本発明の一実施の形態を、製剤製造工場における包装エリアにおいて細粒や顆粒状の医薬品等を所定数の小袋やカプセルを収めた複数の小箱をパッケージした小箱ユニットを、包装作業エリアから出荷用の大箱に詰める出荷用包装作業エリアに搬送する自律走行車の走行システムを例に図1乃至図14を参照して説明する。
図1は製剤製造工場のクリーンルームに形成された包装施設の概要を示す平面図である。製剤製造工場は、第1包装エリア1、第2包装エリア2、出荷用包装エリア3及び搬送エリア10を備えている。
搬送エリア10は、直線状のメイン搬送エリア11と、メイン搬送エリア11の一方端において平面視直交方向に分岐する第1搬送エリア12と、メイン搬送エリア11の中間において第1搬送エリア12と同側で平面視直交方向に分岐する第2搬送エリア13、メイン搬送エリア11の他方端において第1搬送エリア12及び第2搬送エリア13に対して反対側に平面視直交方向に分岐する第3搬送エリア14、及びメイン搬送エリア11から分岐する待避エリア15を有している。
第1包装エリア1は、メイン搬送エリア11の一方端に沿って配置され、細粒や顆粒状の医薬品等が収容された所定数の小袋やカプセルを小箱aに収めると共に複数の小箱aを1ユニット毎にパッケージする包装室1a及び、包装室1aでパッケージされた複数の小箱ユニットbを載置保持する第1受け渡し部1bが隣接して配置される。第1受け渡し部1bは第1搬送エリア12に隣接して配置され、この第1受け渡し部1bに載置保持された小箱ユニットbは後述する第1搬送エリア12に待機する搬送台車51に適宜搭載される。
第2包装エリア2は、メイン搬送エリア11の他方端に沿って配置され、第1包装エリア1と同様に所定数の医薬品等が収容された小袋やカプセルを小箱aに収めると共に小箱aを1ユニット毎にパッケージする包装室2a及び、包装室2aでパッケージされた小箱ユニットbを載置保持する第2受け渡し部2bが隣接して配置される。この第2受け渡し部2bは第2搬送エリア13に隣接配置され、この第2受け渡し部2bに載置保持された搬送物となる小箱ユニットbは第2搬送エリア13に待機する搬送台車51に適宜搭載される。
出荷用包装エリア3は、メイン搬送エリア11の他方端に沿って第2包装エリア2と対向配置され、第3搬送エリア14に隣接して配置されて第1包装エリア1及び第2包装エリア2から搬送された小箱ユニットbを載置保持する第3受け渡し部3bと、第3受け渡し部3bに保持された小箱ユニットbを、複数の小箱ユニットb毎に出荷用の大箱cに詰める出荷用包装部3aを備え、出荷用包装部3aで複数の小箱ユニットbが詰められた各大箱cは搬送手段4によって順次搬出される。
次に搬送エリア10を走行する自律走行車31について説明する。
搬送エリア10は上記のようにメイン搬送エリア11と、メイン搬送エリア11から分岐する第1搬送エリア12、第2搬送エリア13、第3搬送エリア14及び待避エリア15を有し、図1に仮想線で示すようにメイン搬送エリア11に直線状のメイン走行経路11aが設定され、第1搬送エリア12にメイン走行経路11aから分岐するサブ走行経路である第1走行経路12aが設定され、第2搬送エリア13にメイン走行経路11aから分岐するサブ走行経路である第2走行経路13aが設定され、第3搬送エリア14にメイン走行経路11aから分岐するサブ走行経路である第3走行経路14aが設定される。また、待避エリア15にメイン走行経路11aから分岐するサブ走行経路である待避走行経路15aが設定される。
この各走行経路11a乃至15aに沿って予め設定された搬送作動パターンに従って自律走行車31が走行し、自律走行車31に牽引される搬送台車51によって第1搬送エリア12及び第2搬送エリア13から出荷用包装エリア3に小箱ユニットbを順次搬送する。
搬送エリア10のメイン搬送エリア11は、図2に図1の矢視A方向の透視図を示すように床面21及び天井部22を有し、天井部22にメイン走行経路11aに沿ってメイン誘導ラインとなる所定幅、例えば幅50mmのテープ25aを布設する。このテープ25aの色は天井部22の色とのコントラストが強調される組み合わせが好ましく、かつ光沢性が抑制された色、例えば天井部22が白色である場合にはつや消し黒色等のテープが好ましい。
同様に、第1搬送エリア12、第2搬送エリア13、第3搬送エリア14、待避エリア15の各天井部においてもそれぞれ第1走行経路12a、第2走行経路13a、第3走行経路14a及び待避走行経路15aに沿ってそれぞれサブ誘導ラインである第1誘導ライン、第2誘導ライン、第3誘導ライン及び待避誘導ラインとなるテープ25b〜25eを布設する。これらテープ25b〜25eにおいてもテープ25aと同様に天井部の色とのコントラストが強調され、光沢性が抑制されたテープが好ましい。これらテープ25a〜25eを天井部に布設する簡単な作業により幅が均一で高精度の誘導ラインが容易に形成できる。
