以下、添付図面に従って本発明に係る画像形成装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態の概略構成図である。この画像形成装置10は、あらかじめ記録用紙(記録媒体)の表面にインクを凝集又は不溶化させる処理液を付与した後、色インクを記録ヘッドから吐出させてカラー画像を形成するインクジェット記録装置であり、主として、記録用紙12の表面に処理液を付与する処理液付与部100と、付与された処理液を乾燥させる処理液乾燥部200と、処理液が乾燥された記録用紙12の表面に色インクを付与して画像を形成する色インク付与部(画像形成部)300と、色インクが付与された記録用紙12の表面に残留するインク溶媒を乾燥させる溶媒乾燥部400と、インク凝集物に含まれる樹脂成分を記録用紙12に定着させる定着部500とを備えて構成される。
<処理液付与部>
記録用紙12は、所定サイズに断裁されたカット紙で構成され、図示しない給紙部から一枚ずつ供給される。給紙部から供給された記録用紙12は、処理液付与部100で吸引搬送されながら、表面にインクを凝集又は不溶化させる処理液が付与される。この処理液付与部100には、記録用紙12を吸引搬送する吸引ドラム110と、その吸引ドラム110によって吸引搬送される記録用紙12の表面に処理液を塗布する塗布ユニット140とが備えられている。
吸引ドラム110は、その外周面(吸引面)に形成された吸引孔から空気を吸引することにより、外周面に載置された記録用紙12の裏面を吸引保持し、図示しない回転駆動手段(たとえば、モータ)に駆動されることにより回転して、その外周面に吸引保持した記録用紙12を所定の搬送経路(円弧状の搬送経路)に沿って搬送する。
図2、図3は、吸引ドラム110の概略構成を示す正面断面図と側面断面図である。同図に示すように、吸引ドラム110は、外筒112Aと内筒112Bの二重筒構造で構成された吸引ドラム本体112と、その吸引ドラム本体112の内筒112Bの内周部に挿入された軸筒114とで構成されている。
吸引ドラム本体112の外筒112Aは、両端が閉塞された円筒状に形成されており、その幅は、本画像形成装置10で扱う最大サイズの記録用紙12に対応した幅で形成されている(最大サイズの記録用紙の用紙幅よりも大きく形成されている)。
吸引ドラム本体112の内筒112Bは、外筒112Aの内周部同軸上に配置されており、その両端部が外筒112Aの両端から張り出して形成されている。吸引ドラム本体112は、この外筒112Aの両端から張り出して形成された内筒112Bの両端部を画像形成装置10の本体フレーム(図示せず)に設けられたブラケット116に軸受118を介して軸支されることにより、回転自在に支持される。内筒112Bの一端(図2の右端)には、ギア136が設けられており、このギア136に図示しない回転駆動手段(たとえば、モータ等)から回転力が伝達されて、吸引ドラム本体112が回転する(図2において、左回り(反時計回り)に回転する。)。
吸引ドラム本体112の内部空間(内筒112Bと外筒112Aとの間の空間)は、内筒112Bと外筒112Aとの間に45度間隔で放射状に配置された仕切壁120によって、周方向に8つの空間122A〜122Hに区切られている。
外筒112Aの外周面は、記録用紙12の吸引面を構成し、その表面には吸引ドラム本体112の内部空間に通じる多数の吸引孔124が所定のパターンで形成されている。外筒112Aの外周面上に載置された記録用紙12は、この吸引孔124から吸引されて、外筒112Aの外周面上に吸引保持される。なお、この外筒112Aの外周面に形成される吸引孔124の形成パターンについては、後に詳述する。
図4は、内筒112Bの内周面の展開図である。同図に示すように、内筒112Bの内周面には、仕切壁120によって区切られた空間122A〜122Hに対応してスリット126A〜126Hが形成(周方向に45度間隔で形成)されている。このスリット126A〜126Hは、各空間122A〜122Hに個別に連通して形成されており、軸方向に一定ピッチで多数形成されている。
内筒112Bに挿入された軸筒114は、円筒状に形成されており、内筒112Bの内周部にシール部材(図示せず)を介して密閉された状態で挿入されている。この軸筒114の一端(図2の左端)は、支持部材128を介して片側(図2の左側)のブラケット116に固定されている。したがって、吸引ドラム本体112は、回転することにより、この軸筒114の周囲を回転する。
図5は、軸筒114の外周面の展開図である。同図に示すように、軸筒114の外周面には、軸方向に沿って長さの異なる二つスリット130、132が交互に一定ピッチで形成されている。短い方のスリット130は、約0度の位置から約80度の位置まで形成されており、長い方のスリット132は、約0度の位置から約180度の位置まで形成されている。
ここで、図6に示すように、この軸筒114の外周面に形成されるスリット130、132の軸方向の形成間隔は、内筒112Bの内周面に形成される各スリット126A〜126Hの軸方向の形成間隔と同じに形成されており、また、その幅は、内筒112Bの内周面に形成される各スリット126A〜126Hの幅よりも若干大きく形成されている。
このため、軸筒114が内筒112Bの内周部に挿入されると、そのスリット130、132が、内筒112Bの各空間122A〜122Hに対応して形成されたスリット126A〜126Hに連通される。この軸筒114側のスリット130、132に連通される内筒112B側のスリット126A〜126Hは、吸引ドラム本体112の回転位置に応
じて変化する。たとえば、空間122Aに対応して形成されたスリット126Aに着目すると、当該スリット126Aが0度の位置のときは、長短両方のスリット130、132に連通されるが、約80度を過ぎると、スリット126Aは長い方のスリット132にのみ連通され、さらに180度を過ぎると、連通されなくなる(塞がれる)。
このように、軸筒114側のスリット130、132に連通される内筒112B側のスリット126A〜126Hは、吸引ドラム本体112の回転位置に応じて変化し、その連通量(連通される面積:スリット同士が重なる総面積)が変化する。すなわち、0度の位置で最も連通量が大きくなり、80度を過ぎると半減し、180度を過ぎるとゼロ(遮蔽)となる。この結果、回転位置に応じて吸引力が変化する(回転方向の上流側から下流側に向かって弱くなり、回転が進むに従って弱くなる)。
軸筒114の一端(図2の右端)は遮蔽して形成されており、他端(図2の左端)は、開放して形成されている。そして、開放して形成された他端側には、吸引ファン134が取り付けられており、この吸引ファンによって内部の空気が吸引される。
軸筒114の内部の空気が吸引ファン134によって吸引されることにより、スリット130、132と連通されたスリット126A〜126Hに対応する空間122A〜122Hの空気が吸引され、この結果、外筒112Aの外周面に形成された吸引孔124から空気が吸引されて、外筒112Aの外周面に載置された記録用紙12が吸引保持される。
外筒112Aの外周面には、二カ所に把持爪138A、138Bが設けられており、記録用紙12は、この把持爪138A、138Bによって、先端部が把持されて、吸引搬送される。この二つの把持爪138A、138Bは、対向する位置に配置されており、一方の把持爪138Aは、吸引ドラム本体112の内部の空間122Hと122Aとの間に配置されている。そして、他方の把持爪138Bは、吸引ドラム本体112の内部の空間122Dと122Eとの間に配置されている。したがって、吸引ドラム本体112は、内部の空間122A〜122Dに対応する外周面で記録用紙12を吸着保持することができるとともに、内部の空間122E〜122Hに対応する外周面でも記録用紙12を吸着保持することができる。すなわち、吸引ドラム本体112は、1回の回転で二枚の記録用紙12を搬送可能に形成されている。
なお、この種の把持爪(グリッパ)の構成は、公知であるので、その具体的な構成についての説明は省略する。
以上のように構成された吸引ドラム110は、図示しない給紙部から供給された記録用紙12の先端を把持爪138A又は把持爪138Bで把持し、吸引ファン134によって軸筒114内の空気を吸引することにより、その外周面に形成された吸引孔124から記録用紙12の裏面を吸引保持する。そして、図示しない回転駆動手段によって回転駆動されることにより、記録用紙12を吸引搬送する。このとき、記録用紙12に作用する吸引力は、記録用紙12の搬送位置(吸引ドラム110の回転位置)に応じて変化し、搬送されるに従って弱められる。すなわち、記録用紙12に作用する吸引力は、吸引ドラム110への吸引開始時が最も高く、下流部に搬送されるに従って弱められる(吸引ドラム110は、記録用紙12が吸引された面から吸引力が弱められる)。これにより、記録用紙12を安定して搬送することができ、また、シワの発生を防止することができる。
記録用紙12の吸引開始位置(本例では、ほぼ0度の位置)には、図1に示すように、ガイドローラ160が、吸引ドラム110に対向して配置されており、給紙部から供給された記録用紙12は、このガイドローラ160と吸引ドラム110との間に供給されて、吸引ドラム110の外周面に吸引保持される。
処理液塗布ユニット140は、処理液142が貯留された処理液槽144と、その処理液槽144に貯留された処理液142に一部浸漬して配置された処理液供給ローラ146と、処理液供給ローラ146の外周面に当接して配置された中間ローラ148と、中間ローラ148と吸引ドラム110との間に配置されて、吸引ドラム110に吸引搬送される記録用紙12の表面に処理液を塗布する塗布ローラ150A〜150Dと、使用する塗布ローラ150A〜150Dを交換する塗布ローラ交換装置152とで構成されている。
処理液槽144は、上部が開放して形成されており、記録用紙12の表面に付与する処理液142が貯留されている。
なお、本例で用いられる処理液は、後段の色インク付与部300で付与されるインクに含有される色材を凝集させる作用(色インク中の着色剤などの分散状態を破壊し、着色剤成分などを凝集、沈殿させる性質)を有するものである。すなわち、インクと多価金属塩、アニオンカチオン反応、pH反応等の凝集反応を生じさせる性質を有する液体である。
