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JP5089358B2 - ウエハ加工用テープ - Google Patents
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JP5089358B2 - ウエハ加工用テープ - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンウエハ等の半導体装置を製造するにあたり、ウエハの加工のために使用されるウエハ加工用テープであって、ウエハ等を固定しバックグラインディングするために使用されるウエハ加工用テープに関するものであり、特に、バックグラインディング工程において研削時の応力をある程度緩和しつつウエハの加工精度も確保することができる、バックグラインディング後のウエハ反りが小さい、プラズマエッチング、ダイボンディングフィルムの貼合、あるいはバックメタライジング工程等の加熱工程を含む半導体装置加工工程での熱履歴に対し耐熱性に優れたウエハ加工用テープに関する。
半導体ウエハを加工する工程は、半導体ウエハのパターン表面に半導体ウエハ表面保護用粘着テープを貼り付ける工程、半導体ウエハの裏面を研削する工程、ダイシングテープへウエハマウントする工程、半導体ウエハから表面保護用粘着テープを剥離する工程、ダイシングによりウエハを分割する工程、分割された半導体チップをリードフレームへ接合するダイボンディング工程を経た後、半導体チップを外部保護の為に樹脂で封止するモールド工程等により構成されている。
従来の半導体ウエハ加工用表面保護テープとして、基材フィルムの片表面に粘着剤層を塗布した粘着テープが主流であるが、近年の高密度実装技術の進歩に伴いウエハ薄化技術が進んでおり、ウエハの薄化に伴って粘着テープの厚さ精度に対する要求は高まっている。また、薄化に伴いプラズマエッチング、ダイボンディングフィルム貼合せ、バックメタライジング(メタルスパッタ)等の加熱工程時のフィルム溶融・収縮に起因したウエハの破損及びテープの剥離不良、アウトガス等の問題点が挙げられている。
近年のウエハ薄化技術の進歩は著しく、厚みが50μm以下のチップも望まれている。したがって、このようにウエハを、厚さ精度を確保しつつ薄化する工程で用いる表面保護テープ、更にはその後の加熱工程においてもウエハの破損なく半導体ウエハを製造可能な方法、テープの提案が望まれている。
特開2007−146104号公報
本発明の課題は、ウエハの加工のために使用されるウエハ加工用テープであって、ウエハ等を固定しバックグラインディングする工程において研削時の応力をある程度緩和しつつウエハの加工精度も確保することができ、バックグラインディング後のウエハ反りが小さく、研削後の各種加熱工程においても熱による寸法変形が小さい表面保護テープとして好適なウエハ加工用テープを提供することにある。特にリードフレームや半導体チップと重ね合せるための接着工程に使用されるダイボンディングフィルム貼合時のフィルム溶融によるチャックテーブルへの溶着、その後の搬送途中、収縮による搬送ミス・吸着ハンドからのウエハ落下を防止し得る半導体加工用表面保護テープとして好適なウエハ加工用テープを提案することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、基材フィルムに耐熱性の高い樹脂を用い、なおかつ薄いフィルムを使うこと、基材フィルムと粘着剤層の間に中間樹脂層を設けることでバックグラインディング時のクッション層とすることに着目した。中間樹脂層に粘着剤層と比較してガラス転移点(Tg)が高いベース樹脂を用いることで研削時の応力をある程度緩和しつつウエハの加工精度も確保することが可能であることを見出した。また、基材フィルムに、ビカット軟化点が120℃以上と耐熱性が高く、厚さが薄い樹脂を適用することで加熱工程での収縮を抑制できることを見出した。本発明は、この知見に基づきなされたものである。
すなわち本発明は、以下のウエハ加工用テープを提供するものである。
(1)基材フィルム上に中間樹脂層、粘着剤層がこの順に積層されているウエハ加工用テープであって、該基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、及びポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマーを含有する樹脂組成物からなり、該基材フィルム上に有する層が、中間樹脂層と粘着剤層のみであって、該中間樹脂層の厚さが30100μmであり、該中間樹脂層のガラス転移点(Tg)が0〜50℃であって、かつ該中間樹脂層が粘着成分として(A)アクリル系粘着剤と(B)ポリイソシアネートとを含有し該粘着成分中の含有量が、(A)アクリル系粘着剤を80〜95質量%、該(B)ポリイソシアネートを20〜5質量%であって、この割合で基材フィルム上に塗工した後、硬化させることによって形成されてなることを特徴とするウエハ加工用テープ。
)前記基材フィルムの厚さが5〜75μmであることを特徴とする(1)に記載のウエハ加工用テープ。
)前記中間樹脂層の主成分がn−BMA(メタクリル酸n−ブチル)であることを特徴とする(1)または(2)に記載のウエハ加工用テープ。
)前記中間樹脂層が3次元網状構造を有するアクリル系樹脂であることを特徴とする(1)〜()のいずれか1項に記載のウエハ加工用テープ。
