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JP5111338B2 - 筐体構造 - Google Patents
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Description

本発明は、一対のケース部材を互いに接合してなる筐体を具え、該筐体の内部空間を密閉した筐体構造に関するものである。
従来、デジタルカメラ等の電子部品においては、一対のケース部材を互いに接合して筐体を構成し、該筐体の内部に光学部品や電子部品を配備することが行なわれており、筐体に防水が必要な場合には、シールリングを用いた防水構造が採用されている(特許文献1、2参照)。
例えば図4及び図5に示す防水構造において、筐体(7)は、それぞれ金属製の第1ケース部材(71)と第2ケース部材(72)を具え、第1ケース部材(71)の周壁(71a)と第2ケース部材(72)の周壁(72a)とを互いに突き合わせて、内部空間を形成している。
第1ケース部材(71)と第2ケース部材(72)の周壁(71a)(72a)の内面にはそれぞれ、樹脂成型によって予め作製されている環状の第1樹脂部品(74)と第2樹脂部品(73)を配備し、両樹脂部品(74)(73)の対向面間にゴム製のシールリング(61)を介在させている。
そして、第1ケース部材(71)と第2ケース部材(72)は複数本のビス(図示省略)を用いて互いに締結されている。
ここで、第1樹脂部品(74)と第2樹脂部品(73)の対向面はそれぞれ、内部空間を包囲する内周領域と中間領域と外周領域から構成され、第1樹脂部品(74)の対向面の中間領域には、第2樹脂部品(73)と対向して開口する周溝(78)が凹設される一方、第2樹脂部品(73)の対向面の中間領域には、第1樹脂部品(74)の周溝(78)に係合する凸条(75)が突設され、第1樹脂部品(74)の周溝(78)と第2樹脂部品(73)の凸条(75)との間でシールリング(61)を挟圧することにより、内部空間を密閉している。
第1ケース部材(71)と第2ケース部材(72)を互いに締結している複数本のビスを締め付けると、図5に示す様にシールリング(61)が挟圧力を受けて断面円形から断面楕円状に弾性変形し、これに伴って、シールリング(61)の外周面が、第1樹脂部品(74)の周溝(78)の底面と、周溝(78)の両側に形成されている一対のリブ(76)(77)の内面と、第2樹脂部品(73)の凸条(75)の先端面とに対して、充分な面圧で圧着され、筐体(7)の外部から浸入する水分の通過を確実に阻止するのである。
特開2008−166520号公報 特開2007−192720号公報
しかしながら、図4及び図5に示す筐体構造においては、第1樹脂部品(74)の対向面に、周溝(78)が形成されると共に、該周溝(78)の両側に一対のリブ(76)(77)が形成されているために、第1樹脂部品(74)及び第2樹脂部品(73)の肉厚Wが、周溝(78)と幅と2つのリブ(76)(77)の幅の合計となって、その肉厚の値が大きくなり、その結果、内部空間の狭小化、若しくは筐体(7)の大形化を招く欠点があった。
そこで、本発明者らは、図6に示す如く、第1樹脂部品(84)の対向面に、第2樹脂部品(83)と対向して開口すると共に第1ケース部材(81)に対向して開口する周溝(87)を形成し、該周溝(87)の片側にのみリブ(86)を突設する一方、第2樹脂部品(83)の対向面には、第1樹脂部品(84)の周溝(87)に係合する凸条(85)を突設した筐体構造を採用することによって、上記の欠点を克服せんとした。該筐体構造によれば、第1樹脂部品(84)及び第2樹脂部品(83)の肉厚W′が周溝(87)の幅と1つのリブ(86)の幅の合計値となって、その肉厚の値は小さなものとなる。
ところが、図6に示す筐体構造では、充分な防水効果が得られないことが判明した。そこで発明者らは、その原因を究明したところ、次の様な現象が明らかとなった。
即ち、図6に示す筐体構造において、第1ケース部材(71)と第2ケース部材(72)を互いに締結している複数本のビスを締め付けると、断面楕円状に弾性変形したシールリング(61)の弾性反発力が、第1樹脂部品(84)のリブ(86)に対して一方向の拡開力となって作用し、図示の如く第1樹脂部品(84)の端部が第1ケース部材(71)の内面から離れる方向に変形することになる。これに伴って、シールリング(6)が閉じ込められるべき空間が拡大し、この結果、シールリング(61)の外周面と、第1樹脂部品(84)のリブ(86)の内面や第1ケース部材(71)の内面との圧着力が弱まり、充分な防水効果が得られないのである。
