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JP5163679B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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JP5163679B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、回転多面鏡を回転駆動させるブラシレスモータに関する。
電子写真方式の画像形成装置には、光源からの光ビームを偏向して感光体上に照射するための回転多面鏡を有する光走査機構を備えるものがある。また、回転多面鏡を回転駆動するための駆動モータとして、ブラシレスモータが使用されることがある。ブラシレスモータでは、ロータの位置を検出して各コイルへの通電タイミングを制御する必要がある。従来の画像形成装置では、ロータの近傍に複数のホール素子を配置し、各ホール素子からの出力信号に基づきロータの位置を検出していた(特許文献1参照)。
ところが、上記従来の画像形成装置では、ロータに対する各ホール素子の配置バラツキ等によってロータの位置を精度よく検出できず、ブラシレスモータの回転制御が不安定になるおそれがあった。
そこで、本願の出願人は、ホール素子を利用せずにブラシレスモータの回転制御を実行することが可能な画像形成装置について既に開発した(特願2009−88404号)。具体的には、この画像形成装置は、ブラシレスモータの各コイルへの通電をオンオフする通電切替部と、ロータの回転によってコイルに発生する誘起電圧に基づく検出信号を出力する電圧検出部と、検出信号に基づき通電切替部による通電のオンオフを制御するモータ制御部と、を備える。
特開平11−129538号公報
ところが、ホール素子を利用しない上記画像形成装置では、例えば一の画像形成指令に基づく画像形成動作が終了した後、ブラシレスモータを惰性で回転させると、当該ブラシレスモータの回転速度が、上記誘起電圧を検出できない程度まで低下してしまうことがある。このとき、ブラシレスモータは惰性回転している上に誘起電圧が検出できないため、適正に回転制御ができない。そして、このような回転制御が不能なときに次の画像形成指令を受けても、ブラシレスモータを適正に回転制御できず、当該次の画像形成指令に基づく画像形成動作の開始が遅れてしまうおそれがあった。なお、ブラシレスモータの回転制御を、画像形成動作の終了後も継続することが考えられるが、これでは、次の画像形成指令を受けるまでの多量の電力が消費されてしまうおそれがあり、好ましくない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、省電力化を図りつつ、画像形成動作の終了後、次の画像形成指令を受けてから画像形成動作を開始するまでの時間が長期化することを抑制することが可能な画像形成装置を提供するところにある。
上記の目的を達成するための手段として、第1発明に係る画像形成装置は、光ビームを発光する光源と、感光体と、複数のコイルが配置されたステータ、及び、磁石が配置されたロータを有するブラシレスモータと、前記ブラシレスモータによって回転駆動され、前記光源から発光された光ビームを周期的に偏向し、前記感光体上に走査ラインを形成する回転多面鏡と、前記各コイルへの通電をオンオフする通電切替部と、前記ロータの回転によって前記コイルに発生する誘起電圧に基づく検出信号を出力する電圧検出部と、前記検出信号に基づき前記通電切替部による通電のオンオフを制御するモータ制御部と、を備え、前記モータ制御部は、一の画像形成動作が終了した後の非画像形成期間において、前記ブラシレスモータの回転速度を、前記画像形成動作時の速度よりも低く、且つ、前記電圧検出部で前記誘起電圧を検出可能な速度に維持する低速度処理を実行する。
この発明によれば、一の画像形成動作が終了した後の非画像形成期間において、ブラシレスモータの回転速度を、画像形成動作時の速度よりも、且つ、電圧検出部で誘起電圧を検出可能な速度に維持する低速度処理が実行される。このように非画像形成期間の回転速度を、画像形成動作時の速度よりも低くすることで、非画像形成期間も画像形成動作時の速度を維持する構成に比べて省電力化を図ることができる。しかも、この非画像形成期間において次の画像形成動作の開始指示があった場合でも、誘起電圧を検出して検出信号に基づきブラシレスモータを正常に回転駆動させることが可能である。このため、ブラシレスモータの回転速度が、誘起電圧を検出不能な速度まで低下することを許容する従来の画像形成装置に比べて、早期に次の画像形成動作を開始させることができる。
第2の発明は、第1の発明の画像形成装置であって、前記モータ制御部は、前記非画像形成期間であっても前記一の画像形成動作の終了時から基準時間だけ経過したときには、前記低速度処理を停止する。
この発明によれば、非画像形成期間内において、一の画像形成動作の終了時から基準時間を経過する前までは上記低速度処理を実行し、次の画像形成動作の開始指示を受けたときに同動作を早期に開始できる状態を維持する。しかし、その状態を長時間維持すると、例えば低速度処理のための消費電力が増大するなど、好ましくない場合があり得る。
そこで、この発明では、一の画像形成動作の終了時から基準時間を経過したときには低速度処理を停止するようにして消費電力を抑制するようにしている。
第3の発明は、第2の発明の画像形成装置であって、前記モータ制御部は、前記低速度処理を停止する際に、前記ブラシレスモータを強制停止させる。
この発明によれば、低速度処理を停止した時には、ブラシレスモータを惰性で停止させるのではなく、例えば逆電流を流すなどして強制停止させる。このため、仮に、低速度処理を停止した直後に、次の画像形成動作の開始指示を受けた場合でも、ブラシレスモータが惰性回転している場合に比べて、ロータの初期位置を正確に把握できるため、ブラシレスモータの回転制御を安定且つ迅速に行うことができる。
