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JP5114830B2 - 電池モジュールおよびその分解方法 - Google Patents
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Description

本発明は、直列接続された複数の電池セルを収納した電池モジュールおよびその分解方法に関する。
近年、電気自動車やハイブリッド自動車の電源として、複数の扁平型の二次電池セルを含む電池モジュールが知られている。
複数の電池セルは、重ね合わされた状態で直列接続されて、筐体に封入されている(たとえば、特許文献1参照)。
電池セルは、繰り返しの使用により充電容量が低下するので、ある程度使用した後に新しいものと交換される。
使用済みの古い電池モジュールは分解され、電解液を含む電池セルが回収されて、適正に廃棄または再利用されなくてはならない。電池モジュールを分解する際には、残留電圧を避けて安全に処理する必要がある。
特開平11−67164号公報(第4図)
しかし、上記のような電池モジュールでは、使用済みの電池モジュールを廃棄等することまで考慮して製造されていない。すなわち、上記電池モジュールは、電池セルの飛び出しを防止するために、電池セルを収納する筐体がケースと蓋とをかしめて留めた頑丈な構造を有する。したがって、電池モジュールを分解する際には、筐体をこじ開けて、電池セルを取り出さなくてはならない。こじ開ける際には、工具などが電池セルの端子に接触する可能性がある。
電池モジュール内の電池セルは直列接続されているので、各電池セルの残留電圧が合計されて、全体としての残留電圧が高い場合がある。したがって、安全のために、電池モジュール分解用の特別な設備が必要になったり、分解作業に細心の注意を払ったりする必要がある。これでは、使用済みの電池モジュールの分解が困難かつ煩雑である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、分解する際に、高い残留電圧を避けて処理可能な電池モジュールおよびその分解方法を提供することを目的とする。
本発明の電池モジュールは、直列接続された複数の電池セルと、前記電池セルを収納する筐体と、一部が前記電池セルの電極端子に巻き付けられており、前記筐体の外部からの作用により、前記電池セルの電極端子を破断する破断手段と、を有し、前記筐体の側面の一端において外方に引き起こし可能に形成されたタブ部から、当該側面に沿って他端に進行させるようにして当該筐体の側面を取り外すことにより、該筐体が開封されると共に、該筐体の側面に取り付けられた前記破断手段が引っ張られる。
本発明の電池モジュールの分解方法は、直列接続された複数の電池セルが筐体内に収納されている電池モジュールの分解方法であって、予めひも状部材の一部を前記電池セルの電極端子に巻き付けた状態で、前記ひも状部材を前記筐体外に引き出しておき、前記筐体の側面の一端において外方に引き起こし可能に形成されたタブ部から、当該側面に沿って他端に進行させるようにして当該筐体の側面を取り外すことにより、該筐体を開封すると共に、該筐体の側面に取り付けられた前記ひも状部材前記筐体外に引き出された部分から引っ張ることにより、前記電極端子を破断するように、前記電極端子に巻き付けられた部分を移動させる。
本発明の電池モジュールによれば、筐体の外部からの作用により電池セルの電極端子を破断できる。したがって、各電池セルの残留電圧が合計されず、高電圧を避けて、使用済みの電池モジュールを分解できる。
本発明の電池モジュールの分解方法によれば、筐体の外部からひも状部材を引っ張ることにより、電池セルの電極端子を破断できる。したがって、各電池セルの残留電圧が合計されず、高電圧を避けて、使用済みの電池モジュールを分解できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本実施形態の電池モジュールの外観図、図2は複数の電池セルを示す斜視図、図3は電池モジュール内に収納された複数の電池セルを示す概念図である。
本実施形態の電池モジュール10は、図1に示すように、中空の筐体30内に、複数の電池セル50が収納されてなる。
