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JP5145643B2 - 二次電池 - Google Patents
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JP5145643B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池に関し、特にその集電構造に関するものである。
二次電池には種々あるが、ニッケル水素蓄電池やリチウムイオン二次電池などが代表的である。これらの二次電池は、信頼性が高く、メンテナンスも容易であることから、携帯電話やノートパソコン用の電源などの各種用途に幅広く使用されている。また、近年では、電動工具、電動アシスト自転車、電動バイク、さらに電気自動車などの電源として、耐振動性に優れ、大電流放電に適した二次電池の開発が要望されている。
このような大電流放電に適した二次電池は、帯状の正極芯材と正極活物質からなる正極板と、負極芯材と負極活物質からなる負極板とを隔離用のセパレータを介在させて重ね合わせ、全体を渦巻き状に巻回して極板群を構成し、この極板群を電解液とともに金属製有底ケースに収納して構成されている。
また、大電流放電に適した集電構造として、極板群の上端面から突出している正極芯材の露出部分に上部集電体が複数個所で溶接され、極板群の下端面から突出している負極芯材の露出部分に下部集電体が複数個所で溶接されている。
図5は従来の円筒型二次電池の構成例を示した一部切り欠き斜視図、図6は従来の下部集電体の平面図である。
図に示したように、帯状の正極板1と負極板2はセパレータ6を介して渦巻状に巻回して極板群5が構成されている。極板群5の下端面から突出している負極芯材4の露出部分と下部集電体11の上方に折り曲げたバーリング部13とが複数箇所で溶接され、下部集電体11は極板群5とともに金属製有底ケース7に収納されている。
極板群5の上端面から突出している正極芯材3の露出部と複数箇所で溶接された上部集電体10は接続リード8を中継して封口体9に電気的に接続され、下部集電体11と金属製有底ケース7とは、上部集電体10の中央部に形成された孔部10a及び極板群5の巻き始め側の中空部5aに溶接電極棒を挿入し、下部集電体11のプロジェクション(溶接点12)を介して金属製有底ケース7の底面と抵抗溶接されている。この抵抗溶接は溶接電極棒と金属製有底ケース7の底面に配置した溶接電極との間で下部集電体11と金属製有底ケース7の底面とを挟圧した状態で溶接される。
しかしながらこのような下部集電体11と金属製有底ケース7の接続状態では、特に耐振動性と大電流放電特性が要求される電動工具、電動アシスト自転車、電動バイク、電気自動車などの電源として用いられた場合、その過度な振動により下部集電体11と金属製有底ケース7との溶接点12が剥離し集電性が低下する懸念があった。
このような課題を解決する手段として、下部集電体11の中央部の剛性を他の部分よりも低くして弾性を付与し、この弾性変形によって溶接点12に付加される振動を緩衝し、溶接点12の剥離を防止する方法が提案されている。
図7にこのような従来の他の下部集電体の平面図を示した。金属性有底ケース7の底面の膨れに追従する機能として、下部集電体11にスリット14を放射状に複数個形成し、剛性を他の部分よりも低くして弾性を付与した部分15を設け、中央部が溶接点12を介
して金属製有底ケース7と溶接されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−256954号公報
しかしながら、このような下部集電体11にスリット14を放射状に複数個形成し、このスリット14近傍の剛性を他の部分よりも低くする方法では、過度な振動や衝撃が連続して加わる使用環境においては、この剛性を低くした部分の追従性が不十分で、溶接点12を介して接続された下部集電体11と金属製有底ケース7との接続部が剥離されたりして接続状態が不安定となり、集電性が低下して二次電池の大電流放電特性が低下する可能性があった。