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JP5164882B2 - 圧力センサー用圧電素子およびそれを用いた圧力センサー - Google Patents
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JP5164882B2 - 圧力センサー用圧電素子およびそれを用いた圧力センサー - Google Patents

圧力センサー用圧電素子およびそれを用いた圧力センサー Download PDF

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Description

本発明は圧力センサー用圧電素子およびそれを用いた圧力センサーに関するものである。
従来、圧電素子は圧力、力、加速度など様々な物理量の計測手段として用いられており、その応用分野も産業用、自動車用、医療用、および家電用等多岐にわたっている。
一般に圧電素子は、圧電体と電極を一体化して機能するようになっており、構造が極めて簡単である。そのため小型化できるとともに、生産性も高い。また、感度も優れたものにできる。
近年、自動車のエンジンやサスペンションといった部分に圧電素子が組み込まれ、正圧電効果を利用して、圧電素子に加えられた圧力をセンシングしてエンジンの燃焼制御や車体の姿勢制御に用いられている。特に、エンジン制御に用いられる圧電素子としては、排気ガスのクリーン化と燃費向上の目的で普及しているリーンバーン方式のエンジンの中のアンチノックセンサがある。また、圧電素子は、次世代エンジンとして検討されている燃焼プラグを用いないHCCI(Homogenous Charge Compression Ignition)方式のエンジンの中で、希薄ガスの安定した燃焼を目的として燃焼圧の測定に使用が検討されている。
これら、圧電素子はエンジンルーム内に搭載されるため、耐熱性の高い素子材料が必要となる。さらに、燃費を向上させるためには、エンジンシリンダー内の圧力を精密に測定して、きめ細かなリーンバーン制御をする必要があるため、シリンダー内の圧力変化に対する出力信号特性(発生電荷の圧力特性)の変化の少ないことが重要とされる。
このようなエンジン内の圧力を測定する圧力センサーとしては、例えば、ディーゼルエンジンのグロープラグを介して圧力の測定を行なうものが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2005−90954号公報
しかしながら、引用文献1に記載の発明の圧力センサー用圧電素子は、円盤状のものであるため、圧電素子の圧力の加わる面に対して完全に直角ではない力が加わった際に、その力により発生するノイズにより出力信号のS/N比が低くなるという問題があった。
すなわち、本発明の目的は、圧力センサーに用いた際に、出力のノイズを少なくすることのできる圧力センサー用圧電素子および圧力センサーを提供することにある。
本発明の圧力センサー用圧電素子は、圧電基体の対向する主面に電極を具備してなり、一方の前記主面が外側に凸の球面であり、他方の前記主面が平面であるとともに、前記主面の間に加わる荷重により生じる電荷を測定することを特徴とする。
また、本発明の圧力センサー用圧電素子は、圧電基体の対向する主面に電極を具備してなり、両方の前記主面が外側に凸の球面であるとともに、前記主面の間に加わる荷重により生じる電荷を測定することを特徴とする。
さらに、前記圧電基体の対向する主面の間の横断面の形状が半径r(m)の円形状であり、前記球面の曲率半径をR(m)とすると1≦R/r≦10であることが好ましい。
さらに、前記圧電基体の主成分がビスマス層状化合物であることが好ましい。
本発明の圧力センサーは、前記圧力センサー用圧電素子の前記主面の両方に荷重を伝達する台座をそれぞれ当接させてなり、該台座の間に加わる荷重を測定する圧力センサーであって、前記主面のうち外側に凸の球面からなる主面に当接する前記台座は、当該主面との接触が略円環状の面となる凹面を有することを特徴とする。
また、本発明の圧力センサー用圧電素子の前記主面の両方に荷重を伝達する台座をそれぞれ当接させてなり、該台座の間に加わる荷重を測定する圧力センサーであって、前記主面のうち外側に凸の球面からなる主面に当接する前記台座の面が、当該主面と曲率が同じで内側に凹の球面であることを特徴とする。
