JP5111702B2 - Idカード作成システムにおける色補正方法及びidカード作成システム - Google Patents
Idカード作成システムにおける色補正方法及びidカード作成システム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車免許証等の免許証類、身分証明書、パスポート、外国人登録証、図書館利用カード、キャッシュカード、クレジットカード、従業者証、社員証、会員証、医療カード及び学生証などのIDカード作成システムにおける色補正方法及びIDカード作成システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車免許証等の免許証類、身分証明書、パスポート、外国人登録証、図書館利用カード、キャッシュカード、クレジットカード、従業者証、社員証、会員証、医療カード及び学生証などのIDカードや、その交付申請書などに画像情報化した証明写真を設ける場合が多くなってきた。しかも、この種のIDカード作成システムには複数の撮影装置が準備されて顔画像情報が取得される。顔画像情報は静止画用のデジタルカメラや動画用ビデオカメラなどの撮影装置を使用して取得される場合が多い。
【0003】
一般に証明写真は例えば1年乃至5年の長期間にわたって画質が劣化しないことが要求される。また、証明写真を扱う撮影システムによれば、被撮影者が同一で着衣や髪型が異なる場合でも、同質の顔画像が得られるような照明装置や、撮影装置、印刷装置などが要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来方式に係るIDカード作成システムによれば、照明光や環境温度等の撮影条件によっては、被撮影者の着衣の色、髪形、髪の色により同じ人物を撮影しても顔部分の明るさが変動してしまう場合がある。
【0005】
このため、複数の撮影機を使用して多数の被撮影者の顔画像を撮影しようとしたとき、どの撮影機からも高品質の顔画像を取得するためには、印刷装置等の出力機器側で、照明光や環境温度等のばらつきを含めた調整をしなければならない。
【0006】
これらのばらつきには、複数の撮影機を使用することによる機差、撮影機の設置環境における天井灯、外光による影響が多い。例えば、窓際に撮影機を設置した場合や、撮影機を並列に設置した場合、隣接する照明光の影響を受ける場合がある。このような場合に、出力機器の最適調整値をずらさなければならないという問題がある。
【0007】
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、各々の撮影装置で照明光や環境温度等の撮影条件がばらついた場合であっても、どの撮影装置をとっても高品質の顔画像を取得できるようにしたIDカード作成システムにおける色補正方法及びIDカード作成システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本件特許出願人は、下記構成のIDカード作成システムにおける色補正方法およびIDカード作成システムにより、上記課題を解決し、目的を達成した。
【0009】
(1)予め設定された基準撮影画像情報に基づいて、撮影装置により取得された撮影画像の色補正することを特徴とするIDカード作成システムにおける色補正方法。
【0010】
(2)前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、前記相対値に基づいて前記撮影装置に対応する色補正変換テーブルを作成し、前記色補正変換テーブルを用いて前記撮影装置により取得された前記撮影画像の色補正をすることを特徴とする請求項1に記載のIDカード作成システムにおける色補正方法。
【0011】
上記(1)および(2)の色補正方法によって、撮影装置に対応する色補正変換テーブルを作成することができるので、撮影装置が複数設置された場合を想定しても、予め設定された基準撮影画像情報に基づいて、撮影条件によらず出力画像のばらつきを効果的に抑制することができる。
【0012】
(3) 前記基準撮影画像情報は、基準撮影装置により基準被写体を撮影して取得されることを特徴とする請求項1〜2に記載のIDカード作成システムにおける色補正方法。
【0013】
(4) 前記撮影装置に対応する前記色補正変換テーブルは、前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、前記相対値に基づいて前記基準撮影画像情報に対応する色補正変換テーブルを修正することによって作成されることを特徴とする請求項2〜3記載のIDカード作成システムにおける色補正方法。
【0014】
(5) 前記撮影装置に対応する前記色補正変換テーブルは、前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、前記相対値に基づいて前記基準撮影装置に対応する色補正変換テーブルを修正することによって作成されることを特徴とする請求項3記載のIDカード作成システムにおける色補正方法。
【0015】
上記(3)および(5)の色補正方法によれば、基準撮影装置を設定し、その基準撮影装置により基準撮影被写体を撮影することによって、基準撮影画像情報を取得することができるので、上記(1)および(2)で得られる効果が得られることは勿論のことであるが、特に撮影装置が複数設置された場合に、どの撮影装置を基準撮影装置とするのかが任意であるにもかかわらず、それらの出力画像のばらつきを抑制することができる。このため、特別な知識を有しない利用者にとっても容易に出力画像の調整作業を行うことができる。また(4)の色補正方法によれば、基準撮影装置を設定することなくても同様の効果を得ることができる。
【0016】
(6)前記撮影装置で被撮影者を撮影する通常撮影モードと、前記撮影装置に対応する前記色補正変換テーブルを作成する色補正変換テーブル作成モードとが設けられていることを特徴とする請求項2〜5に記載のIDカード作成システムにおける色補正方法。
【0017】
上記(6)の色補正方法によれば、上記(2)乃至(5)で得られる効果が得られることは勿論のことであるが、特に通常撮影モードと、色補正変換テーブル作成モードとが設けられていることにより、それぞれのモードに応じた撮影画質に調整することができる(例えば、色補正変換テーブル作成モードでは、1画像に対する入出力情報量を、通常撮影モードに比べて多くすることができる)ので、より高精度の色補正が可能となる。また利用者にとっても通常の撮影との混同をまねく等のトラブルが生じない。
【0018】
(7)前記色補正変換テーブル作成モードを実行するに当たって、専用のID番号情報が設定されることを特徴とする請求項5に記載のIDカード作成システムにおける色補正方法。
【0019】
上記(7)のIDカード作成システムにおける色補正方法によれば、上記(6)で得られる効果が奏されることに加え、通常撮影モードと区別して、色補正変換テーブル作成(色補正LUTの補正)のみを確実に行うことが可能となる。
【0020】
(8)被撮影者の少なくとも一部の画像が付帯されたIDカードを作成するIDカード作成システムであって、前記被撮影者の少なくとも一部を撮影して得られる撮影画像に基づいて撮影画像情報を取得する撮影装置と、前記撮影画像情報に基づいて、前記被撮影者の少なくとも一部の画像を付帯されたIDカードを作成するカード作成手段とを備え、予め設定された基準撮影画像情報に基づいて、前記撮影画像を色補正することを特徴とするIDカード作成システム。
【0021】
(9)前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、前記相対値に基づいて前記撮影装置に対応する色補正変換テーブルを作成し、前記色補正変換テーブルを用いて、前記撮影画像を色補正することを特徴とする請求項8に記載のIDカード作成システム。
【0022】
上記(8)および(9)のIDカード作成システムによると、撮影装置に対応する色補正変換テーブルを作成することができるので、撮影装置が複数設置された場合を想定しても、予め設定された基準撮影画像情報に基づいて、撮影条件によらず出力画像のばらつきを効果的に抑制することができる。
【0023】
(10) 前記基準撮影画像情報は、基準撮影装置により基準被写体を撮影して取得されることを特徴とする請求項8〜9に記載のIDカード作成システム。
【0024】
(11) 前記撮影装置に対応する前記色補正変換テーブルは、前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、前記相対値に基づいて前記基準撮影装置に対応する色補正変換テーブルを修正することによって作成されることを特徴とする請求項10に記載のIDカード作成システム。
【0025】
上記(10)および(11)のIDカード作成システムによれば、基準撮影装置を設定し、その基準撮影装置により基準撮影被写体を撮影することによって、基準撮影画像情報を取得することができるので、上記(8)および(9)で得られる効果が得られることは勿論のことであるが、特に撮影装置が複数設置された場合に、どの撮影装置を基準撮影装置とするのかが任意であるにもかかわらず、それらの出力画像のばらつきを抑制することができる。このため、特別な知識を有しない利用者にとっても容易に出力画像の調整作業を行うことができる。
【0026】
(12) 前記基準画像情報が前記カード作成手段に設けられていることを特徴とする請求項8〜9に記載のIDカード作成システム。
(13)前記撮影装置は、前記撮影画像情報のヘッダ情報として前記参照撮影画像情報を添付し前記カード作成手段に転送するようになされることを特徴とする請求項8〜11に記載のIDカード作成システム。
