JP5132527B2 - エンジン始動停止装置及びその制御方法 - Google Patents
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Description
本発明に係るエンジン始動停止装置の制御方法は、連動してON/OFFする第1接点及び第2接点を有するスイッチからの入力に基づいて、車両のエンジンの始動または停止の指令を出力する制御工程を含み、前記スイッチの接点の故障を検出する、エンジン始動停止装置の制御方法において、前記制御工程は、前記第1接点および前記第2接点がともにOFFの状態にあって、且つ、前記第2接点がOFFの状態で、前記第1接点がOFFの状態からONの状態へと切り替わった場合には前記エンジンの始動または停止の指令の出力を行わずに所定時間の経時を行い、前記所定時間の経過以降で、前記第2接点がOFFの状態からONの状態を経てOFFの状態へと切り替わった場合には前記第1接点のON故障を判定するとともに、前記ON故障の判定後に、前記第2接点がOFFの状態からONの状態へと切り替わった場合に前記エンジンの始動または停止の指令の出力を行い、前記所定時間の経過以降で、前記第1接点がONの状態からOFFの状態へと切り替わったことを検出し、且つ、その後、再び前記第1接点がOFFの状態からONの状態へと切り替わった場合に、前記第2接点のOFF故障を判定するとともに前記エンジンの始動または停止の指令の出力を行うことを特徴とする。
図1は、車両用エンジン始動停止装置の構成図である。
車両用エンジン始動停止装置は、車載機1と車両キー2とを含み、車両キー2は、運転者によって所持される携帯機の形態をとり、その携帯機内にキー照合用のIDコードを記憶している。
スタート/ストップスイッチ3は、複数接点(少なくとも二つの接点)方式のプッシュスイッチであり、ここでは、連動してON/OFFする二つの可動接点3a、3bと、それらの可動接点3a、3bと対をなす固定接点3c〜3fと、それらの可動接点3a、3bをOFF状態に保つバネなどの弾性部材3gと、この弾性部材3gの弾性力に抗する操作入力を受けるプッシュボタン3hとを備えている。
まず、本実施形態におけるスタート/ストップスイッチ3は、既述のとおり、通常時OFF、操作時ONのノーマリーOFFタイプで、その接点数は「2」であるため、想定される故障区分は、以下の四つになる。
両ON故障とは、二つの可動接点3a、3bが共に固着したままOFFに戻らない故障のことをいう。この故障が発生した場合、スタート/ストップスイッチ3の機能は完全に失われる。自走不可であり、完全故障状態である。レッカー車等で工場に搬入して修理を受ける必要がある。
<片ON故障>
片ON故障とは、二つの可動接点3a、3bのいずれか一方が固着したままOFFに戻らない故障のことをいう。二つの可動接点3a、3bの他方が正常に動作しているので、半故障状態であり、正常側の接点を利用してエンジンの始動や停止を行うことができる。自走可であるが、正常側の接点もいずれ故障する可能性があるので、できるだけ早急に修理を受ける必要がある。
<両OFF故障>
両OFF故障とは、断線等により二つの可動接点3a、3bが共にONにならない故障のことをいう。スタート/ストップスイッチ3の機能は完全に失われている。自走不可であり、完全故障状態である。レッカー車等で工場に搬入して修理を受ける必要がある。
<片OFF故障>
片OFF故障とは、二つの可動接点3a、3bのいずれか一方がONにならない故障のことをいう。二つの可動接点3a、3bの他方が正常に動作しているので、半故障状態であり、正常側の接点を利用してエンジンの始動や停止を行うことができる。自走可であるが、正常側の接点もいずれ故障する可能性があるので、できるだけ早急に修理を受ける必要がある。
<第1パターン>
プッシュ操作をする「前から」継続的に片ON故障又は片OFF故障が発生しているパターン、すなわち、事前に接点固着や断線等のトラブルが発生しているパターンである。
<第2パターン>