一方、自律走行車31が停止するメイン走行経路11aと第1走行経路12aとの交点、メイン走行経路11aと第2走行経路13aとの交点、メイン走行経路11aと第3走行経路14aとの交点、メイン走行経路11aと待避走行経路15aとの交点、の各交点に対応して床面21にそれぞれ第1〜第4磁気マーカ26〜29を設置する。
第1磁気マーカ26は、図3に床面21の斜視図を示すように、メイン走行経路11aと第1走行経路12aとの交点において、第1走行経路12aに沿って第1走行経路12aから後述する制動停止距離β隔てて複数の円柱状の永久磁石によって形成された磁気ピン30が直線状に等ピッチpで列設して床面21に同じ磁極端、例えば各N極を上方として埋め込むことによってメイン走行経路11aと直交して延在するメイン磁気マーカラインとなる磁気マーカライン26Aを形成する。同様にメイン走行経路11aに沿って制動停止距離α隔てて複数の円柱状の磁気ピン30を等ピッチpで床面21に例えばN極を上方として直線状に列設して埋め込むことによって第1走行経路12aと直交して延在するサブ磁気マーカラインとなる磁気マーカライン26Bを形成する。この磁気ピン30を等ピッチpで列状に埋設して形成された磁気マーカライン26A、26Bの垂直磁界強さは各磁気ピン30間のピッチpを適宜設定することによって磁気マーカライン26A、26Bの延在方向にほぼ一定高さで連続して形成される。
同様に、第2磁気マーカ27は、図4に斜視図を示すようにメイン走行経路11aと第2走行経路13aとの交点において、第2走行経路13aに沿って第2走行経路13aから制動停止距離αだけ隔てて複数の円柱状の磁気ピン30を等ピッチpで床面21に埋め込むことによってメイン走行経路11aと直交して延在するメイン磁気マーカラインとなる磁気マーカライン27Aを形成する。同様に第2走行経路13aに沿って第2走行経路13aから制動停止距離βだけ隔てて複数の円柱状の磁気ピン30を等ピッチpで床面21に埋め込むことによってメイン走行経路11aと直交して延在するメイン磁気マーカラインとなる磁気マーカライン27Bを形成し、更に、メイン走行経路11aに沿ってメイン走行経路11aから制動停止距離α隔てて複数の円柱状の磁気ピン30を等ピッチpで床面21に埋め込むことによって第2走行経路13aと直交して延在するサブ磁気マーカラインとなる磁気マーカライン27Cを形成する。
同様に、第3磁気マーカ28は、図5に斜視図を示すようにメイン走行経路11aと第3走行経路14aとの交点において、第3走行経路14aに沿って第3走行経路14aから制動停止距離αを隔てて複数の円柱状の磁気ピン30を等ピッチpで床面21に埋め込むことによってメイン走行経路11aと直交して延在するメイン磁気マーカラインとなる磁気マーカライン28Aを形成する。同様に、メイン走行経路11aに沿ってメイン走行経路11aから制動停止距離α隔てて複数の円柱状の磁気ピン30を等ピッチpで床面21に埋め込むことによって第3走行経路14aと直交して延在するサブ磁気マーカラインとなる磁気マーカライン28Bを形成する。
同様に、第4磁気マーカ29は、図6に斜視図を示すようにメイン走行経路11aと待避走行経路15aとの交点において、待避走行経路15aに沿って待避走行経路15aから制動停止距離β隔てて複数の円柱状の磁気ピン30を等ピッチpで床面21に埋め込むことによってメイン走行路11aと直交して延在するメイン磁気マーカラインとなる磁気マーカライン29Aを形成し、かつメイン走行経路11aに沿ってメイン走行経路11aから制動停止距離α隔てて複数の円柱状の磁気ピン30を等ピッチpで床面21に埋め込むことによって待避走行経路15aと直交して延在するサブ磁気マーカラインとなる 磁気マーカライン29Bを形成する。
これら磁気マーカラインを形成する各磁気ピン30は、図7(a)に示すように床面21にドリル等の穿孔具によって磁気ピン挿入穴21aを穿孔し、この磁気ピン挿入穴21aに(b)に示すように磁気ピン30を打ち込む簡単な作業によって床面21に埋設することができる。また、必要に応じて更に(c)に示すように磁気ピン挿入穴21aを床面21と同色或いは異色の樹脂21b、例えばエポキシ樹脂で閉塞して磁気ピン30を隠蔽することもできる。
また、各磁気マークラインを形成する永久磁石からなる磁気ピン30は、比較的小径で床面21から露出する面積が極めて小さくかつ床面21上に突出することなく埋設され、自律走行車31の走行や清掃等に伴う摩耗、剥離、損傷等の破損がなく、或いは極めて少なくこれらに伴う塵埃等の発生が未然に防止でき、作業環境の清浄度への影響が極めて少なくなる。
