JP5113466B2 - 絶縁膜の製造方法、及び、絶縁膜 - Google Patents
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Description
それに対してリジッドなカゴ構造の飽和炭化水素であるアダマンタンやジアマンタンを分子内に導入したポリマーが開示されており、低い誘電率を有することが開示されている(特許文献1)。
<1> 膜形成用組成物を塗布する工程と、塗布した膜形成用組成物に紫外線を照射する工程とを含み、前記膜形成用組成物が、(A)ラジカル重合開始剤と、(B−1)下記式(1)で表される化合物及び/又は下記式(1)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体、及び/又は(B−2)下記式(2)で表される化合物及び/又は下記式(2)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体とを含むことを特徴とする絶縁膜の製造方法、
<3> 前記紫外線の照射時間が3分以下である上記<1>又は上記<2>に記載の製造方法、
<4> ラジカル重合開始剤が有機過酸化物、有機アゾ系化合物、アルキルフェノン系化合物及びオキシムエステル系化合物よりなる群から選択される少なくとも1つを含有する上記<1>〜上記<3>いずれか1つに記載の製造方法、
<5> 上記<1>〜上記<4>いずれか1つに記載の製造方法により得られる絶縁膜。
本発明の絶縁膜の製造方法は、膜形成用組成物を塗布する工程と、塗布した膜形成用組成物に紫外線を照射する工程とを含み、前記膜形成用組成物が、(A)ラジカル重合開始剤と、(B−1)上記式(1)で表される化合物及び/又は上記式(1)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体(以下、(B−1)成分ともいう。)、及び/又は(B−2)上記式(2)で表される化合物及び/又は上記式(2)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体(以下、(B−2)成分ともいう。)とを含むことを特徴とする。
本発明において使用される膜形成用組成物(本発明の膜形成用組成物ともいう。)は、(A)ラジカル重合開始剤と、(B−1)成分及び/又は(B−2)成分とを含有し、必要に応じて他の添加剤を含有する。
本発明で使用するラジカル重合開始剤は紫外線(UV)によって炭素ラジカルや酸素ラジカル等の遊離ラジカルを発生して活性を示すものが好ましい。特に有機過酸化物、有機アゾ系化合物、アルキルフェノン系化合物及びオキシムエステル系化合物が好ましく用いられる。
本発明において、重合開始剤の使用量は、(B−1)成分、(B−2)成分及び他の重合性化合物の合計モル数1モルに対して、0.005〜20モルであることが好ましく、0.01〜8モルであることがより好ましく、0.1〜2モルであることが特に好ましい。ここで、合計モル数とは、(B−1)成分が式(1)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体である場合には、重合体を構成する単量体単位の合計モル数を意味し、同様に、(B−2)成分が式(2)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体である場合には、重合体を構成する単量体単位の合計モル数を意味する。
本発明において、膜形成用組成物は、必須成分として(B−1)成分及び/又は(B−2)成分を含有する。
〔(B−1)成分〕
本発明において、(B−1)成分は、下記式(1)で表される化合物及び/又は下記式(1)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体である。
式(1)で表される化合物について説明する。
R1としては、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アリール基等が例示でき、これらの中でも、アルキル基が好ましい。アルキル基は、炭素数1〜5であることが好ましく、より好ましくは炭素数1、すなわちメチル基である。
2つのR1は、お互いに連結して、6員環以上の環構造を形成していることが好ましく、6〜8員環を形成していることがより好ましく、さらに好ましくは6員環を形成していることである。R1が6員環を形成している場合、式(1)で表される化合物は、アダマンタン骨格を有する。
本発明において、膜形成用組成物は、式(1)で表される化合物、及び/又は、式(1)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体を含むことが好ましい。すなわち、該重合体は、式(1)で表される化合物を単量体単位として有する。
式(1)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体は、式(1)で表される化合物に由来するモノマー単位を、構造体中に10モル%以上含有することが好ましく、30モル%以上含有することが好ましく、50モル%以上含有することがさらに好ましい。
