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JP5137438B2 - 円筒形電池 - Google Patents
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Description

本発明は円筒形電池に関する。
円筒形電池には、アルカリ電池等の一次電池やニッケル水素二次電池等の二次電池があり、例えば、ニッケル水素二次電池は、携帯用電子機器や電機自動車のバッテリ等に広く使用されている。
円筒形電池は、その外装缶内に発電要素としての正極板、負極板及び電解質が収容され、外装缶の開口端部は封口体により密閉されている(特許文献1)。
より詳しくは、封口体は、円板形状の封口板と、封口板と外装缶の開口端部との間に配置される絶縁ガスケットとを含み、開口端部と封口板の外周部との間は絶縁ガスケットによりシールされる。
封口板はその中央にガス抜き孔を有し、封口板の外面上には、ガス抜き孔を塞ぐように、弾性材料からなる弁体が配置され、更に、弁体を覆うようにカップ状の端子が固定されている。弁体は、封口板に対し、圧縮された状態で押し付けられ、所定の作動圧までガス抜き孔を閉塞する。すなわち、封口体は、安全弁としての機能を有する。
特開2002−93455号公報
電池の高容量化に伴い、発電要素を収容するための容積を増大すべく、封口板の厚さは削減されており、封口板は、例えば0.4mmの厚さを有する。
しかしながら、封口板の厚さが0.4mmになると、電池内の圧力が上昇したときに、封口板が外側に反ってしまう。封口板が反ると、弁体の圧縮率が高くなり、作動圧も上昇してしまう。この傾向は、電池内圧が3.0MPaを超えると顕著になるため、3.0MPaを超える範囲では、作動圧の微調整が困難になっていた。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、電池の高容量化に伴い、発電要素を収容するための容積を増大すべく、封口板の厚さは削減したときに、封口板の反りを抑制することにより安全弁の作動圧上昇が抑制された円筒形電池を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明によれば、開口端部を有する円筒状の外装缶と、前記外装缶内に収容された発電要素と、前記外装缶の前記開口端部内に配置された封口板と、前記外装缶の開口端部と前記封口板との間に設けられ、前記開口端部をかしめることにより前記封口板の外周部と前記開口端部との間をシールする電気絶縁性の環状のガスケ
ットと、前記封口板の中央に形成されたガス抜き孔と、前記封口板の外面上に圧縮された状態で配置され、前記ガス抜き孔を作動圧まで閉塞する弾性材料からなる弁体と、前記弁体を覆うカップ状の端子とを備え、前記封口板は、前記外周部よりも径方向内側に、前記外周部よりも厚い厚肉部を有し、前記厚肉部と前記外周部との間に、径方向外側に向かうに連れて厚さが小さくなるテーパ部を更に有し、前記テーパ部のテーパ角は45度以下であることを特徴とする円筒形電池が提供される(請求項1)。
好ましくは、前記厚肉部の外径は、前記封口板の外径の65%以上である(請求項2)。
本発明の請求項1の円筒形電池では、封口板が厚肉部を有するため、内圧が上昇したとしても、封口板の反りが抑制される。これにより、この円筒形電池では、内圧上昇に伴う弁体の圧縮率の増大が抑制され、作動圧の上昇が抑制される。この結果として、この円筒形電池では、設定された作動圧が3MPaを超えていても、設定した作動圧にて安全弁が確実に作動する。
厚肉部と外周部との間にテーパ角が45度以下のテーパ部を設けたため、封口板に衝撃等が加わったときに、厚肉部と外周部との境界近傍での応力集中が緩和される。この結果として、この円筒形電池の封口板は、強度が確保され変形し難い。
