JP5142142B2 - ハイブリッド液晶流動形成機構、ハイブリッド液晶流動形成方法および液晶流動を用いたハイブリッド物体移動機構 - Google Patents
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Description
本発明は、かかる液晶の性質を利用した液晶流動を用いたハイブリッド物体移動機構、ハイブリッド液晶流動形成機構およびハイブリッド液晶流動形成方法に関する。
また、液晶は、電界や磁界を加えて液晶分子の配向方向を変化させるとその粘性が変化する。つまり、液晶は、電気粘性流体としての性質も有しているので、この性質を利用した軸受やダンパー等が開発されている。
特許文献1には、対向する一対の壁面を有する流路と、この流路の壁面と交わる面内で液晶分子を回転させる液晶分子回転手段と、一対の壁面に設けられた一対の配向膜とを備えた液晶流動機構が開示されている。この液晶流動機構では、一対の壁面に設けられた一対の配向膜に同じ向きにラビング処理が施されており、一対の壁面間で液晶分子がツイストしている。
このため、液晶分子回転手段によって液晶分子を回転させれば、流路内に流量が0とならない液晶流動を発生させることができるから、この液晶流動を、物体を移動させる装置やセンサ、アクチュエータなどに利用することができる。
第2発明のハイブリッド物体移動機構は、移動が固定された固定部材と、該固定部材と対向するように配置され、該固定部材に対して相対的に移動可能に設けられた移動部材と、該移動部材における前記固定部材と対向する移動側対向面と、前記固定部材における前記移動部材と対向する固定側対向面との間に配置された液晶と、前記液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加えて、該液晶の液晶分子を、前記移動部材の移動側対向面または前記固定部材の固定側対向面と交わる面内において回転させる液晶分子回転手段とからなり、前記液晶分子回転手段が、前記移動部材の移動側対向面または前記固定部材の固定側対向面と交差する方向から、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える回転手段と、前記移動部材の移動側対向面または前記固定部材の固定側対向面に設けられた拘束手段と、前記回転手段が前記液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える方向と交差する方向から、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える復帰手段と、を備えており、該拘束手段は、前記液晶の液晶分子に対して前記回転手段から電界または磁界を加えられたときにおいて、各液晶分子がそれぞれ一方向にのみ回転するように前記移動部材の移動側対向面近傍または前記固定部材の固定側対向面近傍に位置する液晶分子の運動を拘束するものであることを特徴とする。
第3発明のハイブリッド物体移動機構は、第2発明において、前記固定部材が中空な空間を有する外側部材であり、前記移動部材が、前記固定部材の中空な空間内に該中空な空間の軸方向に沿って、該固定部材に対して相対的に移動可能に配設された内側部材であり、前記外側部材の内面と前記内側部材の外面との間に前記液晶が配設されており、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加えたときにおいて該液晶の液晶分子が回転する面が、前記内側部材の中空な空間の軸を含む面であることを特徴とする。
第4発明のハイブリッド物体移動機構は、第2発明において、前記移動部材が中空な空間を有する外側部材であり、前記固定部材が、前記移動部材の中空な空間内に配設された内側部材であり、前記外側部材が、その中空な空間の軸方向に沿って、前記内側部材に対して相対的に移動可能に配設されており、前記外側部材の内面と前記内側部材の外面との間に前記液晶が配設されており、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加えたときにおいて該液晶の液晶分子が回転する面が、前記内側部材の中空な空間の軸を含む面であることを特徴とする。