第4の発明は、第2または第3の発明の画像形成装置であって、前記感光体から被画像形成媒体に形成されたトナー像を熱定着させる定着器と、前記画像形成動作時に前記定着器の温度を定着可能温度に維持する定着温度制御を行い、前記非画像形成期間に前記定着温度制御を停止する熱制御部と、を備え、前記基準時間は、前記非画像形成期間において前記定着器の温度が前記定着可能温度よりも低い閾値温度まで低下するまでの時間(、または、前記定着器の温度が前記閾値温度まで低下してから所定時間経過した時間)である、画像形成装置。
非画像形成期間において定着器の温度がある程度低くなっているときに、次の画像形成動作の開始指示があった場合、定着器の温度が定着可能温度に達するまでに時間がかかる。従って、このような場合には、ブラシレスモータの回転制御の迅速性よりも、定着温度制御を停止して省電力を優先したい場合に対応することができる。
第5の発明は、第4の発明の画像形成装置であって、前記定着温度制御により、前記定着器の温度を前記閾値温度から前記定着可能温度に到達するまでの時間は、前記モータ制御により、前記ブラシレスモータを停止状態から前記画像形成動作時の回転速度での回転状態に到達するまでの時間以上である。
この発明によれば、定着器の温度が閾値温度以下となって低速度処理が停止された後、ブラシレスモータの停止状態で、次の画像形成動作の開始指示を受けた場合でも、定着器の温度が定着可能温度に到達するまでに、ブラシレスモータを画像形成動作時の回転速度の回転状態に到達させることができる。
第6の発明は、第4または第5の発明の画像形成装置であって、前記モータ制御部は、前記非画像形成期間において、前記定着器の温度低下に応じて低下する回転速度であって、且つ、画像形成動作の開始指示を受けたとしたときに、遅くとも前記定着温度制御により前記定着器の温度が前記定着可能温度に達するまでに、前記モータ制御により前記画像形成動作時の回転速度まで復帰させることが可能な回転速度で前記ブラシレスモータの回転駆動を制御する。
この発明によれば、非画像形成期間中に画像形成動作の開始指示を受けた場合でも、定着器の温度が定着可能温度に到達するまでに、ブラシレスモータを画像形成動作時の回転速度の回転状態に到達させることができる。
第7の発明は、第1から第6のいずれか一つの発明の画像形成装置であって、前記画像形成動作が終了した後、所定時間内に次の画像形成動作の開始指示がない場合に前記画像形成動作時よりも消費電力を低下させる省電力モードに移行する移行部を備え、前記制御部は、前記省電力モードの実行期間中には前記低速度処理を実行しない。
省電力モードで低速度処理を実行すると、省電力化の障害になり得る。このため、省電力モードに移行したら、低速度処理を実行しないことが好ましい。
本発明によれば、画像形成動作の終了後、次の画像形成指令を受けてから画像形成動作を開始するまでの時間が長期化することを抑制することが可能である。
本発明の一実施形態に係るレーザプリンタの要部側断面図 レーザプリンタの電気的構成を例示するブロック図 スキャナ部の構成を示す模式図 FG信号及び通電オンオフ信号の波形を示すタイムチャート 回転制御処理を示したフローチャート 誘起電圧の検出と受光センサでの受光のタイミングパターンを示したタイムチャート ブラシレスモータの低速度処理を示すフローチャート 非印刷期間における定着器の温度及びブラシレスモータの回転速度の変化を示すタイムチャート
本発明の一実施形態を図1〜図8を参照しつつ説明する。
(1)レーザプリンタの構成
図1は、レーザプリンタ1(本発明の「画像形成装置」の一例)の要部側断面図である。以下、同図の紙面右方を、レーザプリンタ1の前方として説明する。レーザプリンタ1は、本体フレーム2内に、用紙等のシート3(本発明の「被画像形成媒体」の一例)を給紙するためのフィーダ部4や、給紙されたシート3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
なお、レーザプリンタ1は、単色プリンタだけでなく、2色以上のカラープリンタでもよい。また、画像形成(印刷)機能を有していれば、例えば、ファクシミリ機能、コピー機能、読み取り機能(スキャナ機能)等を備えた複合機であってもよい。
フィーダ部4は、トレイ6、押圧板7、ピックアップローラ8、一対のレジストレーションローラ9,9を備えている。押圧板7は、その後端部を中心に回転可能とされており、押圧板7上の最上位にあるシート3がピックアップローラ8に向かって押圧されている。そして、シート3は、ピックアップローラ8の回転によって1枚毎に取り出される。
取り出されたシート3は、レジストレーションローラ9,9によってレジストされた後に転写位置に送られる。転写位置は、シート3に感光体10上のトナー像を転写する位置であって、感光体10と転写ローラ11との接触位置である。
画像形成部5は、例えば、スキャナ部12、プロセスカートリッジ13および定着器14を備えている。スキャナ部12は、光源15(図3参照)、及び、ポリゴンミラー16(本発明の「回転多面鏡」の一例)等を備えている。光源15から発光されたレーザ光L(本発明の「光ビーム」の一例)は、ポリゴンミラー16によって周期的に偏向されつつ感光体10の表面上に照射される。スキャナ部12の詳細については後述する。
また、プロセスカートリッジ13は、感光体10(ドラムタイプに限らずベルトタイプでもよい)、及びスコロトロン型の帯電器17、現像ローラ18を備えている。帯電器17は、感光体10の表面を一様に正極性に帯電させる。帯電された感光体10の表面は、スキャナ部12からのレーザ光Lにより露光され、静電潜像が形成される。次いで、現像ローラ18の表面上に担持されるトナーが、感光体10上に形成された静電潜像に供給され現像化されトナー像が形成される。
トナー像が形成されたシート3は、そのトナー像が定着器14によって熱定着され、排紙パス19を介して排紙トレイ20上に排紙される。
(2)レーザプリンタの電気的構成
図2は、レーザプリンタ1の電気的構成を例示するブロック図である。
レーザプリンタ1は、CPU21、ROM22、RAM23、EEPROM24、フィーダ部4、画像形成部5、各種ランプや液晶パネルなどからなる表示部25、入力パネルなどの操作部26、温度センサ27などを備えている。これら以外にも、外部機器と接続するための図示しないネットワークインタフェースなどが設けられている。
