JP5201614B2 - レーザ光の照射方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光の照射方法及びその装置に関し、液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタの結晶化シリコンの製造や、ポリイミドなどの合成樹脂を加工する際に、レーザ光を整形して利用するためのレーザ光の照射方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
例えば、液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタの結晶化シリコンの製造に際し、ラインビームからなるレーザ光を試料に照射する方法が知られている。これは、図13に示すようにエキシマレーザを発生させるレーザ発振器50で生じさせたエキシマレーザ光51を光学系容器59内に導き、反射ミラー57で方向転換させ、長軸ホモジナイザー52a及び短軸ホモジナイザー52bを通して整形して強度を均一化させた後、再度、反射ミラー58で方向転換させ、集光レンズ53を通すことにより、長軸×短軸が、約200×0.4mmの方形のラインビーム54に整形し、試料55に照射している。試料55は、レーザアニール装置の真空室内に設置されている。
【0003】
この場合の試料55は、ガラス基板56上にa−Si(アモルファスシリコン)薄膜55aを形成したもので、このa−Si薄膜55aにラインビーム54を照射することで、a−Si薄膜55aを結晶化してp−Si(ポリシリコン)薄膜55bとしている。ガラス基板56は、大きいもので730×920mmあり、ガラス基板56上のa−Si薄膜55aの全面を結晶化させるために、ラインビーム54の1ショットあたり、ラインビーム短軸幅の5〜10%の送りピッチでガラス基板56をラインビーム54の短軸の方向に間欠的に移動させる。短軸幅0.4mmのとき、具体的な送りピッチは20〜40μmであり、試料55の1箇所当たりのレーザ光の照射回数は10〜20回である。
【0004】
ここで、レーザ光51のパルス幅(発光時間)は一般に数〜数十ns、発振周波数は数百Hz以下のため、レーザ光51つまりラインビーム54の試料55への照射が数〜数十ns行われた後、数msの比較的長時間の間隔が開いて、再び数〜数十nsの照射が行われている。試料55への複数回の照射を行うことで、結晶が成長する。この結晶の成長は、1回目の照射で発生した結晶粒が、2回目以降の照射により結合して大きくなるものと考えられている。この結晶の成長のためには、試料55が冷却(常温)の状態から溶融温度近傍まで上昇するように、レーザ光51の照射を実施する必要がある。
【0005】
(1)結晶粒を生じさせるための照射(1ショット目)と、(2)結晶を大きくさせるための照射(2ショット目以降)とに分けて説明すると、次の通りである。
【0006】
(1)結晶粒を生じさせるための照射(1ショット目)
試料55の温度Tは、レーザ光51が照射される前の初期温度をT1として、レーザ光が1ショット照射されることにより温度T3にまで上昇し、レーザ光51の照射が終了してから初期温度T1にまで穏やかに降温する。このときの試料55の薄膜55aの温度Tとレーザ光51のパルス強度32との関係は、多くの研究者によつて計算されており、大略、図12に示す通りである。すなわち、試料55の温度は、レーザ光51の照射によつて温度上昇が開始され、レーザ光51の最大強度の照射から所定時間だけ遅れて1ショット照射による最高の温度T3に達し、その後、パルス幅m(発光時間)の数倍の時間を要して当初の温度T1まで冷却される。
【0007】
試料55の結晶化は、1ショット照射による最高の温度T3が与えられて試料55の半導体の薄膜55aが溶融することでなされるため、この与えられる温度T3を薄膜55aの溶融温度以上に上昇させる必要がある。結晶の成長について詳述すれば、レーザ光51が照射されて試料55が温度T3まで昇温すると、試料55の薄膜55aは溶融するが、レーザ光51が照射された部分の薄膜55aの全てが溶融する直前の温度では部分的に溶融していない非溶融点A,Bが幾つか残り、その後に試料55が冷却するときに、これらの非溶融点A,Bを基点にして、隣接する非溶融点A,B間で結晶が成長して結晶粒になる。
【0008】
従つて、試料55の溶融していない一つの非溶融点Aとこれに隣接する位置の非溶融点Bとの距離が短いときには、両点A,Bの間の結晶の成長が短時間で終了し、ラインビーム54からなるレーザ光51が照射された箇所の試料55の全体としての結晶の成長が妨げられて結晶が大きくならないが、隣接する点A,B間の距離が長いときには、両点A,Bの間に結晶が広く成長し、結晶が大きくなる。但し、非溶融点Aと非溶融点Bとの距離が長すぎるときには、両点A,Bの間の中間位置に結晶が成長しない領域を生ずる。
【0009】
このように、薄膜55aに生じる結晶の大きさは、レーザ光51が照射されて与えられる温度T3に依存して決定され、与えられる温度T3が高すぎても低すぎても結晶が適正に大きく成長することができない。従つて、薄膜55aに、結晶を大きくかつ一定の大きさに形成させるためには、レーザ光51の強度32を常に一定に保ち、試料55の温度T3を一定に与えることが好ましい。
【0010】
