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JP5152282B2 - 電動車両および車両充電システム - Google Patents
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Description

この発明は、充放電可能に構成された蓄電装置を搭載する電動車両に対して外部電源による充電を行なうための技術に関し、特に充電電力に加えて、熱エネルギーを車両内部に蓄積する技術に関するものである。
電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車などの、いわゆる電動車両は、二次電池やキャパシタなどからなる蓄電装置を搭載し、当該蓄電装置に蓄えられた電力から電動機を介して駆動力を発生する。
このような電動車両に搭載された蓄電装置を系統電源や太陽電池などの外部電源により充電する構成、いわゆるプラグイン方式が提案されている。特に、ハイブリッド自動車では、搭載される内燃機関による発電コストに比較して、外部電源のコストが低い場合には、蓄電装置を外部電源で充電することにより、全体としての走行コストを抑制できる。
ところで、蓄電装置は、電気化学的な作用を利用した二次電池で構成されることが多く、その充放電特性は温度によって大きく影響を受ける。そのため、蓄電装置を外部電源により充電可能に構成された電動車両において、蓄電装置の温度低下を抑制する構成が提案されている。
たとえば、特開平08−214412号公報(特許文献1)には、充電が指示されたときにおける電気自動車用蓄電装置の放電量と検出される電源電圧値と予め定められた充電電流値とに基づいて必要充電期間を演算する充電期間演算手段と、指令された乗車予定時刻と演算された必要充電期間とに基づいて指令された乗車予定時間に充電を終了させるための充電開始時刻を演算する充電開始時刻演算手段とを備える電気自動車用蓄電装置充電制御装置が開示されている。この特開平08−214412号公報(特許文献1)に開示される発明によれば、乗車予定時刻に充電が終了するので、充電後の放置時間が短くて済み、温度低下による容量低下を少なくできる。
特開平08−214412号公報
しかしながら、実用化される電動車両では、蓄電装置だけではなく、乗員に対する快適性を確保する必要もある。すなわち、冬季や夏季などにおいては、車室空間の空調(暖房または冷房)を行なう必要がある。このような車室内空調には、比較的大きな動力源が必要となる。そのため、車両駆動力の発生に使用すべき電力が車室内空調のために使用され、蓄電装置による走行性能が制約される可能性があった。すなわち、蓄電装置に蓄えられる電力量のうち、車両走行のために確保できる電力量が減少し、走行可能距離が短縮されてしまうという可能性があった。また、蓄電装置からの放電可能電力のうち、車両走行のため確保できる電力が減少し、発生可能な駆動力が低下するという可能性もあった。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、乗員に対する快適性を確保しつつ、電動機による走行性能を維持できる電動車両および車両充電システムを提供することである。
この発明のある局面によれば、充放電可能に構成された蓄電装置を搭載し、かつ外部電源により蓄電装置を充電可能に構成された電動車両である。この発明に係る電動車両は、充電時に外部電源を供給するためのコネクタ部と連結可能に構成される。そして、この発明に係る電動車両は、熱エネルギーを蓄積可能に構成された熱容量要素と、充電時にコネクタ部を介して車両外部から供給される外部エネルギーを用いて、熱容量要素に熱エネルギーを蓄積するための蓄熱機構と、空調要求に応じて、熱容量要素に蓄積された熱エネルギーを用いて、車室空間の空調を行なうための空調機構とを備える。
この局面によれば、この発明に係る電動車両は、搭載する蓄電装置を外部電源により充電するに際して、外部からのエネルギーを受けて熱エネルギーを蓄積する。そして、充電完了後に空調要求を受けると、蓄電装置に蓄えられる電力ではなく、当該蓄積した熱エネルギーを用いて車室空間の空調を行なう。これにより、車室空間の空調を行なうために、蓄電装置からの放電電力を使用せずに済む。よって、蓄電装置からの放電電力の多くを電動機のために確保できるので、乗員に対する快適性を確保しつつ、電動機による走行性能を維持できる。
好ましくは、熱容量要素は、蓄電装置の構成部材の少なくとも一部により構成される。
さらに好ましくは、蓄熱機構は、蓄電装置の充電電流に伴う抵抗性発熱によって蓄電装置に所定の熱エネルギーが与えられるように、充電電流を制御する充電電流制御手段を含む。
またさらに好ましくは、この発明に係る電動車両は、充電時に、外部電源に加えてコネクタ部を介して車両外部から所定の熱エネルギーを有する外部熱媒体を受入れ可能に構成され、蓄熱機構は、コネクタ部を介して供給される外部熱媒体と蓄電装置との間で熱交換を生じるように構成された熱媒体経路をさらに含む。
さらに好ましくは、外部熱媒体として、車両外部の空調された建物内の空調空気が供給される。
また好ましくは、この発明に係る電動車両は、車室空間と連通するように構成され、かつ車室空間の空気を取込んで蓄電装置との間で熱交換をするように構成された車室空気経路をさらに備え、空調機構は、蓄電装置との間で熱交換された空気が車室空間に向けて吹き出されるように、車室空気経路において車室空間からの空気の取込み方向とは逆方向に空気の流れを形成するための逆流機構を含む。
好ましくは、この発明に係る電動車両は、外部電源から蓄電装置を充電するための充電電流を生成可能な電力変換部と、電力変換部を第1の冷媒を介して冷却するためのラジエタ部と、電力変換部およびラジエタ部を含む循環経路で第1の冷媒を循環させるための循環機構と、循環経路に介挿され、第1の冷媒を貯蔵可能に構成された貯蔵部とをさらに備える。そして、熱容量要素は、第1の冷媒を含み、電力変換部は、スイッチング素子を含んで構成される。さらに、蓄熱機構は、充電時に、ラジエタ部における冷却能力を抑制するとともに、電力変換部で発生するスイッチング動作に伴う熱損失により第1の冷媒に所定の熱エネルギーが与えられるように、電力変換部を制御する電力変換部制御手段をさらに含む。
好ましくは、この発明に係る電動車両は、星型結線された相コイルを有する回転電機をさらに備え、電力変換部は、回転電機の中性点を介して、外部電源を受入れるように構成され、循環経路は、回転電機をさらに含むように形成される。そして、電力変換部制御手段は、さらに、回転電機の相コイルで発生する抵抗性発熱により第1の冷媒に所定の熱エネルギーが与えられるように、電力変換部を制御する。
また好ましくは、空調機構は、車室空間に空調空気を吹き出すための吹出機構と、第1の冷媒を吹出機構に導くための第1の冷媒導入経路と、第1の冷媒導入経路を介して導かれる第1の冷媒との間で熱交換を生じさせて空調空気を生成するための第1の熱交換部とをさらに含む。
好ましくは、熱容量要素は、蓄冷槽に格納される蓄冷剤を含み、蓄熱機構は、充電時に、外部電源を受けて冷凍サイクルを実行することにより、熱エネルギーを蓄冷材に蓄積する冷凍サイクル機構をさらに含む。
さらに好ましくは、空調機構は、車室空間に空調空気を吹き出すための吹出機構と、第2の冷媒と蓄冷材との間で熱交換を生じるように形成され、かつ熱交換後の第2の冷媒を吹出機構に導くための第2の冷媒導入経路と、第2の冷媒導入経路を介して導かれる第2の冷媒との間で熱交換を生じさせて空調空気を生成するための第2の熱交換部とをさらに含む。
