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JP5113324B2 - レンズホルダー及び光記録再生装置 - Google Patents
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レンズホルダー及び光記録再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、光記録再生装置等に使用されるレンズホルダーの製造に用いられるレンズホルダー用成形材料に関するものである。本発明は、さらに、このレンズホルダー用成形材料を用いて製造されるレンズホルダー、及びこのレンズホルダーを用いることを特徴とする光記録再生装置に関する。
CD、MD、DVD等の光記録再生装置においては、情報の記録及び再生を行うために光ピックアップが用いられる。光ピックアップは、レンズホルダーに保持された対物レンズを有し、この対物レンズにより、光源から入射した光を、光ディスク上に集光して、情報の記録や再生を行い、又光ディスクからの反射光は、対物レンズを通して受光素子に入射して、電気信号に変換される。現在、種々の光ピックアップが提案され、例えば特開2005−92949号公報等に記載されている。
図1は、このような光ピックアップの一例を示す斜視図である。この光ピックアップは、レンズホルダー1とサスペンションホルダー2からなり、レンズホルダー1の両側部にはそれぞれ2本、サスペンションワイヤー3、3’が設けられている。
サスペンションワイヤー3、3’の一方の端部はレンズホルダー1中に埋設しており、他端部はサスペンションホルダー2中に埋設して、さらに図示されていない制御手段と電気的に接続されている。サスペンションワイヤー3、3’は、弾性のある導電材料で構成されており、レンズホルダー1は、サスペンションワイヤー3、3’の弾性により、サスペンションホルダー2に変位可能に支持されている。
レンズホルダー1は、その中央部に円形の貫通孔4を有し、この貫通孔4に対物レンズ5が取り付けられている。又、レンズホルダー1には、方形状の貫通孔6、6’が設けられている。
さらに、レンズホルダー1には、対物レンズ5をフォーカス方向やトラッキング方向に移動させるための、コイル7、8及び8’が取付けられている。又、各コイル7、8及び8’の端部は、図示されていないが、サスペンションワイヤー3、3’に、それぞれ半田等で接合されている。
サスペンションホルダー2は、図示されていないヨークに固定され、このヨーク上には複数の磁石(図示されていない。)が固定して設けられ、これらの磁石は、コイル7に近接した位置に設置され、又貫通孔6、6’内、すなわちコイル8、8’内にそれぞれ挿入される。従って、前記制御手段より各サスペンションワイヤー3、3’に選択的に電流を流すことで、各コイルに電流を流し、発生する磁界及び磁石の作用で、対物レンズ5をフォーカス方向及び/又はトラッキング方向に移動させる。
このような光ピックアップの可動部であるレンズホルダーは、成形性、絶縁性の優れた材料の成形により形成され、この材料には、さらに次の特性が望まれている。
1.レンズホルダーの高レスポンス(微小な信号により感度よく動くこと)を実現するためにレンズホルダーの軽量化が望まれており、従って、レンズホルダーを形成する材料としては低比重の材料が望まれている。
2.光ディスクの回転等に起因する振動によっても共振しにくい高次共振が望まれている。この共振は、通常、サスペンションワイヤーの剛性等を調整することで回避できるが、さらに高レスポンス化されると、レンズホルダー自身の弾性率によっても共振が生じる。そこで、耐共振性は、(材料の弾性率/比重)1/2に比例するので、弾性率(剛性)の高い材料が望まれている。
3.光ピックアップの製造においては、レンズホルダー等の装着後、巻線の被覆を加熱分解して導通させるため、レンズホルダーは、360〜380℃の高温に0.5〜3秒程度曝されるが、この場合でも歪みや変形を生じないような、高温耐熱性が望まれている。
そこで、従来はこのような要求を満たすべく、液晶ポリマーがレンズホルダーを形成するための材料として広く用いられており、特開2005−50466号公報(段落0003)等に記載されている。
特開2005−92949号公報 特開2005−50466号公報(段落0003)
しかし、近年の記録密度の高度化や、高レスポンス化の要請に対応するため、レンズホルダーに関する要請はますます高度となっている。特に弾性率や線膨張率の異方性のない材料が求められるようになっている。
