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JP5170625B2 - 赤外光眼底撮影方法および装置 - Google Patents
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Description

本発明は、赤外光を用いた眼底撮影方法および装置に関し、より具体的には、特定波長の赤外光を撮影することにより、造影剤を注射することなく、簡易簡便に高精度な眼底撮影を可能とする方法および装置に関する。
なお、「眼底」とは、瞳孔から見ることのできる目の中のことを言う。
眼科領域の各種疾患のうち、眼底疾患は眼球の後壁すなわち眼底での血管異常や出血等の血管病変を主因としているため、その治療においては、眼底の検査が非常に重要となる。網膜や脈絡膜で血管病変をより正確に検査するための代表的な眼底撮影方法としては、可視光画像を撮影する手法と蛍光眼底撮影法が挙げられる。
ここで、前者については、患部の異常を充分に検知できる精度を得るためには高度な画像処理を必要とするため、後者が現在は主流である(高度な画像処理を用いた装置としては、例えば特許文献1に記載のものがある。)。
蛍光眼底撮影法は、蛍光を発する造影剤を被検眼者(患者)に注射することで、血管内に造影剤を循環させ、造影剤に応じた波長の照明光を眼底に照射することにより、血管中で循環している造影剤を励起させて蛍光(励起光)を発生させ、血管を造影することにより行われる。この際、瞳孔を強制的に散瞳させるための散瞳剤を点眼するのが通常である。
代表的な造影剤としては、網膜の血管撮影に適したフルオレセインと、脈絡膜の血管撮影に適したインドシアニングリーンがあり、それぞれ照射光および観察光の波長が異なる。前者はハロゲンランプ、LED、レーザー等から選択される495nm近傍の光を照射し、その反射光から520nm近傍の波長の光を抽出し、CCDカメラ等で撮影する。後者は、ハロゲンランプ、LED、レーザー等から選択される800nm近傍の光を照射し、その反射光から840nm近傍の波長の光を抽出し、赤外光対応のCCDカメラ等で撮影する。なお、撮影時のピント合わせには、被検眼者がまぶしくないよう、赤外光が用いられるのが通常である。
蛍光眼底撮影法は、網膜や脈絡膜の血管をほぼそのままの状態で精密に造影できるため、血管や組織の状態を詳細に調べたり、網膜や脈絡膜の循環動態を把握したりすることが可能になる。それゆえ、眼底を正確に検査できるだけでなく、網膜や脈絡膜を手術する場合に、目的部位すなわち手術対象部位を決定する用途にも非常に好適に用いることができる。
蛍光眼底撮影法による撮影装置としては、特許文献2ないし4に記載のものが例示される。
また、眼底撮影においては、角膜反射により生じるフレアなどの有害光に起因する眼底画像の画質の低下を防止することが行われている。例えば、可視光により被検眼を照明し、フィルタにより所定の波長領域の光を遮光し、所定の波長領域に対応する色の画像信号の利得を他の波長領域に対応する色の画像信号の利得よりも大きく制御する手段を有する眼科撮影装置が提言されている(特許文献5)。
ところで、眼科分野で使用される顕微鏡の一種として、細隙灯顕微鏡がある。これは眼科医の日常の診察において必ず使用されるもので、照明方法を工夫することで被検眼の色々な病変部を観察することができる(例えば、特許文献6)。
特開2005−253796号公報 特開平6−319465号公報 特開平7−303611号公報 特開平8−308803号公報 特開2003−250764号公報 特開2003−299619号公報
しかしながら、蛍光眼底撮影法は、人体にとって負担となる造影剤を注射が必要なため、人体に負担とならない眼底撮影手段が求められていた。
特に、検診等の事前の眼病検知手段としての実用を考えると、造影剤が不要なだけでなく、高度な画像処理等を要しない簡易簡便な手段であることが望ましい。
本発明は、上記の課題を解決するために、造影剤の注射が不要なだけでなく、簡易簡便に行うことができる眼底撮影方法および装置を提供することを目的とする。
従来の眼科領域においては、限定した用途で赤外線が利用されていた。具体的には、(イ)眼底検査機器の眼底モニタ用(ピントや大まかな位置確認用)、(ロ)蛍光色素を用いての眼底造影用、(ハ)赤外線レーザー、或いは、ある程度位相のそろった赤外光を用いた網膜断層検査(OCT)である。
(イ)の使用目的は、まぶしくないこと、すなわち、縮瞳させないで眼底がおおまかにモニタできることであるが、診察目的ではなく、使っている波長も可視光線領域をカットしただけの使い方であった。
(ロ)蛍光色素を用いての眼底造影には2つの方法がある。1つはインドシアニグリーン造影法であり、赤外線励起光(790〜805nm)で励起し蛍光(835nm)を観察することにより、主に脈絡膜血管網の病変を見つけるために利用される。もう1つは、フルオレセイン造影法(励起490nm蛍光520nm)である。
