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JP5102802B2 - 圧力センサの製造方法 - Google Patents
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JP5102802B2 - 圧力センサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の筒内圧等を検知するための圧力センサの製造方法に関する。
従来、内燃機関の筒内圧を検出し、例えば、ノッキング検出、燃焼圧のピーク位置検出、失火検出等を行うべく、圧力センサが用いられている。圧力センサは、例えば、一端側に環状の段差部を有する筒状の内ケースと、前記内ケースの外側に配置され、一端部に径方向内側に張り出す縮径部が形成された筒状の外ケースとを備えている。また、前記内ケースの段差部と外ケースの縮径部との間に形成された空間には、圧力検出素子(例えば、圧電素子)等の内部構成部品が設けられる(例えば、特許文献1等参照)。
ここで、上述の圧力センサは、例えば、次のようにして製造される。すなわち、前記内ケースの段差部上に、前記圧力検出素子等の内部構成部品を載置する。そして、内ケースの段差部と外ケースの縮径部との間で内部構成部品を挟み込むようにして、内ケースの外周側に前記外ケースを配置する。このとき、前記内ケースの一端部は、前記縮径部の内周部分に挿通され、前記縮径部から一端側へと突出した状態となっている。次いで、前記内ケースのうち、前記縮径部から突出状態にある一端部を径方向外側に倒し(すなわち、加締め加工を施し)、径方向外周側に延出する鍔状の加締め部を形成する。そして、当該加締め部と外ケース(縮径部)とを接合することで、前記圧力センサが得られる。
ところで、前記内ケースの一端部の加締め加工に際しては、図12に示すように、所定の押さえ治具61と受け治具71とが用いられる。尚、前記押さえ治具61は、先端面が平坦状に形成されるとともに、先端外周面にはテーパ部62を有している。また、前記受け治具71は、内ケース81の内周形状と同様の外周形状を有している。
内ケース81一端部の加締め加工の説明に戻り、まず、前記内ケース81に前記受け治具71を挿通し、当該受け治具71にて前記内ケース81等を保持する。次いで、前記内ケース81の一端部の開口に、前記押さえ治具61の先端部を押し入れる。これにより、押さえ治具61のテーパ部62によって、内ケース81の一端部が径方向外側へと拡径させられる。そして、平坦面を有する平坦化治具(図示せず)によって、内ケース81の一端部を押圧し、変形させることで、前記加締め部が形成される。
特開2002−168721号公報
しかしながら、上記手法において用いられる前記押さえ治具61は、その先端部分に角部を具備している。そのため、内ケース81の一端部に加締め加工を施す際に、内ケース81のうち曲げの基点となる部位や内部構成部品の内周側部分に対して押さえ治具61からの応力が集中して加わってしまう。その結果、内ケースや内部構成部品に亀裂や欠け等の損傷が生じてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、内ケースの一端部に加締め加工を施すことで製造される圧力センサにおいて、内ケースや内部構成部品の損傷をより確実に防止することができる圧力センサの製造方法を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の圧力センサの製造方法は、軸線方向に延び、一端側に径方向内側に張り出す縮径部を有する筒状の外ケースと、
前記外ケースの内周側に配置されるとともに、環状の段差部を有する筒状の内ケースと、
前記段差部及び前記縮径部間に配置される環状の内部構成部品とを備え、
前記内ケースの一端に形成された径方向外側に膨出する加締め部が、前記縮径部に接合されてなる圧力センサの製造方法であって、
