JP5109329B2 - 二次電池 - Google Patents
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Description
正極および負極、それらに介在するセパレータ、並びに電解液を備え、
一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上6.00V以下の範囲内であり、
前記電解液は、3,3’−ジフルオロビフェニル及び4,4’−ジフルオロビフェニルのうち少なくとも1種を含むことを特徴とするものである。
<正極>
LirCo(1-s)M1sO(2-t)Fu (8)
上記式(8)中、M1は、ニッケル、マンガン、マグネシウム、アルミニウム、ホウ素、チタン、バナジウム、クロム、鉄、銅、亜鉛、モリブデン、スズ、カルシウム、ストロンチウムおよびタングステンからなる群のうちの少なくとも1種を表す。r、s、tおよびuは、0.8≦r≦1.2、0≦s<0.5、−0.1≦t≦0.2、0≦u≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、rの値は完全放電状態における値を表している。
上記式(9)中、M2は、コバルト、マグネシウム、アルミニウム、ホウ素、チタン、バナジウム、クロム、鉄、銅、亜鉛、ジルコニウム、モリブデン、スズ、カルシウム、ストロンチウムおよびタングステンからなる群のうちの少なくとも1種を表す。f、g、h、jおよびkは、0.8≦f≦1.2、0<g<0. 5、0≦h≦0. 5、g+h<1、−0. 1≦j≦0. 2、0≦k≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、fの値は完全放電状態における値を表している。
上記式(10)中、M3は、コバルト、マンガン、マグネシウム、アルミニウム、ホウ素、チタン、バナジウム、クロム、鉄、銅、亜鉛、モリブデン、スズ、カルシウム、ストロンチウムおよびタングステンからなる群のうちの少なくとも1種を表す。m、n、pおよびqは、0.8≦m≦1.2、0. 005≦n≦0. 5、−0. 1≦p≦0. 2、0≦q≦0. 1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、mの値は完全放電状態における値を表している。
上記式(11)中、M4は、コバルト、ニッケル、マグネシウム、アルミニウム、ホウ素、チタン、バナジウム、クロム、鉄、銅、亜鉛、モリブデン、スズ、カルシウム、ストロンチウムおよびタングステンからなる群のうちの少なくとも1種を表す。v、w、xおよびyは、0.9≦v≦1.1、0≦w≦0.6、3.7≦x≦4.1、0≦y≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、vの値は完全放電状態における値を表している。
上記式(12)中、M5は、コバルト、マンガン、鉄、ニッケル、マグネシウム、アルミニウム、ホウ素、チタン、バナジウム、ニオブ、銅、亜鉛、モリブデン、カルシウム、ストロンチウム、タングステンおよびジルコニウムからなる群のうちの少なくとも1種を表す。zは、0.9≦z≦1.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、zの値は完全放電状態における値を表している。
負極22は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体22Aの両面に負極活物質層22Bが設けられた構造を有している。なお、図示はしないが、負極集電体22Aの片面のみに負極活物質層22Bを設けるようにしてもよい。負極集電体22Aは、例えば、銅箔などの金属箔により構成されている。
なお、この二次電池では、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料の電気化学当量が、正極21の電気化学当量よりも大きくなっており、充電の途中において負極22にリチウム金属が析出しないようになっている。
セパレータ23は、正極21と負極22とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。このセパレータ23は、例えばポリエチレン並びに、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、Al2O3、およびSiO2の少なくとも1種を含む、合成樹脂製またはセラミック製の多孔質膜により構成されることが好ましい。これにより、連続充電時における正極と物理的に接触するセパレータの酸化分解を抑制し、急激な電流立ち上がりを阻止することが出来る。セパレータは、ポリエチレン並びに、ポリプロピレンおよびポリテトラフルオロエチレンの少なくとも1種を混合して多孔質膜としてもよく、この多孔質膜にAl2O3、ポリフッ化ビニリデン、SiO2を表面に塗布してもよい。また、上記多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。ポリオレフィン製の多孔質膜はショート防止効果に優れ、かつシャットダウン効果による電池の安全性向上を図ることができるので好ましい。
電解液は、溶媒、この溶媒に溶解された電解質、および添加剤を含んでいる。
また、前記式(1)で表される芳香族化合物のR1からR10の少なくとも1つがハロゲン基であることが好ましい。物質の酸化電位が上がり、通常の充放電時の影響を小さく出来るからである。
式(1)において、ハロゲン基としてはフッ素基、塩素基、臭素基、ヨウ素基のいずれであってもよいが、フッ素基が特に好ましい。フッ素基を有することにより酸化還元電位を高くすることができる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基等が好ましく、t−ブチル基、t−ペンチル基が特に好ましい。立体障害により反応性を下げることができる。ハロゲン化アルキル基としてはトリフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基、t-ノナフルオロブチル基が好ましい。アリール基としてはフェニル基、ベンジル基が好ましい。
