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JP5146406B2 - 太陽電池モジュール用端子ボックス - Google Patents
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JP5146406B2 - 太陽電池モジュール用端子ボックス - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュール用端子ボックスに関する。
太陽光発電システムを構成する太陽電池パネルは複数の太陽電池モジュールからなり、各太陽電池モジュールの電極が端子ボックスを介して直列又は並列に接続されている。
特許文献1に記載の端子ボックスは、浅底箱状の筐体と、筐体内の底部に敷設されて太陽電池モジュールに電気的に接続される一対の端子板と、両端子板間に架橋される逆負荷時バイパス用のダイオード(整流素子)とを備えて構成されている。端子板の一端部には、筐体に形成された開口部を通して太陽電池モジュールの電極部のリードが半田接続され、端子板の他端部には、筐体の外部へ導出されるケーブルの端末部がかしめ接続されている。端子板の両端部に太陽電池モジュール側のリード及びケーブルの端末部をそれぞれ接続させ、かつ太陽電池モジュールの裏面(使用時の裏面)側に筐体の底面を接着させた状態で、筐体内にはシリコン樹脂が導入され、これによって接続部分の周りが樹脂封止されるようになっている。また、筐体はシリコン樹脂の導入後に蓋閉めがなされる。
特許第3498945公報
ところで、ダイオードはその機能を発現する上で非常に高温になるため、ダイオードが発生する熱を外部へ逃がすことが求められる。しかし、上記の構成では、筐体内に熱伝導率の低いシリコン樹脂が厚く封入されているため、ダイオードが発生する熱を筐体内のシリコン樹脂を通して大気側へ逃がすのは難しいという事情がある。このため、ダイオードが発生した熱は専ら筐体の底部を経由して太陽電池モジュール側へ逃がされることとなり、その結果、ダイオードが十分に放熱されずにダメージを受けるおそれがある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、放熱性に優れた太陽電池モジュール用端子ボックスを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、太陽電池モジュールが電気的に接続される複数の端子板と、前記各端子板のうちの対応する2つの端子板に電気的に接続される逆負荷時バイパス用の整流素子と、前記各端子板及び前記整流素子が内部に配置される筐体とを備え、前記各端子板及び前記整流素子の周りが樹脂部でモールド被覆されることによって前記筐体が一体に成形される太陽電池モジュール用端子ボックスであって、前記筐体の前記樹脂部には、前記整流素子に被着されてこの整流素子の外形に沿った外形をなす薄肉部が形成されているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記樹脂部は、前記各端子板及び前記整流素子に被着される一次樹脂層と、前記一次樹脂層の外側に配置される二次樹脂層とを有し、前記一次樹脂層は、前記二次樹脂層と比べ、耐熱性が高く、かつ前記整流素子の膨張係数により近い膨張係数を有しているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、記一次樹脂層はガラス繊維を含み、前記二次樹脂層はガラス繊維を含まないところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項のものにおいて、前記樹脂部の外面には放熱用のフィンが形成されているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項のものにおいて、前記端子板には、前記筐体から外部へ引き出される外部接続用のケーブルが接続され、前記ケーブル及び前記樹脂部には、両者間を水密にシールするシール部材が両者に跨って装着されており、前記シール部材が、前記樹脂部に形成されたピン抜き孔の開口を封止するように配置されているところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項5に記載のものにおいて、前記ケーブルの絶縁被覆とその周りを包囲する前記樹脂部との間には接着材が導入されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