また、試料55の冷却に費やされる時間は、レーザ光51のパルス幅mに依存する。すなわち、パルス幅mが長ければ結晶は穏やかに冷却されるが、短いと急速に冷却される。一般に試料55が穏やかに温度低下する方が結晶が大きく成長すると考えられているが、絶縁のガラス基板56上にある薄膜55aを結晶化するときは、急冷される方が基板56の温度の上昇が抑制され、また、薄膜55aの下地として熱伝導率の異なる材料があるときの影響を避けることができる。このため、結晶の成長に最適なパルス幅mは試料55の材質や試料55の下地の材質などによつて異なるものと考えられるが、最適なパルス幅mについては明確ではないのが現状である。
【0011】
このように、薄膜55aを結晶化させるために、試料55を溶融温度近傍にまで上昇させるには、一般に、パルス強度32の大きいレーザ光51を照射させる必要があり、そのために、エキシマレーザなどのガスレーザを使用するのが一般的である。しかしながら、ガスレーザは、高価かつメンテナンス性に劣り、加えて、パルス毎のレーザ光51の強度32の変動が大きいなどの多くの課題がある。
【0012】
一方、安価かつメンテナンス性に優れる低エネルギーの固体レーザを使用する場合、パルスレーザに所定の強度(エネルギー密度)を確保するために、集光レンズ53で大きく集光させる必要がある。しかしながら、集光レンズ53による縮小倍率が大きくなるほど、ホモジナイザー52a,52bなどの光学系全体の性能向上が求められるのみならず、発生させるレーザ光に対しても光軸変動を小さくするなどの性能向上が必要になり、更に、試料55への照射位置の制御性を向上させるために、試料55を載せる試料台の移動性能も上げる必要が生じ、結果的に高価になる。
【0013】
また、いずれの種類のレーザにおいても、パルス毎のエネルギー(強度)変動が大きく、かつ、1つのレーザ発振器50から生ずるレーザ光のパルス幅mを変更するのは容易でないため、レーザ光のエネルギー密度つまりパルス強度を一定にして試料55の温度を一定(T3)にすることや、最適なパルス幅mを調整して照射することはできないのが現状である。特に、ガラス基板56上のSi薄膜55aの結晶化は、液晶用トランジスタの作製のために産業上多く実施されているが、このような試料55のための最適なパルス幅の調整は行われていない。
【0014】
(2)結晶を大きくさせるための照射(2ショット目以降)
1回目のレーザ光51の照射により成長した結晶粒を更に大きくするために、複数回の照射を与え、隣合う結晶同士を結合させている。レーザ光51の照射回数(ショット回数)の合計は、一般的には10〜20回である。複数回の照射を与える際の課題として、照射エネルギー(パルス強度32)が所定の範囲より低いと、結晶成長に寄与できず、また、一度でも所定の範囲より高いエネルギーで照射してしまうと、既に成長した結晶を再溶融させて微細化させてしまうことがある。
【0015】
このため、パルスレーザを使用する場合、高いエネルギーの照射による微細化を防ぐために、パルス間の照射エネルギーの変動を考慮して、最大エネルギーが所定の範囲より高くなることを防止している。つまり、照射エネルギー(パルス強度32)の変動に関わらず、常に微細化温度未満になるように設定している。これにより、平均エネルギーが低く抑えられることになり、照射エネルギーが低すぎて結晶化に寄与できない無駄なエネルギーが多量に発生するという課題がある。
【0016】
次に、レーザ光51からなるラインビーム54のピーク16の存在に起因する課題について説明する。なお、説明を簡略化させるために、ホモジナイザー52は、1つにしてある。レーザ光51の強度を均一・平坦化させるホモジナイザー52は、図14に示すようにレーザ発振器50で生じさせたレーザ光51を該レーザ光51の大きさQよりも小さいレンズ幅pのレンズ23を複数個備える2組の第1,第2アレイレンズ群B1,B2で分割し、分割したビームを集光レンズ53により1点Sに集光させている。
【0017】
ホモジナイザー52により整形したラインビーム54は、実際には図15に示すように平坦部12と傾斜部13とからなり、傾斜部13を狭くするために、一般に、点Sを像面に一致させ、かつ、レーザ発振器50に近い側の第1アレイレンズ群B1上を物体面にしている。
【0018】
しかしながら、レーザ光51は遮蔽物があるとき、遮蔽される箇所でフレネル回折による回折光が発生する。ホモジナイザー52では、レーザ光源(レーザ発振器50)に近い側の第1アレイレンズ群B1の各レンズ23同士の接合部が遮蔽物Gとして機能するため、この箇所でフレネル回折が発生し、これが第1,第2アレイレンズ群B1,B2の像面となる点Sに投影されて、平坦部12と傾斜部13との境界部に鋭いピーク16となつて現れる。
【0019】
このフレネル回折に基づくピーク16があると、ラインビーム54に均一な強度が与えられず、例えばビーム54をSi膜膜55aに照射して結晶化させるとき、ピーク16が照射された領域が、平坦部12を照射して結晶化させた良好な領域と比べて、結晶の性質が異なつて不均一になるという技術的課題がある。
【0020】
以上から、本発明は、良好なレーザ光を薄膜に照射して、均一かつ大きな結晶を試料の全面に形成することを第1の目的としている。
【0021】
