以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳述することにより本発明を明らかにする。
図1は、本発明の一つの実施の形態である監視カメラシステムを表す概念図である。
図1の監視カメラシステム100において、監視カメラ110がその撮像視野10に所定の監視領域20を含むように設置される。この設置は、例えば、建物のエントランスへの来訪者を監視する視野が確保されるように天井面の適所に固定的ないし半固定的に取り付ける形態を採る。尚、この本実施の形態では、監視領域20は撮像視野10と等しく設定されている。
また、この監視カメラ110の該撮像視野10における主要被写体30に対する光の照射状況を所定の演算によって推定し、該推定結果を表す光照射状況推定データを得る光照射状況推定部120が設けられている。
上述の監視領域20における適所(ここでは床面11)に反射部材(反射板)121がその反射率が既知の反射面121aが上面となるように設置されている。この反射面121aの色としては黒色を除く一または複数の色が選択される。光照射状況推定部120は監視カメラ110から出力されるこの反射面121aに対応する映像信号に基づいて、主要被写体30が現在時点で監視領域20に存在するか否かによらず、また、床面や壁面の状況の如何によらず、想定した主要被写体30に対する光の照射状況を所定の演算によって推定する。
図1の監視カメラシステム100では、この光照射状況推定部120は監視カメラ110の外部に独立して設けられており、そこに監視カメラ110からの映像信号が供給されるように構成されている。しかしながら、本発明の監視カメラシステムにおける一つの要素である光照射状況推定部120は、同様に機能する一つの機能部としてこれを監視カメラ110内に設ける態様を採ってもよい。この点については更に後述する。
主要被写体30は典型的には人物(特にその顔30fの部分)であるが、本発明思想としては主要被写体30は、その他の動物や、ロボット或いは車両等、更には、生体情報や文字列パターンを含むものも監視対象物体であり得る。
一方、光照射状況推定部120による光照射状況推定データに基づいて撮像視野10内にある主要被写体30への採光または照明を調節する光環境調節部130が監視カメラ110の外部に設置されている。
後に詳述するように、この光環境調節部130は、例えば、ブラインドやロールスクリーン等の光透過状況可変部材をサーボ機構等で駆動して主要被写体30への採光を調節する採光調節装置131の形態を採り得る。また、人工光源である白熱灯やLEDへの供給電力を調節して主要被写体30への照明光の光量を調節する調光装置132の形態を採り得る。そして、図1の例では、光環境調節部130は、上述のような採光調節装置131および調光装置132の双方を備えた形態を採る。
図2は、監視カメラを用いて顔認証を行う場合の撮影に関する光環境の概念図である。
また、図3は、図2の光環境を主要被写体の正面側から見込む視点で見た状態を表す概念図である。
図2および図3では、エントランススペースのように屋内に本発明の監視カメラシステムが設置されている場合を想定している。主要被写体としての人物30が監視領域20に立ち入ると、この監視領域20は監視カメラ110の該撮像視野10内にあるため、人物30は常時作動中の監視カメラ110によって録画される。
一方、主要被写体30への採光を調節するブラインド210が外光(太陽光)LSの入射を適度に抑止して調節するように窓ガラス2110に近接して設けられている。このブラインド210はスラット211の角度を、例えば、図1の光照射状況推定部120からの光照射状況推定データに応答して作動するサーボ機構によって調節可能に構成されている。
太陽光LSは、季節および時刻に応じて、図2において、破線、実線、一点鎖線で描かれたように、その入射方向が変化する。図2の場合、一点鎖線および実線による入射方向が、人物30の撮影に関して順光であり、破線の入射方向は逆光となっている。本システムの一つの態様では、このような入射方向に応じて、スラット211の角度を調節することによって、適度に外光(太陽光)LSをとり入れ、或いは、遮蔽する。尚、図3に示すブラインド210は横型ブラインドであるが、縦型ブラインドの場合でも、スラット211の角度を有し、図2における、破線、実線、一点鎖線で描かれた入射方向が同様である。
また、監視領域20の床面には図1を参照して単一のものを例示したような反射面における反射率が既知の反射板220が、本例の場合には、離隔して複数(221,222,223)設けられている。
図1を参照して既述のように、光照射状況推定部120は監視カメラ110から出力されるこれらの反射面221,222,223に対応する映像信号に基づいて、人物30が現在時点で監視領域20に存在するか否かによらず、また、床面や壁面の状況の如何によらず、人物30に対する光の照射状況を所定の演算によって推定する。
一方、図2および図3の場合では、天井に複数のスポット照明装置230(231,232,233)が設けられ、それらによる照明光LBによって監視領域20を含む領域に対する照明が確保されるように構成されている。
これらスポット照明装置231,232,233の光量は、例えば、図1の光照射状況推定部120からの光照射状況推定データに応答して作動する調光装置によって調節可能に構成されている。
尚、後述する一つの実施の形態では、窓ガラス2110として電気光学的光透過特性可変積層板もしくはLED透過性可変スクリーンを適用し、その光透過特性を調節して主要被写体に対する採光を調節する。
図4は、図1および図2の監視カメラシステムに適用する反射板の態様を例示する図である。
図4(a)の反射板410は、第1領域411、第2領域412、第3領域413、第4領域414で、明度がそれぞれ異なる同一色相の反射面を持つ。第1領域411〜4領域414における反射率は何れも既知である。
図4(b)の反射板420は、第1領域421、第2領域422、第3領域423で、明度がそれぞれ異なる同一色相の反射面を持つ。第1領域421〜3領域423における反射率は何れも既知である。