また、厚肉部と外周部との間にテーパ角が45度以下のテーパ部を設けたため、封口板に衝撃等が加わったときに、厚肉部と外周部との境界近傍での応力集中が緩和される。この結果として、この円筒形電池の封口板は、強度が確保され変形し難い。
一方、この円筒形電池では、封口板の外周部を厚くする必要が無いため、封口板の外周部を挟んでいる外装缶の部分の高さが増大することはない。この結果として、外装缶の外形寸法が同一であれば外装缶内の容積が十分に確保され、この円筒形電池は高容量化に適する。
請求項2の円筒形電池では、厚肉部の外径が封口板の外径の65%以上であるため、内圧上昇に伴う封口板の反りが確実に抑制される。この結果として、この円筒形電池では、内圧が上昇したときに、作動圧の上昇が確実に抑制される。
以下、本発明の一実施形態に係る円筒形電池として、単三サイズのニッケル水素二次電池について説明する。
図1に示したように、ニッケル水素二次電池は、容器として有底円筒状の外装缶2を備え、外装缶2内には、発電要素としての正極板4、負極板6及びアルカリ電解液(図示せず)が収容されている。
これら正極板4及び負極板6は、セパレータ8を介して渦巻き状に巻回されることで略円筒状の電極群10を形成しており、電極群10の最外周は負極板6の一部(最外周部)により形成されている。負極板6の最外周部が外装缶2の内周壁と接触することで、負極板6と外装缶2とは互いに電気的に接続されている。なお、電極群10と外装缶2の底壁との間には、円板形状の絶縁部材11が配置されている。
外装缶2の開口端側において、電極群10の正極板4からは、正極リード12が延びている。正極リード30の先端は、後述する封口板14の内面に溶接されている。なお、封口板14と電極群10との間には円板形状の絶縁部材15が配置され、正極リード12は、絶縁部材15に形成されたスリットを貫通している。
なお、負極板6は、例えばパンチングメタルからなる導電性の負極基板を有し、負極基板の両面には、負極活物質層が形成されている。負極活物質層は、主成分としての水素吸蔵合金粉末と、結着剤と、必要に応じて導電剤等とを含む。水素吸蔵合金粉末は、負極活物質としての水素を電気化学的に吸蔵又は放出可能である。
また、正極板4は、例えば、3次元の網目状構造を有したニッケル多孔体からなる導電性の正極基板を有し、正極基板には正極合剤が充填されている。正極合剤は、主成分としての正極活物質、つまり、水酸化ニッケル粉末と、結着剤と、必要に応じて導電剤等とを含む。
外装缶2の開口端部は、安全弁としての機能を備えた封口体16により密閉され、封口体16は、円板形状をなす封口板14を有する。封口板14の材料としては、例えば、鉄製の板にニッケルめっきが施されたものを用いることができる。封口板14は、外装缶2の開口端部に囲まれる一方、中央にガス抜き孔14aを有する。封口板14の外面には、ガス抜き孔14aを閉塞するように弁体20が配置され、弁体20は、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)等の弾性材料からなり、略円柱状の形状を有する。
更に、封口板14の外面上には、弁体20を覆うフランジ付きの円筒状の正極端子21が溶接により固定されている。正極端子21は、弁体20を封口板14に対し押し付けており、弁体20は圧縮された状態にある。
なお、正極板4と正極端子21との間は、正極リード12及び封口板14を介して電気的に接続されている。
また、封口体16は、封口板14と外装缶2の開口端部との間に配置された環状のガスケット22を有する。ガスケット22は例えばナイロン樹脂からなり、電気絶縁性を有する。封口体16の封口板14は、ガスケット22を介して、かしめ加工された外装缶2の開口端部に固定され、封口板14の外周部14bと外装缶2の開口端部との間はガスケット22によりシールされている。
