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JP5213952B2 - 液体試料分析方法 - Google Patents
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JP5213952B2 - 液体試料分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光学的な信号検出方法を用いて液体試料中に含まれる分析対象物の分析を行う液体試料分析方法に関するものである。
血液や血漿、尿などの液体試料中に含まれる分析対象物を測定して分析する手法として、いわゆるバイオセンサと称される試験片に、液体試料を添加し、この液体試料を試験片上の展開層でクロマトグラフィーを用いて展開させ、所定箇所に固定化された分析対象物をその光学特性を利用して読み取って、液体試料中の分析対象物を分析する液体試料分析方法や液体試料分析装置は既に知られている(例えば、特許文献1、2等)。
図5(a)に示すように、前記試験片20は、薄板矩形状の支持体2上に、多孔質担体からなる展開層3が配設され、一端部には、液体試料が添加される添加部(いわゆる点着部)4が設けられて、添加部4に添加された液体試料が、展開層3を毛細管現象などにより流れて展開するよう構成されている。また、展開層3における添加部寄り箇所などに、標識試薬が含まれた標識試薬部5が配設されているとともに、所定の箇所に、特異抗体が固定化された固定化試薬部6が配設されている。そして、血液や血漿などの液体試料を添加部4に添加すると、この液体試料が、試験片20上の展開層3を、特異抗体(固定化試薬部6の特異抗体とは異なる特異抗体)が結合した標識試薬部5の標識試薬と反応しながら展開して、固定化試薬部6の特異抗体と結合反応し、液体試料中の分析対象物の濃度に応じて固定化試薬部6が呈色するものである。そして、試料分析装置は、前記試験片20の固定化試薬部6の呈色状態を測定して分析対象物の濃度に換算して、分析結果を出力するよう構成されている。
図6に示すように、液体試料分析装置10’は、試験片20を上に載せた状態で保持する保持台11と、試験片20に光を照射するランプや発光ダイオードや半導体レーザ等などからなる光源12と、光源12からの散乱光(または透過光、もしくは反射光)の絞りを行う絞り13と、絞り13を通って来た光を集める集光レンズ14と、この光を集光させ、試験片20の表面の像を結像させるCCDなどの撮像素子15と、撮像素子15からの電気信号をデジタル信号に変換して、画像処理などを行うなどして、試験片20に設けられた呈色部としての固定化試薬部6の呈色度合(輝度)を吸光度として算出し、前記吸光度を利用してあらかじめ記憶されている濃度換算式から液体試料中の分析対象物の濃度を計算して出力する図外の制御部などを備えている。なお、CCDなどの撮像素子15を用いることで、試験片20の展開層3に生じるバックグラウンドの呈色部分を減算処理によって取り除いたり、呈色を色調補正によって補正することで測定精度を高めたりすることができる利点も有している。
図20は試験片を用いた従来の測定方法を示している。
1は試験片で、液体試料中の測定対象物の濃度に応じて呈色を示す固定化試薬部6を備えている。固定化試薬部6の呈色度を読み取るための光学系は、光源12、絞り13、集光レンズ14および撮像素子15で構成されている。
試験片1は光源12により照明され、試験片1の表面の散乱光は、絞り13、および集光レンズ14を介して撮像素子15で受光される。
撮像素子15により撮像した画像を処理するステップは、画像生成ステップS1、呈色度判定ステップS2、結果出力ステップS3で構成されている。
画像生成ステップS1では、撮像素子15から出力される画像信号を濃淡画像として画像メモリ(図示せず)に格納する。呈色度判定ステップS2では、固定化試薬部6の呈色度を算出し、結果出力ステップS3において、測定結果を液晶ディスプレイなどの表示デバイス(図示せず)に出力する。
ところで、この種の試験片20は、試験片20の展開層3の両側面部が開放されていると、毛細管現象により展開層3を浸透して展開する液体試料や標識試薬が、両側面部から流出したり蒸発したりするため、多量の液体試料が必要になったり、浸透方向が乱れて呈色状態が不安定となったりするおそれがある。これに対処するものとして、特許文献3に、試験片の展開方向(浸透方向)に対して平行である両側面部を、レーザ光を照射して溶融硬化させて密閉させた構造が提案されている。