図4(c)の反射板430は、第1領域431、第2領域432で、明度がそれぞれ異なる同一色相の反射面を持つ。第1領域43および第2領域432の反射率は何れも既知である。
図4(d)の反射板440は、入り口を示す案内表示板を反射板として利用する例である。後に図20を参照して更に説明するように、案内表示やその他の反射率が既知の文字パターン(図示の「Enter」)の一部である画素単位の微小領域を反射板として利用することができる。
反射板410、420、および、430におけるような、明度が異なる複数の領域を持つ反射面に関し、各領域に対応する監視カメラ110による撮像出力信号の各レベルとそれらの比較に基づいて、既述のような光照射状況推定部で、光照射状況推定データが算出される。
次に、図5ないし図6を参照して、離隔した複数の反射面に対する監視カメラによる複数の撮像出力の対比に基づいて主要被写体に対する光の照射状況の適否を判定する技術について説明する。
図5は、太陽光が順光である場合に、離隔した2箇所の反射面に対する監視カメラによる撮像出力に基づいて主要被写体に対する光の照射状況の適否を判定する状況を表す概念図である。
図6は、太陽光が逆光である場合に、離隔した2箇所の反射面に対する監視カメラによる撮像出力に基づいて主要被写体に対する光の照射状況の適否を判定する状況を表す概念図である。
図5および図6における撮像出力に基づいて主要被写体に対する光の照射状況の適否を判定する基準が図7に例示されている。
図5および図6において、対応部は同一の符号によって示されている。監視カメラ110の撮像視野10内の監視領域20における床面11に、2箇所の反射面41および42が設定されている。これら反射面41および42に対する監視カメラ110による撮像出力(輝度レベル)が、図示のように模式的にE1およびE2の矢線で示されている。
主要被写体としての人物30が監視領域20に立ち入ると、この監視領域20は監視カメラ110の該撮像視野10内にあるため、人物30は常時作動中の監視カメラ110によって録画される。
図5における自然光(太陽光)LS1は既述のように順光であると仮定し、図6おける自然光(太陽光)LS2は既述のように逆光であると仮定している。
反射面41および42の輝度は、定性的には自然光(太陽光)の入射角が小さい程高い値を示す傾向を呈することになる。
この現象について、実際に用いる監視カメラの仕様や反射面の仕様に応じて、主要被写体に対する光の照射状況に即した計測を予め実行する。そして、この計測結果に基づいて、主要被写体に対する光の照射状況の適否を判定する基準を設定する。
ところで、監視カメラ110による監視対象は、監視領域20に進入した人物30であるが、人物30の顔30fは、顔認証を行うための撮像対象として鮮明な画像の取得が望まれる部位である。
従って、顔30fを撮像対象とした場合の適切な光環境の確保が望まれる。そして、不意な進入者にも対応できるように、このような光環境を予め整えておくことが本発明の実施の形態における主要な目的でもある。
しかしながら、床面11から人の身長程度上方に離隔した空中の位置である顔30fの位置について、光環境の確保のための測光を、測光対象が未だ現れない時点で未然に実施することは困難である。
そこで、本発明の一つの実施の形態では、監視カメラ110が取得した映像信号に基づいて、背景光の輝度レベルおよび顔の輝度レベルを演算により仮想輝度レベルとして算出する。
この算出のために、先ず、監視カメラ110の設置空間の反射率ρを、監視領域20に応じて想定している、天井、壁、床、および、照明器具、ならびに、室の間口、奥行、タスク面(今回は人物30の顔30f面)から光源までの高さによる室指数を勘案して算定しておく。
次いで、次の(1)式で表される演算により仮想輝度レベルを算出する。
図5および図6において、図中、撮像視野10内に位置する人物30の顔30fの輝度が、図中、上記位置よりも左に位置する人物30の顔30fの輝度よりも高い場合が順光と判定される場合であり、これと反対の場合が逆光と判定される場合である。
図7は、撮像出力に基づいて主要被写体に対する光の照射状況の適否(順光および逆光)を判定する場合の判定基準を例示する図である。図7(a)は、図5および図6におけるような光の照射状況に対してその適否を判定する場合の基準を例示している。
図7(a)の例では、図5におけるような順光の状態に関して3階層(弱順光、中順光、強順光)、図6におけるような逆光の状態に関して3階層(弱逆光、中逆光、強逆光)に区分された評価結果のうちの何れか該当するものとして判定結果を得ることができる。このような判定基準による評価結果は、図1の監視カメラシステム100では、光照射状況推定部120から出力される。
また図7(b)は、主要被写体に対する光の照射状況の適否(順光および逆光)を判定する場合の他の判定基準を例示する図である。
図7(b)の例では、光の照射状況に応じて人物の影が投影される程度を異にする2つの反射板(或いは既定の領域であり、この例においては、色面であるとする)を利用している。これらの色面を人物の動線(通路)上に配置(設定)し、それらの輝度値(監視カメラによるそれらに対応した撮像出力レベル)が降順に3段階に区分した「明」「薄暗」「暗」の何れに該当するかの組合せによって、図示のように判定する。
この場合、人物が通路の幅方向の何れを通っても人影による輝度値の違いが識別可能なように、各色面は略通路幅ほどの広がりを持って設定することが望ましい。
図7(b)の例では、図を参照して明らかなとおり、模式的に描かれた人物と2つの色面との相対位置に関連して、色面の輝度値E1、E2の組合せを、順光と判定する場合、および、逆光と判定する場合について、各5組の基準を設定している。
尚、図7(a)の例は、反射面41,42が目立たない程度の小さなものであっても判定に支障がないという点で優れる。これに対し、図7(b)の例は、輝度値を事前に測定しておくことを要しないという点で優れる。