収納される電池セル50は、発電要素を含む扁平型の本体から、アルミ製の正極端子52および銅製の負極端子54が引き出されてなる。複数の電池セル50は、図2に示すように、正極端子52および負極端子54が交互になるように積層されている。積層上下の正極端子52および負極端子54を超音波接続等することにより、複数の電池セル50が直列接続されている。なお、通常、電池セル50間の短絡を防止するために、接続されていない電極端子52、54間には、図示しない絶縁性のセパレータが配置されている。
電池セル50を収納する筐体30は、大きく開口した容器32に、該開口を塞ぐ蓋部材34を取り付け、縁をかしめて固定することにより形成される。電池モジュール10を形成する際には、容器32の開口から、容器32内に複数の電池セル50を収納して、その後、蓋部材34をかぶせて、縁をかしめる。これにより、電池セル50が筐体30内に密閉される。さらに、筐体30に電池モジュール10がボルト締結されて、位置決めされる。
筐体30には、図3に示すように、側壁に、複数の小さなガイド穴36と、一つの大きな切り欠き部38が形成されている。切り欠き部38には、隣接して、タブ部40が設けられている。タブ部40は、切り欠き部38に向かって幅が狭くなる台形状に、筐体30の側面に形成されている。タブ部40は、後述する電池モジュール10の開封の際に、開封の開始箇所として、設けられている。
タブ部40から、筐体30の側面に沿って、浅溝部42が形成されている。浅溝部42は、筐体30の側面を薄肉にすることによって形成されている。
タブ部40の筐体30内面側には、ガイド穴36の数だけ、ひも状部材(破断手段)44が取り付けられている。ひも状部材44は、絶縁性物質から形成され、または、金属線に樹脂を被覆したものである。ひも状部材44は、直径0.5mm以下の極細であることが好ましい。ひも状部材44は、タブ部40からガイド穴36を通って、筐体30内部の電池セル50の電極端子にも取り付けられている。
図4は、筐体30内においてひも状部材44が電池セル50の電極端子に取り付けられている様子を示す図である。
図4(A)に示すように、筐体30において、ひも状部材44が筐体30外に引き出される部位には丸みが付けられており、ひも状部材44の姿勢が滑らかに変更されている。
図4(A)に示すように、ひも状部材44は、たとえば、電池セル50の電極端子に巻き付けられている。ここで、電極端子には、図4(B)に示すように、ひも状部材44の外形の一部に合致する半円状の切り欠き53が形成されている。該切り欠き53に、ひも状部材44が引っ掛けられることにより、ひも状部材44が電極端子に引っ掛かった状態が維持される。
なお、本実施形態では、正負の電極端子のうち、正極端子52に、ひも状部材44が巻き付けられている。
図5は、ひも状部材44が巻き付けられる箇所を示す概略図である。ひも状部材44が巻き付けられる箇所を、一点鎖線により示している。
図5に示すように、ひも状部材44は、各正極端子52にそれぞれ取り付けられている。たとえば、図5中左側に示す箇所に取り付けられるひも状部材44は、図1中手前側の筐体30の側面から伸びて、図5中右側に示す箇所に取り付けられるひも状部材44は、図1中奥側の側面から伸びて、正極端子52に巻き付けられている。
次に、上記電池モジュール10が使用済みとなって、分解される際の作用について説明する。
図6は、筐体30のタブ部40の拡大図である。図6(A)はタブ部40を巻き取る前の様子を示す図であり、(B)はタブ部40を巻き取る様子を示す図である。図7はタブ部40を巻き取る途中の筐体30を示す図であり、図8はタブ部40を巻き取り終わった様子を示す図である。
電池モジュール10の分解の際には、専用の絶縁性工具60が用いられる。絶縁性工具60は、作業者が保持する保持部62と、筐体30のタブ部40を巻き取るための軸部64とからなる。保持部62は、作業者が絶縁性工具60を筐体30の側面に沿って回転させるのに邪魔でなければ、如何なる形状でもよい。軸部64は、図6(A)に示すように、中央が開口した板状体である。軸部64の開口の幅は、タブ部40の最も狭い幅よりも広い。なお、軸部64は、板状体の中央が開口したものではなく、2股に分かれたフォーク状であってもよい。
