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JP5154507B2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents
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JP5154507B2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の燃料タンク内で発生した蒸発燃料をキャニスタまで導くベーパ通路と、前記キャニスタに設けられた大気側開閉機構と、前記燃料タンク内に設置されており、負圧を発生させる負圧発生機構と、前記負圧発生機構と前記キャニスタとを連通させる回収通路とを備え、前記負圧発生機構を駆動させて前記回収通路から前記キャニスタ内に溜められた蒸発燃料を前記燃料タンク内に回収する蒸発燃料処理装置に関する。
これに関する従来の蒸発燃料処理装置が特許文献1に記載されている。
この蒸発燃料処理装置100は、図5に示すように、燃料タンクT内の蒸発燃料をキャニスタ103まで導くベーパ通路104と、キャニスタ103を大気開放可能な大気側開閉弁105と、燃料タンクT内に設置されており、負圧を発生させる負圧発生機構107と、その負圧発生機構107とキャニスタ103とを連通させる回収通路108とを備えている。
自動車の駐車時等に燃料タンクT内で発生した蒸発燃料はベーパ通路104を介してキャニスタ103まで導かれ、そのキャニスタ103内の吸着材(活性炭等)に吸着される。これにより、燃料タンクT内の蒸発燃料が大気中に漏れ出るのを防止できる。
また、キャニスタ103に溜められた蒸発燃料は、自動車の運転時に燃料タンクT内の負圧発生機構107が駆動することにより、回収通路108を介して燃料タンクT内に吸引される。そして、燃料タンクT内に導かれた蒸発燃料が燃料中に戻される。
特開2002−235608号
上記した蒸発燃料処理装置100によると、蒸発燃料の回収時にキャニスタ103内が負圧になるため、燃料タンク内の気体がベーパ通路104からキャニスタ103内に流入するようになる。即ち、キャニスタ103内の吸着材が燃料タンクT内の気体によってパージされる。しかし、燃料タンク内の気体には蒸発燃料が含まれているため、その空気によるパージでは前記吸着材から蒸発燃料を効率的に離脱させるのは難しい。
この点を解決するため、大気側開閉弁105を開放してキャニスタ103内に外気を流入させるようにすることも考えられる。しかし、キャニスタ103内に外気を流入させると、その外気が回収通路108を介して燃料タンクT内に吸引されて、燃料タンク内の圧力が上昇するという問題が発生する。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明の技術的課題は、燃料タンク内の圧力が上昇しないようにキャニスタ内を空気パージできるようにして、蒸発燃料の回収効率を向上させることである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、自動車の燃料タンク内で発生した蒸発燃料をキャニスタまで導くベーパ通路と、前記キャニスタに設けられた大気側開閉機構と、前記燃料タンク内に設置されており、負圧を発生させる負圧発生機構と、前記負圧発生機構と前記キャニスタとを連通させる回収通路とを備え、前記負圧発生機構を駆動させて前記回収通路から前記キャニスタ内に溜められた燃料成分を前記燃料タンク内に回収する蒸発燃料処理装置であって、前記ベーパ通路を開閉可能なベーパ通路開閉機構と、前記燃料タンク内の気体を空気成分と燃料成分とに分ける分離手段とを有しており、前記大気側開閉機構と前記ベーパ通路開閉機構が閉鎖されている状態で、前記キャニスタ内に溜められた燃料成分が回収されているときに、前記分離手段によって前記気体から分離された空気成分を前記キャニスタに供給できるように構成されていることを特徴とする。