【0027】
(14)前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、前記相対値に基づいて、前記撮影装置および前記カード作成手段に対応する色補正変換テーブルを作成し、前記色補正変換テーブルを用いて前記撮影画像情報を色補正し、色補正された前記撮影画像情報に基づいて、前記被撮影者の少なくとも一部の画像を付帯したIDカードを作成することを特徴とする請求項12または13に記載のIDカード作成システム。
【0028】
(15)前記撮影装置および前記カード作成手段に対応する前記色補正変換テーブルは、前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、前記相対値に基づいて前記基準画像情報に対応する色補正変換テーブルを修正することによって作成されることを特徴とする請求項14に記載のIDカード作成システム。
【0029】
上記(12)乃至(15)のIDカード作成システムによれば、上記(8)および(9)で得られる効果を奏することは勿論のことであるが、特に基準撮影画像情報がカード作成手段に設けられているので、撮影装置とカード作成手段それぞれに対応した色補正変換テーブルを作成することによって、撮影装置の特性やカード作成手段の特性に起因する出力画像のばらつきを抑制することができる。
【0030】
(16)前記基準画像情報に対応する色補正変換テーブルが前記カード作成手段に設けられていることを特徴とする請求項15に記載のIDカード作成システム。
【0031】
上記(16)のIDカード作成システムによれば、上記(15)で得られる効果を奏することは勿論のことであるが、特に基準画像情報と、基準画像情報に対応する色補正変換テーブルの両方がカード作成手段に設けられているので、撮影装置による撮影条件の変化に拘束されることなく、最適な色補正変換テーブルを作成することができる。
【0032】
(17)前記撮影装置で被撮影者を撮影する通常撮影モードと、前記撮影装置および前記カード作成手段に対応する前記色補正変換テーブルを作成する色補正変換テーブル作成モードとが設けられていることを特徴とする請求 項14〜17に記載のIDカード作成システム。
【0033】
上記(17)のIDカード作成システムによれば、上記(14)乃至(17)で得られる効果を奏することは勿論のことであるが、特に通常撮影モードと、色補正変換テーブル作成モードとが設けられていることにより、それぞれのモードに応じた撮影画質に調整することができる(例えば、色補正変換テーブル作成モードでは、1画像に対する入出力情報量を、通常撮影モードに比べて多くすることができる)ので、より高精度の色補正が可能となる。また利用者にとっても通常の撮影との混同をまねく等のトラブルが生じない。
【0034】
(18) 前記色補正変化テーブル作成モードを実行するに当たって、専用のID番号情報が設定されることを特徴とする請求項17に記載のIDカード作成システム。
【0035】
上記(18)のIDカード作成システムによれば、上記(17)で得られる効果が奏されることに加え、通常撮影モードと区別して、色補正変換テーブル作成(色補正LUTの補正)のみを確実に行うことが可能となる。
【0036】
(19)被撮影者の顔を含む画像が付帯されたIDカードを作成することを特徴とする請求項8〜18記載のIDカード作成システム。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態としてのIDカード作成システムにおける色補正方法及びIDカード作成システムについて説明をする。
【0038】
(1)実施形態
図1は、本発明に係る実施形態としての色補正方法が適用されるIDカード作成システム10の構成例を示すブロック図である。
【0039】
この実施形態では複数の撮影装置のうち1つを基準撮影装置と定め、基準撮影装置以外の撮影装置により取得される撮影画像を基準撮影装置により取得される基準撮影画像に基づいて色補正するようにして、基準撮影装置以外の撮影装置により取得された被撮影者の顔画像を色補正した出力画像と、基準撮影装置により取得された被撮影者の顔画像を色補正した出力画像とを揃えることができるようにすると共に、各々の撮影装置で照明光や環境温度等の撮影条件がばらついた場合であっても、どの撮影装置をとっても高品質の顔画像を取得できるようにしたものである。
【0040】
図1に示すIDカード作成システム10はn台の撮影装置#i(i=1〜n)を備え、被撮影者の顔を含む上半身を撮影するようになされる。撮影装置#iにはデジタルスチルカメラが用いられる。もちろん、撮影装置#iには動画情報を扱うビデオカメラであっても良い。n台の撮影装置#1〜#nはLANなどの通信手段3に接続され、他の処理装置4に接続される。
【0041】
他の処理装置4はファイリング装置や、サーバー装置、プリンタ装置(特許請求の範囲におけるカード作成手段に対応する)などが対象となる。撮影装置#iで取得された画像情報はプリンタ装置等に出力され、自動車免許証等の免許証類、身分証明書、パスポート、外国人登録証、図書館利用カード、キャッシュカード、クレジットカード、従業者証、社員証、会員証、医療カード及び学生証などのIDカードの証明写真の欄に画像を形成のために使用される。
【0042】
なお、撮影装置#iで取得される画像情報は、主に被撮影者の顔画像が含まれる場合が多いが顔画像に限定されるものではない。IDカードを必要とする所有者に関する画像であればよく、たとえば所有者の指紋の画像であったり、医用写真(レントゲン撮影写真)であってもよい。
【0043】
続いて、IDカード作成システム10における色補正例について説明をする。図2は、IDカード作成システム10における色補正例を示すフローチャートである。この実施形態ではIDカード作成センターなどにn台の撮影装置#1〜#nを配置し、このn台の撮影装置#1〜#nの中から任意の1台を基準撮影装置#jと定め、基準撮影装置#jにより取得された基準撮影画像に基づいてこの基準撮影装置#j以外の撮影装置#iにより取得された撮影画像の色補正をする場合を想定する。
【0044】
これを前提として、図2に示すフローチャートのステップA1でn台の撮影装置#1〜#nをIDカード作成センターなどの撮影室内に配置する。その後、ステップA2に移行してn台の撮影装置#1〜#nのうちの1つを基準撮影装置#jと定める。ここで、ステップA21で例えば、基準撮影装置に定められた撮影装置#jに予め作成された色補正変換テーブル(以下で色補正LUTという)が設定される。
【0045】
この色補正LUTは、まず、色補正をかけない複数の被写体の画像サンプル(例えば顔画像)が撮影され、その後、これらの画像サンプルを基に画像補正処理を行うことにより適正色調に変換される。画像サンプルを好みの色調に変換されたときの補正処理情報を3次元ルックアップテーブル化したものである。
【0046】
そして、この色補正LUTを基準撮影装置以外の撮影装置に適用するに当たって、ステップA22で基準撮影装置で任意の光源下で基準被写体1を撮影して基準撮影画像を取得する。光源は通常の蛍光灯や、ハロゲンランプが使用される。
【0047】
基準被写体1は被撮影者の背景となる青色の背景板や、撮影条件を把握するための白色板や肌色板等である。背景の青色や白色、肌色は色補正LUTを修正するための色票となる。色票は白色と肌色と青色以外に緑色、マゼンタを増やすことにより精度向上を図ることができる。例えば、青色の代わりに緑色を使用することができる。
【0048】
そして、ステップA3に移行して基準撮影装置#jにより取得された基準撮影画像に基づいてこの基準撮影装置#j以外の撮影装置#iにより取得された撮影画像の色補正をする。ここで、基準撮影装置#jで取得された基準撮影画像及び、基準撮影装置#jに設定されたとほぼ同じ色補正LUTを基準撮影装置#j以外の撮影装置#iに設定される。これを適用するに当たって、ステップA33で基準撮影装置#j以外の撮影装置#iで参照被写体2を撮影して参照撮影画像を取得する。
【0049】
参照被写体2は基準撮影装置#j以外の撮影装置#iで被撮影者の背景となる青色の背景板や、その撮影装置#iにおける撮影条件を把握するための白色板や肌色板等である。その後、ステップA32に移行して参照撮影画像と基準撮影画像とを比較して相対値を算出する。そして、ステップA33に移行してこの相対値に基づいて色補正LUTを修正する。
【0050】
なお基準被写体1および参照被写体2として、青色の背景板や白色板や肌色板を使用する他に、色補正行うに必要な基準色を配色した色票板を用いることもできる。
【0051】
この場合、被撮影者が椅子19に着座していないときに撮影装置が撮影する画像に取り込まれ、被撮影者が図3に示す椅子19に着座したときには被撮影者の背後に隠れて画像に取り込まれない位置に色票板を設けておくと、被写体を撮影していないタイミングを利用して基準撮影画像情報や参照撮影画像情報を取得することができる。
【0052】
これとは逆に被撮影者と常に同時に撮影される(被撮影者が着座しても背後に隠れない)位置に色票板を設けておき、撮影画像中の色票板の画像から基準撮影画像情報または参照撮影画像情報を取得することもできる。
【0053】
その後、基準撮影装置#j以外の撮影装置#iはステップA34で修正後の色補正LUTを使用して被撮影者の画像の色を補正する。こうすることで、基準撮影装置#j以外の撮影装置#iにより取得された被撮影者の画像を色補正した出力画像と、基準撮影装置#jにより取得された被撮影者の画像を色補正した出力画像とを揃えることができる。
