JP5163066B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
請求項3に係る発明は、請求項2に係る画像形成装置において、前記転写制御信号生成手段は、高濃度領域と低濃度領域とが隣接する場合には低濃度領域の高濃度領域に隣接する境界部に作用する転写電界がそれ以外の低濃度領域よりも大きくなるように転写制御信号を生成するようにした画像形成装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記特徴抽出部は、画像部以外の背景部である背景部領域か否かを抽出し、前記転写制御信号生成手段は、前記特徴抽出部の抽出結果に基づいて背景部領域に作用する転写電界が略ゼロになるように転写制御信号を生成するようにした画像形成装置である。
請求項6に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記特徴抽出部は、線画像が形成される線画像領域又はベタ画像が形成されるベタ画像領域かを抽出し、前記転写制御信号生成手段は、前記特徴抽出部の抽出結果に基づいて線画像領域に作用する転写電界がベタ画像領域に作用する転写電界より大きくなるように転写制御信号を生成するようにした画像形成装置である。
請求項9に係る発明は、請求項7又は8に係る画像形成装置において、前記清掃手段に印加すべき清掃電圧が調整可能な清掃電圧調整手段を備え、この清掃電圧調整手段は、トナーを前記画素電極から引き剥がす方向に画素電極夫々に対して印加する清掃電圧を決定するための清掃制御信号を生成する清掃制御信号生成手段と、この清掃制御信号生成手段によって決定された清掃電圧を設定する清掃電圧設定手段とを有する画像形成装置である。
請求項11に係る発明は、請求項10に係る画像形成装置において、前記特徴抽出部は、画像濃度が高い領域である高濃度領域又は画像濃度が低い領域である低濃度領域かを抽出し、前記清掃制御信号生成手段は、前記特徴抽出部の抽出結果に基づいて高濃度領域に作用する清掃電界が低濃度領域に作用する清掃電界より大きくなるように清掃制御信号を生成するようにした画像形成装置である。
請求項12に係る発明は、請求項10に係る画像形成装置において、前記特徴抽出部は、画像部以外の背景部である背景部領域か否かを抽出し、前記清掃制御信号生成手段は、前記特徴抽出部の抽出結果に基づいて背景部領域に作用する清掃電界の方向が画像部領域に作用する清掃電界と異なる方向になるように清掃制御信号を生成するようにした画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有しないものに比べ、高濃度領域に作用する転写電界を低濃度領域より大きくすることができ、付着トナー量の多い高濃度領域からも有効に転写させることで転写後の画像再現性が向上するようになる。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有しないものに比べ、高濃度領域と低濃度領域との境界における画像抜けを防ぐことができ、画質向上を図ることができるようになる。
請求項4に係る発明によれば、本構成を有しないものに比べ、像保持体上の背景部領域に付着したトナーの転写を抑え、転写後の画像再現性を向上させることができるようになる。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有しないものに比べ、ゴーストの発生を抑えることができるようになる。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有しないものに比べ、線画像領域を有効に転写することができ、転写後の画像再現性が向上する。
請求項8に係る発明によれば、画素単位で縦横に配列された画素電極を有する像保持体を用いて画像形成を行うに際し、画素電極を用いない方式に比べ、良好な画質が得られると共に画像信号に基づいた清掃電圧を印加することで、転写後の像保持体上の清掃が良好になされるようになり、像保持体表面を清浄に保つことができるようになる。
請求項9に係る発明によれば、本構成を有しないものに比べ、像保持体上の残留トナーが容易に清掃除去できるようになる。
請求項10に係る発明によれば、本構成を有しないものに比べ、像保持体上の残留トナーが画像に合わせてより細かく制御できるようになり、好適に清掃除去できるようになる。
請求項11に係る発明によれば、本構成を有しないものに比べ、画像濃度に基づく残留トナー量の多少に関わらず、像保持体上の残留トナーを良好に清掃除去することができるようになる。