両者とも、蛍光色素を静脈注射することで、異常血管から漏れを観察したり、また血管そのものを観察しやすくするために用いるのであるが、大きな相違点は利用する波長域にある。その違いを理解するためには、網膜の層構造に起因する。赤外光(インドシアニグリーン造影方で利用)は、網膜色素上皮を通り抜けることができるため、色素上皮下にある脈絡膜血管の病変を観察できるのに対し、可視光(フルオレセイン造影法で利用)は色素上皮より上しか観察できない。そのため、種々の病変でその初期変化がまず現れてくると考えられる脈絡膜血管の変化を見るには、インドシアニグリーン造影検査の実施が有用であるが、造影検査は、侵襲度が高い検査であるため、スクリーニング的におこなうことができなかった。
ところが、発明者は鋭意工夫の結果、赤外波長をうまく選択して観察すると造影剤を用いずに脈絡膜血管がはっきりと観察できることを見いだし、また、色素上皮下に生じている微細な変化の一部を可視化できことを見いだして、本発明を創作した。
(ハ)のOCTは、網膜の断層画像を得る非侵襲的検査機器であるが、装置が複雑で高価であること、二次元画像を得るにはコンピュータによる画像処理を必要とすること、しかも、構築された画像は、組織の構造を描写する能力に優れているが、構造物の性質の表現能力にかけているという課題があった。例えば、OCTで色素上皮下に沈着物があることが、はっきりわかってもその性状までは、分からなかった。
ところが、発明者は、可視光線では微妙な色(波長)の違いから、身の回りの物質の素材を見分けられるように、眼球にも波長依存性があるとの仮説のもと、赤外領域の波長を適当に可視光線の3原色に置き換えることにより、従来は確認ないしは区別できなかった変化をとらえ、一歩進んだ診断と治療の実現を支援する新しい手段を発明した。
すなわち、本発明は、以下の(1)ないし(3)の赤外光眼底撮影方法を要旨とする。
(1)赤外光焦点調整手段により焦点を合わせ、赤外光照射手段により特定波長の赤外光を被検眼者の眼に照射し、被検眼者の眼からの反射光である特定波長の赤外光を撮像素子により受光することで網膜上から網膜下の血管を選択的に撮影し、撮影した画像を画像表示手段に表示させることにより、黒い影が撮影された場合において、網膜上の血管によるものか網膜下の血管によるものかを判定可能とする眼底撮影方法であって、赤外光照射手段により被検眼者の眼に概ね710〜750nmの波長の赤外光を照射し、その反射光を撮像素子により受光することで脈絡膜血管を撮影し、撮影した画像を画像表示手段に表示させる工程、赤外光照射手段により被検眼者の眼に概ね900〜1000nmの波長の赤外光を照射し、その反射光を撮像素子により受光することで網膜上の血管を撮影し、撮影した画像を画像表示手段に表示させる工程を有することを特徴とする赤外光眼底撮影方法。
(2)赤外光照射手段により被検眼者の眼に概ね800〜830nmの波長の赤外光を照射し、その反射光を撮像素子により受光することで脈絡膜血管の構造を撮影し、撮影した画像を画像表示手段に表示させる工程を有することを特徴とする(1)の赤外光眼底撮影方法。
(3)赤外光照射手段が、概ね680〜1100nmの範囲で選択された赤外光を照射することができる赤外LEDを備えることを特徴とする(1)または(2)の赤外光眼底撮影方法。
また、本発明は、以下の(4)ないし(8)の赤外光眼底撮影装置を要旨とする。
(4)赤外光により焦点を合わせる赤外光焦点調整手段と、被検眼者の眼に特定波長の赤外光を照射する光源を有する赤外光照射手段と、被検眼者の眼からの反射光である特定波長の赤外光を撮影する撮像素子を有する赤外光撮影手段と、撮影した被検眼者の眼底画像を表示する画像表示手段と、制御部とを備え、制御部が、赤外光照射手段に被検眼者の眼に概ね710〜750nmの波長の赤外光を照射させ、その反射光を赤外光撮影手段に撮影させ、撮影した眼底画像を画像表示手段に表示させる手段と、赤外光照射手段に被検眼者の眼に概ね900〜1000nmの波長の赤外光を照射させ、その反射光を赤外光撮影手段に撮影させ、撮影した眼底画像を画像表示手段に表示させる手段とを備えることを特徴とする赤外光眼底撮影装置。
(5)前記制御部が、赤外光照射手段により被検眼者の眼に概ね800〜830nmの波長の赤外光を照射し、その反射光を赤外光撮影手段により受光することで脈絡膜血管の構造を撮影し、撮影した画像を画像表示手段に表示させる手段を備えることを特徴とする(4)の眼底撮影装置。
(6)前記赤外光照射手段ないしは前記赤外光撮影手段は、概ね710〜750nmの範囲、概ね800〜830nmの範囲、および、概ね900〜1000nmの範囲で選択された赤外光を抽出する光学バンドパスフィルタを備えることを特徴とする(4)または(5)の眼底撮影装置。
(7)前記赤外光焦点調整手段は、前記赤外光照射手段から照射する赤外光により焦点調整することを特徴とする(4)、(5)または(6)の赤外光眼底撮影装置。
(8)前記制御部が、前記特定波長の赤外光の帯域において、RGBに対応する波長領域を設定し、前記赤外光撮影手段からの眼底画像データを設定した波長領域に基づき色分解し、公知の画像処理を施し、前記画像表示手段に重畳表示することでカラー画像を表示させる手段を備えることを特徴とする(4)ないし(7)のいずれかの赤外光眼底撮影装置。