また、式(1)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体は、式(1)で表される化合物のみを重合した重合体(単独重合体)、又は、アダマンタン骨格を有する他の化合物との共重合体であることが好ましく、式(1)で表される化合物のみを重合した重合体であることがより好ましい。
前記重合体に用いる式(1)で表される化合物における好ましい化合物は、前述した式(1)で表される化合物における好ましい化合物と同様である。
前記重合体に用いる式(1)で表される化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
有機過酸化物及び有機アゾ系化合物としては、前述したものを好ましく用いることができる。
重合開始剤の使用量は、モノマー1モルに対して、0.001〜2モルであることが好ましく、0.01〜1モルであることがより好ましく、0.05〜0.5モルであることが特に好ましい。
遷移金属触媒の使用量は、モノマー1モルに対して、好ましくは0.001〜2モル、より好ましくは0.01〜1モル、特に好ましくは0.05〜0.5モルである。
式(1)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体は、分子量分布を有する樹脂組成物として、本発明の膜形成用組成物に含まれていてもよい。
これらの中でより好ましい溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、アニソール、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、1,4−ジ−t−ブチルベンゼン、1,3,5−トリ−t−ブチルベンゼン、4−t−ブチル−オルトキシレン、1−メチルナフタレン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンであり、さらに好ましくはテトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、アニソール、トルエン、キシレン、メシチレン、イソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、1,3,5−トリ−t−ブチルベンゼン、1−メチルナフタレン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンであり、特に好ましくはγ−ブチロラクトン、アニソール、メシチレン、t−ブチルベンゼン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンである。これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
反応液中のモノマーの濃度は、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10〜20重量%である。
また、酸素による重合開始剤の不活性化を抑制するために不活性ガス雰囲気下(例えば窒素、アルゴン等)で反応させることが好ましい。反応時の酸素濃度は、好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下、特に好ましくは20ppm以下である。
本発明において、(B−2)成分は、式(2)で表される化合物及び/又は下記式(2)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体の総称である。
以下、式(2)で表される化合物について説明する。
−式(2)で表される化合物−
式(2)で表される化合物について説明する。
式(2)で表される化合物は、R4とR4、R5とR5が互いに連結し、6員環を形成していることが好ましい。即ち、式(2)で表される化合物が、ジアマンタン骨格を有することが好ましい。
本発明において、膜形成用組成物は、式(2)で表される化合物、及び/又は、式(2)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体を含むことができる。該重合体は、式(2)で表される化合物を単量体単位として有する。
式(2)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体は、式(2)で表される化合物に由来するモノマー単位を、構造体中に10モル%以上含有することが好ましく、30モル%以上含有することが好ましく、50モル%以上含有することがさらに好ましい。
また、式(2)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体は、式(2)で表される化合物のみを重合した重合体(単独重合体)、又は、ジアマンタン骨格を有する他の化合物との共重合体であることが好ましく、式(2)で表される化合物のみを重合した重合体であることがより好ましい。
