JP5155933B2 - ボールペン用光輝性水性インキ組成物 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、従来の光輝性顔料を用いた水性インキ組成物と比較して、より強い光輝感を持ち、更には従来のインキ組成物にはなかった強い立体感を併せ持つ筆跡を得ることができる光輝性水性インキ組成物を提供するところにある。
また、必須成分として、さらに、上記金属箔粉及び金属被覆樹脂フィルム粉のうち少なくともいずれかの金属粉を筆跡に定着させるバインダー成分を含有してなる光輝性水性インキ組成物は、インキの光輝感及び立体感のほか、インキの粘性、筆記性、及び筆跡の色に影響を与えることなく、金属箔粉又は金属被覆樹脂フィルム粉の定着性を向上することができ、ボールペンとして、強い光輝感と立体感が持続する耐久性のある筆跡とすることができる。
本発明で用いられる金属箔粉は、既述の通り、アルミニウム箔などの金属箔を粉末にした金属粉を総称するものとして定義される。従って、本発明では、かかる定義の金属箔粉であれば用いることができる。しかし、アルミニウム箔粉、中でも箔表面が鏡面加工されたアルミニウム箔粉、特にその角状フレークの場合、これを含有するボールペン用水性インキで筆記すると、筆跡に更に強い光輝性と立体性を与えることができる点で好適である。また、箔表面が鏡面加工されると共に、顔料又は染料により着色されたアルミニウム箔粉の場合、その色相に応じて従来にはない色調の強い光輝感と立体感のある筆跡が得られる。
また、例えば、尾池工業製の商品名「エルジー」シリーズの品番#500のSilver、同品番Goldのほか、同品番#325 Silver、同品番R.Gold、同品番B.Gold、同品番Red、同品番Blue、同品番Green、同品番Violetなどを例示することができる。
本発明で用いる金属被覆樹脂フィルム粉は、既述の通り、蒸着等によってアルミニウムなどの金属が被覆された樹脂フィルムの粉末で構成されている。例えば、アルミニウムが蒸着されたポリエチレンテレフタレート(PET)の樹脂フィルム粉や、着色された同樹脂フィルム粉が挙げられる。また、ホログラムのプレス型を用いることにより、目には見えない細かい溝がエンボスされたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム粉に、アルミニウムが蒸着された樹脂フィルム粉(アルミ蒸着PETエンボスホログラム)を用いることができる。このPETエンボスホログラムは、プリズム効果によって虹色に輝き、光輝性を発色する。
バインダー成分としては、金属箔粉或いは金属被覆樹脂フィルム粉を筆跡に定着させることができるものであれば特に制限されない。なお、このような金属箔粉或いは金属被覆樹脂フィルム粉を筆跡に強く定着させるために、バインダー成分として水溶性合成樹脂を用いることが考えられる。しかし、金属箔粉或いは金属被覆樹脂フィルム粉を強く定着させるために、水溶性合成樹脂の種類によってはその含有量を高くすると、増粘樹脂の溶解性、着色剤の分散性に悪影響をもたらす場合がある。また、インキの粘弾性が大きく低下し、筆記適性が低下する場合がある。また、たとえ筆跡に対する定着性が発揮されても、金属箔粉或いは金属被覆樹脂フィルム粉の強い光輝感と立体感が当該筆跡において低下する水性インキ組成物であってはならない。
水溶性増粘樹脂としては、インキの粘度調整をするとともに、金属箔粉或いは金属被覆樹脂フィルム粉の分散及び沈降防止を図ることが出来る増粘樹脂を用いることが重要である。一例を挙げれば、微生物産系多糖類及びその誘導体が用いられる。例えば、プルラン、ザンサンガム、ウェランガム、ラムザンガム、サクシノグルカン、デキストラン等を例示することができる。また、水溶性植物系多糖類およびその誘導体が用いられる。例えば、トラガンシガム、グァ−ガム、タラガム、ロ−カストビ−ンガム、ガティガム、アラビノガラクタンガム、アラビアガム、クイスシ−ドガム、ペクチン、デンプン、サイリュ−ムシ−ドガム、ペクチン、カラギ−ナン、アルギン酸、寒天等を例示することができる。また、水溶性動物系多糖類およびその誘導体が用いられる。例えば、ゼラチン、カゼイン、アルブミンを例示することができる。また、増粘樹脂として、N−ビニルアセトアミド樹脂、架橋されたN−ビニルアセトアミド樹脂等のN−ビニルアセトアミド系樹脂を用いることができる。
