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JP5143383B2 - 往復動圧縮機 - Google Patents
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JP5143383B2 - 往復動圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば空気等の流体を圧縮するのに好適に用いられる往復動圧縮機に関する。
一般に、往復動圧縮機としては、シリンダ内でピストンを往復動させることにより、吸込行程で吸込んだ空気を吐出行程で圧縮して吐出するようにした往復動型の空気圧縮機が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平10−68382号公報
この種の従来技術による往復動圧縮機は、クランクケースに取付けられたシリンダと、クランク軸に連結され該シリンダ内で往復動するピストンと、前記シリンダの先端に搭載されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドと前記シリンダとの間に設けられ前記ピストンとの間に圧縮室を画成すると共に該圧縮室に開口する吸込ポートと吐出ポートとを有する弁座部材とにより大略構成されている。
また、弁座部材には、ピストンに対面する圧縮室側面に重なるように吸込ポートを開閉する吸込弁が設けられ、シリンダヘッド側面に重なるように吐出ポートを開閉する吐出弁が設けられている。さらに、弁座部材には、閉じ遅れによる圧縮性能の低下を防止するために、各弁が開弁したときの角度を規制する弁受けが設けられている。
そして、往復動圧縮機は、シリンダ内でピストンが往復動しつつ、上死点から下死点に向かう吸込行程では、吸込弁が開弁して吸込ポートから圧縮室内に外気を吸込む。また、下死点から上死点に向かう吐出行程では、吸込弁が閉弁して吐出弁が開弁することにより、圧縮した空気を吐出ポートから外部の空気タンク等に供給する。
ところで、上述した従来技術による往復動圧縮機は、弁座部材の圧縮室側面に吸込弁と弁受けを重ねて取付けているから、圧縮室側面から圧縮室側に吸込弁と弁受けが突出している。この場合、往復動圧縮機は、ピストンの上死点で該ピストンが弁受けに干渉しないように、上死点に位置するピストンと弁座部材との隙間(トップクリアランス)を大きくする必要がある。或いは、ピストンの先端面に凹部を設け、この凹部により吸込弁、弁受けとの干渉を避けることも考えられる。
しかし、上死点に位置したピストンと弁座部材との間に形成される隙間は、吐出に寄与しない無効な隙間であるから、この無効な隙間を大きくした場合には、吐出できずに圧縮室内に残る圧縮空気の量が増大し、圧縮効率が低下するという問題がある。また、ピストンの先端面に凹部を設ける場合には、往復動圧縮機を構成する多くの部品の寸法公差の累積を組立時の位置ずれとして考慮する必要があり、凹部を吸込弁と弁受けよりも大きく形成しなくてはならないから、この場合にも圧縮効率が低下してしまう。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、上死点に位置したときにピストンと弁座部材との間に形成される無効な隙間を小さくし、圧縮効率を向上できるようにした往復動圧縮機を提供することにある。
本発明の往復動圧縮機は、ピストンが往復動可能に挿嵌されたシリンダと、該シリンダの先端に搭載されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドと前記シリンダとの間に設けられて前記ピストンとの間に圧縮室を画成し前記圧縮室に開口する吸込ポートと吐出ポートとを有する弁座部材と、該弁座部材に設けられ前記吸込ポートを開閉する吸込弁と、前記弁座部材に設けられ前記吐出ポートを開閉する吐出弁とを備えてなる。