この構成を採用すると、試験片の両側面部が密閉されて液体試料や標識試薬が試験片の両側面部から蒸発したり流出したりすることを阻止できるので、液体試料や標識試薬の少量化を図ることができるとともに、液体試料や標識試薬の展開状態が良好となるように整流させて精度の向上を図ることができる。ここで、図5(b)に示すように、展開部3における液体試料が流れる流路領域3aが、試験片20’よりも細幅となるように、試験片20’の側面部よりも幅方向内側の、側面部に沿って長手方向に延びるラインに沿ってレーザ光を照射するなどして、展開部3の一部を溶融硬化させることが考えられる。なお、図5(b)における7は、レーザ光を照射するなどして溶融硬化させることで形成されて、液体試料や標識試薬が側方(試験片20’の幅方向)に展開して流出することを阻止する流出阻止ライン、3aは、展開層3において、液体試料や標識試薬が実際に流れる展開層3の流路領域、3bは、展開層3において、液体試料や標識試薬が流れない非流路領域である。また、図5(b)においては、展開層3における幅方向左右の2箇所にそれぞれ2本ずつ流出阻止ライン7が形成されている場合を示している。
このように、試験片20’の両側面部よりも内側に、試験片20’の両側面部に略平行となる流出阻止ライン7を形成して、実質的に液体試料や標識試薬が展開する展開層3の流路幅を小さくすることで、液体試料の添加必要量を少なく抑えることが可能となる。また、呈色部としての固定化試薬部6や標識試薬部5もこの流路幅に合わせて細幅とすることで、固定化試薬や標識試薬を減量化できる。
上記のように、試験片20’に流出阻止ライン7を形成して、実質的に液体試料や標識試薬が展開する展開層3の流路幅を試験片20’の幅よりも小さく構成した場合には、流出阻止ライン7よりも試験片幅方向の内側の箇所(流路領域3a)しか呈色しない。したがって、このように流出阻止ライン7が形成されている試験片20’を用いた場合には、呈色部としての固定化試薬部6の呈色度合を測定する際に、実質的に展開層3として機能する流路領域3aの幅を予め認識した上で、固定化試薬部6が設けられている箇所を測定領域として設定することが好ましい。
しかしながら、実際には、保持台11に試験片20’を固定した際の位置変動や、試験片20’における固定化試薬部6や展開層3、流出阻止ライン7の形成位置の製造工程での変動などの位置決め精度を低下させる各種の阻害要因があるため、毎回の測定において正確に同じ位置に流路領域3aや固定化試薬部6があると仮定することはできない。したがって、測定を行う毎に試験片20’を撮像素子15により認識して、展開層3の流路幅を検出することが好ましい。
この展開層3の流路幅を認識する従来の方法としては、液体試料を試験片20’に添加して液体試料が展開層3に展開された状態で、この展開層3を撮像した画像を生成し、流出阻止ライン7を含めた展開層3を横切るような走査ラインL1上の画素を検出する。ここで、図7は、流出阻止ライン7が形成されている試験片20’(図5(b)参照)を、液体試料分析装置10’で測定している状態を示し、図8(a)は、その撮像画像の一例を示し、図8(b)は、前記撮像画像に対応する箇所の輝度を示している。そして、展開層3の幅方向中心部から輝度変動の少ない領域、例えば図8(a)における領域Dが、流出阻止ライン7よりも内側であると判定する。
特開平7−5110号公報 特開2001−4613号公報 特許3542999号公報 特開2000−266752号公報 国際公開番号WO01/092884
しかしながら、試験片20’の展開層3の流路幅を認識すべく、液体試料が展開された状態で展開層3を幅方向に測定しても、流出阻止ライン7の境界部を良好には認識できず、ひいては、測定範囲の設定精度が低下して、ひいては測定データの信頼性の低下を招く不具合が生じる。
つまり、図8(a)、(b)に示すように、液体試料を展開層3に展開させると、多孔質担体からなる展開層3の流路領域3aに液体試料が浸透した状態となり、また、流出阻止ライン7への液体試料のにじみなどを生じるため、展開層3の流路領域3aの輝度と、流出阻止ライン7の輝度との差が小さくなって、流出阻止ライン7の境界部が不明瞭となり、流出阻止ライン7を展開層3の流路領域3aの一部であると誤認してしまうおそれがあった。このように、誤認してしまった場合には、測定してデータとして入力した展開層3の流路幅や固定化試薬部6の測定幅が実際よりも広い領域と誤認してしまい、測定データの信頼性の低下を招くおそれがあった。
また、液体試料によって、展開層3の流路領域3aにおけるバックグラウンドの呈色状況が試験片20’ごとに変化して、これに伴って各測定における輝度や呈色度合も変動してしまう。この結果、展開層3の流路幅を認識するための判断基準となる輝度変動閾値を良好に設定することが困難となり、ひいては、展開層3の流路幅を認識するための判別作業も困難となって信頼性が低下したり、判別作業に時間がかかったりする問題点も生じる。
さらに、液体試料を展開層3に展開させた際に、展開層3の流路領域3a内において、その幅方向に対して、呈色度合が一定化せずに変動する場合があり(図示せず)、この場合には、展開層3の流路幅を良好に読み取れないおそれがあった。
本発明は前記不具合や問題点を解決するもので、展開層の流路領域から液体試料が外部に流出することを阻止する流出阻止ラインを有する試験片に対して、展開層の流路領域と流出阻止ラインとの境界を良好に認識することができる液体試料分析方法を提供することを目的とするものである。