この種の処理液自体は公知のものであるので、ここでは、その具体的な組成等の説明は省略する。また、使用する処理液については、色インク付与部300で付与されるインクの種類に応じて適宜最適なものが選択される。
処理液供給ローラ146は、吸引ドラム110と平行に設けられており、処理液槽144の上部に配置されている。そして、その下部が処理液槽144に貯留された処理液142に浸漬されている。このため、処理液供給ローラ146は、回転することにより、その外周面に処理液が供給される。
中間ローラ148は、処理液供給ローラ146と平行に設けられており、その外周面が処理液供給ローラ146の外周面に当接して配置されている。この中間ローラ148には、図示しない回転駆動手段(たとえば、モータ)が連結されている。中間ローラ148は、この回転駆動手段に駆動されることにより、吸引ドラム110と同じ方向に回転する。そして、この中間ローラ148が回転することにより、その外周面に当接された処理液供給ローラ146が回転し、処理液供給ローラ146の外周面に付与された処理液が中間ローラ148の外周面に供給される(転写される)。
中間ローラ148に供給された処理液は、その外周面に当接された塗布ローラ150A〜150Dに供給され、吸引ドラム110によって吸引搬送される記録用紙12の表面に塗布される。塗布ローラ150A〜150Dは、複数の用紙サイズに対応することができるように、横幅の異なる複数のローラが用意されており、塗布ローラ交換装置152によって交換可能に設けられている。
図7は塗布ローラ交換装置の概略構成を示す側面図である。塗布ローラ交換装置152は、主として、ターレット154と、そのターレット154の軸部に放射状に取り付けられた4本の伸縮自在なアーム156A〜156Dとで構成されている。
ターレット154は、吸引ドラム110と平行に設けられており、画像形成装置10の図示しない本体フレームに回転自在に支持されている。このターレット154は、図示しない回転駆動手段に駆動されて回転する。
アーム156A〜156Dは、ターレット154の軸部に放射状に取り付けられており、図示しない伸縮駆動手段(たとえば、シリンダ)に駆動されて、ターレット154の径方向に伸縮する。塗布ローラ150A〜150Dは、このアーム156A〜156Dの先
端に取り付けられており、その両端部をアーム156A〜156Dに設けられた図示しない軸受に支持されて、回転自在に支持されている。
以上のように構成された塗布ローラ交換装置152による塗布ローラ150A〜150Dの交換は、次のように行われる。まず、各アーム156A〜156Dを収縮させた状態でターレット154を回転させ、使用する塗布ローラを所定の使用位置に位置させる。そして、その使用位置に位置させた塗布ローラを保持するアームを伸張させ、塗布ローラを所定の塗布位置に位置させる(図7では、塗布ローラ150Aが使用位置に位置した状態が破線で示されており、塗布位置に位置した状態が実線で示されている。)。これにより、塗布ローラの交換、セッティングが完了する。
使用する塗布ローラ150A〜150Dが、塗布位置に位置すると、その外周面が中間ローラ148の外周面に当接するとともに、吸引ドラム110の外周面(吸引面)に当接する。この結果、中間ローラ148が回転すると、塗布ローラも回転し、中間ローラ148の外周面に供給された処理液が、塗布ローラの外周面に供給される。そして、この塗布ローラの外周面に供給された処理液が、吸引ドラム110によって吸引搬送される記録用紙12の表面に塗布される。すなわち、記録用紙12は、吸引ドラム110と塗布ローラとの間を通過することにより、その表面に塗布ローラから処理液が転写されて塗布される。
なお、本例において、塗布ローラは、塗布位置に位置することにより、吸引ドラム110のほぼ90度の位置で当接する。したがって、本例において、処理液は、吸引ドラム110のほぼ90度の位置で記録用紙12に塗布される。
また、使用する塗布ローラの選択は、図示しない用紙幅センサの出力に基づいて自動的に行われ、処理液を塗布する記録用紙12の用紙幅に対応した塗布ローラが自動的に選択される。ここで、用紙幅センサは、記録用紙の用紙幅を検出するセンサであり、たとえば、給紙部に設置される。
なお、使用する塗布ローラの選択は、オペレータが手動で行うことができるようにしてもよい。
また、塗布ローラで塗布する処理液は、凝集反応を確実にするため、記録用紙12よりも狭く、かつ、画像形成領域よりも広い領域に塗布される。したがって、塗布ローラによる処理液の塗布幅は、記録用紙12の用紙幅よりも狭く設定され、かつ、画像形成領域の幅よりも広く設定される。
以上のように、処理液付与部100は、吸引ドラム110と塗布ユニット140とを備えて構成され、給紙部から供給された記録用紙12を吸引ドラム110で吸引搬送し、その搬送過程で塗布ユニット140により記録用紙12の表面に処理液を塗布する。すなわち、搬送過程でその表面に塗布ローラが接触することにより、塗布ローラに付与された処理液が記録用紙12の表面に転写され、これにより、記録用紙12の表面に処理液が塗布される。
なお、上記のように、吸引ドラム110は、吸引開始時に最も強い吸引力で記録用紙12を吸引し、記録用紙12が吸引されると、その吸引されたエリアから順に吸引力が弱められる。このように吸引力を制御することにより、記録用紙12を安定して搬送することができ、かつ、処理液ムラの発生を防止することができる。
すなわち、記録用紙12の吸引開始時は、吸引孔124が記録用紙12によって塞がれ
る割合が低いため、負圧がかかりにくくなり、安定した吸着ができなくなるおそれがあるが、この吸引開始時の吸引力を強めることにより、記録用紙12を安定して吸引ドラム110に吸着させることができるようになる。
一方、強い吸引力のまま塗布ユニット140で処理液を塗布すると、記録用紙12が吸引孔124の部分で凹み(凹部)、この凹部に処理液が溜まりやすくなり、処理液量が増加するという問題がある。また、吸引力により吸引孔124のある位置周辺のみ、処理液の記録用紙12への浸透が早まり、処理液濃度にムラが発生するという問題もある。さらに、吐出により処理液を付与した場合には、凹部により着弾位置にズレが生じるという問題もある。そこで、記録用紙12が吸引された後は、吸引力を弱めることにより、上記の各問題を解消して、処理液ムラの発生を防止することができる。
このように記録用紙12を吸引搬送して処理液を塗布することにより、処理液の移動・浸透ムラを低減することができる。そして、処理液ムラを低減できることにより、インクとの反応の不均一化を低減でき、画像ムラを低減させることができる。
なお、本例では、ほぼ0度の位置で吸引が開始され、ほぼ90度の位置で処理液の塗布が行われるので、ほぼ0度の位置で吸引が開始され、ほぼ90度の位置に至るまでの間に吸引力が弱められるように構成される。これ以外の位置で記録用紙の吸引開始、及び、処理液の塗布を行う場合には、その位置に応じた吸引制御を行う。この場合も吸引開始時が最も強い吸引力となり、塗布位置に至るまでの間に弱められる構成にする。
また、吸引ドラム110は、本例のように搬送位置に応じた吸引力の制御ができるように構成することが最も好ましいが、全エリアを一律の吸引力で吸引する構成としてもよい。また、吸引力を制御する場合、その構成は、本例のものに限定されるものではなく、他の構成で制御するようにしてもよい。
また、本例では吸引ドラム110で記録用紙12を吸引搬送させる構成としているが、記録用紙12を吸引搬送する構成は、これに限定されるものではなく、他の構成で記録用紙12を吸引搬送するようにしてもよい。たとえば、吸引孔を有する搬送ベルトで記録用紙を吸引搬送する構成としてもよい。
また、本例では、処理液が付与された塗布ローラを記録用紙の表面に接触させて処理液を付与する構成としているが、後述する色インク付与部300と同様に記録ヘッドから処理液を吐出させて、記録用紙の表面に処理液を塗布する構成とすることもできる。この場合、記録用紙12の全面に処理液を付与する構成としてもよいし、形成する画像との関係で画像が形成される画素のみ(画像が形成画素の周辺画素(1〜3画素分)に処理液を付与する構成としてもよい。また、形成する画像に対応して処理液を付与する場合は、処理液の着弾干渉を回避するため、画像の形成される画素のうち、処理液が接触せず、独立した液滴として存在できる状態に間引いて吐出することが好ましい。
また、本例では、記録用紙12の用紙サイズに対応して幅の異なる複数の塗布ローラを交換可能としているが、同じ横幅で塗布量を変更する塗布ローラ(たとえば、スポンジローラ等)を交換可能に構成することもできる。
<処理液乾燥部>
処理液乾燥部200は、処理液付与部100の後段に設置されており、処理液付与部100の吸引ドラム110から処理液の付与された記録用紙12を受け取って、表面に付与された処理液を乾燥させる。
図8は、処理液乾燥部200の概略構成図である。同図に示すように、処理液乾燥部200は、加熱吸引搬送面を形成する加熱吸引搬送チャンバ210と、吸引ドラム110から記録用紙12を受け取り、加熱吸引搬送面上を滑らせて搬送する搬送装置212と、加熱吸引搬送面上を搬送される記録用紙12に温風を吹き付けるファンヒータユニット214とを備えて構成されている。
加熱吸引搬送チャンバ210は、矩形の箱状に形成されており、その上面に加熱吸引搬送面218が形成されている。この加熱吸引搬送チャンバ210の内部には、ヒータ216が設置されており、加熱吸引搬送面218は、このヒータ216によって加熱される。また、この加熱吸引搬送チャンバ210には、吸引ファン217が取り付けられており、この吸引ファン217によって内部の空気が吸引される。
加熱吸引搬送チャンバ210の上面に形成される加熱吸引搬送面218は、水平な平面として構成されており、その搬送方向に直交する方向の幅は、最大の用紙幅を有する記録用紙12に対応して形成されている。すなわち、本画像形成装置10で扱う記録用紙12の中で最大サイズの記録用紙12の用紙幅よりも大きく形成されている。
