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JP5204862B2 - スパークプラグ - Google Patents
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JP5204862B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用のスパークプラグに関するものである。
ガソリンエンジンなどの内燃機関の点火に使用されるスパークプラグは、棒状の中心電極と、略筒状の外観形状を有し、中心電極を内挿して支持する絶縁碍子と、略筒状の外観形状を有し、絶縁碍子を内挿して支持する主体金具と、主体金具の先端面に取り付けられ、中心電極との間に火花放電ギャップを形成する接地電極とを備えている。
主体金具を絶縁碍子に組み付ける際に、加締め処理が行われる。加締め処理とは、中心電極を組み付けた絶縁体を主体金具の貫通孔に挿入した後に行われる処理であり、主体金具の後端側の部位(接地電極が取付けられた端面とは反対の面側)を内面側(絶縁体側)に加締めることにより、主体金具を絶縁体に固定する処理である(特許文献1)。この加締め処理により、主体金具において、加締められた後端側の部位(以下「加締め部」と呼ぶ)に加えて、加締め部とは異なる位置に変形した部位(以下「変形部」と呼ぶ)が生じる。
特開2002−184552号公報
加締め処理の後、主体金具における残留応力は前述の変形部に集中するため、変形部が腐食すると、残留応力により応力腐食割れが発生して破断するおそれがあった。特に、変形部において、主体金具の内周部分は腐食が起こり易く、この部分から割れが発生するおそれがある。主体金具の内周部分の腐食は、主体金具の内周と、絶縁碍子の外周と、加締め部と、主体金具と絶縁碍子との隙間をシールするためのパッキンと、で囲まれた略気密の空間において、スパークプラグの設置環境の温度変化(内燃機関の運転及び停止の繰り返しによる寒暖の繰り返し)により生じた結露や、先端側において主体金具内周部分へのメッキが施されにくいこと等に起因する。
本発明は、主体金具の内周と絶縁碍子の外周と加締め部とパッキンとで囲まれた空間において、主体金具の腐食を抑制することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
略筒状に形成され、前記軸線方向に延びる貫通孔を有し、前記中心電極を前記貫通孔の先端側に備えるとともに、先端側に行くにつれ径が縮小する支持部を有する絶縁碍子と、
略筒状に形成され、前記絶縁碍子を内挿し、自身の内周に形成された段部に前記支持部が後端側から係止された状態で、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、
前記支持部と前記段部との間に密着して介在する環状のパッキンと、を備え、
前記主体金具の後端部が加締められて、加締め部が形成されることで前記絶縁碍子と前記主体金具が組付けられたスパークプラグであって、
前記パッキンと前記加締め部と前記絶縁碍子の外周と前記主体金具の内周との間に形成された空間において前記主体金具に接して配置され、前記主体金具よりも標準電極電位が低い部材を含む1つ以上の犠牲防食部を備える、スパークプラグ。
適用例1のスパークプラグでは、パッキンと加締め部と絶縁碍子の外周と主体金具の内周との間に形成された空間において主体金具に接して配置され、主体金具よりも標準電極電位が低い部材を含む1つ以上の犠牲防食部を備えるので、この犠牲防食部材が犠牲的に腐食することにより、前述の空間における主体金具の腐食を抑制することができる。
[適用例2]請求項1に記載のスパークプラグにおいて、
前記パッキンの前記空間に面する部分が犠牲防食部として構成されている、スパークプラグ。
このような構成により、犠牲防食部として他の部材とは異なる独立した部材として構成する場合に比べて、部品点数を減らすことができ、スパークプラグの製造コストを抑えることができる。
[適用例3]請求項1または請求項2に記載のスパークプラグにおいて、
前記主体金具は、外周方向に張り出した変形部を有し、
前記犠牲防食部のうち、少なくとも1つの犠牲防食部は、前記変形部よりも、前記軸線方向先端側に配置されている、スパークプラグ。
結露等により生じた水分は、主体金具の内周と、絶縁碍子の外周と、加締め部と、先端側において主体金具と絶縁碍子との隙間をシールするためのパッキンと、で囲まれた略気密の空間の先端側にたまることが多いが、このような構成により、変形部よりも軸線方向後端側に犠牲防食部を配置する構成に比べて、主体金具の腐食をより抑制することができる。
[適用例4]請求項3に記載のスパークプラグにおいて、
前記犠牲防食部を複数備え、少なくとも1つの犠牲防食部は、前記変形部よりも、前記軸線方向後端側に配置されている、スパークプラグ。
このような構成により、変形部を挟んで軸線方向先端側及び軸線方向後端側のいずれにも犠牲防食部を配置することができるので、いずれか一方のみに犠牲防食部を配置する構成に比べて変形部の腐食をより抑制することができる。
[適用例5]請求項3または請求項4に記載のスパークプラグにおいて、
前記犠牲防食部は、いずれも前記空間において前記変形部から前記軸線方向に沿った距離が5mm以下となる位置に配置されている、スパークプラグ。