前記不具合や問題点を解決するために、本発明は、液体試料が展開される展開層に、液体試料が前記展開層の流路領域から外部に流出することを阻止する流出阻止ラインが形成され、展開層の流路領域の一部に、試薬が固定化された呈色部が設けられた試験片を用いて、試験片に添加された液体試料を展開層の流路領域で展開させ、呈色部の呈色状態を光学的に検出して液体試料中の分析対象物の分析を行う液体試料分析方法であって、展開層の流路領域に液体試料が展開されていない状態で、展開層の流路領域と流出阻止ラインとを横切るように試験片を光学的に測定し、この測定データに基づいて、展開層の流路幅を判定することを特徴とする。
この方法によれば、液体試料が展開層の流路領域に展開されていない状態で、展開層の流路領域と流出阻止ラインとを横切るように試験片を測定するので、液体試料が展開層の流路領域に展開されておらず、展開層の流路領域と流出阻止ラインとの輝度の差が大きい状態で、展開層の流路領域と流出阻止ラインとの境界部を良好に認識することができる。また、液体試料が展開されていない状態では、展開層の流路と流出阻止ラインとは、それぞれ製品出荷時とほぼ同じ呈色状態であるので、展開層の流路領域と流出阻止ラインとを識別するための判断基準となる輝度変動閾値を容易かつ良好に設定することができるとともに、展開層の流路領域内でもほぼ均一な呈色状態であり、この結果、展開層の流路領域と流出阻止ラインとの境界部をより正確にかつ素早く識別することが可能となり、また、ほぼ均一な呈色状態である展開層の流路領域の幅を良好に認識することができる。
また、本発明は、試験片を含む画像を撮像素子で撮像し、前記画像の画素を展開層の流路領域と流出阻止ラインとを横切るように走査することで展開層の流路幅を判定することを特徴とする。
液体試料が展開層の流路領域に展開されていない状態の画像を基にして、展開層の流路領域と流出阻止ラインとを横切るように試験片を測定するので、液体試料が展開層の流路領域に展開されておらず、展開層の流路領域と流出阻止ラインとの輝度の差が大きい状態で、展開層の流路領域と流出阻止ラインとの境界部を良好に認識することができる。
また、本発明は、展開層の流路幅判定情報に基づいて、呈色部を測定または呈色部の測定情報を入力することを特徴とする。
この方法により、展開層の流路幅を良好かつ正確に検出した状態で、呈色部を測定または呈色部の測定情報を入力することができ、ひいては分析作業の精度および信頼性が向上する。
また、本発明は、流出阻止ラインが、多孔性担体からなる展開層にレーザ光を照射して展開層の一部を溶融硬化させることにより形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、試験片に添加された液体試料に対してクロマトグラフィーを用いて展開させて測定することを特徴とする。
また、前記試験片が、前記呈色部と相対的な位置に前記呈色部を含む面から前記展開層を貫通する孔で形成された基準マークとを備えることを特徴とする。
また、前記試験片が、前記展開層の前記呈色部を含む面の反対の面を覆う支持体と、前記呈色部を含む面から前記展開層および前記支持体を貫通する孔である少なくとも1つの基準マークとを備えることを特徴とする。
また、前記試験片が、前記展開層の前記呈色部を含む面の反対の面を覆い一部が前記展開層の近傍で露出した露出部を含む支持体と、前記露出部から前記支持体を貫通する孔である基準マークとを備えることを特徴とする。
また、前記試験片が、前記展開層に直接または支持体を介して貼り合わされ、前記展開層の表面色よりも暗色系の遮光層と、前記呈色部を含む面から前記展開層を貫通し前記遮光層の一部を露出させた孔である基準マークとを備えることを特徴とする。
また、前記基準マークが、レーザ溶融によって形成された、前記呈色部を含む面の断面が円形の孔であることを特徴とする。
また、前記基準マークが複数形成され、前記展開層の展開方向に平行な中心線および中心点に対して非対称な位置に配置されることを特徴とする。
また、前記基準マークとして、前記貫通孔に代わり、前記貫通孔の開口部となる部分に印刷マークを形成することを特徴とする。
また、前記光学的な測定の前に、前記試験片の前記呈色部を含む面をイメージセンサで撮像して濃淡画像を生成する画像生成ステップと、前記濃淡画像から前記試験片の基準マークの位置を表す位置ずれ補正前基準マーク位置を算出する基準マーク検出ステップと、前記位置ずれ補正前基準マーク位置が対応する位置ずれ補正後基準マーク位置と一致するように前記濃淡画像に対し線形座標変換を施すセンサ位置ずれ補正ステップとを備えることを特徴とする。
また、前記光学的な測定の前に、前記試験片の前記呈色部を含む面をイメージセンサで撮像して濃淡画像を生成する画像生成ステップと、前記濃淡画像から前記試験片の基準マークの位置を表す位置ずれ補正前基準マーク位置を算出する基準マーク検出ステップと、前記位置ずれ補正前基準マーク位置が所定の基準マーク探索範囲内に全て存在するかを確認する装着不良検出ステップと、前記装着不良検出ステップにて前記位置ずれ補正前基準マーク位置が所定の基準マーク探索範囲内に1つでも存在しない場合には処理を中止する処置中止ステップと、前記装着不良検出ステップにて前記位置ずれ補正前基準マーク位置が所定の基準マーク探索範囲内に全て存在する場合には前記位置ずれ補正前基準マーク位置が対応する位置ずれ補正後基準マーク位置と一致するように前記濃淡画像に対し線形座標変換を施すセンサ位置ずれ補正ステップとを備えることを特徴とする。
