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JP5209437B2 - オイルセパレータ内蔵圧縮機 - Google Patents
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JP5209437B2 - オイルセパレータ内蔵圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、オイルセパレータ内蔵圧縮機に関し、とくに、オイルセパレータ内蔵機構の簡素化、部品点数の低減、組み立ての容易化、コストダウン等をはかったオイルセパレータ内蔵圧縮機に関する。
従来から、例えば車両用空調装置の冷凍システムに組み込まれる圧縮機として、遠心分離方式のオイルセパレータを圧縮機に内蔵したオイルセパレータ内蔵圧縮機が知られている(例えば、特許文献1)。従来のオイルセパレータ内蔵圧縮機においては、例えば図6に固定渦巻体101と可動渦巻体102からなる圧縮機構103を備えたスクロール型圧縮機の場合の例を示すように、圧縮機構103で圧縮されたガス(例えば冷媒ガス)が吐出孔104を介して導入される吐出室105を形成するリアケーシング106内に、遠心分離方式のオイルセパレータ107が組み込まれる。このようなオイルセパレータ107においては、オイル分離部として、ケーシング106内に筒状のシリンダー(オイル分離室108)を設け、その軸上に分離パイプ109を挿入あるいは圧入し、上端側をスナップリング110で固定または係止する構造を採用している。オイル分離部はケーシング106のみに設置され、オイル分離部は機械加工にて形成されるので、内部の圧力を保持するためにシールボルト111が必要となっている。また、圧縮機外部(外部配管)へと接続される吐出ポート112は、分離パイプ109の上部とシールボルト111の下端との間の空間に連通されている。
圧縮機構103で圧縮されたガスは、固定渦巻体の吐出孔104より吐出室105に吐出され、吐出室105内のオイルを含むガスが、連通孔113よりオイル分離室108内に導入される。導入されたガスは、分離パイプ109の周りを回転し、遠心力を利用して、ガスとオイルとに分離される。分離されたガスは分離パイプ109内を通り、吐出ポート112より排出され、遠心力により分離されたオイルは、下部孔114(オイル戻し孔)より下方の貯油室115に溜められる。貯油室115に溜まったオイルは、オリフィス116を介して吸入室117へと戻される。
特開平11−93880号公報
上記のような従来のオイルセパレータの構造には以下のような問題がある。
オイル分離室108(シリンダー部)、下部孔114(オイル戻し孔)、分離パイプ109の挿入または圧入部、シールボルト111用のネジ部等の全てを機械加工で形成する必要があり、機械加工部分が多いため、生産性が悪いとともに、コストがかかる。
また、分離パイプ109、シールボルト111等の部品が必要であり、オイル分離室108の全長が比較的長くなるため、この部位の加工性が悪い。また、オイル分離室108(シリンダー部)が円筒形状であるため、オイル分離部を設置するスペースに制約があり、かつ、ケーシング全長も長くなる。したがって、生産性が悪いとともに、レイアウトの自由度が小さい。
また、分離パイプ109、スナップリング110、シールボルト111等の部品が必要であり、部品点数が多いため、組み付けに要する時間が長い。また、分離パイプ109の圧入工程やシールボルト111の締付け工程では不良が発生しやすい。そのため、生産性が悪いとともに、製造、組み付けの両面でコストがかかるという問題がある。
さらに、オイル分離後の圧縮ガスはシールボルト111の下端と分離パイプ109の上端の間の空間に連通されている吐出ポート112から圧縮機外へ出るが、分離機構部のレイアウトに自由度がないため、吐出ポート112の位置にも制約が生じる。したがって、吐出ポート112の位置に自由度が少なく、圧縮機自体の設計や、外部との接続構造に制約が生じるという問題がある。
