JP5132012B2 - ガラスシート製造装置、ガラスシート製造方法および成形体 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態に係るガラスシート製造装置100の全体構成について、図1を参照しながら説明する。ガラスシート製造装置100は、溶解槽200と、清澄槽300と、成形装置400とから構成される。溶解槽200では、ガラスの原料が溶解されて、溶融ガラスが生成される。溶解槽200で生成された溶融ガラスは、清澄槽300へ送られる。清澄槽300では、溶融ガラスに含まれる気泡の除去が行われる。清澄槽300で気泡が除去された溶融ガラスは、成形装置400へ送られる。成形装置400では、オーバーフロー・ダウンドロー法によって、溶融ガラスからガラスリボンが連続的に成形される。成形装置400で成形されたガラスリボンは、所定の大きさのガラスシートに切断される。ガラスシートは、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ用のガラス基板として用いられる。
成形装置400の詳細な構成について、図2および図3を参照しながら説明する。成形装置400は、成形体10と、仕切り板20と、冷却ローラ30と、複数の送りローラ50と、炉壁90とから構成される。炉壁90は、耐火煉瓦で作られ、成形体10と、仕切り板20と、冷却ローラ30と、送りローラ50とを収容する。炉壁90の内部の空間は、鉛直方向上方から下方に向かって、成形体収容ゾーン410と、成形徐冷ゾーン420とに区画される。成形体収容ゾーン410と成形徐冷ゾーン420は、仕切り板20によって仕切られる。以下、炉壁90の内部に収容される各構成要素について説明する。
成形体10は、短手方向の断面が楔形状である耐火物である。図3に示されるように、成形体10は、断面の楔形状の尖端が鉛直方向下方を指すように、成形体収容ゾーン410に配置される。成形体10は、オーバーフロー・ダウンドロー法によって溶融ガラスからガラスリボンGを連続的に成形する。
仕切り板20は、成形体10の下端の近傍に配置される断熱材である。仕切り板20は、短手方向SDのガラスリボンGの両側に水平に配置される。仕切り板20は、成形体収容ゾーン410と成形徐冷ゾーン420との間の熱移動を抑制する。
冷却ローラ30は、成形徐冷ゾーン420において、仕切り板20の近傍に配置されるローラである。冷却ローラ30は、図2に示されるように、成形体10の中央傾斜側面16bと端上部傾斜側面16a1との境界線BLの鉛直方向下方に位置する。冷却ローラ30は、長手方向LDのガラスリボンGの両側において、短手方向SDのガラスリボンGの両側に配置される。冷却ローラ30は、成形体収容ゾーン410で成形されたガラスリボンGを冷却する。
送りローラ50は、成形徐冷ゾーン420において、冷却ローラ30の下方に配置されるローラである。送りローラ50は、長手方向LDのガラスリボンGの両側において、短手方向SDのガラスリボンGの両側に配置される。送りローラ50aは、冷却ローラ30によって搬送されたガラスリボンGを下方に搬送する。
(3−1)ガラスリボンの成形工程
成形装置400でガラスリボンGが成形される過程について、図2および図3を参照しながら説明する。溶解槽200で生成され、清澄槽300で気泡が除去された溶融ガラスは、成形装置400に送られる。成形装置400の成形体収容ゾーン410で、溶融ガラスは、ガラス供給管80を介して成形体10の溝12aに供給される。溝12aに貯留された溶融ガラスは、上端面12からオーバーフローして、成形体10の短手方向SDに分流する。分流した一対の溶融ガラスは、垂直側面14および傾斜側面16を伝って流下する。成形体10の両側面を流下した一対の溶融ガラスは、円弧面18において成形体10から離れて、成形体10の下端の下方で合流する。合流した一対の溶融ガラスは、互いに貼り合わされることによって、ガラスリボンGに連続的に成形される。成形体収容ゾーン410におけるガラスリボンGの温度は、約1150℃である。