この発明の別の局面によれば、充放電可能に構成された蓄電装置を搭載する電動車両と、電動車両に搭載された蓄電装置を外部電源により充電するための車両充電装置とを備える車両充電システムである。車両充電装置は、充電時に電動車両と連結され、電動車両に外部電源を供給するためのコネクタ部を含む。そして、電動車両は、熱エネルギーを蓄積可能に構成された熱容量要素と、充電時にコネクタ部を介して車両外部から供給される外部エネルギーを用いて、熱容量要素に熱エネルギーを蓄積するための蓄熱機構と、空調要求に応じて、熱容量要素に蓄積された熱エネルギーを用いて、車室空間の空調を行なうための空調機構とを含む。さらに、熱容量要素は、蓄電装置の構成部材の少なくとも一部により構成され、車両充電装置は、充電時に、外部電源に加えてコネクタ部を介して車両外部から所定の熱エネルギーを有する外部熱媒体を供給するように構成され、蓄熱機構は、コネクタ部を介して供給される外部熱媒体と蓄電装置との間で熱交換を生じるように構成された熱媒体経路を含む。
この局面によれば、この発明に係る車充電システムは、搭載する蓄電装置を外部電源により充電するに際して、外部からのエネルギーを受けて熱エネルギーを蓄積する。そして、充電完了後に空調要求を受けると、蓄電装置に蓄えられる電力ではなく、当該蓄積した熱エネルギーを用いて車室空間の空調を行なう。これにより、車室空間の空調を行なうために、蓄電装置からの放電電力を使用せずに済む。よって、蓄電装置からの放電電力の多くを電動機のために確保できるので、乗員に対する快適性を確保しつつ、電動機による走行性能を維持できる。
好ましくは、車両充電装置は、外部熱媒体として、車両外部の空調された建物内の空調空気を電動車両に供給する。
また好ましくは、電動車両は、車室空間と連通するように構成され、かつ車室空間の空気を取込んで蓄電装置との間で熱交換をするように構成された車室空気経路をさらに含み、空調機構は、蓄電装置との間で熱交換された空気が車室空間に向けて吹き出されるように、車室空気経路において車室空間からの空気の取込み方向とは逆方向に空気の流れを形成するための逆流機構を含む。
この発明によれば、乗員に対する快適性を確保しつつ、蓄電装置による走行性能を維持できる電動車両および車両充電システムを実現できる。
この発明の実施の形態1に従う車両充電システムの模式図である。 図1に示す電動車両の上面図である。 電動車両に供給される空調空気の流れを説明するための図である。 電源ユニットの空気の流れを説明するための図である。 この発明の実施の形態1に従う車両充電システムの制御構造を示す概略構成図である。 暖房要求に備えて熱容量要素を昇温する場合の時間的変化の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2に従う電動車両においてバッテリの充電に係る要部を示す概略構成図である。 零電圧ベクトルを生成する場合における、インバータ装置ならびに電動機の零相等価回路である。 この発明の実施の形態2に従う電動車両における車室内空調に係る模式図である。 車室空間の暖房に係る動作を説明するための図である。 図7に示す外部電流と外部電圧との時間波形を示す図である。 図11に示す外部電流と外部電圧との位相関係を示すベクトル図である。 車室空間の冷房に係る動作を説明するための図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う車両充電システム100の模式図である。
図1を参照して、この発明の実施の形態1に従う車両充電システム100は、電動車両1と、車両充電装置2とからなる。
電動車両1は、一例として、ハイブリッド自動車であり、電源ユニット30を搭載する。電源ユニット30は、主として、電動車両1の駆動力を発生する電動機(図示しない)に電力を供給するためのものであり、充放電可能に構成された蓄電装置を含んで構成される。蓄電装置は、二次電池のみならず、燃料電池、キャパシタなどであってもよい。また、蓄電装置が二次電池である場合には、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれであっても、それらとは別の種類の電池であってもよい。なお、電源ユニット30を搭載するものであれば、電動車両1は、電気自動車または燃料電池自動車などであってもよい。
以下の説明では、蓄電装置は二次電池(以下では、単に「バッテリ」とも称す)であり、複数のバッテリモジュールから構成されるバッテリパックを含む場合について説明する。
そして、電動車両1は、エンジン(図示しない)による駆動力および電動機による駆動力を併用して走行可能であるとともに、制動時などにおいて電動車両1の運動エネルギーをバッテリに回収する。特に、本実施形態に従う電動車両1は、エンジンおよび電動機を併用して走行する「通常走行モード」に加えて、電動機からの駆動力のみで走行する「EV(Electrical Vehicle:電気自動車)走行モード」を有する。以下の説明では、主として、充電時および「EV走行モード」における動作について説明する。
本実施形態においては、バッテリの構成部材の一部が熱容量要素として構成され、電動車両1は、充電時に車両外部から供給される外部エネルギーを用いて、当該熱容量要素(バッテリ)に熱エネルギーを蓄積する。具体的には、バッテリを構成する複数のバッテリモジュールに含まれる電解液やセパレータなどの比較的比熱の大きな構成部材が熱容量要素として機能する。なお、本明細書において「熱エネルギー」とは、周囲温度に比較して温度差が存在する状態を意味し、周囲温度に比較して温度が高い状態、および周囲温度に比較して温度が低い状態のいずれをも含む。そして、電動車両1では、乗員などからの空調要求に応じて、当該熱容量に蓄積された熱エネルギーを用いて、電動車両1の車室空間の空調が行なわれる。
車両充電装置2は、充電ステーション3と、コネクタ部4と、電力供給線8と、外部熱媒体導管6とからなる。
コネクタ部4は、電動車両1と連結可能に構成されるとともに、電力供給線8および外部熱媒体導管6を介して、充電ステーション3と接続される。そして、コネクタ部4は、充電時に外部電源を電動車両1に供給するとともに、所定の熱エネルギーを有する外部熱媒体を電動車両1に供給する。
電力供給線8は、電動車両1に搭載されたバッテリを充電するための外部電源を供給する電力線であり、その一端がコネクタ部4を介して電動車両1と接続されるとともに、その他端が電力系統10と電気的に接続される。すなわち、電力供給線8は、電力系統10を介して供給される系統電源と電動車両1とを電気的に接続する。なお、系統電源に代えて、建物70の屋根などに設置される太陽電池パネルが発電する電力を電動車両1に供給するようにしてもよい。または、電力供給線8は、コネクタ部4を自在に取回しできるように可とう性を有するキャブタイヤケーブルなどで構成される。
外部熱媒体導管6は、車外空調空気供給導管6aと、車外空調空気排出導管6bとからなり、可とう性を有するゴムチューブなどで構成される。車外空調空気供給導管6aの一端がコネクタ部4に接続されるとともに、その他端は、建物70内に挿入される。建物70内には、エアコン72などが設置され、所定の快適温度(たとえば、18℃〜25℃)に空調される。そのため、車外空調空気供給導管6aを介して、建物70内の空調された空気(以下、単に「車外空調空気」と称す)を外部熱媒体として電動車両1へ供給可能となる。また、車外空調空気排出導管6bの一端がコネクタ部4に接続されるとともに、その他端は建物70外の大気中に配置される。そのため、電動車両1内の車外空調空気排出導管6bを介して輸送される車外空調空気は、建物70外に放出されることになる。