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたもので、その構成は、次の通りである。請求項1の発明は、レーザ発振器10Aと、レーザ発振器10Aで生じさせたレーザ光1Aの強度を均一化させるホモジナイザー2aとを備え、該ホモジナイザー2aが、該レーザ光1Aの大きさQよりも小さいレンズ幅pのレンズ23を複数個備えるアレイレンズ群B1,B2と、アレイレンズ群B1,B2を透過した該レーザ光1Aを集光させる集光レンズ3とを光軸X方向に離して備え、アレイレンズ群B1,B2を透過して分割状態の該レーザ光1Aを集光レンズ3によつて集光させるレーザ光の照射方法において、レーザ発振器10Aで生じさせたレーザ光1Aを、所定のレンズ幅pのレンズ25,26を複数個備える分割縮小アレイ装置24又は24Aのレンズ群A1,A2又はA3に通し、レーザ発振器10Aに近い位置の該レンズ群A1又はA3のレンズ幅pよりも小さいビーム1A’に縮小かつ分割させた後に、前記ホモジナイザー2aに入射させ、ホモジナイザー2aのレンズ23の端部への入射を防止することを特徴とするレーザ光の照射方法である。請求項2の発明は、分割縮小アレイ装置24が、第1,第2レンズ群A1,A2を有し、レーザ発振器10Aで生じさせたレーザ光1Aを第1レンズ群A1のレンズ25を透過させた後に第2レンズ群A2のレンズ25の中央部を透過させることを特徴とする請求項1のレーザ光の照射方法である。請求項3の発明は、分割縮小アレイ装置24Aが、分割レンズ群A3を有し、レーザ発振器10Aで生じさせたレーザ光1Aを分割レンズ群A3の所定のレンズ幅pのレンズ26を透過させて縮小かつ分割させて、ホモジナイザー2aのアレイレンズ群B1の各レンズ23のレンズ幅pよりも小さいビーム1A’を作ることを特徴とする請求項1のレーザ光の照射方法である。請求項4の発明は、レーザ発振器10Aと、レーザ発振器10Aで生じさせたレーザ光1Aの強度を均一化させるホモジナイザー2aとを備え、該ホモジナイザー2aが、該レーザ光1Aの大きさQよりも小さいレンズ幅pのレンズ23を複数個備えるアレイレンズ群B1,B2と、アレイレンズ群B1,B2を透過した該レーザ光1Aを集光させる集光レンズ3とを光軸X方向に離して備え、アレイレンズ群B1,B2を透過して分割状態の該レーザ光1Aを集光レンズ3によつて集光させるレーザ光の照射方法において、レーザ発振器10Aで生じさせたレーザ光1Aの透過を遮断する遮蔽物27を設け、該レーザ光1Aの一部を遮蔽物27によつて遮断した後に、前記ホモジナイザー2aに入射させ、ホモジナイザー2aのアレイレンズ群B1のレンズ23の端部への入射を防止することを特徴とするレーザ光の照射方法である。請求項5の発明は、レーザ発振器10Aと、レーザ発振器10Aで生じさせたレーザ光1Aの強度を均一化させるホモジナイザー2aとを備え、該ホモジナイザー2aが、該レーザ光1Aの大きさQよりも小さいレンズ幅pのレンズ23を複数個備える第1,第2アレイレンズ群B1,B2と、第1,第2アレイレンズ群B1,B2を透過した該レーザ光1Aを集光させる集光レンズ3とを光軸X方向に離して備え、第1,第2アレイレンズ群B1,B2に通して分割状態の該レーザ光1Aを集光レンズ3によつて集光させると共に、第1,第2アレイレンズ群B1,B2が、レーザ光1Aの光軸Xに対して垂直に並んだレンズ23を複数個備え、第1,第2アレイレンズ群B1,B2により分割したビームを集光レンズ3によつて1点Sに集光し、該点Sを像面としてレーザ発振器10Aに近い側の第1アレイレンズ群B1に物体面があるレーザ光の照射装置において、前記物体面とレーザ発振器10Aとの間に、光軸Xに対して垂直に並んだ所定のレンズ幅pのレンズ25を複数個備える第1,第2レンズ群A1,A2を有し、レーザ発振器10Aで生じさせたレーザ光1Aを第1レンズ群A1の密接に並んだレンズ25を透過させて縮小・分割させた後に第2レンズ群A2のレンズ25の中央部を透過させて各レンズ23のレンズ幅pよりも小さい平行光線のビーム1A’を作り、該ビーム1A’を第1アレイレンズ群B1の各レンズ23の中央部に入射させることを特徴とするレーザ光の照射装置である。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1〜図8は、本発明に係るレーザ光の照射方法及びその装置の参考形態を示す。レーザ光の照射装置は、図1に示すように複数(図上では4台)のYAGレーザを発生させるレーザ発振器10A,10B,10C,10Dを光源とし、波長変換して生じさせたレーザ光1A,1B,1C,1Dをそれぞれ反射ミラー17で方向転換させて光学系容器9内に導き、長軸ホモジナイザー2a及び短軸ホモジナイザー2b等により、同じ大きさの方形のレーザビーム4に整形し、方形の試料5に照射する。試料5は、例えばガラス基板6上にa−Si薄膜5aを形成したものである。
【0023】
この試料5は、試料台20に支持され、試料台20を直交するx方向及びy方向(図4に示す)に駆動装置21によつて移動させることができる。試料台20は、レーザアニール装置の真空室内に設置されている。従つて、レーザビーム4と試料台20上の試料5とは、直交するx方向及びy方向に所定の送り量で相対移動が可能であり、x方向及びy方向を組み合わせることにより、任意方向への移動が可能である。なお、駆動装置21は、例えばボール・スクリュねじ機構を直交配置させて構成され、方形のレーザビーム4及び試料5の直交する2辺を平行に設定した状態で、直交するx方向及びy方向の両者に駆動できる。
【0024】