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記弁座部材は前記ピストンと対面する圧縮室側面を平坦面に形成し、かつ前記弁座部材には前記圧縮室側面に位置して吸込弁収容凹溝を設け、該吸込弁収容凹溝には、前記吸込弁と、該吸込弁の開度を規制する吸込弁受けとを設け、前記吸込弁受けは、前記吸込弁の開弁側に重なるように配置し、前記弁座部材に対して前記圧縮室側面とは反対側から前記吸込弁と一緒にねじ止めして前記吸込弁収容凹溝内に収容し、前記吸込弁と前記吸込弁受けとを重ねた厚さ寸法と、前記吸込弁収容凹溝の深さ寸法とをほぼ同じ寸法にする構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、平坦面として形成した弁座部材の圧縮室側面に吸込弁収容凹溝を設けているから、この吸込弁収容凹溝に圧縮室側に配置される吸込弁を吸込弁受けと一緒に収容することができる。また、前記吸込弁と吸込弁受けとを重ねた厚さ寸法と前記吸込弁収容凹溝の深さ寸法とをほぼ同じ寸法にしているので、吸込弁収容凹溝に吸込弁と吸込弁受けとを収容したときには、この吸込弁収容凹溝を吸込弁と吸込弁受けとで埋めることができ、弁座部材の圧縮室側面を吸込弁と吸込弁受けとを含んでほぼ平坦にすることができる。
これにより、吸込弁収容凹溝に収容した吸込弁と吸込弁受けの分だけ、上死点に位置したときのピストンを弁座部材の圧縮室側面に対して近付けることができる。また、吸込弁と吸込弁受けとを直接的に収容する吸込弁収容凹溝は、他の部品の寸法公差を考慮する必要がないから、吸込弁と吸込弁受けとを収容した状態で流体を流通できる最小の大きさに形成することができる。
この結果、上死点に位置したときにピストンと弁座部材との間に形成され、圧縮流体の吐出に寄与しない無効な隙間を小さくできるから、往復動圧縮機を運転したときには、圧縮室内に残留する圧縮流体の量を少なくすることができ、圧縮効率を向上することができる。
また、吸込弁の開弁側に重ねて設けた吸込弁受けは、吸込行程での吸込弁の開度を規制することができるから、閉じ遅れによる損失を無くして圧縮性能を向上することができる。しかも、この吸込弁受けは、吸込弁の開弁側に重なるように該吸込弁と一緒に圧縮室側面とは反対側からねじ止めして吸込弁収容凹溝に収容できるから、前述したように、圧縮室内に残留する圧縮流体の量を少なくすることができ、圧縮効率を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態による往復動圧縮機として揺動型の空気圧縮機を例に挙げ、図1ないし図4に従って詳細に説明する。
図1において、1は揺動型の空気圧縮機を示し、この空気圧縮機1は、後述のクランクケース2、クランク軸3、電動モータ4、シリンダ5、ピストン6、シリンダヘッド12、弁座部材15、吸込弁収容凹溝16、吸込弁17、吐出弁19等によって大略構成されている。
2は内部にクランク室を画成したクランクケースで、該クランクケース2には、クランク室内に位置してクランク軸3が回転可能に支持されている。また、クランクケース2には空気圧縮機1の駆動源となる電動モータ4が取付けられている。また、クランク軸3は、電動モータ4の出力軸4Aに連結され、該電動モータ4により偏心しつつ回転駆動することができる。
5はクランクケース2上に設けられたシリンダで、該シリンダ5は、円筒状に形成されている。また、シリンダ5は、軸方向の基端側がクランクケース2の上部に衝合し、後述のシリンダヘッド12等と共にボルト止めされている。
6はシリンダ5内に往復動可能に挿嵌された揺動型のピストンを示している。このピストン6は、図2、図3に示す如く、ほぼ円板状に形成されると共に、その上面側にはリップシール7を挟持するリテーナ8が取付けられている。そして、リップシール7は、ピストン6の外周側を取囲み、ピストン6の外周面とシリンダ5の内周面との間を気密にシールするものである。また、リテーナ8の上面8Aは、後述する弁座部材15の圧縮室側面15Bと対面する平坦面として形成されている。