充電ステーション3は、電動車両1の駐車スペースおよび建物70のいずれにも近接するように設置され、電力供給線8および外部熱媒体導管6についての巻取機構やコネクタ部4の収納機構(いずれも図示しない)などを備える。さらに、充電ステーション3には、使用者に対するセキュリティ機構や課金機構などを備えてもよい。
図2は、図1に示す電動車両1の上面図である。
図1および図2を参照して、電源ユニット30は、電動車両1の車室空間に配置されるリヤシート36のさらに後方であって、かつラゲッジルームフロアの上方に配置される。そして、電動車両1には、コネクタ部4が連結されて外部電源による充電が行なわれる際に、車外空調空気供給導管6aを介して供給される車外空調空気を電源ユニット30に導くための車外空気吸気ダクト32aが配置される。
そして、電源ユニット30内において、バッテリは、導かれた車外空調空気との間で熱交換を生じるように配置される。そのため、車外空調空気が有する熱エネルギーは、バッテリに移動し、バッテリの熱容量要素に蓄えられる。さらに、電動車両1には、その熱エネルギーが移動した後の車外空調空気を車外空調空気排出導管6bに導くための車外空気排気ダクト32bが配置される。
本実施形態においては、上述のように車両外部から供給される外部熱媒体(すなわち、建物70内からの車外空調空気)によりバッテリの熱容量要素に熱エネルギーを蓄積する構成と、バッテリの充電電流に伴う抵抗性発熱により熱エネルギーを蓄積する構成とを併用する態様について例示する。
図3は、電動車両1に供給される空調空気の流れを説明するための図である。
図3を参照して、充電時において、コネクタ部4は、電動車両1に形成されるコネクタ差込部5と連結される。そして、車外空気吸気ダクト32aおよび車外空気排気ダクト32bは、それぞれ車外空調空気供給導管6aおよび車外空調空気排出導管6bと連通するように、コネクタ差込部5によって位置決めされる。
コネクタ部4には、車外空調空気供給導管6aを介して供給される車外空調空気を、電動車両1の内部で循環させるための送風ファン12が配置される。送風ファン12は、車外空調空気供給導管6aに介挿され、所定の吐出圧で車外空調空気を圧送する。この送風ファン12により、車外空調空気供給導管6aを介して供給される車外空調空気は、車外空気吸気ダクト32a、電源ユニット30、車外空気排気ダクト32b、車外空調空気排出導管6bの順で流れる。なお、送風ファン12を車外空調空気供給導管6aに介挿する構成に代えて、もしくはその構成に加えて、車外空気排気ダクト32bに吸引ファンを介挿してもよい。
電源ユニット30内には、その一部の構成部材が熱容量要素として機能するバッテリ30aが配置されるとともに、車外空気吸気ダクト32aを介して供給される車外空調空気がバッテリ30aの表面に接触しながら流れるように配置される。すなわち、バッテリ30aは、車外空調空気との間で熱交換を生じるように構成され、車外空調空気の熱エネルギーは、バッテリ30aとの間を移動する。
さらに、電源ユニット30には、主として「通常走行モード」において、車室空間の空気(以下、単に「車室空気」とも称す)を取込んでバッテリ30aとの間で熱交換を行なうための車室空気吸気ダクト40aが設けられる。なお、車室空間とは、主に乗員が存在する空間を意味する。この車室空気吸気ダクト40aは、エンジン排熱を用いた暖房やエンジンの駆動力を用いた冷房が可能な「通常走行モード」において、車室空気をバッテリ30aの温度管理に使用するために設けられるものである。具体的には、車室空気吸気ダクト40aは、電動車両1のリヤシート36の側部(乗員の背部や肩部と接触しない領域)に配置された吸気孔38を介して車室空間と連通するように構成され、その中間部にファン42が介挿される。
また、電源ユニット30には、バッテリ30aの温度管理に使用された後の車室空気をラゲッジルームに排出するための車室空気排気ダクト40bが設けられる。
ファン42は、可逆ファンであり、車室空間から車室空気を誘引して電源ユニット30に導くことが可能であるとともに、電源ユニット30から車室空間に向けて空気を送出することが可能に構成される。なお、車室空間から電源ユニット30に向けて車室空間を誘引するための誘引ファンと、電源ユニット30から車室空間に向けて空気を送出するための送出ファンとを車室空気吸気ダクト40aに並列に配置してもよい。
さらに、電源ユニット30には、切換ダンパ44a,44bが設けられる。切換ダンパ44aは、車外空気吸気ダクト32aおよび車室空気吸気ダクト40aのいずれか一方と電源ユニット30とを連通するように動作する。同様に、切換ダンパ44bは、車外空気排気ダクト32bおよび車室空気排気ダクト40bのいずれか一方と電源ユニット30と連通するように動作する。
図4は、電源ユニット30の空気の流れを説明するための図である。
図4(a)は、「通常走行モード」の場合を示す。
図4(b)は、熱エネルギーを蓄積する場合(充電時)を示す。
図4(c)は、「EV走行モード」の場合を示す。
図3および図4(a)を参照して、「通常走行モード」において、バッテリ30aでは、電動車両1の走行状況に応じた充放電電流の授受が行なわれる。この「通常走行モード」では、主としてエンジンの駆動力を用いた空調(暖房または冷房)が行なわれる。そこで、ファン42は、車室空間からの車室空気が電源ユニット30に向けて誘引されるように動作する。このとき、切換ダンパ44aは、車室空気吸気ダクト40aと電源ユニット30とを連通するように切換えられる。また、切換ダンパ44bは、電源ユニット30と車室空気排気ダクト40bとを連通するように切換えられる。
すると、ファン42によって誘引された車室空気は、電源ユニット30内においてバッテリ30aとの間で熱交換を生じる。そのため、バッテリ30aは、車室空間の温度とほぼ等しい温度に維持される。さらに、バッテリ30aとの間で熱交換された後の車室空気は、車室空気排気ダクト40bを介してラゲッジルームに排出される。
図3および図4(b)を参照して、外部電源によるバッテリ30aの充電時において、バッテリ30aに含まれる熱容量要素THCに熱エネルギーが蓄積される。具体的には、乗員から与えられることが予測される空調要求(暖房要求または冷房要求)に応じて、熱容量要素THCを昇温または冷却する。なお、乗員から与えられることが予測される空調要求は、車両外部の周囲温度を測定する温度センサ(図示しない)からの測定値に基づいて判断することが可能である。代替的に、前回走行時に与えられた空調要求、もしくは現時点の日時(季節)に基づいて決定することも可能である。
そして、熱容量要素THCに蓄えるべき熱エネルギーに応じて、バッテリ30aに与えられる充電電流、ならびにバッテリ30aに与えられる車外空調空気の温度および風量の少なくとも一方が調整される。すなわち、熱容量要素THCへの熱エネルギーの蓄積には、外部電源および車外空調空気が外部エネルギーとして用いられる。
なお、切換ダンパ44aは、車外空気吸気ダクト32aと電源ユニット30とを連通するように切換えられる。また、切換ダンパ44bは、電源ユニット30と車外空気排気ダクト32bとを連通するように切換えられる。
(1)熱容量要素THCの昇温(暖房要求)