筒状の本体部、前記本体部よりも小径の一端部、並びに、前記本体部及び前記一端部を連接する前記段差部を有し、前記内ケースとなる筒状の内ケース構成体の前記段差部上に、前記内部構成部品を配置するとともに、前記段差部及び前記縮径部間で前記内部構成部品を挟み込むようにして前記内ケース構成体の外周に前記外ケースを配置した上で、
先端外周面が湾曲面状をなす初期用押さえ治具の先端部を、前記一端部の開口部に押し入れることで、前記内部構成部品に荷重を加えることなく、前記一端部の開口部を拡径する初期拡径工程と、
先端外周面が湾曲面状をなすとともに、前記初期用押さえ治具よりも大径の中期用押さえ治具の先端部を、前記一端部の開口部に押し入れることで、前記内部構成部品の内周側部分に荷重を加えつつ、前記一端部の開口部をさらに拡径する中期拡径工程と、
前記一端部に押圧力を加えることで、前記加締め部を形成する最終拡径工程とを含み、
前記中期拡径工程における押圧力を、前記最終拡径工程における押圧力よりも小さくしたことを特徴とする。
尚、「内部構成部品」としては、例えば、圧電素子等の圧力検出素子や、圧力検出素子及びケーシング間の通電を防止するための絶縁板、圧力検出素子上に配設される電極板等を挙げることができる。
上記構成1によれば、各押さえ治具の先端部を一端部の開口部(筒状をなす内ケース構成体の一端側に形成された開口部)に押し入れることにより、前記一端部の拡径加工がなされるが、前記押さえ治具の先端外周面(先端面と側面とのコーナー部分)は湾曲面状をなしている。従って、上述した従来技術のように先端部に角部を有する押さえ治具を用いる場合と比較して、応力の集中に伴う内ケース(内ケース構成体)の損傷をより確実に防止することができる。
また特に、初期拡径工程においては、内部構成部品に荷重を加えることなく、一端部の開口部が拡径される。すなわち、初期拡径工程においては、内部構成部品に荷重を加えない程度の外径を有する初期用押さえ治具が用いられており、一端部の開口部を急激に拡径することがない。従って、筒状の一端部に屈曲部分を形成することから、応力の集中ひいては内ケースの破損がより懸念される初期拡径工程において、一端部へと加わる応力を低減させることができる。その結果、内ケースに亀裂等の損傷が生じてしまうことを一層確実に防止することできる。
さらに、中期拡径工程においては、例えば、絶縁性セラミック等からなる圧電素子等の内部構成部品の内周側部分に荷重が加わることとなるが、このとき前記一端部に対する中期用押さえ治具先端面の接触面積は比較的小さなものとなる。そのため、内部構成部品に加わる圧力(面圧)が増大してしまい、内部構成部品の損傷が懸念される。この点、本構成1によれば、中期拡径工程において一端部に印加される押圧力が、最終拡径工程における押圧力よりも小さなものとされている。従って、内部構成部品に加わる圧力の増大を抑制することができ、内部構成部品の損傷をより確実に防止することができる。
ところで、上記従来技術においては、応力の増大抑制を図るべく、一端部の内周面に潤滑油等が塗布され得る。ところが、この場合には、加締め部と外ケースの縮径部とを接合するにあたり、潤滑油の存在による両者の接合強度の低下が懸念されることから、潤滑油の除去という面倒な作業が必要となってしまう。この点、本構成1によれば、少なくとも三段階以上に分けて一端部の開口部を拡径するため、上記従来技術と比較して、一段階あたりに前記一端部に加わる応力を低減することができる。従って、一端部の拡径に際し、応力の増大抑制を図るための潤滑油等を一端部の内周面に塗布する必要がない。このため、形成された加締め部と外ケースの縮径部とを接合するにあたって、潤滑油の除去といった面倒な作業を要することなく、加締め部及び縮径部を強固に接合することができ、結果として、作業性の飛躍的な向上を図ることができる。
構成2.本構成の圧力センサの製造方法は、上記構成1において、前記初期拡径工程前における前記一端部の開口部の内径をDA(mm)とし、
前記初期拡径工程後、前記中期拡径工程前における前記一端部の開口部の内径をDB(mm)としたとき、