より詳しくは、図2及び図3に示したように、封口板14は、径方向でみて、ガス抜き孔14aから所定の径方向位置にまで渡る環状の厚肉部14cを有する。厚肉部14cの厚さT1は、外周部14bの厚さT2よりも大きく、厚さT1は、厚さT2の125%以上175%以下であるのが好ましい。また好ましくは、厚肉部14cの外径D1は、外周部14bの外径D2、即ち封口板14の外径の65%以上である。
また、封口板14にはテーパ部14dが設けられる。テーパ部14dは、径方向でみて、厚肉部14cと外周部14bとの間に設けられ、テーパ部14dの厚さは、径方向外側に向かうに連れて減少する。テーパ部14dのテーパ角θは、45度以下である。
上述した封口板14は、板状の材料をプレス成形することにより作製することができる。なお、図2及び図3では、厚肉部14cは段付けられているが、段付けられていなくて
もよい。
上述した円筒形電池では、電池の内圧が作動圧まで上昇すると、弁体20が更に圧縮されてガス抜き孔14aが開き、電池内のガスが外部に放出される。これにより、電池の内圧が異常に上昇するのが防止される。
また、この円筒形電池では、封口板14が厚肉部14cを有するため、内圧が上昇したとしても、封口板14の反りが抑制される。これにより、この円筒形電池では、内圧が上昇したときに、弁体20の圧縮率が増大するのが抑制され、作動圧の上昇が抑制される。この結果として、この円筒形電池では、組立て時における弁体20の圧縮率に基づいて設定される作動圧が3MPaを超えていても、設定された作動圧にて安全弁が確実に作動する。
一方、この円筒形電池では、封口板14の外周部14bを厚くする必要が無いため、封口板14の外周部14bを挟んでいる外装缶2の部分の高さが増大することはない。この結果として、外装缶2の外形寸法が同一であれば外装缶2内の容積が十分に確保され、この円筒形電池は、高容量化に適する。
更に、上述した円筒形電池では、厚肉部14cの外径D1が外周部14bの外径D2の65%以上であることにより、内圧が上昇したときに、封口板14の反りが確実に抑制される。この結果として、この円筒形電池では、内圧が上昇したときに、作動圧の上昇が確実に抑制される。
また更に、上述した円筒形電池では、厚肉部14cと外周部14bとの間にテーパ角θが45度以下のテーパ部14dを設けることにより、封口板14に衝撃等が加わったときに、厚肉部14cと外周部14bとの境界近傍での応力集中が緩和される。この結果として、この円筒形電池の封口板14は強度が確保され、変形し難い。
1.作動圧の評価方法
表1に示したように、厚肉部及び外周部の厚さがそれぞれ0.6mm、0.4mmであり、外周部の外径に対する厚肉部の外径の比率(外径比率)が異なる封口板を用いて、実施例1〜15の封口体をそれぞれ30個ずつ組み立てた。このとき封口板の外径及びテーパ部のテーパ角は、いずれも共通で、それぞれ12.7mm、40度であった。EPDM製の弁体の外径も共通であり、3.5mmであった。また、正極端子の外径は5.5mmで共通であったが、高さの異なる正極端子を用いることで、表1に示したように、弁体の圧縮率を変化させた。
また、表1に示したように、厚肉部を有さず、厚さが0.4mmで一定の封口板を用いたこと以外は実施例1〜5と同様にして、比較例1〜5の封口体を組み立てた。
組み立てた実施例1〜15及び比較例1〜5の各封口体を、図4に示したワークホルダに固定し、ワークホルダ内に、窒素ガスボンベからレギュレータを通じて窒素ガスを導入した。これにより正極端子とは反対側から封口体に圧力を加え、安全弁の作動圧を測定した。なお、作動圧は、封口体の正極端子周辺に石鹸水を滴下しておき、泡が発生したときの圧力表示計の値として測定した。測定結果を、30個の平均値として表1及び図5に示す。
Figure 0005137438
2.強度測定方法