【0054】
これにより、各々の撮影装置#iで照明光や環境温度等の撮影条件がばらついた場合であっても、他の撮影装置#iにおいて基準撮影装置#jの出力画像とほぼ同等な色補正することができる。どの撮影装置からも高品質の顔画像を得ることができる。
【0055】
(2)実施例1
図3は本発明に係る第1の実施例としての従業者証発行システム100の構成例を示すブロック図である。図4は基準画像撮影時の構成例を示すイメージ図である。図5はその基準被写体1における情報取得領域の設定例を示す拡大図である。
【0056】
この実施例ではIDカード作成システムの一例となる従業者証発行システム100を構築し、この従業者証発行システム100を従業者証発行センターなどに適用し、IDカードの一例となる顔画像入りの従業者証30を発行するようにしたものである。
【0057】
図3に示す従業者証発行システム100にはn台の撮影ユニットUi(i=1〜n)が準備され、各撮影ユニットUiが図示しない従業者証発行センターの各々の撮影室に配置され、従業者証申請者(被撮影者)20の顔を含む上半身を撮影するようになされる。各々の撮影室内には撮影ユニットUiの他に、光源18、椅子19及び背景板70を備えられている。光源18には蛍光灯やメタルハライドランプが使用され、照明光が従業者証申請者20の顔に向けて照射される。
【0058】
n台の撮影ユニットU1〜UnはLANやUSBなどの通信ケーブルを通じてIDカード作成手段の一例となる従業者証プリンタ16に直に接続され、各々の撮影ユニットUiで取得された顔画像情報D1が転送される。この例で各々の撮影ユニットUiにはスキャナSCiが付随して設けられ、交付申請書40のイメージを読み込まれ、その申請書40に記載された文字を認識して個人識別番号(ID番号)や個人情報D2を読み取るようになされる。
【0059】
このスキャナSCiもLANやUSBなどの通信ケーブルを通じて従業者証プリンタ16に接続され、各々のスキャナSCiで取得されたID番号や個人情報D2などが転送される。なお、従業者証申請者20のID番号と共に、顔画像情報D1と個人情報D2を組み合わせた申請書データは図示しないデータベースなどにファイリングするようにしてもよい。
【0060】
従業者証プリンタ16では顔画像情報D1と個人情報D2に基づいて顔画像入りの従業者証30を作成するようになされる。この例でも、n台の撮影ユニットU1〜Unのうちの任意の1台を基準撮影ユニットUjと定め、この基準撮影ユニットUjにより取得された基準撮影画像に基づいて基準撮影ユニットUj以外の撮影ユニットUiにより取得された撮影画像の色補正をするようになされる。
【0061】
例えば、基準撮影ユニットと定められた、図4に示す撮影ユニットUjにより基準被写体1を撮影して基準撮影画像が取得される。基準撮影画像を二値データ化した情報を以下で基準撮影情報という。基準被写体1は従業者証申請者(被撮影者)20が椅子19に座っていない状態の、従業者証申請者20の背景となる青色の背景板70や、撮影条件を把握するための白色板7や肌色板8等である。
【0062】
背景板70は縦の長さが1.8m程度で横の長さが0.9〜1.2m程度であり、正面が水色(青色)を有している。白色板7は縦の長さが10cm程度で横の長さが20cm程度であり、正面が白色を有している。肌色板8は縦の長さが10cm程度で横の長さが20cm程度であり、正面が肌色を有している。基準被写体1は任意の光源18下で、しかも、従業者証申請者20が椅子19に座っていない状態でフレーミング動作によりカメラの位置決めをした後に撮影され、この撮影画像が基準撮影画像として取り扱われる。光源18には通常の蛍光灯や、ハロゲンランプが使用される。
【0063】
この例で、図5の波線円内図に示すような基準撮影画像が取得されるが、この基準撮影画像において、白色取得領域7A、肌色取得領域8A及び青色取得領域70A,70Bが設定される。各々の色の取得領域に関して参照撮影画像(以下でチャート画像ともいう)に対する違い(相対値)を計算するためである。
【0064】
この基準撮影画像に基づいて他の撮影ユニットUiにおける色補正LUTが修正するようになされる。この色補正LUTは基準撮影ユニットUjで撮影した顔画像を基準となる従業者証プリンタ16において出力したとき、適正な色調が得られるように、他の撮影ユニットUiにおける顔画像に対して輝度・色相・彩度などの変換を行うための変換テーブルである。
【0065】
そして、この色補正LUTを基準撮影ユニットUj以外の撮影ユニットUiに適用するに当たって、基準撮影ユニットUj以外の撮影ユニットUiで参照被写体を撮影してチャート画像が取得される。チャート画像を二値データ化した情報を以下でチャート画像情報という。このチャート画像情報と基準撮影情報とを比較して相対値が算出される。ここで基準被写体1に係る白色取得領域7Aの基準撮影画像と、参照被写体に係る白色取得領域のチャート画像とが比較され、両者の相対値が求められる。
【0066】
同様にして、基準被写体1に係る肌色取得領域8Aの基準撮影画像と、参照被写体に係る肌色取得領域のチャート画像とが比較され、両者の相対値が求められる。更に、基準被写体1に係る青色取得領域70A、Bの基準撮影画像と、参照被写体に係る青色取得領域のチャート画像とが比較され、両者の相対値が求められる。この相対値を無くすように、各々の撮影ユニットUiに配布された色補正LUTが修正される。
【0067】
従って、基準撮影ユニットUj以外の撮影ユニットUiでは修正された色補正LUTを使用して従業者証申請者20の顔画像の色を補正することができる。この結果、基準撮影ユニットUj以外の撮影ユニットUiにより取得された従業者証申請者20の顔画像を色補正した出力画像と、基準撮影ユニットUjにより取得された従業者証申請者20の顔画像を色補正した出力画像とを揃えることができる。
【0068】
これにより、各々の撮影ユニットU1〜Unで照明光や環境温度等の撮影条件がばらついた場合であっても、適正に調整された従業者証プリンタ16において、高品質の顔画像入りの従業者証30を作成することができる。
【0069】
続いて、撮影ユニットUiの構成例について説明をする。図6は、各々の撮影ユニットUiの構成例を示すブロック図である。図7は、そのカメラ12の内部構成例を示すブロック図である。この例で色補正LUT及び基準撮影情報は基準撮影装置Ujから各々の撮影装置Uiに配布される場合を想定する。
【0070】
図6に示す撮影ユニットUiは撮影装置#iの一例であり、カメラ12を有しており、蛍光灯などの光源18の下で従業者証申請者20の顔画像を撮影して顔画像情報D1を出力するようになされる。顔画像情報D1は従業者証30の顔写真の欄に顔画像を形成するために使用される。この例で従業者証明写真の大きさは、縦の長さが30mm、横の長さが24mm程度である。このカメラ12には静止画用のデジタルカメラや、動画用のビデオカメラなどが使用される。カメラ12にはシステムバス28が接続されている。
【0071】
このシステムバス28にはRAM22が接続され、カメラ12により得られた顔画像情報D1が一時記憶される。RAM22にはシステムバス28を通じてCPU(中央演算装置)14が接続され、修正された色補正LUTを使用して従業者証申請者20の顔画像の色を補正するようになされる。例えば、当該撮影ユニットUiで通常撮影モードと相対値を補正する補正モード(特許請求の範囲では色補正変換テーブル作成モードに対応する)とが準備される。通常撮影モードでは被撮影者を撮影するようになされ、補正モードでは色補正変換テーブルを修正するようになされる。
【0072】
この補正モードが設定された場合はカメラ12で参照被写体を撮影してチャート画像情報(参照撮影画像情報)が取得される。CPU14ではチャート画像情報と基準撮影情報とを比較して相対値が算出される。ここで基準被写体1に係る白色取得領域7Aの基準撮影画像情報と、参照被写体に係る白色取得領域のチャート画像情報とがCPU14によって比較され、両者の違い(相対値)が求められる。
【0073】
同様にして、CPU14では基準被写体1に係る肌色取得領域8Aの基準撮影画像情報と、参照被写体に係る肌色取得領域のチャート画像情報とが比較され、両者の相対値が求められる。更に、基準被写体1に係る青色取得領域70A、70Bの基準撮影画像情報と、参照被写体に係る青色取得領域のチャート画像情報とが比較され、両者の相対値が求められる。この相対値を無くすようにCPU14によってEEPROM15に記録された色補正LUTが修正される。
【0074】
この修正に関してはカメラ撮影条件を補正するのではなく、色補正LUTについて違い(相対値)が無くなるように基準値をシフトするようになされる。もちろん、カメラ撮影条件を違い分だけ補正して被撮影者を撮影するようにしてもよい。これにより、基準撮影ユニットUj以外の撮影ユニットUiにより取得された従業者証申請者20の顔画像を色補正した出力画像と、基準撮影ユニットUjにより取得された従業者証申請者20の顔画像を色補正した出力画像とを揃えることができる。
【0075】
更に、システムバス28にはEEPROM(電気的にデータの書込み及び消去可能な読み出し専用メモリ)15が接続され、例えば色補正LUTが記録される。色補正LUTはEEPROM15ではHDD11に記録しておいてもよい。CPU14にはシステムバス28を通じてキーボード13が接続され、色補正LUTを書き換えるときに、補正モードを設定するようになされる。
【0076】