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、過度な振動や衝撃が連続して加わる使用環境においても、金属製有底ケースに溶接点を介して接続した下部集電体に十分な追従性を持たせ、接続状態が低下しない大電流放電特性に優れた二次電池を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明は、帯状の芯材の幅方向の一端面を残して活物質層を設けた正極板と負極板を芯材の突出側が相対向する方向となるようにセパレータを介して巻回した極板群と、この極板群の一方と接続された平板からなる下部集電体と、電解液とを内部に収納した金属製有底ケースと、この金属製有底ケースの上部を密閉する封口体とを備えた二次電池であって、前記下部集電体は、複数個放射方向に伸び前記下部集電体の中心部で連結されたスリットを3個以上設け、この各スリット間に挟まれた柔軟性に富んだ舌片に前記金属製有底ケースとの溶接点を設けたことを特徴としている。
この構成により、下部集電体に十分な追従性を持たせることができるため、連続する過度な振動や衝撃に対しても、下部集電体と金属製有底ケースの底部との溶接点が剥離する等の接続状態の低下を抑制できるという作用が達成できる。
本発明によれば、帯状の芯材の幅方向の一端面を残して活物質層を設けた正極板と負極板を芯材の突出側が相対向する方向となるようにセパレータを介して巻回した極板群と、この極板群の一方と接続された平板からなる下部集電体と、同じく極板群の他方と接続された平板からなる上部集電体と、電解液を内部に収納した金属製有底ケースと、この金属製有底ケースの上部を密閉する封口体とを備えた二次電池であって、前記下部集電体は、複数個放射方向に伸び前記下部集電体の中心部で連結されたスリットを設け、この各スリット間に挟まれた柔軟性に富んだ舌片に前記金属製有底ケースとの溶接点を設けた構成とすることにより、電気自動車の電源用途など連続する過度な振動や衝撃に対しても下部集電体と金属製有底ケースの底部との接続状態の低下を抑制し、集電性が低下しない大電流放電特性に優れた二次電池が得られる。
本発明においては、帯状の芯材の幅方向の一端面を残して活物質層を設けた正極板と負極板を芯材の突出側が相対向する方向となるようにセパレータを介して巻回した極板群と、この極板群の一方と接続された平板からなる下部集電体と、同じく極板群の他方と接続された平板からなる上部集電体と、電解液を内部に収納した金属製有底ケースと、この金属製有底ケースの上部を密閉する封口体とを備えた二次電池であって、前記下部集電体は、複数個放射方向に伸び前記下部集電体の中心部で連結されたスリットを設け、この各スリット間に挟まれた柔軟性に富んだ舌片に前記金属製有底ケースとの溶接点を設けた構成とするものである。
この構成によれば、連続する過度な振動や衝撃に対しても、各スリット間に挟まれた柔軟性に富んだ舌片が振動や衝撃を吸収し、下部集電体と金属製有底ケースの底部との溶接点が剥離することなく、集電性の低下しない大電流放電特性に優れた二次電池が得られる。
また、電池過充電状態など電池内圧が上昇して金属製有底ケースの底面が膨れるような状態においても、下部集電体は溶接点を介して金属製有底ケースと接続した状態で柔軟性に富んだ舌片が金属製有底ケースの底面の変形に追従できるため、溶接点に加わる応力を緩和し、この溶接点が剥がれ接触抵抗値が上昇するという問題点を改善する効果が得られる。
また、溶接点は下部集電体のスリットの連結された部分の近くに設けることが好ましい。
このように、下部集電体のスリットの連結された部分の近くに溶接点を設ければ、柔軟性に富んだ舌片が振動や衝撃をさらに吸収する効果が得られ、また、金属製有底ケースの底面が膨れるような状態においても、溶接点の許容応力をさらに高める効果が得られる。また、溶接点を下部集電体の中心部に近付けることにより、上部集電体の中央部に形成した孔部及び極板群の巻き始め側の中空部の空間を小さくすることができ、金属製有底ケース内により多くの活物質を収納することができるため電池容量の増加に繋がる。
また、スリットを3個以上設けることが好ましい。
このように、スリットを3個以上設けることにより、振動や衝撃に対してスリットの歪みや捩れが容易になるため、舌片の柔軟性を格段に高める効果が得られる。スリットの数を増すほど、このスリットの間隔が小さくなるため各スリット間に挟まれた舌片の柔軟性を高める効果が得られる。
また、溶接点となる位置にプロジェクションを設けることが好ましい。