請求項12に係る発明によれば、本構成を有しないものに比べ、逆極性トナーの清掃除去が容易になる。
◎実施の形態モデルの概要
図1は本発明を具現化する第一の実施の形態モデルに係る画像形成装置の概要を示すものである。同図において、画像形成装置の基本的構成は、移動可能な支持体1a及びこの支持体1aに支持されて且つ画素単位で縦横に配列された画素電極1bを有する像保持体1と、画素電極1b夫々に対し画像信号に基づいた潜像電圧を印加することで像保持体1に潜像を形成する潜像形成手段2と、この潜像形成手段2にて形成された潜像をトナーにて現像する現像手段3と、画素電極1b夫々に画像信号に基づいた転写電圧を印加することで現像手段3にて現像されたトナー像に対し転写媒体5に転写する転写電界を作用させる転写手段4とを備えている。
図23に示すように、この比較モデルでは、帯電装置を用いて帯電された感光体(像保持体に相当)を露光装置からのレーザ照射等によって露光して静電潜像を形成した後、この静電潜像に対し現像装置を用いてトナーで現像することで可視像化するようにしたものである。このような方式では、感光体上の潜像電位や画素位置が回転する感光体やその感光体を帯電装置によって帯電することでばらつき易く、このようなばらつきがあると、濃度むら、色むら、すじ等の視認される画質劣化が生じ易くなる。また、このようなばらつきは、現像時のトナーの飛び散りやかぶりをも生じ易くなる。更に、感光体上のトナー像を転写媒体(例えば中間転写体や記録材)に転写しようとすると、転写時の転写装置による転写電界が感光体と転写装置との間に画一的にしか加えられないため、転写媒体上に転写されるべきトナー量が適正に転写されなかったり、不要な転写を生じるようにもなる。
更に、ゴースト画像の発生を抑える観点からすれば、特徴抽出部7は、画像部以外の背景部である背景部領域か否かを抽出し、転写制御信号生成手段8は、特徴抽出部7の判別結果に基づいて背景部領域に作用する転写電界が略ゼロになるように転写制御信号を生成することが好ましい。
更に、図2(a)(b)に示すように、清掃手段10に印加すべき清掃電圧が調整可能な清掃電圧調整手段11を備え、この清掃電圧調整手段11は、トナーを画素電極1bから引き剥がす方向に画素電極1b夫々に対して印加する清掃電圧を決定するための清掃制御信号を生成する清掃制御信号生成手段13と、この清掃制御信号生成手段13によって決定された清掃電圧を設定する清掃電圧設定手段14とを有することが好ましく、これによれば、像保持体1側へのトナー付着を抑えられ、清掃部材10aによるトナー除去が一層やり易くなる。
そして、像保持体1表面の清掃効果を一層高める観点からすれば、清掃手段10に印加すべき清掃電圧が調整可能な清掃電圧調整手段11を備え、この清掃電圧調整手段11は、画像信号から画像の特徴を抽出する特徴抽出部12と、この特徴抽出部12にて抽出された画像の特徴に基づいて清掃電圧を決定するための清掃制御信号を生成する清掃制御信号生成手段13と、この清掃制御信号生成手段13によって決定された清掃電圧を設定する清掃電圧設定手段14とを有することが好ましい。尚、清掃電圧調整手段11の特徴抽出部12として、上述の転写電圧調整手段6の特徴抽出部7を兼用するようにしても差し支えない。
更に、極性が反転したトナーを清掃除去する観点からすれば、特徴抽出部12は、画像部以外の背景部である背景部領域か否かを抽出し、清掃制御信号生成手段13は、特徴抽出部12の抽出結果に基づいて背景部領域に作用する清掃電界の方向が画像部領域に作用する清掃電界と異なる方向になるように清掃制御信号を生成することが好ましい。
◎実施の形態1
図3は、上述の実施の形態モデルが適用された画像形成装置の実施の形態1を示す。同図において、本実施の形態の画像形成装置は、所謂タンデム型のカラー画像形成装置であり、装置筐体15内に例えば電子写真方式にて各色成分(例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK))の各色トナー像が形成される像保持体20(20a〜20d)を略垂直方向に並列配置すると共に、これらの像保持体20に対向して循環回転する転写媒体としての中間転写ベルト50を略垂直方向に架け渡し、この中間転写ベルト50上で像保持体20上の各色トナー像を多重化するようにしたものである。