すなわち、異方性があると、光ピックアップの製造における加熱等により、レンズホルダーに歪みが生じ、対物レンズの位置の精度等が低下する等の問題が発生する。特に、対物レンズが設けられる位置が、レンズホルダーの中心になく、一方に偏っている場合この問題が大きい。しかし液晶ポリマーは、成形時の流動方向による異方性が大きい材料であり、この要請を満たすことができなかった。
本発明は、前記の特性、すなわち、高温耐熱性に優れ、高次共振を有し、軽量でかつ異方性が小さいレンズホルダーを与えることができ、成形性に優れたレンズホルダー用成形材料を提供することを課題とする。本発明は、さらに、このレンズホルダー用成形材料を用いて製造され、高温耐熱性に優れ、高次共振を有し、かつ軽量なレンズホルダー、及びこのレンズホルダーを用いる光記録再生装置を提供することを課題とする。
本発明者は、検討の結果、架橋樹脂であって、高温での動的粘弾性率が所定の値以上の樹脂を用いることにより、高温耐熱性に優れ、高次共振を有するレンズホルダーを与えることができ、かつ成形性に優れていることを見出し、本発明を完成した。又本発明者は、さらに、特定の架橋樹脂を用いることにより、さらに軽量でかつ異方性が小さいレンズホルダーを与えるとの課題も達成されることを見出した。
請求項1に記載の発明は、架橋樹脂を含み、かつ架橋後に360℃における動的粘弾性率が1MPa以上となる材料からなることを特徴とするレンズホルダー用成形材料である。
ここで架橋樹脂とは、その主鎖又は側鎖に架橋を形成することができる部分(架橋サイト)を有する樹脂、すなわち加熱や放射線照射により架橋反応を起こす能力を有する樹脂を言う。熱や放射線照射により、主鎖の切断が起き崩壊するポリイソブチレンやポリ塩化ビニリデン等の崩壊型樹脂とは区別される。この架橋樹脂を成形後、加熱や放射線照射を施すことにより、架橋された成形体を得ることができる。
架橋樹脂を架橋させて得られる成形体は、耐熱性、剛性に優れ、又耐クリープ性が良好である。又液晶ポリマーより配向性の小さい材料を用いることによって、液晶ポリマーを用いた場合に起こる異方性の問題が低減される。又、低比重で、絶縁性に優れる架橋樹脂を用いることによって、レンズホルダーの軽量化や高い絶縁性が達成される。さらに、架橋樹脂が架橋される前の段階では成形が容易であり、この段階で所定の成形を行い、成形後、加熱や放射線照射を施して架橋することにより、容易に優れた特性を有する成形体を得ることができる。
成形の方法としては、LIM成形、モールド成形、ブロー成形、トランスファー成形、射出成形等が挙げられる。架橋樹脂として、後述する環状ポリオレフィンや半芳香族ポリアミドを用いる場合は、射出成形が好ましく用いられる。
本発明のレンズホルダー用成形材料は、その架橋後の360℃における動的粘弾性率が1MPa以上であることを特徴とする。すなわち、実用的な架橋条件(放射線量等)の範囲内での架橋により、360℃における動的粘弾性率を1MPa以上とすることができる材料である。この特徴を有する材料を用いることにより、近年の要請を充分満足できる、優れた高温耐熱性や剛性(高次共振)を得ることができる。ここで、動的粘弾性率とは、周波数10Hz、昇温速度20℃/分の条件で測定した複素弾性率の実数部(E’貯蔵弾性率)の値である。
架橋樹脂としては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、天然ゴム、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の汎用の架橋型樹脂の使用も考えられるが、高温耐熱性、高い剛性、低比重を得るためには、ポリアミド6やポリアミド66等の脂肪族ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の芳香環を有するポリエステル樹脂、シクロペンテン、2−ノルボルネン、シクロテトラドデセン系単量体等の環状オレフィン単量体を重合して得られる環状ポリオレフィン、ポリアミド6T、ポリアミド9T等の半芳香族ポリアミドが好ましく例示される。
中でも、環状ポリオレフィン及び半芳香族ポリアミドが特に好ましく、請求項2及び請求項3はこの特に好ましい態様に該当する。
すなわち、請求項2の発明は、前記のレンズホルダー用成形材料であって、架橋樹脂が、環状ポリオレフィンであることを特徴とするレンズホルダー用成形材料である。環状ポリオレフィンを架橋した樹脂は、剛性が高く、特に低比重であるので好ましい。又、環状ポリオレフィンは成形性に優れ、非晶質樹脂であるため異方性が小さく、さらに放射線照射することにより、容易に優れた高温耐熱性を有する成形品が得られる。