温度センサ27は、定着器14が有する加熱ローラ14Aの近傍に配置され、当該加熱ローラ14Aの温度(本発明の「定着器の温度」の一例)を検出し、その検出温度に応じた温度検出信号を出力する。CPU21は、印刷処理を実行する際、温度センサ27からの温度検出信号に基づき、加熱ローラ14Aの温度が定着可能温度値Tt[℃]を維持するよう定着器14を制御する、定着温度制御の実行を開始する。このとき、CPU21は本発明の「熱制御部」として機能する。なお、定着可能温度値Tt[℃](例えば200[℃])は、プロセスカートリッジ13により転写されたトナー像をシート3に熱定着可能な温度である。
(3)スキャナ部の構成
図3は、スキャナ部12の構成を示す模式図である。スキャナ部12は、レーザ光Lを発光する光源(例えば半導体レーザ)15、第1レンズ部30、ポリゴンミラー16、第2レンズ部31、受光センサ32、ブラシレスモータ(ポリゴンモータ)33、制御基板34等を備える。
第1レンズ部30は、コリメータレンズやシリンドリカルレンズなどで構成されており、光源15から発光されたレーザ光Lを透過してポリゴンミラー16に照射させる。第2レンズ部31は、fθレンズやシリンドリカルレンズなどで構成されており、ポリゴンミラー16にて偏向(反射)されたレーザ光Lを透過して感光体10上に照射させる。
ポリゴンミラー16は、複数(本実施形態では例えば6つ)のミラー面で構成されており、ブラシレスモータ33によって高速で回転駆動される。ポリゴンミラー16は、高速回転されることで、光源15から発光されたレーザ光Lを周期的に偏向し、第2レンズ部31を介して感光体10上に走査ラインを順次形成する。なお、走査ラインは、画像データの各ラインデータに応じたドット状の露光ラインであり、各ラインデータが画像の空白部分に対応する場合には走査ラインは形成されない。
ブラシレスモータ33は、例えば3相のブラシレスDCモータであり、U相、V相、W相の各コイルが配置されたステータ(固定子)35、及び、界磁用永久磁石(本実施形態では例えば10極)が配置されたロータ(回転子)36を有する。また、ブラシレスモータ33は、各コイルがスター結線で配置されている。そして、ポリゴンミラー16は、ロータ36と共に一体的に回転する。
制御基板34には、ブラシレスモータ33を回転駆動する駆動回路37、及び、制御回路38(本発明の「モータ制御部」の一例)等が実装されている。駆動回路37は、例えばインバータ37A(本発明の「通電切替部」の一例)を備え、各コイルへの通電をオンオフ(入り切り)する。制御回路38は、例えばASICで構成されており、上記CPU21からの指示に基づき光源15の発光制御と、ブラシレスモータ33(ポリゴンミラー16)の回転制御とを行う。
受光センサ32は、ポリゴンミラー16で偏向されたレーザ光Lが感光体10に達する前に当該レーザ光Lを受光する位置に配置されている。受光センサ32は、レーザ光Lによる各走査ラインの書き出しタイミングを決定するためのものであって、光源15から発光されたレーザ光Lを受光してBD(Beam Detect)信号を制御回路38に出力する。なお、受光センサ32は、レーザ光Lが感光体10を通過した後に当該レーザ光Lを受光する位置に配置してもよい。
(4)ロータの位置検出のための構成
制御回路38は、ホール素子等の位置検出素子を利用せずにロータ36の位置を検出する。即ち、ステータ35に対するロータ36の回転に伴って各コイルに発生する誘起電圧に基づきロータ36の位置を検出する。
ロータ36の回転により、各コイルには、S極の磁石とN極の磁石とが交互に接近(着磁)し、これに伴ってコイル中の磁束が変化して各コイルに誘起電圧が発生する。また、各コイルのインピーダンスは、その接近する磁石がS極かN極かによって異なる。従って、誘起電圧は、S極が接近したときとN極が接近したときとで異なるレベルに周期的に変化した波形(例えば正弦波)を示す。従って、この誘起電圧を検出することにより、ロータ36の位置(各コイルにどの極性の磁石が接近しているか)を検出することが可能になる。
誘起電圧を検出するための構成は次の通りである。図3に示すように、駆動回路37は、各コイルに対応する3つの電圧検出回路39,39,39(本発明の「電圧検出部」の一例)を備える。各電圧検出回路39は、対応するコイルの端点P(駆動回路37と接続される側のコイルの端部)とスター結線の中位点Oとの間の電圧差(誘起電圧を含む)に応じた検出信号を出力する。駆動回路37は、各検出信号を、例えば図示しないコンパレータを介して、誘起電圧の変化(各コイルに接近する磁石の極性の入れ替わり)に応じてレベル反転するハイロー信号(以下、FG信号という)に変換して制御回路38に与える。
図4は、FG信号及び通電オンオフ信号の波形を示すタイムチャートである。同図に示すように、各相に対応するFG信号は、互いに略120度ずつ位相がずれた波形として制御回路38に与えられる。そして、制御回路38は、各FG信号に応じた通電オンオフ信号を駆動回路37に与えて各コイルへの通電の入り切りを制御し、これにより、ブラシレスモータ33を回転駆動することができる。なお、通電オン期間のうち、PWM信号の振幅が徐々に増加/減少している箇所は、他の相のコイルに通電した時に通電される。PWM信号の振幅が一定の箇所は、自身の相のコイルに通電した時である。そして、誘起電圧は、通電オン期間のうち、PWM信号の振幅が徐々に増加している期間において、チョッピングのオフ期間に検出される。
また、制御回路38は、例えばパルス幅変調によって通電オン時の通電量を調整することにより、ブラシレスモータ33の回転速度を変更することができる。具体的には、図4に示すように、制御回路38は通電オン時にPWM信号に基づきインバータ37Aをチョッピング制御しつつ、このPWM値(デューティ比)を変更することによりブラシレスモータ33の回転速度を変更する。
なお、各PWM信号の先頭パルスは、パルス幅及び振幅の少なくともいずれか一方が後続のパルス群よりも大きい値に設定されている。このため、各通電オン当初に比較的大きい駆動電流を流して、ブラシレスモータ33を円滑に回転駆動させることができる。また、上記後続のパルス群は、段階的に振幅が高くなり、その後、段階的に振幅が低くなっている。このため、通電オンオフの切り替え時におけるノイズ発生を抑制することができる。