本発明のウエハ加工用テープは、半導体ウエハに貼合してバックグラインディングの際には表面保護テープとして使用することができ、良好な研削性を得ることができ、ウエハを研削した後の反りが少ないという効果を奏する。さらには、プラズマエッチングによるストレスリリーフ、ダイボンディングフィルム貼合、バックメタライジング(メタルスパッタ)工程等の加熱工程において寸法安定性が高く、テープの収縮によりウエハが破損することがないものである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明のウエハ加工用テープは、図1の断面図に示されるように、基材フィルム1上に中間樹脂層2、粘着剤層3がこの順に積層されなり、例えば、図1に示されるように、粘着剤層3の表面が、ウエハSi層5上のウエハパターン表面(配線層)4に接するように貼合されて、半導体の表面保護テープとして用いられる。本発明のウエハ加工用テープ、好ましくは半導体表面保護テープは、例えば、離型フィルム上に中間樹脂層の溶液を塗布、乾燥して得られる中間樹脂層を、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、及びポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する樹脂組成物からなる基材フィルム上へと転写、もしくは中間樹脂層の溶液を基材フィルムへと直接塗布することで中間樹脂層を形成、その後同中間樹脂層上へ同様にして粘着剤層を転写もしくは直接塗布することにより製造することができる。
[基材フィルム]
エハ加工用テープを構成する基材フィルムについて説明する。
材フィルムとしては、公知のプラスチック、ゴム等を用いることができるが、ビカット軟化点が120℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましい。基材フィルムは、放射線透過性であることが好ましく、特に粘着剤層に放射線硬化性の粘着剤を使用する場合には、その粘着剤が硬化する波長での放射線透過性の良いものを選択するのがよい。このような基材として選択し得るポリマーの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー等のα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のエンジニアリングプラスチック、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体等の熱可塑性エラストマー、およびこれらの混合物を列挙することができる。また、これらを複層にしたものを使用してもよい。本発明においては、基材フィルムがポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、及びポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する樹脂組成物からなるものである。基材フィルムの厚みは、強伸度特性(引張強さ及び伸び)、放射線透過性、熱による収縮の観点から通常5〜100μmが適当であり、5〜75μmであるものが好ましい。
さらには、基材フィルムの中間樹脂層が設けられる側の表面には、中間樹脂層との接着性を向上させるために、コロナ処理、あるいはプライマー層を設ける等の処理を適宜施してもよい。なお、基材フィルムの粘着剤層が塗布されない側の表面をシボ加工もしくは滑剤コーティングすることが好ましく、これによって、ブロッキング防止等の効果が得られる。
[中間樹脂層]
エハ加工用テープを構成する中間樹脂層は、特に制限は無く、粘着剤層より硬いものがよい。典型的には、前記中間樹脂層の80℃における貯蔵弾性率は、粘着剤層の80℃における貯蔵弾性率よりも大きいものである。常温での剛性をもたせるために中間樹脂層のガラス転移点(Tg)の好ましい範囲は、−20℃〜100℃であり、より好ましくは0℃〜50℃であり、本発明では0℃〜50℃のものを使用する。中間樹脂層は、例えば、粘着成分と硬化成分とを含む混合物を基材フィルム上に塗工した後、硬化させることによって設けられる。中間樹脂層には、室温で1週間程度放置することによって徐々に硬化し、好ましい範囲の弾性率となるような材料を用いることが好ましい。中間樹脂層を硬くする方法としては、主成分として使用される粘着成分のガラス転移点(Tg)を高くする、中間樹脂層に添加される硬化剤量を多く配合する、無機化合物フィラーを加える等の方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、放射線照射によって硬化する材料を使用し、放射線照射によって硬化させて中間樹脂層の硬さを調整してもよい。なお、ここで、放射線とは、例えば、紫外線のような光、あるいはレーザ光、または電子線のような電離性放射線を総称して言うものであり、(以下、これらを総称して放射線と言う。)中間樹脂層の厚さは、少なくとも20μm以上である必要があるが、30μm以上であることが好ましい。ウエハ切削工程でのクッション性の観点から、厚さ20〜200μmであるものが好ましく、30〜100μmであるものがより好ましく、40〜60μmであるものが更に好ましく、本発明では、厚さは30〜100μmである。前記中間樹脂層が3次元網状構造を有するアクリル系樹脂であるものは十分なフィルム化強度が得られるので好ましい。なお、中間樹脂層は複数の層が積層された構成であってもよい。