第5発明のハイブリッド物体移動機構は、中空な空間を有する外側部材と、該外側部材の中空な空間の内部に、前記外側部材に対して回転自在に配設された内側軸と、前記外側部材の内面と前記内側軸の外周面との間に入れられた液晶と、該液晶の液晶分子に対して、前記内側軸の中心軸から前記外側部材の内面に向う方向に沿って電界または磁界を加えて、該液晶の液晶分子を前記内側軸の軸方向と交わる面内において回転させる液晶分子回転手段とからなり、前記液晶分子回転手段が、前記内側軸の外周面または前記外側部材の内面と交差する方向から、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える回転手段と、前記内側軸の外周面または前記外側部材の内面に設けられた拘束手段と、前記回転手段が前記液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える方向と交差する方向から、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える復帰手段と、を備えており、該拘束手段は、前記液晶の液晶分子に対して前記回転手段から電界または磁界を加えられたときにおいて、各液晶分子がそれぞれ一方向にのみ回転するように前記内側軸の外周面近傍または前記外側部材の内面近傍に位置する液晶分子を拘束するものであることを特徴とする。
第6発明のハイブリッド液晶流動形成方法は、液晶を流路内に配置し、該流路内において、電界または磁界を加えられたときにおいて各液晶分子がそれぞれ一方向にのみ回転するように、拘束手段によって前記流路の一の壁面近傍に位置する液晶分子の運動を拘束し、前記液晶の液晶分子に対して前記流路の一の壁面と交わる方向に沿って電界または磁界を加える回転手段と、該回転手段が前記液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える方向と交差する方向から該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える復帰手段とによって、前記液晶に対して交互に電界または磁界を加えることを特徴とする。
第2発明によれば、回転手段から液晶に電界または磁界を加えれば、各液晶分子が、その重心周りに回転するから、液晶分子の回転に起因する液晶流動を発生させることができ、移動部材を、固定部材に対して液晶流動の方向に移動させることができる。よって、液晶の流動を部材の移動に利用することができるので、液晶を利用した搬送装置等に応用することができる。しかも、液晶の液晶分子は、固定部材の固定側対向面近傍または移動部材の移動側対向面近傍に位置する液晶分子の運動が拘束されているだけであるから、液晶分子が回転したときに液晶中に発生する液晶流動の流量を大きくすることができ、移動部材の移動量を大きくすることができる。また、回転手段からの電界または磁界が除去された後、復帰手段から液晶に加える電界または磁界を調整することによって、液晶分子が元の状態に戻る速度を制御することができる。すると、発生する液晶流動の流量や流動方向をコントロールすることができるから、移動部材の移動量や移動方向を制御することができる。
第3発明によれば、液晶の液晶分子に対して回転手段から電界または磁界を加えると、外側部材の中空な空間の軸方向に沿って液晶流動が発生するので、液晶流動の方向に沿って内側部材を移動させることができる。すると、内側部材をロッドとし、外側部材をシリンダボディとするピストンを形成することもできる。
第4発明によれば、液晶の液晶分子に対して回転手段から電界または磁界を加えると、外側部材の中空な空間の軸方向に沿って液晶流動が発生するので、液晶流動の方向に沿って外側部材を移動させることができる。
第5発明によれば、回転手段から液晶に電界または磁界を加えれば、各液晶分子が、その重心周りに回転するから、外側部材の中空な空間の軸周りに液晶分子の回転に起因する液晶流動を発生させることができる。すると、外側部材の中空な空間内において、内側軸が、その軸周りに回転自在に設けられているので、内側軸を固定すれば、外側部材を内側軸の中心軸周りに回転させることができる。逆に、外側部材を固定すれば、内側軸をその中心軸周りに回転させることができる。よって、液晶の流動を部材の回転に利用することができるので、液晶を利用したモータやドリル等に応用することができる。しかも、液晶の液晶分子は、内側軸の外周面近傍または外側部材の内面近傍に位置する液晶分子の運動が拘束されているだけであるから、液晶分子が回転したときに液晶中に発生する液晶流動の流量を大きくすることができ、内側軸または外側部材の回転速度を速くすることができる。また、回転手段からの電界または磁界が除去された後、復帰手段から液晶に加える電界または磁界を調整することによって、液晶分子が元の状態に戻る速度を制御することができる。すると、発生する液晶
流動の流量や流動方向をコントロールすることができるから、内側軸または外側部材の回転速度や回転方向を制御することができる。
第6発明によれば、回転手段から液晶に電界または磁界を加えれば、各液晶分子が、その重心周りに回転するから、液晶分子の回転に起因する液晶流動を発生させることができる。しかも、液晶の液晶分子は、流路の一の壁面近傍に位置する液晶分子の運動が拘束さているだけであるから、液晶分子が回転したときに液晶中に発生する液晶流動の流量を大きくすることができる。また、回転手段からの電界または磁界が除去された後、復帰手段から液晶に加える電界または磁界を調整することによって、液晶分子が元の状態に戻る速度を制御することができる。すると、発生する液晶流動の流量や流動方向をコントロールすることができるから、液晶流動をより工業的に利用しやすくすることができる。
