JP5115002B2 - 重合性化合物、それを用いた高分子化合物、及び樹脂組成物 - Google Patents
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Description
ネガ型の感光性樹脂は当初、例えば塗料、印刷インキ、オーバーコート層、接着剤、印刷原版等に用いられてきたが、近年、プリント配線板の配線保護用のソルダーレジストや、層間絶縁膜、カラーフィルターの画素、反射防止膜、ホログラム等を形成するためのレジスト等にまで用途が広がってきている。
一般的なレジストには、そういった現像性を付与する構造として、高分子化合物が用いられ、レジストを構成する他の低分子量成分については、アルカリ水溶液に対する溶解性、又は親和性を与えるような部位を含むようなものを用いることは少ない。
一方、不飽和酸無水物から得られるハーフエステル構造は、飽和酸無水物を用いて得られたハーフエステル構造よりも耐熱性が高いものの、不飽和酸無水物が分子内共役構造の酸無水物基を有する場合には安定であることから、不飽和酸無水物と水酸基を有する化合物からハーフエステルを合成する反応は可逆反応となる。そのため、分子内共役構造の酸無水物基を有する不飽和酸無水物から得られるハーフエステル化合物は、加熱により、元の酸無水物と水酸基を有する化合物に分解してしまう(下記式(3))。それゆえ、従来の不飽和酸無水物から得られたハーフエステル部位を有する化合物は、加熱と共にそれを含んだ塗膜の劣化を招いたり、不飽和酸無水物が揮発し、周囲の環境を汚染したりといった課題を有していた。
また、重合性化合物の耐熱性を向上する試みとしては、芳香族化合物を骨格として用いることも検討されているが、ベンゼン骨格などの芳香族化合物を骨格として用いる場合には、溶剤への溶解性や他の成分との相溶性に劣る傾向があった。
また、本発明は、更にアルカリ水溶液に対する親和性が向上した、アルカリ可溶性重合性化合物、及び、それを含む樹脂組成物、及びそれらを用いた物品を提供することを第二の目的とする。
本発明に係る重合性化合物は、ビフェニル骨格の2,2’,6,6’位という特定の部位に重合性不飽和結合を1つ以上有している特定の構造を有するので、ベンゼン骨格を有しながら良好な溶解性を有し、且つ、耐熱性に優れ、加熱時に分解し難くてガスを発生し難い。
このような態様の場合、本発明の重合性化合物は、分子内に重合性不飽和結合含有基と共にカルボキシル基を有しているため、アルカリ水溶液に対する親和性が向上し、アルカリ水溶液を用いた現像時の残渣の発生が抑制できる。その為、現像工程を必要とするパターン形成材料、例えばレジスト材料などに好適に用いることが出来る。
本発明に係る樹脂組成物を所定のパターンに塗布するか或いは所定の形状に成形した後に熱や光等の刺激を外部から加えると本発明の重合性化合物が配合成分によってさまざまな重合反応を起こし、硬化及び/又は溶解性の変化を引き起こすことができる。
このようにして得られた硬化物は、本発明の重合性化合物由来の高い耐熱性、及び、透明性、低アウトガスといった特性を示す。
その結果、最終製品の信頼性を低下させる問題も解決する。また、アウトガスの発生がない為、製造設備の汚染が抑制され、且つ、作業環境が向上する。
本発明に係る樹脂組成物を感光性樹脂組成物として用いる場合、所定のパターンに塗布するか或いは所定の形状に成形した後に光を照射すると、配合成分によってラジカル二量化反応や、ラジカル性架橋反応等、さまざまなラジカル反応が進行し、硬化及び/又は溶解性の変化を引き起こすことができる。なかでも、本発明の重合性化合物が第二の態様であって分子中にカルボキシル基を含有する場合には、アルカリ可溶性を有するため、本発明に係る感光性樹脂組成物はパターン形成材料、例えばレジスト材料として好適に用いられ、且つ、本発明の重合性化合物に由来するアルカリ水溶液に対する親和性増大の効果により、未露光部のアルカリ水溶液に対する現像特性が改善し、現像残渣などが発生しにくくなる。
また中でも、本発明の重合性化合物において式(1)のR1〜R4の少なくとも1つが水酸基である第二の態様の場合には、アルカリ水溶液に対する親和性が向上しつつ、高耐熱性、高透明性、優れた溶剤溶解性を示す。
本発明に係る重合性化合物は、ハーフエステル部位を有する重合性化合物に由来する反応後の分解物に起因する様々な問題、例えば、作業安全性の問題や、耐熱性・耐光性の悪化や、着色や退色、塗膜のはがれやクラックの発生等、最終製品の信頼性を低下させる問題や、アウトガスが発生する問題も全て解決することができる。
本発明に係る印刷物、カラーフィルター、電子部品、層間絶縁膜、配線被覆膜、光学部材、光回路、光回路部品、反射防止膜、ホログラム又は建築材料いずれかの物品は、高耐熱性、高安定性の樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されているため、製品や膜としても高耐熱性、高安定性であり、そのため生産の歩留まりも高いというメリットがある。
本発明により提供される重合性化合物は、下記式(1)で表される、1分子中に1個以上の重合性不飽和結合を有する化合物からなる重合性化合物である。