表2に示したように、テーパ角の異なる封口板を用いて封口体を組立てた。そして、得られた封口体を用いて、実施例16〜17、参考例1〜2として、単三サイズの円筒形ニッケル水素二次電池をそれぞれ5個ずつ製造した。このとき封口板の外径はいずれも共通で、12.7mmであった。封口板の厚肉部及び外周部の厚さもいずれも共通で、それぞれ0.6mm、0.4mmであった。EPDM製の弁体の外径も共通であり、3.5mmであった。また、正極端子の外径は、5.5mmで共通であった。
一方、比較例として、厚肉部を有さず、厚さが0.4mmで一定の封口板を用いたこと以外は実施例16の場合と同様にして、比較例6の単三サイズの円筒形ニッケル水素二次電池を5個製造した。
得られた実施例16〜17、参考例1〜2及び比較例1の円筒形ニッケル水素二次電池を、正極端子を下に向けて、1mの高さから落下させた。落下前後での各電池の高さの変化量(全高変化量)を、5個の平均値として表2に示す。
Figure 0005137438
3.評価結果
表1、表2及び図5から、以下のことが明らかである。
(1)実施例1〜15と比較例1〜5とを比べると、封口板の中央に厚肉部を設けることにより、3.0MPa以上の領域でも、封口板の反りによる作動圧の上昇が抑制されることがわかる。特に、外径比率が65%以上の実施例1〜10では、作動圧の上昇が抑制され、弁体圧縮率に対して平均作動圧力が比例していることがわかる。
(2)実施例16〜17、参考例1〜2と比較例6とを比べると、テーパ部の角度を45度以下にすることで、全高変化量の増加が抑制されていることがわかる。これは、45度以下のテーパ部を設けたことで、落下の衝撃が厚肉部と外周部との境界領域に集中するのが緩和され、封口板の強度低下が抑制されたためと考えられる。

本発明は上記した一実施形態及び実施例に限定されることはなく、種々変形が可能であって、例えば、円筒形電池は、ニッケルカドミウム二次電池、リチウムイオン二次電池等であってもよく、また一次電池であってもよい。更に電池の外径寸法も特に限定されることはない。
一実施形態では、封口板の中央に環状の厚肉部を形成したけれども、厚肉部の形状は環状でなくてもよい。ただし、封口板の反りを確実に防止するためには、厚肉部の形状は環状であるのが好ましい。
一実施形態では、外周部の外径に対する厚肉部の外径の比率の上限は、電池の外径寸法によって変化するが、電池の外径寸法の変化を防止するため、かしめ加工により外装缶の開口端部によって挟まれる領域の手前に設定される。
本発明の一実施形態に係るニッケル水素二次電池の縦断面図である。 図1の電池に適用した封口板の断面図である。 図2の封口板の平面図である。 作動圧の測定方法を説明するための図である。 作動圧の測定結果を示すグラフである。
符号の説明
2 外装缶
8 セパレータ
10 電極群
14 封口板
14a ガス抜き孔
14b 外周部
14c 厚肉部
14d テーパ部
16 封口体

Claims (2)

  1. 開口端部を有する円筒状の外装缶と、
    前記外装缶内に収容された発電要素と、
    前記外装缶の前記開口端部内に配置された封口板と、
    前記外装缶の開口端部と前記封口板との間に設けられ、前記開口端部をかしめることにより前記封口板の外周部と前記開口端部との間をシールする電気絶縁性の環状のガスケットと、
    前記封口板の中央に形成されたガス抜き孔と、
    前記封口板の外面上に圧縮された状態で配置され、前記ガス抜き孔を作動圧まで閉塞する弾性材料からなる弁体と、
    前記弁体を覆うカップ状の端子と
    を備え、
    前記封口板は、前記外周部よりも径方向内側に、前記外周部よりも厚い厚肉部を有し、前記厚肉部と前記外周部との間に、径方向外側に向かうに連れて厚さが小さくなるテーパ部を更に有し、前記テーパ部のテーパ角は45度以下であることを特徴とする円筒形電池。
  2. 前記厚肉部の外径は、前記封口板の外径の65%以上であることを特徴とする請求項1に記載の円筒形電池。
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