次に、自律走行車31について説明する。図8(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ自律走行車31の正面図、側面図、後面図及び上面図である。自律走行車31は車体下面に左右一対の駆動輪33L、33Rが設けられ、かつ下面前方中央にキャスタ35を備える。駆動輪33L、33Rはそれぞれモータ34L、34Rによってそれぞれ独立して回転駆動し、駆動輪33L、33Rの前進回転或いは後進回転によって前進及び後進し、駆動輪33Lと33Rの前進回転速度に差を与えることによって前進しつつ右或いは左に旋回走行する。また、駆動輪33Lと33Rの後進回転速度に差を与えることによって後進しつつ右或いは左に旋回走行する。更に、左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動することによって自律走行車31がスピン、即ちその位置で方向転換する。すなわち、本実施の形態では、駆動輪33L,33R、モータ34L,34R、及びキャスタ35によって走行装置が構成される。また、自律走行車31の車体後部に搬送台車51の前部に設けられた連結部54を係脱可能に把持する牽引部32を設ける。
更に、自律走行車31の車体下面前後に第1〜第4磁気マーカ26〜29の磁気マーカライン26A、26B〜29A、29Bの各磁気マーカラインを検出する前部磁気センサ36及び後部磁気センサ37が取り付ける。前部磁気センサ36は駆動輪33L、33Rに軸心に対し前方に所定寸法αだけ離間して配置し、磁気マーカライン26A、26B〜29A、29Bの各磁気マーカラインと対向する位置にあるときにオン状態になり磁気マーカライン26A、26B〜29A、29Bの各磁気マーカラインを検出する共に中心位置からの変位量に応じたレベルのマーカ検出信号を出力する。一方、後部磁気センサ37は駆動輪33L、33Rの軸心に対し後方に所定寸法βだけ離間して配置し、磁気マーカライン26A、26B〜29A、29Bと対向する位置にあるときにオン状態になると磁気マーカライン26A、26B〜29A、29Bの各磁気マーカラインを検出する共に中心位置からの変位量に応じたレベルのマーカ検出信号を出力する。
また、このように自律走行車31の車体下面に前部磁気センサ36及び後部磁気センサ37を配置することにより、前部磁気センサ36及び後部磁気センサ37と床面21に埋設された各磁気ピン30との離間距離が極めて小さく設定され、より高精度で磁気マーカライン26A、26B〜29A、29Bの各磁気マーカラインが検知できる。
自律走行車31の車体上部中央に該車体の上方を撮影可能なCCDカメラからなる撮影部38を搭載し、撮影部38により天井部22に布設されたテープ25a〜25eを2次元的に撮影する。
図9は自律走行車31に搭載された誘導制御装置41の構成図であり、誘導制御装置41はマイクロコンピュータを主体として構成されている。誘導制御装置41は、撮影部38で得られた画像から天井部22とテープ25a〜25eとのコントラストに基づく2値化処理による画像データによりテープ25a〜25eを認識する画像処理部43、画像処理部43の認識結果から撮影部38の画像中心にテープ25a〜25eが来るように自律走行車31の進行方向を決定する走行方向制御部45と、前部磁気センサ36で得られた磁気マーカ検出信号から自律走行車31の制動停止距離α及び後部磁気センサ37で得られた磁気マーカ検出信号から自律走行車31の制動停止距離βを決定する制動位置処理部44を備え、作動制御部45において走行方向制御部43及び制動位置処置部44の制動距離決定に基づいて予め記憶された動作パターンに応じてモータドライバ46L、46Rを制御しモータ34L、34Rを駆動する。即ち予め設定された動作パターンに応じて撮影部38によって撮影された画像中心にテープ25a〜25eが来るように走行方向を制御することで、テープ25a〜25eに沿った走行となるようにモータ34L、34Rの回転を制御すると共に、前部磁気センサ36による磁気マーカ26〜29の検出から制動停止距離αで制動停止し、後部磁気センサ37による磁気マーカ26〜29の検出から制動停止距離βで制動停止する。
なお、画像処理部43における撮影部38で得られた画像から天井部22とテープ25a〜25eのコントラストに基づいてテープ25a〜25eを画像処理部43で認識するにあたり、画像データに基づき、例えば黒色のテープ25a〜25eがレベル「1」、白色の天井部22がレベル「0」として認識されるが、天井部22に配置される蛍光灯等の外乱光等に伴い画像データからのテープ25a〜25eと天井部22との良好な判別による認識が得難い場合には、2値化処理における閾値を適宜変更して良好な判別を可能にする。また、2値化処理における閾値を所定回数変更しても良好な判別が不可能なときには自律走行車31の走行を停止する。なお、この2値化処理による判別は従来から行われる周知の処理方法であり、詳細な説明は省略する。
搬送台車51は、図11(c)乃至(e)に平面図を示すように、ほぼ複数の小箱ユニットbを搭載する矩形の荷台52を有し、荷台52の下面4隅に旋回可能なキャスタ53を配設し、荷台52の前部に自律走行車31の後部に設けられた牽引部32に係脱可能に把持される連結部54を設ける。
次に、第1搬送エリア12及び第2搬送エリア13から出荷用包装エリア3へ小箱ユニットbを搬送する自律走行車31の動作パターンを説明する。
作動開始指令に従って、図10(a)に仮想線で示すように待避エリア15に待避する自律走行車31は、撮影部38により待避エリア15のテープ25eを含む天井部22を撮影し、誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25e、即ち待避走行経路15aに沿って前進移動する。