熱容量要素THCを昇温する場合には、バッテリ30aの充電電流に伴う抵抗性発熱が大きくなるように充電電流が制御される。バッテリ30aに電流が流れると、その内部抵抗成分INRによって、電流の二乗に比例した抵抗損失が発生する。この抵抗損失は、熱エネルギーに変換される。そこで、この抵抗損失によって、熱容量要素THCに所定の熱エネルギーが与えられるように、充電電流が制御される。上述したように、抵抗損失は、充電電流の二乗に比例して生じるので、充電電流は可能な限り大きな方がより効率的である。一方、バッテリ30aには、SOC(State Of Charge:充電状態)に応じた充電可能電流が定められる。この充電可能電流は、各時点において許容される充電電流の最大値を示すものである。そのため、バッテリ30aに対する充電電流は、各時点の充電可能電流と一致するようにその値を制御される。
さらに、車外空調空気の有する熱エネルギーを熱容量要素THCに与えるようにしてもよい。車外空調空気が所定の熱エネルギーを有する、すなわち所定の温度以上の車外空調空気が供給可能な場合には、バッテリ30aと車外空調空気との接触量を増大させるために、送風ファン12(図3)による送風量を比較的大きく設定される。
なお、供給される車外空調空気の温度が所定値以下の場合には、熱容量要素THCから放熱される熱エネルギー(熱エネルギー損失)を抑制するために、送風ファン12(図3)による送風を停止してもよい。
(2)熱容量要素THCの冷却(冷房要求)
熱容量要素THCを冷却する場合には、車外空調空気の有する熱エネルギーを熱容量要素THCに与えるように、送風ファン12(図3)による送風量が制御される。上述したように、本実施形態においては、車両外部の建物70(図1)内からの車外空調空気が供給される。そのため、比較的温度の低い外部熱媒体を確保可能である。そして、バッテリ30aと車外空調空気との接触量を増大させて、バッテリ30aから吸熱を促進するために、送風ファン12(図3)による送風量が比較的大きく設定される。
一方、バッテリ30aの充電電流に伴う抵抗性発熱は、熱容量要素THCの冷却を阻害する。そのため、熱容量要素THCを冷却する場合には、バッテリ30aの充電電流が可能な限り小さくなるように制御される。具体的には、予め設定される電動車両1の走行開始予定時刻に基づいて、許容されるバッテリ30aの最大充電時間が決定される。そして、当該決定された最大充電時間と、バッテリ30aに必要な充電量との関係から、最低限の充電電流の値が決定される。
図3および図4(c)を参照して、バッテリ30aの充電が完了し、電動車両1が「EV走行モード」で走行する場合において、熱容量要素THCに蓄えられた熱エネルギーが車室空間の空調に用いられる。
具体的には、ファン42は、電源ユニット30から車室空間に向けて空気を送出するように動作する。すなわち、ファン42は、車室空気吸気ダクト40aにおいて車室空気の取込み方向とは逆方向に空気の流れを形成する。切換ダンパ44aは、車室空気吸気ダクト40aと電源ユニット30とを連通するように切換えられる。また、切換ダンパ44bは、電源ユニット30と車室空気排気ダクト40bとを連通するように切換えられる。
このような動作の結果、車室空気排気ダクト40bを介して電源ユニット30内に誘引される空気がバッテリ30aとの間で熱交換を生じる。すなわち、熱容量要素THCに蓄えられた熱エネルギーが、電源ユニット30内に誘引された空気へ移動する。そして、熱容量要素THCから熱エネルギーを与えられた空気がファン42により車室空間に向けて吹き出される。このように車室空間に向けて吹き出される空気は、「EV走行モード」における車室空調空気50(図3)となる。
図5は、この発明の実施の形態1に従う車両充電システム100の制御構造を示す概略構成図である。
図5を参照して、車両充電装置2のコネクタ部4は、コネクタ制御部14と、車外空調空気温度センサ16とをさらに含む。電動車両1は、PCU(Power Control Unit)46と、車両制御部34と、操作表示部48とをさらに含む。
電力供給線8は、コネクタ部4およびコネクタ差込部5を介して、PCU46と電気的に接続される。PCU46は、電力変換部であり、電力供給線8を介して供給される外部電源(交流電源)からバッテリ30aを充電するための充電電流(直流電流)を生成し、バッテリ30aに供給する。そして、PCU46は、車両制御部34からの電流設定値に応じて、バッテリ30aに供給する充電電流の大きさを制御する。
操作表示部48は、運転席前方のインパネ部またはカーナビゲーションシステムなどに組込まれ、乗員からの操作指令を受付可能に構成されるとともに、各機器の状態を表示可能に構成される。
コネクタ制御部14と車両制御部34とは、コネクタ部4およびコネクタ差込部5を介して、双方向通信を可能に構成される。そして、コネクタ制御部14および車両制御部34は、互いに連係して、図4(b)に示すような熱容量要素THCへの熱エネルギーの蓄積を制御する。
具体的には、車両制御部34は、スケジューラ34aを含んで構成される。スケジューラ34aは、操作表示部48を介して乗員などにより設定される走行開始予定時刻を受付ける。そして、スケジューラ34aは、乗員から与えられることが予測される空調要求を判断するとともに、バッテリ30aのSOCを取得して、充電開始時刻を決定する。さらに、スケジューラ34aは、充電時におけるバッテリ30aに対する充電電流の大きさも決定する。一方、コネクタ制御部14は、車外空調空気温度センサ16から車外空調空気供給導管6aに与えられる車外空調空気の温度を取得し、車両制御部34へ送信する。そして、車両制御部34は、スケジューラ34aが決定した充電開始時刻が到来すると、切換ダンパ44aおよび44bに切換指令を与えるとともに、送風ファン12に対する送風量指令をコネクタ制御部14へ送信する。この送風量指令に応答して、コネクタ制御部14は、送風ファン12に対応の回転数指令を与える。
このような手順によって、バッテリ30aの充電時において、熱容量要素THCに熱エネルギーが蓄積される。
バッテリ30aの充電が完了し、コネクタ部4が電動車両1と切離された後、乗員などから空調要求を受けた車両制御部34は、熱容量要素THCに蓄積された熱エネルギーを用いて車室空間の空調を行なう。具体的には、車両制御部34は、切換ダンパ44aおよび44bに切換指令を与えるとともに、空調要求に応じた回転数指令をファン42に与える。
図6は、暖房要求に備えて熱容量要素THCを昇温する場合の時間的変化の一例を示す図である。
図5および図6を参照して、車両制御部34のスケジューラ34aは、乗員などから与えられる走行開始予定時刻に基づいて、充電開始時刻および充電完了時刻を決定する。この例では、充電完了時刻は、走行開始予定時刻と一致するように決定される。
充電開始時刻が到来すると、車両制御部34は、PCU46に電流指令を与えて、バッテリ30aへの充電電流の供給を開始する。この充電電流の供給に伴って、バッテリ30aのSOCは増加を開始する。
このバッテリ30aの充電動作と行して、充電電流に伴う抵抗性発熱によって熱容量要素THCに熱エネルギーが与えられる。また、車外空調空気の有する熱エネルギーが熱容量要素THCに移動する。この熱エネルギーの供給によりバッテリ30aの電池温度Tbは上昇する。
そして、充電完了時刻には、バッテリ30aのSOCは所定の値まで到達するとともに、熱容量要素THCには所定の熱エネルギーが蓄積され、バッテリ30aの電池温度Tbも所定の値まで達する。