前記重合体に用いる式(2)で表される化合物における好ましい化合物は、前述した式(2)で表される化合物における好ましい化合物と同様である。
前記重合体に用いる式(2)で表される化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
式(2)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体は、分子量分布を有する樹脂組成物として、本発明の膜形成用組成物に含まれていてもよい。
本発明において、膜形成用組成物における(B−1)成分及び(B−2)成分の総添加量は、膜形成用組成物に対して、0.1〜50重量%であることが好ましく、1〜40重量%であることがより好ましく、1.5〜20重量%であることが特に好ましい。
また、膜形成用組成物の固形分に対して、20〜99.9重量%添加することが好ましく、40〜99.7重量%添加することがより好ましく、60〜99.5重量%添加することがさらに好ましい。ここで固形分とは、本発明における膜形成用組成物を用いて得られる膜を構成する全成分に相当する。
また、本発明において、膜形成用組成物における(B−1)成分及び(B−2)成分は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。したがって、複数の(B−1)成分を使用することもできるし、複数の(B−2)成分を使用することもできる。また、(B−1)成分及び(B−2)成分を併用することもできる。これらの中で、(B−1)成分又は(B−2)成分のみを使用し、両者を併用しないことが好ましい。
本発明において、膜形成用組成物には、不純物としての金属含量が充分に少ないことが好ましい。膜形成用組成物の金属濃度は、誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)法にて高感度に測定可能であり、その場合の遷移金属以外の金属含有量は、好ましくは30ppm以下、より好ましくは3ppm以下、特に好ましくは300ppb以下である。
また、遷移金属に関しては酸化を促進する触媒能が高く、プリベーク、熱硬化プロセスにおいて酸化反応によって本発明で得られた膜の誘電率を上げてしまうという観点から、含有量がより少ないほうがよく、好ましくは10ppm以下、より好ましくは1ppm以下、特に好ましくは100ppb以下である。
本発明の膜形成用組成物の金属濃度は、本発明の膜形成用組成物を用いて得た膜に対して全反射蛍光X線測定を行うことによっても評価できる。
X線源としてW(タングステン)線を用いた場合、金属元素としてK、Ca、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Pdが観測可能であり、それぞれ100×1010atom・cm-2以下が好ましく、50×1010atom・cm-2以下がより好ましく、10×1010atom・cm-2以下が特に好ましい。
また、ハロゲンであるBrも観測可能であり、残存量は10,000×1010atom・cm-2以下が好ましく、1,000×1010atom・cm-2以下がより好ましく、400×1010atom・cm-2以下が特に好ましい。また、ハロゲンとしてClも観測可能であり、CVD装置、エッチング装置等へダメージを与えるという観点から残存量は100×1010atom・cm-2以下が好ましく、50×1010atom・cm-2以下がより好ましく、10×1010atom・cm-2以下が特に好ましい。
本発明の膜形成用組成物は、有機溶媒(塗布溶剤)を含んでいてもよい。
有機溶媒(塗布溶剤)としては特に限定はされないが、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−エトキシメタノール、3−メトキシプロパノール,1−メトキシ−2−プロパノール等のアルコール系溶媒、アセトン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル系溶媒、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、アニソール、フェネトール、ベラトロール等のエーテル系溶媒、メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、プロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、N−メチルピロリジノン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒などが挙げられ、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
より好ましい有機溶媒は、1−メトキシ−2−プロパノール、プロパノール、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、アニソール、メシチレン、t−ブチルベンゼンであり、特に好ましい有機溶媒は1−メトキシ−2−プロパノール、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、t−ブチルベンゼン、アニソールである。