水溶性有機溶剤は、ペン先での乾燥防止とインキの凍結防止を図ることができるものを用いることが好ましい。例えば、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル等のグリコ−ル類、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等のグリコ−ルエ−テル類を例示することができる。これらの有機溶剤は1種又は2種以上を混合して用いることができる。
着色剤としては、溶解性及び分散性を有するものが好ましい。具体的には、酸性染料、直接染料、塩基性染料などの水溶性染料のほか、カーボンブラック、酸化チタンなどの無機顔料、銅フタロシアニン系顔料、スレン系顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アンスラキノン系顔料、ジオキサン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、インドレノン系顔料、アゾメチン系顔料などの有機顔料のほか、蛍光顔料、着色樹脂エマルジョンなどが挙げられる。また、これらを顔料分散体として用いることもできる。また、本発明で顔料は1種又は2種以上を混合して使用することができる。また、本発明の金属箔粉等と、アルミニウム粉顔料、パール顔料等の光輝性顔料と混合して用いることができる。また、隠蔽性のある酸化チタン、アルキレンビスメラミン誘導体、球状・偏平状等の各種形状のプラスチックピグメント(合成樹脂粒子顔料)など、各種の無機又は有機白色顔料などの隠蔽性顔料と混合して用いることもできる。また、金属被覆樹脂フィルム粉を金属箔粉とともに用いることもできる。
なお、本発明においてはその他必要に応じて、ポリオキシエチレンアルカリ金属塩、ジカルボン酸アミド、リン酸エステル、N−オレイルサルコシン塩等の潤滑剤、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールジシクロヘキシルアンモニウムナイトレート等の防錆剤、ベンゾイソチアゾリン系、ペンタクロロフェノール系、クレゾール等の防腐防黴剤、各種界面活性剤などを添加することができる。
(光輝性顔料)
I)銀色金属箔粉、商品名「Silver#500」、尾池工業社製、平均粒度500メッシュ
II)金色金属箔粉、商品名「Gold#500」、尾池工業社製、平均粒度500メッシュ
III)銀色金属箔粉、商品名「H25 Silver」、ダイヤ工業社製、平均粒度140〜200メッシュ
V)パ−ル顔料:商品名「Iriodin302」、メルクジャパン株式会社製、平均粒子径約5〜20μm
VII)アルミ蒸着PET樹脂フィルム粉(金色):商品名「No.55 DG.Gold」、ダイヤ工業社製、平均粒度120メッシュ
VIII)アルミ蒸着PETエンボスホログラム(金色):商品名「HG−5EP」、ダイヤ工業社製、平均粒度−140〜+200メッシュ
I)ザンサンガム:商品名「ケルザン」、三晶株式会社製
II)ウェランガム:商品名「K1C376」、三晶株式会社製
III)ポリアクリル酸:商品名「カーボポール940」、BF Goodrich社製
I)アクリル系合成樹脂エマルジョン:商品名「ニカゾールFX336」、日本カーバイド工業株式会社製、アニオン性、pH7.5、最低造膜温度0℃
II)酢酸ビニル系合成樹脂エマルジョン:商品名「モビニール507」、クラリアントポリマー株式会社製、ノニオン性、pH6.5、最低造膜温度0℃
III)アクリル酸エステル共重合体樹脂エマルジョン:商品名「モビニールDM772」、クラリアントポリマー株式会社製、アニオン性、pH8.5、最低造膜温度12〜14℃
IV)メチルセルロース:商品名「セスカ MC25S」、第一工業製薬社製
I)グリセリン
II)プロピレングリコール
I)顔料ベース:
顔料ベースの顔料分散体は、フタロシアニンブルーと下記の顔料分散用樹脂を次の割合にて混合したものにトリエチルアミンを加えて溶解した後、ボ−ルミルにて分散を行い、平均粒子径0.08μm、固形分濃度10重量%の青色顔料水分散体として得た。なお、フタロシアニンブルーは商品名「ファーストゲンブルーTGR」(大日本インキ工業社製)、顔料分散用樹脂としてスチレン−アクリル共重合体(商品名「ジョンクリル J683」、ジョンソンポリマ−社製、重量平均分子量:8000)を用いた。
フタロシアニンブルー(青色顔料) 5重量部
顔料分散用樹脂 1重量部
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(商品名:「プロクセルGXL」、ヘキスト合成株式会社製)
(防錆剤)
ベンゾトリアゾ−ル
ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル:商品名「フォスファノールPE−510」(東邦化学工業社製、リン酸エステル系活性剤)
(光輝性顔料分散剤)
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル:商品名「エマルゲンPI-20T」(花王株式会社製、ノニオン系活性剤、HLB 13.2)
次に、表1及び表2に示した実施例及び比較例の各インキ組成物を、ステンレス製のボ−ルペンチップ(ボ−ル材質;炭化珪素)を一端に連設したポリプロピレン製の中空軸筒よりなるインキ収容部に充填し、このインキ収容部を装填した各試験サンプルのボールペンを作成した。
これらのボールペンを用いて市販のルーズリーフ用紙に筆記し、表1及び表2の実施例及び比較例について各インキ組成物の光輝感、立体感及び定着性についてそれぞれ評価した。
また、立体感についても筆記状態を目視観察により行い、立体感があるものを○、立体感がないものを×として評価した。
実施例に係る試験サンプルのボールペンを用いて市販のルーズリーフ用紙に筆記し乾燥後、その筆跡の上に市販のセロテープを貼り、剥がした後の状態を目視で観察し、以下の評価基準により定着性を評価した。
○:筆跡上に、金属箔粉、金属被覆樹脂フィルム粉或いは光輝性顔料が残存して、セロテープを剥がす前の光輝感が失われていない。
×:筆跡上に、金属箔粉、金属被覆樹脂フィルム粉或いは光輝性顔料が剥がれ、セロテープを剥がす前の光輝感が失われている。
Claims (8)
- 必須成分として、金属箔粉、水溶性増粘樹脂、水溶性有機溶剤及び水を含んでなるボールペン用光輝性水性インキ組成物であって、
上記金属箔粉は、箔表面が鏡面加工されたアルミニウム箔粉であり、
上記金属箔粉は、粒度500メッシュ〜50メッシュであり、
上記金属箔粉は、インキ組成物全量中0.01〜20.0重量%含まれ、
さらに上記金属箔粉を筆跡に定着させるバインダー成分を含有し、
上記金属箔粉を筆跡に定着させるバインダー成分として最低造膜温度が0℃以下である合成樹脂エマルジョンをインキ組成物全量中固形分で0.1〜40重量%含まれており、
粘度範囲が500mPa・s〜10000mPa・s(ELD型粘度計、3゜R14コーン、回転数:0.5rpm、20℃))である、
紙に筆記するボールペン用光輝性水性インキ組成物。 - 上記アルミニウム箔粉が粒度200〜50メッシュである請求項1記載のボールペン用光輝性水性インキ組成物。
- 上記アルミニウム箔粉が顔料又は染料により着色されたアルミニウム箔粉である請求項1乃至2のいずれかに記載のボールペン用光輝性水性インキ組成物。
- 水溶性増粘樹脂が、インキ組成物全量中0.01〜40.0重量%含まれている請求項1乃至3のいずれかに記載のボールペン用光輝性水性インキ組成物。
- さらに上記金属箔粉を筆跡に定着させるバインダー成分としてアニオン性又はノニオン性を有する合成樹脂エマルジョンである請求項1乃至4のいずれかに記載のボールペン用光輝性水性インキ組成物。
- 合成樹脂エマルジョンはインキのpHが6以上である請求項5記載のボールペン用光輝性水性インキ組成物。
- さらに着色剤がインキ組成物全量中0.05〜15.0重量%含まれている請求項5記載のボールペン用光輝性水性インキ組成物。
- さらに着色剤及び粒度140メッシュ〜50メッシュの金属被覆樹脂フィルム粉を用いた請求項1乃至6のいずれかに記載のボールペン用光輝性水性インキ組成物。
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