その後、コネクタ部4が切離されて、電動車両1が「EV走行モード」による走行を開始すると、バッテリ30aに蓄えられていた電力は、主として電動機からの駆動力発生に消費される。また、バッテリ30aの熱容量要素THCに蓄えられていた熱エネルギーは、車室内の空調に使用される。短距離の移動であれば、バッテリ30aのSOCおよび電池温度Tbが「EV走行モード」において許容される下限値に達するまでに、目的地に到着することも多い。すなわち、送り迎えや買い物などの比較的短距離の使用においては、乗員に対する快適性を確保しつつも、エンジンを作動させる必要がなくなる。よって、環境に配慮した電動車両を実現できる。
なお、上述のこの発明の実施の形態1では、バッテリ30aの充電電流に伴う抵抗性発熱により熱エネルギーを蓄積する構成と、車外空調空気により熱エネルギーを蓄積する構成とを併用する態様について例示したが、いずれか一方の構成のみでも本発明の作用を奏することができる。すなわち、暖房のみが要求される寒冷地などでは、熱容量要素THCを昇温できれば十分であり、バッテリ30aの充電電流に伴う抵抗性発熱による熱エネルギーを蓄積する構成のみを備えるようにしてもよい。
この発明の実施の形態1では、車外空気吸気ダクト32aおよび車外空気排気ダクト32bが「熱媒体経路」に対応し、車室空気吸気ダクト40aが「車室空気経路」に対応し、ファン42が「逆流機構」に対応する。そして、車両制御部34が「充電電流制御手段」を実現する。
この発明の実施の形態1によれば、電動車両1は、搭載するバッテリ30aを外部電源により充電するに際して、外部電源および車外空調空気を受けて熱エネルギーを蓄積する。そして、充電完了後に乗員などから空調要求を受けると、バッテリ30aに蓄えられる電力ではなく、バッテリ30aの熱容量要素に蓄積した熱エネルギーを用いて車室空間の空調を行なう。これにより、車室空間の空調を行なうために、バッテリ30aからの放電電力を使用せずに済む。よって、バッテリ30aからの放電電力の多くを電動機のために確保できるので、乗員に対する快適性を確保しつつ、「EV走行モード」における走行性能を維持できる。
さらに、「EV走行モード」における走行性能を維持できる結果、エンジンを作動させる必要がなく、エンジン排ガス量の削減や低騒音化などを実現できる。
また、この発明の実施の形態1によれば、従来のハイブリッド自動車にも搭載されるバッテリを熱容量要素として用いるので、熱エネルギーを蓄積するために特別な熱容量要素を搭載する必要はない。よって、比較的安価に本発明を実施できる。
[実施の形態2]
上述のこの発明の実施の形態1では、バッテリの一部が熱容量要素として構成される態様について例示したが、これ以外の熱容量要素を構成してもよい。この発明の実施の形態2においては、PCUなどの冷却経路を熱容量要素として用いる構成について例示する。
本実施形態における車両充電システムの全体構成は、図1に示すこの発明の実施の形態1に従う車両充電システム100と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。なお、本実施形態においては、必ずしも車両外部から車外空調空気を供給される必要はない。すなわち、本実施形態では、熱容量要素に熱エネルギーを蓄積するための外部エネルギーとして、外部電源のみを使用する。
図7は、この発明の実施の形態2に従う電動車両1#においてバッテリ30aの充電に係る要部を示す概略構成図である。
図7を参照して、この発明の実施の形態2に従う電動車両1#は、この発明の実施の形態1に従う電動車両1と同様に、ハイブリッド自動車である。そして、電動車両1#は、コネクタ差込部5と、正側受入線9aおよび負側受入線9bと、電動機MG1およびMG2と、エンジン60と、動力分割機構64と、動力伝達機構62と、PCU46と、バッテリ30aと、コンプレッサ(COMP)108と、制御部34#とを含む。
コネクタ差込部5は、充電時にコネクタ部4と連結され、電力供給線8を介して外部電源を受入れる。なお、外部電源は2つの相電圧を含む、単相交流もしくは2相交流であり、電力供給線8は、正側供給線8aおよび負側供給線8bとからなる。
正側受入線9aおよび負側受入線9bの一端は、それぞれ電動機MG1およびMG2の中性点と電気的に接続される。そして、正側受入線9aおよび負側受入線9bの他端は、コネクタ差込部5およびコネクタ部4を介して、それぞれ正側供給線8aおよび負側供給線8bと電気的に接続される。
電動機MG1およびMG2は、一例として、永久磁石が埋設されたロータを備える三相交流回転電機である。さらに、本実施形態では、電動機MG1およびMG2は、三相分の相コイルを含むステータを備え、各相コイルの一端は互いに電気的に接続される。すなわち、電動機MG1およびMG2は、Y結線(星型結線)された三相分の相コイルを含み、各相コイルが互いに電気的に接続されたノードがそれぞれ中性点N1およびN2に相当する。
電動機MG1およびMG2の出力軸は、動力分割機構64を介して、エンジン60と機械的に連結される。そして、「通常走行モード」においては、走行状況に応じてエンジン60が間欠的に作動し、その駆動力は、動力伝達機構62を介して車輪(図示しない)に伝達される。また、その駆動力の一部は、電動機MG1およびMG2のいずれかに与えられて、発電に用いられる。また、「EV走行モード」においては、電動機MG1およびMG2の少なくとも一方がバッテリ30aからの放電電力を受けて駆動力を発生し、その発生した駆動力は、動力伝達機構62を介して車輪(図示しない)に伝達される。
バッテリ30aは、上述のこの発明の実施の形態1と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
PCU46は、バッテリ30aからの放電電力を受けて、電動機MG1およびMG2を駆動するための駆動電力を生成可能に構成される。また、PCU46は、電動車両1#の制動時などにおいて、発電機として機能する電動機MG1およびMG2が発生する回生電力を、バッテリ30aに変換可能に構成される。
さらに、PCU46は、車両外部から供給される外部電源(交流電源)からバッテリ30aを充電するための充電電流(直流電流)を生成して、バッテリ30aに供給可能に構成される。すなわち、PCU46は、それぞれ電動機MG1およびMG2の中性点N1およびN2を介して、外部電源を受入れるように構成され、当該受入れた外部電源によりバッテリ30aを充電する。
より詳細には、PCU46は、インバータ装置INV1およびINV2と、平滑コンデンサCと、DC/DCコンバータCONVと、正母線MPLと、負母線MNLとを含む。
インバータ装置INV1、インバータ装置INV2およびDC/DCコンバータCONVは、正母線MPLおよび負母線MNLを介して、互いに電気的に接続される。さらに、正母線MPLと負母線MNLとの線間には、平滑コンデンサCが接続される。平滑コンデンサCは、正母線MPLと負母線MNLとの間の線間電圧を安定化する。
インバータ装置INV1およびINV2は、それぞれ電動機MG1およびMG2と電気的に接続される。また、DC/DCコンバータCONVは、バッテリ30aと電気的に接続される。インバータ装置INV1およびINV2、ならびにDC/DCコンバータCONVは、IGBT(Insulated Gated Bipolar Transistor)などのスイッチング素子を含んで構成される。