この補正モードを実行するに当たって、専用のID番号情報を入力するようになされる。補正モードを実行する場合、顔画像を撮影してIDカードを発行する通常の撮影動作モードと区別して、基準撮影ユニットUjから配布を受けた色補正LUTの補正のみを行う必要があるので、専用のID番号情報が必要になる。この例ではID番号情報の他にキーボード13を使用して従業者証申請者20のID番号も入力するようになされる。
【0077】
上述のシステムバス28には所定の記憶容量を有した固定ディスク駆動装置(以下で単にHDDという)11が接続され、基準撮影ユニットUjでは基準撮影情報が記録保存され、それ以外の撮影ユニットUiでは基準撮影情報及びチャート画像情報が記録保存される。色補正LUTをHDD11に記録してもよい。この色補正LUTにより変換された顔画像情報D1はHDD11に一時記録される。
【0078】
更にシステムバス28にはモニタ17が接続され、椅子19に着座した従業者証申請者20と当該撮影ユニットUiのカメラ12の位置合わせの際に、その従業者証申請者20の顔画像がモニタ17に表示するようになされる。従業者証申請者20はモニタを見ながらカメラ12に対する位置合わせを行うことができる。担当官は撮影した従業者証申請者20の顔画像(静止画)をモニタ17に表示して従業者証用写真として適格か否かを確認することができる。
【0079】
なお、システムバス28には通信機能を有したI/Oポート31が接続されている。このI/Oポート31を利用してLANやUSBなどの通信ケーブルを通じて図示しないサーバー装置に接続し、各々の撮影ユニットUiで取得補正された顔画像情報D1を転送するようにしてもよい。
【0080】
続いて、カメラ12の内部構成例について説明をする。図7は、撮影ユニットUiにおけるカメラ12の内部構成例を示すブロック図である。
【0081】
図7に示すカメラ12にはレンズ6が設けられ、被撮影対象物による入射光L’を結像するようになされる。レンズ6の後方には絞り5が取り付けられ、この絞り5には絞り制御部25がメカニカルに接続されている。レンズ6を通して入射した光Lの量は、絞り5の図示しないアイリスが絞り制御部25により駆動され、その開口量を可変することにより調整される。
【0082】
また、絞り5の後方にはCCD撮像素子21が設けられ、光量が調整された被撮影対象物による入射光L’が撮像され、図示しない光電変換素子により入射光L’が電気信号(輝度信号)に変換された後に、顔画像情報D1となって出力される。CCD撮像素子21にはカラー方式が採用される。
【0083】
CCD撮像素子21には輝度検出部23及び画像処理部27が接続され、CCD撮像素子21から得られたR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色に係る顔画像情報D1から特定画素の輝度Yが検出されたり、これらの3色の顔画像情報D1が周知のカラー画像処理が施される。また、従業者証申請者20の顔の位置などを補正する際のフレーミング処理に基づいた画像処理が実行される。
【0084】
この輝度検出部23にはカメラ制御部24が接続され、カメラ撮影条件を設定するための絞り制御情報D4,輝度制御情報D5及び色相調整情報D6が撮影ユニットUiのCPU14から入力される。カメラ制御部24では絞り制御情報D4がデジタルアナログ変換された後に、その絞り制御信号S41が絞り制御部25に出力される。絞り制御部25では絞り制御信号S41に基づいて当該CCD撮像素子21に取り込まれる光量が調整される。例えば、絞り5のアイリスの開口量を多くすると光量が多くなり、そのアイリスを開口量を小さくすると光量が少なくなる。
【0085】
また、カメラ制御部24では輝度制御情報D5がデジタルアナログ変換された後に、その輝度制御信号S51が輝度検出部23に出力される。輝度検出部23では輝度制御信号S51に基づいてアンプゲインなどが調整される。このカメラ制御部24及び輝度検出部23にはホワイトバランス調整部26が接続され、R、G、B色に係る顔画像情報D1のホワイトバランス調整処理が施される。例えば、カメラ制御部24では色相制御情報D6がデジタルアナログ変換された後に、その色相制御信号S61がホワイトバランス調整部26に出力される。ホワイトバランス調整部26では色相制御信号S61に基づいてホワイトバランスが調整される。上述の顔画像情報D1をモニタ17などで再現すると、輝度、色相、彩度のバランスの採れた従業者証申請者20の上半身画像を得ることができる。
【0086】
ここで、基準撮影ユニットUjとされたカメラNo.#jの基準撮影情報で他の撮影ユニットUiのカメラNo.#iの色補正LUTを修正する方法について説明をする。図8は他の撮影ユニットUiのカメラNo.#iにおける色補正LUTの修正例を示すフローチャートである。
【0087】
この例では、基準撮影ユニットUjとされたカメラNo.#jが原器(標準機器)であり、他の撮影ユニットUiのカメラNo.#iを調整すべき機器としたとき、基準被写体1に予め3色の色票を含めて置くようになされる。これを用いて最適なマトリクスを決めるようにする。
【0088】
基本的に色補正LUTなどの相対は3つの色の入出力関係があればマトリクス計算により求めることができる。このときの色票には白色、肌色、その他の色(例えば、背景の青や緑)が最適である。色票を構成する色は一次従属にならないように選択することが好ましい。例えば、肌色と青色は補色関係になるため、一次従属に近くなり計算精度が劣化するが、実際の計算は次のように行う。
【0089】
これを前提にして、まず、図8に示すフローチャートのステップB1で基準撮影ユニットUjとされたカメラNo.#1で基準被写体1に含まれる色票を撮影する。この撮影結果データはカメラNo.#1のHDD11等に記憶される。次に、ステップB2で他の撮影ユニットUiのカメラNo.#2で同じ色票を撮影する。このとき、基準被写体1を参照被写体となされる。この撮影結果データはカメラNo.#2のHDD11に記憶される。
【0090】
その後、ステップB3で図5の波線円内図に示すような基準撮影画像が取得されるが、この基準撮影画像に設定された、白色取得領域7A、肌色取得領域8A及び青色取得領域70A,70Bの各々の色の画像データが切り出される。このとき、色票のほぼ中央部分にある程度の大きさを持った面積を平均化することでノイズの影響を取り除くことができる。色票の位置は固定されていることが好ましい。この例では色票や形状やマークに従い自動的に白色取得領域7A、肌色取得領域8A及び青色取得領域70A,70Bが認識され、これらの領域が切り出される。
【0091】
その後、ステップB4でカメラNo.#1やカメラNo.#2で取得された画像データに関して階調特性をリニアにする。これはカメラの出力が1/2〜2乗の階調特性になっているものがあり、この場合には2.2乗のカーブを用いて階調特性を線形に変換するようになされる。その他の特性をもつカメラではグレーチャートなどを用いて実測により線形変換をするとよい。このときにはISO14524:1999 Photography−electronic still Picture Cameras−Methods for Measuring Opto−electronic Conversion function (OECFs)を用いることができる。
【0092】
そして、ステップB5で(1)式〜(6)式を用いて、他の撮影ユニットUiのカメラNo.#2のRGB値を基準撮影ユニットUjとされたカメラNo.#1のRGBに変換するマトリクスAを求める。m個の色票を用いたとき、ここでは白色、肌色及び青色のm=3個であり、3行3列の行列式が得られる。ここで、基準撮影ユニットUjとされたカメラ#1の色票に対するRGB値のマトリクスをTとし、同様にして、他の撮影ユニットUiのカメラNo.#2の色票に対するRGB値のマトリクスをSとすると、マトリクスAは(1)式で計算される。
【0093】
【数1】
【0094】
但し、カメラ#1に係るマトリクスTは(2)式により演算され、同様にして、カメラNo.#2に係るマトリクスSは(3)式により演算される。カメラ#1のマトリクスクス要素はRoi、Goi、Boi(i=1〜m,m=3)であり、カメラ#2のマトリクス要素はRi、Gi、Bi(i=1〜m,m=3)である。
【0095】
【数2】
【0096】
従って、色補正変換マトリクスAが求まれば、カメラ#2のRGB値をSkとしたとき、カメラ#1に近似されたRGB値Tkは(4)式により演算することができる。
【0097】
Tk=ASk・・・・・・(4)
但し、カメラ#1に係るRGB値Tkは(5)式であり、カメラ#2に係るRGB値Skは(6)式で与えられる。
【0098】
【数3】
【0099】
この(4)〜(6)式を用いることによりステップB6で色補正LUTを修正するようになされる。
【0100】
この例で高速に色補正変換するためにはリアルタイムにマトリクス計算を行うよりも、予め色補正LUTを作成して、この色補正LUTを補間演算する方法(色補正LUT+補間処理)が採られる。そこで、カメラ#1及びカメラNo.#2に係るRGB値を適当な間隔を持って組み合わせ(例えば0,8,16,24,・・・248,255)、その値をステップB4に従って階調変換し、(4)式を用いて色補正変換をするようになされる。この結果をステップB4で用いた階調変換の逆変換をして戻すようにする。
【0101】
この入出力関係を記憶した色補正LUTと補間演算器によりカメラ#2のRGB値をカメラ#1のRGB値に近似させた色補正データを出力するようになされる。この際の補間演算には例えば特開昭58−123202号公報に開示されている手法を用いることができる。また、マトリクス計算された結果は負になる場合があるが、この場合には「0」にクリッピングするとよい。