この評価結果に対応して、図1を参照して既述の光環境調節部130では、採光調節装置131によって主要被写体30への採光を調節し、これと共に(或いはこれとは独立に)、調光装置132によって主要被写体30への照明光の光量を調節する。
図8は、本発明の監視カメラおよび光環境調節装置の一つの実施の形態を表すブロック図である。
図8は、監視カメラ800と光環境調節装置300とが信号線で接続された様子を表している。監視カメラ800は、図1の監視カメラ110と光照射状況推定部120との機能を併せ持つ態様である。また、図8の光環境調節装置300は、図1の光環境調節部130に略相当する。
監視カメラ800は、撮像光学系801と、撮像回路部810と、光照射状況推定データ算出部820と、光照射状況推定データ供給部830とを有する。
撮像光学系801は、撮像視野内の被写体に対応する像を結像する。撮像回路部810は、撮像光学系801による像を光電変換し、所定の信号処理を施して映像信号を得る。光照射状況推定データ算出部820は、この映像信号のうち既述の反射面に対応する部分の信号に基づいて、撮像視野内の主要被写体への光の照射状況に対応する光照射状況推定データを算出する。この算出に伴って、図5ないし図6を参照して既述のように主要被写体に対する光の照射状況の適否を判定するデータを得ることが可能になる。
光照射状況推定データ算出部820の出力である光照射状況推定データ(光の照射状況の適否を判定結果のデータを含む)は、光照射状況推定データ供給部830で後段での信号処理に適合した形態の信号に変換され、光環境調節装置300に供給される。
監視カメラ800における上述の光照射状況推定データ算出部820および光照射状況推定データ供給部830は、光照射状況推定部120aを構成している。この光照射状況推定部120aは、図1における光照射状況推定部120に相当する。
光環境調節装置300では、その光照射状況推定データ受信部310で監視カメラ800(その光照射状況推定データ供給部830)からの光照射状況推定データを受信する。
光照射状況推定データ受信部310は上述のように受信した光照射状況推定データを採光調節装置131および調光装置132にそれぞれ適合した形態の信号に変換し(これらの装置131および132の仕様次第では、信号の形態は変換せずに増幅して)、分配して、採光調節装置131および調光装置132に各供給する。
採光調節装置131は、外光の透過状況を調節する光透過状況可変部材としてのブラインド、ロールスクリーン、および、カーテンの何れかを、光照射状況推定データに応動するサーボ機構によって作動させ、外光の透過状況を調節することにより主要被写体に対する採光を調節する。
また、採光調節装置131は、外光の透過状況を調節する光透過状況可変部材としての電気光学的光透過特性可変積層板に対し、光照射状況推定データに応じた駆動電圧を印加して外光の透過状況(光の透過率)を調節することにより主要被写体に対する採光を調節する。この電気光学的光透過特性可変積層板としては、例えば、「ウム」スマートウィンドウ(登録商標)などが公知である。
また、他の採光調整装置131は、外光の透過状況を調整する光透過状況可変部材としての、半導体素子を発光させるLEDを、外光と室内が接する窓枠等に複数設置し、光照射状況推定データに応じて出力が調節される直流電源に接続して通電出力を制御することで、外光の透過状況(光の透過率)を調節することにより主要被写体に対する採光を調節する。
一方、調光装置132は、光照射状況推定データに応答して当該主要被写体に対する照明光の照射量を調節する光量調節部として機能する。この光量調節部は、照明光の光源への供給電力を制御する供給電力制御回路を含み、主要被写体に対する照明光の照射量を調節する。
次に各該当するフローチャートを参照して、光透過状況可変部材としてのブラインド、ロールスクリーン、および、電気光学的光透過特性可変積層板の駆動によって主要被写体に対する照明光の照射量を調節する動作について説明する。
図9は、ブラインドのスラットを駆動して主要被写体に対する採光を調節する本発明の実施の形態としての光環境調節装置の動作を表すフローチャートである。尚、この場合の光環境調節装置は、図1における光環境調節部130に該当し、また、図8における光環境調節装置300のうち採光調節装置131に該当する。
ブラインドの設置状況については、図2および図3を参照して既述のような形態を採っているものと想定する。即ち、ブラインド210が監視領域20である監視カメラ110の該撮像視野10内への外光(太陽光)LSの入射を適度に抑止して調節するように設けられている。
尚、以下に例示する各実施の形態において、監視カメラ110の該撮像視野10内への進入者の有無の認識自体は公知の画像認識技術によって実用的な精度で既に実現されており、その説明は省略する。
このブラインド210はスラット211の角度を、例えば、図1の光照射状況推定部120からの光照射状況推定データに応答して作動するサーボ機構によって調節可能に構成されている。
そして、ブラインド210は、平生は、省エネルギーのために、夏季は日射を遮蔽し、冬季は日射を導入するような省エネ運転モードに従って、それらのスラット211の角度が継続的に自動調節されている。もしくはオフィス室内に面したブラインド210であれば、VDT(Visual Display
Terminal)画面の快適な視環境確保を目指した、快適視環境運転モードに従って、眩しさ感を低減するようスラット211が継続的に自動調整されている。
これらの平生の運転モードは、室の使用目的、室の使用者・管理者の意向等に応じたその室の通常モードを指す。
この状態で、監視カメラ110の撮像視野10内に進入した者があることが監視カメラ110の映像信号に基づいて認識される以前は(ステップS901:No)、上述の省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等が継続され(ステップS909)、スラット211を駆動するサーボ機構は休止して現状を維持している。
