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JP5156952B2 - 検出方法およびそれを利用した無線装置 - Google Patents
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JP5156952B2 - 検出方法およびそれを利用した無線装置 - Google Patents

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本発明は、検出技術に関し、特に受信した信号のタイミングを検出する検出方法およびそれを利用した無線装置に関する。
無線通信システムにおいて、バースト状の送受信が行われる場合、受信側でのタイミング同期が重要になる。タイミング同期のために、一般的に、送信信号には、ユニークワード等の既知信号が予め付加されている。例えば、受信側では、ユニークワードと受信信号のシンボル毎の相互相関を計算してその絶対値を順次検出し、その相関値が予め設定したしきい値を越えた最大値の点を同期タイミングとする(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−250120号公報
無線通信システムにおいて周波数選択性フェージングが発生すると、直接波に加えて、反射波も到来する。この場合、相関値には、直接波や反射波に対応するように、複数のピークが含まれる。最後方の反射波に対するピークが、最大値である場合、受信側は、最後方の反射波に対してタイミング同期を確立する。その結果、前方の反射波や直接波が受信の対象から除外されてしまう。例えば、無線通信システムに、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式が採用されている場合、前方の反射波や直接波が含まれている方が、受信電力が大きくなり、受信特性が向上することもある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、伝搬環境に適した同期タイミングを検出する通信技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の無線装置は、通信対象の無線装置からのマルチキャリア信号であって、かつ各サブキャリアに既知信号が含められたマルチキャリア信号を入力する入力部と、入力部において入力したマルチキャリア信号をひとつのまとまりとして複数に分岐する分岐部と、分岐部において複数に分岐したマルチキャリア信号のそれぞれに対して設けられ、かつ各マルチキャリア信号と既知信号との相関値を導出する複数の相関部と、複数の相関部のそれぞれにおいて導出した相関値のうちの一部を組み合わせて積算し、かつ組合せを変更することによって複数の積算値を導出する積算部と、積算部において導出した複数の積算値の特徴点を検出することによって、マルチキャリア信号に対するタイミングのずれを検出する検出部とを備える。複数の相関部のそれぞれは、互いに異なった位相だけ回転された既知信号をそれぞれ記憶しており、相関値を導出する際に、マルチキャリア信号のサブキャリアの値と、記憶した既知信号とを乗算し、積算部は、複数の相関部のうち、位相の回転量が互いに近い既知信号を記憶した相関部からの相関値を組み合わせる。
本発明の別の態様は、検出方法である。この方法は、通信対象の無線装置からのマルチキャリア信号であって、かつ各サブキャリアに既知信号が含められたマルチキャリア信号を入力するステップと、入力したマルチキャリア信号をひとつのまとまりとして複数に分岐するステップと、複数に分岐したマルチキャリア信号のそれぞれに対して設けられた相関器において、各マルチキャリア信号と既知信号との相関値を導出するステップと、複数の相関器のそれぞれにおいて導出した相関値のうちの一部を組み合わせて積算し、かつ組合せを変更することによって複数の積算値を導出するステップと、導出した複数の積算値の特徴点を検出することによって、マルチキャリア信号に対するタイミングのずれを検出するステップとを備える。相関値を導出するステップは、複数の相関器のそれぞれにおいて、互いに異なった位相だけ回転された既知信号を記憶させており、相関値を導出する際に、マルチキャリア信号のサブキャリアの値と、記憶した既知信号とを乗算し、複数の積算値を導出するステップは、複数の相関器のうち、位相の回転量が互いに近い既知信号を記憶した相関器からの相関値を組み合わせる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、伝搬環境に適した同期タイミングを検出できる。