【0102】
これらの演算処理を用いることにより、カメラ#iや照明環境の相違を吸収することができ、撮影場所や撮影ユニットによらずに安定して顔画像などの色再現をすることができる。色補正処理はユニット間で適用する場合に限られることはなく、ここで求めた相対算出マトリクスをプリンタ側の色補正LUTを結合して使用してもよい。従業者証プリンタ16等で画像入力から調整された色をサーマルプリンタ等に出力するまでを1つのテーブルとすることができ、画像データ処理の高速化が図れる。
【0103】
なお、色票に関して白色、肌色及び青色の場合について説明したが、これに限られることはない。これらの合計m=3色で計算する場合に、一次従属となるときは、緑・マゼンタ方向の相対が大きく発生する場合がある。この場合は、緑又はマゼンタ方向の仮データを(2)式、(3)式に加えることにより、精度は若干低下するものの安定したマトリクス計算が可能となる。例えば、(R,G,B)=(0,0.1,0)なるデータを(2)式、(3)式に加えて用いることにより、独立な関係が成立し、安定したマトリクス演算が可能となる。もちろん、色票作成コストアップを除外するならば、予め色票に緑色データを加えて置いてもよい。
【0104】
続いて、この従業者証発行システム100で使用される交付申請書40について説明する。図9に示す交付申請書40は例えばA4サイズの上質紙から成る。その右上端には顔写真貼付領域P1が設けられ、従業者証申請者20の顔画像写真が貼付される。この従業者証申請者20の顔写真の貼付に関しては、申請書顔写真レス化が進んだときに、顔写真貼付領域P1を顔画像形成領域として機能するような工夫が施され、従業者証申請者20の顔画像が印画できるようになる。
【0105】
例えば、顔画像形成領域P1を受像層により形成することで対処される。この受像層は昇華染料や拡散染料などの素材からなる。顔画像などはサーマルヘッドにより熱を加えてこれらの染料をトラップすることにより受像層に定着して形成する。
【0106】
この受像層の素材としては、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂のような高分子材料が使用され得る。中でも、ポリエステル系樹脂が環境上からも、その使用が好ましい。受像層はこれらの樹脂を粉末にしてイソシアネート等の溶剤に溶かし、グラビアコータ等で塗布した後に乾燥させ、その溶剤を揮発させることにより形成する。もちろん、顔画像形成領域P1に受像層を設けることなく、交付申請書40の顔画像形成領域P1に電子写真を直接形成するようにしてもよい。
【0107】
この交付申請書40内には顔画像形成領域P1の他に「従業者証交付申請書」、「住所」、「氏名」、「生年月日」などを記載する欄や、手数料の証紙などを貼付する証紙貼付領域P2が設けられている。従って、顔写真の貼付制度から次世代型に制度が移行した場合には、従業者証申請者20は顔写真を予め準備する必要はなく、交付申請書40に必要事項を記載するだけで足りようになる。
【0108】
続いて、この従業者証発行システム100で作成される従業者証30について説明する。図10に示す従業者証30は例えば縦の長さが6cm程度で、横の長さが9cm程度で、厚みが0.5〜1.0mm程度を有しており、接着部材を除いて大きく分けるとカード基板30Aと、表面シートと、その表面を覆う保護シート51と、裏面シートの4層構造を有している。
【0109】
このカード基板30Aの一方の面には図示しないが厚さ100μm程度の表面シートが設けられる。この表面シートは印刷部材であり、予め図10に示す表面の所定領域P3には画像表示情報が印刷される。画像表示情報は、例えば「○○○従業者証」、「氏名」、「発行日」・・・などである。この印刷部材には、当該従業者証申請者20の顔画像を形成するための顔画像形成領域P4が設けられ、その顔画像形成領域P4は受像層を成している。この受像層については交付申請書40の顔画像形成領域P1の受像層と同じ構成であるので、その説明を省略する。
【0110】
この表面シート上には透明な保護シート51が設けられ、表面シート上を覆うように保護されている。表面シートと保護シート51とは接着シートを介して張り合わされている。接着シートには、ホットメルト樹脂や、樹脂軟化点の温度が100℃程度又はそれよりも少し高い温度の熱溶融樹脂をフィルム状に形成したものを使用する。
【0111】
このカード基板の他方の面には、厚さ100μm程度の裏面シートが設けられ、ペンで書ける筆記層を有している。筆記層はポリエステルエマルジョンに炭酸カルシウム及びシリカ微粒子を拡散したものである。筆記層は表面シートの受像層と同様にして、上述の素材を溶剤で溶かしてグラビアコータ等で塗布してから乾燥させて溶剤を気化することにより形成される。なお、従業者証30に関してはICチップを内蔵した電子カードにも適用される。
【0112】
続いて、この従業者証発行システム100の従業者証プリンタ16(特許請求の範囲においてはカード作成手段に対応する)について説明する。この例では1枚の従業者証用の生カード基板30’に枚葉状の保護シートを形成する場合について説明する。
【0113】
図11に示す従業者証プリンタ16はカード供給手段60及び保護シート付与部50を有している。このカード供給手段60は第1の搬送ベルト装置41を有している。搬送ベルト装置41の一端上部には、生カード供給部42が設けられている。生カード供給部42には従業者証申請者20の個人情報D2を書き込むために、予め枚葉状にカットされた複数の従業者証用の生カード基板30’が、顔画像形成領域面を上に向けてストックされている。この例では、生カード基板30’が1枚づつ生カード供給部42から搬送ベルト装置41へ投下するように自動供給される。
【0114】
その自動供給後の搬送ベルト装置41上の生カード基板30’は左側から右側に搬送される。搬送ベルト装置41上には画像形成部(サーマルプリンタ)43が設けられ、生カード基板30’が左側から右側に移動される間に、その所定領域P3に従業者証申請者20の氏名や、従業者証発行日などが記録され、その画像形成領域P4に従業者証申請者20の顔画像が形成される。
【0115】
この搬送ベルト装置41の下流側には第2の搬送ベルト装置49が設けられ、この例では個人情報D2が印字された生カード基板30’が左側から右側に搬送される。搬送ベルト装置49上には保護シート付与部50が設けられ、生カード基板30’にフィルム状の保護シート51が供給される。
【0116】
この例で保護シート51にはラミネートフィルムを枚葉状(カットシート状)に積層されたものが備えられ、そのラミネートフィルムは一方の面に図示しない接着シートを有している。もちろん、保護シート51にはラミネートフィルムをロール状に巻き取ったものを使用してもよい。
【0117】
また、保護シート51はラミネートフィルムに限定されることはなく、ホットスタンプフィルムをロール状に巻き取ったもの、又は、ホットスタンプフィルムをカットシート状に積層されたものも使用できる。保護シート付与部50には真空熱プレス装置52が設けられ、搬送ベルト装置41からの生カード基板30’と保護シート付与部50からの保護シート51とを受け、その生カード基板30’とその保護シート51とが図示しない接着シートを介して張り合わされる。この際に、接着シート上の紙シートは剥離され、カス紙として巻き取られる。
【0118】
この真空熱プレス装置52は搬送路上に配置された平型のプレス部を有しており、保護シート51の上方から所定の圧力が加えられる。そのために、プレス部が上下方向に移動できるようになされている。このプレス部には電気ヒータ(図示せず)が設けられ、保護シート51及び生カード基板30’を所定の温度に加熱するようになされている。
【0119】
この例では接着シートの種類にもよるが加熱温度は40℃〜120℃程度であり、加熱時間は10秒〜120秒程度である。この接着シートは熱を加えると溶融し、それが冷えると固化するものである。保護シート51を加熱貼合する装置は真空熱プレス装置52に限られることはなく、通常の熱プレスでも、ヒートローラ装置であってもよい。また、真空熱プレス装置52の下流側には冷却部53が設けられ、加熱貼合された生カード基板30’が冷却される。これにより、保護シート51で保護された従業者証30が完成する。
【0120】
続いて、従業者証発行システム100における処理例を説明する。図12は本発明に係る第1の実施例としての従業者証発行システム100における処理例を示すフローチャートである。
【0121】
この例では、撮影ユニットU1が基準撮影ユニットとして定められ、従業者証申請者20が持参した交付申請書40に基づいて、複数の従業者証申請者の顔画像を他の撮影ユニットU2〜Unで並列に分担して撮影し、その後、顔画像入りの従業者証30を発行する場合を想定する。色補正LUT及び基準撮影情報は、予めn台の撮像ユニットU1〜Unに対して既に設定されているものとする。
【0122】
これを前提にして、基準撮影ユニットU1では図12のフローチャートのステップC11でスキャナSC1を使用して当該従業者証申請者の交付申請書40が読み取られ、その従業者証申請者の個人識別情報ID及び個人情報D21が取得される。ここで、個人情報D21とは従業者証申請者本人の氏名、生年月日、現住所、本籍地及び先に登録された印鑑に関する登録情報などをいうものとする。
【0123】
その後、ステップC12に移行して当該従業者証申請者20の顔画像が撮影ユニットU1で撮影され、顔画像情報D11が取得される。そして、ステップC13では当該従業者証申請者20の顔画像情報D11が修正された色補正LUTによって色補正される。そして、ステップC4に移行する。