本発明の圧力センサー用圧電素子によれば、圧電基体の対向する主面に電極を具備してなり、一方の前記主面が外側に凸の球面であり、他方の前記主面が平面であるとともに、前記主面の間に加わる荷重により生じる電荷を測定することにより、前記主面の一方の前記主面に対して、形状が内側に凹んだ形状の台座を介して圧力が加わるようにすることにより、圧電素子の主面に、圧電素子の主面に直交する方向以外の力が加わった時に発生するノイズを少なくすることができる。
また、本発明の圧力センサー用圧電素子は、圧電基体の対向する主面に電極を具備してなり、両方の前記主面が外側に凸の球面であるとともに、前記主面の間に加わる荷重により生じる電荷を測定することにより、前記圧電素子の主面に、前記圧電素子の主面に直交する方向以外の力が加わった時に発生するノイズを少なくすることができる。
さらに、前記圧電基体の対向する主面の間の横断面の形状が半径r(m)の円形状であり、前記球面の曲率半径をR(m)とすると1≦R/r≦10である場合、ノイズをより少なくすることができる。
またさらに、前記圧電基体の主成分がビスマス層状化合物である場合、圧電定数d33が低く、もともとのシグナルが低くても、出力のS/N比を高くできる。
本発明の圧力センサーによれば、前記圧力センサー用圧電素子の前記主面の両方に荷重を伝達する台座をそれぞれ当接させてなり、該台座の間に加わる荷重を測定する圧力センサーであって、前記主面のうち外側に凸の球面からなる主面に当接する前記台座は、当該主面との接触が略円環状の面となる凹面を有することにより、前記台座の間に、前記圧電素子の主面に直交する方向以外の力が加わった時に発生するノイズを少なくすることができる。
また、本発明の圧力センサー用圧電素子の前記主面の両方に荷重を伝達する台座をそれぞれ当接させてなり、該台座の間に加わる荷重を測定する圧力センサーであって、前記主面のうち外側に凸の球面からなる主面に当接する前記台座の面が、当該主面と曲率が同じで内側に凹の球面であることにより、前記台座の間に、前記圧電素子の主面に直交する方向以外の力が加わった時に発生するノイズを少なくすることができる。
(a)本発明の一実施形態である圧力センサー用圧電素子の縦断面図であり、(b)はその平面図である。 (a)本発明の他の実施形態である圧力センサー用圧電素子の縦断面図であり、(b)はその平面図である。 (a)〜(d)は図1の圧力センサー用圧電素子を用いた圧力センサーの要部の縦断面図である。 (a)、(b)は図2の圧力センサー用圧電素子を用いた圧力センサーの要部の縦断面図である。 (a)〜(d)は本発明以外の参考例である圧力センサー用圧電素子を用いた圧力センサーの要部の縦断面図である。
図1(a)本発明の一実施形態である圧力センサー用圧電素子10(以下で単に圧電素子と呼ぶことがある)の縦断面図であり、(b)はその平面図である。
圧力センサー用圧電素子10は、圧電基体11の対向する主面11a、11bに、それぞれ電極13a、13bを具備したものである。圧電基体11の一方の主面11aは外側に凸の球面であり、その曲率半径はR(m)である。他方の主面11bは平面であり、主面11aと主面11bの間に加わる荷重により生じる電荷を電極13a、13bで集めて測定することにより、圧電素子10に加わっている荷重を測定することができる。
圧電基体11の組成は、特に限定されないが、ビスマス層状化合物、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)およびチタン酸鉛などの圧電磁器を例示できる。後述のノイズの抑制は、圧電素子10が発生する出力が低いほど必要とされるため、圧電定数の低い組成の圧電磁器を使用したものに適し、圧電d33定数が30pC/N以下の圧電磁器に使用すると特に効果的である。
圧力センサー用の圧電磁器としては、PZTを代表とする鉛を含んだ複合酸化物系の強誘電体材料が多く用いられている。特にPZT系の圧電磁器は圧電特性に優れているため、圧力等の入力に対する、電荷または電位差等の出力が大きくできる。しかし、PZTを代表とする強誘電体材料は、キュリー温度以上では圧電性が消失するために高温での使用は困難である。また、強誘電体材料は歪−電界特性にヒステリシスを示すために精密な測定には向いていない。このようなことから、内燃機関の燃焼圧センサーとしては、高温特性および応答の線形性の観点を考慮して、強誘電体ではない窒化アルミニウムや、強誘電体でも高いキュリー温度を有するビスマス層状化合物などの圧電磁器が好ましい。