プッシュ操作の「最中に」片ON故障又は片OFF故障が発生するパターン、すなわち、プッシュ操作中に一時的に接点固着や断線等のトラブルが発生するパターンである。
「T0(ONずれ許容時間)」
二つの接点3a、3bの動作ずれ等を加味した時間のことである。スイッチ信号SW1、SW2の変化時点から、この時間T0を経過した後に故障判定を開始する。この時間T0はできるだけ短い方が望ましいが、実際にはスタート/ストップスイッチ3の機械的バラツキやプッシュボタン3hの押下操作速度に依存するので、これらを考慮して試行錯誤的に適正に設定すればよい。たとえば、機械的バラツキ(二つの接点3a、3bの取り付け誤差等)を最大1.5mmと仮定すれば、操作速度が60mm/sの場合はT0=25ms+αとなり、操作速度が10mm/sの場合はT0=150ms+αとなり、操作速度が50mm/sの場合はT0=300ms+αとなる。αは所定のマージンである。一般的な操作速度は60mm/s程度であるので、T0=25ms+αでも大きな不都合はないが、念のために最低操作速度のT0=300ms+αを採用することとし、さらに、α=200として、T0=500msとする。
「T1(1回目用故障判定継続時間)」
ノイズ等によるスイッチ信号SW1、SW2の瞬時的変化を排除するために用いられる1回目判定用の時間であり、たとえば、T1=100msである。スイッチ信号SW1、SW2の変化が、この時間T1を超えて継続したときに、その変化を真とし、そうでないときに、ノイズ等による偽の変化であるとして排除する。
「T2(2回目用故障判定継続時間)」
前記のT1と同様である。ただし、2回目判定用の時間である点で相違する。
「T3(OFFずれ判定時間)」
二つの接点3a、3bの動作ずれを加味したOFFずれ判定時間のことである。この時間T3は弾性部材3gのバネ力によって決まり、弾性部材3gの劣化を考慮しなければ、常に一定である。ここでは、T3=100msとする。
二つのスイッチ信号SW1、SW2が長時間にわたって共にON状態を維持している場合に、スタート/ストップスイッチ3の「両ON故障」と判定する。“長時間”とは、通常の使用状況において、二つのスイッチ信号SW1、SW2が共にON状態となり得ない程度の時間のことであり、たとえば、数十秒〜数十分程度の時間のことである。
次に、片ON故障/第1パターンの判定動作について、図を用いて説明する。
図4は、片ON故障/第1パターンのタイムチャートを示す図である。この図は、一方のスイッチ信号SW1の固定接点と可動接点が固着し、ON故障が発生した場合を想定したものである。電源切換ECU8は周期的にSW1とSW2の状態を判定している。スイッチ信号SW1の立ち上がりからT0経過後の時点t0の間、SW1がON状態かつSW2がOFF状態という不一致が継続していた場合に、故障判定を開始する。このように不一致が所定時間以上生じていても、故障判定の結論は出さない。SW1側にON故障が発生しているのかスタート/ストップスイッチ3が押下操作された状態でSW2側にOFF故障が発生しているのかの判定が未だできないからである。何か異常が発生しているものとして引き続き故障判定を継続する。さらにT1が経過した時点t1でスイッチ信号SW1がON状態であり、かつSW2がOFF状態であると判定されるが、この時点t1においても、不一致が発生しているため故障判定を継続するだけで、結論は未だ出さない。その後、運転者によるスタート/ストップスイッチ3の押下操作に応答して他方のスイッチ信号SW2が立ち上がり、その立ち上がりの時点t2からT2経過後の時点t3で、各SWの状態の判定を行う。この例においては、判定結果はSW1はON状態でありかつSW2はON状態である。また、報知部9から運転者に対して異常が発生している事および再度の押下操作を要求する。そして、運転者による押下解除操作に応答してスイッチ信号SW2が立ち下がると、その立ち下がりの時点t4からT3経過後の時点t5で各SWの状態の判定を行う。この例の場合には、SW1はON状態であり、かつSW2はOFF状態であると判定される。このように最初に各SWの不一致が判定され、その後各SWの一致が判定され、再び各SWの不一致が判定された時点で故障判定の結果が得られる。この例の場合は片ON故障(第1パターン)と判定される。さらに、報知部9からの報知に応じて再び、運転者によるスタート/ストップスイッチ3の押下操作を行い、それに応答して他方のスイッチ信号SW2が立ち上がった時点t6で、各SWの状態を判定する。この例の場合には、SW1およびSW2は共にON状態であるためスタート/ストップスイッチ3のONが確定する。