また、前記基準マーク検出ステップは、前記濃淡画像を所定の閾値で2値化し、連結成分の重心を前記基準マークの位置ずれ補正前基準マーク位置とすることを特徴とする。
本発明によれば、液体試料が展開層の流路領域に展開されていない状態で、展開層の流路領域と流出阻止ラインとを横切るように試験片を測定することにより、展開層の流路領域と流出阻止ラインとの輝度の差が大きい状態で、展開層の流路領域と流出阻止ラインとの境界部を良好に認識することができる。これにより、展開層の流路幅や呈色部の測定範囲も良好に設定できて、良好に設定された測定範囲での呈色部の測定を行うことができて測定時の信頼性および測定精度が向上する。また、液体試料が展開されていない状態では、展開層の流路領域と流出阻止ラインとは、それぞれ製品出荷時とほぼ同じ呈色状態であるので、展開層の流路領域と流出阻止ラインとを識別するための判断基準となる輝度変動閾値を良好かつ比較的容易に設定することができて、展開層の流路領域と流出阻止ラインとの境界部をより正確にかつ素早く識別することが可能となる。また、測定時の展開層の流路領域内でも幅方向に対してほぼ均一な呈色状態であるので、展開層の流路領域の幅を良好に認識することができて、これによっても、測定時の信頼性および測定精度が向上する。
本発明の実施の形態1に係る液体試料分析方法に用いる試験片の斜視図 本発明の実施の形態1に係る液体試料分析方法に用いる液体試料分析装置を簡略的に示す斜視図 (a)本発明の実施の形態1に係る液体試料分析方法に用いる試験片における、液体試料を展開させていない状態での、展開層の流路領域およびその近傍箇所の撮像画像の拡大図,(b)本発明の実施の形態1に係る液体試料分析方法における対応する箇所の走査ラインLでの輝度を示す図 本発明の実施の形態1に係る液体試料分析方法に用いる試験片における、液体試料を展開させた状態での、展開層の流路領域およびその近傍箇所の撮像画像の拡大図 (a)流出阻止ラインを有しない従来の試験片の斜視図,(b)流出阻止ラインを有する従来の試験片の斜視図 流出阻止ラインを有しない従来の試験片を液体試料分析装置で測定している状態を簡略的に示す斜視図 流出阻止ラインを有する従来の試験片を液体試料分析装置で測定している状態を簡略的に示す斜視図 (a)従来の液体試料分析方法に用いる試験片における、液体試料を展開させた状態での、展開層の流路領域およびその近傍箇所の撮像画像の拡大図,(b)従来の液体試料分析方法における対応する箇所の走査ラインL1での輝度を示す図 本発明の実施の形態2における試験片を用いた測定方法の構成図 同実施の形態の試験片の構造図 (a)同実施の形態の基準マークの拡大断面図,(b)同実施の形態の基準マークの平面図 同実施の形態の位置ずれ補正前基準マーク位置を求める手順を説明するためのフローチャート 同実施の形態の基準マーク周辺の部分画像 同実施の形態の基準マーク周辺の2値画像 (a)本発明の実施の形態3における試験片の別の構造図,(b)本発明の実施の形態3における試験片の別の構造図,(c)本発明の実施の形態3における試験片の別の構造図 (a)本発明の実施の形態4における試験片の別の構造図,(b)本発明の実施の形態4における試験片の別の構造図 (a)同実施の形態の基準マークの拡大断面図,(b)同実施の形態の基準マークの平面図 (a)同実施の形態における基準マークの拡大断面図,(b)同実施の形態における基準マークの平面図 本発明の実施の形態5における試験片の構造図 従来の試験片を用いた測定方法の構成図 (a)本発明の実施の形態5における非対称の基準マークを備える試験片の構造図,(b)本発明の実施の形態5における非対称の基準マークを備える試験片の構造図 実施の形態5における正しく試験片を装着した状態を示す図 実施の形態5における前後を逆に試験片を装着した状態を示す図 実施の形態5における表裏を逆に試験片を装着した状態を示す図 実施の形態5における前後表裏を逆に試験片を装着した状態を示す図 実施の形態5における基準マークの識別パターンを示す図
以下に、本発明の実施の形態に係る液体試料分析方法を図面に基づき説明する。なお、従来の試験片20、20’や液体試料分析装置10’と同様な機能の構成要素には同符号を付す。
(実施の形態1)