一方、中間転写ベルト50は、複数の張架ロール51〜53(本例では3個)に張架され、例えば張架ロール51を駆動ロールとして循環回転するようになっており、また、中間転写ベルト50の表面側には、張架ロール53と中間転写ベルト50を挟んで対向する位置に二次転写器60を設け、中間転写ベルト50上で多重化された多重トナー像を後述する記録材供給部70から供給された記録材に一括転写するようになっている。尚、このとき、二次転写器60は張架ロール53をバックアップロールとして、両者の間に所定の二次転写バイアスが印加されるようになっている。
また、本実施の形態における記録材搬送系は次のようになっている。すなわち、記録材供給部70から記録材搬送路74に供給された記録材が、下流側に配置されたレジストロール75にて一旦位置決めされた後、所定のタイミングで下流側の二次転写器60側に搬送される。その後、二次転写器60と張架ロール53との対向部位である二次転写部位にて中間転写ベルト50上の多重トナー像が記録材に一括転写され、定着器76にてトナー像が定着された後、排出ロール77から装置筐体15の一部で構成される記録材排出受け16に排出されるようになる。尚、記録材搬送路74には、記録材を搬送するための搬送部材(例えば搬送ロール等)が適宜設けられていることは云うまでもない。
図4に示すように、本実施の形態における像保持体20は、回転可能な支持体である剛体ドラム21上に、フィルム上に多数の画素が所謂マトリクス状に形成されたマトリクスパネル30を巻き付けて固定支持したものとなっている。マトリクスパネル30は、例えば耐熱性PET(ポリエステル樹脂)フィルムに対し、所謂IC製造プロセス等で用いられる薄膜技術を利用して作製したもので、画素が縦横にマトリクス状に配列されたものとなっている。そして、このようにマトリクス状に配列された画素は、例えば剛体ドラム21の回転軸方向に沿った方向をデータライン(主走査方向)とし、回転方向に沿った方向を走査ライン(副走査方向)としている。そのため、マトリクスパネル30のデータライン及び走査ラインには、各画素に接続される複数のデータ用ドライバ31及び走査用ドライバ32が適宜数設けられ、これらのドライバ31,32への入力線は更にまとめられて本数を少なくした段階でマトリクスパネル30を通して、剛体ドラム21の内面側にまで配線されるようになっている。
そして、剛体ドラム21の内周面側には、図5(a)及び(b)に示すように、適宜数の端子22が略剛体ドラム21の回転軸方向に沿って設けられ、これらの端子22は夫々マトリクスパネル30のデータ用ドライバ31及び走査用ドライバ32へと接続されている。更に、これらの端子22には、回転軸中心方向で且つ夫々の端部が互いに離間する方向に延びるスライダ23が端子22に接続される形で設けられ、このスライダ23の凹部にスリップリング24の集電環24aが装着されるようになっている。尚、スリップリング24の集電環24a部位は、両側の絶縁環24bより径が小さくなっており、剛体ドラム21の回転によってもスライダ23がその対向する集電環24aに常時接触した状態を保つようになっている。尚、剛体ドラム21の溝21aは、例えばシールテープにて塞がれており、像保持体20が回転する際の気流の抵抗が低減されると共に、現像時のトナーの影響も防ぐようになっている。
本実施の形態のマトリクスパネル30は、図6(a)に示すように、縦横に画素が配列されており、各画素は、(b)に示すように、所謂アクティブマトリクス方式で構成され、スイッチング素子として例えばTFT(Thin Film Transistor)33を用い、その他画素電極34、蓄積容量35及び配線(ソース線、ゲート線等)が夫々形成されている。各画素及び画素間の結線は、データライン毎にTFT33のソースが結線されるソース線、走査ライン毎にTFT33のゲートが結線されるゲート線としてまとめられている。また、TFT33のドレインには画素電極34と蓄積容量35が並列に接続され、蓄積容量35の一方は走査ライン毎にまとめられ(図示せず)、(c)のような等価回路を呈するように構成されている。
つまり、マトリクスパネル30は、図7に示すように、データライン及び走査ライン毎に所定数の画素がまとめられ、TFT33のソース側がデータライン毎に夫々データ用ドライバ31へ接続される一方、TFT33のゲート側が走査ライン毎に夫々走査用ドライバ32に接続されており、データ用ドライバ31及び走査用ドライバ32は、画像形成装置内に設けられた画素電極駆動装置80によって駆動されるようになっている。そのため、これらのデータ用ドライバ31及び走査用ドライバ32を駆動することで、所定の画素に所定の電圧が印加できるようになる。データ用ドライバ31としては、例えばサンプルホールド付きのシフトレジスタ、ラッチ、バッファ等で構成され、走査用ドライバ32としては、例えばカウンタ、ラッチ、バッファ等で構成される。尚、図7では、画素電極34は省略しているが、TFT33と蓄積容量35との間に接続された画素電極34が設けられていることは云うまでもない。
