JP5153740B2 - 脱線車両の逸脱防止装置 - Google Patents
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また、特許文献2には、輪軸の車軸中間部から外径側へつば状に張り出したガイドディスクを設け、脱線時にガイドディスクとレールが係合することによって車両の逸脱を防止することが記載されている。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、構造が簡素でありかつ車両に特別な対策を施すことなく脱線車両の軌道逸脱を効果的に防止した脱線車両の逸脱防止装置を提供することである。
また、本発明の他の課題は、編成中の車両の脱線を検出して列車の停止を促すことができる脱線車両の逸脱防止装置を提供することである。
本発明によれば、左右のレール間に脱輪した車輪が左右ガードレールの間を通過する場合には、これを斜面部によって持ち上げてリードレール頭部の上方を通過させることが可能となり、車輪がリードレールの側面に衝突し、これに案内されて枕木方向に変位し、車体等が車両限界から逸脱することを防止できる。一方、脱輪した車輪がガードレールよりも外側を通過する場合には、車輪はガードレールによって主レール側へ案内され、リードレールと主レールとの間隔を通過するため、この場合にも車輪がリードレールに衝突することを防止できる。
本発明によれば、1つの分岐器あたり1つの斜面部を設ければよく、また車両側に案内部材を設ける等の対策を施す必要がないことから、構造が簡素でありかつ車両に特別な対策を施すことなく脱線車両の軌道逸脱を効果的に防止することができる。
なお、本明細書、請求の範囲等において、分岐器とは、可動式のトングレール等を有するものに限らず、横取り装置を用いる乗越分岐器も含むものとする。
これによれば、基準線の主レールに対して斜行しかつ湾曲したリードレールの手前に平面部を介在させることによって、斜面部の表面が枕木方向に傾斜しないように形成することができ、斜面部によって脱線車両の車輪が枕木方向に流されることを防止できる。
これによれば、基準線の走行方向における逸脱防止装置のサイズをコンパクトにして、狭いスペースしか確保できない場合であっても設置することができる。
この場合、前記斜面部から上方へ突き出して形成され、前記基準線の走行方向にほぼ沿って延びた複数の凸部を備える構成とすることができる。
これによれば、凸部によって脱線車両の車輪が枕木方向に流されることを防止できる。
これによれば、脱線車両の輪軸と斜面部との衝突を検出することによって車両の脱線を簡素な構成で確実に検出し、これに基づいて警報を出力することによって、脱線車両を含む列車や対向列車、並行列車の停止を促し、被害の拡大を効果的に防止できる。
この場合、前記警報出力手段は、前記斜面部から前記脱線車両を含む列車の編成長以上前方に設けられた警報表示手段を有する構成とすることができる。
これによれば、脱線車両を含む列車の運転手に脱線を報知して直ちに列車を停止させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る脱線車両の逸脱防止装置について説明する。
図1に示すように、分岐器1は、直線状に延びた基準線10と曲線状に延びた分岐線20との間に設けられるものである。
図1(a)において、基準線10に左側から進入する車両(背向車両)を基準とした場合、分岐線20は、左側から基準線10に対して合流するように配置されている。
なお、以下の各レールの説明において、左右の区別は背向車両から見たときのものをいう。
右主レール11は、直線状に延びて配置されている。
左主レール12は、右主レール11から所定の軌間だけ離間して平行に配置され、直線状に延びて配置されている。左主レール12は、分岐線20の軌間以外の部分に配置されている。
左トングレール14は、左リードレール13のポイント部側(図1における右側)端部に設けられた鉛直軸回りに揺動可能となっている。
右ガードレール16は、右主レール11の内側(軌間内側)に、基準線10を走行する車両の車輪フランジ部が通過する隙間を隔てて配置されている。右ガードレール16は、基準線10の走行方向における位置が、左ガードレール15とほぼ同じ位置に配置されている。
右主レール21は、基準線10側の端部が、基準線10の左主レール12のクロッシング側の端部に接続されている。
左主レール22は、基準線10側の端部が、基準線10の左主レール12のポイント側の端部に接続されている。
右トングレール24は、右リードレール23のポイント側端部に設けられた鉛直軸回りに揺動可能となっている。
左ガードレール26は、左主レール22の内側に、分岐線20を走行する車両の車輪フランジ部が通過する隙間を隔てて配置されている。左ガードレール26は、基準線10の左主レール12の左リードレール13側の端部から、分岐線20を走行する背向車両の進入側に延びている。
逸脱防止装置100は、斜面部101、平面部102等を備えている。
また、斜面部101の枕木方向における両端部は、基準線の左ガードレール15及び右ガードレール16と密接して配置されている。
本発明によれば、1つの分岐器あたり1つの斜面部101を設ければよく、また車両側に案内部材を設ける等の対策を施す必要がないことから、構造が簡素でありかつ車両に特別な対策を施すことなく脱線車両の軌道逸脱を効果的に防止することができる。
また、右リードレール23の手前に平面部102を介在させることによって、斜面部101の表面が枕木方向に傾斜しないように形成することができ、斜面部101によって脱線車両の車輪が枕木方向に流されることを防止できる。
次に、本発明を適用した脱線車両の逸脱防止装置の第2実施形態について説明する。
なお、以下説明する各実施形態において、従前の実施形態と実質的に同様の箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図2に示すように、第2実施形態の逸脱防止装置200は、第1実施形態の逸脱防止装置100のような平面部102を設けずに、直接右リードレール23に接続された斜面部201を有する。斜面部201は、左ガードレール15の背向車両進入側の端部近傍に設けられ、枕木方向に沿って配置された進入側端部から、右リードレール23との接続部にかけて、図2(b)に示すような基準線10の走行方向に沿った横断面視において、ほぼ一定の勾配で上昇するように形成されている。