まず、本発明の液体試料分析方法に用いる試験片について説明する。本発明の液体試料分析方法では、図1に示す試験片1を用いる。図1に示すように、試験片1は、ポリエチレンテレフタレートなどの液体不透過性材料からなる薄板矩形形状の支持体2上に、ニトロセルロースやガラス濾紙などの多孔質担体からなり、支持体2と略同形で薄板矩形状の展開層3が配設された構成とされている。また、試験片1の展開層3には、試験片1の側面部よりも幅方向に対して内側となる位置で、試験片1の側面部に略平行となるようにレーザ光を照射して多孔質担体を溶融硬化させることで流出阻止ライン7を形成している。そして、血液や血漿などの液体試料が添加された際に、展開層3における流出阻止ライン7の幅方向内側が、液体試料や後述する標識試薬が流れる流路領域3aとされ、その一方で、流出阻止ライン7より幅方向外側は液体試料や後述する標識試薬が流れない非流路領域3bとされている。なお、この実施の形態では、非流路領域3bへの液体試料や標識試薬の流出をより確実に阻止するように、展開層3における幅方向左右にそれぞれ2本ずつ流出阻止ライン7が形成されている場合を示しているが、これに限るものではなく、流出阻止ライン7を、流路領域3aの左右にそれぞれ1本ずつ形成したり、3本以上形成したりしてもよい。
試験片1の一端部側には、液体試料が添加(点着)される添加部(いわゆる点着部)4が設けられ、添加部4に添加された液体試料が展開層3の流路領域3aを毛細管現象により吸引されて流れる(浸透する)ことで試験片1の他端部側に向けて展開されるよう構成されている。また、展開層3の流路領域3aにおける添加部4寄りの箇所などに標識試薬が含まれた標識試薬部5が配設されているとともに、展開層3の流路領域3aにおける所定の箇所(標識試薬部5よりも試験片1の他端部寄り箇所)に、特異抗体が固定化された呈色部としての固定化試薬部6が配設されている。そして、血液や血漿などの液体試料を添加部4に添加すると、この液体試料が、試験片1上の展開層3の流路領域3aを、特異抗体(固定化試薬部6の特異抗体とは異なる特異抗体)が結合した標識試薬と反応しながら展開して、固定化試薬部6の特異抗体と結合反応し、液体試料中の分析対象物の濃度に応じて固定化試薬部6が呈色して呈色部として機能する。そして、後述する試料分析装置10は、前記試験片1の固定化試薬部6の呈色状態を測定して分析対象物の濃度に換算し、分析結果を出力するよう構成されている。
なお、図1に示す実施の形態の試験片1では、呈色部としての固定化試薬部6が3箇所に設けられている場合を示しているが、これに限るものではなく、固定化試薬部6は任意の数だけ設けることが可能であり、1箇所または2箇所、あるいは4箇所以上設けられる場合もある。また、図1に示す実施の形態の試験片1では、試験片1における固定化試薬部6の試験片長手方向に対する位置を検知するための孔部8が、展開層3の非流路領域3bの一部に形成されている場合を示しているが、これに限るものではない。
上記のように、試験片1の側面部よりも内側に、試験片1の側面部に対して略平行となる流出阻止ライン7を形成して、実質的に液体試料や標識試薬が展開する展開層3の流路幅を小さくすることで、液体試料の添加必要量を少なく抑えることが可能となる。また、呈色部としての固定化試薬部6や標識試薬部5もこの流路幅に合わせることで、固定化試薬部6や標識試薬部5を展開層3の全幅にわたって設ける場合と比較して、固定化試薬や標識試薬の量も減量化できる。
また、図示しないが、展開層3の表面部(少なくとも展開層3の流路領域3aの表面部)を液体不透過性シートにより覆うことが好ましい。さらに、好ましくは、前記液体不透過性シートにより、添加部4の一部または近傍から、少なくとも固定化試薬部6までの範囲を覆う一方、展開層3の流路領域3aの下流端部(試験片1の他端部側)においては液体不透過性シートで覆わないように構成する。これにより、液体試料が、展開層3の流路領域3aより幅方向外側に流出しないだけではなく、展開層3の流路領域3aの表面における液体不透過性シートで覆った箇所から、蒸発したり乾燥したりすることがなくなり、必要な液体試料の量を最小限に抑えることができる。また、展開層3の流路領域3aの下流端部においては液体不透過性シートで覆わないことで、この箇所では展開液(液体試料や標識試薬などの液)が蒸発して乾燥するため、液体試料の展開流れ方向(クロマト流れ方向)における上流領域から下流領域までの展開がより促進される利点がある。
次に、本発明の実施の形態に係る液体試料分析方法に用いる液体試料分析装置について説明する。
図2に示すように、この本発明の実施の形態に係る液体試料分析方法に用いる液体試料分析装置10は、基本的には、図6、図7に示す液体試料分析装置10’と同様な構成要素を有している。すなわち、液体試料分析装置10は、試験片1を上に載せた状態で保持する保持台11と、試験片1に光を照射するランプや発光ダイオードや半導体レーザ等などからなる光源12と、光源12からの散乱光(または透過光、もしくは反射光)の絞りを行う絞り13と、絞り13を通ってきた光を集める集光レンズ14と、この光を集光させ、試験片1の表面の像を結像させるCCDなどの撮像素子15と、撮像素子15からの電気信号をデジタル信号に変換して、画像処理などを行うなどして、試験片1に設けられた呈色部としての固定化試薬部6の呈色度合(輝度)を吸光度として算出し、前記吸光度を利用してあらかじめ記憶されている濃度換算式から液体試料中の分析対象物の濃度を計算して出力する図外の制御部などを備えている。なお、絞り13、集光レンズ14、撮像素子15により光学系が構成されているが、これに限るものではない。また、CCDなどの撮像素子15を用いることで、試験片1の展開層3に生じるバックグラウンドの呈色(発色)部分を減算処理によって取り除いたり、呈色を色調補正によって補正することで測定精度を高めたりすることができる機能も有している。
