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JP5114664B2 - コークス押出負荷の評価方法及び装置 - Google Patents
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JP5114664B2 - コークス押出負荷の評価方法及び装置 - Google Patents

コークス押出負荷の評価方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば水平室炉式コークス炉のコークス押出時において、押出負荷に対する炉壁凹凸の影響を定量的に評価することができるコークスケーキ押出負荷の評価方法及び装置に関するものである。
コークス炉を安定に操業することは、生産量の確保、製造コストの低減、そして、炉体保護の観点から重要なことである。しかし、実際には、様々なことが原因でトラブルが発生し、操業の安定が維持できないことが多い。
例えば、コークスを押出す際には、押出し機ラムによる押し力の一部が側圧として炉壁面にかかる。この押出し側圧は、コークスの押出しに必要な力が大きいほど高くなり、時として、炉壁煉瓦の破孔や炉壁損壊等のトラブルを発生させる。
このため、コークス押出し時において炉壁にどの程度の力(荷重)がかかっているかを推定することにより、上記のようなトラブルが生じないように操業条件を管理することが、特許文献1などで知られている。
コークス炉の炉壁は局部的に損耗している場合やカーボンが付着している場合も多く、コークス押出し時に炉壁にかかる力は、全体に一様ではなく、炉壁の凹凸状態などに応じた分布を持っているため、そのような力(荷重)をより正確に推定するためには、炉壁に局部的に発生する凹凸の影響を評価することが必要である。
従来、炉壁にかかる荷重を推定するのに必要なコークス押出し試験を行うために、コークス押出負荷評価装置が用いられていた。そのような装置の例が特許文献2に示されている。
この装置は、図10に示すように、間隔調整可能に対向配置された側部可動壁31、32と、側部可動壁の端面に当接する受側可動壁33とでコの字状の囲いを形成し、この囲いの中にコークスケーキ34を装入し、押出機35によって解放側から囲いの中のコークスケーキ34を押出す際、側部可動壁31、32、受側可動壁33および押出機35に設けた多数の荷重測定器36によって、側部可動壁、受側可動壁および押出機の各々の荷重分布や全体荷重を直接測定できるようにしたものである。
この特許文献2で提案された装置は、支持体全体の荷重を測定するだけでなく、荷重分布をも測定することで、コークスケーキが炉壁に局部的に与える影響をより詳細に調査できるものではあるが、実際の炉壁には、前記のようにさまざまな形状の凹凸が炉壁の長手方向や炉高方向にわたって複数点在しており、それらが押出負荷に及ぼす定量的な影響については測定することができないという問題があった。
また、炉壁面の凹凸が存在する箇所では、局所的に集中荷重が発生していると推定され、特に、老朽化が進展したコークス炉の炉壁が破孔する限界荷重を評価する場合には、炉壁における局所荷重分布を正確に知る必要がある。
従来、炉壁における局所荷重の評価方法としては、評価しようとしている炉壁の箇所に感圧紙を設置することが知られている。しかし、この技術を上記試験装置に適用したとしても、感圧紙には最終的に最大荷重が記録されるため、荷重分布を過大に評価してしまう可能性があり、また、時間的に連続して荷重を測定することは不可能であるという問題がある。
特開2000−144139号公報 特開平10−332501号公報
そこで本発明は、上記従来技術の問題を解決し、炉壁の長手方向や炉高方向にわたって複数点在しているさまざまな形状の凹凸が、全体として押出負荷にどのように影響しているかを定量的に評価でき、さらに、局所集中荷重が発生し易い凹凸部位の荷重分布を時間的に連続して定量的に評価できる方法及び装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決する本発明の要旨は、次のとおりである。
(1)コークス押出負荷評価装置の左右の側壁間にコークスを配置し、そのコークスを側壁に沿って一方から他方に向けて押出す際、少なくとも一方の側壁に突起を設け、かつ、コークスを押出す際にコークスに反力を作用させながら押出すようにし、コークスが突起を通過する際の左右の側壁にかかる力、押出す際の押出し力、反力を作用する際の受力をそれぞれ測定し、これらの測定値と前記反力の値に基づいて押出負荷を評価することを特徴とするコークス押出負荷の評価方法。