本発明に係る筐体構造は、上述の如き知見に基づいて為されたものであって、第1ケース部材(2)の周壁(21)と第2ケース部材(3)の周壁(31)とを互いに突き合わせて、密閉された内部空間を有する筐体(1)を構成し、両ケース部材(2)(3)の周壁(21)(31)の内面にはそれぞれ、前記内部空間を包囲する環状の第1樹脂部品(5)と第2樹脂部品(4)を配備し、両樹脂部品(5)(4)の対向面間にシールリング(6)を介在させている。
ここで、第1樹脂部品(5)と第2樹脂部品(4)は、第1ケース部材(2)の周壁(21)の内面と第2ケース部材(3)の周壁(31)の内面にそれぞれ熱融着によって接合されている。
又、両樹脂部品(5)(4)の対向面はそれぞれ、前記内部空間を包囲する内周領域と外周領域から構成され、第1樹脂部品(5)の対向面の外周領域には、第2樹脂部品(4)と対向して開口すると共に第1ケース部材(2)と対向して開口した周溝(52)が凹設される一方、第2樹脂部品(4)の対向面の外周領域には、前記第1樹脂部品(5)の周溝(52)に係合する凸条(41)が突設され、第1樹脂部品(5)の周溝(52)と第2樹脂部品(4)の凸条(41)との間で前記シールリング(6)を挟圧することにより、前記内部空間を密閉している。
具体的には、前記第1樹脂部品(5)及び第2樹脂部品(4)はそれぞれ、第1ケース部材(2)及び第2ケース部材(3)の周壁(21)(31)の内面に対して熱可塑性の樹脂を射出成型して形成されたものである。
又、前記熱可塑性の樹脂は、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたオレフィン系樹脂を含む樹脂である。
上記本発明の筐体構造によれば、第1樹脂部品(5)と第2樹脂部品(4)が、第1ケース部材(2)の周壁(21)の内面と第2ケース部材(3)の周壁(31)の内面にそれぞれ熱融着によって接合されているので、第1樹脂部品(5)の周溝(52)と第2樹脂部品(4)の凸条(41)との間でシールリング(6)を挟圧したとき、その挟圧力が第1樹脂部品(5)のリブ(51)に一方向の拡開力となって作用したとしても、第1樹脂部品(5)は第1ケース部材(2)と熱融着によって接合され、その接合力は大きなものであるため、第1樹脂部品(5)の端部が第1ケース部材(2)から離れる方向に変形する虞はない。
従って、シールリング(6)の外周面が、第1樹脂部品(5)の周溝(52)の底面と、周溝(52)の片側に形成されている1つのリブ(51)の側面と、第1ケース部材(2)の内面と、第2樹脂部品(4)の凸条(41)の先端面に対して、充分な面圧で圧着され、筐体(1)の外部から浸入する水分の通過を確実に阻止する。
本発明に係る筐体構造においては、第1樹脂部品(5)及び第2樹脂部品(4)の肉厚が第1樹脂部品(5)の周溝(52)の幅と1つのリブ(51)の幅の合計となって、その肉厚値は従来よりも小さくなるため、第1樹脂部品(5)及び第2樹脂部品(4)の小形化を図ることが可能であり、ひいては筐体(1)の内部空間の拡大、若しくは筐体(1)の小形化を実現することが出来、然も筐体(1)に十分な防水効果を得ることが出来る。
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係る電子機器の筐体構造においては、図1に示す如く、それぞれ金属製の第1ケース部材(2)と第1ケース部材(2)とを互いに接合して、内部空間を有する直方体状の筐体(1)が構成されており、第1ケース部材(2)及び第2ケース部材(3)はそれぞれ、内部空間を包囲する周壁(21)(31)を有している。
そして、筐体(1)の内部空間には、電子部品や光学部品(図示省略)が収容されている。
図2及び図3に示す如く、第1ケース部材(2)の周壁(21)の内面と第2ケース部材(3)の周壁(31)の内面にはそれぞれ、筐体(1)の内部空間を包囲する環状の第1樹脂部品(5)と第2樹脂部品(4)が接合されている。