ただし、本発明の液体試料分析装置10においては、展開層3として機能する流路領域3aの幅(すなわち、流路幅)を認識する際の制御部による制御処理が、従来の手法とは異なっている。本発明においては、展開層3の流路領域3aに液体試料が展開された後ではなくて、展開層3の流路領域3aに液体試料が展開される前の状態で、展開層3の流路領域3aと流出阻止ライン7とを横切るように試験片1の輝度を光学的に測定し、この輝度測定データに基づいて、展開層3の流路領域3aの幅を判定する。
具体的には、まず、試験片1を保持台11上に載せて固定することにより、保持台11で試験片1を保持させる。そして、この状態で、展開層3の流路領域3aに液体試料が展開する前に、すなわち、液体試料を添加部4に添加する前の段階、あるいは、液体試料を添加しているが展開層3の流路領域3aにおける後述する測定箇所に液体試料が達する前の段階で、撮像素子15により撮像した画像上で展開層3の流路領域3aと流出阻止ライン7とを横切るように画素を走査(走査ラインL)し、展開層3の流路領域3aの幅を判定する。
なお、展開層3の流路領域3aにおける、走査ラインLは、液体試料が展開されていない状態では、標識試薬部5や固定化試薬部6が設けられることによっても他の流路領域3aとの輝度変動が無いので、展開層3の流路領域3aにおけるどの箇所を測定してもよく、展開層3の流路領域3aにおける固定化試薬部6が配設されている箇所を走査させてもよい。しかしながら、標識試薬部5や固定化試薬部6が設けられることにより他の流路領域3aとの輝度変動を生じるおそれがある場合には、輝度変動によって誤って境界部であると誤認するおそれがあるため、このような不具合を生じないように、展開層3の流路領域3aにおける標識試薬部5や固定化試薬部6が設けられていない箇所を走査することが好ましい。
図3(a)、(b)に示すように、液体試料が展開層3の流路領域3aに展開されていない状態では、展開層3の流路領域3aと流出阻止ライン7との境界部を境として輝度の差が大きい(展開層3の流路領域3aの輝度が流出阻止ライン7の輝度よりも大きい)。したがって、展開層3の流路領域3aと流出阻止ライン7との境界部を認識するための輝度変動閾値を予め制御部の記憶部などに記憶させておき、試験片1の展開層3の流路領域3aにおいて、幅方向への移動距離に対して所定閾値以上の輝度変動があった箇所を境界部として判定したり、流路領域3aの幅方向中心部などに対して所定閾値以上の輝度変動があった箇所を境界部として判定したりすることで、この境界部より内側の部分が試験片1の展開層3の流路領域3aであると良好に認識することができる。
なお、この後、試験片1における展開層3の非流路領域3bの一部に形成されている孔部8を画像処理により検出することで、試験片1における固定化試薬部6の試験片長手方向に対する位置を認識する。ここで、孔部8の位置検出方法としては、適当な閾値で2値化した画像に対してパターンマッチングを行う方法が考えられる。なお、孔部8などの固定化試薬部6の試験片長手方向に対する位置を認識するための印を別個に設けずに、例えば、試験片1の端部からの距離に基づいて、固定化試薬部6の試験片長手方向位置を認識することも可能である。なお、この固定化試薬部6の試験片長手方向に対する位置認識動作は、展開層3の流路領域3aの幅認識動作を行う前に実行してもよい。
以上のようにして、展開層3の流路幅判定情報と固定化試薬部6の試験片長手方向位置情報とに基づき、固定化試薬部6が設けられている領域を正確に認識する。そして、この後、液体試料が固定化試薬部6まで展開して呈色した状態で、上記のように位置認識を行った固定化試薬部6の呈色状態を測定し、分析対象物の濃度に換算して、分析結果を出力する。なお、これに限るものではなく、固定化試薬部6を含む広い領域を測定した後に、固定化試薬部6の領域に相当する箇所の測定データを濃度測定用データとして入力してもよい。
上記方法によれば、液体試料が展開層3の流路領域3aに展開されていない状態で、展開層3の流路領域3aと流出阻止ライン7とを横切るように試験片1を測定することにより、展開層3の流路領域3aと流出阻止ライン7との輝度の差が大きい状態で、これらの境界部を良好に認識することができる。これにより、展開層3の流路幅や呈色部としての固定化試薬部6の試験片幅方向に対する測定範囲も良好に設定できて、良好に設定された測定範囲での呈色部としての固定化試薬部6の測定を行うことができて測定時の信頼性および測定精度が向上する。
また、液体試料が展開されていない状態では、展開層3の流路領域3aと流出阻止ライン7とは、それぞれ製品出荷時とほぼ同じ呈色状態であり、各試験片1の展開層3の輝度も安定しているので、展開層3の流路領域3aと流出阻止ライン7とを識別するための判断基準となる輝度変動閾値を良好かつ比較的容易に設定することができ、この結果、展開層3の流路領域3aと流出阻止ライン7との境界部をより正確にかつ素早く識別することが可能となり、良好な信頼性を維持できるとともに判別作業時間の短縮化を図ることができる。また、測定時の展開層3の流路領域3a内でも幅方向に対してほぼ均一な呈色状態であるので、展開層3の流路領域3aの幅を良好に認識することができて、これによっても、測定時の信頼性および測定精度が向上する。