制御部90は、画像信号から少なくとも1画像分の画像データを記憶するメモリ部91、画像信号に基づく潜像電圧を制御する潜像制御部92、画像信号に基づく転写電圧を制御する転写制御部95、画像信号に基づく清掃電圧を制御する清掃制御部98、各種のタイミング制御を行うタイミングコントローラ101等で構成されている。
また、駆動部110からは、マトリクスパネル30の走査用ドライバ32にも制御信号が伝達されている。
今、階調変換された信号が、図10(a)のような信号であり、データラインの主走査方向に沿って「…a,b,c,d……b,a,d,c…」の画像が得られたものとすると、潜像制御信号生成部94では、例えば(b)に示すように、a,b,c,dに合わせて二値化されたデータを生成する。つまり、「…00011011……01001110…」のようなデータ信号が生成される。そして、この生成信号から、潜像電圧設定部111では、「00」〜「11」までに対応する電圧を潜像電圧用電源112から夫々選択することで、4段階の潜像電圧波形が設定される。このように設定された潜像電圧波形をデータ用ドライバ31に伝達し、走査用ドライバ32にタイミング制御用の制御信号を伝達することで、図10(c)に示すように、画素電極34毎に濃度の異なる画像が形成されるようになる。
今、図10のような潜像が形成され、特徴抽出部96にて低濃度領域と高濃度領域との抽出がなされる場合を想定し、仮に、図10(a)に示す「a」レベルがゼロ、「b」レベルが低濃度領域、「c」及び「d」レベルが高濃度領域として抽出されるものとすると、転写制御信号生成部97では、例えば図11(a)に示すように、a,b,c,dに対応する二値化されたデータを生成する。つまり、「…00011010……01001010…」のようなデータ信号が生成される。そして、この生成信号から、転写電圧設定部113では、「00」、「01」、「10」に対応する電圧を転写電圧用電源114から夫々選択することで、図11(b)に示すような3段階の転写電圧用波形(ここでは例えば0V、−XV、−YVとして表している)が設定されるようになる。このように設定された波形をデータ用ドライバ31に伝達することで画素電極34毎に所望の転写電圧を印加することができ、画素電極34と転写器43との間での転写電界を好適にすることができるようになる。このことは、画素電極34に付着したトナー量に合わせた転写電界を作用させることが容易になされることを意味する。尚、清掃時にも転写時と同様の動作が行われる。
−潜像形成−
図12(a)に示すように、本例の潜像電圧は、像保持体の画素毎に画像信号に基づく電圧(ここではV、2V/3、V/3の3段階を示す)が印加されることから、隣接する画素電極間での影響を受け難い。一方、比較モデルでは、感光体を一旦マイナスに大きく均一帯電した後に画像部の帯電電位を光減衰させることでプラス方向に持ってくるようにするため、画素間の境界が不明瞭となり易く、画素での電位も画素全域に亘って均一とは言い難い。更に、本例では、像保持体の回転むらを気にする必要がないのに対し、比較モデルでは感光体の回転むらがそのまま形成される画像の濃淡の縞模様(バンディング)に至る虞がある。更にまた、本例では画素間での電圧の差異を容易に実現できるために画像濃度を変化させ易いのに対し、比較モデルでは困難となる。
図12(b)に示すように、現像工程自体は、本例も比較例も同じであるが、本例では、形成された潜像電位の差により、画素毎に付着する付着トナー量が変化するようになり、画像の濃淡を表し易く、また、現像電界が夫々の画素と現像ロールとの間に集中し易いために画像のシャープさが増すようになるのに対し、比較モデルでは、画素毎の濃淡は困難であり、現像電界も広がり易いために画像のシャープさも低下するようになる。
図12(c)及び(d)に示すように、本例では、画像信号に基づく電圧を画素に加えることで、像保持体と中間転写ベルトとの間に選択的な転写電界が形成されるようになり、像保持体上のトナーは中間転写ベルトに略そのまま転写されるようになる。一方、比較モデルでは、感光体と中間転写ベルトとの間に画素とは無関係に一様な電界が作用するようになり、その分、感光体上のトナーが中間転写ベルトに転写される際、広がり易くなる。