さらに重合性化合物が一分子内に重合性不飽和結合含有基を2つ以上有する場合には、当該重合性化合物は、架橋反応し、網目構造の高分子を形成することもできる。ここで、架橋とは、架橋結合を生成することをいい、架橋結合とは、鎖状に結合した原子からなる分子のうちの任意の2原子間に橋をかけるようにして形成された結合をいい、この場合の結合は、同一分子内でも他分子間でも良い(化学辞典 東京化学同人 p.1082)。
カルボキシル基と重合性不飽和結合をそれぞれ複数有するハーフエステル化合物の従来例として、ピロメリット酸2無水物(PMDA)と2等量の2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEMA)からハーフエステル化合物を得る反応は以下のように示される。
その為、上記のような本発明の重合性化合物に含まれるハーフエステル構造は、熱が加わった時に、ハーフエステルの分解が起こりにくく熱安定性が非常に優れたものとなる。
本発明の重合性化合物は、ビフェニル骨格を構成する2つのベンゼン環のそれぞれ2位と2’位、6位と6’位に少なくともカルボニル基を有する置換基が結合しているものであり、ハーフエステル構造を形成する場合、異なるベンゼン環に結合する置換基(例えば、エステル結合とカルボキシル基)の間でハーフエステル構造を形成するところに特徴がある。同じ様にビフェニル骨格にハーフエステル部位を有する化合物であっても、その置換基の位置が同じベンゼン環に結合する置換基の間でハーフエステル構造を形成するものの場合(例えば、2,2’、3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸や3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸由来の構造)、上記ピロメリット酸2無水物(PMDA)と同様に加熱等によって脱アルコール反応が進行して原料に戻りやすく、これらを用いた場合、本質的にPMDAと同様に逆反応が進行しやすく、化合物の熱分解温度が低くなる。
炭化水素骨格を有する基に含まれるヘテロ原子等の炭化水素基以外の結合としては、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、カーボネート結合など、また置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、シアノ基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、不飽和アルキルエーテル基、アリールエーテル基、不飽和アルキルチオエーテル基、アリールチオエーテル基等が挙げられるが特に限定されない。
また、上記のようにR1〜R4で示される置換基を水酸基として、ビフェニル骨格のベンゼン環に直接カルボキシル基を導入しなくても、R1〜R4にカルボキシル基が含まれている場合には、そのカルボキシル基の数の増大に伴いアルカリ水溶液に対する親和性が向上する。
本発明の重合性化合物の好適な一例としては、前記式(1)において、R1とR3の一方が重合性不飽和結合含有基で、R1とR3の他の一方が水酸基であり、且つ、R2とR4の一方が重合性不飽和結合含有基で、R2とR4の他の一方が水酸基であることが挙げられる。このような場合には、良好なアルカリ現像性を有しながら、耐熱性に優れた重合性化合物を得ることができる。硬化性が向上し、硬化膜の感度、硬度、強度、密着性等が改善されると共に、パターンのエッジ形状が良好になり、基材の現像による露出面の残渣が低減したり、現像時間が短縮されるような感光性樹脂組成物を得ることが可能になる。
他の手法として、2,2',6,6'−ビフェニルテトラカルボン酸と2等量の2-ヒドロキシエチルアクリレートのような水酸基を有するアクリレートなどの化合物とを脱水触媒により脱水縮合する方法、2,2',6,6'−ビフェニルテトラカルボン酸を塩化チオニル等を用いて酸クロライド化し、水酸基を有するアクリレートと反応させ、その後、水によって未反応の酸クロライド部位を失活させカルボキシル基とする方法等が挙げられるが、特に限定されない。
先ず、2,2',6,6'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を予め乾燥させたγ-ブチロラクトンに投入し攪拌する。そこへ2-ヒドロキシエチルアクリレートを2,2',6,6'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物に2モル等量添加し、さらに触媒量の乾燥させたピリジンを添加後、室温で1〜15時間程度攪拌する。この時、用いる反応溶媒は、γ-ブチロラクトンに限定されず、最終生成物が溶解する溶媒であればよく、各種の有機極性溶媒が好適に用いられる。2,2',6,6'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物は、その歪んだ構造の為、反応性が高く水と反応しカルボン酸になりやすいので、反応に用いる器具、試薬はなるべく水分が反応系に混入しないような注意を払って行うことで収率が良好なものとなる。