レーザ発振器10A,10B,10C,10Dで生じさせた所定のパルス幅m1,m2,m3,m4のレーザ光1A,1B,1C,1Dを試料5に複数回照射させることにより、試料5を結晶化させる。1回の照射となる所定のパルス幅m1,m2,m3,m4のレーザ光は、複数のレーザ発振器10A,10B,10C,10Dから発生させたレーザ光群1からなり、レーザ光群1を試料5に複数回照射させることにより、試料5を結晶化させる。レーザ光のパルス幅(発光時間)は一般に数〜数十ns、発振周波数は数百Hz以下であるから、1つのレーザ光1A,1B,1Cの試料5への照射が数〜数十ns行われた後、数msの間隔を開いて、次のレーザ光1B,1C,1Dの照射を数〜数十nsの時間行わせる。
【0025】
レーザ光群1を照射させる前の試料5の初期温度は、図2に示すようにT1である。レーザ光群1を初期温度T1の試料5に1回照射させれば、中間温度T2にまで上昇するようになる。そして、中間温度T2にまで上昇し、冷却が開始され、再度初期温度T1にまで冷却される前に、レーザ光群1を複数回照射させることで、中間温度T2よりも高い最高温度Tmaxにまで上昇させて試料5を結晶化させる。このときの試料5の温度Tと、パルス強度42の4個のパルスレーザ1A,1B,1C,1Dからなるレーザ光群1との関係は大略図2に示すようになる。
【0026】
この方法によれば、レーザ光1A,1B,1C,1Dの集合によつてレーザ光群1が構成され、個別のレーザ光1A,1B,1C,1Dのエネルギーを低減させて所定の最高温度Tmaxを与えることができるので、試料5に最高温度Tmaxを与えるための光源(レーザ発振器10A,10B,10C,10D)として、パルスエネルギーが低い固体レーザの使用が可能になる。加えて、照射エネルギーは複数回のパルスレーザ光1A,1B,1C,1Dの総和に依存するため、試料5全体の最高温度Tmaxが平均化される。
【0027】
更に、複数回のレーザ光1A,1B,1C,1Dの照射において、照射間隔Dを増減調整することにより、試料5に照射するレーザ光群1としての事実上のパルス幅M(発光時間)を変えて、最適なパルス幅Mを選択して試料5を結晶化させることができる。すなわち、レーザ光群1のパルス幅Mを適当に長くして結晶を穏やかに冷却させ、結晶を大きく成長させることができる。レーザ光群1としてのパルス幅Mは、レーザ発振器10A,10B,10C,10Dの台数を増減調節しても、変えることが可能である。
【0028】
結晶を大きくさせるための照射(2ショット目以降)は、レーザ光群1の照射を止めて試料5の温度を初期温度T1にまで冷却させ、再びレーザ光1A,1B,1C,1Dの複数回の照射を与えて試料5を最高温度Tmaxにまで上昇させて結晶を成長させることで実現できる。なお、試料5の冷却の際の初期温度T1は、ほぼ初期温度T1であればよく、レーザ光群1を照射させる前の試料5の初期温度T1よりも若干高い温度を含むものである。
【0029】
2回目以降のレーザ光群1の複数回の照射は、結晶を結合させるための照射であるから、試料5に与える温度Tは、最高温度Tmaxよりも低くてもよい。その方が、消費エネルギーの低下や、1回目のレーザ光群1の照射によつて結晶化した試料5を再溶融させる確率を低くすることができる。
【0030】
ここで、2回目以降のレーザ光群1の照射による試料5の最高温度をTmaxよりも低くする手段としては、次のものが有効である。(1)レーザ光1A,1B,1C,1Dの複数回の照射の照射回数を1回目の照射よりも少なくする。具体的には、レーザ発振器10A,10B,10C,10Dの一部を停止させ、レーザ光1A,1B,1C,1Dの個数を減少させる。
【0031】
(2)レーザ光1A,1B,1C,1Dの照射エネルギーを小さくする。具体的には、レーザ発振器10A,10B,10C,10Dの少なくとも一部から生ずるレーザ光1A,1B,1C,1Dの照射エネルギーを小さくする。これは、図2に示すレーザ光1A,1B,1C,1Dの少なくとも一部のパルス強度42を小さくすることで実現できる。
【0032】
(3)照射間隔Dを大きく設定する。具体的には、レーザ光1A,1B,1C,1Dの発生時間の間隔を大きく変調させ、例えば中間温度T2にまで上昇した後の冷却時間を長く設定することにより、各レーザ光1A,1B,1C,1Dのショットによる温度上昇を抑制させる。
【0033】
730×920mmといつた大きいガラス基板56上のSi薄膜55aの高品質の結晶化も、試料5の全体を1回目のレーザ光群1の照射によつて結晶化させた後に、照射条件を上記したいずれかの手段により変えて2回目以降のレーザ光群1の照射を実施することにより、容易に実現できる。
【0034】
なお、レーザ光1A,1B,1C,1Dの照射間隔Dを変更することにより、レーザ光群1のパルス幅Mを変えて試料5に照射させれば、2回目以降のレーザ光群1の照射によつて与えられる試料5の最高温度の少なくとも一部を、1回目の照射によつて与えられる最高温度Tmaxよりも低くすることができるのみならず、各回目の照射によつて与えられる最高温度Tmaxを高低調節することが可能である。
【0035】
レーザ光1A,1B,1C,1Dの照射間隔Dの調整は、複数台のレーザ発振器10A,10B,10C,10Dから発振するレーザ光1A,1B,1C,1Dの発振開始時期を制御させる方法で実現でき、各レーザ光1A,1B,1C,1Dを1つの光学系に透過させる。
【0036】