一方、ピストン6の下面側(クランク軸3側)には、ロッド9の先端側が一体的に設けられている。また、ロッド9の基端側は、軸受10を介してクランク軸3に回転可能に連結されている。これにより、ピストン6は、クランク軸3の回転駆動によってシリンダ5内を揺動しつつ往復動し、後述する弁座部材15との間に圧縮室11を形成する。
12は弁座部材15等を介してシリンダ5の先端側に搭載されたシリンダヘッドである。このシリンダヘッド12は、図4に示す如く、ほぼ四角形状の中空なブロックとして形成され、その内部には隔壁12Aが設けられている。そして、隔壁12Aは、シリンダヘッド12と弁座部材15との間に吸込室13と吐出室14とを画成している。また、シリンダヘッド12には、吸込室13を外部に連通する吸込口12Bと、吐出室14を外部に連通する吐出口12Cとが設けられている。
また、シリンダヘッド12には、吐出室14内に位置して吐出弁受け12Dが設けられ、該吐出弁受け12Dは、後述する吐出弁19が開弁したときの角度(開度)を規制するものである。これにより、吐出弁受け12Dは、吐出弁19の閉じ遅れによる圧縮空気の逆流を防止するものである。
一方、シリンダヘッド12の角隅には例えば4個のボルト挿通孔12Eが設けられ、該シリンダヘッド12は、各ボルト挿通孔12Eに挿通されるボルト(図示せず)により、シリンダ5、弁座部材15等と一緒にクランクケース2に取付けられている。
15はシリンダ5とシリンダヘッド12との間に設けられた弁座部材である。この弁座部材15は、シリンダ5内に位置してピストン6との間に圧縮室11を画成するもので、ほぼ四角形状の板体として形成されている。そして、弁座部材15は、シリンダヘッド12側となる上側が平坦なシリンダヘッド側面15Aとなり、圧縮室11(シリンダ5)側となる下側が圧縮室側面15Bとなっている。この圧縮室側面15Bは、ピストン6のリテーナ8の上面8Aに対面するもので平坦面として形成されている。
また、弁座部材15には、シリンダヘッド12側の吸込室13と圧縮室11とに連通して開口する吸込ポート15Cと、吐出室14と圧縮室11とに連通して開口する吐出ポート15Dとが設けられている。ここで、吸込ポート15Cは、後述する吸込弁収容凹溝16内の一端部に開口している。さらに、弁座部材15の角隅には、シリンダヘッド12の各ボルト挿通孔12Eに対応するように、4個のボルト挿通孔15Eが設けられている。
16は弁座部材15の圧縮室側面15Bに設けられた吸込弁収容凹溝を示し、該吸込弁収容凹溝16は、吸込ポート15Cに対応する位置に配置されている。また、吸込弁収容凹溝16は、後述する吸込弁17と吸込弁受け18を収容することにより、該吸込弁17、吸込弁受け18を取付けた状態で弁座部材15の圧縮室側面15Bが平坦になるようにしている。このように弁座部材15の圧縮室側面15Bを平坦に形成した場合には、吸込弁17、吸込弁受け18にピストン6が干渉する虞がないから、上死点に位置するピストン6を圧縮室側面15Bに近付けることができ、後述する無効な隙間Gを小さくすることができる。これにより、運転時に吐出されずに圧縮室11内に残留する圧縮空気の量を少なくすることができる。
そして、吸込弁収容凹溝16は、図4に示す如く、吸込弁17、吸込弁受け18に対応して細長い長円状の凹陥溝として形成されている。また、吸込弁収容凹溝16の長さ方向の一端部には、弁座部材15の吸込ポート15Cが開口している。