本発明によれば、人体にとって負担となる造影剤を注射することなく、眼底を撮影することが可能となる。すなわち、本発明の方法は、従来から眼底撮影のピント合わせ等に用いられていた赤外光を用いて撮影を行うものであるから、人体への安全性が確実であり、また蛍光造影のための時間も不要であるから撮影を短時間で行うことができ、事前の眼病検知手段としても好適である。
また、本発明の装置は、廉価な汎用部品を使用することができ、複雑な画像処理も不要であるため、従来装置と比べ、小型化・低コスト化をはかることが可能である。
本発明を実施するための最良の形態の眼底撮影装置は、赤外光照射手段と、赤外光撮影手段と、制御手段と、画像表示手段とから構成される。
赤外光照射手段は、ハロゲンランプ、LED、レーザー等の公知の光源、若しくは、これらと特定波長の赤外光のみを透過する光学バンドパスフィルタとの組み合わせ、または、波長を自由に選択可能な赤外LED光源から構成される。
赤外光撮影手段は、赤外光対応CCDカメラ等の公知の撮影素子と、被検眼者の眼球からの反射光を撮影素子に導くレンズ光学系と、特定波長の赤外光のみを通過する光学バンドパスフィルタ(赤外光照射手段側に設ける場合もある)と、赤外光によりピントを調整する赤外光焦点調整手段(ピント調整手段)とから構成される。
撮像素子には、いわゆる無散瞳型の眼底カメラを利用することができるが、散瞳型の眼底カメラも利用可能である。
なお、赤外光焦点調整手段は、上記の赤外光照射手段を兼用してもよい。
本発明では、水に吸収されない赤外光より短波長側(赤側)の光を観察するために、光学バンドパスフィルタで特定波長の赤外光を集光する。具体的には、1000nm以上の波長は、眼球の水分に吸収されるため眼底を充分に観察することができないが、赤外光の赤から波長1000nm以下の光は体内に透過していくため眼底を充分に観察できるという特性を利用する。この波長帯は一般に生体の窓と呼ばれており、その波長帯のみが生体内へ透過することが知られている。
また、赤外光では白内障があっても網膜の観察が可能である。さらに、750nm〜900nmの波長帯においては、網膜内で出血があっても透過するため、出血に影響されずに撮影画像を得ることができる。
本発明を実施するための光学バンドパスフィルタの一態様としては、概ね700〜1100nmの範囲に透過波長中心を有し、バンド幅±50nm以下より好ましくは±20nm以下、さらに好ましくは±5nm以下)のものが開示される。
一般に波長400〜700nmが可視光とされるが、上記の範囲の波長を便宜上特定波長の赤外光と呼ぶものとする。
本発明は、撮影前の観察や焦点合わせのみならず、撮影そのものを特定波長の赤外光を集光して行うことが特徴的である。
特定波長の赤外光は、撮影目的応じて最適な波長を選択する。具体的には、網膜下の脈絡膜血管を撮影したい場合には、概ね710〜750nmの波長が好適であり、網膜上の血管と網膜下の脈絡膜血管の両者を撮影したい場合には、概ね790〜830nmの波長が好適であり、また網膜上の血管を撮影したい時は概ね900〜1000nmの波長が好適である。
特定波長の赤外光による撮影は、可視光線によるフラッシュが不要であるため、縮瞳が生じず、被検眼者はまぶしさを感じることなく撮影が終了する。
制御手段は、赤外光照射手段および赤外光撮影手段とケーブルにより接続されたコンピュータであり、赤外光撮影手段により撮影された画像データを一般的な画像表示プログラムにより加工し、公知のディスプレイ等の画像表示手段に眼底画像データを表示させることができる。画像表示プログラムは眼底画像を得るための高度な画像処理を行うものではなく、本発明によれば、画像処理をしなくとも、網膜上の血管や網膜下の脈絡膜血管を、診断が行える程度鮮明に撮影可能である。
ところで、従来の可視光を用いた眼底撮影においては、RGBのフィルタを用いて所定の波長領域を撮影し、より鮮明な画像を得る工夫がなされている。例えば、公知のモザイクフィルタなどと呼ばれる3色分解用のフィルタ格子を組み込むことにより、R、G、Bの3色信号を出力するよう構成してカラー表示をする手法が知られている。
また、眼底カラー画像を赤、緑、青の3色に分解したカラー画像の画像処理としては、例えば、赤、緑、青に色分解してデジタル化された原画像に対し、エッジ強調等のデジタルフィルタ処理をしたデジタル画像を作成し、この画像をD/A変換器を介し、モニタ上で重畳表示し、カラー画像として出力する手法がある。
本発明に係る眼底画像においてもこれらの技術を応用することができ、赤外光領域にRGBに対応する波長領域を設定し、RGBカラーに置き換えて表示することにより、可視光では見えなかった赤外光の波長依存性病変を可視化することができる。これにより、微妙な色の変化を視認することが可能となり、医師による一歩進んだ診断や治療の実現を支援することができる。