本発明の膜形成用組成物の固形分濃度は、好ましくは1〜50重量%であり、より好ましくは2〜15重量%であり、特に好ましくは3〜10重量%である。
ここで固形分とは、この組成物を用いて得られる膜を構成する全成分に相当する。
(B−1)成分及び(B−2)成分の溶解度は、25℃でシクロヘキサノン又はアニソールに対し、好ましくは3重量%以上、より好ましくは5重量%以上、特に好ましくは10重量%以上の溶解度である。
さらに、本発明の膜形成用組成物には、得られる膜(好ましくは絶縁膜)の特性(耐熱性、誘電率、機械強度、塗布性、密着性等)を損なわない範囲で、コロイド状シリカ、界面活性剤、シランカップリング剤、密着促進剤などの添加剤を添加してもよい。
本発明に用いることができるコロイド状シリカとしては、いかなるコロイド状シリカを使用してもよい。例えば、高純度の無水ケイ酸を親水性有機溶媒若しくは水に分散した分散液であり、好ましくは平均粒径5〜30nm、より好ましくは10〜20nm、固形分濃度が好ましくは5〜40重量%のものである。
本発明に用いることができる界面活性剤としては、いかなる界面活性剤を使用してもよい。例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤などが挙げられ、さらにシリコーン系界面活性剤、含フッ素系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、アクリル系界面活性剤が挙げられる。本発明に用いることができる界面活性剤は、一種類でもよいし、二種類以上でもよい。界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、含フッ素系界面活性剤、アクリル系界面活性剤が好ましく、シリコーン系界面活性剤が特に好ましい。
本発明に用いることができるシランカップリング剤としては、いかなるシランカップリング剤を使用してもよい。
シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノグリシジロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジロキシプロピルメチルジメトキシシラン、1−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
本発明に用いることができるシランカップリング剤は、一種類単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。
本発明に用いることができる密着促進剤としては、いかなる密着促進剤を使用してもよい。
密着促進剤としては、例えば、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、トリメトキシビニルシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、アルミニウムモノエチルアセトアセテートジイソプロピレート、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルジフェニルクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリメチルシリル)ウレア、ジメチルトリメチルシリルアミン、トリメチルシリルイミダゾール、ビニルトリクロロシラン、ベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、インダゾール、イミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、ウラゾール、チオウラシル、メルカプトイミダゾール、メルカプトピリミジン、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、チオ尿素化合物等を挙げることができる。官能性シランカップリング剤が密着促進剤として好ましい。
密着促進剤の使用量は、全固形分100重量部に対して、10重量部以下であることが好ましく、特に0.05〜5重量部であることがより好ましい。
本発明の膜形成用組成物には、膜の機械強度の許す範囲内で、空孔形成因子を使用して、膜を多孔質化し、低誘電率化を図ることができる。
空孔形成剤となる添加剤としての空孔形成因子としては、特に限定はされないが、非金属化合物が好適に用いられ、膜形成用組成物で使用される溶剤との溶解性、(B−1)成分及び/又は(B−2)成分との相溶性を同時に満たすことが必要である。
また、この空孔形成剤の沸点若しくは分解温度は、好ましくは100〜500℃、より好ましくは200〜450℃、特に好ましくは250〜400℃である。
分子量としては、好ましくは200〜50,000、より好ましくは300〜10,000、特に好ましくは400〜5,000である。
添加量は、膜を形成する重合体に対して、好ましくは0.5〜75重量%、より好ましくは0.5〜30重量%、特に好ましくは1〜20重量%である。