なお、上記実施の形態においては、試験片1における固定化試薬部6の試験片長手方向に対する領域を認識するために、孔部8や試験片1の端部からの距離を利用するなどして識別した場合を述べたが、これに限るものではなく、試験片1における固定化試薬部6の試験片長手方向に対する領域を認識する方法として、固定化試薬部6が呈色した状態で、この濃度変化(輝度変動)状態に基づいて判定するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、流出阻止ライン7が、多孔性担体からなる展開層3にレーザ光を照射して展開層3の一部を溶融硬化させることにより形成されている場合を述べたが、これに限るものではなく、別途に、液体を通さない仕切り用部材をライン状に配設して液体試料が外側に流出しないように構成した試験片の場合にも適用可能である。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2として、実施の形態1の液体試料分析方法における試験片の位置ずれ補正方法について説明する。ただし、以下の位置ずれ補正方法は、流路領域と流出阻止ラインとを横切るように画素を走査する実施の形態1の液体試料分析方法と同時に行う場合に限らず、従来からの一般的な液体試料分析方法においても適応可能である。
図9,図10,図11(a),図11(b),図12,図13,図14は実施の形態2における試験片1とその測定装置を示す。
図20に示した従来例との違いは、試験片1の一部に孔部8(図1参照)等からなる基準マーク23が追加されている点、並びに、基準マーク検出ステップS1−aと試験片位置ずれ補正ステップS1−bが追加されている点である。
また、試験片1のより詳しい構造についても従来の構造である図20と異なっているが、それについては後述する。それ以外の図20と同じ番号の構成については、図20の説明と同じであるので、ここでは説明を省略する。
保持台11の上に配置された試験片1を、光源12で照射し、絞り13、集光レンズ14および撮像素子15からなる光学系で撮影している。画像生成ステップS1に次いで基準マーク検出ステップS1−aでは、画像生成ステップS1において生成された濃淡画像から基準マーク23の位置を検出する。
試験片位置ずれ補正ステップS1−bでは、濃淡画像に対して試験片の位置ずれを補正する画像処理を施すよう構成されている。
この実施の形態の試験片1は図10に示すように構成されている。
試験片1は、展開層3が2本の流出阻止ライン7によって中央の流路領域3aとそれ以外の非流路領域3bに分離されており、さらに、基準マーク23が非流路領域3bに設けられている。この基準マーク23の形成位置は、固定化試薬部6と相対的な位置関係を決めて形成した。具体的には、固定化試薬部6の特定の位置からX軸方向とY軸方向にそれぞれ規定の距離だけ離れた規定の位置に基準マーク23を形成している。
展開層3は、従来例と同様にニトロセルロースの多孔質担体である。支持体2は、ポリエチレンテレフタレートの液体不透過性シートである。展開層3の厚みは0.25mm、支持体2の厚みは0.5mmである。基準マーク23は、展開層3と支持体2を貫く貫通孔で形成されている。
基準マーク23の貫通孔は、COレーザマーカ装置を用いて、COレーザを展開層3の面に対して垂直に一定出力で一定時間照射して、展開層3と支持体2を溶融させることで形成した。この方法で形成した貫通孔3を図11(a),図11(b)に示す。
図11(a)は基準マーク23の断面図である。基準マーク23の直径は、展開層3の部分が約0.6mm、支持体2の部分が約0.3mmとなっていた。これは、展開層3のニトロセルロースが、支持体2のポリエチレンテレフタレートよりも熱により融解しやすい材質であることによる。図11(b)は、この基準マーク23を展開層3の側から見た平面図である。この図のように、基準マーク23は円形の輪郭線が2重に見える。
この基準マーク23を有した試験片1が載置される保持台11は、表面が展開層3と支持体2よりも暗色系に塗装されている。具体的には、展開層3および支持体2は白地のものを使用しており、保持台11の表面に黒色の塗装を施している。
この保持台11に試験片1を配置した状態において、撮像素子15で撮像した濃淡画像では、基準マーク23の部分が図13のように保持台11の黒色に見えることになる。展開層3および支持体2は白地のものを使用しているため、濃淡画像を基準マーク23の周りで切り出すと、図13のように、白黒のコントラストが強い基準マーク23の部分画像が得られる。
基準マーク検出ステップS1−aでは、この部分画像を用いて、濃淡画像上での基準マーク23の位置を表す位置ずれ補正前基準マーク位置を求める。