【0124】
これに並行して、撮影ユニットU2ではステップC21でスキャナSC2を使用して他の従業者証申請者の交付申請書40が読み取られ、その従業者証申請者の個人識別情報ID及び個人情報D22が取得される。その後、ステップC22に移行して当該従業者証申請者の顔画像が撮影ユニットU2を使用して撮影され、顔画像情報D12が取得される。そして、ステップC23では当該従業者証申請者の顔画像情報D12が修正後の色補正LUTにより補正される。そして、ステップC4に移行する。
【0125】
同様にして、撮影ユニットUnではステップCn1でスキャナSCnを使用して他の従業者証申請者の交付申請書40が読み取られ、その従業者証申請者の個人識別情報ID及び個人情報D2nが取得される。その後、ステップCn2に移行して当該従業者証申請者の顔画像が撮影ユニットUnを使用して撮影され、顔画像情報D1nが取得される。そして、ステップCn3では当該従業者証申請者の顔画像情報D1nが修正後の色補正LUTにより補正される。
【0126】
その後、ステップC4に移行して従業者証プリンタ16では、当該従業者証申請者の顔画像情報D1〜D1n、個人識別情報ID、個人情報D21〜D2nに基づいて顔画像入りの従業者証30が作成される。その後、ステップC5に移行して従業者証30を全部発行したか否かが判断される。この際の判断は担当者によって、例えば、当日の就業時間の終了及び最後尾の従業者証申請者の従業者証を発行したか否かにより決定される。従って、ステップC5で顔画像入りの従業者証30を全部発行されていない場合には、ステップC4に戻って上述の処理が繰り返される。
【0127】
このように、本発明に係る第1の実施例としての従業者証発行システム100によれば、複数の従業者証申請者の顔画像をn台の撮影ユニットU1〜Unで分担して撮影する場合、基準撮影ユニットU1以外の撮影ユニットU2〜Unにより取得された従業者証申請者の顔画像を色補正した出力画像と、基準撮影ユニットU1により取得された従業者証申請者の顔画像を色補正した出力画像とを揃えることができる。
【0128】
従って、各々の撮影ユニットU1〜Unで照明光や環境温度等の撮影条件がばらついた場合であっても、最適に調整された従業者証プリンタ16をその都度、撮影ユニットU1〜Unに合わせることなく、高品質の顔画像入りの従業者証30を作成することができる。
【0129】
(3)実施例2
図13は本発明に係る第2の実施例としての従業者証発行システム100’における処理例を示すフローチャートである。
【0130】
この例では撮影ユニットU2に色補正LUTの修正機能が無い場合を想定し、この修正を従業者証プリンタ16で行う場合を前提とする。他の処理条件は第1の実施例と同様とする。
【0131】
これを前提にして、基準撮影ユニットU1では図13のフローチャートのステップE11でスキャナSC1を使用して当該従業者証申請者の交付申請書40が読み取られ、その従業者証申請者の個人識別情報ID及び個人情報D21が取得される。その後、ステップE12に移行して当該従業者証申請者20の顔画像が撮影ユニットU1で撮影され、顔画像情報D11が取得される。そして、ステップE13では当該従業者証申請者20の顔画像情報D11が基準となった色補正LUTにより補正される。その後、ステップE4に移行する。
【0132】
これに並行して、撮影ユニットU2ではステップE21でスキャナSC2を使用して他の従業者証申請者の交付申請書40が読み取られ、その従業者証申請者の個人識別情報ID及び個人情報D22が取得される。その後、ステップE22に移行して当該従業者証申請者の顔画像が撮影ユニットU2を使用して撮影され、顔画像情報D12が取得される。この例で当該撮影ユニットU2には修正機能がないので、ステップE4に移行する。
【0133】
他の撮影ユニットUnは修正機能が設けられている。従って、ステップEn1でスキャナSCnを使用して他の従業者証申請者の交付申請書40が読み取られ、その従業者証申請者の個人識別情報ID及び個人情報D2nが取得される。その後、ステップEn2に移行して当該従業者証申請者の顔画像が撮影ユニットUnを使用して撮影され、顔画像情報D1nが取得される。そして、ステップEn3では当該従業者証申請者の顔画像情報D1nが修正後の色補正LUTにより補正される。
【0134】
その後、ステップE4に移行して従業者証プリンタ16ではヘッダ情報を読み出してフラグをチェックし、色補正LUTの修正が必要か否かを判断するようになされる。この例では撮影ユニットU2以外の撮影ユニットU1,U3〜Unは従業者証プリンタ16における色補正LUTの修正が不要であるためステップE6に移行する。
【0135】
撮影ユニットU2による場合は、ステップE5に移行して従業者証プリンタ16における色補正LUTの修正が行われる。従業者証プリンタ16ではチャート画像情報に基づいてこの顔画像情報D12を修正するようになされる。例えば、基準撮影ユニットU1で取得される基準撮影画像情報と、撮影ユニットU2で取得されるの参照撮影画像情報(チャート撮影情報)との違い(相対値)を求めることにより算出し、この相対値分を除くように色補正LUTをシフトさせる。
【0136】
そして、ステップE6に移行して当該従業者証申請者の顔画像情報D11〜D1n、個人識別情報ID、個人情報D21〜D2nに基づいて顔画像入りの従業者証30が作成される
。その後、ステップE7に移行して従業者証30を全部発行したか否かが判断される。この際の判断は担当者によって、例えば、当日の就業時間の終了及び最後尾の従業者証申請者の従業者証を発行したか否かにより決定される。従って、ステップE7で顔画像入りの従業者証30を全部発行されていない場合には、ステップE4に戻って上述の処理が繰り返される。
【0137】
このように、本発明に係る第2の実施例としての従業者証発行システム100’によれば、複数の従業者証申請者の顔画像をn台の撮影ユニットU1〜Unで分担して撮影する場合であって、色補正LUTの修正機能の無い撮影ユニットU2が混在した場合でも、撮影ユニットU2以外の撮影ユニットU1、U3〜Unにより取得された従業者証申請者の顔画像を色補正した出力画像と、撮影ユニットU2により取得された従業者証申請者の顔画像を色補正した出力画像とを揃えることができる。
【0138】
従って、各々の撮影ユニットU1〜Unで照明光や環境温度等の撮影条件がばらついた場合であっても、従業者証プリンタ16において、高品質の顔画像入りの従業者証30を作成することができる。これらの実施例ではIDカードに関して従業者証30の場合について説明したが、これに限られることはなく、キャッシュカード、社員証、会員証、学生証、身分証明書、外国人登録証及び各種運転免許証などについても適用することができる。
【0139】
(3)第3の実施例
次に本発明に係る証明写真システムにおける色補正方法についての別の実施例を説明する。
【0140】
図14はIDカード作成システムの構成例を示す図である。
【0141】
この実施例におけるシステムは、被写体を撮影するための撮影装置、撮影装置で得られた画像情報(以後、便宜上画像データと称する場合もあるが同義である)を色補正する色補正変換装置、および色補正された画像データに基づいてIDカードを作成するIDカードプリンタで構成される。
【0142】
1)撮影装置
撮影装置は、被写体(本実施例の場合、IDカードに付帯される顔画像を有する人物)をビデオカメラ等で直接撮影する直接撮影することによって画像データを取得するための撮影装置(直接型撮影装置)、および、IDカードを作成する上での申請書に貼付された顔写真をビデオカメラ等で間接的に撮影することによって画像データを取得するための撮影装置(間接型撮影装置)がある。
【0143】
本発明において、前述のいずれの撮影の方法によっても同様の効果を奏することができるので、本実施例においては直接型または間接型のいずれも撮影装置として説明する。
【0144】
また本実施例で説明するシステムにおいて撮影装置は複数台(撮影装置A〜C)設けられているが、予め設定された基準撮影画像情報(具体的には後述する色票撮影画像データに対応する)に基づいて撮影画像の色補正がされるのであれば、1台であってもよいし、更に複数台設けられてもよい。
【0145】
撮影装置によって取得された画像データ(特許請求の範囲において撮影画像情報に対応する)は、撮影装置を構成するカメラの種類によってアナログ画像データであったり、デジタルデータである場合があるが、後述する色変換装置における色補正を行うためにはデジタルデータであることが好ましい。しかしながらアナログ画像データであっても図示しないA/D変換装置(アナログからデジタルに変換する装置)を通過させることによってデジタル画像データを色変換装置に送信することが可能となる。このため撮影装置は被写体を撮影して(アナログまたはデジタルにかかわらず)画像データを外部に送信できる装置であればよく、ビデオカメラ、デジタルカメラ(電子カメラ)が使用できる。
【0146】
また撮影装置は、複数の異なった被写体および複数の異なった画像を撮影する際に(被写体に対応する)画像情報に応じたID番号情報を画像データに付帯させることが好ましく、本実施例では画像データおよび色補正後の画像データにID番号情報を付帯させ、色変換装置においては色補正の対象となる画像の特定や、後述するIDカードプリンタでは、プリントにかかわる情報(出来上がり画像の情報、プリント履歴情報等)のフィードバックおよびファイリングに利用している。
【0147】