成形体収容ゾーン410において、一対の溶融ガラスが成形体10の表面から離れて合流する過程について、図8を参照しながら説明する。円弧面18の短手方向SDの接線は、鉛直方向下方に進むに従って、徐々に水平方向に近づく。そのため、溶融ガラスが円弧面18を伝って流下する際に、溶融ガラスと円弧面18との間の界面張力F2に、所要速度でのガラスリボンGの成形に必要な、溶融ガラスに係る鉛直方向下方への連続した引っ張り力F1が打ち克つことによって、溶融ガラスが円弧面18から離れる。ここで、引っ張り力F1は、送りローラ50がガラスリボンGの幅方向の両端部を鉛直方向下方に引っ張ることによって溶融ガラスに作用する力と、溶融ガラス自体の重力との合力である。一旦、円弧面18から離れた一対の溶融ガラスは、成形体10の下端の下方に位置する合流ポイントCPで、融着に必要な粘度以下に未だ保たれていれば、再び融着して貼り合わされる。
(4−1)
本実施形態における成形体10では、冷却ローラ30によってガラスリボンGの幅方向両端部が選択的に冷却されて、冷却ローラ30から低温の上昇気流が生じる。そして、当該上昇気流が成形体収容ゾーン410に侵入することにより、成形体10の表面を流下する溶融ガラスが冷却される。冷却ローラ30は、成形体10の中央傾斜側面16bと端上部傾斜側面16a1との境界線BLの鉛直方向下方に位置するので、成形体10の長手方向LDの両端部を流下する溶融ガラスは、中央部を流下する溶融ガラスよりも強く冷却されて、より低温になる。そのため、成形体10の長手方向LDの両端部を流下する溶融ガラスの粘度は、中央部を流下する溶融ガラスの粘度よりも高い。従って、成形体10の長手方向LDの両端部の表面と溶融ガラスとの間に作用する界面張力は、中央部の表面と溶融ガラスとの間に作用する界面張力も小さい。
成形体10の長手方向LDの両端部の傾斜角は、接続点BP3の高さ位置においてθ2からθ1に増加し、接続点BP3の高さ位置から接続点BP1の高さ位置までθ1の一定値を保持し、接続点BP1の高さ位置においてθ1からθ3に不連続に増加する。本実施形態において、傾斜角θ1は傾斜角θ2より大きく、傾斜角θ3は傾斜角θ1より大きい(θ3>θ1>θ2)。
本実施形態に係る成形体10は、図5に示される断面形状を長手方向LDの全域に亘って有する成形体を、機械加工することによって得ることができる。本実施形態では、成形体10の長手方向LDの両端部を流下する溶融ガラスの温度が低下することを抑制するために、成形体10の内部および外部に特別な装置や機構を設ける必要がない。従って、本実施形態に係る成形体10を用いることによって、ガラスリボンGの形状不良の防止のためのコストの削減を図ることができる。
一般的に、オーバーフロー・ダウンドロー法では、成形体の両側面を流下した一対の溶融ガラスは、成形体から離れることなく、成形体の下端において合流してガラスリボンに成形されることが望ましい。そのためには、成形体は、下端が完全に尖っている形状を有することが最も望ましい形態である。しかし、通常、成形体は、強度が低く、脆い材質である耐火物で作られる。従って、完全に尖っている下端を有する成形体は、加工開始から設置を経て稼動終了までのライフサイクルの中で部分欠損するリスクが高いので、実用には不向きである。
本実施形態では、成形体10の端円弧面18aは、中央円弧面18bの下端部の一部と同じ断面形状を有するが、異なる断面形状を有してもよい。例えば、図12に示されるように、端下部傾斜側面116a2と接続する端円弧面118aの断面の円弧形状の半径Raが、中央傾斜側面116bと接続する中央円弧面118bの断面の円弧形状の半径Rbよりも小さくてもよい。端下部傾斜側面116a2の上端は、端上部傾斜側面116a1の下端と接続されている。
12 上端面
12a 溝
14 垂直側面
16 傾斜側面
16a1 第2傾斜面(端上部傾斜側面)
16a2 第3傾斜面(端下部傾斜側面)
16b 第1傾斜面(中央傾斜側面)
18 円弧面
18a 第2円弧面(端円弧面)
18b 第1円弧面(中央円弧面)
20 仕切り板
30 冷却ローラ
50 送りローラ
80 ガラス供給管
90 炉壁
100 ガラスシート製造装置
200 溶解槽
300 清澄槽
400 成形装置