粘着成分は、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、シリコーン系、天然ゴム系等の種々の汎用粘着剤を用いることができるが、本発明においては、アクリル系粘着剤を使用する。アクリル系粘着剤としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルモノマーおよび(メタ)アクリル酸誘導体から導かれる構成単位とからなる(メタ)アクリル酸エステル共重合体が挙げられる。ここで(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、アルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが用いられる。特にメタクリル酸n−ブチル(n−BMA)が主成分(中間樹脂層として、70質量%以上)であることが架橋点間距離増大による可とう性向上の点で好ましい。また、(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、グリシジル基を有する(メタ)アクリル酸グリシジル等、または、水酸基を有するヒドロキシエチルアクリレートを挙げることができる。
粘着成分は、中間樹脂層中80〜100質量%であることが好ましい。残りの成分としては、粘着成分と相溶性があるもので、粘着性を殆ど変化させないものであれば、0から20%の範囲内で、他の樹脂を配合した樹脂とすることができる。
硬化剤としては、ポリイソシアネート類、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、およびエポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましく、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。この硬化剤は架橋剤として働き、アクリル樹脂等の粘着成分と反応した結果できる架橋構造により、中間樹脂層は三次元網状構造を有し、ダイシング等によって生じる温度上昇時にも軟化しにくいものとなる。ポリイソシアネート類としては、特に制限がなく、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4′−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等を挙げることができ、具体的には、市販品として、コロネートL等を用いることができる。また、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂としては、例えば、ニカラックMX−45(三和ケミカル社製)、メラン(日立化成工業株式会社製)等を用いることができる。さらに、エポキシ樹脂としては、例えば、TETRAD−X(三菱化学株式会社製)等を用いることができる。本発明においては、ポリイソシアネート類を用いる。硬化剤は、中間樹脂層中5〜20質量%であることが好ましい。
さらに、中間樹脂層に放射線硬化性を持たせること(好ましくは紫外線硬化樹脂とすること)で、バックグラインディング後に放射線硬化により硬化収縮させ耐熱性を向上させたうえで加熱工程へと送ることもできる。放射線硬化性を持たせるためには、例えば、光重合性炭素−炭素二重結合を有するアクリレート系オリゴマーを添加することが挙げられる。これらのオリゴマーとしては光照射によって三次元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物が広く用いられ、具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートや、オリゴエステルアクリレート等が広く適用可能である。また、上記の様なアクリレート系化合物のほかに、ウレタンアクリレート系オリゴマーを用いることもできる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型等のポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物(例えば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアナート等)を反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート等)を反応させて得られる。放射線により中間樹脂層を重合させる場合には、光重合性開始剤、例えば、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロチオキサントン、ベンジルメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等を併用することができる。これらのうち少なくとも1種類を中間樹脂層に添加することにより、効率よく重合反応を進行させることができる(特開2006−0495097号公報)。さらに中間樹脂層には必要に応じて粘着付与剤、粘着調整剤、界面活性剤等、あるいはその他の改質剤等を配合することができる。