この状態から、監視カメラ110の撮像視野10内に進入した者があることが認識されると(ステップS901:Yes)、採光調節装置131は顔認証用光環境制御モードに移行する(ステップS902)。図9の場合における顔認証用光環境制御モードは、特に、ブラインドによる採光調節を実行する動作モードである。
ステップS902で、顔認証用光環境制御モード(ブラインドによる採光調節動作)に移行すると、例えば、所定の周期的に設定されている測光データの取得タイミングの到来を待機し(ステップS903:No)、このタイミングが到来すると(ステップS903:Yes)、監視カメラ110からの映像信号出力に基づく測光データを取得する(ステップS904)。
ステップS904における測光データの取得は、図1の光照射状況推定部120から取得し、或いは、図8の監視カメラ800の光照射状況推定部120a(その光照射状況推定データ供給部830)から取得する。
次いで、ステップS904で取得した測光データに基づいて、当該時点での光環境が適切な状態にあるか否かを判断する(ステップS905)。
ステップS905で、当該時点での光環境が適切であると判断したときには(ステップS905:Yes)、上述の省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等が継続され(ステップS909)、スラット211を駆動するサーボ機構は休止状態を維持する。
一方、ステップS905で、当該時点での光環境が適切でないと判断したときには(ステップS905:No)、サーボ機構が起動し、スラット211を駆動してその角度の調節を実行する(ステップS906)。
ステップS906でスラット211の角度を或る程度調節した段階で、そのときの測光データを取得する(ステップS907)。
そして、ステップS907で取得した測光データに基づいて、当該時点での光環境が適切な状態に到ったか否かを判断する(ステップS908)。
ステップS908で、光環境が適切な状態に到ったと判断したときには(ステップS908:Yes)、上述の省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等に復帰し(ステップS909)、スラット211を駆動するサーボ機構は休止状態に戻る。
一方、ステップS908で、未だ光環境が適切でないと判断したときには(ステップS908:No)、ステップS906に戻る。
即ち、ステップS906→ステップS907→ステップS908→ステップS906というフィードバックループが形成され、光環境が適切な状態に到るまでスラット211の角度の調節が継続される。
図10は、ロールスクリーンを駆動して主要被写体に対する採光を調節する本発明の他の実施の形態としての光環境調節装置の動作を表すフローチャートである。尚、この場合も図9の場合と同様に、光環境調節装置は、図1における光環境調節部130に該当し、また、図8における光環境調節装置300のうち採光調節装置131に該当する。
そして、ロールスクリーンの設置状況については、図2および図3を参照して既述のようなブラインドに替えてこれをロールスクリーンに置き換えた形態を採っているものと想定する。即ち、ロールスクリーンが監視領域20である監視カメラ110の該撮像視野10内への外光(太陽光)LSの入射を適度に抑止して調節するように設けられている。
尚、図9を参照して既述の実施の形態では、平生は、省エネルギーのために、夏季は日射を遮蔽し、冬季は日射を導入するような省エネ運転モードに従って、日射の導入が継続的に自動調節されている、もしくはオフィス室内に面したブラインド210であれば、VDT画面の快適な視環境確保を目指した、快適視環境運転モードにしたがって、眩しさ感を低減するようスラット211が継続的に自動調整されているとしたが、この図10では、平生より顔認証用光環境制御モードにあるものとする。即ち、監視カメラ110の撮像視野10内での進入者の有無によらず、継続的に、ロールスクリーンによる採光調節動作を行うモードを維持している。
この状態で、例えば、所定の周期的に設定されている測光データの取得タイミングの到来を待機し(ステップS1001:No)、このタイミングが到来すると(ステップS1001:Yes)、監視カメラ110からの映像信号出力に基づく測光データを取得する(ステップS1002)。
ステップS1002における測光データの取得は、図1の光照射状況推定部120から取得し、或いは、図2の監視カメラ200の光照射状況推定部120(その光照射状況推定データ供給部230)から取得する。
次いで、ステップS1002で取得した測光データに基づいて、当該時点での光環境が適切な状態にあるか否かを判断する(ステップS1003)。
ステップS1003で、当該時点での光環境が適切であると判断したときには(ステップS1003:Yes)、特段の採光調節は必要なく、従って、サーボ機構は作動せず、ロールスクリーンはその時点での巻上げ量を維持する。
一方、ステップS1003で、当該時点での光環境が適切でないと判断したときには(ステップS1003:No)、サーボ機構が起動し、ロールスクリーンを駆動してその巻上げ量の調節を実行する(ステップS1004)。
ステップS1004でロールスクリーンの巻上げ量を或る程度調節した段階で、そのときの測光データを取得する(ステップS1005)。
そして、ステップS1005で取得した測光データに基づいて、当該時点での光環境が適切な状態に到ったか否かを判断する(ステップS1006)。
ステップSS1006で、光環境が適切な状態に到ったと判断したときには(ステップSS1006:Yes)、更に採光調節を行う必要はなく、従って、サーボ機構は停止して、ロールスクリーンはその時点での巻上げ量を維持する。
一方、ステップS1006で、未だ光環境が適切でないと判断したときには(ステップS1006:No)、ステップS1004に戻る。
即ち、ステップS1004→ステップS1005→ステップS1006→ステップS1004というフィードバックループが形成され、光環境が適切な状態に到るまでロールスクリーンの巻上げ量の調節が継続される。