そこで本発明の課題は、上記のような問題点に着目し、オイル分離部の構造を簡略化することにより、生産性向上、コストダウンを可能にするとともに、吐出ポート位置の設計自由度を確保したオイルセパレータ内蔵圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るオイルセパレータ内蔵圧縮機は、少なくとも、吐出室から導入されるオイル含有ガスのオイル成分とガス成分を遠心力を利用して分離する分離室と、該分離室と吐出室との間の連通孔と、分離室の下方に位置する貯油室へ分離室で分離されたオイルを導出する下部孔と、圧縮ガスが吐出孔を通して上記吐出室に導入される際に弁座部に対し開弁されるリード弁からなる吐出弁とを有する遠心分離方式のオイルセパレータを内蔵したスクロール型圧縮機において、前記オイルセパレータを、圧縮機を構成する第1の部材と第2の部材との合わせ構造により該第1の部材と第2の部材間に形成するとともに、上記吐出弁を、該吐出弁を構成するリード弁の開放先端側が上記分離室および前記連通孔に向くように設置されており、前記オイルセパレータと、圧縮機外部へと接続される吐出ポートとの間に、ガス通路および第2吐出室が設けられており、該ガス通路および該第2吐出室が前記第1の部材と第2の部材との合わせ構造により該第1の部材と第2の部材間に形成されており、前記ガス通路内に、段部または堰部が設けられており、前記第1の部材および第2の部材の一方が固定渦巻体構成部材からなり、他方が圧縮機のケーシングからなり、前記吐出孔が、前記固定渦巻体構成部材の吐出室側端面中央部に形成されており、前記リード弁の固定端が、前記固定渦巻体構成部材の吐出室側端面の外周側で、かつ反分離室側に設けられており、前記第2吐出室が前記リード弁の固定端を避けて形成されており、前記連通孔の吐出室側開口端が、前記吐出孔と略直交する方向に開口していることを特徴とするものからなる。
この本発明に係るオイルセパレータ内蔵圧縮機によれば、圧縮機構によって圧縮された圧縮ガスが吐出室に導入される際に弁座部に対し開弁されるリード弁の開放先端側が、分離室に向くように設置されているので、吐出孔を通して吐出室内に吐出された圧縮ガスに対して、吐出孔から分離室へと向かう流れ指向性を付与することが可能となる。このような流れ指向性が付与されることにより、圧縮ガスに含まれるオイルは効率的に分離室に送られ、さらに圧縮ガスの吐出孔からの吹き出し速度も増大する。その結果として、吐出室内にオイルが滞留することが抑制され、ひいてはオイル分離能力の向上が図られる。
また、上記吐出孔が上記圧縮機構の吐出室側端面中央部に形成され上記リード弁の固定端は、上記圧縮機構の吐出室側端面外周側で、かつ、反分離室側に設けられるまた、上記圧縮機構の吐出室側端面には、上記リード弁の最大開弁角度を規制するためのリテーナが設けられ、該リテーナと上記弁座部のなす角度が上記吐出孔から上記分離室へと向けて開かれるように形成されることが好ましい。このように吐出弁とリテーナが形成されることにより、圧縮ガスに対して吐出孔から分離室へと向かう流れ指向性を確実に付与することが可能となる。なお、リテーナおよび上記リード弁の固定端は、上記圧縮機構の外周側に設けられた共通のネジ部によって上記圧縮機構の吐出室側端面に固定することができる。
本発明に係るオイルセパレータ内蔵圧縮機は、より具体的には、例えば、上記オイルセパレータが、少なくとも、吐出室から導入されるオイル含有ガスのオイル成分とガス成分を遠心力を利用して分離する分離室と、該分離室と吐出室との間の連通孔と、分離室の下方に位置する貯油室へ分離室で分離されたオイルを導出する下部孔とを有する構造に構成され、これらが、第1の部材と第2の部材との合わせ構造により該第1の部材と第2の部材間に形成される。
すなわち、オイル分離機構のシリンダー部(分離室)、連通孔部、下部孔部が、圧縮機を構成する第1の部材と第2の部材を組み合せる合わせ構造により形成されるので、これらの部位を、機械加工を施すことなく形成することが可能になり、生産性が大幅に向上されるとともに、コストダウンが可能となる。また、従来構造における分離パイプを廃止できるとともに、その固定や係止機構、さらにはシールボルトを廃止できるため、分離機構全体の構造を簡素化できるとともに、部品点数が大幅に低減されるため、組み付け時間の短縮、組み付けの容易化、コストダウンもはかることができる。また、シールボルト等が廃止できる結果、オイル分離部の全長の短縮や小型化が可能となり、圧縮機全体の小型化が可能となる。
また、本発明においては、上記オイルセパレータと、圧縮機外部へと接続される吐出ポートとの間に、ガス通路が設けられており、該ガス通路も上記第1の部材と第2の部材との合わせ構造により該第1の部材と第2の部材間に形成されている構造を採用するこのガス通路に吐出ポートを連通させればよく、それによってオイルと分離されたガスが吐出ポートから円滑に外部に流出される。