この加熱吸引搬送面218には、所定形状に形成された多数の吸引孔220L、220Sが、所定のパターンで配置形成されており、この吸引孔220L、220Sから加熱吸引搬送チャンバ210内に空気が吸引されることにより、その上を搬送される記録用紙12の裏面が吸引される。
図9は、加熱吸引搬送面の平面図であり、加熱吸引搬送面に形成される吸引孔の形成パターンの一例が示されている。
同図に示すように、加熱吸引搬送面218には、大径の楕円形状に形成された吸引孔220Lと、小径の楕円形状に形成された吸引孔220Lとが、所定のパターンで配列されている。すなわち、大径の吸引孔220Lを記録用紙12の搬送方向に沿って一定ピッチで複数個並べた吸引孔の列221Lと、小径の吸引孔220Sを記録用紙12の搬送方向に沿って一定ピッチで複数個並べた吸引孔の列221Sとが、記録用紙12の搬送方向と直交する方向に一定ピッチで交互に配列されている。
本例では、記録用紙12の搬送方向と直交する方向の中心線上に小径の吸引孔220Sの列221Sが配列され、その両サイドに一定ピッチで交互に大径の吸引孔220Lの列221Lと、小径の吸引孔220Sの列221Sが配列されている。
また、大径の吸引孔220Lの列221Lと、小径の吸引孔220Sの列221Sとは、互いにその孔の位置がずらして形成されている。すなわち、記録用紙12の搬送方向に沿った方向にも大径の吸引孔220Lの列と、小径の吸引孔220Sの列とが交互に形成されている。
このように形成された加熱吸引搬送面218は、記録用紙12が吸引される範囲(記録用紙12が通過する範囲)において、その表面を幅方向(記録用紙12の搬送方向と直交する方向)に等分割すると、各分割エリアにおける開口率(開口している割合)がほぼ同じになる。すなわち、吸引孔220L、220Sによる開口面積が、各分割エリアにおいて、ほぼ同じになる。このように各分割エリアにおける開口率をほぼ同じ(±10%以下)にすることにより、記録用紙12への加熱量(吸引孔のない部分に接触している時間)を幅方向でほぼ同等にすることができ、記録用紙12を均一に加熱することができるようになる。
ファンヒータユニット214は、加熱吸引搬送面218の上方に設置(本例では、搬送装置212のベルト224の内側に設置)されており、加熱吸引搬送面218に向けて鉛直下向きに温風を吹き付ける。このファンヒータユニット214は、主として、赤外線ヒータ228とファン230とリフレクタ232とで構成されている。
赤外線ヒータ228は、記録用紙12の搬送方向に直交して配置されており、加熱吸引搬送面218の幅とほぼ同じ幅(長さ)に形成されている。なお、短尺状の赤外線ヒータを記録用紙12の搬送方向に直交する方向に複数本並列して配置する構成とすることもできる。
ファン230は、赤外線ヒータ228の上方に設置されており、赤外線ヒータ228に沿って複数個並列して配置されている。赤外線ヒータ228で熱せられた空気は、このファン230によって加熱吸引搬送面218に向けて送風される。
リフレクタ232は、赤外線ヒータ228の上部を囲うようにして、ファン230の上方に設置されている。
以上のように構成されたファンヒータユニット214は、赤外線ヒータ228で熱せられた空気をファン230で加熱吸引搬送面218に向けて吹き付けることにより、加熱吸引搬送面218上を搬送される記録用紙12の表面に温風を当て、これにより、記録用紙12の表面に塗布された処理液の乾燥を促進させる。
なお、このようにファンヒータユニット214による送風は、記録用紙12の乾燥を促進させることを目的とするものであるので、赤外線ヒータ228の設定温度は、この目的にかなう範囲で適宜最適な値に設定することが好ましい。一例としては、加熱吸引搬送面218に向けて吹き付けられる温風の温度が50〜150℃になるように設定される。
以上のように構成された処理液乾燥部200は、次のようにして、記録用紙12の表面に塗布された処理液を乾燥させる。
処理液付与部100で処理液が塗布された記録用紙12は、処理液付与部100の吸引ドラム110から搬送装置212に受け渡される。
搬送装置212は、吸引ドラム110から受け渡された記録用紙12の先端を把持爪222で把持する。そして、走行ベルト224を走行させることにより、記録用紙12の所定の搬送経路に沿って搬送する。
記録用紙12は、この搬送装置212による搬送過程で加熱吸引搬送面218の上を滑りながら移動する(裏面が加熱吸引搬送面218に接しながら移動する)。この加熱吸引搬送面218は、ヒータ216によって加熱されるとともに、表面に多数の形成された吸引孔220L、220Sから空気が吸引されており、この加熱吸引搬送面218の上を滑りながら搬送されることより、記録用紙12は、その表面に塗布された処理液が乾燥される。また、記録用紙12は、この加熱吸引搬送面218の上を移動する過程で表面にファンヒータユニット214から温風が吹き当てられ、これにより、処理液の乾燥が促進される。そして、この結果、記録用紙12の表面に固体状又は半固溶状の凝集処理剤層が形成される。
このように、処理液乾燥部200は、加熱吸引搬送面218の上を滑らさせて記録用紙12を搬送することにより、記録用紙12の表面に塗布された処理液を乾燥させる。そして、このように処理液が付与された面に非接触で処理液を乾燥させることにより、処理液
の乾燥ムラを防止することができる。
加熱吸引搬送面218を通過した記録用紙12は、次の色インク付与部300の吸引ドラム310に受け渡される。
<色インク付与部>
色インク付与部300は、処理液が付与された記録用紙12の表面に色インクを付与して画像を形成する。この色インク付与部300は、記録用紙12を吸引搬送する吸引ドラム310と、この吸引ドラム310によって吸引搬送される記録用紙12の表面に記録ヘッドから色インクを吐出させて、画像を形成するインク吐出ユニット350とを備えて構成されている。
吸引ドラム310の構成は、上述した処理液付与部100の吸引ドラム110の構成とほぼ同じである。すなわち、図10に示すように、その外周面(吸引面)に形成された吸引孔324から空気を吸引することにより、外周面に載置された記録用紙12の裏面を吸引保持し、図示しない回転駆動手段(たとえば、モータ)に駆動されることにより回転して、その外周面に吸引保持した記録用紙12を所定の搬送経路(円弧状の搬送経路)に沿って搬送する。また、その吸引力を制御可能に構成されており、内部空間を複数のエリアに分割することにより、吸引開始からインク付与開始に至るまでの間に吸引力が弱くなるように構成されている。
ただし、吸引孔324については、処理液付与部100の吸引ドラム110と異なる態様で形成されている。すなわち、処理液付与部100の吸引ドラム110の外周面に形成される吸引孔124と、色インク付与部300の吸引ドラム310の外周面に形成される吸引孔324とは、記録用紙12を吸引する際、互いに異なる部位を吸引するように、位置、大きさ、形状等が調整されて形成されている。換言すれば、記録用紙12に対して、処理液付与時に吸引孔124が接する位置と、インク付与時に吸引孔324が接する位置とが互いに異なるように、位置、大きさ、形状等が調整されて、処理液付与部100の吸引孔124と色インク付与部300の吸引孔324とが形成されている。
このように互いの吸引孔を形成することにより、処理液とインクとの反応ムラによる画像ムラを低減することができる。すなわち、同じ部位が吸引孔で吸引されながら、記録用紙12に処理液とインクが付与されると、処理液の付与ムラとインクの付与ムラとが重なり、画像ムラが悪化するが、処理液の付与時に吸引孔が記録用紙を吸引する部位と、インク付与時に吸引孔が記録用紙を吸引する部位とをずらすことにより、処理液の付与ムラとインクの付与ムラとが重なるのを防止でき、インクと処理液との反応ムラによる画像ムラを低減することができる。
図11は、処理液付与部100の吸引ドラム110の外周面に形成される吸引孔124と、色インク付与部300の吸引ドラム310の外周面に形成される吸引孔324の形成パターンの一例である。なお、同図(a)は、処理液付与部100の吸引ドラム110の外周面に形成される吸引孔124の形成パターン、同図(b)は、色インク付与部300の吸引ドラム310の外周面に形成される吸引孔324の形成パターンを示している。また、同図(c)は、双方の吸引ドラムの外周面を重ね合わせたときの各吸引孔の配置レイアウトを示している。
図11(a)に示すように、処理液付与部100の吸引ドラム110には、円形状の吸引孔124が、記録用紙12の搬送方向に沿って一定の間隔で配列されるとともに、記録用紙12の搬送方向と直交する方向に沿って一定の間隔で配列されている。
図11(b)に示すように、色インク付与部300の吸引ドラム310にも、円形状の吸引孔324が、記録用紙12の搬送方向に沿って一定の間隔で配列されるとともに、記録用紙12の搬送方向と直交する方向に沿って一定の間隔で配列されるが、図11(c)に示すように、処理液付与部100の吸引ドラム110に形成された吸引孔124と重なることがないように配置されている。具体的には、処理液付与部100の吸引ドラム110に形成された吸引孔124の列と列との間に、色インク付与部300の吸引ドラム310の吸引孔324の列が配置されている。そして、その配置密度が幅方向(搬送方向と直交する方光)の中心側で密、外側で疎となるようにされている。また、記録用紙12のエッジ部には位置しないようにされている。
このように互いの吸引位置をずらして、吸引孔を形成することにより、処理液の付与ムラとインクの付与ムラとが重なるのを防止でき、処理液とインクとの反応ムラによる画像ムラを低減することができる。
なお、本例において、処理液付与部100の吸引ドラム110は、記録用紙12の先端を把持爪138A、138Bで把持して搬送するため、記録用紙12は、同じサイズのものであれば、常に同じ部位が吸引孔124に吸引されることになる。すなわち、記録用紙12の把持位置は、把持爪138A、138Bによって規定されるので、記録用紙12は、常に吸引ドラム110の吸引面上の一定位置に保持される。
