被さる本体部と、
    前記本体部から前記梁の長さ方向と直交する方向であって且つ建物の外側に向けて突出して形成された複数の第一の掛着片と、
    前記本体部の端部のうち、前記第一の掛着片とは反対側の端部に折り曲げ形成され、隣接した一対のパラペット防水下地部材の起立片の側端部どうしで形成される継ぎ目に当接する当接片と、を備えている、
    ことを特徴とするパラペットの防水下地構造。
  2. 各パラペット防水下地部材は、前記起立片の上端部分で且つ隣接するパラペット防水下地部材に接近した端部に開口部が形成されており、
    前記把持部材は、前記当接片と同じ側に設けられ、折り曲げられて前記開口部に挿入される第二の掛着片を備えている、
    ことを特徴とする請求項1に記載したパラペットの防水下地構造。
  3. 建物の躯体を構成する梁と、
    梁の上面に支持される床と、
    梁の側面に固定され該梁の上方に突出する外壁と、
    によって形成されたパラペットの防水下地構造であって、
    梁に、該梁に固定される固定片と該梁の側面に固定された外壁に沿って立ち上がる起立片と外壁の頂部小口面に延出される自由端片とを有するパラペット防水下地部材を配置され、
    前記パラペット防水下地部材は梁の長さ方向に連続して設置され、隣接するパラペット防水下地部材の自由端片を把持部材によって挟むことにより相互に連結されていると共に、前記起立片の上端部分で且つ隣接するパラペット防水下地部材に接近した端部に開口部が形成されており、
    該把持部材は、
    隣接した一対のパラペット防水下地部材の自由端片の側端部どうしで形成される略水平面の継ぎ目に覆い被さる本体部と、
    前記本体部から前記梁の長さ方向と直交する方向であって且つ建物の外側に向けて突出して形成された複数の第一の掛着片と、
    前記本体部の端部のうち、前記第一の掛着片とは反対側の端部に形成され、折り曲げられて前記パラペット防水下地部材の開口部に挿入される第二の掛着片と、を備えている、
    ことを特徴とするパラペットの防水下地構造。
  4. 前記本体部の端部のうち、前記第一の掛着片とは反対側の端部に折り曲げ形成され、隣接した一対のパラペット防水下地部材の起立片の側端部どうしで形成される継ぎ目に当接する当接片を備えている、
    ことを特徴とする請求項3に記載のパラペットの防水下地構造。
  5. 請求項1乃至の何れか一項に記載したパラペットの防水下地構造が構成されており、
    且つ梁の上面に支持された床からパラペット防水下地部材の起立片及び自由端片にわたって防水部材が敷設され、
    且つパラペット防水下地部材の自由端片の外壁側の端部と外壁の頂部との間には水密処理され、
    更に、防水部材が敷設されたパラペット防水下地部材の自由端片の上方に離隔した位置に笠木部材が配置されると共に該パラペット防水下地部材に固定されている
    ことを特徴とするパラペットの防水構造。
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