JP5187144B2 - 情報記録媒体用基板の製造方法 - Google Patents
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Description
以下、この発明の第1の実施形態に係る情報記録媒体用基板用転写型(以下では、単に「転写型」という。)について説明する。図1(A)は、本実施形態に係る転写型100及び基材001の模式的な断面図である。図1(B)は、図1(A)における転写型100を基材001側から見た平面図である。図1(C)は、図1(A)における基材001を転写型100側から見た平面図である。図2は、転写型100と基材001との間に被転写材010を挟んだ状態を表す図である。図2は、図1(A)で示されている、転写型100と基材001との間に被転写材010を配置し転写型100と基材001との間で被転写材010を押圧した状態である。
転写型100は、平坦な表面にパターンニングにより柱などの突起、穴、又は溝などを形成することで複数の同心円状の凹凸構造110を設けた構成である。本実施形態では、後述する離型性の高い膜を形成する前の転写型100はSiで構成されている。ここで、「離型性」とはある部材上で固化した被転写材010を該部材から引き離す(離型する)ためにどのくらいの力が必要かを示すものであり、具体的には、転写型100に対し転写型100が接した状態で固化した被転写材010の離れやすさの程度を示すものである。すなわち、離型性が高いほどより弱い力で被転写材010を転写型100から離型させることができ、離型性が低いほど被転写材010を転写型100から離型させるのにより強い力が必要となる。また、後に「接着性」という言葉を用いるが、「接着性」とは、「離型性」の反語であり、転写型100に対する被転写材010の離れにくさの程度を示すものである。すなわち、「接着性」が大きいほど「離型性」は小さくなり、「接着性」が小さいほど「離型性」が大きくなるという関係を有する。転写型100は他の材質で構成されてもよく、例えばガラス、Niなどでもよいし、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の樹脂や、PET系樹脂やアクリル系樹脂などのシート材でもよい。さらに、転写型100は複数の材料で構成されていてもよく、板状のSi、ガラス、又は樹脂の上に、レジスト(特にフォトレジスト)、紫外線硬化樹脂、又はSOG(スピンオングラス)が載せられておりそのレジストに溝や穴などといった凹凸構造が形成されている構成でもよい。以下の説明では凹凸構造が設けられた側の表面を表面Sという。
次に、図1、図2、図4、及び図5を参照して、本実施形態に係る転写型100を用いた情報記録媒体用基板の製造の流れを説明する。図4は本実施形態に係る転写型100を用いた情報記録媒体用基板の製造のフローチャート図である。図5は、転写型100と基材001とを引き離した離型時の状態を表す図である。
基材001と転写型100とは、転写型100の表面Sが基材001と対抗するように配置される。さらに、基材001と転写型100とは、基材001の中心軸と転写型100の円環領域103の中心軸とが一致するように配置される。それぞれの軸は図1(A)では軸Pで一致している。
基材001に被転写材010を塗布することで、転写型100と基材001との間に被転写材010を配置する。ここでは、基材001に被転写材010を塗布する方法で説明しているが、これは転写型100へ被転写材010を塗布する方法でもよい。
図2のように転写型100と基材001とで被転写材010を挟み押圧する。そして、ガラスで構成された基材001側から紫外線を照射することで、被転写材010を硬化させる。ここで、被転写材010が押圧されて転写型100の凹凸構造110に入り込み、その状態で硬化することにより、被転写材010に転写型100の凹凸構造110が転写される。すなわち、転写型100の凹部101は、被転写材010が硬化して形成される情報記録媒体用基板における溝の部分を形成し、転写型100の凸部102は該基板における突起の部分を形成する。
図5のように、転写型100と基材001とを引き離す。ここで、転写型100の表面Sは円環領域103の部分が水3μlに対する接触角が110°である。したがって、円環領域103は、Siで形成された平坦状の部材上で固化した被転写材010が離型せず平坦状の部材に接着したままの状態を維持できる力で、該円環領域103上で固化した被転写材010を離型することができる離型性を有している。そして、外部領域104及び円領域105はSiでかつ平坦状の面である。そこで、転写型100と基材001とを引き離した場合、円環領域103に接している被転写材010は基材001からの接着力により円環領域103から離型し、基材001の上に残る(以下では、この部分を被転写材011という。)。そして、外部領域104及び円領域105に接している被転写材010は、円環領域103から被転写材010が離型する力で引かれても接着し続けるため、外部領域104及び円領域105に接着した状態で転写型100側、に残る(以下では、この部分を被転写材012という。)。ここで、被転写材010は十分に薄いため(数十nm〜数百nm程度)、基材001への接着力と外部領域104及び円領域105の接着力とで相対する方向に引かれた場合に、相対する方向に力が加わっている境界の位置で容易に分離する。すなわち、図5に示すように、被転写材010は、被転写材011と被転写材012とに分離する。
以下、この発明の第2の実施形態に係る転写型について説明する。図6は、本実施形態に係る転写型100及び基材001の模式的な断面図である。本実施形態に係る転写型100は、形状は第1の実施形態の転写型と同様の形状を有している。そして、本実施形態に係る転写型100は第1の実施形態と異なり円環領域103に処理を施さず、残領域に接着性を向上させる処理を施した構成である。そこで、以下では、残領域への処理について説明する。