なおID番号情報はIDカードを作成するために必要とされる情報(被写体を特定する情報、撮影画像情報を特定する情報、または撮影装置を特定する情報等)に対応し、それらを特定する番号の情報であるが、本実施例では被写体を特定する情報、例えばIDカードに記載する記載事項(名前、住所など)に関する情報を特定する情報としてID番号情報を利用している。また、本実施例においては撮影装置を特定する情報を撮影装置識別符号として撮影画像データに付帯させているが、この撮影装置識別符号をID番号情報として取り扱ってもよい。
【0148】
更に、撮影装置で被撮影者を撮影する通常撮影モードと、前記撮影装置に対応する前記色補正変換テーブルを作成する色補正変換テーブル作成モードとが設けられている場合には、ID番号情報をモードに応じて設定することによって、それぞれのモードに応じた撮影画質に調整することができる(例えば、色補正変換テーブル作成モードでは、1画像に対する入出力情報量を、通常撮影モードに比べて多くすることができる)ので、より高精度の色補正が可能となる。また利用者にとっても通常の撮影との混同をまねく等のトラブルが生じない。
【0149】
2)色変換装置
この色変換装置では、予め設定された基準撮影画像情報(具体的には色票撮影画像データに対応する)と、個々の撮影装置で取得された撮影画像情報に基づいて、個々の撮影装置に対応する色補正変換テーブルを作成することができる。
そこで色補正変換テーブル作成手順を説明する。
【0150】
1.色変換装置は、IDカードプリンタおよび表示手段(モニタ)へ出力する画像データを撮影装置にかかわらず標準化する。例えば、プリンタ本実施例のように複数の撮影装置によって撮影された撮影画像を表示装置で表示したときに、いずれの撮影装置で撮影した撮影画像でも同じ画像が表示されるような画像データを出力する。
【0151】
色変換装置には、撮影装置からID番号情報、撮影装置識別符号、色票撮影画像データ(基準撮影画像情報)、実画像データが送信される。なお色補正変換テーブルを作成する際には、実画像データは参照撮影画像情報(先述の参照被写体を撮影することによって取得される画像情報)となる。
【0152】
ここで、色票撮影画像データとは例えば実施例1で説明した基準被写体を特定の撮影装置で撮影することによって得られる画像データであるが、後述する標準化マトリクスを算出するために十分であれば撮影することなく測定値のみを色票撮影画像データとしてもよい。
【0153】
なお色票撮影画像データ(基準撮影画像情報)が送信されない場合もある。これは、色補正変換テーブルを作成するタイミングとは異なるタイミングで色票を撮影して得られた色票撮影画像データを色変換装置に送信し、画像ファイルとして記憶しておくこともあるからである。
2.色変換装置では、色票撮影画像データと撮影装置識別符号に対応した実画像データのそれぞれに関して階調特性(γ特性)をリニア化すべく階調変換した後、両者を比較して階調特性の標準化マトリクス(特許請求の範囲では相対値に対応する)を算出する。
【0154】
本実施例では標準化マトリクスを求めるために階調特性をリニアに階調変換しているが、これらの操作は色補正の精度をより向上させるためであって、必須な操作ではない。
【0155】
なお、標準化マトリクスは実施例1におけるステップB5で説明したマトリックスAと同様に、(1)式〜(3)式を用いて求めることができる。その場合、式中のTは色票撮影画像データに対するRGB値のマトリクスであり、Sは実画像データに対するRGBマトリクスに相当する。
【0156】
3.以上のように求められた標準化マトリクス(マトリクスAとする)を用いて、システム中のメモリに記憶され撮影装置識別符号に対応した色補正変換テーブル(マトリクスRとする)を次式(7)を用いて補正し、補正された色補正変換テーブル(マトリクスR’とする)を算出する。
【0157】
R’=A・R −−−−−(7)
このように個々の撮影装置に対応する色補正変換テーブルR’を作成することができる。
【0158】
この作成された色補正変換テーブルを用いて、個々の撮影装置で取得された撮影画像情報(参照撮影画像情報ではない実画像データ)を、IDカードプリンタによる画像や表示装置(モニタ)上の画像が、全ての撮影装置に対して均等な画質となるように色補正することができる。また作成された色補正変換テーブルはメモリに記憶され撮影装置識別符号に対応した色補正変換テーブルを更新することもできるが、新規な色補正変換テーブルとして別途記憶することが好ましい。
【0159】
3)IDカードプリンタ
IDカードプリンタには、色変換装置によって色補正された画像データとID番号情報とが対応づけられた状態で送信される。またIDカードプリンタはIDカードの作成スピードの向上という観点からシステム中に複数台設けられてもよい。その場合、個々のIDカードプリンタに送信される画像データが色変換装置により標準化されていても、個々のIDカードプリンタの特性によって、プリント画像を好ましい画像に調整する必要が生じるため、IDカードプリンタに色変換手段を設けて、送信された画像データの色補正を行ってもよい。
【0160】
ID番号情報と同様にIDカードに記載する事項に関する情報が画像データと対応づけられている場合には、それらの情報に基づいてIDカードを作成することができるが、ID番号情報のみが送信され、記載する事項に関する情報が記憶手段(設置場所は任意)に保存されている場合には、ID番号情報を検索情報として記憶手段の中から記載する記載事項に関する情報を検索し、画像データと検索された情報に基づいてIDカードを作成することができる。
【0161】
またIDカードプリンタはIDカードの作成スピードの向上という観点からシステム中に複数台設けられてもよい。その場合、個々のIDカードプリンタに送信される画像データが色変換装置により標準化されていても、個々のIDカードプリンタの特性によって、プリント画像を好ましい画像に最適化すべく調整する必要が生じるため、IDカードプリンタに色変換手段を設けて、送信された画像データの色補正を行ってもよい。
【0162】
さらに、色票撮影画像データ(基準撮影画像情報)が予めIDカードプリンタに設けられた記憶手段に保存されている場合には、色変換手段が色変換装置で行われる色補正変換テーブル作成手順と同様に撮影画像に色補正を施すことが可能となる。
【0163】
以下に色補正変換テーブル作成手順を説明する。
1.IDカードプリンタには、撮影装置からID番号情報、撮影装置識別符号、および実画像データ(参照撮影画像情報)が送信される。
2.IDカードプリンタに設けられた色変換手段(内蔵されている必要はない)では、色票撮影画像データと撮影装置識別符号に対応した実画像データのそれぞれに関して階調特性(γ特性)をリニア化した後、両者を比較して階調特性の標準化マトリクス(特許請求の範囲では相対値に対応する)を算出する。
【0164】
階調特性をリニア化する操作は色補正の精度をより向上させるためであって、必須な操作ではない。
【0165】
なお、標準化マトリクスは実施例1におけるステップB5で説明したマトリックスAと同様に、(1)式〜(3)式を用いて求めることができる。その場合、式中のTは色票撮影画像データに対するRGB値のマトリクスであり、Sは実画像データに対するRGBマトリクスに相当する。
【0166】
3.以上のように求められた標準化マトリクス(マトリクスAとする)を用いて、システム中のメモリに記憶され撮影装置識別符号に対応した色補正変換テーブル(マトリクスRとする)を前述の(7)式を用いて補正し、補正された色補正変換テーブル(マトリクスR’とする)を演算する。
【0167】
このように個々の撮影装置に対応する色補正変換テーブルR’を作成することができる。
【0168】
この作成された色補正変換テーブルは撮影装置とIDカードプリンタに対応しているので、これを用いて個々の撮影装置で取得された撮影画像情報(参照撮影画像情報ではない実画像データ)を、IDカードプリンタによる画像が全ての撮影装置に対して均等な画質となるように色補正することができる。
【0169】
図15は撮影装置の中に図14で説明した色変換装置の機能が含まれている場合の構成図である。このような構成であっても、図14で説明した実施態様と同様の効果が得られる。また色変換装置を別に設ける必要がなくなるのでシステム全体のサイズを縮小することが可能となる。
【0170】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るIDカード作成システムおよびそのシステムにおける色補正方法によれば、予め設定された基準撮影画像情報に基づいて、撮影装置により取得された撮影画像の色補正することを特徴とするので、色補正方法によって、撮影装置に対応する色補正変換テーブルを作成することができるので、撮影装置が複数設置された場合を想定しても、予め設定された基準撮影画像情報に基づいて、撮影条件によらず出力画像のばらつきを効果的に抑制することができる。
【0171】
また基準撮影装置を設定し、その基準撮影装置により基準撮影被写体を撮影することによって、基準撮影画像情報を取得することができるので、特に撮影装置が複数設置された場合に、どの撮影装置を基準撮影装置とするのかが任意であるにもかかわらず、それらの出力画像のばらつきを抑制することができる。このため、特別な知識を有しない利用者にとっても容易に出力画像の調整作業を行うことができる。
【0172】
また特に通常撮影モードと、色補正変換テーブル作成モードとが設けられている場合には、それぞれのモードに応じた撮影画質に調整することができる(例えば、色補正変換テーブル作成モードでは、1画像に対する入出力情報量を、通常撮影モードに比べて多くすることができる)ので、より高精度の色補正が可能となる。また利用者にとっても通常の撮影との混同をまねく等のトラブルが生じない。