(DB−DA)/DA≦0.05
を満たすことを特徴とする。
上記構成2によれば、拡径前における一端部の開口部の内径DAに対する、初期拡径工程後における一端部の開口部の内径DBの拡径割合が5%以下とされている。従って、一端部への応力集中がより懸念される初期拡径工程において、一端部へと加わる応力をより一層低減することができ、内ケースの損傷を一層確実に防止することできる。
構成3.本構成の圧力センサの製造方法は、上記構成1又は2において、前記軸線方向一端側から見た形成予定の前記加締め部の面積をSK(mm2)とし、
前記中期拡径工程における、前記一端部に対する前記中期用押さえ治具の先端面の接触面積をSC(mm2)としたとき、
C/SK≦0.2
を満たすことを特徴とする。
上記構成3によれば、軸線方向一端側から見た形成予定の加締め部の面積をSKとし、中期拡径工程における一端部に対する中期用押さえ治具の先端面の接触面積をSCとしたとき、SC/SK≦0.2とされる。すなわち、一端部の開口部に押し入れられる中期用押さえ治具の先端部外径が比較的小さくされることから、加締め加工に際して一端部へと加わる応力をより抑制することができる。一方で、前記接触面積SCが比較的小さいことから、内部構成部品への圧力増大が一層懸念されるところであるが、上記構成1等を採用することで、当該懸念を払拭することができる。すなわち、本構成3によれば、一方への損傷を抑制すれば、他方の損傷が懸念される(接触面積を減少させれば、内ケースの損傷を抑制できるが、内部構成部品への圧力増大を招いてしまい、接触面積を増大させれば、内部構成部品への圧力を抑制できるが、内ケースに加わる応力が増大してしまう)という関係にある内ケース及び内部構成部品について、両者の破損をより確実に防止することができる。
構成4.本構成の圧力センサの製造方法は、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記中期拡径工程においては、
前記中期用押さえ治具として先端部の外径の異なる複数の押さえ治具を用い、前記一端部の開口部を複数段階に亘り拡径することを特徴とする。
上記構成4によれば、中期拡径工程は、複数の押さえ治具を用いて、複数段階に亘って前記一端部の開口部を徐々に拡径していくことで行われる。従って、内ケースへと加わる応力を効果的に低減させることができ、内ケースの破損をより一層確実に防止することができる。
構成5.本構成の圧力センサの製造方法は、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記最終拡径工程においては、
最終用押さえ治具として先端部の外径の異なる複数の押さえ治具を用い、前記一端部の開口部を複数段階に亘り拡径し、前記加締め部を形成することを特徴とする。
上記構成5によれば、最終拡径工程においては、複数の最終用押さえ治具を用いることで、多段階に分けて前記一端部が拡径される。従って、内ケースに加わる応力をより低減させることができ、内ケースに破損が生じてしまうことをより一層確実に防止できる。
構成6.本構成の圧力センサの製造方法は、上記構成4又は5において、前記一端部の開口部の内径を10%以上13%以下ずつ拡径することを特徴とする。
上記構成6によれば、前記一端部の開口部を段階的に拡径していくにあたり、前記開口部の内径は、10%以上13以下ずつ拡径される。このため、前記開口部の急激な拡径に伴う内ケースの損傷をより確実に防止することができるとともに、前記開口部が少なくとも10%以上ずつ拡径されることから、生産性の向上を図ることが可能となる。