(2)コークスを押出す際、コークス上に荷重を積載して押出すようにし、前記測定値と前記反力の値のほかに、該荷重をさらに加えて押出負荷を評価することを特徴とする(1)に記載のコークス押出負荷の評価方法。
(3)前記側壁とコークスとの間に、検出領域内の任意の位置での力の変化を時間的に連続して測定できるシート状の圧力検出手段を配設し、該圧力検出手段によって、側壁にかかる力の分布と任意の位置での力の変化を時間的に連続して測定し、前記測定値と前記反力の値のほかに、該圧力検出手段の測定結果をさらに加えて押出負荷を評価することを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載のコークス押出負荷の評価方法。
(4)基台上に間隔を置いて設置された左右の支持体と、前記左右の支持体間に間隔を置いて配置され、内側にコークス押出し空間を形成する左右の側壁と、前記左右の支持体の一方の側の基台上に押出方向に沿って配置されたコークス押出手段と、前記左右の支持体の他方の側の基台上に配置され、コークスの押出しの際に前記コークス押出手段による押出し力に対する反力をコークスに作用させる反力付与手段と、前記左右の側壁間に配置されたコークスを囲むように、その押出方向前後に配置され、前記左右の側壁間の間隔よりも小さい幅を有する可動壁と、少なくとも一方の前記側壁のコークスと対向する面に設置され、対向する面から連続する斜面を有する突起と、前記支持体と前記側壁との間、前記押出手段と前記可動壁との間、及び前記反力付与手段と前記可動壁との間にそれぞれ設置された荷重検出手段とを備えることを特徴とするコークス押出負荷の評価装置。
(5)装入されたコークスと左右の側壁の間に、検出領域内の任意の位置での力の変化を時間的に連続して測定できるシート状の圧力検出手段がさらに配置されていることを特徴とする(4)に記載のコークス押出負荷の評価装置。
(6)前記突起が、位置を任意に変更できるように前記側壁に設置されていることを特徴とする(4)または(5)に記載のコークス押出負荷の評価装置。
(7)コークス上に積載される荷重をさらに備えることを特徴とする(4)〜(6)のいずれかに記載のコークス押出負荷の評価装置。
本発明によれば、炉壁の長手方向や炉高方向にわたって複数点在しているさまざまな形状の凹凸が、全体として押出負荷にどのように影響しているかを定量的に評価でき、さらに、局所集中荷重が発生し易い凹凸部位での荷重分布が時間的に連続して評価できるので、コークス押出し時の押出負荷をより精度よく推定でき、炉体煉瓦の破孔や炉壁損壊等のトラブルの発生を防止することができる。
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態を示すコークス押出負荷の評価装置の平面図であり、図2は同じく側面図である。図において、基台1上には、一定の間隔を置いて左右の支持体2、3が設置されており、また、左右の支持体2、3の配置方向と交わる押出方向前後にも一定の間隔を置いて油圧シリンダ4とエアシリンダ6が設置されている。左右の支持体2、3は、基台に対し設置位置が調整できるように固定されている。
左右の支持体間には、左右の側壁となる一対の側面パネル8、9が配置され、また、対向する各シリンダ間には、可動壁となる前後パネル10、11が、各側面パネル8、9の端部に近接して配置されており、これら側面パネルと前後パネルにより、コークスケーキ14の押圧空間が形成される。
油圧シリンダ4は、コークスケーキ14に押出し力を作用させるための押出手段を構成するもので、そのピストンロッド先端にはコークスに押出し力を伝えるためのラムヘッドとなる押し側のブロック5が取り付けられている。また、エアシリンダ6は、押出し力に対する反力を作用させる反力付与手段を構成するもので、そのピストンロッド先端には、反力を伝え、押出し力を受けるための受け側のブロック7が取り付けられている。押し側及び受け側のブロック5、7の基台側にはそれぞれローラ13が取り付けられており、基台上を円滑に移動できるようになっている。
一般に、炭化室の押出機ラム側からガイド車側に行くにしたがって、炉壁にかかる側圧が減少する。この炉長方向の側圧の減少による摩擦力の低下を擬似的に再現するため、油圧シリンダ4によって各パネルによって囲まれたコークスケーキ14を押出すとき、エアシリンダ6による反力の大きさを変えるようにする。これにより、実際に押出されるコークスケーキ14の炉長方向の想定位置を変えた条件で、押出し力を測定することが可能となる。