まず、本発明のハイブリッド液晶流動形成機構を説明する前に、液晶に電界や磁界を加えたときに、液晶流動が発生する原理を説明する。
なお、液晶は、電界や磁界を加えたときに、電界や磁界の方向に対して液晶分子の軸方向が液晶固有の角度に配向するが、以下には、電界や磁界を加えたときに、液晶分子の軸方向が電界や磁界の方向と平行になるような液晶について説明する。
また、液晶分子は、電界、磁界いずれを加えた場合でも配向するので、以下には電界を加える場合のみを説明する。
なお、図4において、液晶分子mが回転したときに、液晶分子mは平行板Pの表面に沿って移動(並進移動)するのであるが、説明を分かりやすくするために並進移動をさせない状態で記載している。
では矢印の方向)に、その軸方向が電界efと一致するまで回転する(図3(B) )。すると、各液晶分子mの周囲には速度勾配が発生するので、液晶流動が発生する(図3(C)
)。
すると、電界efを加えても、平行板Pの近傍に位置する液晶分子mは、その軸方向が電界efと一致するまで回転することができず、回転量が小さくなる(図4(B)
)。しかも、液晶分子mの回転量は、平行板Pに近づくほど小さくなり、平行板P上(配向膜Fと接触した液晶分子m)では0となるので、液晶分子mの回転によって、その周囲に形成される速度勾配も、平行板Pに近づくほど小さくなる(図4(C)
)。
したがって、液晶LCにおいて、その一部の液晶分子mの動きを平行板Pの配向膜Fによってアンカリングすれば、液晶LC内に、図4(D) に示すような速度分布を有する液晶分子mの流れが発生するのである。
図1は本発明のハイブリッド液晶流動形成機構の概略説明図であり、(A) はYZ断面図であり、(B)
はYZ断面図において電界を加えたときにおける液晶分子の配列を示した図であり、(C) はYZ断面図において電界を加えたときに一対の壁面B間に発生する液晶の速度分布を示した図である。
なお、図1において、X軸方向は図1の左右方向である。
なお、対向する一対の壁面B,Bは平行でなくてもよく、一方の壁面Bに対して他方の壁面Bが傾斜していてもよい。
また、各壁面Bは平坦面でなくてもよい。例えば一方の壁面Bが平坦面であって他方の壁面Bが凹凸を有する面でもよいし、両壁面Bが凹凸を有する面であってもよい。
このため、液晶LCのうち、配向膜Fと接触する液晶分子mは、この配向膜Fにアンカリングされて、その軸方向を左右方向、つまりラビングした方向に向けた状態で配列する。しかも、液晶分子mは、その一端部(図1では左端部)が配向膜Fから上傾するように配列する、つまり、液晶分子mの一方の端部が配向膜Fから離れるように配列(以下、単にチルトという)される。
なお、前記下方の壁面Bには配向膜Fを設けなくてもよく、下方の壁面Bにラビングレス処理をしてやれば、壁面Bに接触する液晶分子mを、チルトした状態となるように壁面Bにアンカリングすることができる。
すると、一対の壁面B,B間に位置する液晶分子mは、隣接する液晶分子m間の配向の変化がもっとも小さくなるように配列するのであるが、実質的に、下方の壁面Bに設けられている配向膜Fの拘束力のみで拘束されて配列する。
したがって、図1(A)に示すように、流路Lの一対の壁面B,B間に入れられた液晶LCの全ての液晶分子mは、その軸方向をラビングした方向に向けた状態で、かつ、左端部がチルトした状態で配列するのである。
また、他方の壁面Bは、その近傍の液晶分子mがある程度自由に重心周りの回転や壁面Bに沿った移動(並進移動)を行うことができる状態であって、他方の壁面Bの影響によって液晶分子mの配向方向が拘束されない状態であればよく、この場合には、他方の壁面B近傍の液晶分子mも、一方の壁面Bに設けられた配向膜Fの影響により、一方の壁面B近傍の液晶分子mと同じ配向とすることができる。
とくに、他方の壁面Bに対して、他方の壁面Bが液晶分子mの配向方向に与える影響を除去する処理を行っておけば、より確実に他方の壁面B近傍の液晶分子mを一方の壁面B近傍の液晶分子mと同じ配向とすることができ、しかも、他方の壁面B近傍の液晶分子mが自由に回転や壁面Bに沿った移動(並進移動)ができるので、好適である。
このため、制御装置Dによって一対の電極E,Eに電圧を加えれば、一対の壁面B,B間に、一対の壁面B,Bと垂直な電界efを形成することができる(図1(B))。
この一対の電極E,E、配向膜Fおよび制御装置Dが液晶分子回転手段CBを構成しており、一対の電極E,Eが特許請求の範囲にいう回転手段に相当し、配向膜Fが特許請求の範囲にいう拘束手段に相当する。
