JP5178367B2 - ワイピング用織物およびワイピング製品 - Google Patents
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Description
従来、ワイピングクロスやワイピングテープなどワイピング製品の多くは、布帛内の繊維表面積を大きくすることにより、吸着力が高まることを期待した極細繊維が使用されてきた。極細繊維を用いたワイピング製品の特徴としては、繊維間隙の毛細管現象により吸水性や吸油性が高まること、また、極細繊維特有のシャープ・マルチシェービング効果が期待できることがある。ここでシャープ・マルチシェービング効果とは、表面積が大きいことと一定面積における繊維数の多さを利用した効果である。対象物への繊維接触回数がはるかに多くなることにより極細繊維が微細な塵埃や油脂をそぎ取る。本発明は、超極細繊維の効果および、拭き取り対象物に対する適度な摩擦抵抗により、効率的に塵埃を拭き取り、その拭き取られた塵埃は、織物を構成する経糸と緯糸による凹凸構造差を形成し、くぼんだ交点(組織点)に捕集される織物構造を採用した点に特徴がある。太い繊維のみで構成された布帛や平坦な表面を持つ布帛で拭くと、繊維の移動により繊維全体に溜まった塵埃や油脂が再び繊維の下へ巻き込まれ、除去機能が劣る。一方、極細繊維のみで構成された布帛で拭くと、拭き取り対象物との摩擦抵抗が高くなりすぎ、かえって除去機能が劣る。
かかるポリエステルマルチフィラメント糸Aを構成する単繊維の直径の最大と最小の幅が、平均繊維直径の50%以内であることが、均一な拭き取り性が得られるため好ましい。
5点:ガラス板に汚れがあったことは全く感じられず、非常にきれいである。
4点:ガラス板に汚れがあったことは感じられず、きれいである。
3点:ガラス板に汚れがあったかもしれないが、まあきれいである。
2点:ガラス板に汚れがあったであろうと推測されるほど、少し汚い。
1点:ガラス板に汚れがあったであろうと確信できるほど、汚い。
島成分としてポリエチレンテレフタレート、海成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸9モル%と数平均分子量4000のポリエチレングリコール3重量%を共重合したポリエチレンテレフタレートを用い、海:島=30:70、島数=836の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度280℃、紡糸速度1500m/分で溶融紡糸して一旦巻き取った。得られた未延伸糸を、延伸温度80℃、延伸倍率2.5倍でローラー延伸し、次いで150℃で熱セットして巻き取り、ポリエステルマルチフィラメント糸A用糸条とした。得られた海島型複合延伸糸は56dtex/10filであり、透過型電子顕微鏡TEMによる繊維横断面を観察したところ、島の形状は丸形状でかつ島の径は700nmであった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Bとして、高熱収縮性のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸33dtex/12filを用意し、前記ポリエステルマルチフィラメント糸A(2本)とポリエステルマルチフィラメント糸B(1本)とを引き揃えてインターレース加工により複合糸条Cを得た。
得られた織物において、ポリエステルマルチフィラメント糸Aの平均繊維径は700nm、最大値と最小値の幅は平均繊維径に対し15%であった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Bの単繊維径は16μmであった。また、DA/DBは1.15であった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Dの単繊維径は10.5μmであった。また、織物表面において、摩擦係数は0.72、表面粗さは0.94μmであった。得られた織物を用いてワイピングクロスを得て、ワイピング試験を実施した。ワイピング性能は「○」であった。
実施例1と同様に海島型複合延伸糸56dtex/10fil(ポリエステルマルチフィラメント糸A)を得た後、同様に該糸2本と高熱収縮性のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸33dtex/12fil(単繊維径16μm、ポリエステルマルチフィラメント糸B)との複合糸条Cを得た。
その後、実施例1と同様にポリエステルマルチフィラメント糸Dとしてポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸84dtex/72fil(単繊維径10.5μm)を300回/m(Z方向)にて撚糸し、経糸に全量配し、前記の複合糸条Cを300回/m(Z方向)にて撚糸し、緯糸に全量配し、経密度150本/2.54cm、緯密度131本/2.54cmの織密度にて、通常の製織方法により2/2ツイル組織(複合糸条Cの浮き糸本数2本)の織物生機を得た。
得られた織物において、ポリエステルマルチフィラメント糸Aの平均繊維径は700nm、最大値と最小値の幅は平均繊維径に対し29%であった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Bの単繊維径は16μmであった。またDA/DBは1.10であった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Dの単繊維径は10.5μmであった。また、織物表面において、摩擦係数は0.55、表面粗さは1.68μmであった。得られた織物を用いてワイピングクロスを得て、ワイピング試験を実施した。ワイピング性能は「○」であった。
実施例1と同様に海島型複合延伸糸56dtex/10fil(ポリエステルマルチフィラメント糸A)を得た後、同様に該糸2本と高熱収縮性のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸33dtex/12fil(ポリエステルマルチフィラメント糸B)との複合糸条Cを得た。
その後、実施例1と同様にポリエステルマルチフィラメント糸Dとしてポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸84dtex/72filを300回/m(Z方向)にて撚糸し、経糸に全量配し、前記の複合糸条Cを300回/m(Z方向)にて撚糸し、緯糸に全量配し、経密度156本/2.54cm、緯密度105本/2.54cmの織密度にて、通常の製織方法により平組織の織物生機を得た。