なお、図1、2に示した実施形態では、押出手段に油圧シリンダ4を適用し、反力付与手段にエアシリンダ6を適用した例を示したが、この実施形態に限られるものではなく、それぞれの手段に対して油圧シリンダ及びエアシリンダの何れを用いても良い。また、それぞれのシリンダの個数も図の例に限られるものではない。一般には、油圧シリンダ4の方がエアシリンダ6に比べて小型のシリンダで同じ荷重を発生させることができるため、装置を小型化するためには油圧シリンダ4が有利である。
前後パネル10、11は、コークスとともに側面パネル8、9間をコークス押出方向に移動するため、側面パネル8、9間の間隔よりも小さい幅に形成されている。また、前後パネルの下端部にも移動を容易にするために、ローラを設けてもよい。
各パネルは、コークスケーキ14の装入時及び押出し時に移動できるように、チェーンブロックなどの手段(図示せず)により垂直に吊り下げ支持されて基台1上に設置される。
なお、側面パネル8、9は、コークス押出し方向と垂直な方向(幅方向)は移動可能とし、コークス押出し時にコークス押出し方向に移動しないように基台1上のエアシリンダ6側にストッパーを設けることが好ましい。
側面パネル8、9と支持体2、3の間、押し側及び受け側のブロック5、7とそれぞれに対向する前後パネル10、11の間には、それぞれ荷重検出手段としてロードセル12が設置される。それぞれの箇所には、複数のロードセル12が設置され、油圧リンダ4の押出し力、エアシリンダ6が受ける受力、及び、左右の側面パネル8、9の受力が、例えば、それぞれ複数の測定値の合計値として検出される。
側面パネル8、9のコークスケーキ14と対向する面には、図3に示されるような突起15が、例えば溶接、ボルトなどの固定手段により取り付けられる。なお、突起15の位置を任意に変更できるように側面パネル8、9に固定するためには、ボルトによる固定が好ましい。例えば、側面パネル8、9の押出方向に長穴を設け、押出方向にボルトによる突起15の固定位置が変えられるような構造が採用できる。
突起15は、図に示されるように、側面パネル8、9上面と連続する斜面16及び該パネル上面と平行な水平面17を有する楔形とし、斜面16の角度αや長さdなどが異なる突起15を複数準備しておくことにより、突起の形状の違いによる押出負荷への影響を評価することができる。
この突起15を用いることで、コークス炉炭化室の壁面に凸凹がある場合の押出負荷に及ぼす影響を定量的に測定できるようにする。
各パネルに囲まれたコークスケーキの上方は開放されているので、測定するコークスケーキ上に荷重を積載することもできる。実際のコークス炉では、コークスの高さ方向に自荷重の分布が存在するので、荷重を積載することによって、自荷重が異なる炉の高さ方向で突起15の想定位置を変化させることができる。コークスケーキ上に積載する荷重としては、鋼板を用い、鋼板の厚みや、重ねる枚数を変更して荷重の大きさを変えるのがよい。また、荷重を積載しない場合は、押出過程のコークスの突起による変形挙動を、上から観察し、記録することができる。
基台1上に設けられた油圧シリンダ4側の機枠には、例えばレーザ距離計のような位置検出器18が取り付けられており、コークス押出時の押し側ブロック5の移動距離を連続的に計測することができるようになっている。
上記のように構成されたコークスケーキ押出負荷評価装置においては、例えば小型電気炉室炉などで乾留して得られた所定サイズのコークスケーキ14を、装置の側面パネル8、9及び前後パネル10、11で囲まれる空間に装入配置する。配置されたコークスケーキ14と側面パネル8、9の間のクリアランスを、左右の支持体2、3の移動により調整する。左右の支持体2、3の一方の側の側面パネル9には、あらかじめ突起15を図4(a)のように取り付けておく。
その後、油圧シリンダ4を作動させてコークスケーキ14に押出し力を付与するとともに、エアシリンダによって反力を作用させる。その結果、コークスケーキ14は、(押出し力−反力)の力によってエアシリンダ側に移動する。その際、コークスケーキ14は、図4(a)の初期状態(I)から、突起の斜面を移動(登坂)し(II)、最終的には突起頂点に乗り上げる(III)ように移動する。
コークスが突起15を通過する際、ロードセルにより、左右の側面パネルにかかる力、押出す際の押出し力、反力を作用する際の受力をそれぞれ測定する。
側面パネル8、9に、角度α9.5度、斜面の長さd182.5mm、水平面の長さ220mmの突起を設置し、おおよそのサイズが押出方向600mm、幅400mm、高さ380mmのコークスケーキを押出した場合の、コークスの移動距離に対するロードセルの検出荷重(それぞれの面における複数個の合計値)の変化を図4(b)に示す。