待避走行経路15aを走行する自律走行車31の前部磁気センサ36が、図6に示す第4磁気マーカ29の磁気マーカライン29Bを検出し、自律走行車31はこの磁気マーカ検出から制動停止距離αだけ走行して、図10(a)に示す駆動輪33L及び33Rの軸心がメイン走行経路11aと対応するメイン走行経路11aと待避走行経路15aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと待避走行経路15aとの交点上に停止した自律走行車31は、左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動してスピン、即ちその位置で90°回転させて図10(b)に示すように前部が出荷用包装エリア3側となるように方向転換する。
次に、撮影部38によりメイン搬送エリア11のテープ25aを含む天井部22を撮影し、誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25a、即ちメイン走行経路11aに沿って後進移動する。メイン走行経路11aを走行する自律走行車31の後部磁気センサ37が図3に示す第1磁気マーカ26の磁気マーカライン26Aを検出し、自律走行車31はこの磁気マーカ検出から制動停止距離βだけ走行して、図11(a)に示す駆動輪33L及び33Rの軸心が第1走行経路12aと対応するメイン走行経路11aと第1走行経路12aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第1走行経路12aとの交点上に停止した自律走行車31は、動作パターンに従い左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動してスピン、即ちその位置で90°回転させて図11(b)に示すように後部が第1搬送エリア12側となるように自律走行車31を方向転換する。次に撮影部38により第1搬送エリア12のテープ25bを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25b、即ち第1走行経路12aに沿って後進移動して第1搬送エリア12内に誘導して停止する(ステップS1)。
次に、図11(c)に示すように自律走行車31の牽引部32を第1搬送エリア12に待機して予め設定された数量の小箱ユニットbが搭載された搬送台車51の連結部54に連結する(ステップS2)。
搬送台車51を連結した自律走行車31は、再び、撮影部38により第1搬送エリア12のテープ25bを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25b、即ち第1走行経路12aに沿って前進移動する。自律走行車31の前部磁気センサ36が第1磁気マーカ26の磁気マーカライン26Bを検出すると、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離α走行して、図11(d)に示すように駆動輪33L及び33Rの軸心がメイン走行経路11aと対応するメイン走行経路11aと第1走行経路12aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第1走行経路12aとの交点上に停止した自律走行車31は、左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動して90°回転させて図11(e)に示すように前部が出荷用包装エリア3側となるように方向転換する。この自律走行車31の方向転換にともなって、自律走行車31に連結された搬送台車51も自律走行車31と共に回転してメイン走行経路11a上に移動する。
メイン走行経路11a上で方向転換した搬送台車51が連結された自律走行車31は、撮影部38によりメイン搬送エリア11のテープ25aを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25a、即ちメイン走行経路11aに沿って前進移動する。
自律走行車31の前部磁気センサ36が図5に示す第3磁気マーカ28の磁気マーカライン28Aを検出し、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離α走行して、図12(a)に示すように駆動輪33L及び33Rの軸心が第3走行経路14aと対応するメイン走行経路11aと第3走行経路14aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第3走行経路14aとの交点上に停止した自律走行車31は、図12(b)に示すように左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動して90°回転させて後部が第3搬送エリア14側となるように方向転換する。この自律走行車31の方向転換に伴って自律走行車31に連結された搬送台車51も自律走行車31と共に回転して第3走行経路14a上に移動する。
