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JP5111926B2 - 大口注文処理システム - Google Patents
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Description

本発明は、金融市場に発注される大口注文を処理するための大口注文処理システムに関する。
金融市場において、大量の資金を運用する機関投資家等の発注者から発注される注文は大口であり、一般の市場(証券取引所)にそのまま発注すると、発注者自らの注文の大きさによって、発注者自身にとって不利な方向に価格が動く、所謂マーケットインパクトが生じてしまう。このため、機関投資家等の資金運用においては、このマーケットインパクトを如何に抑えていくかが重要となる。
近年の金融市場における、マーケットインパクトを抑えることの可能な大口注文の処理方法には、大別すると、証券取引市場でのアルゴリズムトレードと、市場外での取引がある。
アルゴリズムトレードは、大口注文についての発注条件(発注タイミング、発注単位、成行き/指値等)に関する特定の指示内容をアルゴリズムとしてコンピュータに登録し、コンピュータがアルゴリズムの指示にしたがって、注文を細分化し、証券取引市場への発注条件に合致したときに、流動性のある証券取引市場に発注していくことで大口注文を処理する方法である。
市場外での取引は、大口の注文を、市場に流さずに匿名性の高い市場外において取引相手先をみつけて、一挙に約定させる方法であり、主に欧州における大口注文専用のPTS(私設取引システム)等で運用されている。
これらの大口注文の処理方法については、例えば、次の非特許文献1,2に証券取引市場でのアルゴリズムトレード、非特許文献3に市場外での取引、が夫々紹介されている。
マンスリーレポート2004年12月号、『米国でブームとなっている新たなトレーディング手法〜アルゴリズム・トレード〜』、online、 HYPERLINK "http://www.kessaicenter.com/kaigai/monthly21.pdf" http://www.kessaicenter.com/kaigai/monthly21.pdf、証券決済制度改革推進センター、2007.4.6検索 NRI未来創発NEWSletter、2006.7 Vol.47、『証券市場に普及する「アルゴリズム取引」』、online、 HYPERLINK "http://www.nri.co.jp/publicity/n#letter/2006/pdf/nl20060701.pdf" http://www.nri.co.jp/publicity/n#letter/2006/pdf/nl20060701.pdf、株式会社野村総合研究所広報部、2007.4.6検索 『夜間取引(マネックスナイター)』、online、 HYPERLINK "http://www.monex.co.jp/Etc/00000000/guest/G3203/nighter/index.htm" http://www.monex.co.jp/Etc/00000000/guest/G3203/nighter/index.htm、マネックス証券株式会社、2007.4.6検索
証券取引市場でのアルゴリズムトレードによれば、大口注文を一挙に証券取引市場に流さないので、証券取引市場におけるマーケットインパクトを抑えることができる。
また、市場外で大口注文を処理しても、証券取引市場に大口注文が流れるわけではないので、証券取引市場におけるマーケットインパクトを与えずに済む。
ところで、上述した2つの大口注文の処理方法は、互いに「証券取引市場」と「市場外」という異なる取引場所における全く異なる独立した方法である。
現在の金融市場における上記2つの大口注文の処理方法の関係を図5に示す。
図5に示すように、証券取引市場でのアルゴリズムトレードと、市場外での取引とは、夫々別個にシステム化されており、夫々の取引方法ごとに、別個の発注処理指示画面を介して別個に発注を行うようになっている。
例えば、発注元が、証券取引市場でのアルゴリズムトレードによる大口注文の処理を所望する場合には、アルゴリズムトレードシステムの発注指示画面において、大口注文の発注条件(発注タイミング、発注単位、成行き/指値等)に関する特定の指示内容をアルゴリズムとして設定(入力)して、発注を指示する。アルゴリズムトレードシステムの発注指示画面を介して発注が指示されると、証券会社等に設けられているアルゴリズム処理プログラムが発注指示画面において入力されたアルゴリズムにしたがって、大口注文を細分化し、細分化された注文が証券取引市場への発注条件に合致したときに、その細分化された注文を証券取引市場に発注する。証券取引市場に発注した注文が約定したときは、アルゴリズム処理プログラムを介して、発注元に約定内容が通知される。