なお、図4(b)において、(イ)は押し側のブロック5と前パネル10の間に設けられたロードセル12で測定された荷重の合計値(押出し力)、(ロ)は受け側のブロック7と後パネル11の間に設けられたロードセル12で測定された荷重の合計値(反力)、(ハ)は支持体3と右側の側面パネル9の間に設けられたロードセル12で測定された荷重の合計値(右壁受力)、(ニ)は支持体2と左側の側面パネル8の間に設けられたロードセル12で測定された荷重の合計値(左壁受力)をそれぞれ示す。
油圧シリンダ(押出手段)4によりコークスケーキ14に押出し力を作用する際には、エアシリンダ(反力付与手段)6による反力が一定になるようにエアシリンダ6の空気圧を制御する。この一定とする反力の設定値を変更(この反力の設定値により押出し力も変化する)することにより、実際のコークス炉炭化室における炉長方向の任意の位置を想定した押出し力の評価が可能となる。
具体的には、押出機ラムの近傍を想定した場合には、エアシリンダ6による反力を大きく設定し、ガイド車側を想定した場合には、該反力を小さく設定する。
図4(b)において、(イ)の押出し力と(ロ)の反力の差が、コークスケーキ14が突起部分を通過する際に必要な荷重に相当する。コークスケーキ14の移動距離が約100mmの位置から(イ)の押出し力と(ロ)の反力の間に差が生じ、これとほぼ同じタイミングで、右壁全体の受力(ハ)および左壁全体の受力(ニ)が増加を開始している。
移動距離が更に進むにつれて、(イ)の押出し力と(ロ)の反力の差が拡大し、右壁全体の受力(ハ)および左壁全体の受力(ニ)もさらに増加していき、図4(a)の(III)に示すコークスケーキ14が突起15の斜面を乗り超えた位置に相当する移動距離(470〜500mm)でそれぞれの値が最大となる。
以上のようなコークス押出負荷の測定試験を、突起の形状、エアシリンダ反力、上部積載荷重を様々に変えて行い、それぞれの場合における側壁にかかる力、押出し力、受力をそれぞれ測定し、これら測定値と反力の値、さらには荷重に基づいて押出負荷を評価することにより、様々な形状の凹凸が、コークス炉の炉長方向や炉高方向のさまざまな位置に存在する時の押出し力や炉壁負荷に与える影響を定量的に評価することができる。
以上の実施の形態では、壁全体の荷重を各ロ−ドセルの合計値(平均値)として測定しており、部分的な荷重を測定していないが、特に、老朽化が進展したコークス炉の炉壁が破孔する限界荷重を精度よく推定するには、コークスケーキの押出し時に凹凸部で発生すると推定される局所的な集中荷重がどのような分布になっているかを定量的に、且つ、時間的に連続して測定して評価することが望ましい。
そこで、コークスケーキの押出し時の荷重の分布や、炉壁の任意の場所における荷重の変化を時間的に連続して測定することができるようにした実施の形態について説明する。
図6は、炉壁にかかる荷重を面として検出できるシート状の圧力検出手段を用いて、荷重分布や荷重の変化を連続的に測定できるようにした例であり、シート状の圧力検出手段として市販の圧力センサシート19を用い、それを側面パネル9とコークスケーキ14の間に配置して、コークスケーキ14の押出し時の凸部周辺の荷重分布や、荷重の時間的変化を測定できるようにしたものである。
この圧力センサシート19は、行電極と列電極を有する2枚の樹脂シートを貼り合わせた構造になっており、電極の行と列の交点が個別の圧力検出点(センサセル)を構成し、このシートに加わる圧力に応じて各センサセルの電気抵抗値が減少するようになっている。そして、センサシートに圧力が加わると、各電極を通してセンサセルの電気抵抗値の変化が高速に読み取られ、読み取られたデータは、専用の計測ソフトで処理されて、センサシートの測定領域内における圧力分布や任意の位置における圧力の時間変化が出力される。
この圧力センサシート表面は、例えばプラスチックの薄膜等で保護されているが、コークス塊が強く接触すると損傷するので、センサシートとコークスケーキの間に保護シート20を挿入するのがよい。側面パネル側9にも装入するのがより好ましい。
保護シート20には、市販の厚紙(クラフト紙)や薄い金属シートなどを単独、あるいは併用して使用することができる。
保護シート20を入れた場合には、保護シートによりセンサシートにかかる力が減衰するので、計測された荷重は真の値ではない。そのため、ロードセルで測定された荷重をセンサシートで得られた荷重分布を基に補正して、真の荷重値を求めるようにする。
次に、このような圧力センサシートを用いて圧力の変化を連続的に記録した例について説明する。
圧力センサシ−トには市販品(ニッタ(株)製)を用い、それを図6のようにセットして、図4の場合と同様の突起を用いて押出し試験を実施した。