次に、撮影部38により第3搬送エリア14のテープ25dを含む天井部22を撮影して、誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25d、即ち第3走行経路14aに沿って後進移動して図12(c)に示すように第3搬送エリア14内に誘導して停止する(ステップS3)。第3搬送エリア14において搬送台車51の荷台52に搭載された小箱ユニットbを出荷用の第3受け渡し部3bに搬出する(ステップS4)。
第3搬送エリア14において小箱ユニットbを降ろした後、搬送台車51を連結した自律走行車31は、再び、撮影部38により第3搬送エリア14のテープ25dを含む天井部を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25d、即ち第3走行経路14aに沿って前進移動する。自律走行車31の前部磁気センサ36が第3磁気マーカ28の磁気マーカライン28Aを検出すると、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離α走行して、図12(d)に示すように駆動輪33L及び33Rの軸心がメイン走行経路11aと対応するメイン走行経路11aと第3走行経路14aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第3走行経路14aとの交点上に停止した自律走行車31は、図12(e)に示すように動作パターンに従い左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動して90°回転させて後部が第1搬送エリア12側となるように方向転換する。この自律走行車31の方向転換にともなって、自律走行車31に連結された搬送台車51も自律走行車31と共に回転してメイン走行経路11a上に移動する。
メイン走行経路11a上で方向転換した自律走行車31は、撮影部38によりメイン搬送エリア11のテープ25aを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25a、即ちメイン走行経路11aに沿って後進移動する。
自律走行車31の後部磁気センサ37が第1磁気マーカ26の磁気マーカライン26Bを検出し、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離βだけ走行して駆動輪33L及び33Rの軸心が第1走行経路12aと対応するメイン走行経路11aと第1走行経路12aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第1走行経路12aとの交点上に停止した自律走行車31は、左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動して90°回転させて後部が第1搬送エリア12側となるように方向転換する。この自律走行車31の方向転換に伴って、自律走行車31に連結された搬送台車51も自律走行車31と共に回転して第1走行経路12a上に移動する。
次に撮影部38により第1搬送エリア12のテープ25bを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25b、即ち第1走行経路12aに沿って後進移動して第1搬送エリア12内に誘導して停止する(ステップS5)。しかる後、自律走行車31の牽引部32を搬送台車51の連結部54から切り離す(ステップS6)。
第1搬送エリア12において自律走行車31から切り離された搬送台車51の荷台52に第1受け渡し部1bの予め設定された数量の小箱ユニットbを搭載する(ステップS7)。
一方、搬送台車51を切り離した自律走行車31は、撮影部38により第1搬送エリア12のテープ25bを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25b、即ち第1走行経路12aに沿って前進移動し、自律走行車31の前部磁気センサ36が図3に示す第1磁気マーカ26の磁気マーカライン26Bを検出し、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離α走行して、駆動輪33L及び33Rの軸心がメイン走行経路11aと対応するメイン走行経路11aと第1走行経路12aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第1走行経路12aとの交点上に停止した自律走行車31は、左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動して90°回転させて前部が出荷用包装エリア3側となるように方向転換する。メイン走行経路11a上で方向転換した自律走行車31は、撮影部38によりメイン搬送エリア11の天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25a、即ちメイン走行経路11aに沿って前進移動する。