中間樹脂層を熱硬化性樹脂とすることも好ましい。熱硬化樹脂としては、例えばエポキシ樹脂・フェノール樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂とすることで、耐熱性の高い中間樹脂層を有した基材フィルムをえることができる。
また、中間樹脂層をフィルム状とし、その上に粘着剤層を積層したものであっても良い。この場合、中間樹脂層としては、例えばアクリル樹脂として、n-BMAが主成分の場合フィルム状のものを用いることができる。中間樹脂層をフィルム状とすることで加熱時の寸法変形を抑えつつ高い厚さ均一性を両立することができる。
[粘着剤層]
以上のように基材フィルムに中間樹脂層が形成された後、中間樹脂層上にさらに粘着剤層が形成され、本発明の表面保護テープが製造される。粘着剤層の形成は、通常の表面保護テープの基材フィルムに形成された中間樹脂層上に粘着剤を塗工して製造してよく、粘着剤の塗工は、中間樹脂層が塗工された後であればよいが、中間樹脂層が放射線照射によって貯蔵弾性率が調整されるものであれば、中間樹脂層が放射線によって硬化された後に塗工するのがよい。本発明の表面保護テープを構成する粘着剤層は、特に制限は無く、バックグラインディング時にウエハ割れを起こさない、パターン表面が研削時のダスト浸入で汚染されない程度の密着性をもっているものがよい。好ましくは、ウエハの薄化に伴って粘着剤の紫外線硬化収縮によりウエハ割れが発生する危険もあるため、紫外線硬化後の収縮が小さいもの、加熱工程により発生するガスが少ないもの、加熱工程を経た後でも紫外線照射により十分に粘着力が低下するものがよい。例えば、本発明では、分子中にヨウ素価0.5〜20の放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する化合物(A)と、ポリイソシアネート類、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、およびエポキシ樹脂から選ばれる化合物(B)とを含むアクリル系粘着剤を用いた。すなわち、前記粘着剤層が、分子中にヨウ素価0.5〜20の放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する化合物(A)と、ポリイソシアネート類、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、およびエポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)とを含有しているのが好ましい。
粘着剤層の主成分の1つである化合物(A)について説明する。前記化合物(A)の放射線硬化性炭素−炭素二重結合の好ましい導入量は、ヨウ素価で0.5〜20、より好ましくは0.8〜10である。ヨウ素価が0.5以上であると、放射線照射後の粘着力の低減効果を得ることができ、ヨウ素価が20以下であれば、化合物(A)そのものに安定性があり、製造が容易となる。上記化合物(A)は、ガラス転移点(Tg)が−70℃〜0℃であることが好ましい。ガラス転移点(Tg)が−70℃以上であれば、放射線照射に伴う熱に対する耐熱性が十分である。
上記化合物(A)はどのようにして製造されたものでもよいが、例えば、アクリル系共重合体またはメタクリル系共重合体等の放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有し、かつ、官能基をもつ化合物((1))と、その官能基と反応し得る官能基をもつ化合物((2))とを反応させて得たものが用いられる。このうち、前記の放射線硬化性炭素−炭素二重結合および官能基を有する化合物((1))は、アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステル等の放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する単量体((1)−1)と、官能基を有する単量体((1)−2)とを共重合させて得ることができる。
単量体((1)−1)としては、炭素数6〜12のヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、デシルアクリレート、または炭素数5以下の単量体である、ペンチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルアクリレート、またはこれらと同様のメタクリレート等を列挙することができる。単量体((1)−1)として、炭素数の大きな単量体を使用するほどガラス転移点は低くなるので、所望のガラス転移点のものを作製することができる。また、ガラス転移点の他、相溶性と各種性能を上げる目的で酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル等の炭素−炭素二重結合をもつ低分子化合物を配合することも単量体((1)−1)の総質量の5質量%以下の範囲内で可能である。