このような構成により、犠牲防食部が空間において変形部から軸線方向に沿った距離が5mmよりも長い位置に配置される構成に比べて、変形部により近い位置に犠牲防食部を配置できるので、変形部の腐食をより抑制することができる。
[適用例6]請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のスパークプラグにおいて、
前記犠牲防食部のうち、少なくとも1つの犠牲防食部は、前記軸線方向に見た場合に、前記空間において前記絶縁碍子の外周に沿って環状に配置されている、スパークプラグ。
このような構成により、少なくとも1つの犠牲防食部は、軸線方向から見た場合に、空間において絶縁碍子の外周に沿って環状に配置されているので、変形部のいずれの部分においても、近傍に犠牲防食部が配置された構成とすることができる。したがって、環状に配置しない構成に比べて、主体金具の腐食をより抑制することができる。
[適用例7]請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のスパークプラグにおいて、
各犠牲防食部に含まれる前記主体金具よりも標準電極電位が低い部材の重量は、10mg以上である、スパークプラグ。
このような構成により、犠牲防食部に含まれる主体金具よりも標準電極電位が低い部材の重量が10mgよりも小さい構成に比べて、主体金具の腐食をより抑制することができる。なお、主体金具よりも標準電極電位が低い部材の重量が10mgよりも低い構成としては、例えば、主体金具よりも標準電極電位が低い部材が、主体金具の内周に塗布(めっき)された構成が想定され得る。
[適用例8]請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のスパークプラグにおいて、
前記主体金具の主成分は鉄であり、
前記主体金具よりも標準電極電位が低い部材の主成分は亜鉛である、スパークプラグ。
このような構成により、亜鉛を主成分として犠牲防食部を構成できるので、犠牲防食部の製造コストを抑えることができる。
[適用例9]請求項3に記載のスパークプラグにおいて、
前記変形部は、前記主体金具が前記絶縁碍子の外周に熱加締め固定される際に変形して、前記主体金具の外周方向及び内周方向のいずれにも張り出している、スパークプラグ。
このような構成により、主体金具が亜鉛よりも標準電極電位が高い部材(例えば、鉄)で構成されているケースでは、比較的融点の低い亜鉛により主体金具をめっきすることができない。したがって、このようなケースでは、主体金具は腐食し易いため、犠牲防食部を設けることにより、主体金具の腐食をより抑制することができる。
[適用例10]請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のスパークプラグにおいて、
前記主体金具は、前記主体金具よりも標準電極電位が高い材料を主成分とする材料によりメッキされている、スパークプラグ。
このような構成により、メッキによっては主体金具の腐食を抑制できない場合であっても、犠牲防食部を設けることにより、主体金具の腐食を抑制することができる。
[適用例11]請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のスパークプラグにおいて、
前記主体金具は、外周方向に張り出した変形部を有し、
前記変形部における前記軸線方向と垂直な断面のうち、最も面積の小さな断面の面積は、27mm以下である、スパークプラグ。
このような構成により、変形部における軸線方向と垂直な断面のうち、最も面積の小さな断面の面積が27mm以下であるような比較的小さなスパークプラグであるために、主体金具の腐食割れが発生し易いスパークプラグにおいて、主体金具の腐食を抑制することができる。
本発明の一実施形態としてのスパークプラグの構造を示す要部断面図である。 図1に示す犠牲防食部の設置箇所を拡大して示す説明図である。 図1におけるA−A断面を示す断面図である。 第1の評価試験に用いたスパークプラグのサンプルを示す説明図である。 第1の評価試験の試験結果を示す説明図である。 第2の評価試験に用いたスパークプラグのサンプルを示す説明図である。 第2の評価試験の試験結果を示す説明図である。 第3の評価試験の試験結果を示す説明図である。 第4の評価試験において各サンプルの変形部の最小断面積を示す説明図である。 第4の評価試験の試験結果を示す説明図である。 変形例1におけるスパークプラグの構造を示す要部断面図である。
A.実施形態:
A1.スパークプラグの構成:
図1は、本発明の一実施形態としてのスパークプラグの構造を示す要部断面図である。図1では、スパークプラグ100の軸心である軸線CXを境界として、右側にスパークプラグ100の外観形状を図示し、左側にスパークプラグ100の断面形状を示している。スパークプラグ100は、中心電極10と、絶縁碍子20と、主体金具30と、接地電極40と、パッキン60と、犠牲防食部70とを備える。なお、スパークプラグ100の軸線CXは、中心電極10、絶縁碍子20、主体金具30の各部材の軸心でもある。