この本発明に係るオイルセパレータ内蔵圧縮機においては、オイルセパレータは基本的に遠心分離方式のオイルセパレータに構成されるが、部品点数が少なく機械加工部分が無いため、上記分離室の形状の自由度は極めて高く保たれる。したがって、この分離室は、従来と同様の母線部が直線状に延びる円筒形状に形成することもできるし、母線部が湾曲した円筒形状(全体としてドーナツ形状の(ドーナツ形状の一部を形成する形状の)分離室)に形成することもできる。とくに、この分離室を、曲率をもった円筒形状(ドーナツ形状)等にすることで、レイアウトの自由度が大幅に増し、圧縮機全体としてコンパクト化が可能になる。
また、上記円筒形状における横断面形状に関しては、実質的に完全な円形が好ましいが、第1の部材と第2の部材との合わせ構造の構成上、円筒形状の内面に多少の段差が生じたり、円筒形状の内面を形成する第1の部材と第2の部材の円筒形状横断面における円弧間に、曲率の差が生じてもよい。また、円筒形状の内面を形成する上で、第1の部材と第2の部材との間に、内面の周長差が生じてもよい。さらに、円筒形状の内面を形成する第1の部材と第2の部材の円筒形状横断面における円弧状の溝の深さ間に差が生じてもよい。
また、分離パイプを廃止したことによる分離能力の低下を回避するためには、連通孔からオイル分離室に吹き出される圧縮ガスの吹き出し方向を従来構造に対し変更することにより、従来と同等レベルの分離能力が十分に実現可能である。例えば、上記連通孔の分離室への開口方向が、上記貯油室側に向けられている構造とすることにより、分離のための遠心力をオイルに有効に作用させながら、オイルを貯油室側に向けて効率よく分離することが可能になる。
この分離室への連通孔は複数設けることが可能である。複数設ける場合には、複数の連通孔の分離室への開口方向が同方向に向けられている構造を採用することができる。このようにすれば、オイル分離室に吹き出されるガスの量が比較的多い場合にも、各連通孔を通してのガスの吹き出しをそれぞれ最適化でき、効率よく分離されたオイルを貯油室に導くことが可能になる。また、複数の連通孔毎に、分離室への開口方向が変えられている構造も、好ましい形態として採用できる。このようにすれば、オイル分離室に吹き出されるガスの方向が連通孔毎に角度が変えられることになり、オイル分離室の形状等の則したガスの吹き出しが可能になり、効率のよい分離が可能になるとともに、効率よく分離されたオイルを貯油室に導くことが可能になる。
また、上記ガス通路内に、段部または堰部が設けられている構造を採用するこのように分離室と吐出ポート間のガス通路形状を工夫することにより、吐出ポートからのオイルの流出を低減することができる。
さらに、上記分離室と上記吐出ポートとの間に、第2吐出室(前記吐出室とは別の、吐出ポート直前の室)が形成されている構造を採用するこのような構造においては、第2吐出室は吐出ポートに連通しさえすればよいので、第2吐出室の形成範囲やその形状を適切に設定することにより、吐出ポート設置位置の自由度が大幅に増大されることになる。
このような本発明におけるオイルセパレータ内蔵構造はとくに、スクロール型圧縮機に好適なものである。スクロール型圧縮機の場合には上記第1の部材および第2の部材の一方が固定渦巻体構成部材からなり、他方が圧縮機のケーシングからなる構造とする
なお、上記第2吐出室は、上記リード弁の固定端設置箇所を避けて形成されている固定渦巻体構成部材には通常、リード弁の固定端を固定するためのネジ部などが設けられる。そこで、第2吐出室がリード弁の固定端を避けて形成されることにより上記ネジ部の形成位置の自由度が増大し、リード弁の固定端が固定渦巻体構成部材の吐出室側端面のより外周側の位置で固定することができるようになる。その結果、リード弁の長手方向の長さを十分に長く確保することができるので、リード弁の強度および耐久性を向上させることが可能となる。
このように、本発明に係るオイルセパレータ内蔵圧縮機によれば、従来構造におけるシリンダー、連通孔、分離パイプ保持部、下部孔等を機械加工することなく第1の部材(例えば固定渦巻体構成部材)と第2の部材(例えばケーシング)の合わせ構造によりオイルセパレータを形成でき、かつ分離パイプを廃止する構造とすることができるので、次のような効果が得られる。