整流素子の周りが樹脂部でモールド被覆され、この樹脂部には整流素子の外形に沿った外形をなす薄肉部が被着して形成されているから、整流素子で発生した熱が薄肉部を介して大気側へ効率よく逃がされる。したがって、太陽電池モジュール側に加えて大気側への放熱経路が良好に確保されるため、放熱性に優れた太陽電池モジュール用端子ボックスが提供される。
<請求項2の発明>
各端子板及び整流素子に被着される一次樹脂層は、この一次樹脂層の外側に配置される二次樹脂層と比べ、耐熱性が高く、かつ整流素子の膨張係数により近い膨張係数を有しているから、整流素子が高温になっても対応でき、かつ熱膨張によって整流素子に作用する負荷を低減できる。一方、かかる特性を強く必要としない二次樹脂層については一次樹脂層よりも安価な材料で済ますことができる。
<請求項3の発明>
一次樹脂層がガラス繊維を含むため、整流素子の発熱に対する耐熱性に優れる。一方、二次樹脂層がガラス繊維を含まないため、該ボックスが落下時の衝撃によって破壊等されるのを回避できる。
<請求項4の発明>
樹脂部の外面に放熱用のフィンが形成されているため、大気側へより効率よく放熱できる。
<請求項5の発明>
筐体の成形時にはケーブルを支えるためのピンの引き抜き等に起因し、樹脂部にピン抜き孔が残り、このピン抜き孔に水等の異物が侵入するおそれがある。しかるに本発明によれば、ピン抜き孔の開口がケーブルと樹脂部との間をシールするシール部材によって封止されるから、ピン抜き孔への異物の侵入が阻止される。この場合、別途ポッティング加工等を施してピン抜き孔を封止する必要がないため、作業性が改善されるとともに、構成の簡素化を図れる。
<請求項6の発明>
ケーブルの絶縁被覆と樹脂部との間に接着材が導入されているから、長期の使用によってケーブルが細くなる等した場合にも絶縁被覆と樹脂部との間に隙間が生じるのが回避される。その結果、所定のシール性を保つことができる。
実施形態1の太陽電池モジュール用端子ボックスの平面図 その断面図 連鎖端子ユニットの平面図 一次成形ユニットの平面図 その断面図 シール部材が装着される前のケーブル包囲部の平面図 シール部材が装着されたケーブル包囲部の一部破断平面図 実施形態2の太陽電池モジュール用端子ボックスの平面図 その背面図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図7によって説明する。本実施形態の太陽電池モジュール用端子ボックスは、相互に直列接続された多数の太陽電池セルを配した図示しない太陽電池モジュールの裏面側に取り付けられるものであって、複数の端子板10と、対応する2つの端子板10間に架橋されるバイパスダイオード20と、端子板10及びバイパスダイオード20の周りを覆う樹脂部30とを備えている。樹脂部30は、このボックスの外殻を構成する筐体31によって構成されている。
端子板10は、導電性の金属板を切断等して帯状に形成され、幅方向に沿って4つ横並びで配置されている。各端子板10の一端部には、太陽電池セル群からの図示しないリードが接続されている。
各端子板10のうち、幅方向の両端に位置する2つの端子板は、その他端部に太陽電池セル群から起電力を取り出すためのケーブル60が接続されたケーブル接続端子10Aとされている。ここで、ケーブル60は、芯線61とその周りを覆う絶縁被覆62とからなり、その端末部には絶縁被覆62の剥離によって芯線61が露出しており、この露出した芯線61に対してケーブル接続端子10Aの他端部に形成された一対のバレル片11がかしめ接続されている。ケーブル接続端子10Aの中間部は、一端部及び他端部に比べて幅広に形成されており、ここにバイパスダイオード20の本体部21が嵌め込まれる接続孔12が貫通して形成されている(図3を参照)。