本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例は、基地局装置、端末装置によって構成される通信システムに関する。通信システムは、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式を採用しており、周波数軸上に複数のサブチャネルが規定されるとともに、時間軸上に複数のタイムスロットが規定される。また、サブチャネルとタイムスロットの組合せが、バーストとして、端末装置に割り当てられることによって、端末装置と基地局装置との通信が実現される。このようなOFDMA方式において、端末装置から送信される信号の周波数およびタイミングは、基地局装置でのそれらと同期していることが要求される。
なお、これらの同期にずれが存在する場合、基地局装置は、端末装置にずれの修正を指示する。ここでは、基地局装置が、端末装置からの信号を受信し、タイミングのずれを検出する部分を中心に説明する。タイミングを検出するために、前述のごとく、相関値の最大値が一般的に検出される。周波数選択性フェージングによって、遅延波も存在する場合、最適でないタイミングにて相関値が最大になることもある。その結果、最適でないタイミングが同期タイミングとして決定される。これに対応するために、本実施例に係る通信システムは、以下の処理を実行する。
端末装置からの信号、つまりバーストに配置される信号は、パケット信号を構成しており、パケット信号の先頭部分には、既知信号が配置されている。なお、既知信号は、サブキャリアのそれぞれに対応づけられている。基地局装置は、複数のサブキャリアにわたる既知信号の組合せを複数記憶する。複数の組合せは、位相の回転量が互いに異なる。例えば、ひとつ目の組合せは、既知信号そのものに相当し、ふたつ目の組合せから4つ目の組合せには、ひとつ目の組合せに対して位相回転が施されている。このような位相回転は、タイミングのずれに相当する。
基地局装置は、受信したパケット信号をFFTによって周波数領域に変換した後に、複数に分岐する。また、基地局装置は、分岐された各パケット信号と既知信号との相関値を計算する。その際、パケット信号ごとに、既知信号の組合せが変えられる。さらに、基地局装置は、複数の相関値のうちの一部に対する積算値を導出する。また、積算値は、組合せを変えながら複数導出される。ここで、既知信号に対する位相回転量が近いものになるように、相関値の組合せが決定されている。そのため、このような積算は、相関値の周波数領域における平均値に相当する。基地局装置は、積算値のピークを検出し、ピークに対応した位相回転量からタイミングのずれを検出する。
図1は、本発明の実施例に係る通信システム100の構成を示す。通信システム100は、端末装置10、基地局装置12、ネットワーク14を含む。端末装置10は、所定の無線方式に対応した無線装置である。無線方式として、例えば、OFDMA方式が想定される。OFDMA方式では、周波数軸上に複数のサブチャネルが多重化されており、各サブチャネルは、OFDM信号によって構成される。ここで、端末装置10は、通話機能を有するとともに、データ通信の機能も有する。データ通信とは、例えば、電子メールの送受信やワールド・ワイド・ウエブ(WWW)の閲覧、VoIP(Voice over Internet Protocol)の実行であり、これらの処理が端末装置10単独でなされてもよいし、図示しないPCとの接続にてなされてもよい。
基地局装置12は、一端に、無線通信にて端末装置10と接続し、他端に、有線通信にてネットワーク14と接続する。基地局装置12は、前述のごとく、複数のサブチャネルと複数のタイムスロットを規定しており、その組合せをバーストとして端末装置10に割り当てる。また、基地局装置12は、下り回線のバーストと上り回線のバーストとをひとつの組合せとして端末装置10に割り当てる。例えば、端末装置10は、基地局装置12に対して、バーストの割当要求を送信し、基地局装置12は、端末装置10にバーストを割り当てた後、その結果を端末装置10へ通知する。ここで、OFDMA方式が採用されているので、端末装置10と基地局装置12は、バースト割当要求の送信の前後に、レンジング処理を実行してもよい。なお、レンジング処理として公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