短軸ホモジナイザー2bは、アレイレンズ群C2を、図3に示すように多数の所定のレンズ幅pのシリンドリカルなレンズ22を密接に並べて構成させ、レンズ22の中心を透過する各レーザ光1A,1B,1C,1Dを1つの集光レンズ3によつて集光点44に集光させることで構成される。例えば短軸ホモジナイザー2bに、複数台のレーザ発振器10で発生したレーザ光1A,1B,1C,1Dを端から入射させることで、集光点44に均一なビームを整形させることができる。使用するレーザ光1A,1B,1C,1Dとして、YAG等の固体レーザにより発振したレーザ光を波長変換結晶に透過させて波長変換させて用いることで、メンテナンス性を容易にすることができ、エキシマレーザに比べて小型かつ軽量化するため、各レーザ光1A,1B,1C,1Dの光軸Xの調整をレーザ発振器10A,10B,10C,10Dの位置調整で行うことも容易になる。
【0037】
【実施例】
〔実施例1〕
レーザ光1A,1B,1C,1Dの照射装置は図1に示すものを使用した。すなわち、光源としてYAGレーザを発生させるレーザ発振器10A,10B,10C,10Dの第2高調波532nm、パルスエネルギー50mJ、パルス幅100ns、繰り返し周波数R=50Hzのレーザ光1A,1B,1C,1Dを用い、レーザ発振器10を、、ホモジナイザー2a,2bからの距離を同じにして4台並べた。ホモジナイザー2a,2bにより図5に示すようにa×b=10×5mmのスクエアビーム4に整形し、図4に示すようにa−Si薄膜5aに照射し、L×W=400×500mmのガラス基板56上のa−Si薄膜5aの結晶化を行つた。
【0038】
a×bのスクエアビーム4は、図5,図6に概略を示すように平坦部12と傾斜部13により構成され、傾斜部13の幅dは、a,b方向の両者共にd=0.05mmであつた。
【0039】
比較のために、複数のレーザ発振器10の1台のレーザ発振器10Aより発生するレーザ光1Aのみを使用し、Si薄膜5aにパルス幅(発光時間)100nsのレーザ光1Aを20msの間隔を開けて照射した。この場合の最大エネルギー密度は100mJ/cm2 である。この条件でレーザ光1Aを試料に20回照射した。このとき、結晶粒は最大エネルギーのとき最大になり、その最大粒径は0.05μm程度であつた。
【0040】
次に、4台のレーザ発振器10A,10B,10C,10Dより発生するレーザ光1A,1B,1C,1Dを使用し、Si薄膜5aにパルス幅100nsのレーザ光1A,1B,1C,1Dを発振間隔D:500nsで発振して試料5に20回照射した。その結果、結晶粒は最大エネルギーの80%で最大になり、最大粒径は0.2μmであつた。このように結晶の粒径が上記0.05μm程度よりも大きくなつた理由は、レーザ光1A,1B,1C,1Dの最大強度は1台のレーザ発振器10Aのときと同じであるが、試料5に対する1回目のパルス照射後に十分に冷却される前に2回目以降の照射が次々になされたため、試料5の温度Tが上昇した結果であると考えられる。
【0041】
同様にして、発振間隔D:50、100、200ns、(500ns)、1ms、(20ms)のみを変化させて試料5に照射したところ、それぞれ最大粒径は0.3μm、0.5μm、0.4μm、(0.2μm)、0.08μm、(0.05μm)であつた。但し、これらの試料5の温度Tが如何なる状態であるかは不明である。
【0042】
このように、4台のレーザ発振器10A,10B,10C,10Dを使用することにより、1台のレーザ発振器のみを使用する場合と比較して、結晶粒を大きくすることができ、かつ、レーザ光群1としての事実上のパルス幅M(発光時間)を最適に調整することができることが分かる。
【0043】
次に、4台のレーザ発振器10A,10B,10C,10Dにより、Si薄膜5aにパルス幅100nsのレーザ光1A,1B,1C,1Dを発振間隔D:100nsで発振して、a×b=10×5mmのスクエアビーム4を、図4に示すL×W=400×500mmのガラス基板56上のa−Si薄膜5aに照射した例について説明する。試料5及び試料台20の駆動装置21による送り速度を、スクエアビーム4のa方向に10mm/50Hz=0.2mm/sで移動させながらレーザ光1を照射させ、a方向(x方向)の照射が終了した後、b方向(y方向)に5mm移動させて、再度a方向に移動させながらレーザ光1を照射させた。このa方向に移動させながら照射及びb方向に移動を同様に40回繰り返して試料5全体の1回目の照射を終了した(図7)。
【0044】
2回目の重畳照射は、試料5及び試料台20を初期位置から傾斜部13の幅d=0.05mmより大きい0.1mmでa,b両方向に移動させてから、1回目の照射と同じ条件で照射した。その状態を図8に模式的に示す。3〜20回目の重畳照射も、2回目の照射の初期と同様に、a,b方向に0.1mm移動させて照射を繰り返した。この方法により、試料5の全体に0.5μmの結晶をほぼ均一に作製することができたが、一部に微細な結晶が見られた。
【0045】
そこで、前記3〜20回目の照射条件を1,2回目の照射条件から変更させ、4台のレーザ発振器10A,10B,10C,10Dの内の1台のレーザ発振器10Aの照射エネルギーのみを50mJから45mJに変更させたところ、微細な結晶は見られなかつた。
【0046】
次に、本発明に係るレーザ光の照射方法及びその装置の一実施形態を示す図9を参照して、レーザ光1Aからなるレーザビーム4のピーク16の解消について説明する。なお、ホモジナイザー2aは、長軸ホモジナイザー2aのみを示してある。レーザビーム4の強度分布は、図6に概略を示すようであり、強度が漸減する傾斜部13に囲まれて強度が大きい方形の平坦部12を有している。平坦部12は、最大強度の90%以上、好ましくは95%以上の強度を有する箇所である。