第1樹脂部品(5)及び第2樹脂部品(4)はそれぞれ、第1ケース部材(2)及び第2ケース部材(3)の周壁(21)(31)の内面に対して熱可塑性の樹脂を射出成型(アウトサート成型)することによって、周壁(21)(31)の内面に熱融着されている。熱可塑性の樹脂としては、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたオレフィン系樹脂を含む樹脂が用いられている(例えば特開2002−225073号参照)。
第1樹脂部品(5)と第2樹脂部品(4)の対向面はそれぞれ、筐体(1)の内部空間を包囲する内周領域と外周領域から構成され、第1樹脂部品(5)の対向面の外周領域には、第2樹脂部品(4)と対向して開口すると共に第1ケース部材(2)と対向して開口した周溝(52)が凹設される一方、第2樹脂部品(4)の対向面の外周領域には、前記第1樹脂部品(5)の周溝(52)に係合する凸条(41)が突設されている。
そして、第1樹脂部品(5)の周溝(52)と第2樹脂部品(4)の凸条(41)との間には、ゴム製のシールリング(6)が介在し、上下から挟圧されている。これによって、シールリング(6)は断面円形状から断面楕円状に弾性変形している。
この結果、シールリング(6)の外周面は、第1樹脂部品(5)の周溝(52)の底面と、周溝(52)の片側に形成されている1つのリブ(51)の側面と、第1ケース部材(2)の内面と、第2樹脂部品(4)の凸条(41)の先端面に対して、充分な面圧で圧着され、筐体(1)の外部から浸入する水分の通過を確実に阻止する。
ここで、シールリング(6)の弾性反発力が、第1樹脂部品(5)のリブ(51)に対して、一方向の拡開力となって作用するが、第1樹脂部品(5)は第1ケース部材(2)の周壁(21)の内面に熱融着によって強力に接合されているので、第1樹脂部品(5)が第1ケース部材(2)から剥がれることはない。
従って、シールリング(6)が閉じ込められている空間が拡大することはなく、シールリング(6)による充分な防水効果が維持される。
上記筐体構造によれば、第1樹脂部品(5)及び第2樹脂部品(4)の肉厚Tが第1樹脂部品(5)の周溝(52)の幅と1つのリブ(51)の幅の合計となって、その肉厚値は図5に示す従来の筐体構造における肉厚値よりも小さくなるため、第1樹脂部品(5)及び第2樹脂部品(4)の小形化を図ることが可能であり、ひいては筐体(1)の内部空間の拡大、若しくは筐体(1)の小形化を実現することが出来る。
本発明に係る筐体構造を有する筐体の外観を示す斜視図である。 図1のA−A線に沿う拡大断面図である。 本発明に係る筐体構造を有する筐体の分解斜視図である。 従来の筐体の分解斜視図である。 図2に対応する従来の筐体の断面図である。 樹脂部品の幅を狭小化した筐体構造における不具合を説明する断面図である。
符号の説明
(1) 筐体
(2) 第1ケース部材
(21) 周壁
(3) 第2ケース部材
(31) 周壁
(5) 第1樹脂部品
(51) リブ
(52) 周溝
(4) 第2樹脂部品
(41) 凸条
(6) シールリング

Claims (3)

  1. 第1ケース部材と第2ケース部材を具え、第1ケース部材の周壁と第2ケース部材の周壁とを互いに突き合わせて、密閉された内部空間を有する筐体を構成し、両ケース部材の周壁の内面にはそれぞれ、前記内部空間を包囲する環状の第1樹脂部品と第2樹脂部品を配備し、両樹脂部品の対向面間にシールリングを介在させた電子部品の筐体構造において、
    前記第1樹脂部品と第2樹脂部品は、第1ケース部材の周壁の内面と第2ケース部材の周壁の内面にそれぞれ熱融着によって接合され、両樹脂部品の対向面はそれぞれ、前記内部空間を包囲する内周領域と外周領域から構成され、第1樹脂部品の対向面の外周領域には、第2樹脂部品と対向して開口すると共に第1ケース部材と対向して開口した周溝が凹設される一方、第2樹脂部品の対向面の外周領域には、前記第1樹脂部品の周溝に係合する凸条が突設され、第1樹脂部品の周溝と第2樹脂部品の凸条との間で前記シールリングを挟圧することにより、前記内部空間を密閉したことを特徴とする電子部品の筐体構造。
  2. 前記第1樹脂部品及び第2樹脂部品はそれぞれ、第1ケース部材及び第2ケース部材の周壁の内面に対して熱可塑性の樹脂を射出成型して形成されたものである請求項1に記載の筐体構造。
  3. 前記熱可塑性の樹脂は、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたオレフィン系樹脂を含む樹脂である請求項1に記載の筐体構造。
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