レンジング処理の終了後も、端末装置10は、基地局装置12での動作タイミングおよび搬送波の周波数に同期するように、制御を行う。具体的には、基地局装置12は、端末装置10からの信号を受信すると、それに含まれる周波数のオフセット、タイミングのずれを検出し、端末装置10にそれらの修正を指示する。ここでは、タイミングのずれの検出を中心に説明するが、その説明は後述する。ネットワーク14は、図示しない通信装置とも接続する。例えば、ネットワーク16は、IP(Internet Protocol)ネットワークにて構成されるが、それに限定されるものではない。ネットワーク16は、通信装置から受けつけたデータを基地局装置12へ送信するとともに、基地局装置12から受けつけたデータを通信装置へ送信する。
図2(a)−(c)は、通信システム100におけるフレーム構成を示す。図の横方向が時間軸に相当する。フレームは、8つのタイムスロットによって形成されている。また、8つのタイムスロットは、4つの上りタイムスロットと4つの下りタイムスロットから構成されている。ここでは、4つの上りタイムスロットを「第1上りタイムロット」から「第4上りタイムスロット」として示し、4つの下りタイムスロットを「第1下りタイムスロット」から「第4下りタイムスロット」として示す。また、図示したフレームは、連続して繰り返される。なお、フレームの構成は、図2(a)に限定されないが、ここでは、説明を明瞭にするために、フレームの構成を図2(a)として説明する。また、説明を簡潔にするために、上りタイムスロットと下りタイムスロットのいずれかについてのみ説明を行う場合もあるが、他方のタイムスロットも同様の説明が有効である。
図2(b)は、図2(a)のうちのひとつのタイムスロットの構成を示す。図の縦方向が周波数軸に相当する。図示のごとく、ひとつのタイムスロットは、「第1サブチャネル」から「第16サブチャネル」までの「16」個のサブチャネルによって形成される。また、これらの複数のサブチャネルは、周波数分割多重されている。各タイムスロットが図2(b)のように構成されているので、タイムスロットとサブチャネルとの組合せによって、バーストが特定される。特定されたバーストが端末装置10に割り当てられることによって、端末装置10と基地局装置12とが通信を実行する。また、図2(b)のうちのひとつのサブチャネルに対応したフレーム構成が図2(a)であるとしてもよい。
図2(c)は、図2(b)のうちのひとつのサブチャネルの構成を示す。なお、サブチャネルは、前述のごとく、OFDM信号によって形成されている。図2(a)や図2(b)と同様に、図の横方向が時間軸に相当し、図の縦方向が周波数軸に相当する。また、周波数軸に対して、「1」から「29」の番号を付与しているが、これらは、サブキャリアの番号を示す。このように、サブチャネルは、マルチキャリア信号によって構成されており、特にOFDM信号によって構成されている。図中の「TS」は、トレーニングシンボルに相当し、既知の値によって構成される。また、「TS」中に制御信号が含まれてもよいものとする。「GS」は、ガードシンボルに相当し、ここに実質的な信号は配置されない。「PS」は、パイロットシンボルに相当し、既知の値によって構成される。「DS」は、データシンボルに相当し、送信すべきデータである。「GT」は、ガードタイムに相当し、ここに実質的な信号は配置されない。
図3は、通信システム100におけるサブチャネルの配置を示す。図3では、横軸に周波数軸が示されており、図2(b)に示したタイムスロットに対するスペクトルが示される。ひとつのタイムスロットには、前述のごとく、第1サブチャネルから第16サブチャネルの16個のサブチャネルが周波数分割多重されている。前述のごとく、各サブチャネルは、マルチキャリア信号、ここでは、OFDM信号によって構成されている。
図4は、基地局装置12の構成を示す。基地局装置12は、無線部20、モデム部22、IF部24、制御部26を含み、モデム部22は、変調部28、復調部30を含む。無線部20は、受信処理として、図示しない端末装置10から受信した無線周波数の信号に対して周波数変換および直交検波を実行し、ベースバンドの信号を生成する。さらに、無線部20は、ベースバンドの信号を復調部30へ出力する。一般的に、ベースバンドの信号は、同相成分と直交成分によって形成されるので、ふたつの信号線によって伝送されるべきであるが、ここでは、図を明瞭にするためにひとつの信号線だけを示すものとする。また、無線部20には、AGCも含まれる。