しかし、これらの圧電磁器は圧電特性がPZT系に比べ20分の1以下程度しかないために出力が小さく、感度が低いため、特にノイズを低減する必要がある。使用する圧電磁器は通常のセラミックス作製工程で作製が可能であるため作製が簡便であり、酸化物であるため高温での信頼性が高く、高いキュリー温度を有し耐熱性の高いビスマス層状化合物を主体とする圧電磁器を用いるのが好ましい。
圧電基体11は、電極13a、13b間に電圧を加えて主面11a、11bの対向する方向に分極させてある。つまり、圧電素子10では、主面11a、11bに加わる圧力で、圧電d33定数により電荷が発生する。圧電素子10の対向する主面11a、11bの間の横断面の形状は円形状で、球面である主面11aを除いた全体の形状は円柱状あることが好ましいが、対向する主面11a、11bの間の横断面の形状が長方形などの多角形で、球面である主面11aを除いた全体の形状は角柱形状などでもかまわない。円柱形状であれば、圧力センサーに組み込む際に圧電素子10の回転による位置ずれの影響などを考慮する必要がなくなる。円柱形状である場合は、圧電基体11の対向する主面11a、11bの間の横断面の半径r(m)と主面11aの曲率半径R(m)は、1≦R/r≦10であることが好ましい。R/rが1未満では、圧電基体に直接応力が加わらない部分ができ、効率が悪くなる。R/rが10より大きくなると、主面11aが平面である場合との差が少なくなり、効果が低くなる。
また、主面11a、11bの表面粗さRaは2μm以下、特に1μm以下である場合には、後述のノイズを少なくできる。圧電基体11の半径rは0.25〜2.5mmであることがS/N比向上のために望ましく、また圧電素子10の破損を低減できる。
さらに、主面11aと主面11bとで形状が異なるため、圧力センサーに組み込む際に、方向を揃えやすく、組み込んだ後に方向の間違いを発見しやすい。
電極13a、13bは、主面11a、11bの略全面に形成される。電極13a、13bはAg、Au、Pt、Cu、Ni等の金属を用いることが可能であるがコスト、大気中での焼成が可能な点、信頼性の優れるためAgを主成分とするものが好適である。電極13a、13bの厚みは2〜20μmであることが好ましい。電極13a、13bが金属あれば、主面11a、11bと後述の台座のとの形状の僅かな違いや、主面11a、11bの表面、あるいは台座の表面の凹凸を、電極13a、13bが展性により変形して吸収できる。厚みを2μm以上とすることで吸収が充分になり、20μm以下とすることで、変形した電極13a、13bが圧電素子の10の外部にはみ出すなどして不具合を生じる可能性を少なくできる。
図3(a)は圧電素子110aを組み込んだ本発明の一実施形態の圧力センサーの縦断面図である。圧電素子110aの構造の詳細は省略してあるが、図1に示すものと同じである。圧力伝達部材140a、150aから伝わる圧力を台座120a、130aを介して圧電素子110aに伝わるようになっている。圧電素子110aの電極(図示せず)に集まった電荷は、台座120a、130aを導電性のものにして伝えるか、台座120a、130aと圧電素子110aとの間に導電性の部材を入れて伝えれば良い。台座120aの圧電素子110a側は圧電素子110aの主面と同じ曲率半径で凹んだ球面の形状になっている。なお、加工ばらつきなどで生じる圧電素子110aと台座120aとの曲率半径の僅かな差や表面の凹凸による形状の差は、圧電素子110aに形成された電極や台座120a、130aと圧電素子110aとの間に入れた導電性の部材の変形により吸収させることができる。形状の差は、電極の厚さの1/3以下にするのが好ましい。台座130aの圧電素子110a側は平面形状になっている。