得られた織物において、ポリエステルマルチフィラメント糸Aの平均繊維径は700nm、最大値と最小値の幅は平均繊維径に対し23%であった。またDA/DBは1.06であった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Bの単繊維径は16μmであった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Dの単繊維径は10.5μmであった。また、織物表面においては摩擦係数は0.45、表面粗さは3.62μmであった。得られた織物を用いてワイピングクロスを得て、ワイピング試験を実施した。ワイピング性能は「×」であった。
実施例1と同様に海島型複合延伸糸56dtex/10fil(ポリエステルマルチフィラメント糸A)を得た後、同様に該糸2本と通常のポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸56dtex/24fil(単繊維径14.8μm、ポリエステルマルチフィラメント糸B)との複合糸条Cを得た。
その後、実施例1と同様にポリエステルマルチフィラメント糸Dとしてポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸84dtex/72filを300回/m(Z方向)にて撚糸し、経糸に全量配し、前記の複合糸条Cを300回/m(Z方向)にて撚糸し、緯糸に全量配し、経密度200本/2.54cm、緯密度138本/2.54cmの織密度にて、通常の製織方法により4/1のサテン組織(複合糸条Cの浮き糸本数4本)の織物生機を得た。
得られた織物において、ポリエステルマルチフィラメント糸Aの平均繊維径は700nm、最大値と最小値の幅は平均繊維径に対し23%であった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Bの単繊維径は14.8μmであった。また、DA/DBは1.02であった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Dの単繊維径は10.5μmであった。また、織物の表面において、摩擦係数は0.52、表面粗さは0.63μmであった。得られた織物を用いてワイピングクロスを得て、ワイピング試験を実施した。ワイピング性能は「×」であった。
実施例1と同様に海島型複合延伸糸56dtex/10fil(ポリエステルマルチフィラメント糸A)を得た後、同様に該糸2本と高熱収縮性のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸33dtex/12fil(ポリエステルマルチフィラメント糸B)との複合糸条Cを得た。
その後、実施例1と同様にポリエステルマルチフィラメント糸Dとしてポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸84dtex/15filを300回/m(Z方向)にて撚糸し、経糸に全量配し、前記の複合糸条Cを300回/m(Z方向)にて撚糸し、緯糸に全量配し、経密度220本/2.54cm、緯密度150本/2.54cmの織密度にて、通常の製織方法により4/1のサテン組織の織物生機を得た。
得られた織物において、ポリエステルマルチフィラメント糸Aの平均繊維径は700nm、最大値と最小値の幅は平均繊維径に対し13%であった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Bの単繊維径は16μmであった。また、DA/DBは1.15であった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Dの単繊維径は22.8μmであった。また、織物表面において、摩擦係数は0.67、表面粗さは0.45μmであった。得られた織物を用いてワイピングクロスを得て、ワイピング試験を実施した。ワイピング性能は「×」であり、ガラス板に微小なキズも見られた。
実施例1と同様に海島型複合延伸糸56dtex/10fil(ポリエステルマルチフィラメント糸A)を得た後、同様に該糸2本と高熱収縮性のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸33dtex/12fil(ポリエステルマルチフィラメント糸B)との複合糸条Cを得た。該糸を300回/m(Z方向)にて撚糸し、経糸および緯糸に全量配し、経密度170本/2.54cm、緯密度150本/2.54cmの織密度にて、通常の製織方法により4/1のサテン組織の織物生機を得た。
得られた織物において、ポリエステルマルチフィラメント糸Aの平均繊維径は700nm、最大値と最小値の幅は平均繊維径に対し30%であった。また、ポリエステルマルチフィラメント糸Bの単繊維径は16μmであった。また、DA/DBは1.12であった。また、織物表面において、摩擦係数は0.97、表面粗さは0.41μmであった。得られた織物を用いてワイピングクロスを得て、ワイピング試験を実施した。ワイピング性能は「×」であった。
Claims (5)
- ワイピング用織物であって、単繊維径50〜1500nmの、フィラメント数が1000本以上のポリエステルマルチフィラメント糸Aと単繊維径が5〜30μmのポリエステルマルチフィラメント糸Bとを含む複合糸条Cが織物の経糸および緯糸のうちどちらか一方にのみ配され、他方には単繊維径が8〜20μmかつフィラメント数が72〜300本のポリエステルマルチフィラメント糸Dが全量配され、かつ、前記複合糸条Cにおいて、ポリエステルマルチフィラメント糸Aの糸長DAと、ポリエステルマルチフィラメント糸Bの糸長DBとの比DA/DBが1.05以上であり、かつ前記複合糸条Cを、経浮き成分および/または緯浮き成分としてその浮き本数が2本以上の浮き組織を含むことを特徴とするワイピング用織物。
- 前記フィラメント糸Aが、海成分と島成分とからなる海島型複合繊維の海成分を溶解除去して得られた糸条である、請求項1に記載のワイピング用織物。
- 前記ポリエステルマルチフィラメント糸Bにおいて、フィラメント数が10〜150本、かつ総繊度が30〜110dtexの範囲内である、請求項1または請求項2に記載のワイピング用織物。
- ポリエステルマルチフィラメント糸Dにおいて、総繊度が30〜220dtexの範囲内である、請求項1〜3のいずれかに記載のワイピング用織物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のワイピング用織物を用いてなる、携帯電話、眼鏡、レンズ、液晶材料、大規模集積回路、電子情報材料、電子機器類、医薬品、医療用器具、真珠、宝石、家具、および自動車部品からなる群より選択されるいずれかの用途に使用されるワイピング製品。
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