本発明によると、キャニスタ内に溜められた燃料成分が回収されているときに、分離手段によって気体から分離された空気が空気供給通路によって前記キャニスタに供給される。即ち、負圧発生機構によってキャニスタ内に溜められた燃料成分が吸引されているときに、そのキャニスタ内に分離手段から空気が供給される。これにより、キャニスタ内が空気パージされるようになり、キャニスタ内に溜められた燃料成分の回収効率が向上する。
また、空気供給通路によってキャニスタ内に供給される空気は、燃料成分が除去された燃料タンク内の空気であるため、その空気がキャニスタ内の燃料成分と共に負圧発生機構に吸引されて燃料タンク内に戻されても、燃料タンク内の圧力が上昇することはない。
請求項2の発明によると、前記分離手段は、蒸発燃料が透過し易く、空気が透過し難い分離膜と、前記分離膜によって一次室と二次室とに仕切られた容器と、前記容器の一次室と二次室間に差圧を加える差圧発生機構とを有しており、前記容器の一次室には、前記燃料タンク内の気体が導かれ、その気体から前記分離膜によって分離させられた燃料成分が前記二次室に導かれる構成であることを特徴とする。
このように、分離膜を使用することで簡易な構成により燃料タンク内の気体を空気成分と燃料成分とに分離することが可能になる。
請求項3の発明によると、前記分離手段は、前記燃料タンク内の気体を容器内で冷却することにより、蒸発燃料を液化させ、前記気体から空気を分離するように構成されていることを特徴とする。
本発明によると、燃料タンク内の圧力が上昇しないようにキャニスタ内を空気パージできるようになり、蒸発燃料の回収効率が向上する。
本発明の実施形態1に係る蒸発燃料処理装置を表す全体模式図(A図)、アスピレータの縦断面図(B図)である。 前記蒸発燃料処理装置で使用される分離膜の働きを表す模式図である。 前記蒸発燃料処理装置の動作を表す模式図である。 前記蒸発燃料処理装置の動作を表す模式図である。 従来の蒸発燃料処理装置を表す模式図である。
(実施形態1)
以下、図1から図4に基づいて本発明の実施形態1に係る蒸発燃料処理装置の説明を行う。本実施形態に係る蒸発燃料処理装置は、自動車の燃料タンクT内で発生した蒸発燃料が大気に漏れ出るのを防止する装置であり、前記蒸発燃料をその燃料タンクT内に回収できるように構成されている。
<蒸発燃料処理装置10の概要について>
蒸発燃料処理装置10は、図1(A)に示すように、蒸発燃料を吸着可能、かつ離脱可能に構成されたキャニスタ20と、自動車の燃料タンクT内で発生した蒸発燃料をキャニスタ20まで導くベーパ通路30と、燃料タンクT内に設置されて、負圧を発生させるアスピレータ40と、そのアスピレータ40とキャニスタ20とを連通させる回収通路50と、キャニスタ20を大気開放させる大気通路60と、燃料タンクT内の気体を燃料成分と空気成分とに分離する分離容器70と、その分離容器70と燃料タンクT等とを接続する第1〜第3通路81,82,83とを備えている。
燃料タンクTは、自動車のエンジンに送られる燃料Fを貯留する密閉タンクであり、その燃料タンクT内に前記燃料Fをエンジンに圧送するための燃料ポンプ15が設置されている。燃料ポンプ15は、吐出された燃料Fの一部をアスピレータ40に供給できるように構成されており、前記アスピレータ40は後記するように燃料ポンプ15から供給された燃料Fの流れを利用して負圧を発生させられるように構成されている。
また、燃料タンクTには、タンク内圧力を検出する第1圧力センサ16が取付けられており、その第1圧力センサ16の信号がエンジン・コントロール・ユニット(ECU)(図示省略)に入力される。
<キャニスタ20について>
