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JP5148918B2 - ワイヤーハーネス - Google Patents
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Description

本発明は、自動車等の車両から取り外す際の作業性を向上させるワイヤーハーネスの構造に関する。
車両には多数のワイヤーハーネスが使用されており、車両の解体時には、原材料のリサイクルのために、ワイヤーハーネスの取り外しが行なわれている。
ワイヤーハーネスの取り外しには、大きな力が必要であることから、一般的にはクレーンが使われ、クレーンのフックをワイヤーハーネスの適当な箇所に引っ掛けて、ワイヤーハーネスを引き上げることで、車体から引き剥がしている。その際、ワイヤーハーネスの適当な箇所に予めクレーンのフックを引っ掛けるための引っ掛け部を設けることが多く行なわれている。
その例として、特許文献1には、図2に示すように、ワイヤーハーネスW1に専用のリング状の引っ掛け部101を設け、その引っ掛け部101にクレーンのフック100を引っ掛けることができるようにした例が記載されている。
また、特許文献2には、図3に示すように、ワイヤーハーネスW2を構成する電線の一部に、外部に露出するアイ(輪)102を作り、そのアイ102にクレーンのフック100(図2参照)を引っ掛けることができるようにした例が記載されている。
特開2003−160006号公報 特開2000−207947号公報
上記従来のワイヤーハーネスでは、易解体の目的だけに専用の引っ掛け部101やアイ102を設けているため、余計な加工費や加工負担が必要であった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、余計な加工費や加工負担を必要とせずに優れた易解体性を実現できるワイヤーハーネスを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るワイヤーハーネスは、下記(1)〜(3)を特徴としている。
(1) 複数の電線がそれらの端末にて電気的に接続された電線接続部に絶縁保護部材を被せることにより設けられたボンダーを、延在方向の一方側から他方側への途中部分に有するワイヤーハーネスであって、
前記ボンダーにて接続された前記電線の前記ボンダーから延在する根元部分に、クレーンのフックを係止するための空所が形成されていること。
(2) 上記(1)の構成のワイヤーハーネスにおいて、
前記電線の端末はそれぞれ同じ方向に揃えられて束にされた状態で前記絶縁保護部材内の前記電線接続部の所で互いに接合されており、
前記電線のうち一部の電線は、前記根元部分から分岐し且つ前記延在方向の一方側に延ばされて他の主電線と共に束ねられ、
前記電線のうちの残りの電線は、前記根元部分から分岐し且つ前記延在方向の他方側に延ばされて前記他の主電線と共に束ねられ、そして
前記電線の前記根元部分において、前記延在方向の一方側に延長する電線と前記延在方向の他方側に延長する電線との間に、前記空所が確保されていること。
(3) 上記(2)の構成のワイヤーハーネスにおいて、
前記延在方向の一方側に延長する電線の本数と前記延在方向の他方側に延長する電線の本数がほぼ同数であること。
上記(1)の構成によれば、ボンダーにて接続された電線のボンダーから延在する根元部分に確保した空所にフックを引っ掛けることにより、ワイヤーハーネスをクレーンで容易に引き上げることができる。上記(1)の構成では、ボンダーにて接続された電線のボンダーから延在する根元部分にフックを係止するための空所を確保するだけなので、余計な加工負担を全く必要とせず、加工費も嵩まない。また、上記(1)の構成では、専用部品を新たに取り付けるものではないので、ワイヤーハーネスのリサイクル性も向上する。また、その空所は、解体時にフックを引っ掛けるために使うことができるばかりでなく、通常時にワイヤーハーネスを車体に固定するためのクランプ部分として使うことができる。従って、当該空所を設けることによって、余分なクランプを減らせるといったメリットも生じる。
上記(2)の構成によれば、ボンダーにて接続された電線を分け、ワイヤーハーネスの延在方向の一方側と他方側に沿わせて配索しているので、空所にフックを引っ掛けてワイヤーハーネスを持ち上げた際に、ワイヤーハーネスの両側にバランスよく引き上げ力を作用させることができる。
上記(3)の構成によれば、ワイヤーハーネスの延在方向の一方側に延長する電線の本数と該延在方向の他方側に延長する電線の本数をほぼ同数としているので、引っ張りに強い構造とすることができる。
本発明によれば、余計な加工費や加工負担を必要とせずに優れた易解体性を実現するワイヤーハーネスを提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は実施形態のワイヤーハーネスの要部を示している。このワイヤーハーネスWは、その延在方向における一方側から他方側への途中部分(即ち、ワイヤーハーネスWの延在方向における一端と他端との間)にボンダー10を有している。
このボンダー10は、束にされた複数の被覆電線(以後、単に『電線』と記述する。)11A、11Bの端末で露出された導体を互いに電気的に接続することにより形成された当該電線11A、11Bの束の導体接続部(即ち、電線接続部)に、絶縁樹脂製チューブ、絶縁樹脂製キャップ、等といった絶縁保護部材が当該電線接続部を収容および保護するように被せられた部分である。尚、このように絶縁保護部材が取り付けられた電線の電線接続部のことを特に自動車関連業界では『ボンダー』と呼んでいる(例えば、特開2007−66662号公報等参照)。
このボンダー10にて接続された電線11A、11Bの、ボンダー10から延在する根元部分11aには、クレーンのフック50を係止するための空所20が形成されている。
電線11A、11Bの端末は、それぞれ同じ方向に揃えられて束にされた状態で上述の絶縁保護部材内の電線接続部の所で互いに接合されている。
電線11A、11Bのうちの一部の電線11Aは、根元部分11aから分岐し、且つワイヤーハーネスWの延在方向の一方側(図1では左側)に延ばされて他の主電線12と共に束ねられた状態でテープ巻きされている(即ち、粘着テープを巻き付けられて主電線12に固定されている)。
他方、電線11A、11Bのうちの残りの電線11Bは、根元部分11aから分岐し、且つワイヤーハーネスWの延在方向の他方側(図1では右側)に延ばされて他の主電線12と共に束ねられてテープ巻きされている(即ち、粘着テープを巻き付けられて主電線12に固定されている)。
そして、上述の根元部分11aにおいて、ワイヤーハーネスWの延在方向の一方側に延長する電線11AとワイヤーハーネスWの延在方向の他方側に延長する電線11Bとの間に、上述の空所20が確保されているのである。
尚、ワイヤーハーネスWの延在方向の一方側に延長する電線11Aの本数とワイヤーハーネスWの延在方向の他方側に延長する電線11Bの本数は、同数に設定されている。各電線11Aと各電線11Bは、同じ線径(規格)の電線であり、それらの引っ張り強度は(多少バラツキ等もあるため)ほぼ等しくなっている。尚、たとえ線径が異なっていても、引っ張り強度のバランスがとれるのであれば、ワイヤーハーネスWの延在方向の一方側に延長する電線11Aの本数とワイヤーハーネスWの延在方向の他方側に延長する電線11Bの本数が、異なっていてもよいことは言うまでもない。
尚、ボンダー10は、ワイヤーハーネスWを車両から取り外す際に作業し易い位置、例えば車体の開口部の近く等に配置されている。また、ボンダー10は、空所20にフック50を引っ掛けやすい位置、例えばワイヤーハーネスWの外周部に露出させて配置してある。尚、ボンダー10も含めてテープ巻きしてもよい。
このように構成してあることにより、車両の解体時に該車両からワイヤーハーネスWを取り外す際には、空所20にクレーンのフック50を引っ掛けることにより、ワイヤーハーネスWをクレーンで引き上げて容易に取り外すことができる。
また、このワイヤーハーネスWの構成としては、ボンダー10にて接続された電線11A、11Bの、ボンダー10から延在する根元部分11aにフック50を係止するための空所20を確保するだけなので、余計な加工負担を全く必要とせず、加工費も嵩まない。また、このワイヤーハーネスWは、専用部品を新たに取り付けるものではないので、ワイヤーハーネスWのリサイクル性も向上する。また、その空所20は、解体時にフック50を引っ掛けるために使うことができるばかりでなく、通常時にはワイヤーハーネスWを車体に固定するためのクランプ部分として使うことができる。従って、当該空所20を設けることによって、余分なクランプを減らせるといったメリットも得られる。
また、ボンダー10にて接続された電線を電線11Aと電線11Bとに分け、ワイヤーハーネスWの延在方向の一方側と他方側に沿わせて配索しているので、空所20にフック50を引っ掛けてワイヤーハーネスWを持ち上げた際に、ワイヤーハーネスWの両側にバランスよく引き上げ力を作用させることができる。
特に、ワイヤーハーネスWの延在方向の一方側に延長する電線11Aの本数とワイヤーハーネスWの延在方向の他方側に延長する電線11Bの本数を同数としているので、引っ張りに強い構造とすることができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
本発明の実施形態の要部側面図である(尚、部分的には透視図となっている)。 従来の一例を示す斜視図である。 従来の他の例を示す斜視図である。
符号の説明
W:ワイヤーハーネス
10:ボンダー
11A,11B:電線
11a:根元部分
12:主電線
20:空所
50:フック