410 成形体収容ゾーン
420 成形徐冷ゾーン
G ガラスリボン
CP 合流ポイント
DP1 端離間ポイント
DP2 中央離間ポイント
Claims (6)
- 溶融ガラスを分流させて流下させた後、下端部の近傍で融着させてガラスシートを成形するための成形体を備えるガラスシート製造装置であって、
前記成形体は、
長手方向における中央部において、下方に向かって互いに接近するように傾斜している一対の傾斜面である第1傾斜面と、
長手方向における両端部において、下方に向かって互いに接近するように傾斜している一対の傾斜面であって、前記第1傾斜面と同じ角度で傾斜している第2傾斜面と、
前記両端部において、前記第2傾斜面のそれぞれの下端と接続し、かつ、下方に向かって互いに接近するように傾斜している一対の傾斜面であって、前記第2傾斜面と比べてより水平に近い角度で傾斜している第3傾斜面と、
前記中央部において、前記第1傾斜面の下端と接続し、かつ、短手方向における断面の形状が垂直下向きの円弧である第1円弧面と、
前記両端部において、前記第3傾斜面の下端と接続し、かつ、短手方向における断面の形状が垂直下向きの円弧である第2円弧面と、
を有し、
前記第2円弧面の短手方向の長さは、前記第1円弧面の短手方向の長さよりも短い、
ガラスシート製造装置。 - 前記成形体によって成形されたガラスシートの幅方向の両端部を保持する冷却ローラをさらに備え、
前記冷却ローラは、前記中央部と前記両端部との境界線の垂直下方に配置される、
請求項1に記載のガラスシート製造装置。 - 前記成形体の短手方向における前記第2円弧面の断面の円弧の半径は、前記成形体の短手方向における前記第1円弧面の断面の円弧の半径以下である、
請求項1または2に記載のガラスシート製造装置。 - 前記成形体は耐火物である、
請求項1から3のいずれか1項に記載のガラスシート製造装置。 - 溶融ガラスを分流させて流下させた後、合流させてガラスシートを成形するための成形体を用いるガラスシート製造方法であって、
前記成形体は、
長手方向における中央部において、下方に向かって互いに接近するように傾斜している一対の傾斜面である第1傾斜面と、
長手方向における両端部において、下方に向かって互いに接近するように傾斜している一対の傾斜面であって、前記第1傾斜面と同じ角度で傾斜している第2傾斜面と、
前記両端部において、前記第2傾斜面のそれぞれの下端と接続し、かつ、下方に向かって互いに接近するように傾斜している一対の傾斜面であって、前記第2傾斜面と比べてより水平に近い角度で傾斜している第3傾斜面と、
前記中央部において、前記第1傾斜面の下端と接続し、かつ、短手方向における断面の形状が垂直下向きの円弧である第1円弧面と、
前記両端部において、前記第3傾斜面の下端と接続し、かつ、短手方向における断面の形状が垂直下向きの円弧である第2円弧面と、
を有し、
前記第2円弧面の短手方向の長さは、前記第1円弧面の短手方向の長さよりも短い、
ガラスシート製造方法。 - 溶融ガラスを分流させて流下させた後、合流させてガラスシートを成形するための成形体であって、
長手方向における中央部において、下方に向かって互いに接近するように傾斜している一対の傾斜面である第1傾斜面と、
長手方向における両端部において、下方に向かって互いに接近するように傾斜している一対の傾斜面であって、前記第1傾斜面と同じ角度で傾斜している第2傾斜面と、
前記両端部において、前記第2傾斜面のそれぞれの下端と接続し、かつ、下方に向かって互いに接近するように傾斜している一対の傾斜面であって、前記第2傾斜面と比べてより水平に近い角度で傾斜している第3傾斜面と、
前記中央部において、前記第1傾斜面の下端と接続し、かつ、短手方向における断面の形状が垂直下向きの円弧である第1円弧面と、
前記両端部において、前記第3傾斜面の下端と接続し、かつ、短手方向における断面の形状が垂直下向きの円弧である第2円弧面と、
を備え、
前記第2円弧面の短手方向の長さは、前記第1円弧面の短手方向の長さよりも短い、
成形体。
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