請求項3の発明は、前記のレンズホルダー用成形材料であって、架橋樹脂が、半芳香族ポリアミドであることを特徴とするレンズホルダー用成形材料である。半芳香族ポリアミドとは、例えば、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンと、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸を縮合して得られ、分子中に脂肪族鎖と芳香環を有するポリアミドでありポリアミド6T、ポリアミド9T等が挙げられる。
半芳香族ポリアミドは、低比重で、剛性が高い。又、成形性に優れ、放射線照射することにより、容易に優れた高温耐熱性を有する成形品が得られる。
本発明のレンズホルダー用成形材料は、架橋樹脂に加えて、好ましくは、さらに補強材として充填剤を含有する。充填剤を含有することにより、架橋後の360℃における動的粘弾性率を1MPa以上とするために必要な、架橋剤量や放射線の照射量を低減することができる。
充填剤が含有される場合、充填剤は架橋樹脂と混練され、その後成形し、さらに放射線の照射等による架橋が施され、レンズホルダーが得られる。
充填剤の添加量は、架橋型樹脂の100重量部に対し、5〜100重量部が好ましい。充填剤の含有量が5重量部未満の場合は、架橋剤量を増やす又は放射線の照射量を高める必要があり、脆くなる傾向にある。充填剤の含有量が100重量部を越える場合は、流動性が低下し、精密なレンズホルダーの形状に成形することが困難となる場合がある。
充填剤としては、ガラス繊維、中空ガラス粒子や発泡金属等の中空物質、塩基性硫酸マグネシウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、チタン酸カリウムウィスカ等の無機系ウィスカ、モンモリロナイト、合成スメクタイト、全芳香族ポリアミド繊維等が挙げられる。
中でもガラス繊維は、補強効果が高く又安価であるので好ましく用いられる。又、中空物質も、共振特性が優れる点で好ましく用いられる。中空物質としては、住友3M社製のグラスバブルズ(登録商標)等が挙げられる。
本発明は、前記のレンズホルダー用成形材料に加えて、このレンズホルダー用成形材料より得られるレンズホルダーを提供する。すなわち請求項4に記載の発明は、前記のレンズホルダー用成形材料を用いて得られるレンズホルダーであって、架橋後の360℃における動的粘弾性率が1MPa以上であることを特徴とするレンズホルダーを提供するものである。
本発明のレンズホルダーは、前記のレンズホルダー用成形材料を成形し、架橋して得ることができる。架橋後の動的粘弾性率は、架橋樹脂の種類や、架橋度、充填剤の有無や種類等により変動する。従って、架橋樹脂の種類や充填剤の有無や種類が決められた後は、成形品の架橋後の360℃における動的粘弾性率が1MPa以上となるように、架橋度が調整される。すなわち、架橋度の範囲は、架橋樹脂の種類により異なり具体的に定めることはできないが、360℃における動的粘弾性率が1MPa以上となるような範囲と規定される。この架橋度の具体的範囲は、例えば、架橋を放射線照射により行う場合は、放射線照射量を振った実験により、容易に定めることができる。
架橋の方法としては、架橋剤を用い加熱による方法、電子線や他の放射線を用いて架橋する方法等が挙げられる。ただし、架橋樹脂として、フェノール樹脂等の通常の熱硬化性樹脂を用いる場合は、成形時にいわゆるバリが生じやすく、精密なレンズホルダーを成形することは困難となる場合がある。一方、電子線や他の放射線を用いて架橋する方法では、このような問題が生じにくく、成形時の温度、流動性の制限を伴わないため好ましい。請求項5は、この好ましい態様に該当し、前記のレンズホルダー用成形材料を成形し、前記架橋樹脂を放射線架橋して得られることを特徴とするレンズホルダーを提供するものである。放射線としては、電子線の他、γ線等を挙げることができる。
前記のように、架橋に必要な放射線量は、架橋樹脂の種類や、架橋助剤の有無や種類、充填剤の有無や種類等により変動し限定されないが、架橋後の360℃における動的粘弾性率が1MPa以上とするために必要な量照射される。
架橋後の成形品には、メッキ等により回路形成を行うことができる。これにより、MIDタイプの光ピックアップを提供することが可能である。
本発明は、さらに、前記のレンズホルダーを用いることを特徴とする光記録再生装置を提供する(請求項6)。この光記録再生装置は、前記の優れた特性を有するレンズホルダーを用いているので、信頼性に優れた光記録再生装置である。
なお、レンズホルダーを形成する材料の架橋後の360℃における動的粘弾性率は1MPa以上であるが、より好ましくは、5MPa以上である。又、室温における弾性率が5GPa以上のものが好ましい。