中心電極10は、軸線CXに沿った方向(軸線方向XD)に延びる棒状の電極であり、有底筒状に成形された電極母材12の内部に、電極母材12よりも熱伝導性に優れる芯材14が埋設された構成を有する。中心電極10は、例えば、インコネル(登録商標)などのニッケルを主成分とするニッケル合金により形成することができる。中心電極10は、電極母材12の先端が絶縁碍子20の先端から露出する状態で絶縁碍子20に固定され、シール体16、セラミック抵抗17、シール体18、端子金具19を介して絶縁碍子20の他端と電気的に接続されている。
絶縁碍子20は、中心電極10のうち、先端側部分を除く他の部分を囲むように配置された略筒状の絶縁体である。絶縁碍子20は、例えば、アルミナを始めとする絶縁性セラミックス材料を焼成して形成することができる。絶縁碍子20は、中心電極10が露出する側(軸線方向XD先端側)から軸線CXに沿って順に、脚長部22と、第1段部27と、第1碍子胴部24と、碍子鍔部25と、第2碍子胴部26とを備えている。脚長部22は、軸線方向XD先端側に向けて外径が小さくなる筒状の部位である。第1碍子胴部24は、脚長部22よりも大きな外径を有する筒状の部位である。第1段部27は、脚長部22と第1碍子胴部24との境界の段差部分である。碍子鍔部25は、第1碍子胴部24よりも更に大きな外径を有する筒状の部位である。第2碍子胴部26は、碍子鍔部25よりも小さな外径を有する筒状の部位であり、主体金具30と端子金具19との間に十分な絶縁距離を確保する。
主体金具30は、絶縁碍子20の中央部分の外周に配置され、熱加締めによって絶縁碍子20に固定されている。本実施形態において、主体金具30は、ニッケルメッキされた低炭素鋼により形成されている。なお、熱加締めの処理が行われるため、例えば、融点の比較的低い亜鉛はメッキ材としては用いられない。主体金具30は、軸線方向XD先端側から軸線CXに沿って順に、端面31と、取付ネジ部32と、胴部34と、変形部35と、工具係合部36と、加締部38とを備える。
端面31は、取付ネジ部32の先端に形成された中空円状の面であり、接地電極40が接合されている。端面31の中央部分からは、絶縁碍子20の脚長部22に囲まれた中心電極10(電極母材12)が露出している。取付ネジ部32は、エンジンヘッド200の取付ネジ孔210に螺合するネジ山を外周に有する円筒状の部位である。主体金具30の内周において取付ネジ部32に対応する位置には、内周方向に突出した第2段部33が形成されている。この第2段部33に絶縁碍子20の第1段部27が対応するように、絶縁碍子20が配置されることにより、主体金具30は、第2段部33に絶縁碍子20(第1碍子胴部24)が後端側から係止された状態で、絶縁碍子20を保持することができる。
胴部34は、変形部35よりも外周方向に張り出した鍔状部であり、エンジンヘッド200に向けてガスケット50を圧縮する。変形部35は、主体金具30を絶縁碍子20に熱加締めにより固定する際に、圧縮加工により外周方向及び内周方向に張り出すように変形した部位である。この変形部35には、熱加締め後の残留応力が集中している。工具係合部36は、変形部35に隣接して設けられ、変形部35よりも外周方向に張り出した鍔状部であり、スパークプラグ100をエンジンヘッド200に取り付けるための工具(図示しない)に係合する多角形状に成形されている。本実施例では、工具係合部36は六角形状であるが、他の実施形態において、四角形や八角形など他の多角形であっても良い。本実施形態において、スパークプラグ100は、外径が呼び径でM10のプラグであり、工具係合部36において対向する辺同士の間の距離は11.8mm(約12mm)である。しかしながら、かかる構成に限定されるものではなく、他の実施形態において、他の大きさのスパークプラグ(例えば、工具係合部36において対向する辺同士の間の距離が9mm、10mmまたは11mmなど、12mmよりも小さいスパークプラグや、14mmや16mmなど、12mmよりも大きいスパークプラグ)を採用することもできる。加締部38は、工具係合部36に隣接して設けられ、主体金具30を絶縁碍子20に熱加締めによって固定する際に、絶縁碍子20の第2碍子胴部26に密着するように塑性加工された部位である。
接地電極40は、溶接によって主体金具30に接合され、主体金具30と電気的に接続されている。接地電極40は、例えば、インコネル(登録商標)などのニッケルを主成分とするニッケル合金により形成することができる。接地電極40は、主体金具30との接続箇所から軸線CXと交差する方向に屈曲し、接地電極40の先端が中心電極10と対向するように配置されている。接地電極40の先端には貴金属チップ41が接合されており、この貴金属チップ41と、中心電極10(電極母材12)との間には、火花を発生させる隙間である火花ギャップが形成されている。なお、本実施形態では接地電極40の先端に貴金属チップ41が接合されているが、これに限られず接地電極40の先端に貴金属チップ41が接合されていなくともよい。その場合は、接地電極40と、中心電極10(電極母材12)との間で、火花を発生させる隙間である火花ギャップが形成される。
パッキン60は、環状の外観構成を有し、絶縁碍子20の第1段部27と主体金具30の第2段部33との間に密着して介在し、先端側において絶縁碍子20と主体金具30との間の気密を確保する。本実施形態において、パッキン60は、低炭素鋼により形成されている。なお、加締部38は、後端側において、絶縁碍子20と主体金具30との間の気密を確保する。したがって、絶縁碍子20の外周と主体金具30の内周とパッキン60と加締部38との間には、気密性の確保された狭い空間が形成される。