去し、目的物を取り出す。これを、再結晶等の処理を行なうことで、本発明の重合性化合物を得ることができる。精製の方法は、再結晶に限定されず、昇華精製やカラムクロマトグライフィー等、公知のあらゆる方法を用いることが可能であるが、コストの観点から再結晶が好ましい。
中でも、最も強度が高い365nm(i線)の波長に吸収を持たないことが特に好ましい。
ここで、5%重量減少温度とは、後述の本発明の実施例と同様の手法で、熱重量分析装置を用いて重量減少を測定した時に、サンプルの重量が初期重量から5%減少した時点(換言すればサンプル重量が初期の95%となった時点)の温度である。
塗布時の塗工適性の点からは、重合性化合物は特に溶剤に対する溶解性が高いことが好ましい。具体的には、使用する溶剤、特に後述する汎用溶剤のいずれかに対する重合性化合物の溶解性が0.1重量%以上であることが好ましい。
これらの部位に導入される置換基又は施される構造変更は、溶解させたい溶剤又は相溶させたい他の成分によって種々選択される。例えば、置換基としてカルボキシル基を選択した場合には、水や有機極性溶剤に溶解し易くなり、エステルを導入した場合には、エステル結合を有する溶剤や化合物への溶解性が向上する。
本発明に係る高分子化合物は、前記本発明に係る重合性化合物を重合させて得られたものであることにより、上述のように透明性が高く、熱分解温度が高いため、塗膜の劣化やアウトガス発生の問題がなく、耐光性の悪化、着色や退色、塗膜のはがれやクラックの発生等の問題が引き起こされない。したがって、最終製品、例えば電子部品用の層間絶縁膜やソルダーレジスト、カラーフィルター用画素形成用レジストの信頼性を向上させることができるというメリットを有する。
本発明に係る樹脂組成物は、前記本発明に係る重合性化合物を必須成分として含有するものであり、必要に応じて、前記本発明に係る重合性化合物以外の重合性不飽和結合を有する化合物、前記重合性不飽和結合を有する化合物以外の硬化反応性化合物、高分子量のバインダー成分、光ラジカル発生剤等の光重合開始剤、増感剤等の光重合開始促進剤の他、各種添加剤など、他の成分を含有しても良い。
本発明に係る樹脂組成物は、さらに、前記本発明に係る重合性化合物以外の、重合性不飽和結合を有する化合物を含有していても良い。重合性二重結合(エチレン性二重結合)を有する化合物は、ラジカル重合可能な硬化反応性化合物として従来から広く利用されており、応用範囲が広いことから、本発明においても、樹脂組成物を構成する成分として好適に用いられる。
前記本発明に係る重合性化合物以外の重合性不飽和結合を有する化合物としては、重合性不飽和結合を1つ又は2つ以上有する化合物、及び、少なくとも1つの重合性不飽和結合と共に他の官能基を有する化合物を用いることができる。例えば、アミド系モノマー、(メタ)アクリレートモノマー、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレート、及び水酸基含有(メタ)アクリレート、スチレン等の芳香族ビニル化合物を挙げることができる。その他、末端、側鎖等に重合性不飽和結合を有する高分子化合物であっても良い。
(メタ)アクリレートモノマーとしては、ヘキサヒドロフタルイミドエチルアクリレート、コハクイミドエチルアクリレート等のイミドアクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピルアクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;フェノキシエチル(メタ)アクリレート等のフェノールのアルキレンオキシド付加物のアクリレート類及びそのハロゲン核置換体;エチレングリコールのモノまたはジ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールのモノまたはジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールのモノまたはジ(メタ)アクリレート等の、グリコールのモノまたはジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートおよびペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のポリオールおよびそのアルキレンオキサイドの(メタ)アクリル酸エステル化物、イソシアヌール酸EO変性ジまたはトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ここで、ポリオールとしては、低分子量ポリオール、ポリエチレングリコール及びポリエステルポリオール等があり、低分子量ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられ、ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール等が挙げられ、ポリエステルポリオールとしては、これら低分子量ポリオール及び/又はポリエーテルポリオールと、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分との反応物が挙げられる。