また、図3に示すように、制御基板34は、ブラシレスモータ33(ポリゴンミラー16)の設置場所から離間した位置に配置されており、制御基板34とブラシレスモータ33とは、3つのコイルの端点P及び中位点0とそれぞれ接続された4本の信号線のみによって接続されている。
(5)ブラシレスモータの回転制御
図5はブラシレスモータ33の回転制御処理を示すフローチャートである。例えば、ユーザが操作部26にて印刷要求のための入力操作をしたり、図示しない外部機器(例えばパーソナルコンピュータ)がレーザプリンタ1に印刷要求(印刷データを含んでもよい)を送信したりすると、CPU21は、その印刷要求に基づき、制御回路38にポリゴンミラー16の回転開始指令(本発明の「画像形成動作の開始指示」の一例)を送信する。制御回路38は、その回転開始指令を受けたときに、図5に示す回転制御処理を実行する。この回転制御処理では、起動時処理、回転方向検知処理、定速時処理を順次実行する。
(5−1)起動時処理
制御回路38は、起動時処理において、まず、例えばEEPROM24に記憶されたリトライ回数をゼロに初期化し、PWM周波数を低レベル(例えば125[kHz])に設定する(S1)。ここでPWM周波数とは、上記PWM信号のパルスの周波数であり、上記通電オン時のチョッピング制御の周波数である。
次に、制御回路38はロータ36の初期位置(起動前の停止位置)を検出する(S3)。具体的には、駆動回路37を制御して、各コイルに電流を流すことにより、コイル中の磁束がローラ36の位置に応じて変化し、これに伴って各FG信号が変化するので、このFG信号に基づきロータ36の初期位置を検出することができる。
次に、制御回路38は強制通電を実行する(S5)。具体的には、制御回路38は、上記初期位置の検出結果を踏まえて、駆動回路37により各コイルへの通電を順次オンオフして強制的に通電を行い、ロータ36の回転駆動を試みる。そして、FG信号に基づきロータ36が回転し始めたことを確認すると(S6:YES)、各コイルに生じる誘起電圧がFG信号に反映されるから、このFG信号に基づきロータ36の位置及びロータ36の回転速度を検出することが可能になる。なお、ロータ36の回転が確認できない場合には(S6:NO)、S27に進む。
また、制御回路38は、チョッピング制御中におけるオフ期間にFG信号の読み出しを行う。そこで、制御回路38は、上記S1で設定した低レベルのPWM周波数のPWM信号を駆動回路37に与えて各コイルへの通電のオンオフを制御し、FG信号に基づく回転速度制御を実行することで、ブラシレスモータ33の本格的な起動を試みる。
次に、制御回路38はFG信号に基づく回転速度制御によりブラシレスモータ33の回転速度が安定しているか否かを判断する(S7)。具体的には上記3つのFG信号のうち少なくとも1つの信号(本実施形態では1つのFG信号)のオンオフ周期に基づきブラシレスモータ33の回転速度を検出し、その検出した回転速度が所定の目標速度範囲内(例えば40000[rpm]との差が所定値以内 本発明の「画像形成動作時の速度」の一例)になっているか否かを判断する。
検出した回転速度が目標速度範囲外であれば(S7:NO)、回転速度が不安定であるとする。例えば上記S3でロータ36の初期位置の誤検出が生じていた場合、S5の強制通電後、ブラシレスモータ33が正常に回転駆動されず、回転速度が不安定になり、起動に失敗することがある。この場合、ブラシレスモータ33を停止させる。この際に例えば逆電流を流してブラシレスモータ33にブレーキをかける。これにより、素早くブラシレスモータ33を停止させ、リトライに備えることができる。
続いて、リトライ処理を実行する。具体的には、リトライ回数に1加算し(S25)、起動パラメータ(通電オンオフ信号の周波数、モータ進角やPWM値(モータ電流値))の一部または全部を変更し(S9)、S3に戻り、ブラシレスモータ33の再起動(リトライ)を試みる。例えば通電オンオフ信号の周波数やモータ進角を大きく(予測通電のタイミングを早く)したり、PWM値を増大させて起動電流を大きくしたりしてブラシレスモータ33をより起動し易くする。
検出した回転速度が目標速度範囲内であれば(S7:YES)、回転速度が安定しているとし、回転方向検知処理に移行する。
(5−2)回転方向検知処理
制御回路38は、この回転方向検知処理を実行することにより、ロータ36の回転方向が、感光体10に対する走査方向(主走査方向)に対応した方向に回転しているか否かを検知する。以下、主走査方向(図3の矢印方向)に対応する方向を「正回転方向」といい、その反対方向を「逆回転方向」という。
制御回路38は、回転方向検知処理において、まず光源15の発光を開始させる(S11)。これにより、受光センサ32は、ポリゴンミラー16にて偏向されたレーザ光Lを周期的に受光し、その受光タイミングに応じてBD信号を出力するようになる。
次に、制御回路38はBD信号チェックを行う(S13)。具体的には、BD信号の有無、BD信号の周期に基づくポリゴンミラー16の回転速度(以下、BD回転速度ということがある)が上記目標速度範囲内か否かを判断する。BD信号を検知できなかったり、BD回転速度が不安定であったりするなど、異常であると判断した場合には(S14:YES)、エラー処理(S27)として、例えばブラシレスモータ33の回転制御を停止したり、エラーに関する情報を表示部25に表示させたりする。一方、正常であると判断した場合には(S14:NO)S15に進む。
次に、制御回路38は、現在受けている1つのFG信号及びBD信号に基づき、誘起電圧の検出と受光センサ32での受光とのタイミングパターンを測定する(S15)。上記タイミングパターンは、ロータ36とポリゴンミラー16との配置関係によって決まるものであり、通常、回転方向によって異なるパターンとなる。従って、このタイミングパターンに基づきロータ36の回転方向を検知することができる。
具体的には、FG信号の変化タイミング(立上りまたは立下りタイミング)と、BD信号の変化タイミング(立上りまたは立下りタイミング)との時間差を所定数(1つ以上)分算出し、その算出した時間差を、上記タイミングパターンとする。