【0173】
また、この構成によって、基準撮影装置以外の撮影装置により取得された被撮影者の顔画像を色補正した出力画像と、基準撮影装置により取得された被撮影者の顔画像を色補正した出力画像とを揃えることができる。従って、各々の撮影装置で照明光や環境温度等の撮影条件がばらついた場合であっても、どの撮影装置をとっても高品質の顔画像を得ることができる。
【0174】
本発明に係るIDカード作成システムによれば、顔画像入りのIDカードを作成する場合に、複数の撮影装置のうち1つを基準撮影装置と定め、基準撮影装置により取得された基準撮影画像に基づいて基準撮影装置以外の撮影装置により取得された撮影画像の色補正をする場合には、基準撮影装置以外の撮影装置により取得された被撮影者の顔画像を色補正した出力画像と、基準撮影装置により取得された被撮影者の顔画像を色補正した出力画像とを揃えることができる。従って、各々の撮影装置で照明光や環境温度等の撮影条件がばらついた場合であっても、高品質の顔画像入りのIDカードを作成することができる。
【0175】
この発明は、自動車免許証等の免許証類、身分証明書、パスポート、外国人登録証、図書館利用カード、キャッシュカード、クレジットカード、従業者証、社員証、会員証、医療カード及び学生証などのIDカードのIDカード作成システムに適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態としての色補正方法が適用されるIDカード作成システム10の構成例を示すブロック図である。
【図2】IDカード作成システム10における色補正例を示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る各実施例としての従業者証発行システム100の構成例を示すブロック図である。
【図4】色補正LUTの修正時の撮影例を示すイメージ図である。
【図5】その情報取得領域の設定例を示す拡大図である。
【図6】撮影ユニットUiの構成例を示すブロック図である。
【図7】カメラ12の内部構成例を示すブロック図である。
【図8】基準撮影ユニットUjとされたカメラNo.#jにおける色補正LUTの修正例を示すフローチャートである。
【図9】従業者証の交付申請書40の構成例を示すイメージ図である。
【図10】従業者証30の構成例を示すイメージ図である。
【図11】従業者証プリンタ16の構成例を示す概念図である。
【図12】第1の実施例(実施例1)としての従業者証発行システム100における処理例を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施例(実施例2)としての従業者証発行システム100’における処理例を示すフローチャートである。
【図14】実施例3としてのIDカード作成システムの構成図(その1)
【図15】実施例3としてのIDカード作成システムの構成図(その2)
【図16】実施例3としてのIDカード作成システムの構成図(その3)
【符号の説明】
1 基準被写体
7 白色板
8 肌色板
10 IDカード作成システム
11 固定ディスク駆動装置(HDD)
12 カメラ
13 入力ツール
14 CPU(制御装置)
15 EEPROM
16 従業者証プリンタ(IDカード作成手段)
17 モニタ
18 光源
24 カメラ制御部
30 従業者証(IDカード)
35 サーバー装置
36 データベース
40 交付申請書
70 背景板
Claims (14)
- 基準撮影装置により白色、肌色および背景板色を含む基準被写体を撮影して取得された基準撮影画像情報に基づいて、撮影装置により取得された撮影画像の色補正することを特徴とするIDカード作成システムにおける色補正方法であって、
前記撮影装置で白色、肌色および背景板色を含む参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、
前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、
前記相対値に基づいて前記撮影装置に対応する色補正変換テーブルを作成し、
前記色補正変換テーブルを用いて前記撮影装置により取得された前記撮影画像の色補正を行うことを特徴とするIDカード作成システムにおける色補正方法。 - 前記撮影装置に対応する前記色補正変換テーブルは、
前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、
前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、
前記相対値に基づいて前記基準撮影画像情報に対応する色補正変換テーブルを修正することによって作成されることを特徴とする請求項1記載のIDカード作成システムにおける色補正方法。 - 前記撮影装置に対応する前記色補正変換テーブルは、
前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、
前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、
前記相対値に基づいて前記基準撮影装置に対応する色補正変換テーブルを修正することによって作成されることを特徴とする請求項1記載のIDカード作成システムにおける色補正方法。 - 前記撮影装置で被撮影者を撮影する通常撮影モードと、前記撮影装置に対応する前記色補正変換テーブルを作成する色補正変換テーブル作成モードとが設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のIDカード作成システムにおける色補正方法。
- 前記色補正変化テーブル作成モードを実行するに当たって、専用のID番号情報が設定されることを特徴とする請求項4に記載のIDカード作成システムにおける色補正方法。
- 被撮影者の少なくとも一部の画像が付帯されたIDカードを作成するIDカード作成システムであって、
前記被撮影者の少なくとも一部を撮影して得られる撮影画像に基づいて撮影画像情報を取得する撮影装置と、
前記撮影画像情報に基づいて、前記被撮影者の少なくとも一部の画像を付帯されたIDカードを作成するカード作成手段とを備え、
前記撮影装置で白色、肌色および背景板色を含む参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、
前記参照撮影画像情報と基準撮影装置により白色、肌色および背景板色を含む基準被写体を撮影して取得される基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、
前記相対値に基づいて前記撮影装置に対応する色補正変換テーブルを作成し、
前記色補正変換テーブルを用いて、前記撮影画像を色補正することを特徴とするIDカード作成システム。 - 前記撮影装置に対応する前記色補正変換テーブルは、
前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、
前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、
前記相対値に基づいて前記基準撮影装置に対応する色補正変換テーブルを修正することによって作成されることを特徴とする請求項6に記載のIDカード作成システム。 - 前記基準画像情報が前記カード作成手段に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のIDカード作成システム。
- 前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、
前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、
前記相対値に基づいて、前記撮影装置および前記カード作成手段に対応する色補正変換テーブルを作成し、
前記色補正変換テーブルを用いて前記撮影画像情報を色補正し、
色補正された前記撮影画像情報に基づいて、前記被撮影者の少なくとも一部の画像を付帯したIDカードを作成することを特徴とする請求項8に記載のIDカード作成システム。 - 前記撮影装置および前記カード作成手段に対応する前記色補正変換テーブルは、
前記撮影装置で参照被写体を撮影して参照撮影画像情報を取得し、
前記参照撮影画像情報と前記基準撮影画像情報とを比較して相対値を算出し、
前記相対値に基づいて前記基準画像情報に対応する色補正変換テーブルを修正することによって作成されることを特徴とする請求項9に記載のIDカード作成システム。 - 前記基準画像情報に対応する色補正変換テーブルが前記カード作成手段に設けられていることを特徴とする請求項10に記載のIDカード作成システム。
- 前記撮影装置で被撮影者を撮影する通常撮影モードと、前記撮影装置および前記カード作成手段に対応する前記色補正変換テーブルを作成する色補正変換テーブル作成モードとが設けられていることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載のIDカード作成システム。
- 前記色補正変化テーブル作成モードを実行するに当たって、専用のID番号情報が設定されることを特徴とする請求項12に記載のIDカード作成システム。
- 被撮影者の顔を含む画像が付帯されたIDカードを作成することを特徴とする請求項6乃至13のいずれかに記載のIDカード作成システム。
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