図2は、図1に示す犠牲防食部の設置箇所を拡大して示す説明図である。図3は、図1におけるA−A断面を示す断面図である。図2では、図1と異なり、左右ともに断面形状を示している。図2,3に示すように、犠牲防食部70は、環状の外観形状を有し、絶縁碍子20(第1碍子胴部24)の外周に沿って配置されている。具体的には、絶縁碍子20(第1碍子胴部24)には、外周に沿った溝71が形成されており、犠牲防食部70は、この溝71に嵌めこまれている。なお、接着剤により犠牲防食部70を溝71に固定して配置することもできる。犠牲防食部70は、絶縁碍子20の外周Sf1と主体金具30の内周Sf2とパッキン60と加締部38との間に形成された空間AR1に配置され、主体金具30の内周Sf2に接している。
犠牲防食部70は、主体金具30よりも標準電極電位が低い部材により形成されている。これは、主体金具30よりも標準電極電位が低い(すなわち、イオン化傾向の大きい)部材で形成することにより犠牲的に腐食して、主体金具30が腐食することを抑制するためである。具体的には、本実施形態において、犠牲防食部70は、主体金具30の主成分である鉄(標準電極電位:−0.426V)よりも標準電極電位の低い亜鉛(標準電極電位:−0.762V)の無垢材により構成されている。
スパークプラグ100がエンジンヘッド200に取付けられると、温度環境が大きく変化し得る。すなわち、エンジンが運転されるとスパークプラグ100は高温となり、エンジンが停止するとスパークプラグ100は低温となる。そして、スパークプラグ100の温度が低温(例えば、氷点下)となると、空間AR1において結露する可能性が高い。この場合、空間AR1において、主体金具30の内周Sf2が腐食する(サビが発生する)おそれがある。腐食が発生すると、腐食した箇所において主体金具30に割れが発生する可能性が高い。特に、主体金具30において、熱加締め時の加熱により組成が変化すると共に残留応力が集中する箇所である変形部35において腐食が発生すると、かかる部分において割れが発生する可能性が高い。しかしながら、本実施形態では、空間AR1に犠牲防食部70を設けることにより、空間AR1における主体金具30の腐食を抑制するようにしている。
なお、前述の第1碍子胴部24及び第1段部27は、請求項における支持部に相当する。また、第2段部33は、請求項における段部に相当する。
B.実施例:
上記実施形態の構成を備えるサンプルを作成し、耐応力腐食割れ性試験に関する評価試験として、犠牲防食部の有無の影響及び配置位置の耐応力腐食割れ性への影響を評価する試験(第1の評価試験)と、犠牲防食部の詳細な配置位置の耐応力腐食割れ性への影響を評価する試験(第2の評価試験)と、犠牲防食部の形状(完全な環状であるか否か)の耐応力腐食割れ性への影響を評価する試験(第3の評価試験)と、変形部35の大きさの耐応力腐食割れ性への影響を評価する試験(第4の評価試験)とを行った。
B1.第1の評価試験:
図4は、第1の評価試験に用いたスパークプラグのサンプルを示す説明図である。図4において、最も左のスパークプラグは、比較例としての従来のスパークプラグを示す。また、図4において、左から2番目のスパークプラグはサンプルS1を、左から3番目のスパークプラグはサンプルS2を、最も右のスパークプラグはサンプルS3を、それぞれ示す。
比較例のスパークプラグは、犠牲防食部70(及び溝71)が無い点において、図1に示す本実施例のスパークプラグ100と異なり、他の構成はスパークプラグ100と同じである。サンプルS1では、犠牲防食部70は、変形部35(変形部35における最も先端側の位置)から軸線CXに沿って先端側に5mmの位置に配置されている。サンプルS2では、犠牲防食部70は、変形部35(変形部35における最も後端側の位置)から軸線CXに沿って後端側に5mmの位置に配置されている。サンプルS3では、2つの犠牲防食部70a,70bが配置されている。具体的には、サンプルS3において、第1犠牲防食部70aは、変形部35(変形部35における最も先端側の位置)から軸線CXに沿って先端側に5mmの位置に配置されている。また、サンプルS3において、第2犠牲防食部70bは、変形部35(変形部35における最も後端側の位置)から軸線CXに沿って後端側に5mmの位置に配置されている。なお、犠牲防食部70,70a,70bの質量は、いずれのサンプル及び比較例においても100mgであった。
これら比較例のスパークプラグ、およびサンプルS1〜S3について、それぞれ20本ずつ用意して、腐食液(硝酸カルシウム四水和物:60%,硝酸アンモニウム溶液:3%)にそれぞれ投入し、24時間後に取り出して、応力腐食割れ(クラック)の発生した本数をカウントして評価を行った。
図5は、第1の評価試験の試験結果を示す説明図である。図5では、サンプルS1〜S3及び比較例の各スパークプラグについて、クラックの発生したスパークプラグの合計本数と、クラックの発生率とを示している。
図5に示すように、犠牲防食部を備えていない比較例のスパークプラグでは、20本中18本のスパークプラグにおいてクラックが発生しており、発生率は90%と非常に高い。これに対して、サンプルS1では、発生したクラックの本数は1本であり、発生率は5%と非常に低かった。また、サンプルS2では、発生したクラックの本数は4本であり、発生率は20%と非常に低かった。そして、サンプルS3では、クラックは発生せず、したがって、発生率は0%であった。