自律走行車31の前部磁気センサ36が図4に示す第2磁気マーカ27の磁気マーカライン27Aを検出し、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離α走行して、図13(a)に示す駆動輪33L及び33Rの軸心が第2走行経路13aと対応するメイン走行経路11aと第2走行経路13aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第2走行経路13aとの交点上に停止した自律走行車31は、図13(b)に示すように左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動してスピン、即ちその位置で90°回転させて後部が第2搬送エリア13側となるように自律走行車31を方向転換する。次に撮影部38により第2搬送エリア13の天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25c、即ち第2走行経路13aに沿って後進移動して第2搬送エリア13内に停止する(ステップS8)。
次に、図13(c)に示すように自律走行車31の牽引部32を第2搬送エリア13に待機して荷台52に予め設定された数量の小箱ユニットbが搭載された搬送台車51の連結部54に連結する(ステップS9)。
搬送台車51を連結した自律走行車31は、再び、撮影部38により第2搬送エリア12のテープ25cを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25c、即ち第2走行経路13aに沿って前進移動し、自律走行車31の前部磁気センサ36が第2磁気マーカ27の磁気マーカライン27Cを検出し、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離α走行して、図13(d)に示すように駆動輪33L及び33Rの軸心がメイン走行経路11aと対応するメイン走行経路11aと第2走行経路13aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第2走行経路13aとの交点上に停止した自律走行車31は、図13(e)に示すように左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動して90°回転させて前部が出荷用包装エリア3側となるように方向転換する。この自律走行車31の方向転換にともなって、自律走行車31に連結された搬送台車51も自律走行車31と共に回転してメイン走行経路11a上に移動する。
メイン走行経路11a上で方向転換した自律走行車31は、撮影部38によりメイン搬送エリア11のテープ25aを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25a、即ちメイン走行経路11aに沿って前進移動する。
自律走行車31の前部磁気センサ36が図5に示す第3磁気マーカ28の磁気マーカライン28Aを検出し、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離α走行して、上記同様に図12(a)に示すように駆動輪33L及び33Rの軸心が第3走行経路14aと対応するメイン走行経路11aと第3走行経路14aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第3走行経路14aとの交点上に停止した自律走行車31は、図12(b)に示すように左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動して後部が第3搬送エリア14側となるように方向転換する。この自律走行車31の方向転換にともなって、自律走行車31に連結された搬送台車51も自律走行車31と共に回転して第3走行経路14a上に移動する。
次に、撮影部38により第3搬送エリア14のテープ25dを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25d、即ち第3走行経路14aに沿って後進移動して図12(c)に示すように第3搬送エリア14内に誘導して停止する(ステップS10)。第3搬送エリア14において搬送台車51の荷台52に搭載された小箱ユニットbを出荷用の第3受け渡し部3bに搬出する(ステップS11)。