また、眼底画像の撮影操作のピントぼけ、露出不足の失敗や、白内障による解像不足等の病変による悪影響等のため診断に不充分な眼底像となった場合に、その眼底像に対して見過ごしがちな病変(例えば、小出血斑や新生血管等)の特徴を強調するべく、汎用画像処理ソフトにより色データ(明度、コントラスト、彩度、色バランス等)を調整してもよい。
可視光像に調整した赤外光像を重畳表示することにより、微妙な色の変化を視認することが可能となり、医師による一歩進んだ診断や治療の実現を支援することができる。
以下では、本発明の詳細を実施例により説明するが、本発明は何ら実施例に限定されるものではない。
実施例1に係る装置は、眼底検査用の眼底画像を撮影するための眼底撮影装置である。ここで、眼底検査とは、眼底撮影装置にて瞳孔を通して眼底を照明し、その反射光を撮影し、血管の走行などから疾患を診断する検査方法である。眼底検査により、眼病や生活習慣病(高血圧・糖尿病・脳梗塞・高脂血症)などに起因する眼底部の画像によりそれらの合併症が判断できるとされる。本実施例の眼底撮影装置は、自然散瞳を利用した無散瞳撮影によるものであり、散瞳剤を使用しないため、診療放射線技師が撮影することも可能なものである。無散瞳撮影では、薄暗い部屋にて自然散瞳させ、散瞳時に眼底撮影する。
以下では、本実施例の眼底撮影装置およびそれを用いて、網脈絡膜疾患の患者の眼底を撮影する際の手順について説明する。
1.装置構成
本実施例の眼底撮影装置は、図1に示すように、赤外光照射手段10と、赤外光撮影手段20と、制御手段30と、画像表示手段40とから構成される。
赤外光照射手段10と、赤外光撮影手段20は、支持枠1(図示せず)により固定されている。支持枠1は、公知の無散瞳眼底カメラ装置と同様に被検眼者の顔面部を固視票3(図示せず)の対向位置に固定するための、額受けと顎受を有する。
(1)赤外光照射手段10
赤外光照射手段10は、近赤外光を被検眼者の眼球に照射するための機器であり、特定波長の赤外光のみを通過させる光学バンドパスフィルタ11と、特定波長の赤外光を照射する光源12により構成される。本実施例の光源12は、特定波長の赤外光を照射するものであるため、被検眼者がまぶしさを感じることはなく、赤外光の照射時も縮瞳が生じない。
光学バンドパスフィルタ11は、切り換え可能な三枚のフィルタであり、約650nm〜1200nmの範囲で選択された波長を透過し、バンド幅は±50nmのものを用いる。好ましい組み合わせとしては、それぞれ約735nm、800nm、970nmに透過波長中心を有するものを挙げることができる。
赤外光照射手段10に光学バンドパスフィルタ11を設置する場合には、後述する光学バンドパスフィルタ21を赤外光撮影手段20に設置しなくともよい。
光源12は、650nm〜1200nmの波長の赤外光を照射できるハロゲンランプであるが、これに限定されず、キセノンランプ、赤外LED、赤外レーザー等を用いてもよい。
(2)赤外光撮影手段20
レンズ22は、市販のカラーカメラ用レンズであり、キャノン社製眼底カメラ(CR4−45NM)用のレンズを用いた。
カラーカメラ24は、赤外領域に感度を有する市販のカラーカメラであり、有限会社トリニティ社製200万画素CMOSカメラ(IUCM−200FO2)を用いた。カラーカメラ24と制御手段30は、USB2.0ケーブルにより接続される。
光学バンドパスフィルタ21は、約650nm〜1200nmの範囲で選択された波長を透過し、バンド幅は±50nmのものを用いる。ここで、上述のとおり、光学バンドパスフィルタ11,21は、いずれかを一方を設置すればよく、両方を設置する必要はない。光学バンドパスフィルタ21をレンズ22の前方部に設置した方が外乱光の影響を排除することができるが、光源の種類によっては被検眼者が眩しくないように光学バンドパスフィルタ11を設置した方がよい場合もある。
焦点(ピント)を合わせるための赤外光は、赤外光照射手段10を兼用する構成である。
(3)制御手段30
制御手段30は、通常のWidows(登録商標)が稼動するパーソナルコンピュータである。
制御プログラム31は、赤外光照射手段10による発光のタイミングと、赤外光撮影手段20による撮影のタイミングを制御するソフトウェアである。
画像表示プログラム32は、C言語によりプログラムされた専用のプログラムであり、動画表示機能と、静止画保存(各種フォーマット)機能、カラーカメラコントロール機能を有している。
なお、制御手段30をネットワーク接続することで、サーバー上でデータを管理したり、遠隔診断に利用することも可能である。
(4)画像表示手段40
画像表示手段40は、市販のカラー液晶ディスプレイである。表示した眼底写真を医師が診断するのに適したサイズであればよく、特別に必要とされる仕様はない。
2.撮影手順
(1)支持枠1に設けられた額受けと顎受により、被検眼者の顔面部を固定する。
(2)被検眼者が固視標3を注視することで、眼球を固定する。
(3)赤外光焦点調整手段23(赤外光照射手段10で兼用)により、赤外光を照射してカラーカメラ24のピントを合わせる。
(4)赤外光照射手段10により、特定波長の赤外光を照射し、特定波長の反射赤外光をカラーカメラ24により撮影する。
3.撮影結果