キャニスタ20は、活性炭等からなる吸着材Cが充填された密閉容器であり、ベーパ通路30が接続されるベーパポート21と、回収通路50が接続される回収ポート22と、大気通路60が接続される大気ポート23と、分離容器70の第2通路82が接続されるパージポート24とを備えている。そして、ベーパ通路30からベーパポート21を介してキャニスタ20に導かれた蒸発燃料を吸着材Cで吸着できるように構成されている。また、アスピレータ40の駆動により回収通路50、回収ポート22を介してキャニスタ20に負圧が加わると、第2通路82からキャニスタ20内に空気が供給され、吸着材Cに吸着された蒸発燃料が空気パージされてその吸着材Cから離脱できるように構成されている。さらに、キャニスタ20内には、蒸発燃料を吸着材Cから離脱させる際に、吸着材Cを加熱できるように構成されたヒータ25が設置されている。なお、活性炭等からなる吸着材Cは、温度が高くなるほど蒸発燃料が離脱し易くなる性質を有している。
前記キャニスタ20の大気通路60には、大気側電磁弁62が取付けられている。大気側電磁弁62は、通電時(オン時)に流路を閉鎖し、通電解除時(オフ時)に流路を開放するように構成されており、ECUからの信号を受けて動作する。大気側電磁弁62は、燃料タンクTへの給油時、及び燃料タンクT内の圧力が上限値に近づいたときに流路を開放できるように構成されている。
<ベーパ通路30について>
ベーパ通路30は、上記したように、燃料タンクT内で発生した蒸発燃料をキャニスタ20まで導く通路であり、先端部分(燃料タンクT側端部)に満タン規制バルブ17とカットオフバルブ18とが接続されている。満タン規制バルブ17は、燃料タンクT内の燃料Fの液面が満タン位置よりも低いときに流路を開放し、燃料Fの液面が満タン位置を超えようとするときにフロート状の弁体が浮き上がって流路を閉鎖できるように構成されている。カットオフバルブ18は、満タン規制バルブ17よりも高い位置に位置決めされて通常時は流路を開放しており、事故等で自動車が横転したときに流路を閉鎖できるように構成されている。
ベーパ通路30の途中位置には、第1電磁弁31と両方向チェック弁32とが並列に取付けられている。第1電磁弁31は、通電時(オン時)に流路を開放し、通電解除時(オフ時)に流路を閉鎖するように構成されており、ECUからの信号を受けて動作する。第1電磁弁31は、常時閉で、燃料タンクTへの給油時に流路を開放できるように構成されている。
両方向チェック弁32は、正圧弁32aと負圧弁32bとから構成されており、前記正圧弁32aが燃料タンクT内の圧力が約+5kPa(所定値)以上になったときに流路を開放するように構成されている。また、負圧弁32bは、燃料タンクT内の圧力が約−5kPa以下になったときに流路を開放するように構成されている。したがって、燃料タンクT内の圧力Pが +5kPa>P>−5kPaのときは、両方向チェック弁32の正圧弁32aと負圧弁32bは共に閉じられている。
ベーパ通路30の基端部(キャニスタ20側端部)には第2電磁弁34が取付けられている。第2電磁弁34は、通電時(オン時)に流路を閉鎖し、通電解除時(オフ時)に流路を開放するように構成されており、ECUからの信号を受けて動作する。第2電磁弁34は、燃料タンクT内の圧力Pが+5kPa(所定値)以上になったとき、あるいは蒸発燃料の捕集時は流路を開放するように構成されている。
即ち、第1電磁弁31、両方向チェック弁32及び第2電磁弁34が本発明のベーパ通路開閉機構に相当する。
<アスピレータ40について>
アスピレータ40は、燃料ポンプ15により供給された燃料Fの流れを利用して負圧を発生させる機構であり、図1(B)に示すように、ベンチュリ部41とノズル部45とから構成されている。ベンチュリ部41は、絞り42と、その絞り42の上流側に設けられたテーパ状の入口縮径部位43と、前記絞り42の下流側に設けられたテーパ状の出口拡開部位44とを備えており、入口縮径部位43、絞り42、出口拡開部位44が同軸に形成されている。そして、ベンチュリ部41の入口縮径部位43の上流端に回収通路50(後記する)が接続される吸引ポート41pが形成されている。