図6は誘起電圧の検出と受光センサ32での受光のタイミングパターンを示したタイムチャートである。図中のα、βは、FG信号の立上りタイミングから、BD信号の立下りタイミングまでの時間差を示し、αはロータ36が正回転方向に回転した場合の時間差であり、βはロータ36が逆回転方向に回転した場合の時間差である。
制御回路38は、図6に示すように、ロータ36が正回転方向に回転している場合、α1、α2、α3、α4、α5の順で時間差を周期的に算出することになる。一方、ロータ36が逆方向に回転している場合、β1、β2、β3、β4、β5の順で時間差を周期的に算出することになる。
一方、例えばEEPROM24には、基本パターンデータが予め記憶されている。この基本パターンデータには、正回転方向のパターンデータ(α1、α2、α3、α4、α5)と、逆回転方向のパターンデータ(β1、β2、β3、β4、β5)が含まれる。なお、基本パターンデータは、例えばレーザプリンタ1の製造段階で、ポリゴンミラー16を目標速度範囲内で安定回転させた状態で実験的に測定されたタイミングパターンに基づき生成されたものである。
制御回路38は、現在測定したタイミングパターンと基準パターンとを比較し、その比較結果に基づきロータ36の回転方向を検知する(S17)。具体的には、測定したタイミングデータが、正回転方向のパターンデータに一致する場合には正回転方向であると判断し、逆回転方向のパターンデータに一致する場合には逆回転方向であると判断する。そして、正回転方向であると判断した場合には(S17:YES)、定速時処理に移行する。
逆回転方向であると判断した場合には(S17:NO)、逆順印刷モードが設定されているか否かを判断する(S19)。逆順印刷モードは、ロータ36(ポリゴンミラー16)が逆回転していても、正回転時と同じ方向の画像を強制的に印刷するモードである。
この逆順印刷モードは、例えばユーザにより操作部26にて入力指示がされた場合や、レーザプリンタ1に設けられた温度センサ27による測定温度(環境温度)が所定温度以下である場合に設定される。環境温度がある程度低い場合には、ブラシレスモータ33内の潤滑油が硬化し円滑な回転制御ができなくなるおそれがあるため、リトライ処理を行うと時間が長くかかり好ましくないからである。
逆順印刷モードが設定されていれば(S19:YES)、画像データの各ラインデータにおける読み出し順序の設定を逆順に変更し(S21)、定速時処理に移行する。これにより印刷処理の実行時には、制御回路38は、各ラインデータに基づく光源15の発光制御を、ポリゴンミラー16が正回転方向に回転している場合とは逆転させたパターンで実行する。これにより、逆回転時でも、正回転時とほぼ同一の画像を強制的に印刷することができる。
図3に示すように、ポリゴンミラー16が正回転(反時計回り)するときに感光体10上に露光ライン1ライン分形成する場合、ポリゴンミラー16の一面において、光源15からのレーザ光Lが照射される始点をPs、反射光が受光センサ32に受光される点をPbd、終点をPg、とする。また、前記一面において、ラインデータの読み出し開始タイミングでのレーザ光Lが照射される点をQs、読み出し終了タイミングでのレーザ光Lが照射される点をQgする。このとき、ポリゴンミラー16が正回転する場合、ラインデータの読み出し開始タイミングは、受光センサ32による受光タイミングからレーザ光Lが線分PbdQsの長さだけ進むのに要する時間経過後となるが、ポリゴンミラー16が逆回転する場合、ラインデータの読み出し開始タイミングは、受光タイミングからレーザ光Lが線分(PbdPS+PgQg)の長さだけ進むのに要する時間経過後となる。
なお、制御回路38は、画像データの展開処理において、各ラインデータを正回転時とは逆順で展開したドットパターンを生成し、そのドットパターンに従った順序で光源15を発光制御する構成でもよいし、また、通常の展開処理がされたドットパターンを読み出す際に、その読み出し順序を正回転時とは逆順とし、その逆順のドットパターンに基づき光源15を発光制御する構成でもよい。
S19で逆順印刷モードが設定されていなければ(S19:NO)、現在のリトライ回数が上限回数に達しているか否かを判断し(S23)、達していなければ(S23:NO)、リトライ処理を実行する。具体的には、リトライ回数に1加算し(S25)、S9に戻り、上記S9以降の処理を再び繰り返す。
現在のリトライ回数が上限回数に達していれば(S23:YES)、エラー処理を実行し(S27)、本回転制御処理を終了する。
(5−3)定速時処理
制御回路38は、定速時処理において、FG信号に基づく回転速度制御から、BD信号に基づく回転速度制御に切り替え、ポリゴンミラー16の回転速度が安定しているか否かを判断する(S29)。具体的にはBD信号のオンオフ周期に基づきポリゴンミラー16の回転速度を検出し、その検出した回転速度が上記目標速度範囲内であるか否かを判断し、目標速度範囲外であれば(S29:NO)、回転速度が不安定であるとしてS25に戻る。
検出した回転速度が目標速度範囲内であれば(S29:YES)、回転速度が安定しているとし、PWM周波数を高レベル(例えば250[kHz])に切り替える(S31)。そして、再び、BD信号に基づき回転速度が目標速度内であるか否かを判断し(S33)、目標速度範囲外であれば(S33:NO)、回転速度が不安定であるとしてS25に戻る。一方、目標速度範囲内であれば(S33:YES)、回転速度が安定しているとし、本回転制御処理を終了し、これにより印刷処理の準備が完了する。その後に、CPU21は、フィーダ部4及び画像形成部5に印刷処理を開始させる。
(5−4)低速度処理
図7は、ブラシレスモータ33の低速度処理を示すフローチャートであり、図8は、上記印刷処理が終了した後の非印刷期間(非画像形成期間の一例)における定着器14の温度及びブラシレスモータ33の回転速度の変化を示すタイムチャートである。図8中において、Vtは目標速度範囲内の回転速度(例えば上記40000[rpm])を示し、Ttは定着可能温度を示すものとする。