本実施例の眼底撮影装置による撮影画像の精度を検証するため、従来の無散瞳眼底カメラ(キャノン社製眼底カメラCR4−45NM)による撮影画像との比較を行った。
図2が従来の無散瞳眼底カメラにより、連続撮影した眼底の可視光像である。図2を見ると分かるように、従来の無散瞳眼底カメラにおいては、網脈絡膜疾患の患者の眼底の左下部分に黒い影を撮影することができていない。すなわち、病変があること自体も確認することができない。
一方、本実施例の眼底撮影装置により図2と同一の患者に対して、連続撮影した眼底の赤外光像を示したものが図3である。図3においては、眼底の左下部分に黒い影があることを確認することができる。この黒い影は、色素上皮下において血管の透過性が変化することにより、何らかの浸出物が貯留していることに起因するものと推測される。このように、本実施例の眼底撮影装置によれば、可視光では撮影できない色素上皮下の変化を、撮影することが可能となる。
実施例1と同じ構成の眼底撮影装置において、透過波長中心の異なる種類の光学バンドパスフィルタ21を用いて眼底撮影を行った。
フィルタ(a)〜(c)は、IGAD(Ion−Gun Assist Deposition)仕様の干渉フィルタであり、その仕様は下記表1の通りである。
図4a〜4cは、フィルタ(a)〜(c)のスペクトル透過特性図であり、横軸は波長(nm)を示しており、縦軸は透過率(%)を示している。例えば、図4aからは、フィルタ(a)により、赤外領域において735nm近傍にピークを有するB成分をバンド幅約50nmで抽出できることが分かる。
図5は、フィルタ(a)〜(c)を装着して撮影した眼底の赤外光画像である。各フィルタを装着することにより、次のことが確認できる。
(a)網膜下の脈絡膜血管が撮影されている。
(b)網膜上の血管と網膜下の脈絡膜血管の両方が撮影されている。
(c)網膜上の血管のみが撮影されている。
このように、本実施例の装置によれば、撮影波長を変化させることで網膜上から網膜下の血管を選択的に撮影することができる。すなわち、黒い影が撮影された場合において、着用したフィルタにより網膜上の血管によるものか網膜下の血管によるものか判定することが可能である。
ここで、フィルタ(a)を青、フィルタ(b)を緑、フィルタ(c)を赤と設定して、これらの赤外光画像を重畳表示することでカラー画像表示として出力してもよい。
また、これらの赤外光画像の特定に公知の画像処理を施し、特定の色成分を着色して強調したり、画像処理を施した画像を可視光画像に重畳表示して出力してもよい。
以上のとおり、本実施例の眼底撮影装置によれば、人体にとって負担となる造影剤を注射することなく、簡易な構成の装置により簡便に眼底撮影をすることが可能であり、しかも赤外光の波長依存性病変を可視化することができる。
従来の無散瞳眼底カメラにおいては、血管造影する必要があるため、ある程度症状が現れてから撮影を行うのが通常であり、検診等の事前の眼病検知手段としての実用には適していなかったが、本実施例の眼底撮影装置は事前の眼病検知手段としても好適である。
実施例1と同じ構成の眼底撮影装置において、透過波長中心の異なる種類の光学バンドパスフィルタを用いて眼底撮影を行った。
フィルタ(d)〜(f)は、IGAD(Ion−Gun Assist Deposition)仕様の干渉フィルタであり、その仕様は下記表2の通りである。
図6(ア)は、従来型の可視光による眼底画像である。この画像では視神経乳頭上方の円形低輝度領域(色素上皮異常箇所)の所見を確認することができない。なお、後述の図6(イ)〜(エ)では、視神経乳頭上方の円形低輝度領域を識別可能であるが、これにより色素上皮もしくは色素上皮付近の層の組織変化を推測でき、網膜色素変性症等の病変の早期発見に役立つものと思われる。
図6(イ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(d)を装着し、図6(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。同図の中心から少し右上に可視光では確認できなかった円形低輝度領域の所見が鮮明に可視化されており、脈絡膜血管も鮮明に可視化できている。
図6(ウ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(e)を装着し、図6(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。同図の上方、中心から少し右にずれた位置可視光では確認できなかった円形低輝度領域の所見が鮮明に可視化されている。この画像では透過波長中心が800nm台のフィルタと比べると脈絡膜血管は鮮明ではないが逆に網膜表層の状態が可視化できている。
図6(エ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(f)を装着し、図6(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。従来の可視光では確認できなかった円形低輝度領域の所見が鮮明に可視化されており、脈絡膜血管も図6(イ)の波長以上に鮮明に可視化できている。