色インク付与部300の吸引ドラム310の同様に記録用紙12の先端を把持爪338A、338Bで把持して搬送するため、記録用紙12は同じサイズのものであれば、常に同じ部位が吸引孔324に吸引されることになる。すなわち、記録用紙12の把持位置は、把持爪338A、338Bによって規定されるので、記録用紙12は、常に吸引ドラム310の吸引面上の一定位置に保持される。
したがって、把持爪の位置を基準にして、互いの吸引孔が重ならないように、各吸引ドラムの吸引孔をレイアウトすることにより、処理液付与時の吸引部位とインク付与時の吸引部位とをずらして搬送することができる。
なお、処理液付与部100の吸引ドラム110に形成する吸引孔124の配置レイアウトと、色インク付与部300の吸引ドラム310に形成する吸引孔324の配置レイアウトは、上記のものに限定されるものではない。記録用紙12に対する互いの吸引部位が重ならない限り、種々のレイアウトで配置することができる。
したがって、搬送対象とする記録用紙12の種類やサイズ、保持性等を考慮して、適宜最適な配置とすることが好ましい。
なお、記録用紙12の保持性を考慮すれば、本例のように、吸引孔は、その配置密度が幅方向(搬送方向と直交する方光)の中心側で密、外側で疎となるように配置することが好ましい。また、異なるサイズの記録用紙12を搬送する場合であっても、そのエッジ部には吸引孔が位置しないようにする(エッジ部で吸引しないようにする)ことが好ましい。
また、吸引孔の配置には、必ずしも規則性を持たせる必要はなく、ランダムに配置してもよい。
さらに、吸引孔の形状も本例のように円形のものに限定されるものではなく、たとえば、楕円、三角、四角、星型等の種々の形状のものを採用することができる。
また、同一形状のものだけでなく種々の形状のものを取り混ぜて形成することもでき、その大きさも大小取り混ぜて形成することができる。
また、処理液付与部100の吸引ドラム110と色インク付与部300の吸引ドラム310とで異なる形状の吸引孔を形成するようにしてもよい。
図12(a)〜(d)は、それぞれ処理液付与部100の吸引ドラム110の外周面に形成される吸引孔124と、色インク付与部300の吸引ドラム310の外周面に形成される吸引孔324の形成パターンの他の一例である。各図において、(i)は、処理液付
与部100の吸引ドラム110の外周面に形成される吸引孔124の形成パターン、(ii)は、色インク付与部300の吸引ドラム310の外周面に形成される吸引孔324の形成パターンを示している。また、(iii)は、双方の吸引ドラムの外周面を重ね合わせた
ときの各吸引孔の配置レイアウトを示している。
図12(a)は、処理液付与部100の吸引ドラム110と色インク付与部300の吸引ドラム310のそれぞれに矩形状の吸引孔124、324を形成した例である。
図12(b)は、処理液付与部100の吸引ドラム110に円形の吸引孔124、色インク付与部300の吸引ドラム310に楕円形の吸引孔324を形成した例である。
図12(c)は、処理液付与部100の吸引ドラム110と色インク付与部300の吸引ドラム310のそれぞれに楕円形の吸引孔124、324を形成した例である。
図12(d)は、処理液付与部100の吸引ドラム110に楕円形の吸引孔124を形成し、色インク付与部300の吸引ドラム310に円形で小径の吸引孔324を形成した例である。
いずれの場合も、吸引孔は、その配置密度が幅方向の中心側で密、外側で疎となるようにされている。また、異なるサイズの記録用紙12を搬送する場合であっても、そのエッジ部には吸引孔が位置しないようにされている。
なお、処理液付与部100の吸引ドラム110に形成する吸引孔124と、色インク付与部300の吸引ドラム310に形成する吸引孔324は、記録用紙12に対して互いに異なる部位を吸引するように配置することが好ましいが、図13(a)〜(d)に示すように、吸引部位が一部重複するような場合であっても、次の条件を満たすことにより、同等の効果を得ることができる。
すなわち、処理液付与部100の吸引ドラム110の吸引孔124と、色インク付与部300の吸引ドラム310の吸引孔324とで吸引部位が一部重複する場合において、各重複部で、(1)大きい方の吸引孔の面積に対する重複部の面積の割合を20%以下、(2)記録媒体の画像形成可能面積に対する重複部の面積の割合を4%以下の両方の条件を満足する構成であれば、吸引部位が一部重複するような場合であっても、処理液とインクとの反応ムラによる画像ムラを十分に低減することができる。
ここで、条件(1)の「各重複部における大きい方の吸引孔」とは、吸引部位が重複して
いる吸引孔124と吸引孔324とにおいて、開口面積が大きい方の吸引孔を意味する。そして、「各重複部における、大きい方の吸引孔の面積に対する重複部の面積の割合」とは、この吸引部位が重複している吸引孔124と吸引孔324とにおいて、開口面積が大きい方の吸引孔の開口面積に対する重複部の面積(重複している部分の面積)の割合を意味する。
たとえば、図13(a)の例では、処理液付与部100の吸引ドラム110に形成された吸引孔124の方が、色インク付与部300の吸引ドラム310に形成された吸引孔324よりも大きく形成され、色インク付与部300の吸引ドラム310に形成された吸引孔324のすべてが、処理液付与部100の吸引ドラム110に形成された吸引孔124に重なっているので、この場合、[大きい方の吸引孔の面積]は、処理液付与部100の吸引ドラム110に形成された吸引孔124の面積となり、[重複部の面積]は、色インク付与部300の吸引ドラム310に形成された吸引孔324の面積となる。したがって、その割合は、(色インク付与部300の吸引ドラム310に形成された吸引孔324の面積)/(処理液付与部100の吸引ドラム110に形成された吸引孔124の面積)×100%となる。
また、条件(2)の「記録用紙の画像形成可能面積」とは、記録用紙に設定されている画像形成領域の面積を意味し、「記録用紙の画像形成可能面積に対する重複部の面積の割合」とは、この記録用紙に設定されている画像形成領域の面積に対する重複部の面積の割合を意味する。
この条件は、実験により見いだしたものであり、重複部のすべてにおいて満足している必要がある。
なお、より好ましくは、(1)大きい方の吸引孔の面積に対する重複部の面積の割合を1
5%以下、かつ、(2)記録媒体の画像形成可能面積に対する重複部の面積の割合を3%以
下の条件を満足することであり、さらに好ましくは、(1)大きい方の吸引孔の面積に対す
る重複部の面積の割合を5%以下、かつ、(2)記録媒体の画像形成可能面積に対する重複
部の面積の割合を2%以下の条件を満足することである。
なお、この例のように、吸引部位が重複する場合においても、吸引孔の形状には、種々の形状を採用することができ、たとえば、楕円、三角、四角、星型等の種々の形状を採用することができる。また、同一形状のものだけでなく種々の形状のものを取り混ぜて形成することもできる。また、その大きさも大小取り混ぜて形成することができる。さらに、処理液付与部100の吸引ドラム110と色インク付与部300の吸引ドラム310とで異なる形状の吸引孔を形成するようにしてもよい。また、吸引孔の配置には、必ずしも規則性を持たせる必要はなく、ランダムに配置してもよい。
ただし、記録用紙12の保持性を考慮すれば、吸引孔は、その配置密度が幅方向(搬送方向と直交する方光)の中心側で密、外側で疎となるように配置することが好ましい。また、記録用紙12のエッジ部で吸引しないように配置することが好ましい。
なお、重複させる場合に限らず、吸引孔の断面形状は、種々の形状のものを採用することができ、たとえば、ストレート形状やテーパ形状、お椀形状とストレート形状とを組み合わせた形状とすることができる。
また、上記例の画像形成装置では、吸引ドラムで記録用紙12を吸引搬送する構成としているが、吸引孔が形成された搬送ベルトで記録用紙を吸引搬送する構成とすることもでき、この場合も処理液付与部100の搬送ベルトの吸引孔と色インク付与部300の搬送ベルトの吸引孔とが重ならないように、また、重なる場合は上記条件を満足するように形成する。
なお、この色インク付与部300の吸引ドラム310も処理液付与部100の吸引ドラム110と同様にほぼ0度の位置で記録用紙12の受け取りが行われるが、インクの付与
がほぼ70度の位置から開始されるため、その吸引力は、ほぼ70度に至るまでの間に弱くなるように構成される。すなわち、軸筒の外周面に形成されるスリットの長さが調整される。
また、この色インク付与部300の吸引ドラム310の吸引力は、処理液付与部100の吸引ドラム110の吸引力よりも相対的に高くなるように設定される。これにより、搬送される記録用紙12が、インク吐出ユニット350の各記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kに接触するのを防止でき、ジャム率を低減させることができる。
このように、吸引ドラム310は、吸引孔の形成パターン、吸引力の制御パターン、及び、発生させる吸引力の点で処理液付与部100の吸引ドラム110と異なるが、その他の構成については同じである。したがって、その具体的な構成についての説明は省略する。
なお、図10において、符号312は吸引ドラム本体、符号312Aは吸引ドラム本体312を構成する外筒、符号312Bは吸引ドラム本体312を構成する内筒、符号314は軸筒、符号320は、吸引ドラム本体312の内部空間を仕切る仕切壁、符号322A〜322Hは、仕切壁320で区切られた各空間、符号324は外筒312Aの外周面(吸引ドラム本体312の外周面(吸引面))に形成された吸引孔、符号326A〜326Bは、内筒312Bの周面に形成された各空間322A〜322Hに連通するスリット、符号330は軸筒314に形成されたスリット(短い方のスリット)、符号338A、338Bは、記録用紙12の先端を把持する把持爪である。この他、図示されていないが、内筒312Bが軸受を介してブラケットに回動自在に支持される点、回転駆動手段(たとえば、モータ等)によって回転駆動される点、ファンによって軸筒314内の空気が吸引される点等も上述した処理液付与部100の吸引ドラム110と同じである。