ノズル部45は、ベンチュリ部41の入口縮径部位43の内側に同軸に収納されたノズル本体46を備えており、そのノズル本体46の噴射口46pがベンチュリ部41の絞り42の近傍に位置決めされている。さらに、ノズル本体46の基端部(噴射口46pと反対側)には、燃料ポンプ15の分岐配管15p(図1参照)が接続される燃料供給ポート47が形成されている。
上記構成により、燃料ポンプ15からアスピレータ40に供給された燃料Fは、ノズル本体46の噴射口46pから噴射されてベンチュリ部41の絞り42、出口拡開部位44の中央を軸方向に高速で流れるようになる。これにより、ベンチュリ部41の絞り42の周辺が負圧になり、ベンチュリ部41の入口縮径部位43内の流体(燃料F、蒸発燃料及び空気)がノズル本体46から噴射された燃料Fと共に下流側に高速で流れるようになる。これにより、ベンチュリ部41の吸引ポート41pに接続された回収通路50内の流体(蒸発燃料等)がそのベンチュリ部41内に吸引されるようになる。
即ち、前記アスピレータ40が本発明の負圧発生機構に相当する。
<回収通路50について>
回収通路50は、キャニスタ20の回収ポート22とアスピレータ40の吸引ポート41pとをつなぐ通路であり、その回収通路50の先端側(燃料タンクT側端部)に一方向チェック弁52が取付けられている。一方向チェック弁52は、キャニスタ20からアスピレータ40の方向への流体の流れを許容し、アスピレータ40からキャニスタ20の方向への流体の流れを禁止できるように構成されている。
また、回収通路50の基端部側(キャニスタ20側端部)には、回収用電磁弁54が取付けられている。回収用電磁弁54は、通電時(オン時)に流路を開放し、通電解除時(オフ時)に流路を閉鎖するように構成されており、ECUからの信号を受けて動作する。回収用電磁弁54は、蒸発燃料の回収時に流路を開放するように構成されている。
また、回収通路50には、回収用電磁弁54と一方向チェック弁52との間の位置に第2圧力センサ56が取付けられており、その第2圧力センサ56の信号がエンジン・コントロール・ユニット(ECU)(図示省略)に入力される。
さらに、分離容器70の回収通路50には、第2圧力センサ56の上流側の位置に後記する第3通路83が接続されている。
<分離容器70について>
分離容器70は、燃料タンクT内の気体を燃料成分と空気成分とに分離する容器であり、容器本体72と、その容器本体72の内部を一次室73と二次室74とに仕切る分離膜75とを備えている。容器本体72の一次室73には第1通路81が接続される入口ポート73eと、第2通路82が接続される一次出口ポート73pが設けられている。また、容器本体72の二次室74には第3通路83が接続される二次出口ポート74pが設けられている。
分離膜75は、気体中の燃料成分が優先的に透過し、空気成分が透過し難く構成された膜であり、その分離膜75の主体的機能を果たす非多孔質型の薄膜層と、その薄膜層を支持する多孔質支持膜層とから構成されている。前記薄膜層には、例えば、架橋されて3次元不溶化されたシリコーンゴム等が使用される。また、多孔質支持膜層には、例えば、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、又はポリビニリデンフルオロライド(PVDE)等の合成樹脂やセラミックが使用される。
図2に示すように、燃料成分である炭化水素Gは、分離膜75に対する溶解係数、拡散係数が高いことから、容易にその分離膜75に溶解・拡散・脱溶解して透過速度が速い。これに対して、窒素や酸素等の空気成分Aは、分離膜75に対する溶解係数、拡散係数が低いことから分離膜75を透過し難い。このため、分離容器70の二次室74が負圧に保持された状態で、その分離容器70の一次室73に燃料タンクT内の気体が導かれると、その気体中の燃料成分が分離膜75を通過して二次室74側に移動し、一次室73内には空気成分が残留する。即ち、分離容器70の一次室73側に空気成分、二次室74側に燃料成分が集まるようになる。