実施例1と同じ構成の眼底撮影装置において、透過波長中心の異なる種類の光学バンドパスフィルタを用いて眼底撮影を行った。
フィルタ(g)〜(j)は、IGAD(Ion−Gun Assist Deposition)仕様の干渉フィルタであり、その仕様は下記表3の通りである。
図7(ア)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(g)を装着し、脈絡膜疾患の患者の眼底を撮影した赤外光画像である。可視光では確認できなかった円形低輝度領域の所見が可視化されているが、透過波長中心が800nm台のフィルタよりコントラストが低くなっていることが確認できる。
図7(イ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(h)を装着し、図7(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。透過波長中心が800nmのフィルタにおいてバンド幅を狭帯域にすることにより脈絡膜血管の構造がより鮮明に可視化できることが確認できる。
図7(ウ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(i)を装着し、図7(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。可視光では確認できなかった円形低輝度領域の所見がわずかに可視化されているが、透過波長中心が800nm台のフィルタよりはコントラストがかなり低くなっている。一方、透過波長中心が800nm台のフィルタでは可視化できなかった円形低輝度領域の奥(深部)の脈絡膜血管を可視化できることが確認できる。円形低輝度領域の奥の脈絡膜血管は、周辺の脈絡膜血管とほぼ同様の構造であることが分かる。
図7(エ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(j)を装着し、図7(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。円形低輝度領域の所見を同図の略中心から少し上方の位置に確認することができる。透過波長中心が830nmのフィルタにおいてバンド幅を狭帯域にすることにより、脈絡膜血管の構造が図7(イ)と同様に鮮明に可視化でき、さらに脈絡膜血管近辺の状態も可視化できることが確認できる。
図8は、実施例1と同じ構成の眼底撮影装置において、光学バンドパスフィルタ(e)を用いて眼底撮影を行った画像の検証結果を示すものである。
図8(ア)は、従来の無散瞳眼底カメラにより、脈絡膜疾患の患者の眼底を撮影した可視光画像である。
図8(イ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(e)を装着し、図8(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。この画像から、色素上皮下にできた疾患(脈絡膜血管の構造異常)がA地点およびB地点にあることを識別することができる。これにより検眼では検知することのできない、加齢性黄斑変性の初期の変化もしくは脈絡膜血管異常を識別することができる。
図8(ウ)は、図8(ア)と同じ患者のOCTによる分光分析断層像である。この分析結果から、図8(イ)と同じA地点およびB地点において疾患があることが確認できる。
以上のとおり、本実施例の撮影画像により、色素上皮下にできた疾患を識別できることを、OCTによる分析結果から検証することができた。
図9(ア)は、従来の無散瞳眼底カメラにより、脈絡膜疾患の患者の眼底を撮影した可視光画像である。
図9(イ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(f)を装着し、図9(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。
図9(ウ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(h)を装着し、図9(ウ)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。
図9(エ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(e)を装着し、図9(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。
図9(オ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(g)を装着し、図9(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。
図9(カ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(j)を装着し、図9(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。