各端子板10のうち、両ケーブル接続端子10Aの間に位置する2つの端子板は、中継接続端子10L、10Rとされ、このうち、一方の中継接続端子10R(図示向かって右側)にはバイパスダイオード20の本体部21が支持され、他方の中継接続端子10L(図示向かって左側)には本体部21が支持されず、両側の端子板10(ケーブル接続端子10Aと一方の中継接続端子10R)のそれぞれに支持された本体部21から導出される接続ピン22の先端が半田付け等して接続されている。
本体部21を支持する一方の中継接続端子10Rには、ケーブル接続端子10Aと同様、本体部21が嵌め込まれる接続孔12が貫通して形成されている。また、一方の中継接続端子10Rには、本体部21と接続ピン22との間を仕切るようにスリット溝状の空間部13が切り欠いて形成されている。バイパスダイオード20で発生した熱は空間部13に沿って迂回して伝熱され、これによってバイパスダイオード20同士の熱影響が小さく抑えられるようにしてある。
一方の中継接続端子10Rは、全ての端子板10の中で最も大きい表面積を有しており、バイパスダイオード20の発熱時にも放熱性が高められている。これに対し、他方の中継接続端子10Lは、全ての端子板10の中で最も小さい表面積を有しており、その分、他の端子板10の表面積を増加させることで省スペース性の向上が図られている。
バイパスダイオード20は、扁平な円柱形をなす本体部21と、本体部21の一端面から導出される折り曲げ可能な接続ピン22とからなり、全体として小型にパッケージ化されている。本体部21は、P側領域(アノード側領域)とN側領域(カソード側領域)とからなるチップダイオードの側方を金属製の円筒で包囲した形態とされている。チップダイオードの底部(アノード側領域又はカソード側領域)は円筒の底部と接触して電気的に接続される一方、底部を除く円筒とチップダイオードとの間には絶縁樹脂が導入されている。
接続ピン22は、本体部21を支持する端子板10とこれに隣接する端子板10(中継接続端子10L、10R)との間に架け渡される形態とされ、その基端側がチップダイオードの天面(カソード側領域又はアノード側領域)に電気的に接続され、その先端側が隣接する端子板10に電気的に接続されている。
本実施形態の場合、図示向かって左側に位置するケーブル接続端子10Aと他方の中継接続端子10Lとを橋絡するバイパスダイオード20の接続ピン22は、N極性を帯び、図示向かって右側に位置するケーブル接続端子10Aと一方の中継接続端子10Rとを橋絡するバイパスダイオード20の接続ピン22は、P極性を帯び、一方の中継接続端子10Rと他方の中継接続端子10Lとを橋絡するバイパスダイオード20の接続ピン22は、P極性を帯びている。したがって、各バイパスダイオード20のうちの1つバイパスダイオード20のPN接合の方向を逆向きとなし、かつ他方の中継接続端子10Lを補助的に介在させることにより、両ケーブル接続端子10Aのいずれにもバイパスダイオード20の本体部21を支持させることが可能とされている。
さて、各端子板10及びバイパスダイオード20の周りは樹脂部30によってモールド被覆され、もって筐体31が一体に成形されている。詳しくは樹脂部30は、上下方向に貫通する横長筒状であって内部に各端子板10の一端部が臨む筒部14と、筒部14の他端側に一体に連なって、各端子板10、バイパスダイオード20、及びケーブル60の端末部に薄く被着される薄肉部15とからなる(図1及び図2を参照)。
筒部14は横長の開口部16を有し、開口部16には底面側から太陽電池セル群と対応する複数のリードが通され、通された各リードが対応する端子板10の一端部に半田付け等して接続される。筒部14の開口部16には、絶縁樹脂材(ポッティング材)が導入され、さらに絶縁樹脂材の導入後、図示しないカバーが被せ付けられる。
薄肉部15は、端子板10の周りに薄く被着される端子包囲部17と、バイパスダイオード20の周りに薄く被着されるダイオード包囲部18と、ケーブル60の端末部の周りに薄く被着されるケーブル包囲部19とからなる。端子包囲部17は端子板10の表裏両面に沿ってほぼフラットな形状をなしている。一方、ダイオード包囲部18及びケーブル包囲部19は、端子包囲部17よりも上方へ膨出する凸形状をなしている。