(1)オイル分離部の機械加工廃止による加工上の生産性向上、コストダウンをはかることができる。
(2)部品点数削減による部品単品でのコストダウン、組み付け性の向上をはかることができる。
(3)組立工程を大幅に簡略化でき、従来ネックとなっていた分離パイプ圧入やシールボルト締付工程が無くなり、これら従来の工程における不良の発生が無くなり、組立工程における不良率を大幅に低減できる。
(4)吐出ポート位置の自由度を大幅に増大でき、それによって吐出ポートのレイアウト性、ひいてはシステムに組み込まれる圧縮機全体としてのレイアウト性を大幅に向上できる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係るオイルセパレータ内蔵圧縮機1の吐出室2を含む部位の横断面を示している。この圧縮機1は、例えば、前述の図6に示したような固定渦巻体101と可動渦巻体102からなる圧縮機構103を備えたスクロール型圧縮機からなる。圧縮機構103で圧縮されたガス(例えば冷媒ガス)が、吐出孔21を介して吐出室2に導入される。吐出孔21は、固定渦巻体101の吐出室2側端面中央部に向けて開口されており、固定渦巻体101の外周側に設けられたネジ部23と該開口部にまたがるように、弁座部25が設けられている。
吐出室2の周囲の適当な位置に、オイルセパレータ3が内蔵されている。このオイルセパレータ3は、図2、図3にも示すように、第1の部材としての固定渦巻体構成部材4と第2の部材としてのケーシング5の合わせ構造により形成されている。オイルセパレータ3は、遠心力によりオイルを圧縮ガスから分離する、シリンダー構造の分離室6を有しており、本実施態様では、分離室6は、母線部が湾曲した円筒形状(ドーナツ形状の一部をなす円筒形状)に形成されている。分離室6と吐出室2との間には、吐出室2からオイルを含むガスを分離室6内に吹き出す連通孔7が設けられており、本実施態様では複数の(2つの)連通孔7が設けられている。図2に示すように、分離室6の円筒形状の中心軸から偏心した位置にて、連通孔7から分離室6内にオイル含有ガス(矢印)が導入され、分離室6の内面に沿った流れが形成されて、遠心力によりガス中のオイルが分離される。2つの連通孔7は、図4に示すように、分離室6への開口方向が、分離室6の下方に形成された貯油室8側に向けられており、図1に示した実施態様では、図4(B)に示すように、連通孔7毎に、分離室6への開口方向が、つまり、連通孔7の孔延設方向の角度が変えられている。下側に位置する連通孔7が、より貯油室8側に向くように角度が設定されている。このように複数の連通孔7が設けられる場合、図4(A)に示すように、各連通孔7の分離室6への開口方向を同方向に向け、全ての連通孔7の開口方向を最適な方向に揃えることもできる。分離されたオイルは、分離室6の下端に設けられた下部孔9を通して貯油室8内に溜められる。下部孔9は、図3に示すように、分離室6の円筒形状の中心から偏心した位置に形成されている。貯油室8内に溜められたオイルは、オリフィス10を介して吸入室側に戻される。
分離室6で分離されたガスは、分離室6の上端に連通されたガス通路11を通して、吐出ポート12から、圧縮機外部に排出される。本実施態様では、ガス通路11内に、図5に示すように、段部13(または堰部)が設けられており、段部13の存在により、ガス通路11内の流れが屈曲されて、吐出ポート12から外部にオイルが流出することが抑えられている。
さらに本実施態様では、分離室6と吐出ポート12との間に(本実施態様では、上記段部13以降の位置に)、上記吐出室2とは完全別個の第2吐出室14が形成されている。この第2吐出室14に吐出ポート12が連通されるが、第2吐出室14が図1に示すように圧縮機周方向にある長さを有する室に形成されているので、吐出ポート12の設置可能位置は、この第2吐出室14の延在範囲に相当する範囲内であれば、自由に設定できるようになっている(吐出ポート範囲15)。
このように構成されたスクロール型圧縮機からなるオイルセパレータ内蔵圧縮機1においては、とくに分離室6、下部孔9、連通孔7を固定渦巻体構成部材4とケーシング5の合わせ構造により形成することにより、単に固定渦巻体構成部材4とケーシング5を組み付けるだけで簡単に形成できる。つまり、固定渦巻体構成部材4とケーシング5のオイルセパレータ形成部は鋳造可能であるので、従来構造におけるシリンダー部等の機械加工が一切不要となる。また、従来構造における分離パイプやシールボルト等が不要となり、部品点数も大幅に削減される。その結果、組み付けが容易化され、組み付け時間が短縮され、組み付け不良も大幅に低減され、大幅な生産性向上、コストダウンが可能になる。