Claims (3)

  1. 複数の電線がそれらの端末にて電気的に接続された電線接続部に絶縁保護部材を被せることにより設けられたボンダーを、延在方向の一方側から他方側への途中部分に有するワイヤーハーネスであって、
    前記ボンダーにて接続された前記電線の前記ボンダーから延在する根元部分に、クレーンのフックを係止するための空所が形成されていることを特徴とするワイヤーハーネス。
  2. 前記電線の端末はそれぞれ同じ方向に揃えられて束にされた状態で前記絶縁保護部材内の前記電線接続部の所で互いに接合されており、
    前記電線のうち一部の電線は、前記根元部分から分岐し且つ前記延在方向の一方側に延ばされて他の主電線と共に束ねられ、
    前記電線のうちの残りの電線は、前記根元部分から分岐し且つ前記延在方向の他方側に延ばされて前記他の主電線と共に束ねられ、そして
    前記電線の前記根元部分において、前記延在方向の一方側に延長する電線と前記延在方向の他方側に延長する電線との間に、前記空所が確保されていることを特徴とする請求項1に記載したワイヤーハーネス。
  3. 前記延在方向の一方側に延長する電線の本数と前記延在方向の他方側に延長する電線の本数がほぼ同数であることを特徴とする請求項2に記載したワイヤーハーネス。
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