圧力センサの構成を示す断面図である。 圧力センサの構成を示す部分拡大断面図である。 圧力センサの製造方法を説明するための分解斜視図である。 拡径工程前における内ケース構成体等を示す部分拡大断面図である。 初期拡径工程における第1押さえ治具等を示す部分拡大断面図である。 中期拡径工程における第2押さえ治具等を示す部分拡大断面図である。 中期拡径工程における第3押さえ治具等を示す部分拡大断面図である。 最終拡径工程における第4押さえ治具等を示す部分拡大断面図である。 最終拡径工程における第5押さえ治具等を示す部分拡大断面図である。 最終拡径工程における第6押さえ治具等を示す部分拡大断面図である。 最終拡径工程における第7押さえ治具等を示す部分拡大断面図である。 従来技術に係る内ケース一端部の拡径加工を説明するための部分拡大断面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、圧力センサ1の構成を示す断面図である。尚、図1に示すように、当該圧力センサ1は、使用時において、エンジンヘッドEHのプラグホールPHに挿通されるとともに、一端側がエンジンヘッドEH(プラグホールPHの底面)とスパークプラグSPとの間に配設されることとなる。
圧力センサ1は、一端側に位置する筒状のセンサ本体2と、当該センサ本体2から軸線CL1に沿って他端側に延びる筒状部3とを備えている。
前記センサ本体2は、図2に示すように、ケーシング4と、当該ケーシング4内に積層状態で収納される、内部構成部品11を備えて構成されている。尚、内部構成部品11は、板パッキン5、圧電素子6、電極板7、絶縁板8、及び、絶縁性チューブ10から構成されている。
前記ケーシング4は、所定の肉厚(例えば、0.3mm)を有する金属製(例えば、SUS等)の板材により形成された内ケース41及び外ケース42が組み合わされることによって形成されている。
前記内ケース41は、軸線CL1に沿って延びる筒状をなしており、前記外ケース42の内周側に配置されている。また、内ケース41の一端側には、径方向内側に窄まるようにして形成された環状の段差部41Aが設けられている。さらに、内ケース41の一端部には、前記外ケース42の一端よりも軸線CL1方向一端側に位置するとともに、径方向外側に膨出する鍔状の加締め部41Bが形成されている。
前記外ケース42は、軸線CL1に沿って延びる筒状をなしており、前記内ケース41の外周面との間で間隙を形成するようにして前記内ケース41の外周側に配置されている。また、外ケース42の一端部には、径方向内側に張り出すようにして形成された縮径部42Aが形成されている。そして、前記縮径部42Aに対して、前記加締め部41Bの端縁部が周方向に沿ってレーザー溶接されることにより、内ケース41が外ケース42に対して接合されている。尚、前記内部構成部品11は、ケーシング4内の空間のうち、特に内ケース41の段差部41Aと外ケース42の縮径部42Aとの間の環状空間に配置されている。
前記板パッキン5は、所定の金属材料(例えば、SUS等)によって形成されており、前記縮径部42Aの内側面上に配設されている。加えて、前記圧電素子6は、所定の絶縁性セラミック材料(例えば、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸鉛等)によって形成されており、前記板パッキン5に対して面接触状態で積み重なっている。
さらに、前記電極板7は、導電性金属材料によって平板リング状に形成されており、前記圧電素子6に積み重なるようにして配設されている。また、前記電極板7の外周部分には、リード線9の一端部が電気的に接続されている。当該リード線9は、端部以外が絶縁性材料で被覆された導線からなり、内ケース41及び外ケース42の間を通過し、前記筒状部3を伝って外部へと導出されている。
併せて、前記絶縁板8は、所定の絶縁性材料により形成されるとともに、電極板7と内ケース41との間に介在している。当該絶縁板8によって、電極板7及び内ケース41間が絶縁状態とされている。
加えて、前記内ケース41の内周面と圧電素子6等との間には、前記絶縁性チューブ10が配設されている。当該絶縁性チューブ10は、所定の絶縁性材料(例えば、シリコンゴムやフッ素ゴム等)によって形成されるとともに、軸線CL1に沿って延びる筒状をなしている。
次に、上述した圧力センサ1の製造方法について説明する。