また、従来の分離パイプ廃止によるオイル分離能力低下の懸念に対しては、一つまたは複数個の連通孔7からオイル分離室6に吹き出される方向を下方向に吹き出すことで貯油室8側へオイルを導入しやすくなり(従来のオイル分離構造では分離室の軸線方向に対し垂直方向に吹き出していた)、また、連通孔7毎に角度を変えることにより、より効率のよい分離が可能となる。
また、分離室6の形状としては、従来と同様の母線部が直線状に延びる円筒形状、本実施態様のような曲率をもったドーナツ形の円筒形状のいずれも可能であるが、本実施態様のようにドーナツ形円筒形状とすることにより、分離室6の配置、形状の自由度が増大し、そのレイアウトの自由度が大幅に増大されるとともに、圧縮機1全体のコンパクト化にも寄与できるようになる。円筒形状の横断面円形状については、前述の如く、必要に応じて、完全な円形でなくてもよく、さらに第1、第2の部材側間に、横断面円形状の形成上の役割差があってもよい。
また、オイル分離室6通過後のガス通路11内に段部13を設けることにより、吐出ポート12から外部回路側に流出するオイル量を大幅に低減することが可能になる。さらに、分離室6通過後に第2吐出室14を設けることで吐出ポート12の設置位置の自由度を大幅に増大できる。
図7は、図1の圧縮機を図の上方から見た場合における、吐出弁としてのリード弁を含む部位の部分縦断面図である。固定渦巻体構成部材4の吐出室2側端面中央部には吐出孔21が設けられ、固定渦巻体構成部材4の外周側にはリード弁22を固定渦巻体構成部材4の吐出室2側端面に固定するためのネジ部23が設けられている。また、吐出孔21とネジ部23にまたがるように、圧縮ガスの圧力がかかることにより吐出室2内に向けて開弁されるリード弁22が設けられており、その固定端が固定渦巻体構成部材4の外周側に設けられたネジ部23によって固定されている。リード弁22が固定渦巻体構成部材4の吐出室2側端面と接する部位には弁座部25が設けられており、図のようにリード弁22が閉弁された状態においては、リード弁22は弁座部25と密着しているが、吐出孔21における圧力が吐出室2の圧力よりも高くなると、リード弁22の自由端が弁座部25から離れ、リード弁22は開弁された状態となる。
また、リード弁22のすぐ吐出室2側には、曲率半径の大きい弧の形状をなすリテーナ24が、固定渦巻構成部材4の吐出室2側端面からわずかに立ち上がるように設けられ、リード弁22の最大開弁角度を規制している。リテーナ24の固定端は、リード弁22の固定端と同様に、ネジ部23によって固定されている。すなわち、リード弁22の固定端とリテーナ24の固定端はネジ部23により互いに圧接されている。
図8は、吐出弁としてのリード弁の好ましい設置方向を説明するための説明図であり、(A)は本発明の実施例、(B)は比較例を示している。本発明の実施例(A)においては、弁体としてのリード弁22の開放先端側が吐出孔21からみて分離室6側に向くように、リード弁22設置箇所に対応する弁座部25が設置されている。そのために、圧縮機構103により圧縮され、吐出孔21を通して吐出室2に導入される圧縮ガスには、図の左向き、すなわち分離室6側に向けた流れ指向性が付与される。このような流れ指向性により、オイルを含む圧縮ガスは効率的に分離室6に送られ、吐出室2内にオイルが滞留することが抑制される。本発明においては、このようにしてオイル分離能力の向上が図られる。一方、比較例(B)においては、上記圧縮ガスには図の下向きの流れ指向性が付与されるので、上記圧縮ガスは、所定時間、吐出室2内を流動してから分離室6に到達する。このように比較例(B)においては、吐出室2内にオイルが滞留しやすくなる。
また、図8を用いて、本発明に係るオイルセパレータ内蔵圧縮機1に第2吐出室14を設けた場合に、リード弁22の固定端設置箇所を避けて形成することにより達成される効果を説明することもできる。すなわち比較例(B)のように、第2吐出室14がリード弁22の固定端設置箇所と近接してしまうと、固定渦巻体構成部材4の十分外周側にネジ部23を形成させることができず、リード弁22の長手方向の長さを比較的短くする必要が生じる。一方、本発明の実施例(A)のように、第2吐出室14がリード弁22の固定端設置箇所を避けて形成されることにより、ネジ部23の形成位置を固定渦巻体構成部材4の、より外周側とすることが可能となり、リード弁22の長手方向の長さが十分に長く確保されるので、リード弁22のタフネス向上が図られる。