また、例えば、発注元が、市場外での取引での大口注文の処理を所望する場合には、市場外取引システムの発注画面において、所定の約定条件を設定して大口注文を発注入力する。
市場外処理システムの発注画面を介して大口注文が発注されると、証券会社等に設けられている市場外処理プログラムが発注画面に入力された約定条件に合致する市場外の注文を検索し、約定条件に合致する市場外の注文と約定する。市場外に発注した注文が約定したときは、市場外処理プログラムを介して、発注元に約定内容が通知される。
このように、従来、証券取引市場でのアルゴリズムトレードと市場外取引は、夫々システム化されてはいるものの、完全に独立したサービスであり、発注元は、大口注文を発注する際にいずれか所望の取引システムを選択する必要がある。
しかし、一方のシステムを選択して発注した後に、他方のシステムにおいて約定が成立可能な状況であるような場合、一方のシステムにおいてした発注を取消しした後に、新たに他方のシステムにおいて発注し直さなければならず、再発注の作業に時間を要することによって約定のタイミングを逃してしまい易い。
また、証券取引市場、市場外のいずれにおいても、発注状況は時間と共に変動し、大口注文を処理するのにいずれが有利となるかは変動し易い。しかるに、その都度、取引システムを切換えて発注し直すのでは、再発注するための作業が煩雑化し、発注作業者の負担を増大させてしまう。
また、証券取引市場での取引システムと市場外での取引システムとは、サービスが完全に独立したものであり、現在の金融市場において両者のシステムを統合させることは難しい。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、約定のタイミングを逃すことなく、発注作業者の負担を軽減して、効率的に、マーケットインパクトを与えることなく大口注文を処理することの可能な大口注文処理システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による大口注文処理システムは、証券取引市場において行うアルゴリズムトレードの内容を設定させるためのアルゴリズム処理内容設定部と大口注文の約定が可能な場合に市場外取引を行うか否かを選択させるための市場外処理要否選択部を有する発注指示画面と、前記発注指示画面を介して発注指示された注文を、前記アルゴリズム処理内容設定部を介して設定されたアルゴリズムにしたがって、前記証券取引市場に発注するアルゴリズム発注手段と、市場外に発注された注文に対する取引を行う市場外処理手段と、潜在注文を記録する潜在注文保管部と、前記発注指示画面の入力を介して発注指示された注文のうち、前記市場外処理要否選択部を介して前記大口注文の約定が可能な場合に市場外取引を行うとの選択がなされた注文を、潜在注文として前記潜在注文保管部に記録する潜在注文記録手段と、市場・市場外注文処理方法判別執行手段と、を有し、前記市場・市場外注文処理方法判別執行手段は、前記アルゴリズム発注手段を介して前記証券取引市場に発注されている注文のうちの潜在注文の未約定分における発注分の約定、潜在注文の未約定分同士の対当又は潜在注文の未約定分と前記市場外に発注されている注文との対当、及び潜在注文の未約定分の前記市場外取引での約定、をリアルタイムに監視する取引状態監視手段と、前記取引状態監視手段が監視した時点で、潜在注文の未約定分同士が対当する又は潜在注文の未約定分が前記市場外に発注されている注文と対当する場合、互いに対当する潜在注文の未約定分又は前記市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分のうち前記アルゴリズム発注手段を介して前記証券取引市場に発注されている発注分についてはその発注を取り消し、互いに対当する潜在注文の未約定分又は前記市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分を前記市場外に回送し、前記市場外処理手段を介して約定させる市場・市場外の取引方法判別手段と、前記潜在注文保管部に記録されている潜在注文のうち、前記証券取引市場でのアルゴリズムトレード又は前記市場外取引での約定分を前記潜在注文保管部から削減する潜在注文管理手段と、前記潜在注文保管部に記録されている潜在注文についての前記アルゴリズム発注手段による発注を未約定分に制限するアルゴリズム発注手段発注制限手段と、を有することを特徴としている。