無線部20は、送信処理として、変調部28から入力したベースバンドの信号に対して直交変調および周波数変換を実行し、無線周波数の信号を生成する。さらに、無線部20は、無線周波数の信号を送信する。なお、無線部20は、受信した信号と同一の無線周波数帯を使用しながら、信号を送信する。つまり、図2(a)のごとく、TDDが使用されているものとする。また、無線部20には、PA(Power Amplifier)も含まれる。
変調部28は、IF部24から受けつけたデータを変調する。変調方式として、例えば、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)等が使用される。また、変調部28は、復調部30から下り回線のバーストに関する指示を受けつけ、変調したデータをバーストに割り当てる。その結果、周波数領域のマルチキャリア信号、特にOFDM信号が生成される。なお、OFDM信号には、複数のサブチャネルが含まれてもよい。その後、変調部28は、周波数領域のOFDM信号に対してIFFTを実行することによって、時間領域のOFDM信号を生成する。さらに、変調部28は、時間領域のOFDM信号を前述のベースバンドの信号として無線部20へ出力する。
復調部30は、無線部20からベースバンドの信号を受けつける。受けつけたベースバンドの信号は、時間領域のOFDM信号に相当するので、復調部30は、時間領域のOFDM信号に対してFFTを実行することによって、周波数領域のOFDM信号を生成する。また、復調部30は、周波数領域のOFDM信号を復調する。復調は、図示しない端末装置10においてなされた変調に対応する。さらに、復調部30は、送信元になる端末装置10ごとに、復調したデータを別のパケット信号して出力する。なお、送信元になる端末装置10に関する指示は、制御部26から受けつける。なお、通信システム100が誤り訂正を実行する場合、変調部28において符号化がなされ、復調部30において復号がなされてもよい。
また、復調部30は、以上の処理と並行して、端末装置10から受信したパケット信号をもとに、パケット信号に対するタイミングのずれを検出する。このようなタイミングのずれは、端末装置10におけるタイミングのずれともいえる。なお、タイミングのずれの検出については、後に説明する。復調部30は、検出したタイミングのずれを制御部26に出力する。IF部24は、図示しないネットワーク14より端末装置10宛のデータを受けつけ、受けつけたデータを変調部28へ出力する。また、IF部24は、端末装置10からのデータを受けつけ、受けつけたデータをネットワーク14へ出力する。ここで、データは、パケット信号によって形成されている。
制御部26は、基地局装置12の動作を制御する。また、制御部26は、端末装置10に対するバーストの割当を実行する。制御部26は、無線部20からIF部24を介して、端末装置10からの割当要求を受信する。制御部26は、割当要求を受けつけた端末装置10に対して、割当処理を実行する。つまり、制御部26は、当該端末装置10に対してバーストを割り当てる。また、通信方式としてOFDMAが採用されるので、制御部26は、端末装置10に対してレンジング処理を実行する。制御部26は、IF部24から無線部20を介して、端末装置10へ割り当てた結果を通知する。また、制御部26は、通信中に、復調部30から、タイミングのずれ量を受けつけた場合、IF部24から無線部20を介して、端末装置10へずれ量の補正を指示する。例えば、ずれ量が「T」である場合、制御部26は、「−T」だけの補正を指示する。このような指示は、基地局装置12から端末装置10へのパケット信号に含まれる。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図5は、復調部30の構成を示す。復調部30は、FFT部50、同期検波部52、復号部54、分岐部56、相関部58と総称される第1相関部58a、第2相関部58b、第N相関部58n、積算部60、検出部62を含む。