このように、プロジェクションを介して下部集電体と金属製有底ケースの底面とを溶接すれば溶接強度をさらに高める効果が得られる。
図1は本発明の円筒型二次電池の構成例を示した一部切り欠き斜視図、図2は本発明の一実施例を示した下部集電体の斜視図、図3はその平面図、図4は本発明の他の実施例を示した平面図である。
帯状の正極芯材23は幅方向の一端面を残して正極活物質層を設けた正極板21を形成し、同様に帯状の負極芯材24は幅方向の一端面を残して負極活物質層を設けた負極板22を形成する。これら正極板21と負極板22は、正極芯材23と負極芯材24が相対向する方向となるようにセパレータ26を介して渦巻状に巻回して極板群25を構成する。
この極板群25の下端面から突出する負極芯材24の露出部分と下部集電体31の上方に折り曲げたバーリング部33とを複数箇所で溶接し、下部集電体31は極板群25とともに金属製有底ケース27に収納する。
下部集電体31は図2,図3または図4に示したように、放射方向に伸び中心部で連結した複数個のスリット34を形成し、下部集電体31の中心部に柔軟性に富んだ舌片35を3個または4個設けたことを特徴としている。図2,図3に示した下部集電体31は、放射方向に伸び中心部で連結した3個のスリット34の各角度が約120°となるように形成し、この各スリット34間に挟まれた柔軟性に富んだ舌片35を3個設けている。図4に示した下部集電体31は、放射方向に伸び中心部で連結した4個のスリット34の各角度が約90°となるように形成し、この各スリット34間に挟まれた柔軟性に富んだ舌片35を4個設けている。
下部集電体31には所定幅の切り欠き部33aを複数個放射状に設け、この切り欠き部33aの両側の縁部には上方に突出させたバーリング部33を設けている。このバーリング部33を極板群25の下方に突出する負極板22の負極芯材24に喰い込ませた状態で溶接することで、負極板22と下部集電体31を低い抵抗値で接続することができる。
一方、極板群25の上端面から突出する正極芯材23の露出部分と複数箇所で溶接した上部集電体30は、接続リード28を中継して封口体29と電気的に接続する。
下部集電体31と金属製有底ケース27は、上部集電体30の中央部に形成した孔部30a及び極板群25の巻き始め側の中空部25aに溶接電極棒を挿入し、金属製有底ケース27の底面を受けるように配置した溶接電極との間で下部集電体31と金属製有底ケース27の底面とを挟圧した状態で、溶接点32を介して抵抗溶接する。
上部集電体30の上面の周縁部には金属製有底ケース27との内部ショートを防止するためリング状の絶縁板36を載置し、金属製有底ケース27の上部側面に溝部を形成して、極板群25を金属製有底ケース27内に保持する。
次いで、所定量のアルカリ電解液を上部集電体30の孔部30aを利用して金属製有底ケース27内に注入し、接続リード28を折り曲げて前記の溝部上に封口体29を載置し、金属製有底ケース27の上端の開口部を内方にかしめ封口して円筒型アルカリ蓄電池を作製する。
また、このように構成した二次電池は、これらを複数個収納した電池パックとして用いることにも適している。
電池パック内では複数個の二次電池が直列または並列に接続され、電動工具、電動アシスト自転車、電動バイク、電気自動車などの電源として用いられる。この場合、特に直列に接続された二次電池同士は上下方向の振動に対して、より強い振動や衝撃が伝わる。このような条件下においても下部集電体31のスリット34によって形成された柔軟性に富んだ舌片35が振動や衝撃を吸収し、下部集電体31と金属製有底ケース27の底部との溶接点32が剥離することなく、集電性の低下しない大電流放電特性に優れた電池パックを提供できる効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について説明する。尚、ここで示す図は一例であって、本発明の請求項に表す構成を有していれば、同様の効果を得ることができる。
(実施例1)
厚さ1.0mmの焼結式ニッケルからなる正極板21の正極芯材23を上方へ1.5mm突出し、厚さ0.70mmのペースト式カドミウムからなる負極板22の負極芯材24を下方へ1.5mm突出してセパレータ26を介して、渦巻状に巻回した高さ寸法50.8mmの極板群25を構成した。