【0047】
図9では、1つの光源となるレーザ発振器10Aと長軸ホモジナイザー2aとの間に、レーザ光1Aからなるレーザビーム4のピーク16を解消させるために、分割縮小アレイ装置24を配置している。分割縮小アレイ装置24は、光軸Xに対して垂直に密接して並んだ所定のレンズ幅pの複数のアレイレンズ25を有する2組以上のレンズ群A1,A2によつて構成される。
【0048】
図示する分割縮小アレイ装置24は、2組の第1,第2レンズ群A1,A2を対向配置させて構成され、レーザ発振器10Aに近い一方の第1レンズ群A1の各レンズ25は、平行入射する大きさQのレーザ光1Aを分割・集束させ、他方の第2レンズ群A2の隣接するレンズ25同士の端部つまり接合部を避けて中央部に入射させる。すなわち、レーザ発振器10Aからのレーザ光1Aは、第1,第2レンズ群A1,A2の各レンズ25を透過させてレンズ幅pよりも小さい幅の複数の平行ビーム1A’に分割させ、ホモジナイザー2aの第1アレイレンズB1でフレネル回折が発生しないようにさせる。第1,第2レンズ群A1,A2は、レーザ光1Aを分割かつ縮小させ、第1アレイレンズ群B1の各レンズ23の所定のレンズ幅pよりも小さいビーム1A’を作る。
【0049】
このとき、平坦部12と傾斜部13との境界部にフレネル回折に起因して生ずるピーク16(図15に示す)は、レーザ発振器10Aに近い側の第1レンズ群A1に発生するが、点Sの物体面に存在しなければ、点Sに像を形成するように投影されることはない。点Sの物体面は、長軸ホモジナイザー2aのレーザ発振器10Aに近い側の第1アレイレンズ群B1にあり、この第1アレイレンズ群B1を像面とするときの物体面は、ビーム1A’を第1アレイレンズ群B1に平行入射させることによつて無限遠になる。
【0050】
従つて、第1アレイレンズ群B1の物体面は、ピーク16を発生する第1レンズ群A1を避けることになり、レーザ発振器10Aに近い側の第1レンズ群A1に発生するピーク16は、長軸ホモジナイザー2aを透過後に点Sに像を結ぶことはない。これにより、平坦部12と傾斜部13との境界部のピーク16を実用上問題がない程度にまで低減させることができる。
【0051】
勿論、1つのレーザ発振器10A以外のレーザ発振器10B,10C,10Dにも分割縮小アレイ装置24を配設し、フレネル回折に起因して生ずるピーク16を解消させることが可能である。更に、長軸ホモジナイザー2a及び短軸ホモジナイザー2bの前後位置を交換させ、レーザ発振器10Aと短軸ホモジナイザー2bとの間に分割縮小アレイ装置24を配置して、レーザビーム4のピーク16を解消させることも可能である。
【0052】
なお、図1,図3に示す短軸ホモジナイザー2bは、一対の第3,第4アレイレンズ群C1,C2を有し、これらの第3,第4アレイレンズ群C1,C2を透過したレーザ光1Aが、集光レンズ3によつて集光される。第1レンズ群A1、第2レンズ群A2、第1アレイレンズ群B1、第2アレイレンズ群B2、第3アレイレンズ群C1、第4アレイレンズ群C2及び集光レンズ3は、光軸X上に所定間隔で順次に配置されている。
【0053】
〔実施例2〕分割縮小アレイ装置24は、第1レンズ群A1として、焦点距離f=100mm、レンズ幅p=1mmのシリンドリカル・レンズ25を10枚一体的に備え、これより180mmの距離をおいて、第2レンズ群A2として、焦点距離f=80mm、レンズ幅p=1mmのシリンドリカル・レンズ25を10枚一体的に備える。また、レーザ光1の照射装置は図1に示すものを使用した。すなわち、光源として4台のYAGレーザを発生させるレーザ発振器10の第2高調波532nmを使用した。分割縮小アレイ装置24は、レーザ発振器10A,10B,10C,10Dからの各レーザ光1A,1B,1C,1Dに対応させて配置させた。
【0054】
また、ホモジナイザー2aの第1アレイレンズ群B1は、焦点距離f=100mm、レンズ幅p=1mmのシリンドリカル・レンズ23を10枚一体的に備え、これより100mmの距離をおいて、第2アレイレンズ群B2として、焦点距離f=100mm、レンズ幅p=1mmのシリンドリカル・レンズ23を10枚一体的に備える。集光レンズ3は、焦点距離f=100mmである。
【0055】
これらのレーザ光1は、分割縮小アレイ装置24の第1,第2レンズ群A1,A2を透過した後、第2レンズ群A2からv=100mmの距離をおいて配置したホモジナイザー2aの第1アレイレンズ群B1を透過し、続いて第2アレイレンズ群B2及び集光レンズ3を透過して、点Sに平坦部12=1mmのレーザビーム4が整形された。このとき、平坦部12の端縁に鋭いピーク16は見られなかつた。なお、図示の各レンズ23,25のレンズ幅pは同一としたが、レーザ発振器10Aに近い位置の第1レンズ群A1のレンズ幅pよりも小さいビーム1A’に縮小・分割させた後に、ホモジナイザー2aに入射させ、ホモジナイザー2aのレンズ23の端部への入射を防止することができればよく、第2レンズ群A2のレンズ25及びホモジナイザー2aのレンズ23のレンズ幅pは、第1レンズ群A1のレンズ幅pよりも小さくすることが可能である。
【0056】