接着性を向上させる処理を施す前の転写型100は、Siで構成されている。そして、接着性を向上させる処理を施す前の転写型100は、一つの平坦な面にパターニングを施すことにより凹凸構造110が形成されている。
本実施形態に係る転写型100を用いた情報記録媒体用基板の製造も第1の実施形態で説明した製造方法と同様である。そして、本実施形態に係る転写型100は、外部領域104及び円領域105の表面に単分子アミノ樹脂の膜600が設けられている。そのため、円環領域103上で固化した被転写材が円環領域103から離型する時点で、外部領域104及び円領域105上で固化した被転写材は外部領域104及び円領域105上に接着した状態を維持している。このため、外部領域104及び円領域105に接している被転写材と円環領域103に接している被転写材は、外部領域104及び円領域105と円環領域103との境目の位置で分離する。
以下、この発明の第3の実施形態に係る転写型について説明する。図8は、本実施形態に係る転写型100及び基材001の模式的な断面図である。本実施形態に係る転写型100は、形状は第1の実施形態の転写型と同様の形状を有している。そして、本実施形態に係る転写型100は第1の実施形態と異なり円環領域103に処理を施さず、残領域に接着性を向上させる処理を施した構成である。そこで、以下では、残領域への処理について説明する。
接着性を向上させる処理を施す前の転写型100は、アクリル樹脂で構成されている。ここで、本実施形態に係る転写型100は、他の材質で構成されてもよく、例えば、樹脂であればポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、並びにポリオレフィン系樹脂、又はPET系樹脂やアクリル型樹脂などのシート材でもよく、さらには、ガラスやSiなどでもよい。そして、接着性を向上させる処理を施す前の転写型100は、一つの平坦な面にパターニングを施すことにより凹凸構造110が形成されている。
本実施形態に係る転写型100を用いた情報記録媒体用基板の製造も第1の実施形態で説明した製造方法と同様である。そして、本実施形態に係る転写型100は、外部領域104及び円領域105の表面に粗面化処理が施されている。そのため、円環領域103上で固化した被転写材が円環領域103から離型する時点で、外部領域104及び円領域105上で固化した被転写材は外部領域104及び円領域105上に接着した状態を維持している。このため、外部領域104及び円領域105に接している被転写材と円環領域103に接している被転写材は、外部領域104及び円領域105と円環領域103との境目の位置で分離する。
以下、この発明の第4の実施形態に係る転写型について説明する。図9は、本実施形態に係る転写型100及び基材001の模式的な断面図である。本実施形態に係る転写型100は、形状は第1の実施形態の転写型と同様の形状を有している。そして、本実施形態に係る転写型100は第1の実施形態の転写型に加えて、残領域の円環領域103に接する部分に突起を設けた構成である。そこで、以下では、突起について主に説明する。
本実施形態に係る転写型100を用いた情報記録媒体用基板の製造も第1の実施形態で説明した製造方法と同様である。そして、第1の実施形態で説明したように、被転写材は、離型時に円環領域103と接している部分と残領域と接している部分とで分離することになる。その時、突起901及び突起902により分離が誘導され、この突起901及び突起902の位置、すなわち円環領域103の外周縁及び内周縁の位置で分離がなされる。
010 被転写材
100 情報記録媒体用基板用転写型(転写型)
101 凹部
102 凸部
103 円環領域
104 外部領域
105 円領域
Claims (7)
- 表面に複数の凹凸構造を備えた円環領域と、該円環領域の内部の円領域と該円環領域の外部の外部領域で構成される残領域とを有する転写型を用い、前記円環領域と同一の大きさであって中心に穴を有する円盤状の基材と前記円環領域との間に配置された被転写材を挟み押圧することで、前記被転写材に前記凹凸構造が転写された情報記録媒体用の基板を製造する情報記録媒体用基板の製造方法であって、
転写型は、前記被転写材から引き離されたときに、前記円環領域は前記被転写材が離れる離型性を有し、前記残領域は前記被転写材が接着している接着性を有するように、前記円環領域よりも前記残領域の接着性が高くされていることを特徴とする情報記録媒体用基板の製造方法。 - 前記転写型はSi、ガラス、又は樹脂で構成されており、前記円環領域は水に対する接触角が100°以上である膜が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
- 前記転写型はSi、ガラス、又は樹脂で構成されており、前記残領域はチタン系、クロム系、又はシラン系のカップリング剤で構成された膜が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
- 前記転写型はSi、ガラス、又は樹脂で構成されており、前記残領域は、表面粗さ(Ra)50nm以上であることを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
- 前記転写型はSi、ガラス、又は樹脂で構成されており、前記残領域は、前記円環領域に比べて単位当たりの表面積が少なくとも2倍以上を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
- 前記円環領域の外周縁及び内周縁に接する前記残領域に、押圧した時に前記被転写材に食い込む突起を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
- 前記突起は、高さが前記凹凸構造の高さ以上であり、かつ前記被転写材の厚みよりも短いことを特徴とする請求項6に記載の情報記録媒体用基板の製造方法。
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