以上説明した第2実施形態によれば、基準線10の走行方向における逸脱防止装置のサイズをコンパクトにして、狭いスペースしか確保できない場合であっても設置することができる。
次に、本発明を適用した脱線車両の逸脱防止装置の第3実施形態について説明する。
第3実施形態の逸脱防止装置300は、第2実施形態の逸脱防止装置200に対して、以下説明するフィン302を付加したものである。
図3、図4に示すように、フィン302は、第2実施形態の斜面部201と同様の斜面部301から上方へ突き出した平板状の部材である。図3(a)に示すように、フィン302は、基準線10の走行方向に沿って伸びている。フィン302は、枕木方向に例えば4本がほぼ等間隔に配列されており、両端部のフィン302は、斜面部301の両端部に設けられ左右のガードレール15,16に密接して配置されている。
図3(b)に示すように、フィン302は、その上端部が背向車両の進入側から右リードレール23側へかけて徐々に高くなるように傾斜している。また、フィン302の高さは、各レールの頭部の高さを超えないように設定されている。
以上説明した第3実施形態によれば、脱線車両の車輪をフィン302が案内することによって、斜面部301の枕木方向の傾斜による輪軸WSの流れを防止できる。
次に、本発明を適用した脱線車両の逸脱防止装置の第4実施形態について説明する。
第4実施形態の逸脱防止装置は、第1実施形態の逸脱防止装置100に、以下説明する衝撃検出装置401、信号機402等を付加したものである。
衝撃検出装置401は、例えば逸脱防止装置100の斜面部101に脱線車両の輪軸WSが乗り上げた際の衝撃を検出する衝突検出手段であり、例えば斜面部101の振動を検出する振動ピックアップを備えている。
信号機402は、衝撃検出装置401と信号線によって接続され、衝撃検出装置401が斜面部101の衝撃を検出した際に、例えば灯火信号によって脱線警報を出力する警報出力(表示)手段である。
例えば、図5に示す例においては、列車は機関車L及び貨車F1〜Fnからなるn+1量編成の貨物列車である。この場合、編成後端の貨車Fnが脱線しても先頭車である機関車Lの運転手に脱線警報を知らせることができる。
また、このような信号機402以外に、対向列車の運転手に対して脱線警報を表示する図示しない信号機を設けることもできる。
以上説明した第4実施形態によれば、車両の脱線を簡素な構成の衝撃検出装置401によって確実に検出し、これに基づいて信号機402を点灯させることによって、脱線車両を含む列車及び対向列車の運転手に脱線があったことを認知させ、直ちに停車させることで被害の拡大を防止できる。
なお、本発明は上記した実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
(1)斜面部及び平面部の形状、構造、材質、製法等は上述した各実施形態のものに限らず、適宜変更することができる。例えば、各実施形態では、基準線の走行方向における斜面部の勾配はほぼ一定であったが、勾配が変化するようにして輪軸が斜面部に乗り上げる際の衝撃を緩和するようにしてもよい。また、フィン等の凸部の形状や個数も特に限定されない。
(2)第4実施形態では脱線警報を軌道に隣接して設けられた信号機によって発するようにしているが、本発明はこれに限らず、例えば列車運行を集中的に管理するために用いられる集中制御盤等に警報が表示されるようにしてもよい。また、軌道−車両間通信を行い、列車の運転台に警報が表示されるようにしてもよい。この場合、警報は音声によって出力される構成としてもよい。
11 右主レール 12 左主レール
13 左リードレール 14 左トングレール
15 左ガードレール 16 右ガードレール
20 分岐線 21 右主レール
22 左主レール 23 右リードレール
24 右トングレール 25 右ガードレール
26 左ガードレール 100 逸脱防止装置
101 斜面部 102 平面部
200 逸脱防止装置 201 斜面部
300 逸脱防止装置 301 斜面部
302 フィン 401 衝撃検出装置
402 信号機 WS 輪軸
L 機関車 F1〜Fn 貨車
Claims (6)
- 左右一対のレールによってそれぞれ構成される基準線と分岐線とが分岐する分岐器に設けられる脱線車両の逸脱防止装置であって、
前記基準線の左右のレールの間隔に配置される前記分岐線のリードレールに対して基準線を背向走行する車両の進入側であって、前記基準線の左右のレールの内側にそれぞれ設けられるガードレール間の全幅にわたって設けられ、前記基準線の左右のレールの間隔を走行する脱線車両の車輪を前記リードレールの頭部とほぼ同じ高さまで上昇させる斜面部を有すること
を特徴とする脱線車両の逸脱防止装置。 - 前記斜面部と前記リードレールとの間に前記リードレールの頭部とほぼ同じ高さを有する平面部が設けられること
を特徴とする請求項1に記載の脱線車両の逸脱防止装置。 - 前記斜面部の上端部は前記リードレールの側部に沿わせて配置され、
前記基準線の走行方向における前記斜面部の勾配は左レール側から右レール側にかけて連続的に変化すること
を特徴とする請求項1に記載の脱線車両の逸脱防止装置。 - 前記斜面部から上方へ突き出して形成され、前記基準線の走行方向にほぼ沿って延びた複数の凸部を備えること
を特徴とする請求項3に記載の脱線車両の逸脱防止装置。 - 前記斜面部と脱線車両の輪軸との衝突を検出する衝突検出手段と、
前記衝突検出手段の出力に応じて警報を出力する警報出力手段と
を備えることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の脱線車両の逸脱防止装置。 - 前記警報出力手段は、前記斜面部から前記脱線車両を含む列車の編成長以上前方に設けられた警報表示手段を有すること
を特徴とする請求項5に記載の脱線車両の逸脱防止装置。
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