ケーブル包囲部19は、ケーブル60の端末側へ向かって拡幅されたあとバレル片11を含むケーブル60の端末部の周りを包囲する円筒状の形態とされ、筐体31の他端部からケーブル60の導出方向に突出する一対の突部19Aを有している。突部19Aの外周面には、シール部材80が係着される段付き状のロック受け部9が周方向に形成され、さらにロック受け部9よりも突出端側に、筐体31の成形時にケーブル60を支持するピンの引き抜きに起因するピン抜き孔8が開口して形成されている。シール部材80はシリコンゴム等のゴム製であって、ケーブル包囲部19の突部19Aとケーブル60の端末部とに跨って嵌着され、その内周面にロック受け部9と対応する段付き状のロック部81が周方向に形成されている(図7を参照)。
ダイオード包囲部18は、バイパスダイオード20の外形に沿った外形をなし、バイパスダイオード20の本体部21の周面及び天面に沿った第1ダイオード包囲部18Aと、バイパスダイオード20の接続ピン22の周面及び端面に沿った第2ダイオード包囲部18Bとからなる。第1ダイオード包囲部18Aは端子包囲部17から上方に立ち上がる円筒状をなし、第2ダイオード包囲部18Bは端子包囲部17の表面に沿って延びる細長い円筒状をなしている。第2ダイオード包囲部18Bの上面は第1ダイオード包囲部18Aの上面よりも一段高い位置に配置されている。また、第1ダイオード包囲部18Aの一端部は筒部14の他端部に切欠状態で接合され、第1ダイオード包囲部18Aの他端部はケーブル包囲部19の一端部に接合されている。
また、樹脂部30は、端子板10(ケーブル接続端子10Aについてはリード及びケーブル60との接続部分を除く部分)及びバイパスダイオード20に被着される一次樹脂層34と、一次樹脂層34の外側に積層されるとともに、筐体31の外観形状を規定する二次樹脂層35とからなり、これらが互いに異なる樹脂材で構成されている。一次樹脂層34は二次樹脂層35よりも薄くされ、一次樹脂層34及び二次樹脂層35はいずれも各端子板10及びバイパスダイオード20の外形に沿った外形をなしている。
一次樹脂層34は、ポリフェニレンサルファイド(以下、PPS)等の耐熱性に優れた熱可塑性樹脂によって構成され、ガラス繊維を含有させることで、より高い耐熱性が発揮されるようにしてある。これに対し、二次樹脂層35は、ポリフェニレンエーテル(以下、PPE)等の耐候性、機械的性質に優れた熱可塑性樹脂によって構成され、ここにガラス繊維は不含とされている。また、一次樹脂層34を構成するPPSは、二次樹脂層35を構成するPPEと比べ、線膨張係数が小さく、かつ各端子板10及びバイパスダイオード20の接続ピン22を構成する銅合金等の金属により近い線膨張係数を有している。
次に、本実施形態の太陽電池モジュール用端子ボックスの製造方法及び太陽電池モジュールへの取付方法について説明する。
ボックスの製造にあたり、まず各端子板10がキャリア6を介して一体に連結された連鎖端子板10が用意される。キャリア6は、各端子板10の対向縁の両端部に複数架設されている。続いて、両ケーブル接続端子10A及び一方の中継接続端子10Rのそれぞれの接続孔12にバイパスダイオード20の本体部21を圧入装着するとともに、これに隣接する端子板10(中継接続端子10L、10R)の表面に接続ピン22の先端を載せて抵抗溶接又は半田溶接等によって接続する。このとき、端子板10同士はキャリア6によって相互の位置ずれが阻止されるため、接続ピン22と端子板10との接続部分に過剰な応力が加わるのが回避される。
続いて、ケーブル接続端子10Aの他端部にケーブル60の端末部の芯線61を載せ、その状態で芯線61にバレル片11をかしめ付け、ケーブル60の端末部にケーブル接続端子10Aを接続する(図3を参照)。なお、ケーブル接続端子10Aへの接続に先立ち、ケーブル60の外周面にシール部材80を予め嵌着させておく(図6を参照)。
次いで、上記の連鎖端子ユニットを図示しない一次成形用の金型内にセットし、この金型内に樹脂を充填する。すると、キャリア6を除く各端子板10の中間部及び整流素子の周りに樹脂が薄く被着されて、一次樹脂層34が形成される(図4及び図5を参照)。このとき、キャリア6と対応する部分には、キャリア6を露出させる切り欠き部36が三方に開口して形成される。