本発明のレンズホルダー用成形材料は、成形性に優れるとともに、この材料の成形品に架橋を施すことにより、360℃における動的粘弾性率が1MPa以上の成形品を得ることができる。このようにして得られた成形品からなる本発明のレンズホルダーは、高温耐熱性に優れ、高次共振を有する。さらに、異方性が小さい材料を用いることによって、ピックアップの形成の際の加熱によっても歪むことはなく対物レンズの位置の精度に優れたレンズホルダーが得られ、又低比重の材料を用いることによって、軽量であるので高レスポンスであるとの優れた特徴を有するレンズホルダーが得られる。従って、このレンズホルダーを用いた本発明の光記録再生装置は、信頼性の高い光記録再生装置であり、CD、MD、DVD等として好適に用いられる。
次ぎに前記の発明を実施するための具体的な形態を説明する。
架橋樹脂を架橋する方法としては、放射線を用いて架橋する方法以外にも、架橋剤を用いて加熱により方法が挙げられるが、架橋剤としては、硫黄系化合物、ジアルキルペルオキシド類、ペルオキシケタール類;ペルオキシエステル類;ハイドロペルオキシド類等の有機過酸化物が例示される。架橋剤を用いる場合は、架橋型樹脂に、硫黄系化合物や有機過酸化物を配合し、必要に応じて架橋助剤を配合して加熱し、架橋反応を行う。
架橋剤を用いて加熱する方法、放射線を用いて架橋する方法のいずれの場合も、架橋助剤の併用下に架橋することにより、架橋を促進し、優れた耐熱性や剛性が得られるので好ましい。架橋助剤としては、加硫促進剤、加硫促進助剤(架橋剤として硫黄を用いる場合)、オキシム類;アクリレートもしくはメタクリレート類;ビニルモノマー類;アリル化合物類;マレイミド化合物類等が挙げられる。
架橋樹脂として環状ポリオレフィンを用いる場合、その原料である環状オレフィン単量体としては、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネン等の2−ノルボルネン系単量体、ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン等のシクロペンテン系単量体、テトラシクロ−3−ドデセン、8−メチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−ヘキシルテトラシクロ−3−ドデセン、2,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、5,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン等のテトラシクロドデセン系単量体が例示される。
環状ポリオレフィンは、例えば、前記の環状オレフィン単量体と、エチレンやアクリル酸エステル類等の環状オレフィン単量体との共重合可能な不飽和基を持つ他の単量体を、ランダム付加共重合する方法や、他の単量体とともに環状オレフィン単量体を開環重合し開環重合体に水素添加する方法等により製造することができる。用いる触媒や溶媒、反応温度等の重合の条件は、特開平8−20692号公報等に記載の公知の条件を採用することができる。
本発明のレンズホルダーは、例えば、以下に示す方法により製造される。すなわち、先ず、前記の架橋樹脂、必要により加えられる充填剤及び架橋助剤等を混練する。得られた均一混合物を、射出成形等の手段によりレンズホルダーの形状に成形した後、加熱や放射線照射がされ、架橋樹脂が架橋され、本発明のレンズホルダーが得られる。このようにして得られたレンズホルダーは、そのまま光記録再生装置の光ピックアップに用いられる場合もあるが、さらに、切削、研磨等が施されて、加工された後に用いられる場合もある。
次に本発明を実施例により説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない限り、他の形態への変更も可能である。
実施例1〜4及び比較例1〜4
[架橋樹脂]
架橋樹脂としては、次に示す市販品(1)〜(3)を用いた。
(1)アペル6013T : COC(環状ポリオレフィン) 三井化学株式会社製
Tg=125℃: MFR15(260℃)
(表1中では「アペル」と表示する。)
(2)グリボリーGV−1H : 半芳香族ポリアミド/GF40% エムス昭電社製
(表1中では「グリボリー」と表示する。)
(3)トレコン1301G: ポリブチレンテレフタレート(PBT) 東レ社製
(表1中では「トレコン」と表示する。)
又、比較のために、次の液晶ポリマーを用いて同様な実験を行った。
スミカスーパー5008: 住友化学社製 (表1中では「LCP」と表示する。)
前記の架橋樹脂(又は液晶ポリマー)のそれぞれに、表1に示す配合割合で、下記の架橋助剤及び充填剤を配合し、射出成形により5cm×7cm×厚さ1mmのプレートを成形した。
[架橋助剤]
DA−MGIC: ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート(四国化成社製 融点50℃)(表1中では「DAMGIC」と表示する。)