非印刷期間になると、CPU21は、定着器14に対する上記定着温度制御を停止するとともに、制御回路38に印刷処理が終了したことを通知する。なお、CPU21は、例えば定着器14と排紙トレイ20との間にある排紙センサ(図示せず)から、その検出領域をシート3の後端が通過したことを示す信号を受けたことをトリガーとして、非印刷期間に移行したと判断する。
これにより、制御回路38は、光源15の発光制御を停止するとともに、低速度処理を実行する。制御回路38は、この低速度処理を実行することにより、ブラシレスモータ33の回転速度を、上記目標速度範囲Vtよりも低く、且つ、電圧検出回路39で誘起電圧を検出可能な速度に維持するようにインバータ37Aを制御する。換言すれば、ブラシレスモータ33の回転速度が、電圧検出回路39で誘起電圧を検出不能な速度まで低下しないようにインバータ37Aを制御する。なお、本実施形態では、誘起電圧を検出可能な速度の下限値は、例えば2000[rpm](後述する第4回転速度値Vd)である。また、制御回路38は、低速度処理の実行中に、次の回転開始指令を受けた場合には、当該低速度処理を中断し、上記起動時処理のS6に移行する。
具体的には、制御回路38は、まず印刷処理の終了直後に、FG信号に基づき、ブラシレスモータ33の回転速度を、目標速度値Vt[rpm]よりも低い第1回転速度値Va(例えば30000[rpm])に変更するようインバータ37Aを制御する。また、定着温度制御が停止されると、定着器14の温度は、時間経過に伴って低下していく(図8上段のタイムチャートの実線グラフ参照)。制御回路38は、温度センサ27からの温度検出信号を直接、或いは、CPU21を介して間接的に受けて定着器14の温度の監視を開始する。
そして、制御回路38は、定着器14の温度が第1温度値Ta[℃]よりも高い場合には(S1:YES)、ブラシレスモータ33の回転速度が、第1回転速度値Va(例えば30000[rpm])を維持するようインバータ37Aを制御する(S3)。その後、定着器14の温度が第1温度値Ta[℃]以下になると(S1:NO、且つ、S5:YES)、ブラシレスモータ33の回転速度を、第1回転速度値Va[rpm]よりも低い第2回転速度値Vb(例えば20000[rpm])に変更する(S7)。その後、定着器14の温度が第2温度値Tb[℃]以下になると(S5:NO、且つ、S9:YES)、ブラシレスモータ33の回転速度を、第2回転速度値Vb[rpm]よりも低い第3回転速度値Vc(例えば10000[rpm])に変更する(S11)。
更に、制御回路38は、定着器14の温度が第3温度値Tc[℃]以下になると(S9:NO、且つ、S13:YES)、ブラシレスモータ33の回転速度を、第3回転速度値Vc[rpm]よりも低い第4回転速度値Vd(誘起電圧を検出可能な下限値)に変更する(S15)。この第4回転速度値Vdは、図8に示すように、誘起電圧が検出不能な速度範囲(同図中の網掛け部分)よりもやや高い値であり、例えば実験などにより求めることができる。
その後、定着器14の温度が第4温度値Td[℃](本発明の「閾値温度」の一例)以下になると(S13:NO)、所定時間を経過した後に、ステータ35のコイルに、現在の方向とは逆の方向に回転させるための逆電流を流してブラシレスモータ33にブレーキをかける(本発明の「強制停止」の一例)ようインバータ37Aを制御し(S17)、本低速度処理を終了する。
以上のように、非印刷期間に入ると、制御回路38は、定着器14の温度低下に伴って、ブラシレスモータ33の回転速度を段階的に低下させていく(図8下段のタイムチャートの実線グラフ参照)。そして、各段階でも定着器14の温度と、ブラシレスモータ33の回転速度との関係は次の通りである。
(第1段階:印刷処理の終了直後、ブラシレスモータ33の回転速度=第1回転速度値Va)
第1段階では、定着器14の温度はほとんど低下しない。このため、第1段階のいずれかの時期において、定着温度制御を再開して定着器14の温度を、そのときの温度から定着可能温度値Tt[℃]に復帰させるまでにかかる時間と、インバータ37Aを制御してブラシレスモータ33の回転速度を、第1回転速度値Va[rpm]から目標速度値Vt[rpm]に復帰させるまでにかかる時間とがほぼ等しければよい(以下、「関係1」という)。
(第2段階:ブラシレスモータ33の回転速度=第2回転速度値Vb)
第2段階では、定着温度制御を再開して定着器14の温度を、第1温度値Ta[℃]から定着可能温度値Tt[℃]に復帰させるまでにかかる時間と、インバータ37Aを制御してブラシレスモータ33の回転速度を、第2回転速度値Vb[rpm]から目標速度値Vt[rpm]に復帰させるまでにかかる時間とはほぼ等しい(図8の点線グラフ、及び、ΔT1参照 以下、「関係2」という)。従って、制御回路38は、この第2段階において、次の印刷要求に基づき回転開始指令を受けたとしても、遅くとも定着器14の温度が定着可能温度値Tt[℃]に到達するまでに、ブラシレスモータ33の回転速度を目標速度値Vt[rpm]に到達させることができる。前述したように印刷処理では、スキャナ部12による露光の後に定着器14による熱定着が行われるから、このような構成であれば、定着器14の温度を不必要に早い時期から定着可能温度値Tt[℃]にさせて無駄な消費電力を費やすことを抑制できる。
(第3段階:ブラシレスモータ33の回転速度=第3回転速度値Vc)
第3段階では、定着温度制御を再開して定着器14の温度を、第2温度値Tb[℃]から定着可能温度値Tt[℃]に復帰させるまでにかかる時間と、インバータ37Aを制御してブラシレスモータ33の回転速度を、第3回転速度値Vc[rpm]から目標速度値Vt[rpm]に復帰させるまでにかかる時間とがほぼ等しい(図8の点線グラフ、及び、ΔT2参照 以下、「関係3」という)。従って、制御回路38は、この第3段階において、次の印刷要求に基づき回転開始指令を受けたとしても、遅くとも定着器14の温度が定着可能温度値Tt[℃]に到達するまでに、ブラシレスモータ33の回転速度を目標速度値Vt[rpm]に到達させることができる。
(第4段階:ブラシレスモータ33の回転速度=第4回転速度値Vd)