また、空孔形成因子として、重合体の中に分解性基を含んでいてもよく、その分解温度は、好ましくは100〜500℃、より好ましくは200〜450℃、特に好ましくは250〜400℃である。分解性基の含有率は、膜を形成する重合体に対して、好ましくは0.5〜75モル%、より好ましくは0.5〜30モル%、特に好ましくは1〜20モル%である。
本発明の絶縁膜の製造方法は、(a)上記本発明の膜形成用組成物を塗布する工程と、(b)塗布した膜形成用組成物に紫外線を照射する工程とを含む。以下、それぞれの工程について説明する。
本発明の膜形成用組成物を塗布する工程は、特に限定されず、公知の方法で基板上に塗布することができる。具体的には、スピンコーティング法、ローラーコーティング法、ディップコーティング法、スキャン法等が例示できる。基板に塗布する方法としては、スピンコーティング法、スキャン法によるものが好ましい。特に好ましくは、スピンコーティング法によるものである。スピンコーティングについては、市販の装置を使用できる。例えば、クリーントラックシリーズ(東京エレクトロン(株)製)、D−スピンシリーズ(大日本スクリーン製造(株)製)、SSシリーズあるいはCSシリーズ(東京応化工業(株)製)等が好ましく使用できる。スピンコート条件としては、いずれの回転速度でもよいが、膜の面内均一性の観点より、300mmシリコン基板においては1,300rpm程度の回転速度が好ましい。
また、膜形成用組成物の吐出方法においては、回転する基板上に膜形成用組成物を吐出する動的吐出、静止した基板上へ膜形成用組成物を吐出する静的吐出のいずれでもよいが、膜の面内均一性の観点より、動的吐出が好ましい。また、組成物の消費量を抑制する観点より、予備的に組成物の主溶剤のみを基板上に吐出して液膜を形成した後、その上から組成物を吐出するという方法を用いることもできる。スピンコート時間については特に制限はないが、スループットの観点から180秒以内が好ましい。また、基板の搬送の観点より、基板エッジ部の膜を残存させないための処理(エッジリンス、バックリンス)をすることも好ましい。
熱処理の方法は、特に限定されないが、一般的に使用されているホットプレート加熱、ファーネス炉を使用した加熱方法、RTP(Rapid Thermal Processor)等によるキセノンランプを使用した光照射加熱等を適用することができる。好ましくは、ホットプレート加熱、ファーネスを使用した加熱方法である。ホットプレートとしては市販の装置を好ましく使用でき、クリーントラックシリーズ(東京エレクトロン(株)製)、D−スピンシリーズ(大日本スクリーン製造(株)製)、SSシリーズあるいはCSシリーズ(東京応化工業(株)製)等が好ましく使用できる。ファーネスとしては、αシリーズ(東京エレクトロン(株)製)等が好ましく使用できる。
溶剤除去のための加熱温度及び加熱時間は、膜形成用組成物に使用される溶剤の種類及び量、膜形成用組成物の塗布量等により適宜選択することが好ましい。例えば、40〜300℃が例示でき、50〜250℃が好ましく、60〜200℃がより好ましい。
また、加熱時間は、例えば60秒が例示でき、10〜300秒が好ましく、20〜200秒がより好ましい。加熱温度が上記範囲内であると、効果的に溶剤を除去することができるので好ましい。
また、上記の加熱処理は、溶剤を除去する目的のみならず、重合反応を生起させるものであっても良く、その場合には加熱温度は、好ましくは40〜400℃、より好ましくは50〜350℃、さらに好ましくは60℃〜300℃であり、加熱時間は分1〜30分であることが好ましく、より好ましくは5〜45分であり、さらに好ましくは10〜30分である。
上記の加熱処理は、基板周囲の雰囲気を、Ar、He、窒素などの不活性雰囲気として行うこともできる。
本発明において、塗布した膜形成用組成物に紫外線を照射して、膜形成組成物を硬化させる。
紫外線の照射波長領域は500nm以下の波長を含むことが好ましく、150〜400nmの紫外線を含むことがより好ましく、160〜350nmの紫外光を含むことがさらに好ましい。波長領域が上記範囲内であると有機材料の改質が容易であるため好ましい。
その出力は基板直上において0.1〜5,000mWcm-2であることが好ましく、1〜2,000mWcm-2であることがより好ましく、10〜1,000mWcm-2であることがさらに好ましい。基板直上における出力が上記範囲内であると、照度は高いほうが短時間での処理が可能となるが照射の効果に膜厚依存性が生じるため、出力はある程度低いことが好ましい。
紫外線の照射時間は15分以下であることが好ましく、10分以下であることがより好ましく、3分以下であることがさらに好ましい。また、10秒以上であることが好ましく、より好ましくは20秒以上であり、さらに好ましくは30秒以上である。紫外線の照射時間が上記範囲内であると、膜を均一に硬化可能であるので好ましい。
紫外線照射時の基板温度は250〜450℃が好ましく、250〜400℃がより好ましく、250〜350℃が特に好ましい。