また、エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸を付加反応させたもので、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレート、フェノールあるいはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテルのジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加反応体等が挙げられる。
上記バインダー樹脂としては、樹脂組成物の用途に合わせて公知のあらゆる高分子化合物又は重合性不飽和結合以外の反応性官能基をもつ硬化反応性化合物を用いることができる。また、高分子化合物としては、非反応性高分子、及び、重合性不飽和結合やそれ以外の反応性官能基を持つ高分子のいずれを用いても良い。バインダー成分として用いられる高分子化合物は、重量平均分子量が3000以上であることが好ましく、また、分子量が大きすぎると、溶解性や加工特性の悪化を招くことから、重量平均分子量が通常、10,000,000以下であることが好ましい。ここで本発明における重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィ−(GPC)によるポリスチレン換算の値をいう。
本発明に係る樹脂組成物に含まれる、重合性化合物以外の重合性不飽和結合を有する化合物、高分子化合物、及び/又は前記重合性不飽和結合を有する化合物以外の反応性官能基を持つ硬化反応性化合物の含有量は、それぞれ用途に応じた必要な物性に対して適宜調整されるものであって特に限定されない。
光ラジカル発生剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル
、ベンゾインエチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとそのアルキルエーテル;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン等のアセトフェノン;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノン等のアントラキノン;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン及び2,4−ジイソピルチオキサントン等のチオキサントン;アセトフェノンジメチルケタール及びベンジルジメチルケタール等のケタール;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等のモノアシルホスフィンオキシドあるいはビスアシルホスフィンオキシド;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;並びにキサントン類等が挙げられる。
これら任意成分の配合割合は、樹脂組成物の固形分全体に対し、0.1重量%〜95重量%の範囲が好ましい。0.1重量%未満だと、添加物を添加した効果が発揮されにくく、95重量%を越えると、本発明に係る樹脂組成物の特性が最終生成物に反映されにくい。
電子部品の場合には、例えば、半導体装置のアンダーフィル剤、封止剤、等が例示できる。
層間絶縁膜としては、耐熱性、絶縁信頼性が要求されるビルドアップ基板用の層間絶縁膜や燃料電池における層間絶縁膜、自動車部品や家電製品の絶縁コーティング、等を上記樹脂組成物の硬化物により形成することができる。
光学部材の場合には、各種光学レンズのオーバーコートや、反射防止膜、光導波路、分波装置等の光回路部品、レリーフ型、及び体積型のホログラム、等が例示できる。
建築材料の場合には、壁紙、壁材、床材その他の揮発成分の少ない表皮材料、接着・粘着材料、インキ等が例示できる。
(実施例1)
<重合性化合物1の合成>
100mL(リットル)のなす型フラスコに、2,2’,6,6’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 2.94g(10mmol)と乾燥させたγ−ブチロラクトン10mlと触媒量のピリジンを入れ、攪拌した。そこに、2−ヒドロキシエチルアクリレート 2.86g(22mmol)を添加し、窒素気流下、室温で16時間攪拌した後、反応液を0.1規定の塩酸とクロロホルムで分液し、クロロホルム層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、クロロホルムを留去し粘稠な液状物質(下記のような異性体の混合物)を4.5g得た(重合性化合物1)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):12.55(br,2H COOH)、7.97(m,4H Ar)、7.52(m,2H Ar)、5.93(d,2H H−CH=CCH3−)、5.65(d、2H H−CH=CCH3−) 4.11(t,4H −O−CH 2−CH2O−) 3.94(t,4H −OCH2−CH 2−O−),1.81(s,6H −CH 3).