また、本発明の大口注文処理システムにおいては、前記市場・市場外注文処理方法判別執行手段は、前記取引状態監視手段が監視した時点で、潜在注文の未約定分同士が対当する場合、前記市場・市場外の取引方法判別手段が、互いに対当する潜在注文の未約定分のうち前記アルゴリズム発注手段を介して前記証券取引市場に発注されている発注分についてはその発注を取り消し、互いに対当する潜在注文の未約定分を前記市場外に回送し、前記市場外処理手段を介して約定させ、次いで、前記取引状態監視手段が監視した時点で、その他の潜在注文の未約定分に関し、前記市場外に発注されている注文と対当するものがある場合、前記市場・市場外の取引方法判別手段が、前記市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分のうち前記アルゴリズム発注手段を介して前記証券取引市場に発注されている発注分についてはその発注を取り消し、前記市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分を前記市場外に回送し、前記市場外処理手段を介して約定させるのが好ましい。
本発明によれば、約定のタイミングを逃すことなく、発注作業者の負担を軽減して、効率的に、マーケットインパクトを与えることなく大口注文を処理することの可能な大口注文処理システムが得られる。
図1は本発明の一実施形態にかかる大口注文処理システムの概略構成を示す説明図、図2は本実施形態の大口注文処理システムにおける発注指示画面の一例を概念的に示す説明図、図3は本実施形態の大口注文処理システムにおける、アルゴリズムトレードと市場外取引との関係を示す説明図、図4は本実施形態の大口注文処理システムによる大口注文の処理手順を示すフローチャートであり、(a)は発注元からの発注指示からアルゴリズム発注手段に回送するまでの手順、(b)は市場・市場外注文処理方法判別執行手段を介した処理手順を示している。
本実施形態の大口注文処理システム1は、図1に示すように、発注指示画面2と、アルゴリズム発注手段3と、市場外処理手段4と、潜在注文保管部5と、潜在注文記録手段6と、市場・市場外注文処理方法判別執行手段7を有している。
発注指示画面2は、図2に示すように、アルゴリズム処理内容設定部2aと、市場外処理要否選択部2bを有している。
アルゴリズム処理内容設定部2aは、従来公知のアルゴリズムトレードにおける設定項目と同様、例えば、発注数量・発注時間等の発注パターン、発注待機条件、成行き/指値の選択、その他の証券取引市場において行うアルゴリズムトレードを行うために必要な項目についての条件を設定することができるように構成されている。なお、便宜上、図2ではアルゴリズム処理内容設定部2aについての具体的な画面レイアウトは省略してある。
市場外処理要否選択部2bは、大口注文の約定が可能な場合に市場外取引を行うか否かの選択入力項目であり、選択指定欄2b1と、値段指定欄2b2を有している。
選択指定欄2b1は、大口注文の約定が可能な場合に市場外取引を行うか否かの選択をチェック入力によって行うことができるように構成されている。
値段指定欄2b2は、選択指定欄2b1にチェック入力(大口注文の約定が可能な場合における市場外取引を行う旨の選択)がされた場合における、市場外取引において許容できる取引値段を指定することができるように構成されている。
アルゴリズム発注手段3は、従来公知のアルゴリズム発注プログラムと同様、アルゴリズム処理内容設定部2aを介して設定されたアルゴリズムにしたがって、証券取引市場に発注するプログラムで構成されている。
市場外処理手段4は、従来公知の市場外処理プログラムと同様、市場外で発注された注文に対する取引を処理するプログラムで構成されている。
潜在注文保管部5は、潜在注文を保管するためのデータベース等のデータ管理システムで構成されている。
潜在注文記録手段6は、発注指示画面2の入力を介して発注指示された注文のうち、市場外処理要否選択部2bを介して『大口注文の約定が可能な場合に市場外取引を行う』旨の選択がなされた注文を、潜在注文として潜在注文保管部5に記録するプログラムで構成されている。
市場・市場外注文処理方法判別執行手段7は、次の(1)〜(4)機能を備えたプログラムで構成されている。
(1)取引状態監視機能
次の取引状態をリアルタイムに監視する。