インク吐出ユニット350は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、クロ(K)の4色のインク滴を吸引ドラム310によって吸引搬送される記録用紙12の表面に向けて吐出させることにより、記録用紙12の表面にカラー画像を形成する。
まず、インク吐出ユニット350の全体構成について概説する。
各色のインク滴は、それぞれ対応する記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kから個別に吐出される。すなわち、シアンのインク滴はシアン用の記録ヘッド360Cから、マゼンタのインク滴はマゼンタ用の記録ヘッド360Mから、イエロのインク滴はイエロ用の記録ヘッド360Yから、クロのインク滴はクロ用の記録ヘッド360Kから個別に吐出される。
各色のインク滴を個別に吐出する記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kは、それぞれフルライン型の記録ヘッドで構成されており、そのインク吐出面(インクを吐出する面)に形成されたノズル列(インク滴を吐出するノズル(インク吐出口)の列)からインク滴を吐出して、記録用紙12の表面に画像を形成する。このノズル列は、本画像形成装置10が対象とする最大サイズの記録用紙に対応した幅で形成されている。すなわち、少なくとも最大サイズの記録用紙に設定された画像形成領域を全幅をカバーできる長さで形成されている。
また、各記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kは、それぞれそのノズル列が、記録用紙12の搬送方向(副走査方向)と直交するように配置され(記録用紙12の搬送方向と直交する方向(主走査方向)と平行になるように配置)、そのインク吐出面が、吸引ドラム310の外周面との間に所定のクリアランスを持つように配置される。
また、各記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kは、記録用紙12の搬送方向上流側から順に所定の間隔をもって所定の色順で配置される。本例では、記録用紙12の搬送方向上流側からシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、クロ(K)の順で各記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kが吸引ドラム310の周面に配置されている。
なお、各色の記録ヘッドをいわゆるシリアル型(シャトル型)の記録ヘッド(記録ヘッドを主走査方向に往復動作させる方式の記録ヘッド)で構成することもできるが、本例のように、各色の記録ヘッドをフルライン型の記録ヘッドで構成することにより、高速印字が可能になる。
また、本例では、C、M、Y、Kの4色のインクで画像を形成しているが、使用するインク色や色数の組み合わせについては、これに限定されるものではない。必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インク等を追加して用いてもよい。たとえば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出する記録ヘッドを追加する構成も可能である。また、各色の記録ヘッドの配置順序も特に限定はない。
なお、インク液としては、着色剤としての顔料、樹脂ポリマー、分散剤や界面活性剤等を含有したものが用いられる。
次に、記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kの構造について詳説する。なお、各記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号360によって記録ヘッドを示す。
図14は、記録ヘッド360の概略構造を示す平面透視図、図15は、図14の一部を拡大した拡大図、図16は、図15の16−16線に沿う断面図である。
記録用紙12上に形成されるドットピッチを高密度化するためには、記録ヘッド360のインク吐出面に配置するノズルの間隔(ノズルピッチ)を高密度化する必要がある。
本例の記録ヘッド360では、このノズルピッチの高密度化を図るために、図14に示すように、ノズル361をインク吐出面に千鳥状に配置させている。このようにノズル361を千鳥状に配置することにより、ヘッド長手方向(記録用紙12の搬送方向と直交する方向(主走査方向))に沿って並ぶように投影される実質的なノズルピッチ(投影ノズルピッチ)を高密度化することができ、記録用紙12に形成されるドットピッチを高密度化することができる。
すなわち、図14に示すように、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってノズル361を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズル361のピッチPは、d× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル361が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
図14に示すように、各ノズル361には個別に圧力室362が設けられており、この圧力室362を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置することにより、ノズル361がインク吐出面上に千鳥状に配置される。
各圧力室362は、その平面形状が概略正方形状に形成されており、対角線上の両隅部
にノズル361とインク供給口364とが設けられている。インク供給口364は、図16に示すように、共通流路365に連通されている。
共通流路365は、図示しないインク供給タンクに連通されており、このインク供給タンクから共通流路365にインクが供給される。そして、この共通流路365に供給されたインクが、各圧力室362のインク供給口364を介して各圧力室362に分配供給される。
図16に示すように、圧力室362の天面は、共通電極と兼用された振動板366で構成されている。そして、各圧力室362に対応する振動板366の上には、個別電極367を備えた圧電素子368が接合されている。各圧電素子368は、個別電極367に駆動電圧を印加することにより変形し、これにより、振動板366が変形する。そして、この振動板366が変形することにより、圧力室362内の容積が変化(縮小)し、これにより、ノズル361からインク滴が吐出される。また、振動板366の形状が元に戻ることにより、ノズル361から吐出した分のインクが、共通流路365からインク供給口364を介して圧力室362に供給される。
なお、本例では、圧電素子を用いてノズル361からインク滴を吐出させる構成としているが、圧力室362内にヒータを設け、このヒータの加熱による膜沸騰の圧力を利用して、ノズル361からインクを吐出させる構成(いわゆるサーマル方式)とすることもできる。
また、本例では、実質的なノズルピッチの高密度化を図るために、ノズルを千鳥状に配置しているが、ノズルの配置構造は、これに限定されるものではなく、種々の配置構造を採用することができる。たとえば、副走査方向に沿ってノズルを1列に配置する構造としてもよい。
また、本例では、長尺状に形成された1本のヘッドブロックにノズルを千鳥状に配置することにより、記録用紙12の全幅に対応する長さのノズル列を有するフルライン型の記録ヘッドを構成しているが、図17に示すように、ノズル361が千鳥状に配置された短尺状のヘッドブロック360’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで、記録用紙12の全幅に対応する長さのノズル列を有するフルライン型の記録ヘッドを構成してもよい。また、図示は省略するが、ノズルが短尺状のヘッドを一列に並べてラインヘッドを構成してもよい。
以上のように、色インク付与部300は、吸引ドラム310とインク吐出ユニット350とを備えて構成され、吸引ドラム310によって吸引搬送される記録用紙12の表面にインク吐出ユニット350から色インクを吐出させることにより、記録用紙12の表面に画像を形成する。
この際、吸引ドラム310は、処理液乾燥部200で記録用紙12の先端を吸引ドラム310の把持爪で把持し、吸引ドラム310に形成された吸引孔324で裏面を吸引しながら、吸引ドラム310を回転させることにより、記録用紙12を円弧状に形成された搬送経路に沿って吸引搬送する。
記録用紙12は、この搬送過程でインク吐出ユニット350を通過し、そのインク吐出ユニット350を通過する際、インク吐出ユニット350の各記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kからインク滴が吐出されて、表面に画像が形成される。
なお、記録用紙12の表面には、あらかじめ処理液が塗布されているため(具体的には
、処理液は乾燥しているので、固体状又は半固溶状の凝集処理剤層(処理液が乾燥した薄膜層)が形成されている。)、記録用紙12の表面にインク滴が着弾すると、その着弾したインク滴は、処理液の作用で色材が凝集する。これにより、ブリード等の発生を効果的に防止することができる。すなわち、凝集処理剤層の上にインク滴が着弾すると、そのインク滴は、飛翔エネルギーと表面エネルギーとのバランスにより、凝集処理剤層の上に所定の接触面積で着弾する。凝集反応は、インク滴が凝集処理剤上に着弾した直後に開始されるが、その反応はインク滴と凝集処理剤層との接触面から開始する。凝集反応は接触面近傍のみで起こり、インク着弾時の接触面積のまま付着力を得た状態でインク内の色材が凝集されるため、色材移動が抑止される。したがって、このインク滴に隣接して他のインク滴が着弾しても、先に着弾したインクの色材は、すでに凝集化しているので、後から着弾するインクとの間で色材同士が混合せず、ブリードが抑止される。
また、上述したように、吸引ドラム310は、搬送方向に沿って吸引力が制御されており、記録用紙12は、吸引開始時に最も強い吸引力を受け、インク滴の吐出開始までに弱められるようにされている。これにより、シワの発生を防止でき、記録用紙12を安定して搬送することができるとともに、吸引孔324の位置で記録用紙12が凹んで着弾位置にズレが生じるのを防止することができる。