式(4)で表される化合物の具体例としては、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、4−フルオロエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロエチレンカーボネートなどが挙げられる。
他の電解質塩としては、下記式(5)で表される化合物が挙げられる。
R11は−C(=O)−R21−C(=O)−基(R21はアルキレン基、ハロゲン化アルキレン基、アリーレン基もしくはハロゲン化アリーレン基を表す。)、または−C(=O)−C(R23)(R24)−基(R23、R24は、アルキル基、 ハロゲン化アルキル基、アリール基もしくはハロゲン化アリール基を表す。)、または−C(=O)−C(=O)−基を表し、
R12はハロゲン基、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基またはハロゲン化アリール基を表し、
X11およびX12は酸素または硫黄をそれぞれ表し、
M11は遷移金属元素または短周期型周期表における3B族元素、4B族元素もしくは5B族元素を表し、
M21は短周期型周期表における1A族元素もしくは2A族元素、またはアルミニウムを表し、
aは1〜4の整数であり、bは0〜8の整数であり、c、d、eおよびfはそれぞれ1〜3の整数である。
LiN(CmF2m+1SO2 )(Cn F2n+1SO2 ) (6)
式(6)中、mおよびnは1以上の整数である。
前記式(6)で表される化合物の含有量としては、電解液に対して0.1質量%以上30質量%以下の範囲内であることが好ましく、より好ましくは、0.3質量%以上20質量%以下である。
これら他の電解質塩は、1種を単独で混合して用いてもよく、複数種を混合して用いてもよい。
本発明の二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
さらに、セパレータがポリエチレン並びに、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、Al2O3およびSiO2の少なくとも1種を含むようにすれば、連続充電時における正極と物理的に接触するセパレータの酸化分解を抑制し、急激な電流立ち上がりを阻止することが出来る。よって、エネルギー密度を高くすることができると共に、連続充電特性を向上させることができ、過充電時においても、安全性を向上させることが出来る。
本実施例では、図1に示した二次電池を作製した。まず、正極活物質としてリチウム複合酸化物94質量%と、導電剤としてケッチェンブラック(アモルファス性炭素粉)3質量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン3質量%とを混合し、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとした。次いで、この正極合剤スラリーを厚み20μmの帯状のアルミニウム箔よりなる正極集電体21Aの両面に均一に塗布して乾燥させ、圧縮成型して正極活物質層21Bを形成し正極21を作製した。そののち、正極集電体21Aの一端にアルミニウム製の正極リード25を取り付けた。
作製した実施例および比較例の二次電池について、連続充電特性、過充電特性、高温サイクル特性を以下のようにして評価した。
(1)連続充電特性
60℃に設定された恒温槽中において、1000mAで定電流で所定電圧に達するまで定電流充電を行なった後、所定電圧で定電圧充電を行った際の充電電流の変動が見られる(漏れ電流が発生する)時間を求めた。
(2)過充電特性
所定電圧、1000mAで定電流定電圧充電を行い、満充電状態にしたセルを4800mAで18Vになるまで充電し、その際のセルの表面温度の最高到達温度を求めた。
(3)高温サイクル特性
45℃の高温槽内で、所定電圧、2400mAで定電流定電圧充電を行い、引き続き2400mAの定電流で電池電圧が3Vに達するまで定電流放電を行い、この充放電を繰り返して1サイクル目の放電容量に対する300サイクルにおける放電容量維持率(300サイクルにおける放電容量/1サイクル目の放電容量)×100%として求めた。
実施例1−2−1〜1−3−6及び参考例1−1−1〜1−1−6においては、正極におけるリチウム複合酸化物はLiCoO2を100%用い、セパレータにポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンと3層重なったセパレータを用い、電解液に表1に示す添加剤を加えた。充電上限電圧は4.25〜4.60Vとした。
実施例1−5−1〜1−6−6及び参考例1−4−1〜1−4−6として、セパレータにポリエチレンセパレータを用いた以外は実施例1−2−1〜1−3−6及び参考例1−1−1〜1−1−6と同様にして二次電池を作製した。
参考例1−7−1〜1−7−6として、添加剤に2,4−ジフルオロビフェニルを用いたことを除き、他は実施例1−2−1〜1−3−6及び参考例1−1−1〜1−1−6と同様にして二次電池を作製した。
比較例1−1−1〜1−1−6として、電解液に添加剤を加えなかったことを除き、他は参考例1−1−1〜1−1−6と同様にして二次電池を作製した。
比較例1−2−1〜1−2−6として、電解液に添加剤を加えなかったことを除き、他は参考例1−4−1〜1−4−6と同様にして二次電池を作製した。
更に、比較例1−3−5として、添加剤を用いなかったことを除き、他は比較例1−3−1〜1−3−4と同様にして二次電池を作製した。
比較例1−3−6〜1−3−8として、セパレータにポリエチレンセパレータを用いたことを除き、他は比較例1−3−1〜1−3−4と同様にして二次電池を作製した。
実施例1−1−1〜比較例1−3−8の各二次電池の特性を表1に示す。
さらに、実施例1−2−1〜1−3−6及び参考例1−1−1〜1−1−6と実施例1−5−1〜1−6−6及び参考例1−4−1〜1−4−6との対比から、セパレータをポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンとすることで、連続充電時間をより延長でき、サイクル特性を向上できることが分かった。