FFT部50は、図示しない端末装置10からのOFDM信号を受けつける。受けつけたOFDM信号は、時間領域のOFDM信号に相当する。ここで、OFDM信号は、図2(a)−(c)のごとく、パケット信号によって構成されている。また、図2(c)のごとく、パケット信号では、各サブキャリアに「TS」のような既知信号が含められている。FFT部50は、時間領域のOFDM信号に対して、FFTを実行することによって、周波数領域のOFDM信号を生成する。周波数領域のOFDM信号は、複数のサブキャリアによって構成されているが、ここでは、図面を明瞭にするために、周波数領域のOFDM信号をひとつの信号線によって示す。FFT部50は、周波数領域のOFDM信号を同期検波部52および復号部54に出力する。
同期検波部52は、FFT部50から、周波数領域のOFDM信号を受けつけ、「TS」の部分において伝送路特性をサブキャリア単位に推定する。また、同期検波部52は、推定した伝送路特性をもとに、周波数領域のOFDM信号をサブキャリア単位に復調する。同期検波部52は、復調した信号を復号部54へ出力する。復号部54は、同期検波部52から、復調した信号を受けつけ、復調した信号に対して復号を実行する。復号は、図示しない端末装置10においてなされた符号化に対応しており、例えば、符号化として畳み込み符号化が実行されていれば、復号部54は、ビタビ復号を実行する。復号部54は、復号した信号を出力する。
分岐部56は、FFT部50から、周波数領域のOFDM信号を受けつけ、周波数領域のOFDM信号を複数に分岐する。分岐数は、後述の相関部58の数に応じて定められる。また、周波数領域のOFDM信号は、前述のごとく、複数のサブキャリアによって構成されているが、分岐部56は、複数のサブキャリアをひとつのまとまりとして複数に分岐する。分岐部56は、分岐した複数のOFDM信号を並行に出力する。
複数の相関部58は、分岐部56において複数に分岐したOFDM信号のそれぞれに対して設けられる。第1相関部58aは、「TS」の値をサブキャリア単位に予め記憶している。一方、第2相関部58bは、「TS」の値に対して、サブキャリア単位に一定の位相だけ回転させた値を予め記憶している。例えば、k番目のサブキャリアに対する「TS」の値をI(k)、Q(k)とすると、第2相関部58bにおいて記憶されているk番目のサブキャリア対する値I’(k)、Q’(k)は、次のように示される。
Figure 0005156952
ここで、Cは、定数であり、Δtは、予め定められた値である。なお、Δtは、すべてのサブキャリアについて共通の値となるように定められている。
第3相関部58cから第N相関部58nも、第2相関部58bと同様に、「TS」の値を一定の位相だけ回転させた値をサブキャリア単位に予め記憶している。しかしながら、第2相関部58bから第N相関部58nでは、Δtの値が互いに異なっており、第2相関部58bから第N相関部58nになるにつれて、Δtの値が大きくなっている。つまり、複数の相関部58のそれぞれは、互いに異なった位相だけ回転された「TS」の値をそれぞれ記憶している。このようなΔtは、タイミングのずれに相当し、相関部58は、互いに異なったタイミングに対応した「TS」の値を記憶しているといえる。
複数の相関部58のそれぞれは、周波数領域のOFDM信号と、記憶した値との相関値を導出する。さらに具体的に説明すると、相関部58は、周波数領域のOFDM信号と、記憶した値とをサブキャリア単位に乗算し、乗算結果を積算する。前述のごとく、各相関部58に記憶されたTSのタイミングが異なっているので、各相関部58において導出される相関値に対応したタイミングも異なっている。相関部58は、相関値を積算部60に出力する。
積算部60は、複数の相関部58のそれぞれから相関値を受けつける。積算部60は、複数の相関値のうちの一部を組み合わせて積算する。例えば、積算部60は、第1相関部58aから第3相関部58cからの相関値を積算する。つまり、積算部60は、複数の相関部58のうち、位相の回転量が互いに近い「TS」を記憶した相関部58からの相関値を組み合わせる。また、積算部60は、組合せを変更することによって複数の積算値を導出する。例えば、積算部60は、第2相関部58bから第4相関部58dからの相関値に対する積算値、第3相関部58cから第5相関部58eからの相関値に対する積算値等を導出する。ここで、記憶された「TS」のタイミングシフト量と関連づけて、第1相関部58aを前方、第N相関部58nを後方と定義する。その場合、積算部60は、前方から後方へ積算の範囲をシフトさせることによって、複数の積算値を導出する。なお、積算の範囲は、予め定められていればよい。