図11は、電気光学的光透過特性可変積層板の光透過特性を調節して主要被写体に対する採光を調節する本発明の更に他の実施の形態としての光環境調節装置の動作を表すフローチャートである。尚、この場合も図9の場合と同様に、光環境調節装置は、図1における光環境調節部130に該当し、また、図8における光環境調節装置300のうち採光調節装置131に該当する。
既述のように、電気光学的光透過特性可変積層板は、駆動電圧を印加して外光の透過状況(光の透過率)を調節可能な部材であり、例えば、「ウム」スマートウィンドウ(登録商標)などが公知である。
電気光学的光透過特性可変積層板の設置状況については、図2および図3を参照して既述のような窓ガラス2110としてこの電気光学的光透過特性可変積層板を適用した形態を採っている。即ち、電気光学的光透過特性可変積層板2110が監視領域20である監視カメラ110の該撮像視野10内への外光(太陽光)LSの入射を適度に抑止して調節するように設けられている。
この電気光学的光透過特性可変積層板2110の光透過特性を、例えば、図1の光照射状況推定部120からの光照射状況推定データに応答して作動する駆動回路からの印加電圧によって調節可能に構成されている。
そして、電気光学的光透過特性可変積層板2110は、平生は、省エネルギーのために、夏季は日射を遮蔽し、冬季は日射を導入するような省エネ運転モードに従って、その光透過特性が自動調節されている。もしくはオフィス室内に面した電気光学的光透過特性可変積層板2110であれば、VDT画面の快適な視環境確保を目指した、快適視環境運転モードにしたがって、眩しさ感を低減するよう電気光学的光透過特性可変積層板2110が継続的に自動調整されている。
この状態で、監視カメラ110の撮像視野10内に進入した者があることが監視カメラ110の映像信号に基づいて認識される以前は(ステップS1101:No)、上述の省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等が継続され(ステップS1109)、スラット211を駆動するサーボ機構は休止して現状を維持している。
この状態から、監視カメラ110の撮像視野10内に進入した者があることが認識されると(ステップS1101:Yes)、採光調節装置131は顔認証用光環境制御モードに移行する(ステップS1102)。図11の場合における顔認証用光環境制御モードは、特に、電気光学的光透過特性可変積層板である窓ガラス2110によって採光調節を行う動作モードである。
ステップS1102で、顔認証用光環境制御モード(電気光学的光透過特性可変積層板による採光調節動作)に移行すると、例えば、所定の周期的に設定されている測光データの取得タイミングの到来を待機し(ステップS1103:No)、このタイミングが到来すると(ステップS1103:Yes)、監視カメラ110からの映像信号出力に基づく測光データを取得する(ステップS1104)。
ステップS1104における測光データの取得は、図1の光照射状況推定部120から取得し、或いは、図2の監視カメラ200の光照射状況推定部120(その光照射状況推定データ供給部230)から取得する。
次いで、ステップS1104で取得した測光データに基づいて、当該時点での光環境が適切な状態にあるか否かを判断する(ステップS1105)。
ステップS1105で、当該時点での光環境が適切であると判断したときには(ステップS1105:Yes)、上述の省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等が継続され(ステップS1109)、電気光学的光透過特性可変積層板2110を駆動する駆動回路は省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等に対応した定常状態を維持する。
一方、ステップS1105で、当該時点での光環境が適切でないと判断したときには(ステップS1105:No)、駆動回路が起動し、電気光学的光透過特性可変積層板2110に印加する駆動電圧を変更してその光透過特性の調節を実行する(ステップS1106)。
ステップS1106で電気光学的光透過特性可変積層板(窓ガラス)2110の光透過特性を変更した上で、そのときの測光データを取得する(ステップS1107)。
そして、ステップS1107で取得した測光データに基づいて、当該時点での光環境が適切な状態に到ったか否かを判断する(ステップS1108)。
ステップS1108で、光環境が適切な状態に到ったと判断したときには(ステップS1108:Yes)、上述の省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等に復帰し(ステップS1109)、電気光学的光透過特性可変積層板2110を駆動する駆動回路は省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等に対応した定常状態に戻る。
一方、ステップS1108で、未だ光環境が適切でないと判断したときには(ステップS1108:No)、ステップS1106に戻る。
即ち、ステップS1106→ステップS1107→ステップS1108→ステップS1106というフィードバックループが形成され、光環境が適切な状態に到るまで電気光学的光透過特性可変積層板2110の光透過特性の調節が継続される。
図12は、照明光の照射量を調節して主要被写体に対する調光を行う本発明の実施の形態としての監視カメラシステムを表す概念図である。
図12の監視カメラシステム1200において、監視カメラ110がその撮像視野10に所定の監視領域20を含むように設置される。この設置は、例えば、建物のエントランスへの来訪者を監視する視野が確保されるように天井面12の適所に固定的ないし半固定的に取り付ける形態を採る。尚、この本実施の形態でも、図1等の場合と同様に、監視領域20は撮像視野10と等しく設定されている。