板厚0.30mm,外径30.0mmの低炭素鋼からなる上部集電体30の上面には、幅寸法13.0mm,板厚0.4mmの低炭素鋼からなる接続リード28を溶接した。
この上部集電体30の下面には下方に突出するバーリング部(図示せず)が形成されており、このバーリング部と極板群25の上方へ突出した正極芯材23の先端部分を溶接した。同様に極板群25の下方へ突出した負極芯材24の先端部分に板厚0.30mm,外径30.0mmの下部集電体31のバーリング部33を溶接した。
上部集電体30と下部集電体31を溶接した極板群25を外径32.5mm,板厚0.48mmの金属製有底ケース27に挿入し、金属製有底ケース27の内底面に下部集電体31を抵抗溶接した。上部集電体30に溶接した接続リード28の一方には、外径31.0mm,板厚0.50mmの封口体29を抵抗溶接した。
上部集電体30の上面の周縁部には金属製有底ケース27との内部ショートを防止するため樹脂製で外径30.8mmのリング状の絶縁板36を載置し、金属製有底ケース27の上部側面に溝部を形成して、極板群25を金属製有底ケース27内に保持した。
次いで、所定量のアルカリ電解液を上部集電体30の孔部30aを利用して金属製有底ケース27内に注入し、接続リード28を折り曲げて前記の溝部上に封口体29を載置し、金属製有底ケース27の上端の開口部を内方にかしめ封口して円筒型アルカリ蓄電池を作製した。この円筒型アルカリ蓄電池は、直径32.5mm、高さ60.3mm、公称容量5000mAhである。
下部集電体31は、図2及び図3に示したように、3個の放射方向に伸びたスリット34が中心部で連結したものを用いた。スリット34はこの連結した中心部からの長さが4.0mm,幅寸法0.4mmとし、ほぼ等間隔で放射状に配置して柔軟性に富んだ舌片35を3箇所に設けた。この舌片35に溶接点32を下部集電体31の中心部から約1mmの位置に設けた。
(実施例2)
下部集電体31にプロジェクションを設け、このプロジェクションを介して溶接点32を設けた以外は実施例1と同じように作製した円筒型アルカリ蓄電池を実施例2とした。プロジェクションの直径は0.6mmとした。
(実施例3)
図4に示したように、4個の放射方向に伸びたスリット34を設け、柔軟性に富んだ舌片35を4箇所に設けた以外は実施例1と同じように作製した円筒型アルカリ蓄電池を実施例3とした。
(実施例4)
下部集電体31にプロジェクションを設け、このプロジェクションを介して溶接点32を設けた以外は実施例3と同じように作製した円筒型アルカリ蓄電池を実施例4とした。プロジェクションの直径は0.6mmとした。
(比較例1)
図6に示したように、スリットを設けず、その中心部に直径1.2mmのプロジェクションを1点設け、このプロジェクションを介して溶接点12を設けた以外は実施例1と同じように作製した円筒型アルカリ素蓄電池を比較例1とした。
(比較例2)
図7に示したように、下部集電体11の中心部から約2.0mmの位置より長さが3.0mm,幅寸法0.4mmのスリット14をほぼ等間隔で放射状に6本配置した以外は比較例1と同じように作製した円筒型アルカリ蓄電池を比較例2とした。
以上のように作製した円筒型アルカリ蓄電池について、下部集電体の弾性試験および振動・落下衝撃試験を行った。
<下部集電体の弾性試験>
金属製有底ケースの内底面に抵抗溶接した下部集電体の追従性を確認するため、実施例1〜4及び比較例1,2において、アルカリ電解液を注入しないで封口体で密閉したダミー電池を各30個作製した。
(1)溶接点の破断確認
ダミー電池の封口体の中央付近に直径約3mmの穴を開け、この穴に気圧を送入するための金属パイプを接続した。金属パイプの接続は気圧が漏れないよう接続部周縁をハンダ付けして気密性を確保した。この金属パイプを通じて金属製有底ケース内に3MPaの内圧をかけて金属製有底ケースの底面を強制的に変形させ、金属製有底ケースの底面と下部集電体の溶接点を目視観察し溶接点の破断(外れ)の有無を評価した。
(2)接触抵抗の変動測定