また、一対の電極E,Eを前記流路Lの外面に取り付けてもよい。この場合、流路Lの素材を導電体や電界が透過できる素材とすれば、一対の壁面B,B間に電界efを形成することができる。
さらに、流路Lの素材を導電体とした場合、制御装置Dを直接流路Lに接続し、制御装置Dによって流路Lに電圧を加えれば、一対の壁面B,B間に電界efを発生させることができる。
そして、一対の電極E,Eに代えて、一対の壁面B,B間に磁界bfを形成できるものを一対の壁面B,Bに磁界発生部材を設けてもよいのは、いうまでもない。
まず、制御装置Dによって一対の電極E,E間に電圧を加えると、流路L内の一対の壁面B,B間に、一対の壁面B,Bと垂直な方向の電界efが発生する。すると、液晶LCの液晶分子mは、その軸方向が電界efと平行になるように回転し、液晶分子mの回転によって、その周囲に速度勾配が発生する。
)。
このため、流路L内には、図1(C) に示すような速度分布が形成される。つまり、流路L内には、右向きの液晶流動が発生する。
に示した速度分布とy軸に対して逆向きの速度分布が形成され、左向きの液晶流動が発生する。
したがって、流路L内において、一対の電極E,E間に瞬間的に電圧を印加すると、右方向への液晶流動と、左方向への液晶流動が連続して発生する。
よって、電圧を印加してから液晶分子mが電圧を加える前の状態に戻るまでの間(以下、単位流動期間という)に、右方向への液晶流動の流量(以下、印加時流量という)と左方向への液晶流動の流量(以下、復帰時流量という)の差の分だけ右向きの流量(以下、正方向流量という)が流路L内に発生するのである。
よって、本実施形態のハイブリッド液晶流動形成機構の場合、一対の壁面B,Bの両方に配向膜Fを設けている場合に比べて、単位流動期間に発生する正方向流量を増加することができるのである。
また、液晶LCに印加する電界efの強さや方向、印加時間、印加波形等を調整しても正方向流量を調整することができるし、電界efを加える時間間隔を短くすれば、正方向流量をより連続的に発生させることができる。
かかる復帰手段を設けた場合、一対の電極E,E間への電圧の印加をやめた後、復帰手段から液晶分子mに電界または磁界を印加すれば、液晶分子mは、復帰手段から印加された電界または磁界の方向と一致するように反時計回りに回転する。つまり、配向膜Fの拘束力だけで液晶分子mを電圧または磁界を印加する前の状態に戻す場合に比べて、液晶分子mを反時計回りに回転させる力を強くすることができる。すると、液晶分子mが反時計回りに回転する速度を速くできるので、単位流動期間に発生する復帰時流量を増加することができる。
よって、復帰手段の作動をコントロールすれば、復帰時流量を変動させることができるから、単位流動期間に発生する正方向流量を調整することができる。
とくに、液晶分子mに対して復帰手段から加える電界または磁界の強さや方向、印加時間、印加波形等を調整すれば、液晶分子mが反時計回りに回転する速度を制御することができる。すると、復帰時流量を調整して正方向流量を調整することができるし、復帰時流量が印加時流量よりも大きくなるように調整すれば、単位流動期間に正方向流量と逆方向の流量を発生させることもできる。
このため、一対の電極E,E間への電圧の印加をやめた後コイルCLに対して電流を流せば、コイルCLの周囲には、コイルCLの軸方向に沿った磁界bfが形成されるから、電界efの方向と交差する方向から、流路L内の液晶分子mに対して磁界bfを加えることができる。すると、液晶分子mを、その軸方向が磁界bfの方向と一致するように反時計回りに回転させることができる。よって、配向膜Fの拘束力だけで液晶分子mを反時計回りに回転させる場合に比べて、液晶分子mが反時計回りに回転する速度を速くでき、単位流動期間に発生する復帰時流量を増加することができる。
また、流路L内に配置される液晶LCが光配向性液晶の場合には、レーザ光を液晶に照射し得るレーザ光源も復帰手段として採用することができる。
本発明のハイブリッド物体移動機構は、上述したハイブリッド液晶流動形成機構を物体の移動に適用したものである。よって、上記ハイブリッド液晶流動形成機構で説明した事項と重複する内容については、簡単に説明している。
図5は第一実施形態のハイブリッド物体移動機構の説明図である。同図において、符号Pは一対の部材を示している。この一対の部材P ,Pは、互いに平行かつ、いずれの部材Pの対向する壁面も平坦面に形成されている。この一対の部材P ,Pのうち、一方の部材P(図5では下方の部材P)は固定されているが、他方の部材P(図5では上方の部材P)は一方の部材Pに対して相対的に移動可能に設けられている。
そして、この配向膜Fの上面には右から左にラビングが施されている。
このため、上下一対の部材P ,P間において、全ての液晶分子mは、その軸方向を左右方向に向けて配列し、しかも、左端部が上傾するように配列する。
)。