監視カメラ110の撮像視野10内の監視領域20における床面11に、2箇所の反射面41および42が設定されている。これら反射面41および42に対する監視カメラ110による撮像出力(輝度レベル)が、図示のように模式的にE1およびE2の矢線で示されている。これらE1およびE2の値に基づいてこれらの値を得た時点での撮像に係る光環境について順光・逆光の判断が行われることについては、この判断の基準を例示する図7を参照して既述のとおりであるが、図12の場合は、外光としての太陽光は逆光として作用する場合を示している。
主要被写体としての人物30が監視領域20に立ち入ると、この監視領域20は監視カメラ110の該撮像視野10内にあるため、人物30は常時作動中の監視カメラ110によって録画される。このとき、特に、人物30の顔30fに関する記録に基づいて顔認証を行う。
このため、図12において、高さxの範囲で、且つ、進入者の動線に沿った一定の移動範囲であるyの範囲について、この範囲内に想定した顔認証面30fcに関する撮像露光量Evxが適切な値になるように光環境を調節することを要する。
本実施の形態では、この光環境の調節を、灯具への電力供給を調節して照明光の照射量を調節することによって行う。
図12の例では、床面11のフロアレベルFLから高さhの天井面12には、進入者に対する想定した動線方向(図示のy方向)に沿って、天井面埋め込み型の蛍光灯或いはLED電球等を用いた複数(本例では6基)の灯具1230(1231、1232、1233、1234、1235、および、1236)が設置されている。
これらの灯具1231、1232、1233、1234、1235、および、1236による照明光の照射量を各個に制御する態様で調光を行い光環境を調節する。これは、整列した順次の灯具1231、1232、1233、1234、1235、および、1236の一部のものを点灯し他の一部のものを消灯する態様を採り得る。
上述のように灯具への電力供給を調節して照明光の照射量を調節することによって光環境の調節を行う態様も、図1における光環境調節装置30および図8の光環境調節装置300の一態様であり、図1および図8を参照して既述の調光装置132に該当する。
図13は、図12の監視カメラシステムにおける光環境調節装置の動作を表すフローチャートである。
図12の灯具1231、1232、1233、1234、1235、および、1236は、平生は、省エネルギーのために、夏季は相対的に長い日照時間に合わせて全ての灯具または一部の灯具が日中は消灯され、冬季は短い日照時間に合わせて室内が暗くなり過ぎない程度に順次点灯するような省エネ運転モードに従って、そのオン・オフが自動調節されている。もしくはもう一つの実施の形態として、平生は、人が手動でスイッチをオン・オフ操作するものとする。またもう一つの実施の形態として、平生は省エネルギーのために、オフとされており、焦電型赤外線センサ等を用いた人の移動を検出する人感センサによって、人の存在が検出された時オンとなるように作動するものとする。
この状態で、監視カメラ110の撮像視野10内に進入した者があることが監視カメラ110の映像信号に基づいて認識される以前は(ステップS1301:No)、上述の省エネ運転モードが継続され(ステップS1309)、スラット211を駆動するサーボ機構は休止して現状を維持している。
この状態から、監視カメラ110の撮像視野10内に進入した者があることが認識されると(ステップS1301:Yes)、調光装置132は顔認証用光環境制御モードに移行する(ステップS1302)。
図13の場合における顔認証用光環境制御モードは、特に、灯具1231、1232、1233、1234、1235、および、1236への供給電力を個別に調節するようにして調光を行い、これによって光環境調節を行う動作モードである。
ステップS1302で、顔認証用光環境制御モード(調光による光環境調節)に移行すると、例えば、所定の周期的に設定されている測光データの取得タイミングの到来を待機し(ステップS1303:No)、このタイミングが到来すると(ステップS1303:Yes)、監視カメラ110からの映像信号出力に基づく測光データを取得する(ステップS1304)。
ステップS1304における測光データの取得は、図1の光照射状況推定部120から取得し、或いは、図2の監視カメラ200の光照射状況推定部120(その光照射状況推定データ供給部230)から取得する。
次いで、ステップS1304で取得した測光データに基づいて、当該時点での光環境が適切な状態にあるか否かを判断する(ステップS1305)。
この判断に際しては、顔認証面30fcに入射する全光束(φ×N)、照明率(U)、保守率(M)等の照明呼基本情報や、照明(灯具)から顔認証面30fcまでの距離(r)、および照明(灯具)から顔認証面30fcを見込む角度(θ)等の建物基本情報をも考慮することによって、より実態に即した判断結果を得ることができる。
ステップS1305で、当該時点での光環境が適切であると判断したときには(ステップS1305:Yes)、上述の省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等が継続され(ステップS1309)、灯具1231、1232、1233、1234、1235、および、1236に関する調光は省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等に対応した状態を維持する。
一方、ステップS1305で、当該時点での光環境が適切でないと判断したときには(ステップS1305:No)、調光装置132が起動し、灯具1231、1232、1233、1234、1235、および、1236への供給電力を個別に調節するようにして調光を行い、これによって光環境の調節を実行する(ステップS1306)。
特に、顔認証面30fcについて、外光としての太陽光による逆光の作用が顕著である場合には、別途、ブラインドやロールスクリーン、或いは、窓ガラスの電気光学的光透過特性可変積層板によって外光は遮断し、専ら、灯具1231、1232、1233、1234、1235、および、1236の全部または一部を用いて、これらの人工光源によって順光の光環境を確保するようにしてもよい。