まず、図3に示すように、筒状の本体部51Aと、当該本体部51Aよりも小径の一端部51Bと、本体部51A及び一端部51Bを連接する段差部51C(前記段差部41Aに相当する)を有し、前記内ケース41となる筒状の内ケース構成体51を製造しておく。尚、前記一端部51Bは、所定の内径DA(例えば、12.0mm)を有している。そして、前記内ケース構成体51の段差部51C上に、予め作成した板パッキン5や圧電素子6等の内部構成部品11を配置するとともに、内部構成部品11(板パッキン5)上に縮径部42Aを位置させるようにして外ケース42を内ケース構成体51の外周側に配置する。尚、前記縮径部42Aは、所定の内径DO(例えば、12.75mm)を有しており、前記板パッキン5や圧電素子6等の内径は、それぞれ前記縮径部42Aの内径DO以上(例えば、12.8mm)とされている。
次いで、前記内ケース構成体51(一端部51B)の開口部を径方向外側に倒し(加締め加工を施し)、前記加締め部41Bを形成する工程について説明する。
まず、図4に示すように、先端中心部分に円柱状の突部32を有する円柱状の受け治具31を前記内ケース構成体51に挿通し、内ケース構成体51等を保持する。そして、初期拡径工程においては、図5に示すように、先端中心部分に前記突部32を挿入可能な穴部21Hを有するとともに、先端外周面が湾曲面状をなす初期用押さえ治具としての第1押さえ治具21を用いて、前記一端部51Bの開口部を拡径する。すなわち、前記突部32を前記穴部21Hに挿入しつつ、前記第1押さえ治具21の先端部を所定の荷重(例えば、13kN)で前記一端部51Bの開口部に押し入れることで、一端部51Bの開口部を拡径する。その後、前記第1押さえ治具21を一端部51Bから引き抜く。尚、前記第1押さえ治具51Bの先端部は、前記外ケース42の内径DOよりも小さい一方で、拡径前における前記一端部51Bの内径DAよりも5%以内(例えば、5%)だけ拡径された外径D1(例えば、12.6mm)を有している。そのため、初期拡径工程においては、圧電素子6等の内部構成部品11に対して圧力が加わることがない。また、初期拡径工程を経た前記一端部51Bの開口部の内径DBは、拡径前の一端部51Bの内径DAと比較して5%以内の分だけ拡径されることとなる。
次いで、中期拡径工程においては、図6,7に示すように、先端部が所定の外径D2(例えば、14.0mm)を有する第2押さえ治具22と、先端部が所定の内径D3(例えば、15.5mm)を有する第3押さえ治具23とを用いて、複数段階(本実施形態では、2段階)に分けて段階的に前記一端部51Bの開口部を拡径する。すなわち、前記第2押さえ治具22の先端部を所定の荷重(例えば、6kN)で前記一端部51Bの開口部に押し入れることで、一端部51Bの開口部を拡径し、その後、前記第2押さえ治具22を引き抜く。次いで、前記第3押さえ治具23の先端部を所定の荷重(例えば、6kN)で前記一端部51Bの開口部に押し入れることで、一端部51Bの開口部を拡径し、第3押さえ治具23を引き抜く。ここで、前記第2、第3押さえ治具22,23による押圧荷重は、後述する第4〜第7押さえ治具24〜27による押圧荷重よりも小さなもの(例えば、半分以下)とされている。尚、前記第2、第3押さえ治具22,23は、前記第1押さえ治具21と同様に先端外周面が湾曲面状をなしている。また、押さえ治具22,23は、先端中央部分に前記穴部21Hと同一形状の穴部22H,23Hを有しており、一端部51Bを拡径する際には、前記受け治具31の突部32が、穴部22H,23Hに挿入されることとなっている。尚、前記第2、第3押さえ治具22,23が、中期用押さえ治具に相当する。
また、本実施形態において、前記第2押さえ治具22の外径D2は、前記第1の押さえ治具の外径D1よりも10%以上13%以下拡径されたものであり、前記第3押さえ治具23の外径D3は、前記第2押さえ治具22の外径D2よりも10%以上13%以下(例えば、10%以上12%以下)拡径されたものである。従って、前記一端部51Bの内径についても10%以上13%以下ずつ拡径されている。