<第1〜第3通路81,82,83について>
第1通路81は、燃料タンクT内の気体を分離容器70の一次室73に導く通路であり、先端部が燃料タンクTの天井ポートTp、基端部が分離容器70の入口ポート73eに接続される。第1通路81には、タンク側電磁弁81vが取付けられており、そのタンク側電磁弁81vが通電時(オン時)に流路を開放し、通電解除時(オフ時)に流路を閉鎖するように構成されている。回収用電磁弁54は、ECUからの信号を受けて動作し、蒸発燃料の回収時に流路を開放するように構成されている。
第2通路82は、分離容器70の一次室73に溜められた空気をキャニスタ20に導く通路であり、先端部が分離容器70の一次出口ポート73p、基端部がキャニスタ20のパージポート24に接続される。第2通路82には、蒸発燃料の回収時にキャニスタ20内と分離容器70の二次室74内とを負圧に保持するための圧力制御弁82pが取付けられている。
第3通路83は、分離容器70の二次室74に溜められ燃料成分を回収通路50まで導く通路であり、一端部が分離容器70の二次出口ポート74p、他端部が第2圧力センサ56の上流側の回収通路50に接続されている。
<蒸発燃料処理装置10の動作について>
燃料タンクTに対する給油時には、図3に示すように、ベーパ通路30の第1電磁弁31と第2電磁弁34、及び大気通路60の大気側電磁弁62が開放される。また、回収通路50の回収用電磁弁54と分離容器70の第1通路81のタンク側電磁弁81vが閉鎖される。これにより、給油時に燃料タンクT内の気体(空気及び蒸発燃料)が満タン規制バルブ17、カットオフバルブ18を通ってベーパ通路30に押出され、そのベーパ通路30の第1電磁弁31と第2電磁弁34を通過してキャニスタ20内に流入する(図3の矢印参照)。そして、キャニスタ20内の吸着材Cによって蒸発燃料が吸着され、その蒸発燃料が除去された空気がキャニスタ20から大気通路60の大気側電磁弁62を通って大気中に放散される。
即ち、給油時には、燃料タンクTはベーパ通路30、キャニスタ20及び大気通路60を介して大気開放されるため、燃料タンクT内の気体がベーパ通路30等を通過する際の通気抵抗が小さくなる。
蒸発燃料の捕集時には、図4に示すように、ベーパ通路30の第1電磁弁31が閉鎖され、ベーパ通路30の第2電磁弁34と大気通路60の大気側電磁弁62が開放される。また、回収通路50の回収用電磁弁54と分離容器70の第1通路81のタンク側電磁弁81vが閉鎖される。このため、燃料タンクT内の圧力が両方向チェック弁32の正圧弁32aの設定圧力(+5kPa(所定値))を超えた場合に、図4の矢印に示すように、燃料タンクT内の空気及び蒸発燃料がベーパ通路30を流れるようになる。即ち、燃料タンクT内の空気及び蒸発燃料は、満タン規制バルブ17等からベーパ通路30に流入し、両方向チェック弁32の正圧弁32aと第2電磁弁34を通過してキャニスタ20内に流入する。そして、キャニスタ20内の吸着材Cによって蒸発燃料が吸着され、蒸発燃料除去後の空気がキャニスタ20から大気通路60の大気側電磁弁62を通って大気中に放散される。このように、燃料タンクT内の圧力が所定値(+5kPa)を超えた場合に、燃料タンクT内の圧力が外部に逃がされて、燃料タンクTの保護が図られる。
ここで、燃料タンクT内の圧力Pが +5kPa>P>−5kPaのときは、両方向チェック弁32の正圧弁32aと負圧弁32bは共に閉じられているため、燃料タンクTは密閉状態に保持される。このため、燃料タンクT内で発生した燃料蒸気が外部に漏れ出ることがなくなる。