特に、インバータ装置INV1およびINV2は、三相分のスイッチング素子を含むブリッジ回路で構成される。すなわち、インバータ装置INV1およびINV2の各々は、上アーム側(正側)に3個のスイッチング素子、および下アーム側(負側)に3個のスイッチング素子を含む。そして、電動機を駆動する場合には、インバータ装置INV1およびINV2の各々は、上アーム側のスイッチング素子のうち1個、および下アーム側のスイッチング素子のうち1個をそれぞれ時間的に切換えてオン状態に駆動することで、三相交流電流を生成する。
一方、バッテリ30aを充電する場合には、一方、上アーム側および下アーム側の各々において、3個のスイッチング素子を一括してオン/オフ動作させることで、直流電流(充電電流)を生成する。
このような動作モードにおいては、上アーム側の3個のスイッチング素子は、互いに同じスイッチング状態(すべてオン、または、すべてオフ)とみなすことができ、また、下アーム側の3個のスイッチング素子も互いに同じスイッチング状態とみなすことができる。そのため、それぞれの相電圧は互いに等しくなるので、中性点を基準とする零電圧ベクトルを定義することができる。
図8は、零電圧ベクトルを生成する場合における、インバータ装置INV1およびINV2、ならびに電動機MG1およびMG2の零相等価回路である。
図8を参照して、インバータ装置INV1およびINV2が上述のような零電圧ベクトルを生じるような動作モードで駆動される場合には、インバータ装置INV1の上アーム側の3個のスイッチング素子TRは、上アームARM1pとしてまとめて示される。また、インバータ装置INV1の下アーム側の3個のスイッチング素子TRは、下アームARM1nとしてまとめて示される。同様に、インバータ装置INV2の上アーム側および下アーム側の3個のスイッチング素子TRは、それぞれ上アームARM2pおよび下アームARM2nとしてまとめて示される。
図8に示される零相等価回路は、正母線MPLおよび負母線MNLを介して供給される直流電力を単相交流電力に変換し、正側受入線9aおよび負側受入線9bを介して出力することが可能な単相インバータ装置とみることができる。この単相インバータ装置は、順変換(コンバータ)動作も可能であり、電動機MG1およびMG2の中性点N1およびN2を介して受入れる単相交流電力を整流して直流電力を生成できる。さらに、この単相インバータ装置は、正母線MPLおよび負母線MNLを介して、生成した直流電力をバッテリ30aへ供給可能である。
再度、図7を参照して、コンプレッサ108は、後述する冷凍サイクル機構を作動させるための動力源であり、正側受入線9aおよび負側受入線9bを介して与えられる外部電源により作動する。
制御部34#は、バッテリ30aの充電時にPCU46に制御指令(スイッチング指令PWC,PWM1,PWM2)を与える。さらに、制御部34#は、乗員から与えられることが予測される空調要求に応じて、充電時に、PCU46に対する制御指令を調整し、もしくはコンプレッサ108を作動させる。さらに、制御部34#は、充電完了後の電動車両1の走行時に、乗員からの空調要求に応じて、車室空間が空調されるように各機器に指令を与える。
図9は、この発明の実施の形態2に従う電動車両1#における車室内空調に係る模式図である。
図9を参照して、電動車両1#には、吹出口86が車室空間の前方側に配置される。そして、吹出口86は、吹出口86と連通される空調空気生成ダクト122内で生成される空調空気120を車室空間に吹き出す。空調空気生成ダクト122内には、外気または内気を送出するための送風ファン90と、暖房用の空調空気を生成するための暖房熱交換部88と、冷房用の空調空気を生成するための冷房熱交換部112とが配置される。
暖房熱交換部88は、PCU46ならびに電動機MG1およびMG2を含む第1冷媒循環経路96に流れる第1冷媒が有する熱エネルギー(温熱)と、送風ファン90により送出される空気との間で熱交換を行なう。すなわち、暖房熱交換部88には、第1冷媒循環経路96から分岐された第1冷媒導入路94aを介して第1冷媒が導入される。なお、第1冷媒としては、一例としてLLC(Long Life Coolant)などの液状物質が用いられる。
そして、暖房熱交換部88において熱交換された後の第1冷媒は、第1冷媒戻り路94bを介して、第1冷媒循環経路96に戻される。さらに、第1冷媒循環経路96と第1冷媒導入路94aおよび第1冷媒戻り路94bとの分岐点には、それぞれ切換弁92aおよび92bが設けられる。後述するように、第1冷媒循環経路96を流れる第1冷媒を暖房熱交換部88へ導く必要があるか否かに応じて、切換弁92aおよび92bは切換えられる。
第1冷媒循環経路96には、ラジエタ部80、循環ポンプ124、および蓄熱タンク84がさらに含まれる。ラジエタ部80は、電動車両1#の前方に配置され、第1冷媒が有する熱エネルギーを車両外部に放出して、第1冷媒を冷却する。すなわち、ラジエタ部80は、第1冷媒を介して、PCU46ならびに電動機MG1およびMG2を冷却する。さらに、ラジエタ部80に近接して、ラジエタ冷却ファン82が設けられる。ラジエタ冷却ファン82は、ラジエタ部80と車両外部の空気との接触量を増大させ、第1冷媒の冷却能力を向上させる。
なお、第1冷媒循環経路96は、PCU46に含まれるスイッチング素子や電動機MG1およびMG2のステータコイルなどに近接して形成され、各部からの放熱を第1冷媒に吸収するように構成される。
循環ポンプ124は、第1冷媒を第1冷媒循環経路96で循環させるために、所定の吐出圧で第1冷媒を送出する。
蓄熱タンク84は、第1冷媒循環経路96に介挿され、所定量の第1冷媒を貯蔵可能に構成される。蓄熱タンク84は、その周囲が断熱された保温構造を有し、第1冷媒が有する熱エネルギーを蓄えることができる。
本来、第1冷媒循環経路96は、PCU46ならびに電動機MG1およびMG2を冷却することを主目的とするが、本実施形態では、この第1冷媒を熱容量要素として利用する。すなわち、充電時において、外部電流がPCU46ならびに電動機MG1およびMG2を流れるので、当該外部電流に伴う抵抗性発熱を利用して、第1冷媒に熱エネルギーを蓄える。このとき、ラジエタ部80における冷却能力を抑制して、第1冷媒に蓄えられる熱エネルギーの放散を低減する。そして、充電完了後の暖房要求に応じて、第1冷媒に蓄えられた熱エネルギーを用いて、車室空間の暖房が行なわれる。
一方、冷房熱交換部112は、第2冷媒循環経路116を流れる第2冷媒(たとえば、フロン類)が有する熱エネルギー(冷熱)と、送風ファン90により送出される空気との間で熱交換を行なう。第2冷媒循環経路116には、第2冷媒を循環させるための循環ポンプ114が介挿されるとともに、循環する第2冷媒と蓄冷槽106に格納される蓄冷剤との間で熱交換を生じさせるための熱交換部118が形成される。そのため、蓄冷槽106に格納される蓄冷剤が有する熱エネルギーは、第2冷媒循環経路116を循環する第2冷媒に与えられて、冷房熱交換部112へ運ばれる。
蓄冷槽106は、その周囲に保温構造を有し、その内部に格納される蓄冷剤を周囲から断熱する。蓄冷剤は、たとえば、水(もしくは氷)などのように、熱エネルギーをその状態変化(相転移)として蓄積する物質である。一例として、蓄冷剤は、熱エネルギー(凝固熱)を吸収されて、その状態を液体から固体に変化させる一方、その状態を固体から液体に変化させる過程において、熱エネルギー(融解熱)を吸収する。