使用したセンサシートには、1点当たり17×17mmの圧力検出点(センサセル)が、水平方向(コークス押出し方向)に52点、高さ方向に34点、合計1768個配置されているものを用いた。また、保護シート22には、厚さ約0.5mmのクラフト紙と、厚さ約0.1mmの金属シートを重ね合わせたものを用い、それをセンサシートの両側に介在させた。
図6に示すように、圧力センサシート19を、センサコネクター21を介してセンサ制御・データ記録システム22と接続し、所定の時間間隔で圧力センサシートによる測定値を記録するようにした。また、センサ制御・データ記録システム24に、コークスケーキの押出し中に、上述した各ロードセルで測定された荷重データや、位置検出器からの位置データを同時に記録させ、これらの測定データを圧力センサシートによる突起面における荷重の分布のデータと1:1に対応させて解析できるようにした。
図7−1(a)〜7−3(e)に、コークスケーキ押出し中に、右壁に配置した突起面で測定された圧力センサシートの荷重の分布を、コークスケーキ14の移動距離100mmごとに示す。なお、図7中には、荷重の分布と突起の位置関係を明確にするために、センサシートのセンサセル配列上に突起の輪郭(側面矢視、正面矢視)を重ね合わせて示した。
図7−1(a)〜7−3(e)より、コークスケーキと突起面は局所的に接触していること、コークスケーキの移動(図中の左側から右側に向かって押出しされる)とともに、荷重が作用する点群も移動すること、右壁全体の受力が大きくなると接触面積が増加すること、などを読み取ることができる。
このような圧力センサシートを用いた測定の結果、得られる情報の例を次に説明する。
図8は、突起面とコークスケーキの接触面積、突起面に作用する全体荷重、及び、接触圧力(=全体荷重/接触面積)とコークスケーキの移動距離の関係を示したものである。この図より、コークスケーキが移動するにつれて、全体荷重が増加するが、接触面積も増加すること、その結果として、接触面積は概ね一定の値で推移することがわかる。
また、図9は、圧力センサシートのセンサセル1個あたりに作用する荷重とコークスケーキの移動距離の関係を示したものである。ここで、センサセルAは、図7(a)において、縦方向のセル番号20、横方向のセル番号30を、また、センサセルBは、同図において、縦方向のセル番号20、横方向のセル番号38示す。この図より、突起面の特定の位置に作用する荷重値とその時間的変化を把握することができる。
この圧力センサシートを用いる実施の態様では、以上説明したように、側壁面に作用する荷重を、センサシートの測定範囲内において時間的に連続して測定することができる。このため、炉壁に凹凸がある部位で発生すると推定される局所的な集中荷重がどのような分布になっているかを定量的に、且つ、時間的に連続して記録して評価することができ、コークス押出し時の押出し負荷をより精度よく推定することができるとともに、老朽化が進展したコークス炉の炉壁が破孔する限界荷重を精度よく推定することができるため、炉壁煉瓦の破孔や炉壁損壊等のトラブル発生をより確実に防止することができる。
なお、シート状の圧力検出手段を用いる場合、図6の例では圧力センサシート21を押出し方向に対して右壁に配置したが、左壁に配置したり、左右の壁に同時に配置して両壁に作用する荷重の分布を同時に測定したりすることもできる。また、保護シート22の構成(材質、厚み、使用数など)は、炉壁に作用する荷重の強弱に応じて適切に選定するのがよく、たとえば、炉壁に作用する荷重が弱い場合には、厚みの少ないシートを適用したり、使用する枚数を少なくしたりする。
以上の実施の形態では、突起をそのまま凸形状の突起とした場合について説明したが、図5に示すように突起を凹みの一部として用いることができ、この装置で、凹み形状の評価を併せて行うことができる。
また、側壁を形成する側面パネルは、材質や表面形状を変更することによって、表面の摩擦状態を変化させることもできる。コークスと接する底面は、基台の表面を利用することもできるが、所定の摩擦状態を得るために基台とは別に底部を設けることもできる。
さらに、側壁や前後壁としてパネルを用いたが、厚みのあるブロック状のものでも同様に実施できる。前後パネルを厚みのある部材とした場合は、押し側と受け側の各ブロック5、7を省略して、各シリンダ4、6のシリンダヘッドによって直接前後パネルを押す構成とすることもできる。