或いはまた、灯具1231、1232、1233、1234、1235、および、1236のうち、顔認証面30fcについて順光の光環境を得るために最も顕著に作用する灯具1236の光照射強度を最大にする一方で、灯具1235、1234、1233、1232、および、1231については、この順に、順次光照射強度を絞り込むような調光を行って適切な撮像露光量を得るように光環境の調節を行ってもよい。
ステップS1306で調光によって光環境の調節を実行した上で、そのときの測光データを取得する(ステップS1307)。
そして、ステップS1307で取得した測光データに基づいて、当該時点での光環境が適切な状態に到ったか否かを判断する(ステップS1308)。
ステップS1308で、光環境が適切な状態に到ったと判断したときには(ステップS1308:Yes)、上述の省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等に復帰し(ステップS1309)、灯具1231、1232、1233、1234、1235、および、1236に関する調光は省エネ運転モードもしくは快適視環境運転モード等に対応した状態に戻る。
一方、ステップS1308で、未だ光環境が適切でないと判断したときには(ステップS1308:No)、ステップS1306に戻る。
即ち、ステップS1306→ステップS1307→ステップS1308→ステップS1306というフィードバックループが形成され、光環境が適切な状態に到るまで調光によって光環境の調節が継続される。
尚、図9、図10、図11、および、図13の態様では、何れも光環境の調節にフィードバック制御を適用したが、被制御量としての光環境のデータと調節量との関係を特定する十分なデータを予め取得しておき、このデータを反映させるようにしてオープンループで制御することも可能である。
図14は、本発明の実施の形態に適用可能な顔認証のための照度算定方法を説明するための図である。
図14(a)は、図12を参照して既述の顔認証面30fcに関する撮像露光量Evxを得るために、光環境を一定水準に維持する対象となる空間(従って、測光の対象とする測光空間)を概念的に破線図示したものである。xはフロアレベルFLからの高さの範囲、yは監視領域内で測光データを得るまでの時間内に進入者が想定した動線方向に沿って移動する距離、wは、監視カメラの画角(撮像視野の広がり)に応じて適宜定める幅である。上記xについては、建物の用途によって顔認証の主たる領域を適宜定める。
図14(b)は、図14(a)の測光空間に対し、4点法による鉛直平面平均照度の算定手法を表す図である。図14(a)における直方体の測光空間における各鉛直な4箇所の陵の部位について微小測光空間を想定し、これらに関する測光データの平均値として測光空間全体の測光データを算定する。この算定は、次の(2)式による。
また、図14(c)は、図14(a)の測光空間に対し、5点法による鉛直平面平均照度の算定手法を表す図である。図14(a)における直方体の測光空間に関し図示のように5箇所の部位について微小測光空間を想定し、これら微小測光空間に関する測光データを用いて、次の(3)式によって測光空間全体の測光データを算定する。
ところで、本発明の実施の形態では、監視対象となる監視領域への進入者の顔を撮像して顔認証を行うに際し、当該進入者の出現以前に、顔認証を行う監視領域内の予定した空間を対象にして、予め、撮像に適した光環境を整えておく。
このように光環境を整えるためには、顔認証を行うための空間について測光を行う。そして、この測光結果に応じて採光や調光を調節して適切な範囲の撮像露光量が確保されるようにする。
上述のように、進入者の出現を待つことなく、顔認証を行う監視領域内の所定の空間について測光を行っておくための空間を、図14を参照して既述の解説では測光空間と称した。
そして、進入者不在の状態であっても有意な測光を行うことができるように、本発明の実施の形態では、所定の監視領域における適所に反射面における反射率が既知の反射部材(反射板)を設置した。
図15は、本発明の実施の形態に適用する反射板の配置と照度算定方法の基本概念の説明に用いる図である。
x軸およびy軸による水平面に鉛直方向上向きのz軸を加えた3次元の直交座標系における、微小立方体の水平面の照度を水平面照度Ehとし、微小立方体の鉛直面の照度を鉛直面照度Evとして、それぞれ定義する。
上述の水平面照度Ehは、反射板を床面(図12のFLの水準位置)に設置して測光を行うことによって測定される。また、反射板を床面から一定の高さを有する水準位置(想定される顔の高さ)に設置して測光を行うことによって測定される。
また、鉛直面照度Evは、反射板を建物等の鉛直な壁面に設置して測光を行うことによって測定される。また、反射板を床面から一定の高さを有する水準位置(想定される顔の高さ)にその反射面が鉛直となるように設置し、この反射面を被写体として測光を行うことによって測定される。
本発明の監視カメラシステムにおける、上述の水平面照度Ehおよび鉛直面照度Ev検出のサンプル点の位置は、進入者の動きに沿って想定した顔認証動線および光の入射方向を勘案して設定する。
そして、上述のサンプル点の位置は、基本的には、光の照射量と、この照射量の照射方向に沿った減衰の度合いとを勘案して設定される。この設定に関して、以下に数例を例示する。
図16は、認証動線の背後から光が照射される場合の水平面照度Ehおよび鉛直面照度Ev検出のサンプル点の位置を例示する図である。
図16(a)に示されたように、図15を参照して既述のように3次元の直交座標系を設定し、且つ、このときの認証動線がy軸と並行になるようにする。また、測光空間を、その立方体の相互に直角をなす3つの稜が、直交座標系におけるx軸、y軸およびz軸と並行になるように想定する。
図16(b)には、認証動線に沿って(即ち、y軸に沿って)離隔した2点を水平面照度Eh検出のサンプル点として設定した様子を示す。