まず、図6(A)に示すように、軸部64の開口にタブ部40が通るように、絶縁性工具60が筐体30の切り欠き部38から挿入される。タブ部40は、絶縁性工具60により筐体30外方に引き起こされる。絶縁性工具60が軸部64にタブ部40を挟んだ状態で、図6(B)に矢印で示すように、筐体30側面に沿って回転される。すると、タブ部40が絶縁性工具60の軸部64に巻き取られ、さらに、強度の弱い浅溝部42が破断されて、筐体30の側面が巻き取られる。
タブ部40にはひも状部材44が取り付けられているので、タブ部40と共にひも状部材44も絶縁性工具60に巻き取られる。すると、図7に示すように、電池セル50の正極端子52に巻き付けられたひも状部材44の一部が正極端子52の幅方向に引っ張られ、正極端子52を破断しつつ進行する。
絶縁性工具60により筐体30の側面を最後まで巻き取ると、図8に示すように、筐体30の一側面が開口される。同時に、電池セル50の正極端子52が完全に破断される。
筐体30の反対の側面も同様に、絶縁性工具60によりタブ部40から巻き取れる。これにより、筐体30の対向する両側面が大きく開口され、同時に、筐体30内部で直列接続されていた電池セル50の電気的接続が切断される。
以上のように、本実施形態の電池モジュール10によれば、タブ部40を絶縁性工具60に通し、該工具によりタブ部40を巻き取ることによって、容易に、筐体30の側面を開口できる。したがって、使用済みの電池モジュール10の分解を容易に達成できる。
ひも状部材44が筐体30外部の絶縁性工具60の作用により引っ張られ、電池セル50の電極端子を破断する。したがって、電池セル50の直列接続が切断されるので、各電池セル50の残留電圧が合計されず、高電圧を避けて、使用済みの電池モジュール10を分解できる。
ひも状部材44は、電池セル50の電極端子に巻き付けられているので、筐体30外方に引っ張られることによって、電極端子から外れることなく電極端子を破断できる。特に、電極端子には、ひも状部材44の断面形状の一部と合致する半円形状の切り欠き53が形成されているので、電池モジュール10が車両等に搭載されて振動を受けている状態においても、ひも状部材44が電極端子から外れない。
ひも状部材44は、電極端子の幅方向に進行しつつ、電極端子を端部から破断するので、電極端子を撓ませることなく、電極端子を破壊できる。特に、ひも状部材44は、直径0.5mm位階の極細としているので、電極端子の一部に応力がかかり、破断が容易である。
ひも状部材44は、絶縁性物質から形成され、または、金属線に樹脂を被覆したものであるので、電池モジュール10を分解する際に、ひも状部材44に電流が流れない。
また、タブ部40を絶縁性工具60に通し、該工具によりタブ部40を巻き取ることに連動して、ひも状部材44が引っ張られ、電極端子が破断されるので、電池モジュール10の物理的な分解と、電気的な分解を同時に実行できる。
筐体30において、ガイド穴36の近傍に丸みが付けられているので、ひも状部材44と筐体30との摩擦を低減できる。
タブ部40は、筐体30の側面に沿って設けられた浅溝部42と接続されているので、タブ部40が巻き取られると、浅溝部42に沿って筐体30の側面を容易に破断できる。
また、上記実施形態では、ひも状部材44によりアルミ製の正極端子を破断しているので、銅製の負極端子よりも容易に破断できる。ただし、ひも状部材44を負極端子に巻き付けることもできる。
本実施形態の電池モジュールの外観図である。 複数の電池セルを示す斜視図である。 電池モジュール内に収納された複数の電池セルを示す概念図である。 筐体内においてひも状部材が電池セルの電極端子に取り付けられている様子を示す図である。 ひも状部材が巻き付けられる箇所を示す概略図である。 筐体のタブ部の拡大図である。 タブ部を巻き取る途中の筐体を示す図である。 タブ部を巻き取り終わった様子を示す図である。
符号の説明
10…電池モジュール、
30…筐体、
32…容器、
34…蓋部材、
36…ガイド穴、
38…切り欠き部、
40…タブ部、
42…浅溝部、
44…ひも状部材、
50…電池セル、