前記のダミー電池の弾性試験前と弾性試験後の接触抵抗の変動を測定した。弾性試験前の接触抵抗は封口体で密閉する前に金属製有底ケースに下部集電体を抵抗溶接後、極板群の中空部に抵抗測定器の測定端子を挿入して下部集電体の上面に押し当て、もう一方の測定端子を金属製有底ケースの底面から挟むように押し当てて溶接点の接触抵抗を測定した。弾性試験後の接触抵抗の測定は、封口体を取り外してから同様の方法で行ったが、弾性試験により溶接点が破断したため抵抗値が測定できないものはデータから省いた。この接触抵抗の測定には微小抵抗測定器(ミリオームメータ,ヒューレットパッカード社製)を用い、弾性試験前後の各20個の平均値を算出し、その変動率を比較評価した。
<振動・落下衝撃試験>
過度な振動や衝撃が連続して加わる使用環境を想定したときの大電流放電特性を確認するため、実施例1〜4及び比較例1,2の円筒型アルカリ蓄電池を各400個作製し、開路電圧の変動測定用と大電流放電容量の変動測定用に各200個用いた。
振動・落下衝撃試験の条件は、各円筒型アルカリ蓄電池を満充電後、周波数10〜110Hz,全振幅3.2mmの振動試験を電池の上下方向について計96時間連続して行い、続けてこれら電池を1.0mの高さから円筒型アルカリ蓄電池の上下方向に各30回、硬いコンクリートの表面に自然落下させるものとした。
(3)開路電圧の変動測定
振動・落下衝撃試験前後の各円筒型アルカリ蓄電池の開路電圧を各200個測定し、振動・落下衝撃試験後の開路電圧の低下が25mV以上の電池を電圧低下品として判定した。
(4)大電流放電容量の変動測定
振動・落下衝撃試験前後の各円筒型アルカリ蓄電池の放電容量を各200個測定し、振動・落下衝撃試験前と試験後の放電容量の平均値の変動を比較評価した。
この放電容量の変動は、振動・落下衝撃試験前の電池を満充電し、放電電流100Aの定電流で放電終止電圧0.3Vまで連続放電したときの放電容量と、次いで同じように満充電した電池を振動・落下衝撃試験後に同じ条件で放電終止電圧まで連続放電したときの
放電容量との変動を測定した。これらの充放電は常温雰囲気下(23±2℃)で行った。
以上の下部集電体の弾性試験、および振動・落下衝撃試験の結果を(表1)に示す。
この(表1)に示すように、下部集電体31に複数個放射方向に伸び中心部で連結されたスリット34を設け、この各スリット34間に囲まれた柔軟性に富んだ舌片35に金属製有底ケース27との溶接点12を設けた実施例1〜4は、このような舌片を設けなかった比較例1,2と比較して明らかに下部集電体の弾性試験結果および振動・落下衝撃試験結果が良好であることが確認できた。
弾性試験後の溶接点の破断は、実施例1〜4が皆無であったのに対し、比較例1は30個中8個の破断が有り、比較例2は30個中4個の破断が有った。
これは比較例1の下部集電体11は金属製有底ケース7の底部の変形に追従できないため溶接点12が容易に破断したと考えられる。また、比較例2の下部集電体11はスリット14を放射状に有しているため、このスリット14が金属製有底ケース7の底部の変形に追従し、その結果、溶接点12の破断は少なくなったと考えられる。しかしながら、4個の破断が有ったことから金属製有底ケース7の底部の変形に対しての追従性は不十分であることがわかった。一方、実施例1〜4は各スリット34が下部集電体31のほぼ中心部で連結しているため、金属製有底ケース27の底部の変形に対しての追従性に優れていると考えられる。
弾性試験前と弾性試験後の接触抵抗の変動率は、実施例1〜4の接触抵抗の上昇率が1〜4%であったのに対し、比較例1は26%上昇し、比較例2は11%上昇した。
このように比較例1,比較例2の接触抵抗の上昇率が大きい理由は前記の溶接破断と同様と考えられる。完全に破断していない場合であっても電気的な接続状態が低下したと考えられる。
また、実施例1〜4によればプロジェクションを設けた実施例2,実施例4の接触抵抗の上昇率がプロジェクションを設けなかった実施例1,実施例3と比べて小さい傾向があることがわかった。これはプロジェクションを介して抵抗溶接した方が無効な電流の分流が抑制されて溶接強度が安定したためと考えられる。
振動・落下衝撃試験前後の開路電圧変動は、実施例1〜4は25mV以上の電圧変動が皆無であったのに対し、比較例1は200個中12個、比較例2は200個中3個の電圧変動が確認できた。この電圧低下品を分解したところ、下部集電体11と金属製有底ケース7との溶接点12が僅かに破断しており、明らかに接続が不安定な状態であることが確認
できた。したがって、下部集電体11と金属製有底ケース7との接触抵抗が不安定となり大きな電圧変動が生じたと考えられる。