重合物の酸化を防止するという観点から、基板周囲の雰囲気は、Ar、He、窒素などの不活性雰囲気を用いることが好ましい。また、その際の圧力は0〜133kPaが好ましい。
また、紫外線の照射は複数回行ってもよく、この場合は紫外線照射条件を毎回同じにする必要はなく、毎回異なる条件で行ってもよい。
なお、紫外線照射後の加熱は、重合物の酸化を防止するという観点から、基板周囲の雰囲気は、Ar、He、窒素などの不活性雰囲気を用いることが好ましい。その際の圧力は0〜133kPaが好ましい。
高エネルギー線として、電子線を使用した場合のエネルギーは、0〜50keVが好ましく、0〜30keVがより好ましく、0〜20keVが特に好ましい。電子線の総ドーズ量は、好ましくは0〜5μC/cm2、より好ましくは0〜2μC/cm2、特に好ましくは0〜1μC/cm2である。電子線を照射する際の基板温度は、0〜450℃が好ましく、0〜400℃がより好ましく、0〜350℃が特に好ましい。圧力は、好ましくは0〜133kPa、より好ましくは0〜60kPa、特に好ましくは0〜20kPaである。重合物の酸化を防止するという観点から、基板周囲の雰囲気はAr、He、窒素などの不活性雰囲気を用いることが好ましい。また、電子線との相互作用で発生するプラズマ、電磁波、化学種との反応を目的に酸素、炭化水素、アンモニアなどのガスを添加してもよい。本発明において、電子線照射は複数回行ってもよく、この場合は電子線照射条件を毎回同じにする必要はなく、毎回異なる条件で行ってもよい。
本発明の絶縁膜は、本発明の絶縁膜の製造方法により得られる膜である。
本発明の膜形成用組成物を使用して得られる絶縁膜は、その用途に応じて所望の比誘電率とすることが好ましいが、比誘電率が低いことが好ましく、比誘電率が2.6以下であることが好ましく、2.5以下であることがより好ましい。
また、本発明の絶縁膜におけるヤング率の測定方法としては、MTS社ナノインデンターSA2を使用して測定することが好ましい。
なお、本発明により得られる絶縁膜は、比誘電率及びヤング率がいずれも上記範囲内であることが特に好ましい。
例えば、半導体用層間絶縁膜として使用する際、その配線構造において、配線側面にはメタルマイグレーションを防ぐためのバリア層があってもよく、また、配線や層間絶縁膜の上面底面にはCMP(化学的機械的研磨)での剥離を防ぐキャップ層、層間密着層の他、エッチングストッパー層等があってもよく、さらには層間絶縁膜の層を必要に応じて他種材料で複数層に分けてもよい。
1,3−ジフェニルエチニルアダマンタン 2重量部、ジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂製) 0.4重量部、t−ブチルベンゼン 8.6重量部を窒素気流下で内温130℃で1時間撹拌し、重合した。反応液を室温にした後、メタノール 79.1重量部に添加、析出した固体を濾過して、メタノールで洗浄した。重量平均分子量約8,000の重合体(A)を1.0重量部得た。
重合体(A)のシクロヘキサノンへの溶解度は25℃で20重量%以上であった。
得られた膜に波長172nmの紫外線を照射可能なウシオ電機製誘電体バリア放電ランプを使用し、窒素雰囲気中、1Paにて、350℃のホットプレート上に置かれた膜に3分間紫外光を照射し、絶縁膜を得た。また、このとき、基板直上における出力は10mWcm-2であった。
膜の比誘電率をフォーディメンジョンズ製水銀プローバ及び横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.31であった。また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、9.5GPaであった。
1,3−ジフェニルエチニルアダマンタン 2重量部とジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂製) 0.4重量部、t−ブチルベンゼン 8.6重量部を窒素気流下で内温130℃で1時間撹拌し、重合した。反応液を室温にした後、メタノール 79.1重量部に添加、析出した固体を濾過して、メタノールで洗浄した。重量平均分子量約8,000の重合体(A)を1.0重量部得た。
重合体(A)のシクロヘキサノンへの溶解度は25℃で20重量%以上であった。
1,3−ジフェニルエチニルアダマンタン 2重量部、ジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂製) 0.4重量部、t−ブチルベンゼン 8.6重量部を窒素気流下で内温130℃で1時間攪拌し、重合した。反応液を室温にした後、メタノール 79.1重量部に添加し、析出した固体を濾過して、メタノールで洗浄した。重量平均分子量約8,000の重合体(A)を1.0重量部得た。
重合体(A)のシクロヘキサノンへの溶解度は25℃で20重量%以上であった。
膜の比誘電率をフォーディメンジョンズ製水銀プローバ及び横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.30であった。また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、9.8GPaであった。