このような構造をしている場合、台座120aと接触している圧電素子110aの接触面が球面形状の主面を有するため、台座120aもしくは台座130aが僅かに傾いた場合においても確実に圧電素子110aへ圧力を伝達することが可能となる。特に、圧力センサーを、圧力伝達部材150aの側を固定し、圧力伝達部材140a側の圧力変化を測定する際に、圧力伝達部材140a側から加わる力が圧電素子110aの主面が対向する方向に平行な力だけでなく、その方向からずれた力が加わった場合に、圧電素子110aと台座120aとの間の接触が平面である場合に発生する、接触部の不均一性に起因するノイズ成分を少なくすることができる。つまり、接触面が平面である場合、垂直な方向からのずれのある力が加わると、微細なレベルで圧電素子110aと台座120aがずれたり、接触の仕方が変わったりすることにより、電荷が発生してノイズになるのである。つまり、力が変動する側が台座120a側の場合、圧電素子110aと台座120aとが接触する面が平面であるかどうかが重要となる。
図3(b)は圧電素子110bを組み込んだ本発明の一実施形態の圧力センサーの縦断面図である。圧電素子110bの構造の詳細は省略してあるが、図1に示すものと同じである。圧力伝達部材140b、150bから伝わる圧力を台座120b、130bを介して圧電素子110bに伝わるようになっている。台座120bの圧電素子110b側は円錐の表面の形状の凹面になっている。圧電素子110bに形成された電極の変形などにより、圧電素子110bと台座120bの接触面は、略円環状になる。これにより、上述の場合と同様に力の加わる方向がずれた場合のノイズの発生を抑制する効果を有する。接触面が一平面でなくなることにより、接触部の不均一性に起因するノイズは低減できるが、接触面積の大きくなる図2(a)の示した圧力センサーの方が好ましい。
なお、略円環状とは、接触面が一平面内にはなく、円錐の斜面の一部のように3次元の形状をしている状態を含む。また、略円環状とは、圧電素子120bや台座120bの形状が製造上ばらつきにより、僅かに変形した形状を含む。
図2(a)本発明の一実施形態である圧力センサー用圧電素子20の縦断面図であり、(b)はその平面図である。
圧力センサー用圧電素子20は、圧電基体21の対向する主面21a、21bに、それぞれ電極23a、23bを具備したものである。主面21a、21bの形状は外側に凸の球面であり、その曲率半径はR(m)である。主面21aと主面21bの間に加わる荷重により生じる電荷を電極23a、23bで集めて測定することにより、圧電素子20に加わっている荷重を測定することができる。
このような形状にする場合、主面21aと主面21bとで曲率を変えておくと、形状が異なるため、圧力センサーに組み込む際に、方向を揃えやすく、組み込んだ後に方向の間違いを発見しやすい。
図3(c)、図3(d)は圧電素子110c、110dを組み込んだ本発明の一実施形態の圧力センサーの縦断面図である。圧電素子110c、110dの構造の詳細は省略してあるが、図1に示すものと同じである。台座130c、130dは外部構造などに固定されており、圧電素子110c、110dは与圧部材170c、170dにより、台座130c、130dを介して、あらかじめ荷重(予備荷重)を加えられている。与圧部材170c、170dは、例えば、ばねなどである。圧力伝達部材160c、160dから力が加わると、その力の分、圧電素子110c、110dに加わる圧力が減り、その変化を測定することにより、圧力伝部材160cに加わる荷重を測定できる。
台座130cの圧電素子110c側は圧電素子110cの主面と同じ曲率半径で凹んだ球面の形状になっている。台座130dの圧電素子110d側は円錐の表面の形状になっている。
このような構造の圧力センサーは、圧力伝達部材160c、160dを台座130c、130dから絶縁し、電圧供給などを行なえば、圧力伝達部材160c、160dをグロープラグとしても用いることができ、グロープラグ一体型圧力センサーとなる。
圧電素子110c、110dと台座130c、130dとの間には微細な空間が存在しており、予備加重を大きくしてもこの空間を埋めることはできない。また、予備加重を大きくしすぎると圧電素子110c、110dの破損するおそれがある。予備荷重はばねなどにより行なわれるが、上述の微細な空間が原因となる圧力印加冶具の微小ながたつきが発生し信号にノイズが重畳する。また、ノッキングといった内燃機関の異常燃焼といったより大きな圧力信号が印加させた場合、より顕著にノイズが重畳することになる。このような場合に、圧電素子110c、110dの主面を球面にすることによって、圧電素子110c、110dと台座130c、130dとの間に微細な空間が存在しても安定して圧電素子110c、110dに荷重を加えることが可能となるため、ノイズの重畳を低減できる。