認証動線の始端に近い第1のサンプル点からは測光データEh-1が検出され、認証動線の始端から遠い第2のサンプル点からは測光データEh-2が検出される。
図16(c)には、認証動線に沿って(即ち、y軸に沿って)離隔した2点を鉛直面照度Ev検出のサンプル点として設定した様子を示す。
認証動線の始端に近い第1のサンプル点からは測光データEv-1が検出され、認証動線の始端から遠い第2のサンプル点からは測光データEv-2が検出される。
尚、以上図16(b)および図16(c)の場合において、第1のサンプル点と第2のサンプル点とは、第1のサンプル点に設置した反射板の陰が第2のサンプル点に設置した反射板に投影してしまうことがないように両サンプル点の間隔を適切にとることに留意を要する。
図17は、認証動線に向かう側方から光が照射される場合の水平面照度Ehおよび鉛直面照度Ev検出のサンプル点の位置を例示する図である。
図17(a)に示されたように、図15を参照して既述のように3次元の直交座標系を設定し、且つ、このときの認証動線がy軸と並行になるようにする。また、測光空間を、その立方体の相互に直角をなす3つの稜が、直交座標系におけるx軸、y軸およびz軸と並行になるように想定する。光(例えば、太陽光)はこのような測光空間に対し認証動線に向かう側方から照射している。
図17(b)には、認証動線と直行する方向に沿って(即ち、x軸に沿って)離隔した2点を水平面照度Eh検出のサンプル点として設定した様子を示す。
認証動線の始端に近い第1のサンプル点からは測光データEh-1が検出され、認証動線の始端から遠い第2のサンプル点からは測光データEh-2が検出される。
図17(c)には、認証動線と直行する方向に沿って(即ち、x軸に沿って)離隔した2点を鉛直面照度Ev検出のサンプル点として設定した様子を示す。
認証動線の始端に近い第1のサンプル点からは測光データEv-1が検出され、認証動線の始端から遠い第2のサンプル点からは測光データEv-2が検出される。
図18は、認証動線に向かう正面側から光が照射される場合の水平面照度Ehおよび鉛直面照度Ev検出のサンプル点の位置を例示する図である。
図18(a)に示されたように、図15を参照して既述のように3次元の直交座標系を設定し、且つ、このときの認証動線がy軸と並行になるようにする。また、測光空間を、その立方体の相互に直角をなす3つの稜が、直交座標系におけるx軸、y軸およびz軸と並行になるように想定する。光(例えば、太陽光)はこのような測光空間に対し認証動線に向かう正面側から照射している。
図18(b)には、認証動線の方向に沿って(即ち、y軸に沿って)離隔した2点を水平面照度Eh検出のサンプル点として設定した様子を示す。
認証動線の始端に近い第1のサンプル点からは測光データEh-1が検出され、認証動線の始端から遠い第2のサンプル点からは測光データEh-2が検出される。
図18(c)には、認証動線の方向に沿って(即ち、y軸に沿って)離隔した2点を鉛直面照度Ev検出のサンプル点として設定した様子を示す。
認証動線の始端に近い第1のサンプル点からは測光データEv-1が検出され、認証動線の始端から遠い第2のサンプル点からは測光データEv-2が検出される。
尚、以上図18(b)および図18(c)の場合において、第1のサンプル点と第2のサンプル点とは、第2のサンプル点に設置した反射板の陰が第1のサンプル点に設置した反射板に投影してしまうことがないように両サンプル点の間隔を適切にとることに留意を要する。
以上、図16、図17、および、図18において、二面以上の開口部から光が入射して、時間帯によって光の照射方向が時々刻々変化する場合のように、認証動線に対する光の照射方向が経時的に変化する場合には、タイマによって日射の照射角度を算定し、照度の推定(測光)に適用するサンプル点の位置を経時的に切換えるようにしてもよい。この場合は、図16、図17、および、図18におけるようなサンプル点を更に多数設定しておき、これらを経時的に切換えて測光データを取得する。
図19は、認証動線の方向に対する外光の入射方向が変化する条件での照度検出のサンプル点の位置を例示する図である。
建物の運用状況によっては、多数の灯具を例えば、グループに区分する等して、それらグループ単位で、経時的に点灯させ或いは消灯させるように制御する場合が考えられる。このような場合には、測光空間を、その立方体の1つの稜が認証動線と平行になるように想定する。そして、照度検出のサンプル点を、この立方体の測光空間内において底面が該立方体の底面の四辺に内接するような錐状体(図示のようにその頂部を欠く形状)内に設定する。この場合における錐状体は、多数の灯具を上述のように点灯させ或いは消灯させるに従って変化する光線の方向の変化の影響が及ぶ範囲に関してその臨界を画するように形成される。
図20は、本発明の実施の形態に適用可能な簡易的照度算定方法を表す図である。
図20(a)は、監視カメラによって取得した室内の壁面2001を含む画像である。
この簡易的照度算定方法では、図20(a)の画像から、反射率が既知のパターンである数字「3」を含む部分画像2002(その画像データ)を切り出す。
図20(b)は切り出した部分画像2002を表す図である。
そして、この部分画像2002における数字「3」の2箇所の特定部分2003および2004を照度検出のためのサンプル点として設定する。これら特定部分2003および2004は、画素単位での微小領域として設定することができる。この場合におけるサンプル点の選定は図16ないし図18を参照して既述の方法による。
また、これらのサンプル点2003および2004に関しては、照度およびグレースケール値の関係式を予め取得しておく。
タイマを利用して定期的に監視カメラによって図20(a)の画像取得と、該取得した画像に基づく図20(b)の部分画像2002の切り出しを行う。
そして、これらのサンプル点2003および2004に関しては、照度およびグレースケール値と、予め取得したこれらの関係式に基づいて簡易に照度を算定する。