図9(キ)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(d)を装着し、図9(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。
図9(ク)は、実施例1に係る眼底撮影装置にフィルタ(i)を装着し、図9(ア)と同じ患者の眼底を撮影した赤外光画像である。
実施例2〜4の撮影画像とフィルタとの関係をまとめると、下記表4のとおりとなる。
《実施例2〜4に基づく考察》
実施例2で得られた実験データに加え、表4の非着色箇所のデータ等が得られたことで、より踏み込んだ以下の所見を得ることができた。
[一]フィルタ(b)<フィルタ(f)<フィルタ(h)の順で脈絡膜の血管構造をより鮮明に捉えることができた。バンド幅を絞ることにより外乱の影響を抑えられることなどが原因であると推測される。以上より、脈絡膜の血管構造を詳細に把握したい場合には、バンド幅を絞った方がよいことが分かる。バンド幅(全幅値)は、好ましくは40nm以下、より好ましくは10nm以下とする。
[二]脈絡膜血管の構造を把握するのには、透過波長中心が800nm台のフィルタを用いるのが最も良好であった。フィルタ(h)とフィルタ(j)では撮影画像の鮮明さの差異を認識することはできなかった。フィルタ(f)とフィルタ(d)では、前者の方が鮮明であった。以上より、実験データの範囲においては、脈絡膜血管の構造を把握するのに最も好ましい波長域は、800nm〜830nmであると言うことができる。
[三]脈絡膜血管を捉えることができるフィルタの中では、フィルタ(e)がコントラストの変化を把握するのには一番よかった。色素上皮下の疾患は白っぽくうつる。透過波長中心が800nm台のフィルタでもコントラストを把握することはできるが、コントラストの濃淡はフィルタ(e)に劣る。一方、フィルタ(c)によっては、脈絡膜血管を捉えることができなかった。以上より、透過波長中心が概ね800nmから900nmのフィルタによりスクリーニング検査を行い、より詳細な脈絡膜の血管構造を把握したい場合には、透過波長中心が800nm台のフィルタを用いるのがよいと言うことができる。
本実施例の眼底検査装置は、公知の細隙灯顕微鏡のスリット光源を、特定波長の赤外光を照射するスリット光源に置き換えたものである。
本実施例の眼底検査装置は、図10に示す如く、検査者が被検眼者の眼底を観察するための観察光学手段50と、観察光学手段50の鏡筒本体51に連接された赤外光撮像手段20と、観察光学手段50に対し被検眼に対峙させるプリズム13に関して直交配置とした赤外光照射手段10と、赤外光照射手段10のプリズム13の近傍側に配置した背景光照射手段60とを有している。
観察光学手段50は、プリズムと、対物レンズと、変倍光学系と、集光レンズと、ビームスプリッタと、リレーレンズと、光路を接眼鏡筒52側に変更するプリズムと、接眼鏡筒52に配置した接眼レンズとを具備し、被検眼の像を結像点に結像し検査者眼により観察可能とするようになっている。
赤外光撮像手段20は、ビームスプリッタ56により分岐される光束を集光する集光レンズ27と、この集光レンズ27からの光束を90度(直角に)曲げるミラー28とにより、観察光学手段50に連接されている。
赤外光照射手段10は、ハロゲンランプ等の光源12と、この光源12からの光を集光し、特定波長の赤外光のみを通過させる光学バンドパスフィルタ11を有する波長選択手段24と、この波長選択手段25を通過した光の一部のみを通過させるスリット板25と、スリット板25を通過した光を集光する集光レンズ26と等を有し、更に背景光照射手段60を付加している。
スリット板25には、Y方向に細長い角膜内皮細胞撮影用の幅の広いものと角膜厚さ測定用の幅の狭いスリットが設けられており、光束中に選択的に挿入できるよう切り換え可能となっている。なお、スリット板25の代わりに、スリット幅を連続的に変化させることができる可変スリットを用いてもよい。
光学バンドパスフィルタ11は、実施例1〜4のいずれのフィルタを用いてもよい。
図11(a)は従来の細隙灯顕微鏡によるスリット光照射時における瞳孔径を白抜き点線で示す写真であり、図11(b)は本実施例の細隙灯顕微鏡によるスリット光照射時における瞳孔径を白抜き点線で示す写真である。図11(b)を見ると分かるように、本実施例の細隙灯顕微鏡によれば、特定波長の赤外光を照射するものであることから、被検眼者にまぶしさを感じさせることがないため、散瞳状態での検査が可能であり、眼底の観察をより容易に行うことが可能となる。
本発明は、糖尿病網膜症、黄斑変性症(加齢性黄斑変性の初期の変化)、ポリープ状脈絡膜血管など種々の網膜、ぶどう膜の変化を早期発見するために必要な眼底画像を撮影することが可能となる。
また、それ以外にも、例えば、緑内障の視神経乳頭の形態を判別しやすい形に可視化することができる。