図10は、本発明に係るレーザ光の照射方法及びその装置の一実施形態の他の構造例を示す。この分割縮小アレイ装置24Aは、上記一実施形態と同位置に配置される1組の第3レンズ群A3(分割レンズ群)によつて構成され、第3レンズ群A3は、光軸Xに対して垂直に密接に並んだ所定のレンズ幅pの複数のレンズ26からなつている。各レンズ26は、レーザ光1Aを分割させると共に縮小させて、長軸ホモジナイザー2aの第1アレイレンズ群B1の各レンズ23のレンズ幅pよりも小さいビーム1A’を作る。
【0057】
なお、図示の各レンズ23,26のレンズ幅pは同一であるが、レーザ発振器10Aに近い位置の第3レンズ群A3のレンズ幅pよりも小さいビーム1A’に縮小・分割させた後に、ホモジナイザー2aに入射させ、ホモジナイザー2aのレンズ23の端部(接合部)への入射を防止することができればよく、ホモジナイザー2aのレンズ23のレンズ幅pは、第3レンズ群A3のレンズ26のレンズ幅pよりも小さくすることが可能である。
【0058】
平坦部12と傾斜部13との境界部にフレネル回折に起因して生ずる図15に示すピーク16は、レンズ26を透過後に光軸X上の点Rに結像され、点Sの物体面である長軸ホモジナイザー2aのレーザ発振器10Aに近い側の第1アレイレンズ群B1から位置がずれる。このため、レーザ発振器10Aに近い側の第3レンズ群A3に発生するピーク16は、長軸ホモジナイザー2aを透過後に点Sに像を結ぶことはない。これにより、平坦部12と傾斜部13との境界部のピーク16を実用上問題がない程度にまで低減させることができる。しかしながら、長軸ホモジナイザー2aに入射するビーム1A’が平行光線でないため、方形のレーザビーム4の形状に影響を与える。
【0059】
勿論、1つのレーザ発振器10A以外のレーザ発振器10B,10C,10Dにも分割縮小アレイ装置24Aを配設し、フレネル回折に起因して生ずるピーク16を解消させることが可能である。更に、長軸ホモジナイザー2a及び短軸ホモジナイザー2bの前後位置を交換させ、レーザ発振器10Aと短軸ホモジナイザー2bとの間に分割縮小アレイ装置24Aを配置して、レーザビーム4のピーク16を解消させることも可能である。
【0060】
図11は、本発明に係るレーザ光の照射方法及びその装置の一実施形態の更に他の構造例を示す。この分割縮小アレイ装置24Bは、上記一実施形態と同位置に配置され、光軸Xに対して垂直に配置した幅rの複数の遮蔽物27からなつている。各遮蔽物27は、レーザ光1Aの少なくとも一部の透過を遮蔽させて、長軸ホモジナイザー2aの第1アレイレンズ群B1の各レンズ23のレンズ幅pよりも小さいビームを作る。このために、各遮蔽物27は、第1アレイレンズ群B1の各レンズ23の端部(接合部)に対応させて、光軸X方向に距離を置いて配置されている。
【0061】
平坦部12と傾斜部13との境界部にフレネル回折に起因して生ずる図15に示すピーク16は、第1アレイレンズ群B1の各レンズ23の接合部で生ずるが、遮蔽物27により、この部分へのレーザ光1Aの入射が無くなる。これにより、レーザ発振器10Aに近い側の第1アレイレンズ群B1にピーク16の基になる歪みは発生せず、歪みが長軸ホモジナイザー2aを透過後に点Sに像を結ぶことはない。これにより、平坦部12と傾斜部13との境界部のピーク16を実用上問題がない程度にまで低減させることができる。しかしながら、遮蔽物27により、レーザ光1Aの一部をカットすることになるため、エネルギーの無駄を生ずることになる。
【0062】
勿論、1つのレーザ発振器10A以外のレーザ発振器10B,10C,10Dにも分割縮小アレイ装置24Bを配設し、フレネル回折に起因して生ずるピーク16を解消させることが可能である。更に、長軸ホモジナイザー2a及び短軸ホモジナイザー2bの前後位置を交換させ、レーザ発振器10Aと短軸ホモジナイザー2bとの間に分割縮小アレイ装置24Bを配置して、レーザビーム4のピーク16を解消させることも可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明によつて理解されるように、本発明に係るレーザ光の照射方法及びその装置によれば、次の効果を奏することができる。請求項1〜5のレーザ光の照射方法及びその装置によれば、簡素な構成の付加により、平坦部と傾斜部との境界部のピークを実用上問題がない程度にまで容易に低減させることができる。その結果、レーザ光の強度を均一化させて、結晶質を実用上均一に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考形態に係るレーザ光の照射装置を示す図。
【図2】 同じくレーザ光の強度・温度−時間特性を示す線図。
【図3】 同じく短軸ホモジナイザー及び集光レンズによるレーザビームの集光状態を示す図。
【図4】 同じくレーザ光の試料への照射状態を示す図。
【図5】 同じくレーザビームを示す説明図。
【図6】 同じくレーザビームの強度−位置特性を示す線図。
【図7】 同じくレーザビームの試料への1回目の照射状態を示す図。
【図8】 同じくレーザビームの試料への2回目の照射状態を示す図。
【図9】 本発明の一実施形態に係るレーザ光の照射装置の要部を示す図。
【図10】 同じくレーザ光の照射方法の構造例を示す図。
【図11】 同じくレーザ光の照射方法の他の構造例を示す図。
【図12】 従来のレーザ光の強度・温度−時間特性を示す線図。
【図13】 従来のレーザ光の照射装置を示し、(イ)は側面図、(ロ)は正面図。
【図14】 従来のレーザ光の照射装置の要部を示す図。
【図15】 従来のレーザビームの強度−位置特性を示す線図。
【符号の説明】