なお、温度低下時等に、燃料タンクT内の圧力が−5kPa以下になると、両方向チェック弁32の負圧弁32bが開いて、外気が大気通路60、キャニスタ20、ベーパ通路30を介して燃料タンクT内に流入する。これにより、燃料タンクT内の圧力低下が抑制されて、燃料タンクTの保護が図られる。
蒸発燃料の回収時には、図1に示すように、ベーパ通路30の第1電磁弁31と第2電磁弁34、大気通路60の大気側電磁弁62が閉鎖され、回収通路50の回収用電磁弁54と分離容器70の第1通路81のタンク側電磁弁81vとが開放される。また、キャニスタ20内のヒータ25が通電されて、キャニスタ20内の吸着材Cが加熱される。これにより、吸着材Cから蒸発燃料が離脱し易くなる。
さらに、燃料ポンプ15から吐出された燃料Fの一部がアスピレータ40に供給される。これにより、アスピレータ40が動作してキャニスタ20内に溜められた蒸発燃料及び空気等が回収通路50、回収用電磁弁54及び一方向チェック弁52を介し、前記アスピレータ40に吸引される。即ち、キャニスタ20内が負圧状態に保持されて、そのキャニスタ20に溜められた蒸発燃料等がアスピレータ40により吸引される。さらに、前記回収通路50と第3通路83を介して連通している分離容器70の二次室74内がキャニスタ20内とほぼ等しい圧力(負圧)になる。そして、圧力制御弁82pの働きにより分離容器70の一次室73と二次室74とが一定差圧に保持され、その分離容器70の一次室73内に燃料タンクT内の気体が第1通路81、タンク側電磁弁81vによって導かれる。
分離容器70の一次室73に流入した燃料タンクT内の気体は、燃料成分が分離膜75を通過して二次室74に導かれ、空気成分が一次室73に残留するようになる。そして、分離容器70の二次室74の燃料成分が第3通路83から回収通路50に導かれる。また、分離容器70の一次室73の空気成分が第2通路82、圧力制御弁82pを介してキャニスタ20に供給され、そのキャニスタ20内の吸着材Cをパージする。これにより、吸着材Cからの蒸発燃料の離脱効率が向上する。
前記キャニスタ20内の蒸発燃料等(蒸発燃料、空気等)、及び分離容器70の二次室74の燃料成分(蒸発燃料、燃料等)は、回収通路50、回収用電磁弁54及び一方向チェック弁52を介してアスピレータ40に吸引され、そのアスピレータ40から燃料タンクT内の燃料F中に放出されて、燃料Fに戻される。
このように、蒸発燃料の回収時には、大気通路60の大気側電磁弁62を閉鎖するため、アスピレータ40の駆動時にキャニスタ20と回収通路50とを介して燃料タンクT内に外気が流入することがなくなり、燃料タンクT内の圧力の上昇が抑えられる。
即ち、分離容器70、分離膜75、アスピレータ40及び圧力制御弁82p等が本発明の分離手段に相当する。
<蒸発燃料処理装置10の長所について>
本実施形態に係る蒸発燃料処理装置10によると、キャニスタ20内に溜められた燃料成分が回収されているときに、分離容器70の分離膜75によって気体から分離された空気が第2通路82からキャニスタ20に供給される。即ち、アスピレータ40によってキャニスタ20内に溜められた燃料成分が吸引されているときに、そのキャニスタ20内に第2通路82から空気が供給される。これにより、キャニスタ20内が空気パージされるようになり、キャニスタ20内に溜められた燃料成分の回収効率が向上する。したがって、燃料成分の回収時間を短縮することができる。
また、第2通路82によってキャニスタ20内に供給される空気は、燃料成分が除去された燃料タンクT内の空気であるため、その空気がキャニスタ20内の燃料成分と共にアスピレータ40に吸引されて燃料タンクT内に戻されても、燃料タンクT内の圧力が上昇することはない。
また、分離膜75を使用することで簡易な構成により燃料タンクT内の気体を空気成分と燃料成分とに分離することができる。
<変更例>