,Pを、中空な筒状の外側部材Aと、この外側部材Aの中空な空間内に配設された内側軸Cとから構成し、両者を相対的に移動可能な状態としておく。そして、この外側部材Aと内側軸Cとの間に液晶LCを充填し、外側部材Aの内面または内側軸Cの外面のいずれか一方に配向膜Fを設け、かつ、電圧を加えたときに外側部材Aおよび内側軸Cの半径方向に電界が形成されるように一対の電極を外側部材Aと内側軸Cに設ける。しかも、配向膜Fには、一対の電極から電界が加えられたときに、外側部材Aの中空な空間の軸方向を含む面内で液晶分子mが回転するようにラビング処理等を施しておく。
すると、液晶LCに対して一対の電極から電界を加えると、外側部材Aの中空な空間の軸方向に沿って液晶流動が発生するので、外側部材Aの移動を固定しておけば、液晶流動の方向に沿って内側軸Cを移動させることができる。逆に、内側軸Cの移動を固定しておけば、液晶流動の方向に沿って外側部材Aを移動させることができる。
かかる機構を採用すれば、内側軸Cをロッドとし、外側部材Aをシリンダボディとするピストン等も形成することもできる。
図7は第二実施形態のハイブリッド物体移動機構の説明図である。図7に示すように、内側軸Cは、外側部材A内に収容されており、その中心軸CCが外側部材Aの中心軸CAと同軸になるように配設されている。また、この内側軸Cは、外側部材A内において、その中心軸CC周りに回転自在に取り付けられている。
が設けられている。そして、内側軸Cの外面に設けられた配向膜Fは、内側軸Cの中心軸CC周り(図7では反時計回り)にラビングが施されている。
このため、内側軸Cと外側部材Aとの間において、全ての液晶分子mは、その軸方向を内側軸Cの外面の接線方向に配列し、しかも、その一端が上傾するように配列する。
なお、図示しないが、外側部材Aおよび内側軸Cには、電圧を加えると、外側部材Aおよび内側軸Cの半径方向に電界が形成されるようにそれぞれ一対の電極が設けられている。
逆に、外側部材Aを固定した状態で、外側部材Aと内側軸Cの間にその半径方向の電界efを形成すれば、液晶LCには、外側部材Aの内面の接線方向に沿って流れが発生する。すると、外側部材Aと内側軸Cはその軸周りに相対的に回転可能であるから、液晶LCの流れの方向に沿って、内側軸Cを反時計回りに回転させることができる。
なお、内側軸Cと外側部材Aとの間において、全ての液晶分子mの軸方向が中心軸CCと直交する面内に配設するようにしておけば、内側軸Cと外側部材Aとを相対的に回転だけさせることができるが、全ての液晶分子mの軸方向が中心軸CCと交差するが非直交な面内に配設するようにしておけば、内側軸Cと外側部材Aとを相対的に回転させながら中心軸CCの軸方向に沿って相対的に移動させることもできる。
とくに、第二実施形態のハイブリッド物体移動機構では、内側軸Cの外面だけに配向膜Fを設けたり内側軸Cの外面だけにラビングレス処理を行っても、内側軸Cまたは外側部材Aを回転させることができる。つまり、外側部材Aの内面に配向膜Fを設けたりラビングレス処理を行ったりする必要がないので、第二実施形態のハイブリッド物体移動機構を採用すれば非常に小さなモータ等を形成することができる。
なお、外側部材Aの内面に配向膜Fを設けたりラビングレス処理を行ったりすることができるのであれば、外側部材Aの内面だけに配向膜Fを設けたりラビングレス処理を行ってもよいのは、いうまでもない。
B 壁面
F 配向膜
LC 液晶
m 液晶分子
ef 電界
Claims (6)
- 流路と、
該流路の壁面に沿って移動可能に設けられた液晶と、
該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加えて、該液晶の液晶分子を前記流路における一の壁面と交わる面内で回転させる液晶分子回転手段とからなり、
前記液晶分子回転手段が、
前記流路の一の壁面と交差する方向から、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える回転手段と、
前記流路における一の壁面に設けられた拘束手段と、
前記回転手段が前記液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える方向と交差する方向から、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える復帰手段と、を備えており、
該拘束手段は、
前記液晶の液晶分子に対して前記回転手段から電界または磁界を加えられたときにおいて、各液晶分子がそれぞれ一方向にのみ回転するように前記一の壁面近傍に位置する液晶分子の運動を拘束するものである
ことを特徴とするハイブリッド液晶流動形成機構。 - 移動が固定された固定部材と、
該固定部材と対向するように配置され、該固定部材に対して相対的に移動可能に設けられた移動部材と、
該移動部材における前記固定部材と対向する移動側対向面と、前記固定部材における前記移動部材と対向する固定側対向面との間に配置された液晶と、