本発明の実施の形態を示すコークス押出負荷の評価装置の平面図である。 本発明の実施の形態を示すコークス押出負荷の評価装置の側面図である。 本発明で用いる突起の形態を説明する図である。 本発明の実施の形態を説明するための図であり、(a)は、コークス押出し中の模式図、(b)は、測定結果の一例である。 本発明の実施の形態の他の例を説明する図である。 シート状の圧力検出手段(圧力センサシート)をさらに用いた本発明の実施の形態の他の例を説明する図である。 コークスケーキが突起の斜面を通過する際の、初期の状態における圧力センサシートによる荷重分布の測定結果の一例を示す図である。 同じく、途中の状態における測定結果の一例を示す図である。 同じく、コークスケーキが突起の斜面を乗り越えた状態における測定結果の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る装置により測定された、コークスケーキの移動距離と、突起面とコークスケーキの接触面積、突起面に作用する全体荷重、及び、接触圧力との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る装置により測定された、コークスケーキの移動距離と、センサセル1個あたりに作用する荷重との関係を示す図である。 従来のコークス押出負荷の測定装置を示す図である。
符号の説明
1 基台
2、3 支持体
4 油圧シリンダ
5 押し側のブロック
6 エアシリンダ
7 受け側のブロック
8、9 側面パネル
10、11 前後パネル
12 ロードセル
13 ローラ
14 コークスケーキ
15 突起
16 突起の斜面
17 突起の水平面
18 位置検出器
19 圧力センサシート
20 保護シート
21 センサコネクター
22 センサ制御・データ記録システム

Claims (7)

  1. コークス押出負荷評価装置の左右の側壁間にコークスを配置し、そのコ−クスを側壁に沿って一方から他方に向けて押出す際、少なくとも一方の側壁に突起を設け、かつ、コークスを押出す際にコークスに反力を作用させながら押出すようにし、コークスが突起を通過する際の左右の側壁にかかる力、押出す際の押出し力、反力を作用する際の受力をそれぞれ測定し、これらの測定値と前記反力の値に基づいて押出負荷を評価することを特徴とするコークス押出負荷の評価方法。
  2. コークスを押出す際、コークス上に荷重を積載して押出すようにし、前記測定値と前記反力の値のほかに、該荷重をさらに加えて押出負荷を評価することを特徴とする請求項1に記載のコークス押出負荷の評価方法。
  3. 前記側壁とコークスとの間に、検出領域内の任意の位置での力の変化を時間的に連続して測定できるシート状の圧力検出手段を配設し、該シート状の圧力検出手段によって、側壁にかかる力の分布と任意の位置での力の変化を時間的に連続して測定し、前記測定値と前記反力の値のほかに、該圧力検出手段の測定結果をさらに加えて押出負荷を評価することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のコークス押出負荷の評価方法。
  4. 基台上に間隔を置いて設置された左右の支持体と、
    前記左右の支持体間に間隔を置いて配置され、内側にコークス押出し空間を形成する左右の側壁と、
    前記左右の支持体の一方の側の基台上に押出方向に沿って配置されたコークス押出手段と、
    前記左右の支持体の他方の側の基台上に配置され、コークス押出しの際に前記コークス押出手段による押出し力に対する反力をコークスに作用させる反力付与手段と、
    前記左右の側壁間に配置されたコークスを囲むように、その押出方向前後に配置され、前記左右の側壁間の間隔よりも小さい幅を有する前後の可動壁と、
    少なくとも一方の前記側壁のコークスと対向する面に設置され、対向する面から連続する斜面を有する突起と、
    前記支持体と前記側壁との間、前記押出手段と前記可動壁との間、及び前記反力付与手段と前記可動壁との間にそれぞれ設置された荷重検出手段
    とを備えることを特徴とするコークス押出負荷の評価装置。
  5. 装入されたコークスと左右の側壁の間に、検出領域内の任意の位置での力の変化を時間的に連続して測定できるシート状の圧力検出手段がさらに配置されていることを特徴とする請求項4に記載のコークス押出負荷の評価装置。
  6. 前記突起が、位置を任意に変更できるように側壁に設置されていることを特徴とする請求項4または5に記載のコークス押出負荷の評価装置。
  7. コークス上に積載される荷重をさらに備えることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のコークス押出負荷の評価装置。
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