検出部62は、積算部60において導出した複数の積算値の特徴点、例えば最大値を検出することによって、OFDM信号に対するタイミングのずれを検出する。図6は、復調部30における処理の概要を示す。横軸が、相関部58に記憶された「TS」のシフト量に相当する。縦軸が、点線に対して相関値、実線に対して積算値に相当する。つまり、点線に対して、左側が第1相関部58aにおいて導出された相関値に相当し、右側が第N相関部58nにおいて導出された相関値に相当する。図示のごとく、左側からふたつ目の相関値と4つ目の相関値が大きくなっている。検出部62において最大の相関値が検出される場合、ここでは、4つ目の相関値が検出される。
4つ目の相関値に対応したタイミングのずれを修正するように、端末装置10に対して指示がなされると、ふたつ目の相関値に対応した直接波あるいは遅延波の影響が小さくなる。その結果、受信電力が小さくなり、最適な特性とならない可能性がある。一方、検出部62は、積算部60において導出した複数の積算値の最大値を検出するので、ここでは、左からふたつ目の積算値が検出される。その結果、ふたつ目の相関値に対応した直接波あるいは遅延波の影響が大きくなり、4つ目の相関値に対応した遅延波の影響も大きくなる。図5に戻る。
なお、検出部62は、積算部60における積算値の積算の範囲と、タイミングのずれ量とを予め対応づけている。検出部62は、積算値の最大値に対応した積算の範囲から、タイミングのずれ量を特定する。検出部62は、特定したタイミングのずれ量を図示しない制御部26に通知する。制御部26は、図示しないIF部24から無線部20を介して、端末装置10へタイミングのずれ量を通信対象の無線装置に通知する。あるいは、制御部26は、タイミングのずれ量を修正するように指示してもよい。例えば、タイミングのずれ量が「T」である場合、制御部26は、端末装置10に「−T」だけタイミングを修正するように指示する。
本発明の実施例によれば、タイミングの異なった相関値の積算値を導出するので、直接波や遅延波の影響を平滑化できる。また、積算値をもとに、タイミングのずれを特定するので、必要な直接波や遅延波を除外するようなタイミングに特定することを低減できる。また、必要な直接波や遅延波を除外するようなタイミングに特定することが低減されるので、伝搬環境の影響によるタイミング特定精度の低下を抑制できる。また、タイミング特定精度の低下が抑制されるので、伝搬環境に適した同期タイミングを検出できる。また、相関処理と積算処理によって構成されるので、簡易な構成を実現できる。また、周波数領域にて積算を実行するので、並行に処理を実行できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例において、基地局装置12と端末装置10との間における無線方式は、OFDMAであるとしている。しかしながらこれに限らず例えば、無線方式が、OFDMA以外のものであってもよい。その場合、端末装置10と基地局装置12との間におけるレンジング処理が省略される。本変形例によれば、さまざまな無線方式に本発明を適用できる。
本発明の実施例において、積算部60は、積算の範囲を予め定めている。しかしながらこれに限らず例えば、積算部60は、積算の範囲を適応的に変更してもよい。具体的に説明すると、検出部62は、前述のごとく、積算値の最大値を検出するとともに、検出した積算値に含まれた相関値を特定する。例えば、検出部62は、積算値に含まれた複数の相関値のうちの最大値を特定する。また、検出部62は、特定した相関値よりも、位相の回転量が小さいTSを記憶した相関部58からの相関値であって、かつしきい値よりも大きい相関値も特定する。積算部60は、検出部62において特定されたふたつの相関値をもとに、積算の範囲、つまり組み合わせるべき相関値の数を決定する。例えば、ふたつの相関値が含まれるように積算の範囲が決定される。このように決定された積算の範囲は、次回以降のパケット信号を受信したときに使用される。本変形例によれば、積算の範囲を適応的に変更するので、伝搬環境に適した積算の範囲を設定できる。
本発明の実施例において、積算部60は、複数の相関値を積算する。しかしながらこれに限らず例えば、積算部60は、複数の相関値のそれぞれに重み係数を乗算しながら積算を実行してもよい。その際、積算部60は、複数の相関部58のうち、位相の回転量が大きい既知信号を記憶した相関部58からの相関値に対する重み係数よりも、位相の回転量が小さい既知信号を記憶した相関部58からの相関値に対する重み係数を大きくする。本変形例によれば、検出されるタイミングが前方になるので、影響される直接波や遅延波の数が多くなり、受信電力を向上できる。