TAIC : トリアリルイソシアヌレート(日本化成社製)(表1中では「TAIC」と表示する。)
[充填剤]
ECS03T−289/PL: アミノシラン処理チョップドガラスファイバー 日本電気硝子社製 (表1中では「ECS」と表示する。)
グラスバブルズS60H(登録商標): 中空ガラス 住友3M社製
(表1中では「S60H」と表示する。)
バルカン9A32: 着色用カーボン(表1中では「カーボン」と表示する。)
成形後、表1に示す照射量の電子線を照射し、架橋を行った。その後下記の方法で、室温での弾性率、360℃での動的粘弾性率、レンズホルダーの加工性、レンズホルダーの変形、異方性を測定しその結果を表1に示した。
[測定法]
室温での弾性率: ISO178に従って測定した。(表1中では「室温弾性率」と表示し、GPaの単位で表示する。)
動的粘弾性率: アイティー計測制御社製DVA−200による粘弾性測定器により周波数10Hz、昇温速度20℃/分の条件で測定される貯蔵弾性率の値。(表1中では「貯蔵弾性率」と表示し、DMS×10で表示する。)
レンズホルダーの加工性: レンズホルダーに巻線を行い、鉛フリーハンダに360℃で3秒間浸漬した後のホルダーの変形を目視で判定した。大きな変形が認められないものを○、認められるものを×とした。(表1中では「ボビン」と表示する。)
レンズホルダーの変形: レンズホルダーにレンズをセットし、エポキシでポッティングし、100℃、4時間で熱硬化させた際に、レンズの光軸中心のずれの有無で判定した。ずれが生じている場合を×、生じていない場合を○とした。(表1中では「変形」と表示する。)
異方性: レンズホルダーの変形は、材料の異方性と関係している。そこで成形時の流動方向の線膨張率、及びその垂直方向の線膨張率を、TMA−50(島津製作所製)により40〜100℃で測定し、これらの比(垂直方向の線膨張率/流動方向の線膨張率)を求めた。この比が大きい場合、異方性大と判断される。
Figure 0005113324
表1の結果より明らかなように、架橋樹脂を用いて成形し、電子線照射を施した実施例1〜4では、360℃での1MPa以上の動的粘弾性を有する成形品が得られ、レンズホルダーの加工性も優れ、又変形や異方性も小さい。特に、架橋樹脂に環状ポリオレフィンを用い、充填剤を添加した実施例1、2では、少ない電子線照射量で高い動的粘弾性が得られ、又比重が小さいので、この材料を用いて軽量なレンズホルダーが製造されることが示されている。
一方、架橋樹脂を用いながらも電子線照射を施さなかった比較例1〜3では、360℃での1MPa以上の動的粘弾性を有する成形品は得られず、又レンズホルダーの加工性も悪く、レンズホルダーとして使用することはできない。架橋樹脂の代りに、LCPを用いた比較例4では、動的粘弾性やレンズホルダーの加工性は優れるものの、異方性や変形が大きく、この点で実施例1〜4に比べて劣るものである。
レンズホルダーの一例を概念的に示す斜視図である。
符号の説明
1 レンズホルダー
2 サスペンションホルダー
3、3’ サスペンションワイヤー
4 貫通孔
5 対物レンズ
6、6’ 貫通孔’
7、8、8’ コイル

Claims (5)

  1. 半芳香族ポリアミド、芳香環を有するポリエステル樹脂、及び2−ノルボルネン系単量体、シクロペンテン系単量体及びテトラシクロドデセン系単量体から選ばれる環状オレフィン単量体の重合体又は共重合体である環状ポリオレフィンからなる群より選ばれる架橋樹脂、並びに架橋助剤を含む混合物を混練してなる成形材料を成形し、前記架橋樹脂を放射線架橋して得られ、360℃における動的粘弾性率が1MPa以上であることを特徴とするレンズホルダー。
  2. 前記架橋樹脂が、2−ノルボルネン系単量体、シクロペンテン系単量体及びテトラシクロドデセン系単量体から選ばれる環状オレフィン単量体の重合体又は共重合体である環状ポリオレフィンであることを特徴とする請求項1に記載のレンズホルダー。
  3. 前記架橋樹脂が、半芳香族ポリアミドであることを特徴とする請求項1に記載のレンズホルダー。
  4. 前記架橋助剤が、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート又はトリアリルイソシアヌレートであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のレンズホルダー。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のレンズホルダーを用いることを特徴とする光記録再生装置。
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