なお、処理液付与部100の吸引ドラム110と同様に吸引ドラム310は、搬送位置に応じた吸引力の制御ができるように構成することが最も好ましいが、全エリアを一律の吸引力で吸引する構成としてもよい。また、吸引力を制御する場合、その構成は本例のものに限定されるものではなく、他の構成で制御するようにしてもよい。
また、本例では吸引ドラム310で記録用紙12を吸引搬送させる構成としているが、記録用紙12を吸引搬送する構成は、これに限定されるものではなく、他の構成で記録用紙12を吸引搬送するようにしてもよい。たとえば、吸引孔を有する搬送ベルトで記録用紙を吸引搬送する構成としてもよい。
<溶媒乾燥部>
溶媒乾燥部400は、色インクが付与された記録用紙12の表面に残留するインク溶媒を乾燥させる。
上述したように、処理液が塗布された記録用紙12の上にインク滴が打滴されると、処理液の作用でインク中の色材が凝集し、記録用紙12の上にインク凝集体(色材凝集体)が形成される。その一方で記録用紙12の上には、色材と分離されたインク溶媒が広がり、凝集処理剤が溶解した液体層が形成される。このようにして記録用紙12の上に残存したインクの溶媒成分(液体成分)は、記録用紙12のカールだけでなく、画像劣化を招く要因となる。そこで、色インク付与部300で色インクが付与された記録用紙12は、この溶媒乾燥部400において、溶媒成分の除去が行われる。
この溶媒乾燥部400は、上述した処理液乾燥部200と同じ構成である。すなわち、搬送装置で記録用紙12を所定の搬送経路に沿って搬送し、その搬送過程で裏面を加熱吸引搬送面の上を滑らせるとともに、その表面に温風を吹き当てることにより、記録用紙12の表面に残留する溶媒成分を乾燥(蒸発)させる。
このように、溶媒乾燥部400は、処理液乾燥部200の構成と同じであるので、その具体的な構成についての説明は省略する。
なお、図1において、符号410は、加熱吸引搬送チャンバ、符号418は加熱吸引搬送チャンバ410の加熱吸引搬送面、符号412は、色インク付与部300の吸引ドラム
310から記録用紙12を受け取り、加熱吸引搬送面418上を滑らせて搬送する搬送装置、符号414は、加熱吸引搬送面418上を搬送される記録用紙12に温風を吹き付けるファンヒータユニット、符号422は、搬送装置412の把持爪である。
溶媒乾燥部400は、色インク付与部300の吸引ドラム310から搬送装置412の把持爪422で記録用紙12の先端を把持して受け取り、その把持爪422を走行させることにより、記録用紙12を所定の搬送経路に沿って搬送する。記録用紙12は、その搬送過程で加熱吸引搬送面418上を滑りながら移動するとともに、その表面にファンヒータユニット214から温風が吹き当てられる。これにより、記録用紙12の表面に残存する溶媒成分が乾燥し、除去される。
このように溶媒乾燥部400においても記録用紙12の表面に非接触でインクの溶媒成分を乾燥させる。
なお、この溶媒乾燥部400についても、加熱吸引搬送面418は、記録用紙12が吸引される範囲(記録用紙12が通過する範囲)において、その表面を幅方向(記録用紙12の搬送方向と直交する方向)に等分割すると、各分割エリアにおける開口率(開口している割合)がほぼ同じになるように吸引孔が形成される。これにより、記録用紙12への加熱量を幅方向でほぼ同等にすることができ、記録用紙12を均一に加熱することができる。
<定着部>
定着部500は、記録用紙12の上に形成されたインク凝集物に含まれる樹脂成分を記録用紙12に定着させる。この定着部500は、記録用紙12を搬送する搬送ドラム510と、その搬送ドラム510によって搬送される記録用紙12の表面に温風を吹き付けるファンヒータユニット512と、搬送ドラム510との間で記録用紙12を加熱しながら押圧する加熱押圧ユニット514とを備えて構成されている。
搬送ドラム510は、円筒状に形成されており、その回転軸が図示しない軸受に軸支されて回転自在に支持されている。この搬送ドラム510の外周面(吸引面)には、互いに対向する位置に把持爪520A、520Bが設けられている。記録用紙12は、この把持爪520A、520Bに先端部が把持され、搬送ドラム510の外周面に巻き掛けられて搬送される。
なお、この搬送ドラム510の回転軸には、図示しない回転駆動手段(たとえば、モータ)から回転駆動力が与えられ、これにより、図1において、左回り(反時計回り)に回転する。
ファンヒータユニット512は、搬送ドラム510の外周面に対向して配置されており、搬送ドラム510の外周面に向けて温風を吹き付ける。このファンヒータユニット512の構成は、処理液乾燥部200に設けられたファンヒータユニット214の構成と同じである。すなわち、赤外線ヒータとファンとリフレクタとで構成され、赤外線ヒータで加熱された空気を搬送ドラム510に向けて送風することにより、搬送ドラム510によって搬送される記録用紙12の表面に温風を吹き付ける。
加熱押圧ユニット514は、ファンヒータユニット512の下流側に設けられており、搬送ドラム510との間で記録用紙12を加熱しながら押圧することにより、インク凝集物に含まれる樹脂成分を溶融・加圧させて記録用紙12に定着させる。この加熱押圧ユニット514は、3本の押圧ヒートローラ514A、514B、514Cによって構成されている。
各押圧ヒートローラ514A、514B、514Cは、搬送ドラム510の回転軸と平行に設けられており、搬送ドラム510の外周面に沿って一定の間隔をもって配設されている。そして、その外周面が搬送ドラム510の外周面に押圧当接されている。
また、各押圧ヒートローラ514A、514B、514Cは、内部にヒータが設けられており、そのヒータによって表面が所定温度に加熱されている。
記録用紙12は、搬送ドラム510によって搬送される過程で各押圧ヒートローラ514A、514B、514Cを通過し、その際、各押圧ヒートローラ514A、514B、514Cによって所定温度、所定圧力で加熱加圧される。そして、この押圧ヒートローラ514A、514B、514Cによって所定温度、所定圧力で加熱、加圧されることにより、インク凝集物に含まれる樹脂成分が溶融・加圧され、表面に形成された画像が記録用紙12に定着される。
以上のように、定着部500は、搬送ドラム510と、ファンヒータユニット512と、加熱押圧ユニット514とを備えて構成され、搬送ドラム510によって搬送される記録用紙12の表面にファンヒータユニット512から温風を吹き付けるとともに、加熱押圧ユニット514の各押圧ヒートローラ514A、514B、514Cで記録用紙を加熱、加圧することにより、表面に形成された画像を記録用紙12に定着させる。これにより、耐擦性が向上するとともに、記録用紙のシワ、カールの発生を抑制できる。
なお、本例では、押圧ヒートローラ514A、514B、514Cを3本用いて記録用紙12を加熱、加圧しているが、押圧ヒートローラ514A、514B、514Cの設置数は、これに限定されるものではなく、適宜増減して設置することもできる。
また、本例のように、複数本の押圧ヒートローラを用いて記録用紙12を加熱、加圧する場合、各押圧ヒートローラの設定温度は、搬送方向上流側を高く設定することにより、定着性を向上させることができる。本例では、押圧ヒートローラ514A、押圧ヒートローラ514B、押圧ヒートローラ514Cの順で設定温度が下がるように設定される。
また、本例では、搬送ドラム510で記録用紙12を搬送する構成としているが、平坦な搬送面で記録用紙12を搬送する構成とすることもできる。
ただし、本例のように、搬送ドラム510で記録用紙12を搬送する構成とすることにより、溶媒乾燥部400で発生する記録用紙12のカールを効果的に取り除くことができる。すなわち、円弧状の搬送経路を構成する搬送ドラム510を用いることにより、溶媒乾燥部400で発生する記録用紙12のカールを矯正する方向(カールの方向と逆方向)に記録用紙12を曲げることができ、これにより、溶媒乾燥部400で発生したカールを効果的に取り除くことができる。
なお、定着部500で加熱、加圧された記録用紙12は、ガイドローラ522を介して後段の工程に搬送される。後段の工程では、画像形成領域以外の領域がカット等された後、所定の排紙部に排出される。
<制御系>
図18は、画像形成装置10の制御系の要部ブロック図である。同図に示すように、画像形成装置10は、通信インターフェース610、システムコントローラ612、画像メモリ614、ROM616、処理液付与制御部618、処理液乾燥制御部620、色インク付与制御部622、溶媒乾燥制御部624、定着制御部626等を備えている。
通信インターフェース610は、ホストコンピュータ600から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。ホストコンピュータ600から送出された画像データは、この通信インターフェース610を介して画像形成装置10に取り込まれる。
画像メモリ614は、通信インターフェース610を介して入力された画像を一時的に記憶する記憶手段であり、システムコントローラ612を通じてデータの読み書きが行われる。
システムコントローラ612は、画像形成装置10の各部を制御する制御部であり、CPU、ROM、RAM等を備えて構成されている。このシステムコントローラ612は、所定の制御プログラムに従って画像形成装置10の各部を制御する。ROM616には、このシステムコントローラが実行する制御プログラムが格納されている。
処理液付与制御部618は、システムコントローラ612からの指令に応じて処理液付与部100の駆動を制御する。すなわち、処理液付与部100に備えられた吸引ドラム110、処理液塗布ユニット140、塗布ローラ交換装置152等の駆動を制御する。
処理液乾燥制御部620は、システムコントローラ612からの指令に応じて処理液乾燥部200の駆動を制御する。すなわち、処理液乾燥部200に備えられた加熱吸引搬送チャンバ210、搬送装置212、ファンヒータユニット214の駆動を制御する。