第4段階では、定着温度制御を再開して定着器14の温度を、第3温度値Tc[℃]から定着可能温度値Tt[℃]に復帰させるまでにかかる時間と、インバータ37Aを制御してブラシレスモータ33の回転速度を、第4回転速度値Vd[rpm]から目標速度値Vt[rpm]に復帰させるまでにかかる時間とがほぼ等しい(図8の点線グラフ、及び、ΔT3参照 以下、「関係4」という)。従って、制御回路38は、この第4段階において、次の印刷要求に基づき回転開始指令を受けたとしても、遅くとも定着器14の温度が定着可能温度値Tt[℃]に到達するまでに、ブラシレスモータ33の回転速度を目標速度値Vt[rpm]に到達させることができる。
(第5段階:ブラシレスモータ33を停止)
第5段階では、定着温度制御を再開して定着器14の温度を、第4温度値Td[℃]から定着可能温度値Tt[℃]に復帰させるまでにかかる時間と、インバータ37Aを制御してブラシレスモータ33の回転速度を、ゼロ[rpm](停止状態)から目標速度値Vt[rpm]に復帰させるまでにかかる時間とがほぼ等しい(図8の点線グラフ、及び、ΔT4参照 以下、「関係5」という)。従って、低速度処理の停止後、ブラシレスモータ33の停止状態で、次の回転開始指令を受けた場合でも、定着器14の温度が定着可能温度値Tt[℃]に到達するまでに、ブラシレスモータ33の回転速度を目標速度値Vt[rpm]に到達させることができる。
なお、本実施形態では、ブラシレスモータの回転速度値Va〜Vd[rpm]は予め定めた固定値でもよいが、次のような変動値でもよい。即ち、前回以前の印刷処理(例えばレーザプリンタ1の電源投入時からの最初の印刷処理)において、インバータ37Aの制御によるブラシレスモータ33の回転速度の単位時間当たりの変化量(傾き)を測定し、また、定着温度制御による定着器14の温度の単位時間当たりの変化量(傾き)を測定し、例えばEEPROM24に記憶しておく。そして、制御回路38は、低速度処理の各段階において、定着器14の温度が各温度値Ta〜Td[℃]になったときに、EEPROM24に記憶された上記ブラシレスモータ33の回転速度及び定着器14の温度の傾き情報を参照して、上記各関係1〜5を満たすようなブラシレスモータ33の回転速度値Va〜Vd[rpm]をそれぞれ算出する。これにより、レーザプリンタ1の周囲環境(温度など)が変動しても、各回転速度値Va〜Vd[rpm]を適切な値に調整することできる。
(6)本実施形態の効果
本実施形態によれば、非印刷期間において、ブラシレスモータ33の回転速度を、目標速度値Vt[rpm]よりも低く、且つ、電圧検出回路39で誘起電圧を検出可能な速度値Va〜Vd[rpm]に維持する低速度処理が実行される。これにより、この非印刷期間において次の回転開始指令があった場合でも、誘起電圧を検出してFG信号に基づきブラシレスモータ33を正常に回転駆動させることが可能である。このため、ブラシレスモータ33の回転速度が、誘起電圧を検出不能な速度まで低下することを許容する従来の画像形成装置に比べて、早期に次の印刷動作を開始させることができる。
非印刷期間中、低速度処理を続行してもよいが、その状態を長時間維持すると、例えば低速度処理のための消費電力が増大するなど、好ましくない場合があり得る。そこで、本実施形態では、非印刷期間内において、定着器14の温度が第4温度値Td[℃]まで低下してから所定時間経過したときに低速度処理を停止することで消費電力を抑制するようにしている。なお、一の印刷処理の終了時から、定着器14の温度が第4温度値Td[℃]を下回ったときまでの時間が、本発明の「基準時間」の一例である。
また、非印刷期間において定着器14の温度がある程度低くなっているときに、次の印刷要求があった場合、定着器14の温度が定着可能温度値Tt[℃]に達するまでに時間がかかる。従って、このような場合には、ブラシレスモータ33の回転制御の迅速性よりも、定着温度制御を停止して省電力を優先したい場合に対応することができる。
更に、定着器14の温度が第4温度値Td[℃]まで低下してから所定時間経過したときに低速度処理を停止することで、定着器14の温度が第4温度値Td[℃]まで低下した時点で低速度処理を停止する構成に比べて、ブラシレスモータ33への指令伝達のタイムラグ(追従遅れ)に起因して定着器14の温度上昇に対してブラシレスモータ33の立ち上がりが遅れることを軽減することができる。
また、ブラシレスモータ33を停止した時には、ブラシレスモータ33を惰性で停止させるのではなくブレーキをかける。このため、仮に、低速度処理を停止した直後に、次の印刷要求に基づく回転開始指令を受けた場合でも、ブラシレスモータ33が惰性回転している場合に比べて、誘起電圧を検出不能な速度である期間が短く、ロータ36の初期位置を正確に把握できる可能性が高いため、ブラシレスモータ33の回転制御を安定且つ迅速に行うことができる。
なお、本実施形態では、CPU21は、例えば一の印刷要求に基づく印刷処理の終了時から所定の待機時間内に次の印刷要求がない場合には、印刷動作時よりも消費電力を低下させる省電力モードに移行する。このとき、CPU21は本発明の「移行部」として機能する。制御回路38は、この省電力モードの実行期間中には低速度処理を実行しない。省電力モードで低速度処理を実行すると、省電力化の障害になり得る。このため、省電力モードに移行したら、低速度処理を実行しないことが好ましい。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。特に、各実施形態の構成要素のうち、最上位の発明の構成要素以外の構成要素は、付加的な要素なので適宜省略可能である。
(1)上記実施形態のブラシレスモータは、3相、アウターロータ型、且つ、スター結線を採用したものであったが、本発明はこれに限られない。2相、或いは、4相以上であってもよい。また、インナーロータ型であってもよく、デルタ結線であってもよい。なお、デルタ結線の場合、例えば各コイルの端子間電圧に基づき、誘起電圧に応じた検出信号を得ることができる。