また、添加剤のなかでも3,3’−ジフルオロビフェニルを添加した実施例1−2−1〜1−2−6および実施例1−5−1〜1−5−6の場合に、過充電時の到達温度およびサイクル特性ともに特に良好であった。2,4−ジフルオロビフェニルを添加した参考例1−7−1〜1−7−6の場合、セルは燃焼はしなかったが過充電時の到達温度が高く、サイクル特性は実施例1−2−1〜1−3−6に比べ低下傾向だった。フッ素置換の位置により分解した際の生成物が変わり、サイクルに悪影響が有ったと推測している。
使用するセパレータを表2に示すものに変化させたことを除き、他は実施例1−2−3と同様にして二次電池を作製した。実施例2−1−1〜2−1−4の各二次電池の特性を表2に示す。
電解液に添加する添加剤の量と種類を表3に示すように変化させたことを除き、他は実施例1−2−3と同様にして二次電池を作製した。実施例3−1−1〜3−1−5の各二次電池の特性を表3に示す。
電解液中に、表4に示す化合物をさらに添加したことを除き、他は実施例1−2−3と同様にして二次電池を作製した。実施例4−1−1〜4−1−5の各二次電池の特性を表4に示す。
正極におけるリチウム複合酸化物を表5に示す混合組成としたことを除き、他は実施例1−2−3と同様にして二次電池を作製した。実施例5−1−1〜5−1−7の各二次電池の特性を表5に示す。
電解液に添加する添加剤の種類を変化させたことを除き、他は参考例1−1−3、実施例1−2−3と同様にして二次電池を作製した。参考例6−1−1〜6−1−4の各二次電池の特性を表6に示す。
酸化電位が高くなることを調べる方法として、3極セルを用い、サイクリックボルタンメトリーを測定した。測定環境温度は25℃で行い、走査速度は1.0mV/秒で行なった。3極セルは、参照極にリチウム箔を用い、対極にリチウム箔を用い、作用極に白金電極(BAS社製、1.6mm径)、電解液にはプロピレンカーボネートにLiPF6を1.0mol/kg溶解させたものに各添加剤(ビフェニル、2,2−ジフルオロビフェニル、3,3−ジフルオロビフェニル、または4,4−ジフルオロビフェニル)を2質量%加えたものを用いてサイクリックボルタンメトリーを測定した。結果を図3に示す。
Claims (10)
- 正極および負極、それらに介在するセパレータ、並びに電解液を備えた二次電池であって、
一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上6.00V以下の範囲内であり、
前記電解液は、3,3’−ジフルオロビフェニル及び4,4’−ジフルオロビフェニルのうち少なくとも1種を含むことを特徴とする二次電池。 - 前記セパレータがポリエチレン並びに、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、Al2O3、およびSiO2の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
- 前記電解液は、3,3’−ジフルオロビフェニル及び4,4’−ジフルオロビフェニルのうち少なくとも1種を0.1質量%以上20質量%以下の範囲内で含有することを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
- 前記正極は、正極活物質として、リチウム、コバルト、酸素を含むリチウム複合酸化物を含有することを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
- 前記正極は、正極活物質として、リチウム並びに、ニッケルおよびマンガンの少なくとも1つを含むリチウム複合酸化物をさらに含有することを特徴とする請求項4記載の二次電池。
- 前記式(3)で表される化合物が炭酸ビニレンであり、前記式(4)で表される化合物が4−フルオロエチレンカーボネートまたは4,5−ジフルオロエチレンカーボネートであることを特徴とする、請求項6に記載の二次電池。
- 前記電解液は下記式(5)〜(7)で表される化合物の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
[上記式(5)中、
R11は−C(=O)−R21−C(=O)−基(R21はアルキレン基、ハロゲン化アルキレン基、アリーレン基もしくはハロゲン化アリーレン基を表す。)、または−C(=O)−C(R23)(R24)−基(R23、R24は、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基もしくはハロゲン化アリール基を表す。)、または−C(=O)−C(=O)−基を表し、
R12はハロゲン基、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基またはハロゲン化アリール基を表し、
X11およびX12は酸素または硫黄をそれぞれ表し、
M11は遷移金属元素または短周期型周期表における3B族元素、4B族元素もしくは5B族元素を表し、
M21は短周期型周期表における1A族元素もしくは2A族元素、またはアルミニウムを表し、
aは1〜4の整数であり、bは0〜8の整数であり、c、d、eおよびfはそれぞれ1〜3の整数である。]
LiN(CmF2m+1SO2)(CnF2n+1SO2) (6)
[上記式(6)中、mおよびnは1以上の整数である。]
[上記式(7)中、Rは炭素数2〜4の直鎖状または分岐状パーフルオロアルキレン基を表す。] - 前記電解液はリチウムビスオキサレートボレート、リチウムジフルオロオキサレートボレート、リチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド、リチウムビスパーフルオロエチレンスルホニルイミド、リチウムパーフルオロプロパン−1,3−ジスルホニルイミドのうち少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
- 過電流が流れることにより抵抗値が増大するPTC素子と、電池内部のガス圧力が上昇して所定の圧力以上になることにより変形し該PTC素子への通電を遮断する電力導出板とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
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