併せて、中期拡径工程においては、形成予定の前記加締め部41Bを前記軸線CL1方向一端側から見たときの面積をSK(mm2)とし、一端部51Bに対する第2押さえ治具22の先端面の接触面積をSC2(mm2)とし、一端部51Bに対する第3押さえ治具23の先端面の接触面積をSC3(mm2)としたとき、SC2/SK≦0.1、及び、SC3/SK≦0.2を満たすこととなっている。すなわち、中期拡径工程においては、一端部51Bに対する押さえ治具22,23の先端面の接触面積が比較的小さなものとされている。
次に、最終拡径工程においては、図8,9,10,11に示すように、先端部がそれぞれ所定の外径を有するとともに、前記各押さえ治具21〜23と同様に、先端外周面が湾曲面状をなす第4押さえ治具24、第5押さえ治具25、第6押さえ治具26、及び、第7押さえ治具27を用いて、一端部51Bの開口部が拡径され、前記加締め部41Bが形成される。すなわち、図8,9に示すように、前記第4、第5押さえ治具24,25の先端部をこの順序で前記一端部51Bの開口部に対して挿脱することで、前記小径部51Bを徐々に拡径する。そして、図10,11に示すように、前記第6、第7押さえ治具26,27の先端面で前記一端部51Bを押圧することにより、径方向外側に膨出する鍔状の前記加締め部41Bが形成され、内ケース41が構成される。尚、前記第4〜第7押さえ治具24〜27が、最終用押さえ治具に相当する。
また、最終拡径工程においては、第4、第5押さえ治具24,25の先端部外径D4,D5を第3、第4押さえ治具23,24の外径D3,D4よりも10%以上13%以下だけ拡径したり、各押さえ治具24〜27による押圧荷重を適宜変更したりすることで、前記一端部51Bの開口部を10%以上13%以下ずつ拡径するようになっている。但し、第4〜第7押さえ治具24〜27により一端部51Bへと加えられる押圧力(荷重)は、中期拡径工程における第2、第3押さえ治具22,23から加えられる押圧力と比較して大きなもの(例えば、13kN〜17kN)とされている。また、第4〜第7押さえ治具24〜27は、上述した押さえ治具21〜23と同様に、先端中央部分にそれぞれ穴部24H,25H,26H,27Hを有しており、一端部51Bを拡径する際には、前記穴部24H〜27Hに対して前記突部32が挿入されるようになっている。
次いで、前記加締め部41Bの外周縁部と前記外ケース42の縮径部42Aとを周方向に沿ってレーザー溶接することにより、前記外ケース42に対して前記内ケース41が接合され、前記圧力センサ1が得られる。尚、前記内ケース41及び外ケース42間に、シリコンゴム等を充填することとしてもよい。
以上詳述したように、本実施形態によれば、各押さえ治具21〜27の先端部を一端部51Bの開口部に押し入れることにより、一端部51Bの拡径加工がなされるが、前記押さえ治具21〜27の先端外周面は湾曲面状をなしている。従って、上述した従来技術のように先端部に角部を有する押さえ治具を用いる場合と比較して、応力の集中に伴う内ケース41(内ケース構成体51)の損傷をより確実に防止することができる。
また特に、初期拡径工程においては、内部構成部品11に荷重を加えることなく、一端部51Bの開口部が拡径される。すなわち、初期拡径工程においては、内部構成部品11に荷重を加えない程度の外形を有する第1押さえ治具21が用いられており、一端部51Bの開口部を急激に拡径することがない。従って、筒状の一端部51Bに屈曲部分を形成することから、応力の集中ひいては内ケース41の破損がより懸念される初期拡径工程において、一端部51Bへと加わる応力を低減させることができる。その結果、内ケース41に亀裂等の損傷が生じてしまうことを一層確実に防止することできる。