蓄冷槽106内には、エバポレータ(蒸発器)104がさらに配置される。エバポレータ104と、コンプレッサ108と、コンデンサ(凝縮器)102とは、冷凍サイクル機構110を構成する。この冷凍サイクル機構110は、エバポレータ104を介して蓄冷槽106の蓄冷剤から熱エネルギー(温熱)を吸収する。
冷凍サイクル機構110では、たとえば、フロン類などからなる第3冷媒がその状態を変化させながら循環する。具体的には、第3冷媒は、コンプレッサ108により圧縮されて高温高圧となった後、コンデンサ102で冷却されて液体状態に変化する。さらに、液体状態になった第3冷媒は、エバポレータ104で急速に気化される。第3冷媒の気化に伴い、所定の熱エネルギー(気化熱)が必要であるので、エバポレータ104は、蓄冷槽106内の蓄冷剤からその気化に必要な熱エネルギー(気化熱)を吸収する。すると、蓄冷剤には、熱エネルギー(冷熱)が蓄積される。
ここで、コンプレッサ108は、充電時に供給される外部電源により作動するように構成される。すなわち、冷凍サイクル機構110は、バッテリ30aの充電時に作動し、車室内の空調(冷房)を行なうためのエネルギーを蓄積する。
(車室空間の暖房動作)
図10は、車室空間の暖房に係る動作を説明するための図である。
図10(a)は、充電時における熱エネルギーの蓄積動作を示す。
図10(b)は、「EV走行モード」における車室空間の暖房動作を示す。
図10(a)を参照して、充電時には、第1冷媒が第1冷媒循環経路96を循環するように、切換弁92aおよび92bが切換えられる。すなわち、第1冷媒は、暖房熱交換部88に導かれない。そして、ラジエタ冷却ファン82が停止され、ラジエタ部80における冷却能力が抑制される。
すると、バッテリ30aの充電に伴って、PCU46ならびに電動機MG1およびMG2では発熱を生じ、その発熱による所定の熱エネルギーが第1冷媒に与えられる。具体的には、PCU46では、スイッチング動作に伴うスイッチング素子で生じる熱損失が第1冷媒に与えられる。より多くの熱エネルギーを発生させるために、制御部34#(図7)は、より高周波数のスイッチング指令PWC,PWM1,PWM2をPCU46へ与える。
また、電動機MG1およびMG2では、各相コイルを流れる外部電流に伴う抵抗性発熱による熱エネルギーが第1冷媒に与えられる。より多くの熱エネルギーを発生させるために、制御部34#は、より多くの外部電流が流れるようにPCU46を制御する。
図11は、図7に示す外部電流Iinと外部電圧Vinとの時間波形を示す図である。
図11(a)は、熱エネルギーの発生を必要としない通常充電時の時間波形を示す。
図11(b)は、熱エネルギーの発生が必要とされる蓄熱充電時の時間波形を示す。
図12は、図11に示す外部電流Iinと外部電圧Vinとの位相関係を示すベクトル図である。
図12(a)は、図11(a)におけるベクトル図である。
図12(b)は、図12(b)におけるベクトル図である。
図11(a)および図12(a)を参照して、通常充電時には、制御部34#は、外部電流Iinと外部電圧Vinとの位相差が実質的にゼロ(同相)となるように、PCU46へスイッチング指令を与える。このように、外部電流Iinと外部電圧Vinとが同相である場合には、外部電力Pin=外部電圧Vin×外部電流Iinとなり、外部電流Iinを最小にできる。すなわち、電動機MG1およびMG2などで生じる抵抗性発熱を最小限にできる。
図11(b)および図12(b)を参照して、蓄熱充電時には、制御部34#は、外部電流Iinと外部電圧Vinとの間に所定の位相差を生じるように、PCU46へスイッチング指令を与える。このように、外部電流Iinと外部電圧Vinとの間に位相差θが存在する場合には、外部電力Pin=外部電圧Vin×外部電流Iin×cosθとなる。そのため、通常充電時と同一の外部電力Pinを受取るためには、外部電流#Iin=外部電流Iin/cosθとする必要がある。すなわち、外部電流Iinと外部電圧Vinとの間に位相差θを生じさせることで、外部電力を一定としたまま、外部電流Iinを元の(1/cosθ)倍まで増大させることができる。
このように、制御部34#は、電動機MG1およびMG2の相コイルでより多くの抵抗性損失による熱エネルギーが発生するように、PCU46を制御する。
図10(b)を参照して、バッテリ30aの充電が完了し、電動車両1が「EV走行モード」で走行する場合において、第1冷媒に蓄えられた熱エネルギーが車室空間の空調(暖房)に用いられる。
具体的には、第1冷媒が暖房熱交換部88に導かれるように、切換弁92aおよび92bが切換えられる。すると、暖房熱交換部88では、第1冷媒と送風ファン90(図9)により送出される空気との間で熱交換が行なわれ、その結果生じる暖風が吹出口86から車室空間へ吹き出される。特に、蓄熱タンク84に貯蔵される第1冷媒は、その熱エネルギーを放散されることなく維持できるので、より多くの熱エネルギーを確保することができる。そのため、蓄熱タンク84の貯蔵能力を適切に設計することで、車室空間に対する暖房能力を最適化できる。
(車室空間の冷房動作)
図13は、車室空間の冷房に係る動作を説明するための図である。
図13(a)は、充電時における熱エネルギーの蓄積動作を示す。
図13(b)は、「EV走行モード」における車室空間の暖房動作を示す。
図13(a)を参照して、充電時には、コンプレッサ108が外部電源により作動し、冷凍サイクル機構110による蓄冷剤に対する熱エネルギー(冷熱)の蓄積が行なわれる。
図13(b)を参照して、バッテリ30aの充電が完了し、電動車両1が「EV走行モード」で走行する場合において、蓄冷剤に蓄えられた熱エネルギー(冷熱)が車室空間の空調(冷房)に用いられる。
具体的には、第2冷媒が冷房熱交換部112に導かれるように、循環ポンプ114が作動する。すると、冷房熱交換部112では、第2冷媒と送風ファン90(図9)により送出される空気との間で熱交換が行なわれ、その結果生じる冷風が吹出口86から車室空間へ吹き出される。このとき、蓄冷槽106に格納される蓄冷剤の量を適切に設計することで、車室空間に対する冷房能力を最適化できる。
なお、上述のこの発明の実施の形態2では、車室空間を暖房するための構成および冷房するための構成をいずれも備える態様について例示したが、いずれか一方の構成のみでも本発明の作用を奏することができる。すなわち、暖房のみが要求される寒冷地などでは、第1冷媒循環経路96に係る部位のみを備える構成を採用してもよい。
この発明の実施の形態2では、PCU46が「電力変換部」に対応し、ラジエタ部80が「ラジエタ部」に対応し、第1冷媒循環経路96および循環ポンプ124が「循環機構」に対応し、蓄熱タンク84が「貯蔵部」に対応する。そして、制御部34#が「電力変換部制御手段」を実現する。また、電動機MG1およびMG2が「回転電機」に対応し、吹出口86および送風ファン90が「吹出機構」に対応する。また、第1冷媒導入路94aが「第1の冷媒導入経路」に対応し、暖房熱交換部88が「第1の熱交換部」に対応し、冷凍サイクル機構110が「冷凍サイクル機構」に対応し、第2冷媒循環経路116が「第2の冷媒導入経路」に対応し、冷房熱交換部112が「第2の熱交換部」に対応する。
この発明の実施の形態2によれば、電動車両1は、搭載するバッテリ30aを外部電源により充電するに際して、外部電源を受けて熱エネルギーを蓄積する。そして、充電完了後に乗員などから空調要求を受けると、バッテリ30aに蓄えられる電力ではなく、第1冷媒もしくは蓄冷剤に蓄積した熱エネルギーを用いて車室空間の暖房もしくは冷房を行なう。これにより、車室空間の空調を行なうために、バッテリ30aからの放電電力を使用せずに済む。よって、バッテリ30aからの放電電力の多くを電動機のために確保できるので、乗員に対する快適性を確保しつつ、「EV走行モード」における走行性能を維持できる。