本発明に係るオイルセパレータ内蔵圧縮機の構造は、オイルセパレータが内蔵されるあらゆるタイプの圧縮機に適用可能であり、とくに、スクロール型圧縮機に好適である。
本発明の一実施態様に係るオイルセパレータ内蔵圧縮機の吐出室を含む部位の横断面図である。 図1の圧縮機のオイルセパレータ部の部分断面図(オイルセパレータ横断方向の断面図)である。 図1の圧縮機のオイルセパレータ下端の下部孔部の部分断面図である。 図1の圧縮機のオイルセパレータ部の断面形状例((A)および(B))を示す部分断面図(オイルセパレータ縦断方向の断面図)である。 図1の圧縮機のガス通路部の部分断面図である。 従来のオイルセパレータ内蔵圧縮機の部分縦断面図である。 図1の圧縮機を図の上方から見た場合における吐出弁を含む部位の部分縦断面図である。 本発明における吐出弁の好ましい設置方向を説明するための説明図であり、(A)は本発明の実施例、(B)は比較例を示している。
符号の説明
1 オイルセパレータ内蔵圧縮機
2 吐出室
3 オイルセパレータ
4 第1の部材としての固定渦巻体構成部材
5 第2の部材としてのケーシング
6 分離室
7 連通孔
8 貯油室
9 下部孔
10 オリフィス
11 ガス通路
12 吐出ポート
13 段部(または堰部)
14 第2吐出室
15 吐出ポート範囲
21 吐出孔
22 吐出弁としてのリード弁
23 ネジ部
24 リテーナ
25 弁座部

Claims (7)

  1. 少なくとも、吐出室から導入されるオイル含有ガスのオイル成分とガス成分を遠心力を利用して分離する分離室と、該分離室と吐出室との間の連通孔と、分離室の下方に位置する貯油室へ分離室で分離されたオイルを導出する下部孔と、圧縮ガスが吐出孔を通して前記吐出室に導入される際に弁座部に対し開弁されるリード弁からなる吐出弁とを有する遠心分離方式のオイルセパレータを内蔵したスクロール型圧縮機において、前記オイルセパレータを、圧縮機を構成する第1の部材と第2の部材との合わせ構造により該第1の部材と第2の部材間に形成するとともに、該吐出弁を構成するリード弁の開放先端側が前記分離室および前記連通孔に向くように設置されており、前記オイルセパレータと、圧縮機外部へと接続される吐出ポートとの間に、ガス通路および第2吐出室が設けられており、該ガス通路および該第2吐出室が前記第1の部材と第2の部材との合わせ構造により該第1の部材と第2の部材間に形成されており、前記ガス通路内に、段部または堰部が設けられており、前記第1の部材および第2の部材の一方が固定渦巻体構成部材からなり、他方が圧縮機のケーシングからなり、前記吐出孔が、前記固定渦巻体構成部材の吐出室側端面中央部に形成されており、前記リード弁の固定端が、前記固定渦巻体構成部材の吐出室側端面の外周側で、かつ反分離室側に設けられており、前記第2吐出室が前記リード弁の固定端を避けて形成されており、前記連通孔の吐出室側開口端が、前記吐出孔と略直交する方向に開口していることを特徴とするオイルセパレータ内蔵圧縮機。
  2. 前記分離室が、母線部が直線状に延びる円筒形状に形成されている、請求項1に記載のオイルセパレータ内蔵圧縮機。
  3. 前記分離室が、母線部が湾曲した円筒形状に形成されている、請求項1に記載のオイルセパレータ内蔵圧縮機。
  4. 前記連通孔の分離室への開口方向が、前記貯油室側に向けられている、請求項1〜3のいずれかに記載のオイルセパレータ内蔵圧縮機。
  5. 前記連通孔が複数設けられている、請求項1〜4のいずれかに記載のオイルセパレータ内蔵圧縮機。
  6. 前記複数の連通孔の分離室への開口方向が同方向に向けられている、請求項5に記載のオイルセパレータ内蔵圧縮機。
  7. 前記連通孔毎に、分離室への開口方向が変えられている、請求項5に記載のオイルセパレータ内蔵圧縮機。
JP2008273338A 2008-10-23 2008-10-23 オイルセパレータ内蔵圧縮機 Expired - Fee Related JP5209437B2 (ja)

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