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、分離膜75を備える分離容器70を使用して燃料タンクT内の気体を空気成分と燃料成分とに分離する例を示した。しかし、前記分離膜75を使用する分離容器70の代わりに、例えば、燃料タンクT内の気体を冷却可能な分離容器を設け、冷却により前記気体中の燃料成分を液化させて、燃料成分と空気成分とを分離する構成でも可能である。
また、本実施形態では、ベーパ通路30に両方向チェック弁32を使用する例を示したが、両方向チェック弁32の正圧弁32aと負圧弁32bとの代わりに電磁弁を設け、燃料タンクT内、あるいはキャニスタ20内の圧力に基づいて前記電磁弁を動作させる構成でも可能である。
また、本実施形態では、アスピレータ40によって負圧を発生させる例を示したが、アスピレータ40の代わりに負圧ポンプ等を使用することも可能である。
また、アスピレータ40の燃料供給ポート47は、燃料ポンプ15及び燃料ポンプユニットから直接的に加圧燃料取り出すような接続方法にすることも可能である。また、図示省略した燃料調圧弁のリターン配管から分岐した燃料をアスピレータ40の燃料供給ポート47に供給することも可能である。
15・・・燃料ポンプ
20・・・キャニスタ
30・・・ベーパ通路
31・・・第1電磁弁(ベーパ通路開閉機構)
32・・・両方向チェック弁(ベーパ通路開閉機構)
34・・・第2電磁弁(ベーパ通路開閉機構)
40・・・アスピレータ(負圧発生機構、分離手段)
50・・・回収通路
60・・・大気通路
62・・・大気側電磁弁(大気側開閉機構)
70・・・分離容器(分離手段)
73・・・一次室(分離手段)
74・・・二次室(分離手段)
75・・・分離膜(分離手段)
81・・・第1通路
82・・・第2通路
83・・・第3通路
82p・・圧力制御弁
T・・・・燃料タンク

Claims (3)

  1. 自動車の燃料タンク内で発生した蒸発燃料をキャニスタまで導くベーパ通路と、前記キャニスタに設けられた大気側開閉機構と、前記燃料タンク内に設置されており、負圧を発生させる負圧発生機構と、前記負圧発生機構と前記キャニスタとを連通させる回収通路とを備え、前記負圧発生機構を駆動させて前記回収通路から前記キャニスタ内に溜められた燃料成分を前記燃料タンク内に回収する蒸発燃料処理装置であって、
    前記ベーパ通路を開閉可能なベーパ通路開閉機構と、
    前記燃料タンク内の気体を空気成分と燃料成分とに分ける分離手段とを有しており、
    前記大気側開閉機構と前記ベーパ通路開閉機構が閉鎖されている状態で、 前記キャニスタ内に溜められた燃料成分が回収されているときに、前記分離手段によって前記気体から分離された空気成分を前記キャニスタに供給できるように構成されていることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 請求項1に記載された蒸発燃料処理装置であって、
    前記分離手段は、
    蒸発燃料が透過し易く、空気が透過し難い分離膜と、
    前記分離膜によって一次室と二次室とに仕切られた容器と、
    前記容器の一次室と二次室間に差圧を加える差圧発生機構とを有しており、
    前記容器の一次室には、前記燃料タンク内の気体が導かれ、その気体から前記分離膜によって分離させられた燃料成分が前記二次室に導かれる構成であることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  3. 請求項1に記載された蒸発燃料処理装置であって、
    前記分離手段は、前記燃料タンク内の気体を容器内で冷却することにより、蒸発燃料を液化させ、前記気体から空気を分離するように構成されていることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
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