特に、本例では、潜像形成と同様の階調方式を利用することで、画素上のトナー付着量が異なってもそれに応じた転写電界を形成することができ、画像濃度に応じた転写を容易に実現することもできるようになる。
このように、画素電極に対して印加する電圧を変化させることで、転写時の画像の広がりを抑えることができ、画像のシャープさも保つことができるようになる。
図14(a)は、本例での転写時の転写電界を表したもので、像保持体上には静電潜像に沿って付着したトナー量の異なる部分があり、これを転写する際、画像濃度(トナー付着量)に応じた転写電界を加えるようにしている。つまり、トナー付着量が多い部位では転写電界を大きく、トナー付着量が少ない部位では転写電界を小さくすることで、像保持体上の単位トナー量に対する転写電界をトナー付着量に関係なく略均一にすることができ、トナー付着量が多い部位ではトナーが多く転写される一方、トナー付着量が少ない部位ではトナーが少なく転写されるようになる。そのため、像保持体上の画像により忠実な画像を中間転写ベルト(転写媒体に相当)上に形成することができるようになる。
一方、比較モデルでは、図14(b)に示すように、感光体と転写媒体との間の転写電界はトナー付着量に関係なく感光体と転写媒体との間に作用するため、トナーの絶縁性が効いてトナー量の多い部位の方が却って転写電界が小さくなる。そのため、特にトナー量の多い部位からの転写が少なくなり、結果的に転写されるトナー量は感光体上に付着していたトナー付着量との相関が取れなくなるようにもなる。
−清掃−
図12(e)に示すように、清掃時には、画像信号に基づく電圧を画素に印加することで、残留トナーが多い画素も、少ない画素も両者共に効率的な清掃が可能になる。一方、比較モデルでは、清掃部材に電圧を印加しても、感光体と清掃部材との間に一様な電界が形成されることから、残留トナーの多い部位での清掃性能が低下する虞がある。
また、このような方式では、帯電器を使用しないことから、帯電器自身がトナーに汚染され帯電不良を起こしたり、帯電器から発生する放電生成物が像保持体20表面を変質させたり、また、放電生成物により清掃性能を低下させたりすることがない。更に、画素電極34へ画像の種類に対応した清掃電圧を印加することにより、清掃効率を向上させ、像保持体20と清掃部材42との接触圧も小さくすることができ、像保持体20及び清掃部材42自体の損傷も軽減されるようになる。
更に、清掃部材42による清掃時に画素電極34を利用し、画素電極34夫々に清掃電圧を印加する一方、転写時には画素電極34を利用せずに、像保持体20と転写器43との間に転写電界を印加して転写するようにすることもできる。
そして、本実施の形態では、画素毎に蓄積容量35を備える方式を示したが、像保持体20と現像器41との対向領域の近傍で、画素電極に書き込む(ゲート側にON電圧を印加する)ようにすれば、蓄積容量35を備えていない場合でもTFT33自体の容量を利用することでトナー像を形成することは可能となる。
例えば、図17(a)(b)は転写時の変形形態1を示すもので、(a)は転写時のフロー、(b)は転写時の転写電界を示している。つまり、特徴抽出部にて画像が画像部領域であるか背景部領域であるかを抽出し、背景部領域があれば、画像部領域に通常の転写電界を作用させると共に、背景部領域にトナー本来の極性と異なる極性に帯電されたトナー(逆極性トナー)の転写を防ぐ電界を作用させるようにしてもよい。
これは、背景部領域へのトナーのかぶり防止を目的とする。つまり、かぶりが問題となる場合の多くは、トナー(又は現像剤)の劣化や環境変動等によって、トナー(又は現像剤)中に逆極性トナーが発生し、この逆極性トナーが背景部領域へ付着することである。そのため、背景部領域への逆極性トナーの付着を防ぐような転写電界が作用するように画素電極への転写電圧を印加することで、かぶりの防止を行うことができるようになる。更には、このような電位構成とすることで、画像部領域と背景部領域との電位関係から、画像部領域のトナーを画像部領域に閉じこめる方向の電界が作用するようになり、トナーの飛び散りを防止することにも有効に作用するようになる。一方、比較モデルにあっては、背景部領域の感光体電位と転写電圧との関係は、逆極性トナーの転写を妨げる方向の電界が作用するが、トナーと中間転写ベルトとの付着力が高いため、かぶりを防止するには十分な電界とは言い難いものでしかなかった。