実施例1に係る眼底撮影装置の構成図である。 従来の無散瞳眼底カメラにより、網脈絡膜疾患の患者の眼底を撮影した可視光画像である。 実施例1に係る眼底撮影装置により、網脈絡膜疾患の患者の眼底を撮影した赤外光画像である。 実施例2に係る光学バンドパスフィルタ(B)のスペクトル透過特性図である。 実施例2に係る光学バンドパスフィルタ(G)のスペクトル透過特性図である。 実施例2に係る光学バンドパスフィルタ(R)のスペクトル透過特性図である。 実施例2に係る眼底撮影装置により、網脈絡膜疾患の患者の眼底を撮影した赤外光画像である。 実施例3に係る眼底撮影装置により、網脈絡膜疾患の患者の眼底を撮影した可視光画像および赤外光画像である。 実施例4に係る眼底撮影装置により、網脈絡膜疾患の患者の眼底を撮影した可視光画像および赤外光画像である。 実施例5に係る眼底撮影装置により、網脈絡膜疾患の患者の眼底を撮影した赤外光画像およびOCTによる分光分析断層像である。 実施例6に係る可視光画像および赤外光画像である。 実施例7に係る眼底検査装置の概要構成図である。 (a)従来の細隙灯顕微鏡によるスリット光照射時における瞳孔径を白抜き点線で示す写真と、(b)実施例7の細隙灯顕微鏡(眼底検査装置)によるスリット光照射時における瞳孔径を白抜き点線で示す写真である。
符号の説明
1 支持枠
3 固視票
10 赤外光照射手段
11,21 光学バンドパスフィルタ
12 光源
20 赤外光撮影手段
22 レンズ
23 赤外光焦点調整手段(ピント調整手段)
24 カラーカメラ
30 制御手段
31 制御プログラム
32 画像表示プログラム
40 画像表示手段

Claims (8)

  1. 赤外光焦点調整手段により焦点を合わせ、赤外光照射手段により特定波長の赤外光を被検眼者の眼に照射し、被検眼者の眼からの反射光である特定波長の赤外光を撮像素子により受光することで網膜上から網膜下の血管を選択的に撮影し、撮影した画像を画像表示手段に表示させることにより、黒い影が撮影された場合において、網膜上の血管によるものか網膜下の血管によるものかを判定可能とする眼底撮影方法であって、
    赤外光照射手段により被検眼者の眼に概ね710〜750nmの波長の赤外光を照射し、その反射光を撮像素子により受光することで脈絡膜血管を撮影し、撮影した画像を画像表示手段に表示させる工程、
    赤外光照射手段により被検眼者の眼に概ね900〜1000nmの波長の赤外光を照射し、その反射光を撮像素子により受光することで網膜上の血管を撮影し、撮影した画像を画像表示手段に表示させる工程を有することを特徴とする赤外光眼底撮影方法。
  2. 赤外光照射手段により被検眼者の眼に概ね800〜830nmの波長の赤外光を照射し、その反射光を撮像素子により受光することで脈絡膜血管の構造を撮影し、撮影した画像を画像表示手段に表示させる工程を有することを特徴とする請求項の赤外光眼底撮影方法。
  3. 赤外光照射手段が、概ね680〜1100nmの範囲で選択された赤外光を照射することができる赤外LEDを備えることを特徴とする請求項1または2の赤外光眼底撮影方法。
  4. 赤外光により焦点を合わせる赤外光焦点調整手段と、被検眼者の眼に特定波長の赤外光を照射する光源を有する赤外光照射手段と、被検眼者の眼からの反射光である特定波長の赤外光を撮影する撮像素子を有する赤外光撮影手段と、撮影した被検眼者の眼底画像を表示する画像表示手段と、制御部とを備え、
    制御部が、
    赤外光照射手段に被検眼者の眼に概ね710〜750nmの波長の赤外光を照射させ、その反射光を赤外光撮影手段に撮影させ、撮影した眼底画像を画像表示手段に表示させる手段と、
    赤外光照射手段に被検眼者の眼に概ね900〜1000nmの波長の赤外光を照射させ、その反射光を赤外光撮影手段に撮影させ、撮影した眼底画像を画像表示手段に表示させる手段とを備えることを特徴とする赤外光眼底撮影装置。
  5. 前記制御部が、赤外光照射手段により被検眼者の眼に概ね800〜830nmの波長の赤外光を照射し、その反射光を赤外光撮影手段により受光することで脈絡膜血管の構造を撮影し、撮影した画像を画像表示手段に表示させる手段を備えることを特徴とする請求項の眼底撮影装置。
  6. 前記赤外光照射手段ないしは前記赤外光撮影手段は、概ね710〜750nmの範囲、概ね800〜830nmの範囲、および、概ね900〜1000nmの範囲で選択された赤外光を抽出する光学バンドパスフィルタを備えることを特徴とする請求項4または5の眼底撮影装置。
  7. 前記赤外光焦点調整手段は、前記赤外光照射手段から照射する赤外光により焦点調整することを特徴とする請求項4、5または6の赤外光眼底撮影装置。
  8. 前記制御部が、前記特定波長の赤外光の帯域において、RGBに対応する波長領域を設定し、前記赤外光撮影手段からの眼底画像データを設定した波長領域に基づき色分解し、公知の画像処理を施し、前記画像表示手段に重畳表示することでカラー画像を画像表示手段に表示させる手段を備えることを特徴とする請求項4ないし7のいずれかの赤外光眼底撮影装置。
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