52…正極端子、
54…負極端子、
60…絶縁性工具、
62…保持部、
64…軸部。

Claims (12)

  1. 直列接続された複数の電池セルと、
    前記電池セルを収納する筐体と、
    一部が前記電池セルの電極端子に巻き付けられており、前記筐体の外部からの作用により、前記電池セルの電極端子を破断する破断手段と、
    を有し、
    前記筐体の側面の一端において外方に引き起こし可能に形成されたタブ部から、当該側面に沿って他端に進行させるようにして当該筐体の側面を取り外すことにより、該筐体が開封されると共に、該筐体の側面に取り付けられた前記破断手段が引っ張られる電池モジュール。
  2. 直列接続された複数の電池セルと、
    前記電池セルを収納する筐体と、
    ひも状部材から形成され、一部が前記電池セルの電極端子に巻き付けられており、前記筐体の外部からの作用により、前記電池セルの電極端子を破断する破断手段と、
    を有し、
    前記筐体の側面の一端において外方に引き起こし可能に形成されたタブ部から、当該側面に沿って他端に進行させるようにして当該筐体の側面を取り外すことにより、該筐体が開封されると共に、該筐体の側面に取り付けられた前記破断手段のひも状部材が引っ張られる電池モジュール。
  3. 前記ひも状部材は、前記電極端子の幅方向に進行しつつ、該電極端子を端部から破断する請求項2に記載の電池モジュール。
  4. 前記ひも状部材は、絶縁性物質から形成され、または、金属線に樹脂を被覆したものである請求項2または請求項3に記載の電池モジュール。
  5. 前記電極端子には、前記ひも状部材の断面形状の一部と合致する半円形状の切り欠きが形成されており、該切り欠きに前記ひも状部材が予め引っかけられている請求項2〜4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  6. 前記破断手段は、前記筐体の開封に連動して、前記電極端子を破断する請求項2〜5のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  7. 前記筐体において、前記ひも状部材が前記筐体外に引き出される部位に丸みが付けられている請求項2〜6のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  8. 前記筐体は、開封の開始箇所として側面の一部を切除して形成されたタブ部を有し、
    前記ひも状部材は、前記タブ部に取り付けられ、前記タブ部から前記筐体が開封されるに従って、前記電極端子を破断しながら移動する請求項2〜7のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  9. 前記タブ部は、前記筐体の側面に沿って設けられた浅溝部と接続されており、
    前記筐体は、前記タブから前記筐体が開封される際に、前記浅溝部に沿って破断される請求項8記載の電池モジュール。
  10. 前記タブ部は、前記筐体の側面に形成された切り欠き部に隣接して形成されており、該切り欠き部から挿入した絶縁性工具により筐体外方に引き起こされ、該絶縁性工具の回転により巻き取られる請求項8または請求項9記載の電池モジュール。
  11. 前記破断手段は、前記電極端子のうち、正極端子を破断する請求項1〜10のいずれか一項に記載の電池モジュール。
  12. 直列接続された複数の電池セルが筐体内に収納されている電池モジュールの分解方法であって、
    予めひも状部材の一部を前記電池セルの電極端子に巻き付けた状態で、前記ひも状部材を前記筐体外に引き出しておき、
    前記筐体の側面の一端において外方に引き起こし可能に形成されたタブ部から、当該側面に沿って他端に進行させるようにして当該筐体の側面を取り外すことにより、該筐体を開封すると共に、該筐体の側面に取り付けられた前記ひも状部材を前記筐体外に引き出された部分から引っ張り、前記電極端子を破断するように、前記電極端子に巻き付けられた部分を移動させる電池モジュールの分解方法。
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