これらの試験結果によると、少なくとも1つの犠牲防食部を空間AR1に設けることにより、犠牲防食部を設けない構成に比べて、主体金具30におけるクラックの発生を抑制できる。加えて、犠牲防食部70を、変形部35よりも先端側に配置する構成では、後端側に配置する構成に比べてクラックの発生を抑制することができる。また、変形部35を挟んで、先端側と後端側とのいずれにも犠牲防食部を設けることにより、いずれか一方にのみ犠牲防食部を設ける構成に比べて、クラックの発生をより抑制することができる。
B2.第2の評価試験:
図6は、第2の評価試験に用いたスパークプラグのサンプルを示す説明図である。図6において、最も左のスパークプラグは、サンプルS4を示す。また、左から2番目のスパークプラグはサンプルS5を、左から3番目のスパークプラグはサンプルS6を、左から4番目のスパークプラグはサンプルS7を、最も右のスパークプラグはサンプルS8を、それぞれ示す。
サンプルS4〜S8において、犠牲防食部70は、いずれも変形部35よりも先端側に(変形部35における最も先端側の位置よりも先端側に)配置されている。これらサンプルS4〜S8及び前述のサンプルS1は、いずれも犠牲防食部70の配置位置が異なり、他の構成は互いに同じである。具体的には、サンプルS4は、変形部35における最も先端側の位置から軸線CXに沿って先端側に15mmの位置に配置されている。また、サンプルS5は変形部35における最も先端側の位置から軸線CXに沿って先端側に10mmの位置に、サンプルS6は変形部35における最も先端側の位置から軸線CXに沿って先端側に7mmの位置に、サンプルS7は変形部35における最も先端側の位置から軸線CXに沿って先端側に4mmの位置に、サンプルS8は変形部35における最も先端側の位置から軸線CXに沿って先端側に3mmの位置に、それぞれ配置されている。なお、犠牲防食部70の質量は、いずれのサンプルにおいても100mgであった。
これらサンプルS4〜S8及びS1について、それぞれ20本ずつ用意して、腐食液(硝酸カルシウム四水和物:60%,硝酸アンモニウム溶液:3%)にそれぞれ投入し、24時間後に取り出して、応力腐食割れ(クラック)の発生した本数をカウントして評価を行った。
図7は、第2の評価試験の試験結果を示す説明図である。図7では、サンプルS4〜S8,S1の各スパークプラグについて、変形部35における最も先端側の位置から軸線CXに沿った距離H(mm)と、クラックの発生したスパークプラグの合計本数と、発生率とを示している。
図7に示すように、変形部35からの距離Hが最も長いサンプルS4では、クラック発生本数は6本であり発生率は30%であった。サンプルS5(H:10mm)ではクラック発生本数は5本であり発生率は25%であった。サンプルS6(H:7mm)ではクラック発生本数は3本であり発生率は15%であった。サンプルS1(H:5mm),サンプルS7(H:4mm),サンプルS8(H:3mm)では、いずれもクラック発生本数は1本であり発生率は5%であった。
これらの試験結果によると、距離Hが5mmよりも長いサンプルS4〜S6では、距離Hが長いほど、クラック発生率が高くなる。また、距離Hが5mm以下のサンプルS1,S7,S8では、クラック発生率は5%と非常に低く、距離Hが5mmよりも長いサンプルS4〜S6に比べてクラック発生率が非常に抑えられている。すなわち、犠牲防食部70を、変形部35における最も先端側の位置から軸線CXに沿って先端側に5mm以内に配置することにより、5mm以上離れた位置に配置する構成に比べて、クラックの発生をより抑制することができる。これは、クラックが発生し易い変形部35により近い位置に犠牲防食部70を配置することにより、変形部35における腐食をより抑制でき、応力腐食割れ(クラック)をより抑制できるからであると推測される。
B3.第3の評価試験:
第3の評価試験では、犠牲防食部70の形状が環状でないサンプル(図1〜3に示す犠牲防食部70の円周方向に沿った一部が欠けているサンプル)S9を作成し、このサンプルS9と、前述のサンプルS1(犠牲防食部70の形状が環状であるサンプル)とを、用いて耐応力腐食割れ性を評価した。具体的には、サンプルS1,S9のそれぞれ20本ずつ用意して、腐食液(硝酸カルシウム四水和物:60%,硝酸アンモニウム溶液:3%)にそれぞれ投入し、24時間後に取り出して、応力腐食割れ(クラック)の発生した本数をカウントして評価を行った。なお、サンプルS1とサンプルS9とは、犠牲防食部の形状を除く他の構成は、互いに同じであった。
図8は、第3の評価試験の試験結果を示す説明図である。図8では、サンプルS1,S9の各スパークプラグについて、クラックの発生したスパークプラグの合計本数と、クラックの発生率とを示している。
図8に示すように、犠牲防食部が環状でないサンプルS9では3本のスパークプラグにおいてクラックが発生しており、発生率は15%であった。これに対して、犠牲防食部70が環状であるサンプルS1では1本のスパークプラグにおいてのみクラックが発生しており、発生率は5%であった。これらの試験結果によると、犠牲防食部70を環状に形成する構成では、環状でない形状に形成する構成に比べて、主体金具30におけるクラックの発生を抑制できる。これは、変形部35は、主体金具30の円周方向に沿って環状に形成されているため、犠牲防食部70を環状とすることにより、変形部35のいずれの部分においても、近傍に犠牲防食部70が配置されるので腐食が抑制されるからであると推測される。