次いで、切り欠き部36を通してキャリア6を切断除去し、各端子板10を互いに分断する。キャリア6の除去後、端子板10同士は一次樹脂層34によって相互の位置ずれが阻止される。
次いで、上記の一次成形ユニットを図示しない二次成形用の金型内にセットし、この金型内に樹脂を充填する。すると、一次樹脂層34の外側に二次樹脂層35が被着されて薄肉部15が形成されるとともに、薄肉部15の一端側に筒部14が形成され、これによって筐体31が一体に成形される(図1及び図2を参照)。このとき、切り欠き部36にも二次樹脂層35の樹脂が回り込み、切り欠き部36の切り欠き形状が消滅する。また、かかる二次成形時にはケーブル60を上下両方向から図示しないピンで押えることにより、ケーブル60を所定の高さ位置に位置決めして支持することができる一方、ケーブル包囲部19の突部19Aにはピンの引き抜きによってピン抜き孔8が残る。なお、二次成形に先立ち、ケーブル60の端末部の外周面に接着材を塗布しておき、二次成形後、接着材を介してケーブル60の端末部と二次樹脂層35とを緊密に密着させる。
次いで、シール部材80をケーブル接続端子10A側へ引き上げ、ロック部81とロック受け部9との係止によってシール部材80を樹脂部30に抜け止めして取り付ける(図7を参照)。これにより、ケーブル包囲部19とケーブル60の端末部との間に水が浸入するのが防止され、樹脂部30内のシールがとられる。また、シール部材80が樹脂部30に取り付けられると、ピン抜き孔8の開口がシール部材80によって封止される。
その後、太陽電池モジュールに対して筐体31の底面を接着材等によって取り付ける。取り付けの過程で、筒部14の開口部16にリードを引き込み、対応する端子板10の一端部にリードの先端部を半田接続する。続いて、開口部16内にシリコン樹脂等の絶縁樹脂を充填し、さらに開口部16にカバーを被せる。かくして、端子ボックスの太陽電池モジュールへの組み付けが完了する。
ところで、バイパスダイオード20は、使用時に高温になるため、自身の熱によってダメージを受け、整流機能に支障を来たすことが懸念される。その点、本実施形態によれば、バイパスダイオード20で発生した熱が、薄肉部15の底面から太陽電池モジュール側へ良好に逃がされるとともに、薄肉部15の天面から大気側へ良好に逃がされるため、放熱性に優れる。
また、一次樹脂層34は二次樹脂層35と比べ、耐熱性が高いPPSからなるため、バイパスダイオード20が高温になってもそれに対応することができる。しかも、一次樹脂層34は二次樹脂層35と比べ、バイパスダイオード20により近い膨張係数を有するため、一次樹脂層34及びバイパスダイオード20の熱膨張によってバイパスダイオード20の接続ピン22に作用する負荷が過大になるのが回避される。一方、かかる特性を強く必要としない二次樹脂層35についてはPPEによって賄うことができ、またPPEによれば、耐候性に優れるため、屋外での露出使用に耐え得る。
また、一次樹脂層34がガラス繊維を含むため、バイパスダイオード20の発熱に対する耐熱性に優れる。これに対し、二次樹脂層35がガラス繊維を含まないため、該ボックスが落下時の衝撃によって破壊等されるのが回避される。
また、筐体31の成形後にピン抜き孔8の開口がケーブル60と樹脂部30との間をシールするシール部材80によって封止されるから、ピン抜き孔8への異物の侵入が阻止される。この場合、別途ポッティング加工等を施してピン抜き孔8を封止する必要がないため、作業性が改善されるとともに、構成の簡素化を図れる。
さらに、ケーブル60の絶縁被覆と樹脂部30との間に接着材が導入されているから、長期の使用によってケーブル60が細くなる等した場合にも絶縁被覆と樹脂部30との間に隙間が生じるのが回避され、長期に亘って所定のシール性を保つことができる。
<実施形態2>
図8及び図9は、本発明の実施形態2を示す。実施形態2では、薄肉部15の表面に多数の放熱用のフィン51が一体に形成されている。その他は実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の構成には同一符合を付し、重複する説明は省略する。