ここで、吸込弁収容凹溝16は、吸込弁17、吸込弁受け18との間に空気を抵抗なく流通できる程度の隙間を確保するために、該吸込弁17、吸込弁受け18よりも僅かに大きく形成されている。詳しくは、吸込弁収容凹溝16は、吸込弁17と吸込弁受け18を直接的に収容しているから、該吸込弁収容凹溝16を形成するときに考慮する寸法公差は、吸込弁17と吸込弁受け18の寸法公差だけである。従って、吸込弁収容凹溝16は、空気を流通させるための必要最小限の大きさに設定することができる。
17は弁座部材15に設けられた吸込弁で、該吸込弁17は、弁座部材15の吸込弁収容凹溝16内に収容されれている。また、吸込弁17は、弾性を有する細長い長円状の薄板からなり、その基端側が固定端となって弁座部材15に取付けられ、先端側が自由端となって弁座部材15の吸込ポート15Cを開閉可能に覆っている。これにより、吸込弁17は、外部の空気を圧縮室11内に吸込む吸込行程で開弁し、圧縮空気を圧縮室11から吐出する吐出行程で閉弁する。
18は吸込弁収容凹溝16内に収容された吸込弁受けで、該吸込弁受け18は、吸込弁17の開弁側となる下側に重なるように配設されている。また、吸込弁受け18は、吸込弁17の先端側が下向きに撓んで開弁したときの開度を規制するものである。
そして、吸込弁受け18は、細長い長円状の厚板からなり、その基端側が吸込弁収容凹溝16の他端部で弁座部材15に取付けられている。一方、吸込弁受け18の先端側は、吸込弁17との間隔を広げるように先端に向け漸次薄肉に形成されている。従って、吸込弁受け18は、吸込弁17の開弁を許しつつ、該吸込弁17が吸込行程で開弁するときの開度を所定の角度で規制することができる。これにより、吸込弁受け18は、吸込弁17の閉じ遅れによる圧縮空気の漏れを防止するものである。
ここで、弁座部材15(吸込弁収容凹溝16)に対する吸込弁17と吸込弁受け18の取付形態について説明する。吸込弁収容凹溝16の底部には吸込弁17を配置し、該吸込弁17の下側に重なるように吸込弁受け18を配置し、この状態で両者を弁座部材15側に一緒に圧縮室側面15Bとは反対側からねじ止めする。これにより、吸込弁収容凹溝16内に吸込弁17と吸込弁受け18を収容することができる。
このときに、吸込弁収容凹溝16の深さ寸法は、吸込弁17と吸込弁受け18とを重ねた厚さ寸法とほぼ同じ寸法に設定している。従って、弁座部材15の圧縮室側面15Bは、吸込弁収容凹溝16に吸込弁17と吸込弁受け18とを収容することにより埋めることができるから、吸込弁受け18の下面を圧縮室側面15Bとほぼ同一面として該圧縮室側面15Bの全体を平坦にすることができる。
そして、弁座部材15の圧縮室側面15Bは、邪魔な突起物が無く平坦であるから、図3に示す如く、上死点にピストン6を配置したときのリテーナ8の上面8Aと圧縮室側面15Bとの間に形成される無効な隙間G(トップクリアランス)を最小限に設定することができる。これにより、圧縮室11内に残留し、吐出に寄与しない圧縮空気の量を少なくすることができる。
19は吐出室14内に位置して弁座部材15のシリンダヘッド側面15Aに設けられた吐出弁である。この吐出弁19は、弾性を有する細長い薄板により形成されている。また、吐出弁19は、その基端側が固定端となって弁座部材15に取付けられ、先端側が自由端となって吐出ポート15Dを開閉可能に覆っている。これにより、吐出弁19は、吸込弁17とは逆に吸込行程で閉弁し、吐出行程で開弁する。また、吐出弁19は、開弁時にシリンダヘッド12の吐出弁受け12Dに当接して弁開度が規制される。
なお、20はシリンダ5と弁座部材15との間に設けられたシール部材、21はシリンダヘッド12と弁座部材15との間に設けられたシール部材を示している。そして、シール部材20は、圧縮室11を気密にシールし、シール部材21は、吸込室13、吐出室14を気密にシールしている。
本実施の形態による揺動型の空気圧縮機1は上述の如き構成を有するもので、次に、空気圧縮機1の作動について説明する。