これは、転写時の転写電流により、中間転写ベルトを通して転写電流が像保持体を帯電させ、この帯電パターンが次の画像に影響するゴーストの発生を抑えるようにするものである。つまり、通常、画像部領域と背景部領域とでは、トナーの絶縁性が高いことにより、背景部領域の方が帯電され易くなる。そのため、背景部領域の画素電極に転写電界が略ゼロとなるような電圧を印加することで、背景部領域の帯電による影響を取り除くことができるようになる。一方、比較モデルでは、背景部領域も含む画像全体に転写電界が加わるため、このようなゴースト防止を行うことはできない。
これは、線画像領域は像保持体への付着力が強いため転写が難しいが、線画像領域の転写電界がベタ画像領域の転写電界より大きくなるように画素電極へ高電圧を印加することで、線画像領域の転写率を向上させることができるようになり、画像としての細線再現性等を向上させることができるようになる。
通常、背景部領域に付着するトナー(残留トナー)は逆極性に帯電していることが多いため、このように、背景部領域に逆方向の清掃電界を作用させるようにすれば、背景部領域を効果的に清掃することができるようになる。一方、比較モデルでは、清掃前に帯電器でトナーの帯電極性を揃える必要があったが、帯電器ではこのように帯電極性を揃える調整能力が低く、十分な清掃効率を得ることが困難であった。また、このような帯電器を設けること自体が、その大きさやコストの点から大きなマイナス要因ともなり、その普及を妨げていた。
同図において、図8に示した画素電極駆動装置80と異なるのは、ここでは、特徴抽出部96,99を用いずに、単にメモリ部91からの画像データを二値化する二値化変換部102,103を転写制御部95及び清掃制御部98が備えている点にある。つまり、画素電極34に対し、転写時に転写電圧を「1」のレベルとするか、「0」のレベルとするか、あるいは、清掃時に清掃電圧を「1」のレベルとするか、「0」のレベルとするかの二者択一を行うようにしている。このようにしても、転写時や清掃時において、転写電界や清掃電界が、中間転写ベルト50と画素電極34の間、あるいは、清掃部材42と画素電極34の間に有効に作用し、良好な画像が形成されるようになる。
図22は、実施の形態2の画像形成装置の概略構成を示す。本実施の形態の画像形成装置は、実施の形態1の画像形成装置と異なり、一つの像保持体の周りに複数の現像器を設けたものとなっている。
そして、転写を終えた像保持体200の画素電極には、清掃部材420に達するまでに画像信号に対応した清掃電圧が印加され、清掃部材420を接地することで、両者間に有効な清掃電界を発生させ、像保持体200上の残留トナーが清掃されるようになる。
本実施例は、本件の画像形成方式の有効性を確認するために、画像濃度が異なる場合の転写時の作用について評価したものである。通常、転写前の画像に、濃度が低い低濃度領域と濃度が高い高濃度領域とが混在する場合には、印加する転写電圧に対し、低濃度領域と高濃度領域とは夫々異なる転写率の変化傾向を示すようになる。
図24は、低濃度領域及び高濃度領域での印加される転写電圧と転写率との関係を示したもので、低濃度領域では、高濃度領域に比べ、同じ転写電圧では転写率が高い傾向を示している。しかしながら、両者の関係はある転写電圧を境に逆転し、高濃度領域の方が低濃度領域より転写率が大きくなる。つまり、低濃度領域を転写するには、転写電圧を小さくする必要があり、大きすぎると放電によって却って良好な転写がなされなくなり(放電マークが発生)、転写率も低下する(図中放電ぬけ領域)。また、小さすぎると、濃度むらの発生に繋がる(図中濃度むら領域)。一方、高濃度領域では、良好な転写を行うには転写電圧を大きくする必要があり、小さすぎると濃度むらが発生するようになる(図中濃度むら領域)。更に、低濃度領域と高濃度領域とに対し同じ転写電圧を印加するようにすると、カラー画像での色再現性も低下する傾向にある。
そのため、低濃度領域と高濃度領域とが混在する場合、両者の関係を満たす転写電圧を印加することは困難であった。
これに対し、本例では、画素毎に印加する転写電圧を異なるようにできることから、その画素に付着しているトナー量に合わせて転写を行うことができ、低濃度領域及び高濃度領域の再現性が大きく向上するようになる。尚、図中DMAは現像トナー量(Development Mass Area)の略である。
本例では像保持体を帯電させるための放電がないことから、比較例として図23の感光体を用いた比較モデルの構成を用い、放電による感光体の摩耗がどうなるのかを確認した。評価は、帯電ロールにAC電圧を印加し、その周波数とピーク電圧を変更して、所定時間経過した後の感光体自体の摩耗量を測定した。