単量体((1)−2)が有する官能基としては、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、環状酸無水基、エポキシ基、イソシアネート基等を挙げることができ、単量体((1)−2)の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマル酸、フタル酸、2−ヒドロキシアルキルアクリレート類、2−ヒドロキシアルキルメタクリレート類、グリコールモノアクリレート類、グリコールモノメタクリレート類、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アリルアルコール、N−アルキルアミノエチルアクリレート類、N−アルキルアミノエチルメタクリレート類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フマル酸、無水フタル酸、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の一部を水酸基またはカルボキシル基および放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する単量体でウレタン化したもの等を列挙することができる。
化合物((2))において、用いられる官能基としては、化合物((1))、つまり単量体((1)−2)の有する官能基が、カルボキシル基または環状酸無水基である場合には、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基等を挙げることができ、水酸基である場合には、環状酸無水基、イソシアネート基等を挙げることができ、アミノ基である場合には、エポキシ基、イソシアネート基等を挙げることができ、エポキシ基である場合には、カルボキシル基、環状酸無水基、アミノ基等を挙げることができ、具体例としては、単量体((1)−2)の具体例で列挙したものと同様のものを列挙することができる。
化合物((1))と化合物((2))の反応において、未反応の官能基を残すことにより、酸価または水酸基価等の特性に関して、本発明で規定するものを製造することができる。上記の化合物(A)の合成において、反応を溶液重合で行う場合の有機溶剤としては、ケトン系、エステル系、アルコール系、芳香族系のものを使用することができるが、中でもトルエン、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、ベンゼンメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、メチルエチルケトン等の、一般にアクリル系ポリマーの良溶媒で、沸点60〜120℃の溶剤が好ましく、重合開始剤としては、α,α′−アゾビスイソブチルニトリル等のアゾビス系、ベンゾイルペルオキシド等の有機過酸化物系等のラジカル発生剤を通常用いる。この際、必要に応じて触媒、重合禁止剤を併用することができ、重合温度および重合時間を調節することにより、所望の分子量の化合物(A)を得ることができる。また、分子量を調節することに関しては、メルカプタン、四塩化炭素系の溶剤を用いることが好ましい。なお、この反応は溶液重合に限定されるものではなく、塊状重合、懸濁重合など別の方法でもさしつかえない。
以上のようにして、化合物(A)を得ることができるが、本発明において、化合物(A)の分子量は、30万〜150万程度が好ましい。30万未満では、低分子量成分によるウエハ表面汚染が生じやすくなる。この汚染を、極力防止するためには、分子量が、40万以上である方が好ましい。また、分子量が150万を越えると、合成時および塗工時にゲル化する可能性がある。なお、化合物(A)が、水酸基価5〜100となるOH基を有すると、放射線照射後の粘着力を減少することによりテープ剥離不良の危険性をさらに低減することができるので好ましい。なお、ヨウ素価は、Das法に基づき反応条件を40℃、24時間にして算出したものであり、分子量は、テトラヒドロフランに溶解して得た1%溶液を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ウオータース社製、商品名:150−C ALC/GPC)により測定した値をポリスチレン換算の質量平均分子量として算出したものである。また、水酸基価は、FT−IR法にて算出したものであり、酸価は、JIS K 5407の11.1に準じて算出したものである。
次に、粘着剤層のもう1つの主成分である化合物(B)について説明する。化合物(B)は、ポリイソシアネート類、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、およびエポキシ樹脂から選ばれる化合物であり、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。この化合物(B)は架橋剤として働き、化合物(A)と反応した結果できる架橋構造により、化合物(A)および(B)を主成分とした粘着剤の凝集力を、粘着剤塗布後に向上することができる。ポリイソシアネート類としては、特に制限がなく、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4′−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネートを挙げることができ、具体的には、市販品として、コロネートL等を用いることができる。また、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂としては、具体的には、市販品として、ニカラックMX−45(三和ケミカル社製)、メラン(日立化成工業株式会社製)等を用いることができる。さらに、エポキシ樹脂としては、TETRAD−X(三菱化学株式会社製)等を用いることができる。本発明においては、特にポリイソシアネート類を用いることが好ましい。(B)の添加量としては、化合物(A)100質量部に対して0.1〜10質量部とすることが好ましく、0.4〜3質量部とすることがより好ましい。その量が0.1質量部未満では凝集力向上効果が十分でない傾向があり、10質量部を越えると粘着剤の配合および塗布作業中に硬化反応が急速に進行し、架橋構造が形成される傾向があるため、作業性が損なわれるおそれがある。