第3搬送エリア14において小箱ユニットbを降ろした後、再び、撮影部38により第3搬送エリア14のテープ25dを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25d、即ち第3走行経路14aに沿って前進移動する。自律走行車31の前部磁気センサ36が第3磁気マーカ28の磁気マーカライン28Bを検出すると、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離α走行して、図12(d)に示すように駆動輪33L及び33Rの軸心がメイン走行経路11aと対応するメイン走行経路11aと第3走行経路14aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第3走行経路14aとの交点上に停止した自律走行車31は、図12(e)に示すように動作パターンに従い左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動して後部が第1搬送エリア12側となるように方向転換する。この自律走行車31の方向転換にともなって、自律走行車31に連結された搬送台車51も自律走行車31と共に回転してメイン走行経路11a上に移動する。
メイン走行経路11a上で方向転換した自律走行車31は、撮影部38によりメイン搬送エリア11のテープ25aを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25a、即ちメイン走行経路11aに沿って後進移動する。
自律走行車31の後部磁気センサ37が図4に示す第2磁気マーカ27の磁気マーカライン27Bを検出すると、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離β走行して駆動輪33L及び33Rの軸心が第2走行経路13aと対応するメイン走行経路11aと第2走行経路13aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第2走行経路13aとの交点上に停止した自律走行車31は、左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動して後部が第2搬送エリア13側となるように方向転換し、搬送台車51を自律走行車31と回転して第2走行経路13a上に移動する。
次に撮影部38により第2搬送エリア13のテープ25cを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25c、即ち第2走行経路13aに沿って後進移動して第2搬送エリア13内に誘導して停止する(ステップS12)。しかる後、自律走行車31の牽引部32を搬送台車51の連結部54から切り離す(ステップS13)。
第2搬送エリア13において自律走行車31から切り離された搬送台車51の荷台52に第2受け渡し部2bの小箱ユニットbを所定個数搭載する(ステップS14)。
一方、搬送台車51を切り離した自律走行車31は、撮影部38により第2搬送エリア13のテープ25cを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25c、即ち第2走行経路13aに沿って前進移動する。自律走行車31の前部磁気センサ36が第2磁気マーカ27の磁気マーカライン27Cを検出すると、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離α走行して、駆動輪33L及び33Rの軸心がメイン走行経路11aと対応するメイン走行経路11aと第2走行経路13aの交点上に停止する。メイン走行経路11aと第2走行経路13aとの交点上に停止した自律走行車31は、左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動して前部が出荷用包装エリア3側となるように方向転換する。
メイン走行経路11a上で方向転換した自律走行車31は、撮影部38によりメイン搬送エリア11のテープ25aを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25a、即ちメイン走行経路11aに沿って後進移動する。
自律走行車31の後部磁気センサ37が第1磁気マーカ26の磁気マーカライン26Aを検出すると、自律走行車31は磁気マーカ検出から制動停止距離β走行して、図11(a)に示す駆動輪33L及び33Rの軸心が第1走行経路12aと対応するメイン走行経路11aと第1走行経路12aの交点上に停止する。
メイン走行経路11aと第1走行経路12aとの交点上に停止した自律走行車31は、動作パターンに従い左右の駆動輪33Lと33Rを互いに逆方向に回転駆動して回転させて、図11(b)に示すように、後部が第1搬送エリア12側となるように自律走行車31を方向転換する。次に撮影部38により第1搬送エリア12のテープ25bを含む天井部22を撮影して誘導制御装置41により自律走行車31の走行方向を制御しつつテープ25b、即ち第1走行経路12aに沿って後進移動して第1搬送エリア12内に誘導して停止する(ステップS15)。
次に、図11(c)に示すように自律走行車31の牽引部32を第1搬送エリア12に待機して荷台52に予め設定された数量の小箱ユニットbが搭載された搬送台車51の連結部54に連結する(ステップS2)。
これらステップS2からステップS15を動作パターンに従って繰り返すことによって第1包装エリア1の第1受け渡し部1b及び第2包装エリア2の第2受け渡し部2bから出荷用包装エリア3の第3受け渡し部3bに小箱ユニットbを搬送し、しかる後、自律走行車31が待避エリア15に戻り一連の動作パターンが終了する。