図4(a)は圧電素子110eを組み込んだ本発明の一実施形態である圧力センサーの縦断面図である。圧電素子110eの構造の詳細は省略してあるが、図2に示すものと同じである。圧力伝達部材140e、150eから伝わる圧力が台座120e、130eを介して圧電素子110eに伝わるようになっている。台座120e、130eの圧電素子110e側は圧電素子110eの主面と同じ曲率半径で凹んだ球面の形状になっている。なお、加工ばらつきなどで生じる圧電素子110eと台座120e、130eとの曲率半径の僅かな差や表面の凹凸による形状の差は、圧電素子110eに形成された電極や台座120e、130eと圧電素子110eとの間に入れた導電性の部材の変形により吸収させることができる。形状の差は、電極の厚さの1/3以下にするのが好ましい。
このような構造をしている場合、上述の場合と同様、台座120eもしくは台座130eが僅かに傾いた場合においても確実に圧電素子110eへ圧力信号を印加することが可能となる。またこの場合、圧力伝達部材140e、150eの双方から加わる力が変動しても、接触部の不均一性に起因するノイズを少なくすることができる。
図4(a)は圧電素子110fを組み込んだ本発明の一実施形態の圧力センサーの縦断面図である。圧電素子110fの構造の詳細は省略してあるが、図2に示すものと同じである。台座120fは外部構造などに固定されており、圧電素子110fは与圧部材170fにより台座130fを介して、あらかじめ荷重(予備荷重)を加えられている。与圧部材170f、例えば、ばねなどである。圧力伝達部材160fから力が加わると、その力の分、圧電素子110fに加わる圧力が減り、その変化を測定することにより、圧力伝部材160fに加わる荷重を測定できる。
台座120f、130fの圧電素子110f側は圧電素子110fの主面と同じ曲率半径で凹んだ球面の形状になっている。
このような構造の圧力センサーは、圧力伝達部材160fを台座130f、130fから絶縁し、電圧供給などを行なえば、圧力伝達部材160fをグロープラグとしても用いることができ、グロープラグ一体型圧力センサーとなる。
圧電素子110fと台座120fとの間、および、圧電素子110fと台座130fとの間には微細な空間が存在しており、予備加重を大きくしてもこの空間を埋めることはできない。また、予備加重を大きくしすぎると圧電素子110fの破損するおそれがある。予備荷重はばねなどにより行なわれるが、上述の微細な空間が原因となる圧力印加冶具の微小ながたつきが発生し信号にノイズが重畳する。また、ノッキングといった内燃機関の異常燃焼といったより大きな圧力信号が印加させた場合、より顕著にノイズが重畳することになる。このような場合に、圧電素子110fの主面を球面にすることによって、圧電素子110fと台座120f、130fとの間に微細な空間が存在しても安定して圧電素子110fに荷重を加えることが可能となるため、ノイズの重畳を低減できる。
なお、内燃機関の燃焼圧センサーとして直接機関内の部品に組みこむ構造がとられる圧力センサーには、高い耐熱性が求められる。ビスマス層状化合物、窒化アルミおよび酸化亜鉛といった圧電材料がこのような環境下で好適に使用されるが、脆弱材料であるため、あまりに大きい予備荷重は圧電素子110d〜110fを破損させるおそれがある。本発明の圧電素子110d〜110fでは予備荷重を小さくしてもノイズを少なくできるため好ましい。
出発原料として純度99.9%以上のSrCO粉末、BaCO粉末、Bi粉末およびTiO粉末を、組成式BiTi12・0.47(Sr0.5Ba0.5TiO)の比率となるように秤量した。
この主成分100重量部に対して、0.5質量部のMnO粉末を秤量し混合し、純度99.9%のジルコニアボールと、水あるいはイソプロピルアルコール(IPA)と共に500mlの樹脂製ポットに投入し、その樹脂製ポットを回転台に置き16時間混合した。
混合後のスラリーを大気中で乾燥し、#40メッシュを通し、その後、大気中950℃、3時間保持して仮焼し、この合成粉末を純度99.9%のZrOボールと水あるいはイソプロピルアルコール(IPA)と共に500mlの樹脂製ポットに投入し、その樹脂製ポットを回転台に置き20時間粉砕した。