まず、電動モータ4によりクランク軸3を回転駆動したときには、ピストン6がシリンダ5内で揺動しつつ往復動することにより、ピストン6が下向きに変位する吸込行程と、ピストン6が上向きに変位する吐出行程とを交互に繰返す。
この場合、吸込行程では、圧縮室11側に負圧が生じると、吸込弁17は、この負圧によって吸込弁受け18に当接する位置まで開弁し、吐出弁19は弁座部材15のシリンダヘッド側面15Aに着座して閉弁する。これにより、シリンダヘッド12の吸込室13と圧縮室11とは、弁座部材15の吸込ポート15Cを介して連通し、外部の空気がシリンダヘッド12の吸込口12Bから吸込室13を経由して圧縮室11内に吸込まれる。
一方、吐出行程では、吸込弁17が弁座部材15の圧縮室側面15Bに着座して閉弁する。そして、圧縮室11内の圧力が上昇すると、吐出弁19は、シリンダヘッド12の吐出弁受け12Dに当接する位置まで開弁する。これにより、圧縮室11とシリンダヘッド12の吐出室14とは、弁座部材15の吐出ポート15Dを介して連通するので、圧縮室11内の圧縮空気は、吐出室14からシリンダヘッド12の吐出口12Cを介して外部に吐出され、外部の空気タンク(図示せず)等に貯留される。
この吐出行程では、ピストン6がシリンダ5内を下死点から上死点に移動し、上死点の位置でリテーナ8の上面8Aを弁座部材15の圧縮室側面15Bに最も接近させ、圧縮室11の容積を最小にする。
ここで、弁座部材15の圧縮室側面15Bに吸込弁収容凹溝16を設け、該吸込弁収容凹溝16に吸込弁17と吸込弁受け18を収容しているから、ピストン6のリテーナ8に対面する圧縮室側面15Bを平坦にすることができる。これにより、リテーナ8の上面8Aと弁座部材15の圧縮室側面15Bとの間に形成される無効な隙間G(トップクリアランス)は、吸込弁17と吸込弁受け18の厚さ寸法分だけ小さくできるから、吐出できずに圧縮室11内に残留し、吐出に寄与しない圧縮空気の量を少なくすることができる。
かくして、本実施の形態によれば、ピストン6との間に圧縮室11を画成する弁座部材15には、前記ピストン6のリテーナ8と対面する平坦な圧縮室側面15Bに吸込弁収容凹溝16を設ける。そして、この吸込弁収容凹溝16には、圧縮室側面15Bに設けられる吸込弁17と吸込弁受け18を収容している。このように、吸込弁収容凹溝16に吸込弁17と吸込弁受け18を収容することにより、該吸込弁17、吸込弁受け18によって吸込弁収容凹溝16を埋めることができ、弁座部材15の圧縮室側面15Bをほぼ平坦にすることができる。
従って、弁座部材15の圧縮室側面15Bには、従来技術で述べたように吸込弁と吸込弁受けが突出して設けられていないから、平坦な圧縮室側面15Bに対してピストン6のリテーナ8の上面8Aを可能な限り近付けることができる。即ち、ピストン6を上死点に配置したときのリテーナ8の上面8Aと弁座部材15の圧縮室側面15Bとの間に形成される隙間Gを最小に設定することができる。
また、吸込弁収容凹溝16は、吸込弁17と吸込弁受け18を直接的に収容しているから、該吸込弁収容凹溝16を形成するときに考慮する寸法公差は、吸込弁17と吸込弁受け18の寸法公差だけであり、吸込弁収容凹溝16は、空気を流通させるための必要最小限の大きさに設定することができる。
この結果、ピストン6が上死点に配置されたときの圧縮室11の容積を小さくして、吐出されずに圧縮室11内に残留する圧縮空気の量を少なくすることができるから、空気圧縮機1を往復動運転したときの圧縮効率を向上することができる。
また、吸込弁収容凹溝16には、吸込弁17の開弁側に重ねて吸込弁受け18を収容しているから、吸込行程で吸込弁17が開弁したときの開度を規制することができる。これにより、吸込行程から吐出行程に切換わるときには、吸込弁17を素早く閉弁させることができるから、閉じ遅れによる損失を無くして圧縮性能を向上することができる。そして、吸込弁受け18を設けた場合でも、前述したように、圧縮室11内に残留して吐出に寄与しない圧縮空気の量を少なくでき、圧縮効率を向上することができる。