各フィン51は、ケーブル60の導出方向と平行な向きに沿って細長く延びる突条の形態をなし、ほぼ一定間隔をあけて多数配置され、全体として縦縞模様を呈している。また、各フィン51は、端子包囲部17のみに形成され、ダイオード包囲部18及びケーブル包囲部19には形成されず両者の外縁に交差連結されている。実施形態2によれば、放熱用のフィン51によって大気側への放熱性がより高められる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)一次樹脂層としては、PPSに代えて、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることも可能である。
(2)実施形態2では、フィンがダイオード包囲部又はケーブル包囲部にも形成されていてもよい。
(3)シール部材は省略してもよい。この場合、ケーブルの絶縁樹脂とその周りを包囲する樹脂部との間にはプライマー等が導入されているとよい。
(4)バイパスダイオードとしては上記のようなパッケージダイオードに限らず、ベアチップダイオード等を用いることができる。
(5)端子板が2つのケーブル接続端子のみによって構成され、バイパスダイオードが両ケーブル接続端子間を橋絡するように1つだけ形成されるものであってもよい。
(6)薄肉部は、二次樹脂層が省略された一層構造で構成されてもよい。
(7)薄肉部は、バイパスダイオードの周りにのみ形成されるものであってもよい。
10…端子板
15…薄肉部
20…バイパスダイオード(整流素子)
30…樹脂部
31…筐体
34…一次樹脂層
35…二次樹脂層
51…フィン
60…ケーブル
80…シール部材

Claims (6)

  1. 太陽電池モジュールが電気的に接続される複数の端子板と、
    前記各端子板のうちの対応する2つの端子板に電気的に接続される逆負荷時バイパス用の整流素子と、
    前記各端子板及び前記整流素子が内部に配置される筐体とを備え、
    前記各端子板及び前記整流素子の周りが樹脂部でモールド被覆されることによって前記筐体が一体に成形される太陽電池モジュール用端子ボックスであって、
    前記筐体の前記樹脂部には、前記整流素子に被着されてこの整流素子の外形に沿った外形をなす薄肉部が形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール用端子ボックス。
  2. 前記樹脂部は、前記各端子板及び前記整流素子に被着される一次樹脂層と、前記一次樹脂層の外側に配置される二次樹脂層とを有し、
    前記一次樹脂層は、前記二次樹脂層と比べ、耐熱性が高く、かつ前記整流素子の膨張係数により近い膨張係数を有していることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
  3. 前記一次樹脂層はガラス繊維を含み、前記二次樹脂層はガラス繊維を含まないことを特徴とする請求項2記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
  4. 前記樹脂部の外面には放熱用のフィンが形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
  5. 前記端子板には、前記筐体から外部へ引き出される外部接続用のケーブルが接続され、前記ケーブル及び前記樹脂部には、両者間を水密にシールするシール部材が両者に跨って装着されており、
    前記シール部材が、前記樹脂部に形成されたピン抜き孔の開口を封止するように配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
  6. 前記ケーブルの絶縁被覆とその周りを包囲する前記樹脂部との間には接着材が導入されていることを特徴とする請求項5記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
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