また、本発明において、粘着剤層には、光重合開始剤(C)が含まれていることが好ましい。粘着剤層に含まれる光重合開始剤(C)に特に制限はなく、従来知られているものを用いることができる。例えば、ベンゾフェノン、4,4'−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類、2−エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン等のアントラキノン類、2−クロロチオキサントン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジル、2,4,5−トリアリ−ルイミダゾール二量体(ロフィン二量体)、アクリジン系化合物等を挙げることができ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。(C)の添加量としては、化合物(A)100質量部に対して0.1〜10質量部とすることが好ましく、0.5〜5質量部とすることがより好ましい。
さらに本発明に用いられる放射線硬化性の粘着剤には必要に応じて粘着付与剤、粘着調整剤、界面活性剤等、あるいはその他の改質剤等を配合することができる。また、無機化合物フィラーを適宜加えてもよい。粘着剤層の厚さは少なくとも5μm、より好ましくは10μm以上であることが好ましい。さらには、中間樹脂層と粘着剤層を合わせた厚さが15μm以上200μm以下であることが好ましい。なお、粘着剤層は複数の層が積層された構成であってもよい。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。下記のように中間樹脂層組成物、粘着剤層組成物を調整し、実施例の作成方法をもとに粘着テープを作成し、特性評価を行った。
実施例1
厚さ12.5μmのポリエチレンナフタレート基材フィルム(PEN12.5)の片面に中間樹脂層組成物1Aを50μm(dry)の厚さで塗布、乾燥させ、さらに、中間樹脂層上に粘着剤層組成物2Aを30μm(dry)の厚さで塗布、乾燥させ厚さ92.5μmのウエハ加工用テープとした。
実施例2
厚さ25μmのポリエチレンナフタレート基材フィルム(PEN25)の片面に中間樹脂層組成物1Aを50μm(dry)の厚さで塗布、乾燥させた。さらに、中間樹脂層上に粘着剤層組成物2Aを30μm(dry)の厚さで塗布乾燥させ厚さ105μmのウエハ加工用テープとした。
実施例3〜7
厚さ25μmのポリエチレンナフタレート基材フィルム(PEN25)の片面に、それぞれ表1に記載の中間樹脂層組成物1A、1B、1C、1Dを、それぞれ50μm(dry)の厚さで塗布、乾燥させた。さらに、それぞれの中間樹脂層上にそれぞれ表1に記載の粘着剤層組成物2A、2Bを、30μm(dry)の厚さで塗布乾燥させ、それぞれ厚さ105μmのウエハ加工用テープとした。
比較例1
厚さ25μmのポリエチレンナフタレートフィルム(PEN25)を基材フィルムとして用い、この基材フィルムの一方の面に粘着剤組成物2Aを30μm(dry)の厚さで塗布、乾燥しウエハ加工用テープとした。
比較例2〜3
表1に記載の基材樹脂を基材フィルムとして用い、この基材フィルムの一方の面に粘着剤組成物2Aをそれぞれ30μm(dry)の厚さで塗布、乾燥しウエハ加工用テープとした。
[中間樹脂層組成物の調製]
中間樹脂層組成物1A
アクリル樹脂(質量平均分子量:20万、ガラス転移温度20℃)100質量部、硬化剤としてポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名:TPO-100)10質量部を混合して中間樹脂層組成物1Aを得た。
中間樹脂層組成物1B
アクリル樹脂(質量平均分子量:20万、ガラス転移温度20℃)100質量部、硬化剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン(株)製、商品名:コロネートL)10質量部を混合して中間樹脂層組成物1Bを得た。
中間樹脂層組成物1C
アクリル樹脂(質量平均分子量:20万、ガラス転移温度20℃)100質量部、オリゴマーとして分子中にヨウ素価0.5〜20の光重合性炭素−炭素二重結合を有するアクリレート系オリゴマー30質量部、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン1質量部、硬化剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン(株)製、商品名:コロネートL)10質量部を混合して放射線硬化性の中間樹脂層組成物1Cを得た。
[粘着剤層組成物の調製]
粘着剤層組成物2A
