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JP5207346B2 - マイクロ流体チップ装置 - Google Patents
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Description

本発明は、マイクロ流体チップ装置に関する。
マイクロ流体チップ内部で細胞など培養、操作する技術が開発されている。例えば、新たなクローンニング手法として特許文献1に示すように、自動核移植装置が提案されており、このようなマイクロ流体チップを用いて細胞操作を行う研究が盛んに行われている。
特許文献2には、表面に微細な溝を有し、かつ、前記溝以外の部分に貫通孔を有する第1の基板と、前記溝を有する第1の基板の表面に接合される平面を有する第2の基板と、を少なくとも周囲が密となるように接合してなる一体化チップを、内部に貫通孔を有するチップホルダーにそれぞれの貫通孔同士が当接するように密に貼り付け、前記貫通孔を細胞注入孔とし、かつ、前記第1の基板と前記第2の基板との接合部に前記溝によって形成される空間を細胞の流路としてなる、細胞マイクロレオロジー観察・測定用ディスポーザブルチップが記載されている。
特許文献3には、脱着式チューブを用いたマイクロチップが記載されている。
特許文献4には、サンプルリザーバを用いた電気泳動によるサンプル導入方法が記載されている。
特開2006−325429号公報 特開2005−317861号公報 特開2005−257282号公報 特開2002−310858号公報
特許文献3には、脱着式チューブを用いて垂直方向から流体の送出入を行うことが提案されている。また、特許文献4には、サンプルを収容したキャピラリの一端を流路の入口の近傍に配置することが提案されている。
マイクロ流体チップに培養液や細胞を導入する際には、流路側からパンチなどで穴を開け、チューブを接続するなどしてそこから流路内部に流し入れ行われてきた。しかし、接続部分に気泡がたまったり、デッドスペース部分に細胞がはまり込み、必ずしも投入の確率は高くなかった。そのため、卵細胞など個数が少なく貴重な独立体である細胞を扱うためには不十分である。
また、特許文献2に示されるように、たとえば細胞マイクロレオロジー観察・測定用ディスポーザブルチップなど、基幹部分である流路について検討されているが、細胞のような独立体の導入については触れられていない。
回収時も同様に、コネクタ部分で細胞が引っかかることがある。
本発明は、かかる点に鑑みてマイクロ流体チップに形成された流路への試料、例えば細胞などの独立体の投入を簡便に、しかも投入の成功率を向上させることを目的とする。
本発明は、加えて試料の回収の成功率をも向上させることを目的とする。
本発明は、イクロ流体チップ本体(1A)、対面基板ガラス板(2)及び流体送入用チューブからなり、前記マイクロ流体チップ本体(1A)と対面基板ガラス板(2)との間に流路(3)が形成され、前記流路(3)の一端に接続される流体送入用ポート(4)にチューブコネクタ用孔(5)が設けられ、前記流体送入用チューブが前記チューブコネクタ用孔(5)に接続されてなるマイクロ流体チップ装置において、前記チューブコネクタ用孔(5)は、前記流路(3)の一端から外方に向けて斜め上方に形成されるとともに、前記流体送入用チューブは、前記チューブコネクタ用孔(5、5A)に嵌合される円筒形状の第1のチューブ(6)と柔軟性を有する第2のチューブ(7)とで構成され、前記第2のチューブ(7)は、前記第1のチューブ(6)の内部に形成された2段孔(13)に嵌合される外側の太管部(9)と、この太管部(9)と一体に形成された細管部(8)とからなり、前記第1のチューブ(6)が前記チューブコネクタ用孔(5)に嵌合されたとき、前記第2のチューブ(7)の細管部(8)先端が前記流路(3)内に位置するようにしたことを特徴とするマイクロ流体チップ装置を提供する。
本発明によれば、流路へのチューブコネクタ孔が流路に対して斜め方向に形成され、斜め方向に形成されたチューブコネクタ用孔に案内するチューブが配設され、試料投入が流路内でなされるので、試料の投入への成功率を向上させることができる。
更に本発明によれば、斜め方向の面を持つ流体回収導通口を形成しているためにピペットによる試料の回収の成功率を向上させることができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例のマイクロ流体チップの製作方法および完成されたマイクロ流体チップ装置およびマイクロ流体チップを示す。尚、図は、一部断面部分を示す。
図1(a)において、高分子であるPDMS(ポリジメチルシロキサン)チップ本体1Aが対面基板ガラス板2と一体となって準備され、両者間には流路(微細流路)3が形成される。
図1(b)において、PDMSチップ本体1Aの流体送入用ポート4の位置に、2段構成のチューブコネクタ用孔5が設けられる。チューブコネクタ用孔5は、流路3に対して斜めの方向、図(b)の場合、左側にある流路3に対して左下から方向に形成される。