すなわち、
a)何れか一方のスイッチ信号がOFF→ONに変化し、かつ他のスイッチ信号のOFF継続による不一致が500ms(T0)以上継続で故障判定を開始し、
b)a)の後100ms(T1)以上SW状態の不一致が継続していると判定されれば故障判定を継続し、
c)b)でOFFだったスイッチ信号がOFF→ONに変化し、かつ他のスイッチ信号のONが100ms(T2)以上継続している場合に故障判定を継続し、
d)c)でONしたスイッチ信号がON→OFFに変化し、かつ他のスイッチ信号のON状態100ms(T3)以上の場合に故障判定の結論が出される。
このように、各SWの状態の不一致が発生した事では、故障判定の結論は出さない。その後、運転者によってスタート/ストップスイッチ3が押されて正常なSWの状態が反転して各SWの状態が一致し、その後再び各SWの状態が不一致となった場合に「故障あり」と確定する。さらに、二度目の押下操作の時点でスタート/ストップスイッチ3の「ON」を確定することができる。
図5は、片ON故障/第2パターンのタイムチャートを示す図である。この図は、一方のスイッチ信号SW1の接点(可動接点3a)にON故障が発生した場合を想定したものである。この場合、
a)何れか一方のスイッチ信号(ここではSW2)がON→OFFかつ他のスイッチ信号(ここではSW1)のON状態で故障判定を開始し、
b)a)の後100ms(T1)以上各SWの状態の不一致が継続していると判定されれば故障判定を継続し、
c)a)でOFFしたスイッチ信号(ここではSW2)がOFF→ONへと変化し、かつ他のスイッチ信号のONが100ms(T2)以上継続している場合に故障判定を継続し、
d)c)でONしたスイッチ信号(ここではSW2)がON→OFFへと変化し、かつ他のスイッチ信号がON状態の場合に故障判定の結論が出され、スイッチ信号=OFFを確定する。
このように、運転者によってスタート/ストップスイッチ3を2度押しすることにより、二度目の押下操作の解除からT3後に「故障あり」を確定することができると共に、スタート/ストップスイッチ3の「OFF」を確定することができる。
図6は、片OFF故障/第1パターンのタイムチャートを示す図である。この図は、一方のスイッチ信号SW2の接点(可動接点3b)にOFF故障が発生した場合を想定したものである。この場合、
a)両スイッチ信号のOFF確定より、正常なプッシュスイッチ信号のOFFを判定し、
b)何れか一方のスイッチ信号がOFF→ONに変化し、かつ他のスイッチ信号のOFF状態が500ms(T0)以上継続している場合に故障判定を開始し、
c)b)の後、100ms(T1)以上各SWの状態の不一致が継続していると判定された場合に故障判定を継続し、
d)c)でONだったスイッチ信号がON→OFFに変化し、かつ他のスイッチ信号のOFF状態が100ms(T2)以上継続していると判定された場合に故障判定を継続し、
e)d)でOFFしたスイッチ信号がOFF→ONに変化し、かつ他のスイッチ信号のOFF状態が500ms(T0)以上継続していると判定された場合に故障確定すると共に、スイッチ信号=ON確定する。
このように、運転者によってスタート/ストップスイッチ3を2度押しすることにより、二度目の押下操作中に「故障あり」を確定することができると共に、スタート/ストップスイッチ3の「ON」を確定することができる。
図7は、片OFF故障/第2パターンのタイムチャートを示す図である。この図は、一方のスイッチ信号SW2の接点(可動接点3b)にOFF故障が発生した場合を想定したものである。この場合、
a)両スイッチ信号が共にOFF状態となったことによりプッシュスイッチ信号のOFFを判定し、