本発明の実施例にておいて、分岐部56から検出部62によるタイミングの検出処理は、端末装置10との通信を実行している際になされている。しかしながらこれに限らず例えば、タイミングの検出処理は、レンジング処理の際に実行されてもよい。本変形例によれば、本発明をさまざまな場面にて使用できる。
本発明の実施例に係る通信システムの構成を示す図である。 図1の通信システムにおけるフレーム構成を示す図である。 図1の通信システムにおけるフレーム構成を示す図である。 図1の通信システムにおけるフレーム構成を示す図である。 図1の通信システムにおけるサブチャネルの配置を示す図である。 図1の基地局装置の構成を示す図である。 図4の復調部の構成を示す図である。 図5の復調部における処理の概要を示す図である。
符号の説明
10 端末装置、 12 基地局装置、 14 ネットワーク、 20 無線部、 22 モデム部、 24 IF部、 26 制御部、 28 変調部、 30 復調部、 50 FFT部、 52 同期検波部、 54 復号部、 56 分岐部、 58 相関部、 60 積算部、 62 検出部、 100 通信システム。

Claims (5)

  1. 通信対象の無線装置からのマルチキャリア信号であって、かつ各サブキャリアに既知信号が含められたマルチキャリア信号を入力する入力部と、
    前記入力部において入力したマルチキャリア信号をひとつのまとまりとして複数に分岐する分岐部と、
    前記分岐部において複数に分岐したマルチキャリア信号のそれぞれに対して相関部が設けられており、かつ、各々の相関部が、各マルチキャリア信号のサブキャリアの値、記憶する互いに異なった位相だけ回転された既知信号とを乗算して相関値を導出する複数の相関部と、
    前記複数の相関部のうち、位相の回転量が互いに近い既知信号を記憶する相関部において導出した相関値を組み合わせて積算し、かつ組合せを変更することによって複数の積算値を導出する積算部と、
    前記積算部において導出した複数の積算値の特徴点を検出することによって、マルチキャリア信号に対するタイミングのずれを検出する検出部とを備えることを特徴とする無線装置。
  2. 前記検出部は、積算値の特徴点として、積算値のピークを検出しており、積算値のピークに対応した前記積算部での組合せを特定する手段と、特定した組合せに含まれた相関値と、当該相関値よりも、位相の回転量が小さい既知信号に対応した相関値であって、かつしきい値よりも大きい相関値も特定する手段とを備え、
    前記積算部は、前記検出部において特定したふたつの相関値をもとに、組み合わせるべき相関値の数を決定することを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  3. 前記積算部は、複数の相関値のそれぞれに重み係数を乗算しながら積算を実行しており、前記複数の相関部のうち、位相の回転量が大きい既知信号を記憶した相関部からの相関値に対する重み係数よりも、位相の回転量が小さい既知信号を記憶した相関部からの相関値に対する重み係数を大きくすることを特徴とする請求項1または2に記載の無線装置。
  4. 前記検出部において検出したタイミングのずれを前記通信対象の無線装置に通知する通知部をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無線装置。
  5. 通信対象の無線装置からのマルチキャリア信号であって、かつ各サブキャリアに既知信号が含められたマルチキャリア信号を入力するステップと、
    入力したマルチキャリア信号をひとつのまとまりとして複数に分岐するステップと、
    複数に分岐したマルチキャリア信号のそれぞれに対して設けられた相関器において、各マルチキャリア信号のサブキャリアの値、各々の相関器が記憶する互いに異なった位相だけ回転された既知信号とを乗算して相関値を導出するステップと、
    複数の相関器のうち、位相の回転量が互いに近い既知信号を記憶した相関器において導出した相関値を組み合わせて積算し、かつ組合せを変更することによって複数の積算値を導出するステップと、
    導出した複数の積算値の特徴点を検出することによって、マルチキャリア信号に対するタイミングのずれを検出するステップとを備えることを特徴とする検出方法。
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