図1(b´)において、シリコンチューブで構成される第一のチューブ6が案内チューブ部材として準備される。第一のチューブ6は、円筒形状をなし、段差のある2段孔13とされ、先端部は同一径、後端部は末広がり状とされる。そして、図1(b)において、第一のチューブ6は斜め方向配置のチューブコネクタ用孔5に斜め方向に嵌合される。このように、図1(c)に示すPDMSチップ1すなわちマイクロ流体チップが構成される。
図1(c´)において、テフロンチューブで構成される第二のチューブ7が被案内チューブ部材として準備される。テフロンチューブで作製される第二のチューブ7はやや柔らかい柔軟性を持つ。第二のチューブ7は、内側の細管部8と外側の太管部9とが一体となって形成される。太管部9は、断面外形が台形状をなし、最細部11および最太部12が細管部8の長手方向に配置され、細管部8の中央部に配置される。このような形状でなくても、例えば中央部が太いタイコ状としてもよい。第二のチューブ7は内部中央に試料投入孔14を有する。そして、図1(c)において、第一のチューブ6を案内として第一のチューブ6の2段孔13に第二のチューブ7が嵌合、密着(密封)される。これによって空気の導入を防ぐことができる。第二のチューブ7は段差で受けられ、しっかり止められる。第二のチューブ7は第一のチューブ6から取り外し可能である。
このようにして、図1(d)に示すようにマイクロ流体チップを用いたマイクロ流体チップ装置100が形成される。
図1(d)において、マイクロ流体チップ装置100には、流路を備えたPDMSチップ(マイクロ流体チップ本体となる。)1の流体送入用ポート4の位置にチューブコネクタ用孔5が形成され、チューブコネクタ用孔5に、第一のチューブ6および第二のチューブ7から形成される流体送入用チューブ10が設けられる。
チューブコネクタ用孔5は、流路3に対して斜め方向に形成され、斜め方向に形成されたチューブコネクタ用孔5に第一のチューブ6が配設されて固定され、第一のチューブ6内に、第一チューブよりも細い管の第二のチューブ7が第一のチューブ6の流路側先端から突き出る形状で配設される。このような突き出た形状に伴ない、また第二チューブの柔軟性によって第二のチューブの先端部を流路3内に位置させることができる。第二のチューブ7の先端の位置は、第一のチューブ6の内管の径と第二のチューブ7の外形形状によって適宜に調整可能であり、通常予め設定した設計に従って止められ、前述のように、流路3内に配設することができる。このようにすることによって流路3の端部に形成される撓み部31に貴重な個体としての細胞を送入され、滞留させるということがなくなる。
上述のように、第二のチューブ7は、細管部8および細管部8の中央部に設けられ、断面外形が台形状をなし、最細部11および最太部12が細管部長手方向に配設された太管部9とから形成される。少なくとも太管部9の一部である後端側は第一のチューブ6から露出するようにして第一のチューブ6に嵌合される。露出しないで、第一のチューブ6内に太管部9を位置させてもよいが、細管部8は第一のチューブ6の両側に露出される。
試料の投入方法について説明する。
試料は細胞などの個体が対象となる。ただし、培養液などの液体に適用することもできる。1例として100μm程度の細胞90を扱うことを検討する。
第二のチューブ7は、内径200μm、外径400μmのテフロンチューブとして形成され、チューブ30に接続され、中央部に設けた試料投入孔14に細胞を吸引する。投入部分の流路に1mmのパンチで開孔されたチューブコネクタ用孔5に内径1mmの第一のチューブ6が接続される。接続は心棒を使って間隙を埋めることで第二のチューブ7を密着して固定する。このような構成によって空気の流入は防止される。第一のチューブ6に、細胞を吸引した第二のチューブ7を差し入れ、止める。このようにして図1(d)に示す装置を構成し、試料投入孔先端14Aから直接流路3に細胞90の投入を行う。これによって図1(d)に示すように撓み部31に滞留させることなく細胞90を連続して投入する。細胞90を斜め方向固定手段および斜め方向投入手段によって簡便にムダなく連続して投入することができる。
図2は、細胞投入を示す写真図である。図2(a)はその写真図を示し、図2(b)はその模写図を示す。図2の右側図は投入前を示し、図2の左側図は投入後を示す。このように、図1(d)に示す構成によって、細胞を連続して流路3に直接に投入し得ることが確認できた。
従来まではガラスチップや高分子樹脂チップに対して垂直にチューブを差し入れていた。そのため、直角部分にデッドスペースができ、そこに気泡や細胞がトラップされる。本実施例では、まずそのスペースをなくすために角度をつけてPDMSチップ1に穴を開け、第一のチューブ6をつなげる。次にそのチューブ6の内径より細い外径のテフロンチューブである第二のチューブ7を用いて細胞90を吸引し、PDMSチップ1の第一のチューブ6に差し入れる。それにより、投入先端の試料投入口14が流路3に近づくため、投入成功率が向上する。
試料回収方法を図3を用いて説明する。
図3において、流体送出用ポート21の位置に、流路3の一部が切開されることによって流体回収導通口22が形成される。本例の場合、流体回収導通口22は4面からなる四角錐台をなし、下部が狭く、上部が広くなって開口する。このような四角錐台形状の流体回収導通口22は、流路3に対して斜め方向の面23を有することになる。流体回収導通口22は円錐台形状としてもよい。