色インク付与制御部622は、システムコントローラ612からの指示に従って色インク付与部300の駆動を制御する。すなわち、色インク付与部300に備えられた吸引ドラム310、各記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kの駆動を制御する。より詳しくは、この色インク付与制御部622には、ホストコンピュータ600から取り込んだ画像データから印字制御用の信号を生成するため信号処理機能、生成した印字制御信号(ドットデータ)に基づいて各記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kを駆動するヘッドドライバ等が備えられている。ヘッドドライバは、生成されたドットデータに基づいて各色の記録ヘッドの圧電素子を駆動するための駆動信号を生成し、生成した駆動信号を圧電素子に供給する。これにより、各色の記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kからインク滴が吐出される。
溶媒乾燥制御部624は、システムコントローラ612からの指令に応じて溶媒乾燥部400の駆動を制御する。すなわち、溶媒乾燥部400に備えられた加熱吸引搬送チャンバ410、搬送装置412、ファンヒータユニット414の駆動を制御する。
定着制御部626は、システムコントローラ612からの指令に応じて定着部500の駆動を制御する。すなわち、定着部500に備えられた搬送ドラム510、ファンヒータユニット512、加熱押圧ユニット514の駆動を制御する。
<画像形成の処理手順>
以上のように構成された本実施の形態の画像形成装置10による画像形成の処理手順は、次のとおりである。
図示しない給紙部から給紙された記録用紙12は、ガイドローラ160を介して処理液付与部100の吸引ドラム110に受け渡される。
吸引ドラム110は、この記録用紙12の先端を把持爪138A(又は138B)で把持して受け取る。そして、その外周面に形成された吸引孔から空気を吸引しながら回転す
ることにより、記録用紙12を外周面に巻き掛けて吸引搬送する。記録用紙12は、吸引ドラム110の外周面によって形成される円弧状の搬送経路に沿って搬送され、この搬送過程で表面に塗布ローラが接触して、表面に処理液が塗布される。
処理液が塗布された記録用紙12は、処理液付与部100の吸引ドラム110から処理液乾燥部200の搬送装置212に受け渡される。
処理液乾燥部200の搬送装置212は、処理液付与部100の吸引ドラム110から受け渡された記録用紙12の先端を把持爪222で把持する。そして、走行ベルト224を走行させることにより、記録用紙12の所定の搬送経路に沿って搬送する。記録用紙12は、この搬送装置212による搬送過程で加熱吸引搬送面218の上を滑りながら移動する(裏面が加熱吸引搬送面218に接しながら移動する)。この加熱吸引搬送面218は、ヒータ216によって加熱されるとともに、表面に多数の形成された吸引孔220L、220Sから空気が吸引されており、この加熱吸引搬送面218の上を滑りながら搬送されることより、記録用紙12は、その表面に塗布された処理液が乾燥される。また、記録用紙12は、この加熱吸引搬送面218の上を移動する過程で表面にファンヒータユニット214から温風が吹き当てられ、これにより、処理液の乾燥が促進される。そして、この結果、記録用紙12の表面に固体状又は半固溶状の凝集処理剤層が形成される。
このように、処理液乾燥部200は、加熱吸引搬送面218の上を滑らさせて記録用紙12を搬送することにより、記録用紙12の表面に塗布された処理液を乾燥させる。そして、このように処理液が付与された面に非接触で処理液を乾燥させることにより、処理液の乾燥ムラを防止することができる。
処理液乾燥部200で処理液が乾燥された記録用紙12は、処理液乾燥部200の搬送装置212から色インク付与部300の吸引ドラム310に受け渡される。
吸引ドラム310は、この記録用紙12の先端を把持爪338A(又は338B)で把持して受け取る。そして、その外周面に形成された吸引孔から空気を吸引しながら回転することにより、記録用紙12を外周面に巻き掛けて吸引搬送する。記録用紙12は、吸引ドラム310の外周面によって形成される円弧状の搬送経路に沿って搬送され、この搬送過程で各記録ヘッド360C、360M、360Y、360Kから表面に色インクが打滴されて、画像が形成される。
ここで、記録用紙12の表面には、凝集処理剤層が形成されているので、記録用紙12の上にインク滴が打滴されると、凝集剤の作用でインク中の色材が凝集する。この結果、記録用紙12の上にインク凝集体(色材凝集体)が形成される。また、その一方で記録用紙12の上には、色材と分離されたインク溶媒が広がり、凝集処理剤が溶解した液体層が形成される。
色インクが付与されて画像が形成された記録用紙12は、色インク付与部300の吸引ドラム310から溶媒乾燥部400の搬送装置412に受け渡される。
溶媒乾燥部400の搬送装置412は、色インク付与部の吸引ドラム310から受け渡された記録用紙12の先端を把持爪422で把持する。そして、走行ベルト424を走行させることにより、記録用紙12の所定の搬送経路に沿って搬送する。記録用紙12は、この搬送装置412による搬送過程で加熱吸引搬送面418の上を滑りながら移動する(裏面が加熱吸引搬送面418に接しながら移動する)。この加熱吸引搬送面418は、ヒータ416によって加熱されるとともに、表面に多数の形成された吸引孔から空気が吸引されており、この加熱吸引搬送面418の上を滑りながら搬送されることより、記録用紙
12は、その表面に残留するインクの溶媒成分が乾燥される。また、記録用紙12は、この加熱吸引搬送面418の上を移動する過程で表面にファンヒータユニット414から温風が吹き当てられ、これにより、乾燥が促進される。
インク溶媒が乾燥除去された記録用紙12は、溶媒乾燥部400の搬送装置412から定着部500の搬送ドラム510に受け渡される。
定着部500の搬送ドラム510は、この記録用紙12の先端を把持爪520A(又は520B)で把持して受け取る。そして、回転することにより、記録用紙12を外周面に巻き掛けて搬送する。記録用紙12は、搬送ドラム510の外周面によって形成される円弧状の搬送経路に沿って搬送され、この搬送過程で表面にファンヒータユニット512から温風が吹き付けられるとともに、加熱押圧ユニット514の各押圧ヒートローラ514A、514B、514Cで加熱、加圧される。これにより、インク凝集物に含まれる樹脂成分が溶融・加圧され、表面に形成された画像が記録用紙12に定着される。
以上一連の工程で画像の形成処理が終了する。記録用紙12は、この後、必要に応じて不要部(把持に用いた記録用紙12の先端部等の非画像形成領域)がカットされた後、排紙部(たとえば排紙トレー等)等に排出される。
このように、本実施の形態の画像形成装置10は、処理液付与部100で記録用紙12の表面に処理液を付与した後、処理液乾燥部200で処理液を乾燥させ、その後、色インク付与部300で記録用紙12の表面にインク滴を吐出して画像を形成する。そして、処理液乾燥部200で処理液を乾燥させる際、記録用紙12の裏面を加熱吸引搬送面の上を滑らせることにより、表面に非接触で処理液を乾燥させる。これにより、処理液のムラを防止でき、良好な画像を形成することができる。すなわち、処理液が付与された面が非接触で乾燥されるため、ローラで加圧、加熱して乾燥する場合のように、処理液が濡れ拡がってムラとなることがない。また、余剰な処理液がスクイズされることもないので、記録用紙12から処理液がはみ出ることもない。したがって、はみ出た処理液が裏面側の部材に付着して、記録用紙12の裏面に付着するようなこともない。
また、本実施の形態の画像形成装置10では、処理液の付与を行う処理液付与部100と処理液の乾燥を行う処理液乾燥部200とが分離され、処理液乾燥部200の熱が処理液付与部100に伝わらない構成とされているので、塗布ローラで処理剤の析出が生じるのを有効に防止することができる(記録ヘッドで処理液を付与する構成の場合は、ノズルの目詰まりを防止することができる。)。
このような効果は溶媒乾燥部400においても同様である。
なお、本実施の形態では、にファンヒータユニット214を設けているが、ファンヒータユニット214を設けずに乾燥させる構成としてもよい。すなわち、温風を当てずに乾燥させる構成としてもよい。
しかしながら、本実施の形態のように、ファンヒータユニット214を設けて、記録用紙12の表面に温風を当てる構成とすることにより、乾燥を促進することができ、効率よく処理液を乾燥させることができる。
また、本例のように、ファンヒータユニット214を設け、このファンヒータユニット214のファン230と、加熱吸引搬送面218を加熱するヒータ216と、加熱吸引搬送チャンバ210内を吸引する吸引ファン217とを制御して、記録用紙12と接触する加熱吸引搬送面218の温度を制御すると、乾燥の制御性が向上し、かつ、吸引ドラム1
10の吸引力より低い吸引力を発生させることで、吸引ファン217の負荷が低減して、安定搬送が可能になる。
なお、本実施の形態では、水平に設置したファン230によって温風を鉛直下向きに送風する構成(記録用紙12に対して垂直に吹き付ける構成)としているが、図19に示すように、ファン230を上流に向けて傾けて設置し、温風が、記録用紙12の搬送方向下流側から上流側に向けて斜めから当てられるようにすることにより、風が淀まなくなり、より乾燥を促進させることができる。
また、本実施の形態のように、ファンヒータユニット214を設けて温風を送風する場合、加熱吸引搬送面218は、その幅が、最大サイズの記録用紙12の用紙幅よりも広くなるように設定し、かつ、その表面に形成される吸引孔220L、220Sが、最大サイズの記録用紙12の用紙幅よりも広い範囲に配置されるようにすることが好ましい。これにより、温風の排出も同時にできるようになり、無駄な温風の排出をスムーズに行うことができる。また、これにより、別途排気ファン等を設ける必要もなくなる。