b)何れか一方のスイッチ信号がOFF→ONに変化し、かつ他のスイッチ信号のOFF状態が500ms(T0)以上継続していると判定された場合に故障判定を開始し、
c)b)の後各SWの状態の不一致が100ms(T1)以上継続していると判定された場合に故障判定を継続し、
d)c)でONだったスイッチ信号がON→OFFに変化し、かつ他のスイッチ信号のOFF状態が100ms(T2)以上継続していると判定された場合に故障判定を継続し、報知部9から報知を行い、運転者に異常が発生している事およびスイッチの押下操作を要求する。
e)d)でOFFしたスイッチ信号が運転者の再度のスイッチ押下操作に応じてOFF→ONに変化し、かつ他のスイッチ信号のOFF状態が500ms(T0)以上継続していると判定された場合に故障確定すると共に、スイッチ信号=ON確定する。
このように、運転者によってスタート/ストップスイッチ3を2度押しすることにより、二度目の押下操作中に「故障あり」を確定することができると共に、スタート/ストップスイッチ3の「ON」を確定することができる。
3b 接点
10 電源切換ECU(判定手段、制御手段)
Claims (3)
- 連動してON/OFFする第1接点及び第2接点を有するスイッチと、前記スイッチからの入力に基づいて、車両のエンジンの始動または停止の指令を出力する制御手段とを有し、前記スイッチの接点の故障を検出するエンジン始動停止装置において、
前記制御手段は、
前記第1接点および前記第2接点がともにOFFの状態にあって、且つ、前記第2接点がOFFの状態で、前記第1接点がOFFの状態からONの状態へと切り替わった場合には前記エンジンの始動または停止の指令の出力を行わずに所定時間の経時を行い、
前記所定時間の経過以降で、前記第2接点がOFFの状態からONの状態を経てOFFの状態へと切り替わった場合には前記第1接点のON故障を判定するとともに、前記ON故障の判定後に、前記第2接点がOFFの状態からONの状態へと切り替わった場合に前記エンジンの始動または停止の指令の出力を行い、
前記所定時間の経過以降で、前記第1接点がONの状態からOFFの状態へと切り替わったことを検出し、且つ、その後、再び前記第1接点がOFFの状態からONの状態へと切り替わった場合に、前記第2接点のOFF故障を判定するとともに前記エンジンの始動または停止の指令の出力を行う
ことを特徴とするエンジン始動停止装置。 - さらに、ユーザへの報知を行う報知手段を備え、
該報知手段は、前記ON故障またはOFF故障を判定した場合に、ユーザへの故障報知と、前記スイッチの再度の操作要求報知とを行う
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動停止装置。 - 連動してON/OFFする第1接点及び第2接点を有するスイッチからの入力に基づいて、車両のエンジンの始動または停止の指令を出力する制御工程を含み、前記スイッチの接点の故障を検出する、エンジン始動停止装置の制御方法において、
前記制御工程は、
前記第1接点および前記第2接点がともにOFFの状態にあって、且つ、前記第2接点がOFFの状態で、前記第1接点がOFFの状態からONの状態へと切り替わった場合には前記エンジンの始動または停止の指令の出力を行わずに所定時間の経時を行い、
前記所定時間の経過以降で、前記第2接点がOFFの状態からONの状態を経てOFFの状態へと切り替わった場合には前記第1接点のON故障を判定するとともに、前記ON故障の判定後に、前記第2接点がOFFの状態からONの状態へと切り替わった場合に前記エンジンの始動または停止の指令の出力を行い、
前記所定時間の経過以降で、前記第1接点がONの状態からOFFの状態へと切り替わったことを検出し、且つ、その後、再び前記第1接点がOFFの状態からONの状態へと切り替わった場合に、前記第2接点のOFF故障を判定するとともに前記エンジンの始動または停止の指令の出力を行う
ことを特徴とする、エンジン始動停止装置の制御方法。
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