さらに、中期拡径工程において、圧電素子6等の内部構成部品11の内周側部分に荷重が加わることとなるが、このときには、SC2/SK≦0.1、及び、SC3/SK≦0.2を満たすように、一端部51Bに対する第2、第3押さえ治具22,23先端面の接触面積は比較的小さなものとなる。そのため、内部構成部品に加わる圧力(面圧)が増大してしまい、内部構成部品の損傷が懸念されるが、この点、上記実施形態によれば、中期拡径工程において一端部51Bに印加される押圧力が、最終拡径工程において一端部51Bに加えられる押圧力よりも小さなものとされている。従って、内部構成部品11に加わる圧力の増大を抑制することができ、内部構成部品11の損傷をより確実に防止することができる。
また、少なくとも3段階以上(本実施形態では、7段階)に分けて一端部51Bの開口部を拡径することで一端部51Bに加わる応力を抑制できることから、応力低減を図るべく、一端部51Bの内周面に潤滑油等を塗布する必要がない。このため、形成された加締め部41Bと外ケース42の縮径部42Aとを接合するにあたって、潤滑油の除去といった面倒な作業を要することなく、加締め部41B及び縮径部42Aをより確実に、かつ、より強固に接合することができ、結果として、作業性の飛躍的な向上を図ることができる。
さらに、拡径前における一端部51Bの開口部の内径DAに対する、初期拡径工程後、中期拡径工程前における一端部51Bの開口部の内径DBの拡径割合が5%以下とされている。従って、初期拡径工程において、一端部51Bへと加わる応力をより一層効果的に抑制することができ、内ケース41の損傷をより一層確実に防止することできる。
併せて、中期拡径工程及び最終拡径工程は、複数の押さえ治具22〜27を用いて、複数段階に亘って前記一端部51Bの開口部を徐々に拡径していくことで行われるため、内ケース(一端部51B)へと加わる応力を効果的に低減させることができ、内ケース41の破損をより一層確実に防止することができる。また、一端部51Bを段階的に拡径する際に、一端部51Bの開口部の拡径割合が10%以上13%以下とされる。そのため、前記開口部の急激な拡径に伴う内ケース41の損傷をより確実に防止することができるとともに、前記開口部が少なくとも10%以上ずつ拡径されることから、生産性の向上を図ることができる。
さらに、一端部51Bの拡径加工に際しては、各押さえ治具21〜27の穴部21H〜27Hに対して、受け治具31に設けられた突部32が挿入される。従って、前記一端部51Bを偏りなく均等に拡径することができ、ひいては加締め部41Bを精度よく成形することができる。このため、縮径部42Aに対して加締め部41Bを径方向にずれることなく接合することができ、結果として、外観品質や接合強度の向上等を図ることができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、初期拡径工程において、第1押さえ治具21を用いて(すなわち、1段階で)一端部51Bの開口部を拡径することとしているが、圧電素子6等の内部構成部品11に押圧力を加えない構成とすれば、初期拡径工程を複数の押さえ治具を用いて(すなわち、複数段階に分けて)行うこととしてもよい。
また、中期拡径工程においては、第2、第3押さえ治具23,24を用いて、すなわち2段階に分けて、一端部51Bの開口部を拡径することとしていが、中期拡径工程においては、1段階、又は、3段階以上の多段階に分けて一端部51Bの開口部を拡径することとしてもよい。
併せて、最終拡径工程では、第4〜第7の押さえ治具24〜27を用いて、すなわち4段階に分けて、一端部51Bの開口部を拡径することとしているが、最終拡径工程における一端部51B開口部の拡径をより少ない段階又はより多い段階に分けて行うこととしてもよい。
すなわち、内ケース41や圧電素子6の形状や強度など種々の要因を鑑みて、初期拡径工程、中期拡径工程、及び、最終拡径工程における一端部51Bの拡径段階数を適宜変更することとしてもよい。
(b)上記実施形態では、中期拡径工程において、一端部51Bに対する第2押さえ治具22,23先端面の接触面積SC2,SC3が、SC2/SK≦0.1、及び、SC3/SK≦0.2を満たすように構成されているが、一端部51Bに対する第2、第3押さえ治具22,23の先端面の接触面積が、上記式を満たさないこととしてもよい。