以上説明した本実施の形態によると、メイン搬送エリア11、第1〜第3搬送エリア12〜14、待避エリア15の天井部22にメイン走行経路11a、及びメイン走行経路11から分岐する第1〜第3走行経路12a〜14a、待避走行経路15aに沿ってテープ25a〜25eを付設して、テープ25a〜25eを含む天井部22を撮影し画像データに基づいて自律走行車31の走行方向を制御しつつ走行経路11a〜15aに沿って移動することから、従来床面に布設していた磁気テープや、描いていた誘導ラインが不要となり、該磁気テープや誘導ラインの剥離、摩耗、損傷等に伴い発生する塵埃等によりクリーンルーム等における作業環境の清浄度の悪化が回避されると共に、天井部分に布設したテープ25a〜25eは可視光線を発する蛍光灯と異なり外乱光の影響が極めて少なく、環境条件に影響されることなく安定した信頼性の高い走行制御が確保できる。
また、自律走行車31の下面に前部磁気センサ36及び後部磁気センサ37を配置することにより、前部磁気センサ36及び後部磁気センサ37と床面21に埋設された各磁気ピン30との離間距離が小さくなり、より高精度で磁気マーカライン26A、26B〜29A、29Bの各磁気マーカラインが検知でき、高精度で位置決め停止することができる。
更に、第1〜第4磁気マーカ26〜29の各磁気マーカライン26A、26B〜29A、29Bを形成する各磁気ピン30は、床面21にドリル等の穿孔具によって磁気ピン挿入穴21aを穿孔し、磁気ピン30を打ち込む簡単な作業によって床面21に埋設することができる。また、磁気ピン30は、比較的小径で床面21から露出する面積が小さくかつ床面21から突出することなく摩耗、剥離、損傷等の破損がなく、或いは極めて少なくこれらに伴う塵埃等の発生が未然に防止でき、作業環境の清浄度への影響が極めて少なくなる。
なお、上記実施の形態では、誘導ラインとなるメイン誘導ライン、第1〜第3誘導ライン及び待避誘導ラインとしてテープ25a〜25eを天井部に布設したが、テープ25a〜25eに代えて天井部分に塗料等によりメイン誘導ライン、第1〜3誘導ライン及び待避誘導ラインを描くこともできる。
また、上記実施の形態では、メイン誘導ライン、第1〜第3誘導ライン、待避誘導ラインとして天井部にテープ25a〜25eを布設して、自律走行車31に搭載したCCDカメラからなる撮影部38によりテープ25a〜25eを含む天井部を撮影して撮影部38で得られた画像から天井部とテープ25a〜25eとのコントラストに基づく画像処理により自律走行車31の進行方向を決定して誘導する場合を例に説明したが、図14に図2と対応する透視図を示すように、メイン誘導ライン、第1〜第3誘導ライン、待避誘導ラインとしてテープ25a〜25eに代えて、天井部に不可視タイプの透明発光塗料を塗布してメイン誘導ライン25A、第1〜第3誘導ライン25B〜25D、待避ライン25Eを描き、自律走行車31に搭載される撮影部38を赤外線カメラにより構成することもできる。
不可視タイプの透明発光塗料を塗布してメイン誘導ライン25A、第1〜第3誘導ライン25B〜25D、待避誘導ライン25Eを形成することにより通常時には見ず、赤外線照射によりメイン誘導ライン25A、第1〜第3誘導ライン25B〜25D、待避誘導ライン25Eが鮮明に光り、蛍光灯等の可視光線による外乱光の影響を受けることなく、赤外線カメラにより構成された撮影部38により明確に撮影でき、メイン誘導ライン25A、第1〜第3誘導ライン25B〜25D、待避誘導ライン25Eを撮影部38で得られた画像から天井部とメイン誘導ライン25A、第1〜第3誘導ライン25B〜25D、待避誘導ライン25Eに基づいて画像処理部43で認識することができ、赤外線カメラを用いて画像データを取り込んでいるため、外乱光による影響を受けずに天井部とメイン誘導ライン25A、第1〜第3誘導ライン25B〜25D、待避誘導ライン25Eの識別、即ち良好な認識が得られ、自律走行車31の安定した信頼性の高い走行制御が確保できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施の形態では各磁気マーカラインを形成するにあたり床面21に形成した各磁気ピン挿入穴21aに単一の磁気ピン30を挿入したが、複数の磁気ピン30を直列的に挿入して磁力の増大を図ることもできる。また、床面21に形成した列設された複数の各磁気ピン挿入穴21aに予め設定された磁極端の種々の配列パターン、即ちS極、N極の配列パターンに従って磁気ピン30を挿着し、或いは磁気ピン30の配置ピッチを予め設定された配列パターンに設定することで種々の走行情報を前部磁気センサ36、後部磁気センサ37により検知させて自律走行車31を分岐させたり、コースの変更、走行速度の変更や、緊急停止させるなど種々の走行制御をすることもできる。なお、例えば、緊急停止の場合は、複数配設する全ての磁気ピンのS極を上にして床面に設置することで、S極を検知する簡単なセンサで対応することができる。