1,3,5−トリフェニルエチニルアダマンタン 2重量部とジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂製) 0.4重量部、t−ブチルベンゼン 8.6重量部を窒素気流下で内温130℃で1時間攪拌し、重合した。反応液を室温にした後、メタノール79.1重量部に添加し、析出した固体を濾過して、メタノールで洗浄した。重量平均分子量約1.7万の重合体(B)を1.0重量部得た。
重合体(B)のシクロヘキサノンへの溶解度は25℃で20重量%以上であった。
膜の比誘電率をフォーディメンジョンズ製水銀プローバ及び横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.47であった。また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、8.0GPaであった。
1,3,5−トリフェニルエチニルアダマンタン 2重量部とジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂製) 0.4重量部、t−ブチルベンゼン 8.6重量部を窒素気流下で内温130℃で1時間攪拌し、重合した。反応液を室温にした後、メタノール79.1重量部に添加し、析出した固体を濾過して、メタノールで洗浄した。重量平均分子量約1.7万の重合体(B)を1.0重量部得た。
重合体(B)のシクロヘキサノンへの溶解度は25℃で20重量%以上であった。
膜の比誘電率をフォーディメンジョンズ製水銀プローバ及び横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.45であった。また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、3.5GPaであった。
Claims (7)
- 膜形成用組成物を基板に塗布する工程と、
塗布した膜形成用組成物に紫外線を照射する工程とを含み、
前記膜形成用組成物が、
(A)ラジカル重合開始剤と、
(B−1)下記式(1)で表される化合物及び/又は下記式(1)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体、及び/又は
(B−2)下記式(2)で表される化合物及び/又は下記式(2)で表される化合物を少なくとも用いて重合した重合体とを含み、
前記紫外線を照射する工程における紫外線の照射時間が10分以下であり、紫外線照射時の基板温度が250〜450℃であり、紫外線の波長が150〜400nmであり、基板直上における紫外線の出力が1〜2,000mWcm -2 であることを特徴とする
絶縁膜の製造方法。
(式(1)中、2つのR1は炭素と水素のみからなる基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよく、お互いに連結し、6員環以上の環構造を形成していてもよい。R2は水素原子又は下記式(3)で表され、それぞれ同一でも異なっていてもよい。ただし、少なくともR2のうち1つは式(3)で表される。)
(式(2)中、R4及びR5は炭素と水素のみからなる基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R4はR4と、R5はR5とお互いに連結し、6員環以上の環構造を形成していてもよい。R6は水素原子又は式(3)で表され、それぞれ同一でも異なっていてもよい。ただし、少なくともR6のうち1つは式(3)で表される。)
(式(3)中、C2Hxにおける2つの炭素原子は2重結合又は3重結合で連結されており、xは0又は2を表す。R3は水素原子、アルキル基、アリール基、置換アリール基、ヘテロアリール基、アリールエーテル基、アルケニル基又はアルキニル基を表す。nは4であり、n個のR7はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、アリール基、置換アリール基又はハロゲン原子を表す。) - 前記式(3)中、C 2 H x における2つの炭素原子は3重結合で連結されており、xは0を表し、R 3 は水素原子を表す、請求項1に記載の絶縁膜の製造方法。
- 前記ラジカル重合開始剤の使用量が、前記(B−1)成分、(B−2)成分及びその他の重合性化合物の合計モル数1モルに対して0.005〜20モルである、請求項1又は2に記載の絶縁膜の製造方法。
- 前記紫外線の照射時間が3分以下である請求項1〜3いずれか1つに記載の製造方法。
- ラジカル重合開始剤が有機過酸化物、有機アゾ系化合物、アルキルフェノン系化合物及びオキシムエステル系化合物よりなる群から選択される少なくとも1つを含有する請求項1〜5いずれか1つに記載の製造方法。
- 請求項1〜6いずれか1つに記載の製造方法により得られる絶縁膜。
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