前記液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加えて、該液晶の液晶分子を、前記移動部材の移動側対向面または前記固定部材の固定側対向面と交わる面内において回転させる液晶分子回転手段とからなり、
前記液晶分子回転手段が、
前記移動部材の移動側対向面または前記固定部材の固定側対向面と交差する方向から、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える回転手段と、
前記移動部材の移動側対向面または前記固定部材の固定側対向面に設けられた拘束手段と、
前記回転手段が前記液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える方向と交差する方向から、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える復帰手段と、を備えており、
該拘束手段は、
前記液晶の液晶分子に対して前記回転手段から電界または磁界を加えられたときにおいて、各液晶分子がそれぞれ一方向にのみ回転するように前記移動部材の移動側対向面近傍または前記固定部材の固定側対向面近傍に位置する液晶分子の運動を拘束するものである
ことを特徴とするハイブリッド物体移動機構。 - 前記固定部材が中空な空間を有する外側部材であり、
前記移動部材が、前記固定部材の中空な空間内に該中空な空間の軸方向に沿って、該固定部材に対して相対的に移動可能に配設された内側部材であり、
前記外側部材の内面と前記内側部材の外面との間に前記液晶が配設されており、
該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加えたときにおいて該液晶の液晶分子が回転する面が、前記内側部材の中空な空間の軸を含む面である
ことを特徴とする請求項2記載のハイブリッド物体移動機構。 - 前記移動部材が中空な空間を有する外側部材であり、
前記固定部材が、前記移動部材の中空な空間内に配設された内側部材であり、
前記外側部材が、その中空な空間の軸方向に沿って、前記内側部材に対して相対的に移動可能に配設されており、
前記外側部材の内面と前記内側部材の外面との間に前記液晶が配設されており、
該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加えたときにおいて該液晶の液晶分子が回転する面が、前記内側部材の中空な空間の軸を含む面である
ことを特徴とする請求項2記載のハイブリッド物体移動機構。 - 中空な空間を有する外側部材と、
該外側部材の中空な空間の内部に、前記外側部材に対して回転自在に配設された内側軸と、
前記外側部材の内面と前記内側軸の外周面との間に入れられた液晶と、
該液晶の液晶分子に対して、前記内側軸の中心軸から前記外側部材の内面に向う方向に沿って電界または磁界を加えて、該液晶の液晶分子を前記内側軸の軸方向と交わる面内において回転させる液晶分子回転手段とからなり、
前記液晶分子回転手段が、
前記内側軸の外周面または前記外側部材の内面と交差する方向から、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える回転手段と、
前記内側軸の外周面または前記外側部材の内面に設けられた拘束手段と、
前記回転手段が前記液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える方向と交差する方向から、該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える復帰手段と、を備えており、
該拘束手段は、
前記液晶の液晶分子に対して前記回転手段から電界または磁界を加えられたときにおいて、各液晶分子がそれぞれ一方向にのみ回転するように前記内側軸の外周面近傍または前記外側部材の内面近傍に位置する液晶分子の運動を拘束するものである
ことを特徴とするハイブリッド物体移動機構。 - 液晶を流路内に配置し、
該流路内において、電界または磁界を加えられたときにおいて各液晶分子がそれぞれ一方向にのみ回転するように、拘束手段によって前記流路の一の壁面近傍に位置する液晶分子の運動を拘束し、
前記液晶の液晶分子に対して前記流路の一の壁面と交わる方向に沿って電界または磁界を加える回転手段と、該回転手段が前記液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える方向と交差する方向から該液晶の液晶分子に対して電界または磁界を加える復帰手段とによって、前記液晶に対して交互に電界または磁界を加える
ことを特徴とするハイブリッド液晶流動形成方法。
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