・アルゴリズム発注手段3を介して証券取引市場に発注されている注文のうちの潜在注文の未約定分における発注分の約定。
・潜在注文の未約定分同士の対当(売買条件の成立)又は潜在注文の未約定分と市場外に発注されている注文との対当。
・潜在注文の未約定分の市場外取引での約定。
(2)市場・市場外の取引方法判別機能
潜在注文の未約定分同士が対当する又は潜在注文の未約定分が市場外に発注されている注文と対当する場合、互いに対当する潜在注文の未約定分又は市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分のうち、アルゴリズム発注手段3を介して証券取引市場に発注されている発注分についてはその発注を取り消し、互いに対当する潜在注文の未約定分又は市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分を市場外に回送し、市場外処理手段4を介して約定させる。
(3)潜在注文管理機能
潜在注文保管部に記録されている潜在注文のうち、証券取引市場でのアルゴリズムトレード又は市場外取引での約定分を潜在注文保管部から削減する。
(4)アルゴリズム発注手段発注制限機能
前記潜在注文保管部に記録されている潜在注文についてのアルゴリズム発注手段3による発注を未約定分に制限する。これは、次の理由による。
上述のように、アルゴリズム発注手段3は、アルゴリズム処理内容設定部2aを介して設定されたアルゴリズムにしたがって、証券取引市場に発注するプログラムで構成されており、そのプログラム自体が、発注指示画面2の入力を介して発注指示された注文についての証券取引市場でのアルゴリズムトレードによる取引における約定・未約定の数量を管理する機能を備えている。
そして、発注指示画面2の市場外処理要否選択部2bにおいて、『大口注文の約定が可能な場合に市場外取引を行わない』旨が選択された注文については、市場外処理手段4、潜在注文保管部5、潜在注文記録手段6、及び市場・市場外注文処理方法判別執行手段7は何ら機能せず、専らアルゴリズム発注手段3が、発注指示された注文についての約定・未約定の数量を独自に管理しながら、証券取引市場への発注を行う。
しかし、アルゴリズム発注手段3が発注する注文には、発注指示画面2の市場外処理要否選択部2bにおいて、『大口注文の約定が可能な場合に市場外取引を行う』旨が選択され、潜在注文記録手段6を介して潜在注文保管部5に記録された潜在注文も含まれている。潜在注文は、所定の条件を満足する場合に市場・市場外注文処理方法判別執行手段7の制御のもと市場外処理手段4を介して市場外で約定される。このため、アルゴリズム発注手段3自体による、証券取引市場でのアルゴリズムトレードによる取引における約定・未約定の数量を管理する機能では、潜在注文について市場外処理手段4を介して市場外で約定された数量を認識できない。
しかるに、この市場外処理手段4を介して市場外で約定された数量を含めて、潜在注文についての約定・未約定の数量は、潜在注文保管部5に記録されており、市場外処理手段4を介して市場外で約定される都度、市場・市場外注文処理方法判別執行手段7を介して、正確な残数量に更新されるとともにリアルタイムでチェックされている。
このように、潜在注文においては、未約定の数量は、アルゴリズム発注手段3独自では把握できず、市場・市場外注文処理方法判別執行手段7を介して把握することができる。
このため、本実施形態の大口注文処理システムでは、上述のように、市場・市場外注文処理方法判別執行手段7を介して、潜在注文保管部5に記録されている潜在注文についてのアルゴリズム発注手段3による発注を未約定分に制限するように制御している。
なお、発注指示画面2は、インターネット等の通信回線を介して発注元が使用するパソコンや情報端末等に提供される。また、アルゴリズム発注手段3、市場外処理手段4、潜在注文保管部5、潜在注文記録手段6及び市場・市場外注文処理方法判別執行手段7は、証券会社等の注文執行会社のサーバに設けられる。
このように構成された本実施形態の大口注文処理システムを用いた大口注文の処理の流れについて図3及び図4を用いて説明する。
発注元は、アルゴリズムトレードの発注指示画面2のアルゴリズム処理内容設定部2aにおいて、発注数量・発注時間等の発注パターン、発注待機条件、成行き/指値の選択等アルゴリズムトレードを行うために必要な項目についての条件を設定する。また、市場外処理要否選択部2bにおいて、大口注文の約定が可能な場合に市場外取引を行うか否かについての選択を行う(ステップS1)。発注指示画面2での入力内容は、インターネット等の回線を経由して注文執行会社のサーバへ送られる。これにより、発行元から注文執行会社に対して、大口注文についてのアルゴリズム発注指示がなされる(図4(a))。