B4.第4の評価試験:
第4の評価試験では、犠牲防食部70を有し変形部35の大きさが異なる複数のサンプルと、犠牲防食部70を有さず変形部35の大きさが異なる複数のサンプルとを作成し、各サンプルについての耐応力腐食割れ性を評価した。具体的には、まず、いずれも犠牲防食部70を有するサンプルであって、変形部35の最小断面積(軸線方向XDと垂直な断面のうち、最も面積の小さい断面の面積)が16.0mmのサンプルS10と、変形部35の最小断面積が19.6mmのサンプルS11と、変形部35の最小断面積が23.7mmのサンプルS12と、変形部35の最小断面積が27.0mmのサンプルS13と、変形部35の最小断面積が30.0mmのサンプルS14と、変形部35の最小断面積が32.2mmのサンプルS15と、変形部35の最小断面積が34.2mmのサンプルS16と、変形部35の最小断面積が37.3mmのサンプルS17と、変形部35の最小断面積が41.1mmのサンプルS18とを、それぞれ20本ずつ用意した。同様に、いずれも犠牲防食部70を有しないサンプルであって、変形部35の最小断面積がサンプルS10と同じサンプルS20と、変形部35の最小断面積がサンプルS11と同じサンプルS21と、変形部35の最小断面積がサンプルS12と同じサンプルS22と、変形部35の最小断面積がサンプルS13と同じサンプルS23と、変形部35の最小断面積がサンプルS14と同じサンプルS24と、変形部35の最小断面積がサンプルS15と同じサンプルS25と、変形部35の最小断面積がサンプルS16と同じサンプルS26と、変形部35の最小断面積がサンプルS17と同じサンプルS27と、変形部35の最小断面積がサンプルS18と同じサンプルS28とを、それぞれ20本ずつ用意した。そして、各サンプルS10〜S28(各20本)を腐食液(硝酸カルシウム四水和物:60%,硝酸アンモニウム溶液:3%)に投入し、24時間後に取り出して、応力腐食割れ(クラック)の発生した本数をカウントして評価を行った。
図9は、第4の評価試験において各サンプルの変形部の最小断面積を示す説明図である。図9では、変形部35の斜視図を模式的に表わしている。図1,9に示すように、変形部35は、略筒状の外観形状を有し、両端部において肉薄であり、中央部において肉厚となっている。したがって、変形部35における、軸線方向XDと垂直な断面のうち、面積が最小の断面は、両端における断面Sf3,Sf4のいずれかとなる。
図10は、第4の評価試験の試験結果を示す説明図である。図10では、サンプルS10〜S28の各スパークプラグについて、クラックの発生したスパークプラグの合計本数を示すと共に、各断面積ごとに効果率を示している。ここで、効果率とは、犠牲防食部70を有しないサンプルにおいてクラックの発生しなかった本数(良品の本数)に対する、犠牲防食部70を有するサンプルにおいてクラックの発生しなかった本数(良品の本数)の割合を示す。
図10に示すように、犠牲防食部70を有しないサンプル(サンプルS20〜S28)では、最小断面積が大きくなるにしたがってクラック発生本数が減る傾向がある。換言すると、変形部35がより大きくサンプルでは、耐応力腐食割れ性がより高い(すなわち、クラックが発生し難い)傾向にある。これは、変形部35がより大きいほど、すなわち、変形部35の厚みがより大きくなるほど、腐食が起こっても割れにくくなることを意味している。一方、犠牲防食部70を有するサンプル(サンプルS10〜S18)では、最小断面積の大小に関わらず、いずれのサンプルにおいても、クラックは発生していない。したがって、効果率は、変形部35がより小さいほどより高くなる傾向になる。具体的には、例えば、最小断面積が16.0mm及び19.6mmのサンプルの効果率は20.0であるのに対し、最小断面積が37.3mm及び41.1mmのサンプルの効果率は1.3である。換言すると、変形部35がより小さいスパークプラグほど、犠牲防食部70を備えることによるクラック発生の抑制効果がより顕著となる。
以上の試験結果が示すように、空間AR1に犠牲防食部70,70a,70bを配置することにより、配置しない構成に比べてクラックの発生をより抑制できる。加えて、変形部35を挟んで先端側及び後端側のいずれにも犠牲防食部を配置することにより、いずれか一方のみに配置する構成に比べてクラックの発生をより抑制できる。また、犠牲防食部を1つのみ配置する場合には、変形部35よりも先端側であって、軸線CXに沿った距離が5mm以内であることが好ましい。また、犠牲防食部を環状に構成することが、環状としない構成に比べてより好ましい。また、変形部35の大きさがより小さい場合、具体的には、変形部35の最小断面積が27mm以下の場合に、犠牲防食部を設けることにより、効果(クラック発生の抑制)をより大きくすることができる。また、スパークプラグ100では、製造時に熱加締め処理が行われるため、融点の比較的低い亜鉛メッキは行われ得ない。したがって、スパークプラグ100は、亜鉛メッキが施されたスパークプラグに比べて腐食が発生し易い。しかしながら、犠牲防食部70,70a,70bを設けることにより、このように腐食が発生し易いスパークプラグ100においても、腐食の発生を抑制することができる。
C.変形例:
なお、上記各実施形態及び実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
C1.変形例1:
実施形態及び実施例では、主体金具30は、熱加締めにより絶縁碍子20に組みつけられていたが、熱加締めに代えて、冷間加締めを採用することもできる。図11は、変形例1におけるスパークプラグの構造を示す要部断面図である。図11に示す変形例1のスパークプラグ100aは、変形部35aの形状において、図1に示すスパークプラグ100と異なり、他の構成はスパークプラグ100と同じである。
冷間加締めにより主体金具30を絶縁碍子20に組み付けた場合、図11に示すように、変形部35aは、外周方向にのみ張り出し、内周方向には張り出していない。したがって、変形部35aは、図1,9に示す変形部35とは異なり、中央部と両端部とで厚みがほぼ同じとなっている。このような構成を有する100aは、上述した実施形態及び各実施例のスパークプラグ100と同様な効果を有する。
なお、変形例1のスパークプラグ100aでは、冷間加締めを採用するために、融点の比較的低い亜鉛を用いて主体金具30をメッキすることが可能となる。すなわち、犠牲防食部70を設けずに、変形部35の応力腐食を抑制することを目的として亜鉛メッキを行う構成も想定し得る。しかしながら、かかる構成では、メッキ浴に非常に長期間を要するためスパークプラグの製造期間が非常に長いという欠点や、メッキされた場合の空間AR1における亜鉛の総重量は、例えば10mgよりも小さく腐食の抑制効果が低い。これに対し、変形例1のスパークプラグ100aでは、空間AR1に犠牲防食部70を配置するので、メッキする構成に比べてスパークプラグ100aの製造期間を短くすることができる。また、犠牲防食部70の総重量が100mgと大きいため、腐食の抑制効果が高い。すなわち、一般には、犠牲防食部に含まれる部材であって、主体金具よりも標準電極電位が低い部材の重量が10mg以上である犠牲防食部を、本発明のスパークプラグに採用することができる。
C2.変形例2:
実施形態及び実施例では、犠牲防食部70,70a,70bは、いずれも亜鉛の無垢材であったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、アルミニウムやマグネシウムなど、主体金具30よりも標準電極電位の低い任意の金属の無垢材を採用することができる。また、例えば、任意の金属(例えば、主体金具30と同じ低炭素鋼)に、主体金具30よりも標準電極電位の低い任意の金属(例えば、亜鉛)をメッキした部材を、犠牲防食部として採用することができる。
また、犠牲防食部70,70a,70bは、いずれの環状の外観形状を有していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述したサンプルS9のように、円周上の一部が欠けた環状の外観形状を採用することができる。また、絶縁碍子20の外周にスパイラル状に巻きついた外観形状を採用することもできる。これらの外観形状(環状,一部の欠けた環状,スパイラル状)は、いずれも、軸線方向XDに見た場合に、環状の外観形状となる。すなわち、一般には、軸線方向XDに見た場合に、空間AR1において絶縁碍子20の外周に沿って環状に配置されている任意の犠牲防食部を、本発明のスパークプラグに採用することができる。また、軸線方向XDに見た場合に、環状の外観形状となる構成に限らず、他の外観形状を採用することもできる。具体的には、犠牲防食部を、薄板状や薄い円筒状に構成し、空間AR1のいずれかの位置に配置することもできる。また、亜鉛の粉体を接着剤や油に混ぜたペーストを生成し、このペーストを絶縁碍子20(第1碍子胴部24)の外周Sf1や、主体金具30(取付ネジ部32)の内周Sf2に塗布する構成を採用することができる。かかる構成においては、絶縁碍子20の外周Sf1又は主体金具30の内周Sf2に塗布されたペーストに含まれる亜鉛が、本発明における犠牲防食部に相当する。
また、実施形態及び実施例では、溝71は、絶縁碍子20(第1碍子胴部24)の外周Sf1に形成されていたが、これに代えて、主体金具30(取付ネジ部32)の内周Sf2に形成することもできる。また、絶縁碍子20の外周Sf1と主体金具30の内周Sf2のいずれにも溝を設ける構成も採用することができる。また、これとは逆に、絶縁碍子20の外周Sf1と主体金具30の内周Sf2のいずれにも溝を設けない構成とすることもできる。この構成では、絶縁碍子20の外周Sf1と主体金具30の内周Sf2との間の非常に狭い隙間に、犠牲防食部70を配置する構成を採用することができる。
また、主体金具30は、ニッケルメッキされた低炭素鋼により形成されていたが、ニッケルメッキがなされていない低炭素鋼により形成することもできる。
C3.変形例3:
実施形態及び実施例では、犠牲防食部70,70a,70bは、いずれも、他の部材とは異なる独立した部材として構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、パッキン60(パッキン60において空間AR1に面する部分)を犠牲防食部として構成することもできる。具体的には、パッキン60を、主体金具30よりも標準電極電位の低い金属(例えば、亜鉛)の無垢材で形成することにより、犠牲防食部としても機能させる構成を採用することができる。このような構成により、犠牲防食部を他の部材とは異なる独立した部材として構成する場合に比べて、部品点数を減らすことができ、スパークプラグの製造コストを抑えることができる。なお、スパークプラグにおいて、空間AR1にパッキン60に加えて他のシール部材が存在する構成においては、かかるシール部材を亜鉛等の無垢材に形成することもできる。すなわち、一般には、空間AR1において主体金具30に接して配置され、主体金具30よりも標準電極電位が低い部材を含む1つ以上の犠牲防食部を、本発明のスパークプラグに採用することができる。