この粉砕した粉末に適量の有機バインダを添加して造粒し、成形して、円柱の成形体を作製した。成形体は、脱バインダ処理を行ない、次いで大気雰囲気中にて、約1150℃、3時間の条件で焼成を行ない、直径2mm、厚みが3mmの円柱状の圧電磁器を得た。
この圧電磁器を研磨加工し、円柱の上下面の少なくとも一方が外側に凸の球面である圧電磁器を作成した、圧電磁器の上下の凸部を除く厚みは1mmとした。なお主面となる上下面の表面粗さRaは1.0μm以下に加工した。
圧電磁器の上下面には、シリコーンゴムの印刷面を持つ印刷機でAg電極を印刷し、焼き付けた。焼成後のAg電極の厚さは6μmとした。なお、印刷は、球面の曲率半径が大きい場合には、スクリーン印刷などでも可能である。その後、200℃のシリコンオイル中で分極処理を行った。
ステンレス製の直径2mm、圧電素子との接触面はRが圧電素子と同じ曲率で凹面の球面の台座を作成した。また同じ材料でその他の台座、圧力伝達冶具を作製し、図3(a)、図3(c)、図4(a)、図4(b)および図5(a)〜図5(d)の圧力センサーを作製した。
作製した圧力センサーに予備加重300MPaを印加し、圧力信号を三角波で周波数100Hz、圧力300−250MPaで印加し圧電素子からの発生電荷をチャージアンプで検出した。圧力印加波形はキスラー社製圧力センサーを圧力伝達冶具の上に取り付けて測定した。S/N比は圧力印加波形(キスラー社製圧力センサーが検出した波形)をリファレンスとして圧電素子出力に生じているノイズを定量化してその割合を算出した。その結果を表1に示した。
Figure 0005164882
表1から明らかなように、本発明の圧電素子を用いた試料No.1〜10および13〜22ではS/N比が8.1%以下と低くなった。特に、1≦主面の曲率半径R/圧電素子の半径r≦10である試料No.1〜4、6〜9、13〜16および18〜22ではS/N比が2.6%以下と低くなった。
10、20・・・圧力センサー用圧電素子
11、21・・・圧電基体
11a、11b、21a、21b・・・圧電基体の主面
13a、13b、23a、23b・・・電極
P・・・分極方向
110a〜110f・・・圧力センサー用圧電素子
120a〜120f、130a〜130f・・・台座
140a、140b、140e・・・圧力伝達部材
150a、150b、150e・・・圧力伝達部材
160c、160d、160f・・・圧力伝達部材
170c、170d、170f・・・与圧部材

Claims (6)

  1. 圧電基体の対向する主面に電極を具備してなり、一方の前記主面が外側に凸の球面であり、他方の前記主面が平面であるとともに、前記主面の間に加わる荷重により生じる電荷を測定することを特徴とする圧力センサー用圧電素子。
  2. 圧電基体の対向する主面に電極を具備してなり、両方の前記主面が外側に凸の球面であるとともに、前記主面の間に加わる荷重により生じる電荷を測定することを特徴とする圧力センサー用圧電素子。
  3. 前記圧電基体の対向する主面の間の横断面の形状が半径r(m)の円形状であり、前記球面の曲率半径をR(m)とすると1≦R/r≦10であることを特徴とする請求項1または2記載の圧力センサー用圧電素子
  4. 前記圧電基体の主成分がビスマス層状化合物であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の圧力センサー用圧電素子。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の圧力センサー用圧電素子の前記主面の両方に荷重を伝達する台座をそれぞれ当接させてなり、該台座の間に加わる荷重を測定する圧力センサーであって、前記主面のうち外側に凸の球面からなる主面に当接する前記台座は、当該主面との接触が略円環状の面となる凹面を有することを特徴とする圧力センサー。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の圧力センサー用圧電素子の前記主面の両方に荷重を伝達する台座をそれぞれ当接させてなり、該台座の間に加わる荷重を測定する圧力センサーであって、前記主面のうち外側に凸の球面からなる主面に当接する前記台座の面が、当該主面と曲率が同じで内側に凹の球面であることを特徴とする圧力センサー。
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