(c)上記実施形態において、内部構成部品11は板パッキン5や圧電素子6等から構成されているが、内部構成部品11を構成する部材はこれらに限定されるものではない。
1…圧力センサ
21…第1押さえ治具
22…第2押さえ治具
23…第3押さえ治具
24…第4押さえ治具
25…第5押さえ治具
26…第6押さえ治具
27…第7押さえ治具
41…内ケース
41A…段差部
41B…加締め部
42…外ケース
42A…縮径部
51…内ケース構成体
51A…本体部
51B…一端部
51C…段差部
CL1…軸線

Claims (6)

  1. 軸線方向に延び、一端側に径方向内側に張り出す縮径部を有する筒状の外ケースと、
    前記外ケースの内周側に配置されるとともに、環状の段差部を有する筒状の内ケースと、
    前記段差部及び前記縮径部間に配置される環状の内部構成部品とを備え、
    前記内ケースの一端に形成された径方向外側に膨出する加締め部が、前記縮径部に接合されてなる圧力センサの製造方法であって、
    筒状の本体部、前記本体部よりも小径の一端部、並びに、前記本体部及び前記一端部を連接する前記段差部を有し、前記内ケースとなる筒状の内ケース構成体の前記段差部上に、前記内部構成部品を配置するとともに、前記段差部及び前記縮径部間で前記内部構成部品を挟み込むようにして前記内ケース構成体の外周に前記外ケースを配置した上で、
    先端外周面が湾曲面状をなす初期用押さえ治具の先端部を、前記一端部の開口部に押し入れることで、前記内部構成部品に荷重を加えることなく、前記一端部の開口部を拡径する初期拡径工程と、
    先端外周面が湾曲面状をなすとともに、前記初期用押さえ治具よりも大径の中期用押さえ治具の先端部を、前記一端部の開口部に押し入れることで、前記内部構成部品の内周側部分に荷重を加えつつ、前記一端部の開口部をさらに拡径する中期拡径工程と、
    前記一端部に押圧力を加えることで、前記加締め部を形成する最終拡径工程とを含み、
    前記中期拡径工程における押圧力を、前記最終拡径工程における押圧力よりも小さくしたことを特徴とする圧力センサの製造方法。
  2. 前記初期拡径工程前における前記一端部の開口部の内径をDA(mm)とし、
    前記初期拡径工程後、前記中期拡径工程前における前記一端部の開口部の内径をDB(mm)としたとき、
    (DB−DA)/DA≦0.05
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサの製造方法。
  3. 前記軸線方向一端側から見た形成予定の前記加締め部の面積をSK(mm2)とし、
    前記中期拡径工程における、前記一端部に対する前記中期用押さえ治具の先端面の接触面積をSC(mm2)としたとき、
    C/SK≦0.2
    を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧力センサの製造方法。
  4. 前記中期拡径工程においては、
    前記中期用押さえ治具として先端部の外径の異なる複数の押さえ治具を用い、前記一端部の開口部を複数段階に亘り拡径することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の圧力センサの製造方法。
  5. 前記最終拡径工程においては、
    最終用押さえ治具として先端部の外径の異なる複数の押さえ治具を用い、前記一端部の開口部を複数段階に亘り拡径し、前記加締め部を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の圧力センサの製造方法。
  6. 前記一端部の開口部の内径を10%以上13%以下ずつ拡径することを特徴とする請求項4又は5に記載の圧力センサの製造方法。
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