なお、実施の形態では、ピストン6にロッド9が一体的に形成され、該ピストン6が揺動しつつ往復動する揺動型の空気圧縮機1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、別個に設けられたピストンとロッドとがピストンピンを用いて連結され、ピストンがシリンダ内を平行な状態で往復動する形式の往復動圧縮機に適用する構成としてもよい。
また、実施の形態では、吸込弁17は、圧縮室11が負圧になったときにだけ開弁し、弁座部材15の吸込ポート15Cから圧縮室11に空気を吸込ませる構成とした。しかし、本発明はこれに限るものではなく、シリンダヘッド12に吸込弁17を強制的に開弁させるアンロード機構を設ける構成としてもよい。この場合には、運転開始時に電動モータ4に作用する負荷を軽減することができる。
また、実施の形態では、弁座部材15の吸込弁収容凹溝16には、吸込弁17と吸込弁受け18を収容した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、吸込弁収容凹溝16を吸込弁17の板厚程度に浅く形成し、該吸込弁17だけを収容する構成としてもよい。
一方、実施の形態では、クランクケース2に一体的に電動モータ4を設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、クランクケースと別個に電動モータを配設し、プーリ、ベルト等を介して出力軸とクランク軸とを連結する構成としてもよい。
さらに、実施の形態では、往復動型の空気圧縮機1を例に挙げて説明したが、本発明は空気圧縮機に限らず、例えば真空ポンプ、冷媒圧縮機等にも広く適用することができる。
本発明の実施の形態による揺動型の空気圧縮機を示す断面図である。 空気圧縮機を図1中の矢示II−II方向からみた断面図である。 図1中のシリンダ、ピストン、シリンダヘッド、弁座部材、吸込弁等を拡大して示す拡大断面図である。 シリンダヘッド、弁座部材、吸込弁、吸込弁受け、吐出弁等を示す分解斜視図である。
符号の説明
1 空気圧縮機(往復動圧縮機)
2 クランクケース
3 クランク軸
5 シリンダ
6 ピストン
7 リップシール
8 リテーナ
8A 上面
11 圧縮室
12 シリンダヘッド
13 吸込室
14 吐出室
15 弁座部材
15A シリンダヘッド側面
15B 圧縮室側面
15C 吸込ポート
15D 吐出ポート
16 吸込弁収容凹溝
17 吸込弁
18 吸込弁受け
19 吐出弁
G 上死点のピストン6と弁座部材15との間の無効な隙間

Claims (1)

  1. ピストンが往復動可能に挿嵌されたシリンダと、該シリンダの先端に搭載されたシリンダヘッドと、該シリンダヘッドと前記シリンダとの間に設けられて前記ピストンとの間に圧縮室を画成し前記圧縮室に開口する吸込ポートと吐出ポートとを有する弁座部材と、該弁座部材に設けられ前記吸込ポートを開閉する吸込弁と、前記弁座部材に設けられ前記吐出ポートを開閉する吐出弁とを備えてなる往復動圧縮機において、
    前記弁座部材は前記ピストンと対面する圧縮室側面を平坦面に形成し、
    かつ前記弁座部材には前記圧縮室側面に位置して吸込弁収容凹溝を設け、
    該吸込弁収容凹溝には、前記吸込弁と、該吸込弁の開度を規制する吸込弁受けとを設け、
    前記吸込弁受けは、前記吸込弁の開弁側に重なるように配置し、前記弁座部材に対して前記圧縮室側面とは反対側から前記吸込弁と一緒にねじ止めして前記吸込弁収容凹溝内に収容し、
    前記吸込弁と前記吸込弁受けとを重ねた厚さ寸法と、前記吸込弁収容凹溝の深さ寸法とをほぼ同じ寸法にする構成としたことを特徴とする往復動圧縮機。
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