流体回収導通口22を介して細胞90を斜め方向からピペット(図示せず)で導出させる。
このように斜め方向の細胞回収を行うと、従来あったチューブ接続付近のデッドスペースに細胞がはまり込むということがなくなる。流体回収導通口22には角度をつけた面を設け、ピペット配置が斜め方向配置であることを許容することによって細胞90が流体回収導通口22上部付近に来ても回収しやすくなる。
マイクロ流体チップ装置100から細胞90を取り出すために流体(液体)を用いると、大量の液体中から細胞90を探すことが必要になる。そこで、流路終端を切開し、開放させることで、流速が急激に遅くなり、流路出口付近で細胞がとどまる。そこでピペットで細胞を回収することで回収率が向上する。
多数のビーズの内、図4に直径100ミクロンのポリチレンビーズを用いた投入ならびに回収実験の結果を示す。20個のビーズをチューブに入れた(図4(a))。図4(b)はその送入状態を示し、図4(c)、図4(d)は20個選定したことを示す。マイクロ流体チップに導入し(図4(e))、回収を行った(図4(f))。結果として20個すべてのビーズの回収に成功した。
図5は、本発明の実施例の第2の実施例を示す。第一の実施例と同一の構成には同一の番号が付してあり、第一の実施例について行った説明を援用するものとする。また、試料の投入方法、試料の回収方法についても第一の実施例について行った説明を援用するものとする。特に、第一の実施例との差異について説明する。
図5において、第一のチューブに相当するチューブ61は、マイクロ流体本体1Aに一体として形成され、これによってマイクロ流体チップ、すなわちPDMSチップ1が構成される。この状態を図5(c)に示す。
図5(c)においては、チューブ61を使用しているが、一体構成としているために、内部に挿入、貫通させる第二チューブに相当する細いチューブ7をチューブコネクタ用孔5Aに直接的に密着させることができ、従ってチューブ61の機能は細いチューブ7を案内し、固定しておく固定部材であれば足りる。すなわち、チューブコネクタ用孔5Aに連通する案内面である案内部を有する固定部材が設けられる。固定部材の典型的な例が内部に案内管が形成されたチューブ6ということになる。
このように、この例によれば、チューブコネクタ用孔5Aは、流路3に対して斜め方向に形成され、斜め方向に形成されたチューブコネクタ用孔5Aに連通する案内部を有する固体部材(チューブ6)が一体的に、もしくは別体として構成され、接続されて一体的にされて設けられ、案内部およびチューブコネクタ用孔5Aを貫通して案内部もしくはチューブコネクタ用孔5A自体に密着し、先端部が流路3内に達する細いチューブ7(第一の実施例の第二のチューブ7に相当)が配設されて流体送入用チューブが形成される。
このようにして、図5(d)に示すマイクロ流体チップおよびマイクロ流体チップ装置100が構成される。
本発明の実施例のマイクロ流体チップの製作法および完成製品を示す(一部断面を含む)図。 細胞投入方法を示す図。 細胞回収方法を示す図。 投入・回収実験の結果を示す図。 本発明の他の実施例のマイクロ流体チップの製作法および完成製品を示す図。
符号の説明
1…マイクロ流体チップ(PDMSチップ)、1A…PDMSチップ本体、2…ガラス板、3…流路、4…流体送入用ポート、5,5A…チューブコネクタ用孔、6…第一のチューブ(案内チューブ部材)、7…第二のチューブ(投入チューブ部材)、8…細管部、9…太管部、10…流体送入用チューブ(流体投入用チューブ)、11…最細部、12…最太部、13…2段孔、14…試料投入孔、21…流体送出口ポート、22…流体回収導通口、23…斜め方向の面、100…マイクロ流体チップ装置。

Claims (1)

  1. イクロ流体チップ本体(1A)、対面基板ガラス板(2)及び流体送入用チューブからなり、前記マイクロ流体チップ本体(1A)と対面基板ガラス板(2)との間に流路(3)が形成され、前記流路(3)の一端に接続される流体送入用ポート(4)にチューブコネクタ用孔(5)が設けられ、前記流体送入用チューブが前記チューブコネクタ用孔(5)に接続されてなるマイクロ流体チップ装置において、
    前記チューブコネクタ用孔(5)は、前記流路(3)の一端から外方に向けて斜め上方に形成されるとともに、前記流体送入用チューブは、前記チューブコネクタ用孔(5、5A)に嵌合される円筒形状の第1のチューブ(6)と柔軟性を有する第2のチューブ(7)とで構成され、前記第2のチューブ(7)は、前記第1のチューブ(6)の内部に形成された2段孔(13)に嵌合される外側の太管部(9)と、この太管部(9)と一体に形成された細管部(8)とからなり、前記第1のチューブ(6)が前記チューブコネクタ用孔(5)に嵌合されたとき、前記第2のチューブ(7)の細管部(8)先端が前記流路(3)内に位置するようにしたことを特徴とするマイクロ流体チップ装置。
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