注文執行会社のサーバでは、潜在注文記録手段6が、発注指示画面2における市場外処理要否選択部2bの入力内容をチェックする(ステップS2)。『大口注文の約定が可能な場合に市場外取引を行う』旨の選択がされている場合、当該注文を潜在注文として潜在注文保管部5に銘柄、数量、値段等の注文内容を記録する(ステップS3)。
次いで、当該注文は、アルゴリズム発注手段3に回送される(ステップS4)。
アルゴリズム発注手段3は、アルゴリズム処理内容設定部2aを介して設定されたアルゴリズム(発注数量・発注時間等の発注パターン、発注待機条件、成行き/指値の選択等)にしたがって、当該注文を細分化し、証券取引市場への発注条件に合致したときに、証券取引市場に発注する。
市場・市場外注文処理方法判別執行手段7は、潜在注文保管部5に記録されている潜在注文に対し、次の処理を行う(図4(b))。
市場・市場外注文処理方法判別執行手段7は、アルゴリズム発注手段3を介して証券取引市場に発注されている注文のうちの潜在注文の未約定分における発注分の約定、潜在注文の未約定分同士の対当又は潜在注文の未約定分と市場外に発注されている注文との対当、及び潜在注文の未約定分の市場外取引での約定、をリアルタイムに監視する(ステップS11)。
また、市場・市場外注文処理方法判別執行手段7は、潜在注文保管部5に記録されている潜在注文のうち、証券取引市場でのアルゴリズムトレード又は市場外取引での約定分を潜在注文保管部5から削減する(ステップS12)。
また、市場・市場外注文処理方法判別執行手段7は、潜在注文の未約定分同士が対当する場合、互いに対当する潜在注文の未約定分のうちアルゴリズム発注手段3を介して証券取引市場に発注されている発注分があるか否かをチェックする(ステップS13、S14)。そして、証券取引市場に発注されている発注分については、その発注を取り消す(ステップS15)。そして、互いに対当する潜在注文の未約定分を市場外に回送し、市場外処理手段4を介して即座に約定させる(ステップS16)。
次いで、市場・市場外注文処理方法判別執行手段7は、その他の潜在注文の未約定分が市場外に発注されている注文と対当する場合、市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分のうちアルゴリズム発注手段3を介して証券取引市場に発注されている発注分があるか否かをチェックする(ステップS17、S18)。そして、証券取引市場に発注されている発注分については、その発注を取り消す(ステップS19)。そして、市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分を市場外に回送し、市場外処理手段4を介して即座に約定させる(ステップS20)。
以後、潜在注文保管部5に記録される潜在注文の未約定分がなくなるまで、ステップS11〜S20の処理を繰り返す。
また、市場・市場外注文処理方法判別執行手段7は、これらのステップS11〜S20の処理を行うとともに、潜在注文保管部5に記録されている潜在注文についてのアルゴリズム発注手段3による発注を未約定分に制限する。
このように、本実施形態の大口注文処理システムによれば、従来、大口注文の処置方法として夫々別個独立にシステム化されている証券取引市場でのアルゴリズムトレードと市場外での取引との両方の注文処理方法を制御することができる。このため、発注者は、発注指示を一度するだけで、大口の注文間での約定が可能な条件を満足する場合には市場外で一挙に処理し、市場外で処理できない場合には流動性の高い証券取引市場でのアルゴリズムトレードによる処理を行うことができる。
なお、大口注文処理を市場外で一挙に処理しても、証券取引市場に大口注文が流れるわけではないため、証券取引市場に対しマーケットインパクトを与えることはない。また、証券取引市場に対してはアルゴリズムトレードによる処理を行うのでマーケットインパクトを抑えることができる。
従って、本実施形態の大口注文処理システムによれば、約定のタイミングを逃すことなく、発注作業者の負担を軽減して、効率的に、マーケットインパクトを与えることなく大口注文を処理することが可能となる。
本発明は、金融取引市場における大口注文のサービスを提供する分野に有用である。