さらに、「EV走行モード」における走行性能を維持できる結果、エンジンを作動させる必要がなく、エンジン排ガス量の削減や低騒音化などを実現できる。
また、この発明の実施の形態2によれば、「通常走行モード」において、PCU46ならびに電動機MG1およびMG2を冷却するために用いられる第1冷媒循環経路96の第1冷媒を、車室空間の暖房に利用する。そのため、熱エネルギーを蓄積するために特別な熱容量要素を搭載する必要がなく、比較的安価に本発明を実施できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電動車両、2 車両充電装置、3 充電ステーション、4 コネクタ部、5 コネクタ差込部、6 外部熱媒体導管、6a 車外空調空気供給導管、6b 車外空調空気排出導管、8 電力供給線、8a 正側供給線、8b 負側供給線、9a 正側受入線、9b 負側受入線、10 電力系統、12 送風ファン、14 コネクタ制御部、16 車外空調空気温度センサ、30 電源ユニット、30a バッテリ、32a 車外空気吸気ダクト、32b 車外空気排気ダクト、34 車両制御部、34a スケジューラ、34# 制御部、36 リヤシート、38 吸気孔、40a 車室空気吸気ダクト、40b 車室空気排気ダクト、42 ファン、44a,44b 切換ダンパ、48 操作表示部、50 車室空調空気、60 エンジン、62 動力伝達機構、64 動力分割機構、70 建物、72 エアコン、80 ラジエタ部、82 ラジエタ冷却ファン、84 蓄熱タンク、86 吹出口、88 暖房熱交換部、90 送風ファン、92a,92b 切換弁、94a 第1冷媒導入路、94b 第1冷媒戻り路、96 第1冷媒循環経路、100 車両充電システム、102 コンデンサ、104 エバポレータ、106 蓄冷槽、108 コンプレッサ、110 冷凍サイクル機構、112 冷房熱交換部、114 循環ポンプ、116 第2冷媒循環経路、118 熱交換部、120 空調空気、122 空調空気生成ダクト、124 循環ポンプ、C 平滑コンデンサ、CONV DC/DCコンバータ、INR 内部抵抗成分、INV1,INV2 インバータ装置、MG1,MG2 電動機、MNL 負母線、MPL 正母線、N1,N2 中性点、THC 熱容量要素、TR スイッチング素子。

Claims (6)

  1. 充放電可能に構成された蓄電装置を搭載し、かつ外部電源により前記蓄電装置を充電可能に構成された電動車両であって、
    前記電動車両は、充電時に前記外部電源を供給するためのコネクタ部と連結可能に構成され、
    前記電動車両は、
    前記外部電源から前記蓄電装置を充電するための充電電流を生成可能な電力変換部と、
    前記電力変換部を第1の冷媒を介して冷却するためのラジエタ部と、
    前記電力変換部および前記ラジエタ部を含む循環経路で前記第1の冷媒を循環させるための循環機構と、
    前記循環経路に介挿され、前記第1の冷媒を貯蔵可能に構成された貯蔵部と、
    熱エネルギーを蓄積可能に構成された、前記第1の冷媒を含む熱容量要素と、
    充電時に前記コネクタ部を介して車両外部から供給される外部エネルギーを用いて、前記熱容量要素に熱エネルギーを蓄積するための蓄熱機構と、
    空調要求に応じて、前記熱容量要素に蓄積された熱エネルギーを用いて、車室空間の空調を行なうための空調機構とを備え、
    前記電力変換部は、スイッチング素子を含んで構成され、
    前記蓄熱機構は、充電時に、前記ラジエタ部における冷却能力を抑制するとともに、前記電力変換部で発生するスイッチング動作に伴う熱損失により前記第1の冷媒に所定の熱エネルギーが与えられるように、前記電力変換部を制御する電力変換部制御手段を含む、電動車両。
  2. 前記電動車両は、星型結線された相コイルを有する回転電機をさらに備え、
    前記電力変換部は、前記回転電機の中性点を介して、前記外部電源を受入れるように構成され、
    前記循環経路は、前記回転電機をさらに含むように形成され、
    前記電力変換部制御手段は、さらに、前記回転電機の前記相コイルで発生する抵抗性発熱により前記第1の冷媒に所定の熱エネルギーが与えられるように、前記第1の冷媒に熱エネルギーを与えない場合に比較して、前記外部電源の電圧に対して流れる電流の位相差がより大きくなるように、前記電力変換部を制御する、請求項1に記載の電動車両。
  3. 前記空調機構は、
    前記車室空間に空調空気を吹き出すための吹出機構と、
    前記第1の冷媒を前記吹出機構に導くための第1の冷媒導入経路と、
    前記第1の冷媒導入経路を介して導かれる前記第1の冷媒との間で熱交換を生じさせて前記空調空気を生成するための第1の熱交換部とをさらに含む、請求項1または2に記載の電動車両。
  4. 前記熱容量要素は、蓄冷槽に格納される蓄冷剤を含み、
    前記蓄熱機構は、充電時に、前記外部電源を受けて冷凍サイクルを実行することにより、熱エネルギーを前記蓄冷材に蓄積する冷凍サイクル機構をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動車両。
  5. 前記空調機構は、
    前記車室空間に空調空気を吹き出すための吹出機構と、
    第2の冷媒と前記蓄冷材との間で熱交換を生じるように形成され、かつ熱交換後の前記第2の冷媒を前記吹出機構に導くための第2の冷媒導入経路と、
    前記第2の冷媒導入経路を介して導かれる前記第2の冷媒との間で熱交換を生じさせて前記空調空気を生成するための第2の熱交換部とをさらに含む、請求項4に記載の電動
    車両。
  6. 充放電可能に構成された蓄電装置を搭載する電動車両と、
    前記電動車両に搭載された前記蓄電装置を外部電源により充電するための車両充電装置とを備え、
    前記車両充電装置は、充電時に前記電動車両と連結され、前記電動車両に前記外部電源を供給するためのコネクタ部を含み、
    前記電動車両は、
    前記外部電源から前記蓄電装置を充電するための充電電流を生成可能な電力変換部と、
    前記電力変換部を第1の冷媒を介して冷却するためのラジエタ部と、
    前記電力変換部および前記ラジエタ部を含む循環経路で前記第1の冷媒を循環させるための循環機構と、
    前記循環経路に介挿され、前記第1の冷媒を貯蔵可能に構成された貯蔵部と、
    熱エネルギーを蓄積可能に構成された、前記第1の冷媒を含む熱容量要素と、
    充電時に前記コネクタ部を介して車両外部から供給される外部エネルギーを用いて、前記熱容量要素に熱エネルギーを蓄積するための蓄熱機構と、
    空調要求に応じて、前記熱容量要素に蓄積された熱エネルギーを用いて、車室空間の空調を行なうための空調機構とを備え、
    前記電力変換部は、スイッチング素子を含んで構成され、
    前記蓄熱機構は、充電時に、前記ラジエタ部における冷却能力を抑制するとともに、前記電力変換部で発生するスイッチング動作に伴う熱損失により前記第1の冷媒に所定の熱エネルギーが与えられるように、前記電力変換部を制御する電力変換部制御手段を含む、車両充電システム。
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