1:レーザ光群、1A,1B,1C,1D:レーザ光、1A’:小さいビーム、2a:長軸ホモジナイザー(ホモジナイザー)、2b:短軸ホモジナイザー、3:集光レンズ、4:レーザビーム、5:試料、5a:a−Si薄膜(Si膜)、6:ガラス基板(基板)、10A,10B,10C,10D:レーザ発振器、12:平坦部、13:傾斜部、20:試料台、21:駆動装置、23,25,26:レンズ、24,24A:分割縮小アレイ装置、27:遮蔽物、a:レーザビームの幅、b:レーザビームの幅、d:傾斜部の幅、m1,m2,m3,m4:パルス幅、p:レンズ幅、A1:第1レンズ群(レンズ群)、A2:第2レンズ群(レンズ群)、A3:第3レンズ群(レンズ群,分割レンズ群)、B1:第1アレイレンズ群、B2:第2アレイレンズ群、D:照射間隔、M:パルス幅、T1:初期温度、T2:中間温度、Tmax:最高温度、Q:レーザ光の大きさ、S:点、X:光軸。
Claims (5)
- レーザ発振器(10A)と、レーザ発振器(10A)で生じさせたレーザ光(1A)の強度を均一化させるホモジナイザー(2a)とを備え、該ホモジナイザー(2a)が、該レーザ光(1A)の大きさ(Q)よりも小さいレンズ幅(p)のレンズ(23)を複数個備えるアレイレンズ群(B1,B2)と、アレイレンズ群(B1,B2)を透過した該レーザ光(1A)を集光させる集光レンズ(3)とを光軸(X)方向に離して備え、アレイレンズ群(B1,B2)を透過して分割状態の該レーザ光(1A)を集光レンズ(3)によつて集光させるレーザ光の照射方法において、レーザ発振器(10A)で生じさせたレーザ光(1A)を、所定のレンズ幅(p)のレンズ(25,26)を複数個備える分割縮小アレイ装置(24又は24A)のレンズ群(A1,A2又はA3)に通し、レーザ発振器(10A)に近い位置の該レンズ群(A1又はA3)のレンズ幅(p)よりも小さいビーム(1A’)に縮小かつ分割させた後に、前記ホモジナイザー(2a)に入射させ、ホモジナイザー(2a)のレンズ(23)の端部への入射を防止することを特徴とするレーザ光の照射方法。
- 分割縮小アレイ装置(24)が、第1,第2レンズ群(A1,A2)を有し、レーザ発振器(10A)で生じさせたレーザ光(1A)を第1レンズ群(A1)のレンズ(25)を透過させた後に第2レンズ群(A2)のレンズ(25)の中央部を透過させることを特徴とする請求項1のレーザ光の照射方法。
- 分割縮小アレイ装置(24A)が、分割レンズ群(A3)を有し、レーザ発振器(10A)で生じさせたレーザ光(1A)を分割レンズ群(A3)の所定のレンズ幅(p)のレンズ(26)を透過させて縮小かつ分割させて、ホモジナイザー(2a)のアレイレンズ群(B1)の各レンズ(23)のレンズ幅(p)よりも小さいビーム(1A’)を作ることを特徴とする請求項1のレーザ光の照射方法。
- レーザ発振器(10A)と、レーザ発振器(10A)で生じさせたレーザ光(1A)の強度を均一化させるホモジナイザー(2a)とを備え、該ホモジナイザー(2a)が、該レーザ光(1A)の大きさ(Q)よりも小さいレンズ幅(p)のレンズ(23)を複数個備えるアレイレンズ群(B1,B2)と、アレイレンズ群(B1,B2)を透過した該レーザ光(1A)を集光させる集光レンズ(3)とを光軸(X)方向に離して備え、アレイレンズ群(B1,B2)を透過して分割状態の該レーザ光(1A)を集光レンズ(3)によつて集光させるレーザ光の照射方法において、レーザ発振器(10A)で生じさせたレーザ光(1A)の透過を遮断する遮蔽物(27)を設け、該レーザ光(1A)の一部を遮蔽物(27)によつて遮断した後に、前記ホモジナイザー(2a)に入射させ、ホモジナイザー(2a)のアレイレンズ群(B1)のレンズ(23)の端部への入射を防止することを特徴とするレーザ光の照射方法。
- レーザ発振器(10A)と、レーザ発振器(10A)で生じさせたレーザ光(1A)の強度を均一化させるホモジナイザー(2a)とを備え、該ホモジナイザー(2a)が、該レーザ光(1A)の大きさ(Q)よりも小さいレンズ幅(p)のレンズ(23)を複数個備える第1,第2アレイレンズ群(B1,B2)と、第1,第2アレイレンズ群(B1,B2)を透過した該レーザ光(1A)を集光させる集光レンズ(3)とを光軸(X)方向に離して備え、第1,第2アレイレンズ群(B1,B2)に通して分割状態の該レーザ光(1A)を集光レンズ(3)によつて集光させると共に、第1,第2アレイレンズ群(B1,B2)が、レーザ光(1A)の光軸(X)に対して垂直に並んだレンズ(23)を複数個備え、第1,第2アレイレンズ群(B1,B2)により分割したビームを集光レンズ(3)によつて1点(S)に集光し、該点(S)を像面としてレーザ発振器(10A)に近い側の第1アレイレンズ群(B1)に物体面があるレーザ光の照射装置において、前記物体面とレーザ発振器(10A)との間に、光軸(X)に対して垂直に並んだ所定のレンズ幅(p)のレンズ(25)を複数個備える第1,第2レンズ群(A1,A2)を有し、レーザ発振器(10A)で生じさせたレーザ光(1A)を第1レンズ群(A1)の密接に並んだレンズ(25)を透過させて縮小・分割させた後に第2レンズ群(A2)のレンズ(25)の中央部を透過させて各レンズ(23)のレンズ幅(p)よりも小さい平行光線のビーム(1A’)を作り、該ビーム(1A’)を第1アレイレンズ群(B1)の各レンズ(23)の中央部に入射させることを特徴とするレーザ光の照射装置。
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