結果は、AC電圧に対し比例して摩耗量が増加する傾向を示した。
このことから、AC電圧を大きくすることにより放電量が増加することで、その放電によって感光体表面が摩耗促進される傾向にあることが判明した。つまり、放電によって感光体摩耗が促進され、このことは感光体表面の粗面化を促進する結果となる。そのため、感光体に対するトナー付着力が大きく変化したり、清掃性が低下するようになり、結果的に得られる画質低下に繋がる傾向がある。
一方、本例では、このような帯電そのものを行わないことから、このような画質劣化を抑えることができるようになる。
次に、放電の発生量と感光体上に発生する放電生成物の量との関係を確認するために、比較例1と同様の構成を用い、放電を多く発生した条件(AC電圧を大)と、放電が少ない条件(AC電圧を小)としたときに、画像形成サイクルに対し、感光体表面に堆積する放電生成物の量をイオンクロマトグラフィーによるアンモニウムイオンの検出量として測定した。
結果は、放電が多い方が明らかにアンモニウムイオンの量が多くなる傾向が得られ、このことは、感光体表面に堆積する放電生成物の量が放電量に比例して多くなることを意味している。そして、このような放電生成物は、帯電時の均一帯電を阻害すると共に、吸湿による低抵抗化も起こすようになり、画像流れ等の画質欠陥を発生するようにもなる。
このような放電生成物に対しては、本例では、放電を気にする必要がないことから、像保持体への放電生成物の堆積をほぼ無視してもよいようになる。
更に、比較例1と同様の構成を用い、放電生成物により清掃部材としてブレードを用いたときの感光体とブレードとの摩擦力を感光体の回転トルクとして評価した。記録材として白紙を通紙し、帯電ロールに放電状態としてAC電圧を印加したものと、AC電圧をゼロとしたものとの比較を行った。
結果は、放電大では短時間のランニングでトルク(静トルク)が大きく増加する傾向を示したのに対し、放電小ではトルクの増加は小さく抑えられる傾向となることが判明した。このことから、放電により感光体表面が粗面化し、ブレードが引っ掛かり易くなってトルクが上昇するようになることが判明した。
したがって、本例のように、放電がない状態では、回転トルクも長期に亘って安定するため、例えばバンディング等の発生を抑えることができ、長期に亘って安定した画質を維持することができるようになる。
Claims (12)
- 移動可能な支持体及びこの支持体に支持されて且つ画素単位で縦横に配列された画素電極を有する像保持体と、
前記画素電極夫々に対し画像信号に基づいた潜像電圧を印加することで前記像保持体に潜像を形成する潜像形成手段と、
この潜像形成手段にて形成された潜像をトナーにて現像する現像手段と、
前記画素電極夫々に画像信号に基づいた転写電圧を印加することで前記現像手段にて現像されたトナー像に対し転写媒体に転写する転写電界を作用させる転写手段と、
前記転写手段に印加すべき転写電圧が調整可能な転写電圧調整手段と、を備え、
前記転写電圧調整手段は、前記画像信号から画像の特徴を抽出する特徴抽出部と、この特徴抽出部にて抽出された画像の特徴に基づいて転写電圧を決定するための転写制御信号を生成する転写制御信号生成手段と、この転写制御信号生成手段によって決定された転写電圧を設定する転写電圧設定手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記特徴抽出部は、画像濃度が高い領域である高濃度領域又は画像濃度が低い領域である低濃度領域かを抽出し、
前記転写制御信号生成手段は、前記特徴抽出部の判別結果に基づいて高濃度領域に作用する転写電界が低濃度領域に作用する転写電界より大きくなるように転写制御信号を生成するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2記載の画像形成装置において、
前記転写制御信号生成手段は、高濃度領域と低濃度領域とが隣接する場合には低濃度領域の高濃度領域に隣接する境界部に作用する転写電界がそれ以外の低濃度領域よりも大きくなるように転写制御信号を生成するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記特徴抽出部は、画像部以外の背景部である背景部領域か否かを抽出し、