溶媒のトルエン400g中に、n−ブチルアクリレート128g、2−エチルヘキシルアクリレート307g、メチルメタアクリレート67g、メタクリル酸1.5g、重合開始剤としてベンゾイルペルオキシドの混合液を、適宜、滴下量を調整し、反応温度および反応時間を調整し、官能基をもつ化合物(1)の溶液を得た。次にこのポリマー溶液に、放射線硬化性炭素−炭素二重結合および官能基を有する化合物(2)として、別にメタクリル酸とエチレングリコールから合成した2−ヒドロキシエチルメタクリレート2.5g、重合禁止剤としてハイドロキノンを、適宜滴下量を調整して加え、反応温度および反応時間を調整して、放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する化合物(A)の溶液を得た。続いて、化合物(A)溶液中の化合物(A)100質量部に対してポリイソシアネート(B)として日本ポリウレタン社製:コロネートLを、2質量部を加え、光重合開始剤として日本チバガイギー社製:イルガキュアー184を0.5質量部、溶媒として酢酸エチル150質量部を化合物(A)溶液に加えて混合して、放射線硬化性の粘着剤層組成物2Aを調製した。
粘着剤層組成物2B
アクリル樹脂(質量平均分子量:120万、ガラス転移温度−20℃)100質量部、硬化剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン(株)製、商品名:コロネートL)10質量部を混合して粘着剤層組成物2Bを得た。
[特性評価試験]
実施例1〜、比較例1〜3のウエハ加工用テープを作成し、特性評価試験を下記のようにった。
テープ貼合性
作製したテープの貼合性は、自動ラミネータ(日東電工製DR−8500II)で8インチ(inch)Siベアウエハへ貼合・カットを行いテープの貼合性、カットした後のフィードでの不具合(テープ破断)を確認した。
ウエハ反り
ウエハ裏面研削後の反りは、DISCO社製フルオートグラインダDFG8540を用いて、表面保護テープ貼合済み8インチ(inch) Siベアウエハを100μm,50μmの厚さまで研削した場合の平置き反りを測定した。
ウエハ加工精度(TTV)
ウエハ加工精度は上記フルオートグラインダにて350μm厚まで研削加工した後に表面保護テープを剥離しウエハ面内の厚さばらつきを測定することでTTVとした。
加熱収縮:加熱後反り
加熱後の反り(収縮)は上記グラインダにて研削加工した後に180℃に加熱したホットプレートへとテープ面を下にして乗せ、30分(min)加熱したのちに放冷し平置き反りを測定することで収縮の指標とした。
それぞれの実施例、比較例におけるテープ貼合性・ウエハ反り・ウエハ加工精度・加熱収縮を、表1にまとめた。
Figure 0005089358
表1に示すように、中間樹脂層を設けず、耐熱樹脂フィルムへ粘着剤を直接塗布した構成で実験した比較例1においては、加熱後の反りは小さいもののフィルムとしての強度が不足しており、テープ貼合後の細くなった耳の部分が破断する、研削中にウエハが割れるなどの不具合が発生した。また、既存のテープと同一構成である通常のポリオレフィンフィルムに粘着剤を塗布した構成である比較例2においては、研削後の反りが大きい、TTVが悪い等の性能面での不足と共に、加熱時の溶融が見られた。耐熱性の高い樹脂であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた比較例3においては、研削性が良好でフィルム表面も軟化・溶融しなかったが、加熱後の反りが大きすぎてウエハが割れる現象が起こった。
本発明のウエハ加工用テープは、半導体ウエハをバックグラインドする際にパターン表面を保護する用途で用いることができ、ウエハ加工後のDAF貼合工程・プラズマエッチング工程・バックメタル工程に代表される加熱工程に用いることができる。
半導体ウエハパターン表面に本発明のウエハ加工用テープが貼合された様子を示す断面図である。
符号の説明
1 基材フィルム
2 中間樹脂層
3 粘着剤層
4 ウエハパターン表面(配線層)
5 ウエハSi層

Claims (4)

  1. 基材フィルム上に中間樹脂層、粘着剤層がこの順に積層されているウエハ加工用テープであって、該基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、及びポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマーを含有する樹脂組成物からなり、該基材フィルム上に有する層が、中間樹脂層と粘着剤層のみであって、該中間樹脂層の厚さが30100μmであり、該中間樹脂層のガラス転移点(Tg)が0〜50℃であって、かつ該中間樹脂層が粘着成分として(A)アクリル系粘着剤と(B)ポリイソシアネートとを含有し該粘着成分中の含有量が、(A)アクリル系粘着剤を80〜95質量%、該(B)ポリイソシアネートを20〜5質量%であって、この割合で基材フィルム上に塗工した後、硬化させることによって形成されてなることを特徴とするウエハ加工用テープ。
  2. 前記基材フィルムの厚さが5〜75μmであることを特徴とする請求項1記載のウエハ加工用テープ。
  3. 前記中間樹脂層の主成分がn−BMA(メタクリル酸n−ブチル)であることを特徴とする請求項1または2に記載のウエハ加工用テープ。
  4. 前記中間樹脂層が3次元網状構造を有するアクリル系樹脂であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のウエハ加工用テープ。
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