なお、上記実施の形態では、加熱吸引搬送面218に形成する吸引孔の例として、大径の楕円形状に形成された吸引孔220Lと、小径の楕円形状に形成された吸引孔220Lとを所定のレイアウトで配置した例を示したが、吸引孔の形状、及び、その配置パターンは、これに限定されるものではなく、他の形態を採用することもできる。
図20は、吸引孔の形成パターンの他の一例である。同図に示すように、この例では、中心線上に配置された小径の吸引孔220Sの列221Sを挟んで、その両側の吸引孔220L、220Sの列221L、221Sの各吸引孔220L、220Sが、中心線に向けて所定角度α傾けられて配置されている(0°<α≦45°程度)。すなわち、全体的に見ると、記録用紙12の搬送方向上流側から下流側に向けて末広がり状(ハ字状)に吸引孔220L、220Sが傾けられて配置されている。
このように、楕円形状(長孔状)の吸引孔を記録用紙12の搬送方向に対して傾けて配置することにより、記録用紙12の引っ掛かりを防止することができ、ジャムを発生させずに安定して搬送することができるようになる。
なお、この場合においても、加熱吸引搬送面218は、記録用紙12が吸引される範囲において、幅方向に等分割したときの各分割エリアの開口率がほぼ同じになるように、吸引孔を形成する。これにより、記録用紙12への加熱量をほぼ等しくすることができ、記録用紙12を均一に加熱することができる。
また、上記実施の形態では、処理液乾燥部200の搬送装置212の構成として、記録用紙12の先端を把持爪222で把持し、この把持爪222を走行させることにより、記録用紙12を搬送しているが、記録用紙12を搬送する手段は、これに限定されるものではない。
ただし、記録用紙12に塗布された処理液は、乾燥(完全/半固化・増粘化)する前に接触すると、ムラとなるため、少なくとも画像形成範囲には触れずに搬送できる手段を用いることが好ましい。
図21は、このような搬送装置の他の一例を示す概略構成図である。同図に示すように、この搬送装置212Aは、記録用紙12の先端を当接子240で加熱吸引搬送面218に押し付け、この状態で当接子240を加熱吸引搬送面218に沿って移動させることにより、加熱吸引搬送面218の上を滑らせて記録用紙12を搬送するものである。この場
合、記録用紙12は、当接子240によって引かれながら、加熱吸引搬送面218の上を移動することとなる。
当接子240は、走行体242に設けられており、走行体242の下面部から加熱吸引搬送面218に向けて進退移動自在に設けられている。
走行体242は、加熱吸引搬送面218に沿って移動自在に設けられており、図示しない駆動手段に駆動されて、加熱吸引搬送面218の上を記録用紙12の搬送方向に沿って往復移動する。
処理液付与部100で処理液が付与された記録用紙12は、吸引ドラム110から加熱吸引搬送面218上に受け渡される。加熱吸引搬送面218の上に記録用紙12が受け渡されると、タイミングを合わせて、当接子240が加熱吸引搬送面218に向けて突出する。これにより、記録用紙12の先端部が、当接子240によって加熱吸引搬送面218に押し当てられて把持される。
また、当接子240が記録用紙12の先端を加熱吸引搬送面218に押し付けると同時に、走行体242が記録用紙12の搬送方向に沿って走行する。これにより、記録用紙12が当接子240に引かれながら、加熱吸引搬送面218の上を搬送される。
このように、記録用紙12の先端を当接子240で引きながら搬送することにより、記録用紙12の画像形成面に触れることなく、記録用紙12を搬送することができる。
なお、本搬送装置218Aは、記録用紙12の先端を当接子240で引きながら搬送するものであるので、当接子240は、その先端部をゴム等、摩擦抵抗の大きいもので形成し、記録用紙12が滑らないように構成することが好ましい。
また、当接子240が記録用紙12を加熱吸引搬送面218に押し付ける力も必要な範囲で適宜最適な値に設定することが好ましい(記録用紙12を押し引くことができる範囲で最適な値に設定する。)。
また、本実施の形態では、加熱吸引搬送面218を水平面としているが、図22に示すように、曲面で形成してもよい。特に、処理液が塗布された記録用紙12は、カールするおそれがあるので、曲面とする場合は、このカールを抑制する方向の曲面とすることにより、効果的にカールを取り除くことができる。
また、加熱吸引搬送面218を凹状に湾曲させることにより、吸引力を低減でき、かつ、温風も当たりやすく、処理液が付与された面が凹形状として乾燥するので、積極的に記録用紙12が伸びる側を縮める方向となるため望ましい。この場合、温風は凹形状の最下点に向けて当てることが好ましい。
また、本実施の形態では、搬送装置212によって記録用紙12を搬送しているが、処理液付与部100の吸引ドラムと、色インク付与部300の吸引ドラムとの間の距離が、記録用紙12の長さ(搬送方向の長さ)よりも短い場合のように、搬送装置212を用いなくても記録用紙12を搬送できる場合には、別段、記録用紙12の先端を把持して搬送する必要はない。すなわち、記録用紙12の先端を把持して搬送する手段は、記録用紙12の長さに対して、乾燥エリアを長くしなくてはならない場合にのみ設置すればよく、記録用紙12の長さに対して乾燥エリアが短い場合には、別段設けなくてもよい。ただし、記録用紙12の長さに対して乾燥エリアが短い場合であっても、記録用紙12の先端を把持して搬送する手段を設けることにより、記録用紙12をより安定した状態で搬送するこ
とができるようになる。
図23は、記録用紙12の先端を把持して搬送する搬送装置212、412を省いた構成の画像形成装置10Aの概略構成図である。
本構成の画像形成装置10Aにおいて、処理液付与部100で処理液が付与された記録用紙12は、塗布ローラ150A〜150Dによって処理液乾燥部200に送られ、処理液乾燥部200の加熱吸引搬送面218の上を搬送される。すなわち、処理液付与部100では、回転する塗布ローラ150A〜150Dを記録用紙12の表面に押し当てて、記録用紙12の表面に処理液を塗布しているので、この塗布ローラ150A〜150Dによって記録用紙12を搬送することができる。
そこで、本例の画像形成装置10Aでは、この塗布ローラ150A〜150Dの搬送力を利用して、記録用紙12を搬送する構成としている。したがって、本例の画像形成装置10Aの場合、塗布ローラ150A〜150Dが、処理液乾燥部200における記録用紙12の搬送手段となる。
一方、この塗布ローラ150A〜150Dによる搬送力は、記録用紙12が塗布ローラ150A〜150Dを通過すると消失する。このため、本例の画像形成装置10Aでは、記録用紙12の終端が塗布ローラ150A〜150Dを通過する前に、その先端部が色インク付与部300の吸引ドラム310に供給される構成とされている。塗布ローラ150A〜150Dによって、加熱吸引搬送面218の上を搬送された記録用紙12は、その加熱吸引搬送面218の終端位置でガイドローラ250にガイドされて、色インク付与部300の吸引ドラム310に供給される。
なお、この際、記録用紙12の表面にガイドローラ250が接触することとなるが、記録用紙12は、加熱吸引搬送面218の上を搬送される過程で処理液が乾燥されているので、処理液のムラが生じることはない。
溶媒乾燥部400では、このガイドローラ250によって記録用紙12が加熱吸引搬送面418の上を搬送される。そして、このガイドローラ250によって、加熱吸引搬送面418の上を搬送された記録用紙12は、その加熱吸引搬送面418の終端位置でガイドローラ450にガイドされて、定着部500の搬送ドラム510に供給される。
このように、処理液乾燥部200と溶媒乾燥部400では、必ずしも記録用紙12の先端を把持して搬送する必要はない。
なお、このように専用の搬送手段を設置しなくても記録用紙12を搬送できる場合であっても、記録用紙12の先端を把持して搬送する手段を設けることにより、記録用紙12をより安定した状態で搬送することができるようになる。
また、上記実施の形態では、処理液付与部100と色インク付与部300において、記録用紙12を吸引ドラムで吸引搬送する構成としているが、図24に示すように、搬送ベルトで記録用紙を吸引搬送する構成とすることもできる。
なお、図24に示した搬送ベルト700は、無端状に形成されており、矩形の走行路を成すように4つのガイドローラ702に巻き掛けられている。ガイドローラ702の一つには、図示しない回転駆動手段(たとえば、モータ)が接続されており、この回転駆動手段でガイドローラ702を回転駆動することにより、搬送ベルト700は、矩形状に形成された所定の走行経路を走行する。
この搬送ベルト700には、二カ所に把持爪704A、704Bが設けられており、記録用紙12は、この把持爪704A、704Bに先端が把持されて搬送される。また、搬送ベルト700は、その周面に多数の吸引孔706が形成されており、この吸引孔706から空気が吸引されて、その表面(吸引面)に記録用紙を吸引保持する。
搬送ベルト700の内側には、吸引装置708が設置されており、この吸引装置708によって吸引孔704から空気が吸引される。なお、この吸引装置708は、吸引エリアが分割されており、記録用紙12の搬送方向上流側から下流側に向けて吸引力が弱くなるように設定されている。
また、記録媒体については、特に限定されるものではなく、普通紙、インク受容層を備えた記録媒体、あるいは加工紙などの表裏方向に通気性のある記録シート、OHP等の非通気性の柔軟媒体である樹脂シート等、種々の記録媒体を使用することができる。
また、上記の例では、本発明を用紙の片面にのみ画像を形成する画像形成装置(いわゆる、片面印刷の画像形成装置)に適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではなく、用紙の両面に画像を形成することができる画像形成装置(いわゆる両面印刷が可能な画像形成装置)にも同様に適用することができる。したがって、本出願でいう記録媒体(記録用紙)の表裏は、画像形成時における記録媒体の表裏を意味し、画像を形成する側の面が記録媒体の表面となる。
以上、本発明の画像形成方法及び装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。