本発明の一実施形態にかかる大口注文処理システムの概略構成を示す説明図である。 本実施形態の大口注文処理システムにおける発注指示画面の一例を概念的に示す説明図である。 本実施形態の大口注文処理システムを用いた金融市場における2つの大口注文の処理方法の関係を示す説明図である。 本実施形態の大口注文処理システムによる大口注文の処理手順を示すフローチャートであり、(a)は発注元からの発注指示からアルゴリズム発注手段に回送するまでの手順、(b)は市場・市場外注文処理方法判別執行手段を介した処理手順を示している。 現在の金融市場における上記2つの大口注文の処理方法の関係を示す概念図である。
符号の説明
1 大口注文処理システム
2 発注指示画面
2a アルゴリズム処理内容設定部
2b 市場外処理要否選択部
2b1 選択指定欄
2b2 値段指定欄
3 アルゴリズム発注手段
4 市場外処理手段
5 潜在注文保管部
6 潜在注文記録手段
7 市場・市場外注文処理方法判別執行手段

Claims (2)

  1. 証券取引市場において行うアルゴリズムトレードの内容を設定させるためのアルゴリズム処理内容設定部と大口注文の約定が可能な場合に市場外取引を行うか否かを選択させるための市場外処理要否選択部を有する発注指示画面と、
    前記発注指示画面を介して発注指示された注文を、前記アルゴリズム処理内容設定部を介して設定されたアルゴリズムにしたがって、前記証券取引市場に発注するアルゴリズム発注手段と、
    市場外に発注された注文に対する取引を行う市場外処理手段と、
    潜在注文を記録する潜在注文保管部と、
    前記発注指示画面の入力を介して発注指示された注文のうち、前記市場外処理要否選択部を介して前記大口注文の約定が可能な場合に市場外取引を行うとの選択がなされた注文を、潜在注文として前記潜在注文保管部に記録する潜在注文記録手段と、
    市場・市場外注文処理方法判別執行手段と、を有し、
    前記市場・市場外注文処理方法判別執行手段は、
    前記アルゴリズム発注手段を介して前記証券取引市場に発注されている注文のうちの潜在注文の未約定分における発注分の約定、潜在注文の未約定分同士の対当又は潜在注文の未約定分と前記市場外に発注されている注文との対当、及び潜在注文の未約定分の前記市場外取引での約定、をリアルタイムに監視する取引状態監視手段と、
    前記取引状態監視手段が監視した時点で、潜在注文の未約定分同士が対当する又は潜在注文の未約定分が前記市場外に発注されている注文と対当する場合、互いに対当する潜在注文の未約定分又は前記市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分のうち前記アルゴリズム発注手段を介して前記証券取引市場に発注されている発注分についてはその発注を取り消し、互いに対当する潜在注文の未約定分又は前記市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分を前記市場外に回送し、前記市場外処理手段を介して約定させる市場・市場外の取引方法判別手段と、
    前記潜在注文保管部に記録されている潜在注文のうち、前記証券取引市場でのアルゴリズムトレード又は前記市場外取引での約定分を前記潜在注文保管部から削減する潜在注文管理手段と、
    前記潜在注文保管部に記録されている潜在注文についての前記アルゴリズム発注手段による発注を未約定分に制限するアルゴリズム発注手段発注制限手段と、
    有することを特徴とする大口注文処理システム。
  2. 前記市場・市場外注文処理方法判別執行手段は、前記取引状態監視手段が監視した時点で、潜在注文の未約定分同士が対当する場合、前記市場・市場外の取引方法判別手段が、互いに対当する潜在注文の未約定分のうち前記アルゴリズム発注手段を介して前記証券取引市場に発注されている発注分についてはその発注を取り消し、互いに対当する潜在注文の未約定分を前記市場外に回送し、前記市場外処理手段を介して約定させ、次いで、前記取引状態監視手段が監視した時点で、その他の潜在注文の未約定分に関し、前記市場外に発注されている注文と対当するものがある場合、前記市場・市場外の取引方法判別手段が、前記市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分のうち前記アルゴリズム発注手段を介して前記証券取引市場に発注されている発注分についてはその発注を取り消し、前記市場外に発注されている注文と対当する潜在注文の未約定分を前記市場外に回送し、前記市場外処理手段を介して約定させることを特徴とする請求項1に記載の大口注文処理システム。
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