前記転写制御信号生成手段は、前記特徴抽出部の抽出結果に基づいて背景部領域に作用する転写電界の方向が画像部領域に作用する転写電界と異なる方向になるように転写制御信号を生成するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記特徴抽出部は、画像部以外の背景部である背景部領域か否かを抽出し、
前記転写制御信号生成手段は、前記特徴抽出部の抽出結果に基づいて背景部領域に作用する転写電界が略ゼロになるように転写制御信号を生成するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記特徴抽出部は、線画像が形成される線画像領域又はベタ画像が形成されるベタ画像領域かを抽出し、
前記転写制御信号生成手段は、前記特徴抽出部の抽出結果に基づいて線画像領域に作用する転写電界がベタ画像領域に作用する転写電界より大きくなるように転写制御信号を生成するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 移動可能な支持体及びこの支持体に支持されて且つ画素単位で縦横に配列された画素電極を有する像保持体と、
前記画素電極夫々に対し画像信号に基づいた潜像電圧を印加することで前記像保持体に潜像を形成する潜像形成手段と、
この潜像形成手段にて形成された潜像をトナーにて現像する現像手段と、
前記画素電極夫々に画像信号に基づいた転写電圧を印加することで前記現像手段にて現像されたトナー像に対し転写媒体に転写する転写電界を作用させる転写手段と、
前記画素電極夫々に画像信号に基づいた清掃電圧を印加することで転写を終えた像保持体表面に対し当該表面を清掃する清掃電界を作用させる清掃手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 移動可能な支持体及びこの支持体に支持されて且つ画素単位で縦横に配列された画素電極を有する像保持体と、
前記画素電極夫々に対し画像信号に基づいた潜像電圧を印加することで前記像保持体に潜像を形成する潜像形成手段と、
この潜像形成手段にて形成された潜像をトナーにて現像する現像手段と、
前記像保持体との間で転写電界を作用させ且つ前記現像手段にて現像された像保持体上のトナー像を転写媒体に転写する転写手段と、
前記画素電極夫々に画像信号に基づいた清掃電圧を印加することで転写を終えた像保持体表面に対し当該表面を清掃する清掃電界を作用させる清掃手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7又は8記載の画像形成装置において、
前記清掃手段に印加すべき清掃電圧が調整可能な清掃電圧調整手段を備え、
この清掃電圧調整手段は、トナーを前記画素電極から引き剥がす方向に画素電極夫々に対して印加する清掃電圧を決定するための清掃制御信号を生成する清掃制御信号生成手段と、この清掃制御信号生成手段によって決定された清掃電圧を設定する清掃電圧設定手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7又は8記載の画像形成装置において、
前記清掃手段に印加すべき清掃電圧が調整可能な清掃電圧調整手段を備え、
この清掃電圧調整手段は、前記画像信号から画像の特徴を抽出する特徴抽出部と、この特徴抽出部にて抽出された画像の特徴に基づいて清掃電圧を決定するための清掃制御信号を生成する清掃制御信号生成手段と、この清掃制御信号生成手段によって決定された清掃電圧を設定する清掃電圧設定手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10記載の画像形成装置において、
前記特徴抽出部は、画像濃度が高い領域である高濃度領域又は画像濃度が低い領域である低濃度領域かを抽出し、
前記清掃制御信号生成手段は、前記特徴抽出部の抽出結果に基づいて高濃度領域に作用する清掃電界が低濃度領域に作用する清掃電界より大きくなるように清掃制御信号を生成するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10記載の画像形成装置において、
前記特徴抽出部は、画像部以外の背景部である背景部領域か否かを抽出し、
前記清掃制御信号生成手段は、前記特徴抽出部の抽出結果に基づいて背景部領域に作用する清掃電界の方向が画像部領域に作用する清掃電界と異なる方向になるように清掃制御信号を生成するようにしたことを特徴とする画像形成装置。
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