(2)上記実施形態では、6面のポリゴンミラー16と10極のブラシレスモータ33を使用したが、本発明はこれに限られない。6面以外の面数を有するポリゴンミラー、10極以外の極数(ポール数)を有するブラシレスモータであってもよい。なお、上記回転方向検知処理における時間差データα、βの最低必要数はポリゴンミラーの面数(N)とブラシレスモータの極数(M)から求めることができる。即ち、面数(N)と、極数(M)の半数(M/2)との最小比(A:B)を算出し、その最小比のうち小さい方の値(A又はB)が最低必要数である。従って、面数(N)と極数の半数(M/2)とが一致すれば、1つの時間差データで回転方向の検知が可能である。
(3)上記実施形態では、FG信号を利用してブラシレスモータ33の回転速度を制御する例を説明したが、本発明はこれに限られない。例えばFG信号に基づきブラシレスモータ33の回転数を監視し、当該回転数が基準回数に達したことを条件に、光源15の発光を開始したり、シート3を画像形成部5へ搬送させたりする等、印刷処理における各種の動作を開始させる構成であってもよい。コイルへの通電タイミングを制御する構成であってもよい。
(4)上記実施形態では、安定時にBD信号に基づく回転速度制御に移行する構成としたが、FG信号に基づく回転速度制御を続行してもよい。但し、安定時には、比較的にノイズによる影響が小さくなるので、周波数を高くしてブラシレスモータ33の回転制御の追従性を高くすることが好ましい。
(5)上記実施形態では、回転制御処理において、BD信号に基づき回転速度が安定したことを確認した後(図5のS29:YES)にPWM周波数を高いレベルに変更した(S31)が、本発明はこれに限られない。FG信号に基づき回転速度が安定したことを確認した後(S7:YES)にPWM周波数を高いレベルに変更してもよい。但し、上記実施形態の方が、信頼性が高い。
(6)上記実施形態では、上記実施形態では、逆電流を流してブラシレスモータ33にブレーキをかけたが、本発明の「強制停止」の方法はこれに限らず、例えばロータに対する機械(物理)的接触によってブラシレスモータ33にブレーキをかける構成でもよい。
(7)上記実施形態では、ブラシレスモータ33の回転速度を段階的に低下させていく構成であったが、本発明はこれに限らず、例えば第4回転速度値Vd[rpm]に向けて連続的に低下させてもよいし、印刷処理の終了直後に第4回転速度値Vd[rpm]に一気に低下させてもよい。
(8)上記実施形態では、低速度処理の継続時間は、定着器14の温度低下に応じて変動し得る時間であったが、本発明の「基準時間」はこれに限られない。例えば固定時間でもよい。また、定着器14の温度が第4温度値Td[℃]を下回ったときに低速度処理を停止させてもよい。但し、上記実施形態の構成であれば、定着器14の温度低下に対して適切な時期に低速度処理を終了させることができる。
1...レーザプリンタ
3...シート
10...感光体
14...定着器
15...光源
16...ポリゴンミラー
21...CPU
33...ブラシレスモータ
35...ステータ
36...ロータ
37A...インバータ
38...制御回路
39...電圧検出回路
L...レーザ光

Claims (5)

  1. 光ビームを発光する光源と、
    感光体と、
    複数のコイルが配置されたステータ、及び、磁石が配置されたロータを有するブラシレスモータと、
    前記ブラシレスモータによって回転駆動され、前記光源から発光された光ビームを周期的に偏向し、前記感光体上に走査ラインを形成する回転多面鏡と、
    前記各コイルへの通電をオンオフする通電切替部と、
    前記ロータの回転によって前記コイルに発生する誘起電圧に基づく検出信号を出力する電圧検出部と、
    前記検出信号に基づき前記通電切替部による通電のオンオフを制御するモータ制御部と、
    前記感光体から被画像形成媒体に形成されたトナー像を熱定着させる定着器と、
    画像形成動作時に前記定着器の温度を定着可能温度に維持する定着温度制御を行い、前記画像形成動作が終了した後の非画像形成期間に前記定着温度制御を停止する熱制御部と、
    前記画像形成動作時において、前記モータ制御部の制御による前記ブラシレスモータの回転速度の単位時間当たりの変化量、および、前記熱制御部の制御による前記定着器の温度の単位時間当たりの変化量を測定する測定部と、
    を備え、
    前記モータ制御部は、
    前記測定部の測定結果に基づき、前記ブラシレスモータの回転速度について、前記画像形成動作時の速度よりも低く、前記電圧検出部で前記誘起電圧を検出可能な速度であって、且つ、遅くとも前記定着温度制御により前記定着器の温度が前記定着可能温度よりも低い所定温度から当該定着可能温度に到達するまでに、前記モータ制御部の制御により前記画像形成動作時の回転速度に到達可能な低速度を算出し、
    前記非画像形成期間において、前記定着温度制御を停止させて前記定着器の温度が前記所定温度になった場合に、前記ブラシレスモータの回転速度を前記低速度に維持する低速度処理を実行する、画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置であって、
    前記モータ制御部は、前記非画像形成期間であっても前記画像形成動作の終了時から基準時間だけ経過したときには、前記低速度処理を停止する、画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置であって、
    前記モータ制御部は、前記低速度処理を停止する際に、前記ブラシレスモータを強制停止させる、画像形成装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の画像形成装置であって、
    前記基準時間は、前記非画像形成期間において前記定着器の温度が前記定着可能温度よりも低い閾値温度まで低下するまでの時間である、画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記画像形成動作が終了した後、所定時間内に次の画像形成動作の開始指示がない場合に前記画像形成動作時よりも消費電力を低下させる省電力モードに移行する移行部を備え、
    前記モータ制御部は、前記省電力モードの実行期間中には前記低速度処理を実行しない、画像形成装置。
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