振動・落下衝撃試験前後の大電流放電容量の変動は、実施例1〜4が13〜30mAhの低下であったのに対し、比較例1は247mAhの低下、比較例2は331mAhと大きく低下した。実施例1〜4によれば、接触抵抗の変動が小さいため大電流放電容量の変動が小さくなったと考えられる。特に実施例2および実施例4は下部集電体31にプロジェクションを設けているため、より大電流放電容量の変動が小さくなったと考えられる。
一方、比較例1の大電流放電容量が低下した理由は、振動・落下衝撃試験による溶接部12の接触抵抗の変動が考えられる。
比較例2の大電流放電容量が大きく低下した理由は、接触抵抗の変動による影響に加え、下部集電体11の溶接点12周辺に形成された放射状のスリット14が下部集電体11の集電面積および集電経路を減少させたためと考えられる。極板群5と金属製ケース7とは下部集電体11を中継して電気的に接続されているため、このように下部集電体11の集電面積や集電経路が減少すれば通電効率が低下し、特に大電流放電においては放電容量の低下が大きくなると考えられる。
また、比較例2の大電流放電容量の低下が大きかった電池を分解したところ、下部集電体11の溶接点12近傍が一部溶断していたことがわかった。これは大電流放電時に下部集電体11の部品抵抗値が部分的に集中して増加し、この抵抗増大部分で過度な発熱が発生したため溶断したと考えられる。
実施例1〜4によれば、下部集電体31に複数個放射方向に伸び中心部で連結したスリット34を設け、この各スリット34間に挟まれた柔軟性に富んだ舌片35に金属製有底ケース27との溶接点32を設けたため、過度な振動・落下試験後の大電流放電試験においても下部集電体31と金属製有底ケース27との通電経路が分散し、下部集電体31の部品抵抗値が部分的に集中して増加することはないと考えられる。
なお、柔軟性に富んだ舌片35は5〜8箇所設けても同等以上の効果が得られた。しかしながら、下部集電体31に多数のスリット34を設けることが困難であったこと、及び多数のスリット34を設ければ各スリット34間のスペースが小さくなるため溶接が困難となり溶接工程の効率が低下したことから、舌片35は8箇所程度までが現在実用化されている電池サイズにおいて適当と考えられる。
本発明の二次電池は、優れた耐振動性と大電流放電特性が要求される電動工具をはじめ、電動アシスト自転車、電動バイクや電気自動車などの電源として有用である。
本発明の円筒型二次電池の構成例を示した一部切り欠き斜視図 本発明の一実施例を示した下部集電体の斜視図 本発明の一実施例を示した下部集電体の平面図 本発明の他の実施例を示した下部集電体の平面図 従来の円筒型二次電池の構成例を示した一部切り欠き斜視図 従来の下部集電体の平面図 従来の他の下部集電体の平面図
符号の説明
21 正極板
22 負極板
23 正極芯材
24 負極芯材
25 極板群
25a 中空部
26 セパレータ
27 金属製有底ケース
28 接続リード
29 封口体
30 上部集電体
30a 孔部
31 下部集電体
32 溶接点
33 バーリング部
33a 切り欠き部
34 スリット
35 舌片
36 絶縁板



















Claims (3)

  1. 帯状の芯材の幅方向の一端面を残して活物質層を設けた正極板と負極板を芯材の突出側が相対向する方向となるようにセパレータを介して巻回した極板群と、この極板群の一方と接続された平板からなる下部集電体と、同じく極板群の他方と接続された平板からなる上部集電体と、電解液を内部に収納した金属製有底ケースと、この金属製有底ケースの上部を密閉する封口体とを備えた二次電池であって、
    前記下部集電体は、複数個放射方向に伸び前記下部集電体の中心部で連結されたスリットを3個以上設け、この各スリット間に挟まれた柔軟性に富んだ舌片に前記金属製有底ケースとの溶接点を設けた二次電池。
  2. 前記下部集電体のスリットの連結された部分の近くに溶接点を設けた請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記溶接点となる位置にプロジェクションを設けた請求項1に記載の二次電池。
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