10…中心電極
12…電極母材
14…芯材
16…シール体
17…セラミック抵抗
18…シール体
19…端子金具
20…絶縁碍子
22…脚長部
24…第1碍子胴部
25…碍子鍔部
26…第2碍子胴部
27…第1段部
30…主体金具
31…端面
32…取付ネジ部
33…第2段部
34…胴部
35,35a…変形部
36…工具係合部
38…加締部
40…接地電極
41…貴金属チップ
50…ガスケット
60…パッキン
70…犠牲防食部
70a…第1犠牲防食部
70b…第2犠牲防食部
71…溝
100,100a…スパークプラグ
200…エンジンヘッド
210…取付ネジ孔
AR1…空間
CX…軸線
XD…軸線方向
S1〜S28…サンプル
Sf1…外周
Sf2…内周
Sf3,Sf4…断面

Claims (11)

  1. 軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
    略筒状に形成され、前記軸線方向に延びる貫通孔を有し、前記中心電極を前記貫通孔の先端側に備えるとともに、先端側に行くにつれ径が縮小する支持部を有する絶縁碍子と、
    略筒状に形成され、前記絶縁碍子を内挿し、自身の内周に形成された段部に前記支持部が後端側から係止された状態で、前記絶縁碍子を保持する主体金具と、
    前記支持部と前記段部との間に密着して介在する環状のパッキンと、を備え、
    前記主体金具の後端部が加締められて、加締め部が形成されることで前記絶縁碍子と前記主体金具が組付けられたスパークプラグであって、
    前記パッキンと前記加締め部と前記絶縁碍子の外周と前記主体金具の内周との間に形成された空間において前記主体金具に接して配置され、前記主体金具よりも標準電極電位が低い部材を含む1つ以上の犠牲防食部を備える、スパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグにおいて、
    前記パッキンの前記空間に面する部分が犠牲防食部として構成されている、スパークプラグ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスパークプラグにおいて、
    前記主体金具は、外周方向に張り出した変形部を有し、
    前記犠牲防食部のうち、少なくとも1つの犠牲防食部は、前記変形部よりも、前記軸線方向先端側に配置されている、スパークプラグ。
  4. 請求項3に記載のスパークプラグにおいて、
    前記犠牲防食部を複数備え、少なくとも1つの犠牲防食部は、前記変形部よりも、前記軸線方向後端側に配置されている、スパークプラグ。
  5. 請求項3または請求項4に記載のスパークプラグにおいて、
    前記犠牲防食部は、いずれも前記空間において前記変形部から前記軸線方向に沿った距離が5mm以下となる位置に配置されている、スパークプラグ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のスパークプラグにおいて、
    前記犠牲防食部のうち、少なくとも1つの犠牲防食部は、前記軸線方向に見た場合に、前記空間において前記絶縁碍子の外周に沿って環状に配置されている、スパークプラグ。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のスパークプラグにおいて、
    各犠牲防食部に含まれる前記主体金具よりも標準電極電位が低い部材の重量は、10mg以上である、スパークプラグ。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のスパークプラグにおいて、
    前記主体金具の主成分は鉄であり、
    前記主体金具よりも標準電極電位が低い部材の主成分は亜鉛である、スパークプラグ。
  9. 請求項3に記載のスパークプラグにおいて、
    前記変形部は、前記主体金具が前記絶縁碍子の外周に熱加締め固定される際に変形して、前記主体金具の外周方向及び内周方向のいずれにも張り出している、スパークプラグ。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のスパークプラグにおいて、
    前記主体金具は、前記主体金具よりも標準電極電位が高い材料を主成分とする材料によりメッキされている、スパークプラグ。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のスパークプラグにおいて、
    前記主体金具は、外周方向に張り出した変形部を有し、
    前記変形部における前記軸線方向と垂直な断面のうち、最も面積の小さな断面の面積は、27mm以下である、スパークプラグ。
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