<感光性樹脂組成物1の調製>
重合性化合物1を475mg、光重合開始剤 イルガキュアOXE−02(チバスペシャリティケミカルズ製) 25mgを、2mLのγ−ブチロラクトンに溶解させ感光性樹脂組成物1を調製した。
<比較重合性化合物1の合成>
100mL(リットル)のなす型フラスコに、ピロメリット酸2無水物 4.36g(20mmol)と乾燥させたγ−ブチロラクトン15mlと触媒量のピリジンを入れ、攪拌した。そこに、2−ヒドロキシエチルアクリレート 5.35ml (44mmol、5.73g)を添加し、窒素気流下、室温で16時間攪拌した後、反応液を2Lの0.1規定の塩酸に食塩を適量加えたものに滴下し、沈殿物をろ過後、乾燥させ白色固体(下記のような異性体の混合物)を9.5g得た。(比較重合性化合物1)
(1)溶解性評価
重合性化合物1と比較重合性化合物1のそれぞれ100mgを200μlのγ−ブチロラクトンに加え、超音波洗浄器で2時間超音波を照射して、溶解性を評価した。重合性化合物1は完全に溶解したが、比較重合性化合物1は白い沈殿が見受けられた。
差動型示差熱天秤(製品名:TG8120、(株)リガク製)を用いて、窒素雰囲気下、10℃/minの昇温速度で、重合性化合物1と比較重合性化合物1の5%重量減少温度を測定した。以下の表に結果を示す。
感光性樹脂組成物1(実施例2)を、ガラス板上に最終膜厚2μmになるようにスピンコートし、80℃のホットプレート上で10分間乾燥させた。そこへ、手動露光装置(大日本スクリーン株式会社製、MA−1200)により、所定パターンを有するフォトマスクを介して、h線換算で100mJ紫外線照射を行い、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド 2.38%溶液に浸漬した。その結果、露光部が現像液に溶解せず残存したパターンを得ることができた。溶出部には残渣等は見受けられなかった。
この結果から、本発明の感光性樹脂組成物1は、良好なパターンを形成することできることが明らかとなった。
Claims (11)
- 下記式(1)で表される、1分子中に1個以上の重合性不飽和結合を有する化合物からなる重合性化合物。
(式(1)において、R1〜R4のうち少なくとも1つは、下記式(2)で表される構造を有する重合性不飽和結合を含有する置換基である。一分子内に2つ以上の前記重合性不飽和結合を含有する置換基が存在する場合、それらは互いに同一であっても異なっていても良い。また、R1〜R4のうち前記重合性不飽和結合を含有する置換基でないものはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、置換基を有していても良いアルコキシ基、置換基を有していても良いアリールオキシ基、或いは、置換基を有していても良い直鎖、分岐又は環状のアルキル基であって、前記置換基は、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、シアノ基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、不飽和アルキルエーテル基、アリールエーテル基、不飽和アルキルチオエーテル基、及びアリールチオエーテル基よりなる群からされる1種以上である。R5〜R10は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜15の飽和及び不飽和アルキル基、又は炭素数1〜15の飽和及び不飽和アルコキシ基であるか、或いは、R 5 〜R 7 及びR 8 〜R 10 はそれぞれ独立に、互いに結合を介して異種原子を含んでいても良い芳香族縮合環又は脂肪族環を形成していても良い。)
(式(2)において、Xは、酸素原子、硫黄原子、2級アミノ基、3級アミノ基、又は直接結合である。R 11 は、直鎖、分岐鎖、又は環状、或いはそれらの組み合わせからなる炭素数1〜20の炭化水素基であって、炭素骨格の途中に、エステル結合、エーテル結合、チオエーテル結合、アミノ結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、チオカルバメート結合、カルボジイミド結合、又は、カーボネート結合を含んでいても良いものであり、R 12 〜R 14 は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、飽和又は不飽和アルキル基、飽和又は不飽和ハロゲン化アルキル基、又は、飽和又は不飽和ヒドロキシアルキル基であるか、或いは、R 12 とR 14 は、互いに結合してシクロヘキセン構造を形成していても良い。) - 前記式(1)において、R1〜R4の少なくとも1つが水酸基である、請求項1に記載の重合性化合物。
- 前記式(1)において、R1〜R4に2つ以上の前記重合性不飽和結合が含まれる、請求項1又は2に記載の重合性化合物。
- 前記式(1)において、R1とR3の一方が前記重合性不飽和結合を含有する置換基で、R1とR3の他の一方が水酸基であり、且つ、R2とR4の一方が前記重合性不飽和結合を含有する置換基で、R2とR4の他の一方が水酸基である請求項1乃至3のいずれかに記載の重合性化合物。
- 分子量が、300以上3000以下である、請求項1乃至4のいずれかに記載の重合性化合物。
- 5%重量減少温度が、200℃以上である、請求項1乃至5のいずれかに記載の重合性化合物。
- 前記請求項1乃至6のいずれかに記載の重合性化合物を重合させて得られた高分子化合物。
- 前記請求項1乃至6のいずれかに記載の重合性化合物を必須成分として含有する、樹脂組成物。
- 感光性樹脂組成物である、請求項8に記載の樹脂組成物。
- 前記請求項1乃至6のいずれかに記載の重合性化合物以外の重合性不飽和結合を有する化合物、前記重合性不飽和結合以外の反応性官能基を有する硬化反応性化合物、光重合開始剤、及び、重量平均分子量3000以上の高分子化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1成分を、更に含有する、請求項8又は9に記載の樹脂組成物。
- パターン形成材料として用いられる、請求項9又は10に記載の樹脂組成物。
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