以下に、位置ずれ補正前基準マーク位置を求める手順について、図12を用いて説明する。
図12は、実施の形態2における、位置ずれ補正前基準マーク位置を求める手順を説明するためのフローチャートである。
ステップa−1において、部分画像を所定の閾値により閾値処理し、2値画像を生成する。図13の部分画像を所定の閾値にて閾値処理すると、図14に示すような2値画像が得られた。ここで、所定の閾値としては、0〜255のレンジに対して、閾値:100を用いた。
ステップa−2において、ステップS1にて生成した2値画像に対し、ラベリング処理を行い、黒画素の連結成分を抽出する。図14の2値画像の例では、黒画素の連結成分は貫通孔に対応する1つの連結成分だけしか存在していないが、場合によっては、展開層3に付着したゴミや撮像素子15のノイズなどの影響によって生じた連結成分が他に存在することがある。
ステップa−3において、抽出した連結成分それぞれの特徴パラメータを調べて貫通孔の特徴に合致する連結成分を1つ抜き出す。連結成分の特徴パラメータとは、面積、円形度、あるいは周囲長などの物体の形状を示す数値である。最も単純な方法としては、貫通孔に対応する黒画素の連結成分の面積がどのくらいになるかを実測しておき、面積の範囲を決定しておけばよい。
次のステップa−4において、貫通孔の連結成分の重心座標を求める。2値画像における重心座標は、連結成分を構成する全ての画素のX座標とY座標のそれぞれの平均値として求めることが出来る。ここで検出した重心座標を基準マーク23の位置ずれ補正前基準マーク位置とする。
以上のステップa−1〜ステップa−4までの手順を経て、基準マーク23の位置ずれ補正前基準マーク位置が決定する。
次に、試験片位置ずれ補正ステップS1−bでは、基準マーク検出ステップS1−aで求めた位置ずれ補正前基準マーク位置を、所定の位置ずれ補正後基準マーク位置と一致するように、画像生成ステップS1で生成される濃淡画像を平行移動することで、試験片1の位置ずれを補正することが出来る。
以上のように、実施の形態2においては試験片1の非流路領域3bに基準マーク23を設けることによって、画像処理による試験片の位置ずれ補正を行い、呈色部判定ステップS2における固定化試薬部6の範囲が正確に認識されるため、測定精度を上げることが出来る。そして、実施の形態1の液体試料分析方法において位置ずれ補正を行うことにより、展開層3の流路幅や呈色部としての固定化試薬部6の試験片幅方向に対する測定範囲を良好に設定でき、さらに、試験片1の位置がずれたとしても位置ずれを補正することができるため、呈色部の測定の信頼性と測定精度を向上させることができる。
また、基準マーク23の形状を、図11に示すような貫通孔とし、さらに保持台11を黒色に着色することで、基準マーク検出ステップS1−aにおける濃淡画像上の基準マークのコントラストを高め、良好な2値画像を得ることが出来、基準マークの検出精度が高くなる。
また、展開層3を、流出阻止ライン7によって流路領域3aとそれ以外の非流路領域3bに分割した構造としたが、本発明を適用可能な構造はこれに限定されない。
(実施の形態3)
図15(a),図15(b),図15(c)はそれぞれ試験片1の別の具体例を示す。
図15(a)に示した試験片1は、実施の形態2の試験片1に見られた支持体2が設けられていない場合で、基準マーク23が展開層3のみを貫く貫通孔であり、さらに、流出阻止ライン7も無いため、展開層3の全体が流路領域となっている点が図10の試験片1とは異なる。
このような構造の試験片1でも、暗色に塗装された保持台11と組み合わせれば、図13に示したような基準マーク23の濃淡画像を得ることが出来るので、本発明が適用できる。
図15(b)に示した試験片1は、実施の形態2の試験片1に見られた流出阻止ライン7が無く、展開層3の全体が流路部となっている点が、図10の試験片1とは異なる。基準マーク23は、展開層3と支持体2との両方を貫く貫通孔となっている。
このような構造の試験片1でも、黒色に塗装された保持台11と組み合わせれば、図13に示したような基準マークの濃淡画像を得ることが出来るので、本発明が適用できる。
図15(c)に示した試験片1は、実施の形態2の試験片1に見られた非流路領域3bが存在しない代わりに、支持体2の一部が露出している点が、図10の試験片1と異なる。
詳しくは、支持体2は、展開層3の判定部2を含む面の反対の面を覆い一部が前記展開層3の近傍で露出した露出部22aを有している。基準マーク23は、支持体2が露出している露出部22aに存在し、支持体2のみを貫く貫通孔となっている。
このような構造の試験片1でも、黒色に塗装された保持台11と組み合わせれば、図13に示したような基準マークの濃淡画像を得ることが出来るので、本発明が適用できる。
ここでは、流出阻止ラインが形成されない試験片を例に説明したが、1または複数対の流出阻止ライン7が形成されていても、同様に適応可能である。
このように、実施の形態1の液体試料分析方法において位置ずれ補正を行うことにより、展開層3の流路幅や呈色部としての固定化試薬部6の試験片幅方向に対する測定範囲を良好に設定でき、さらに、試験片1の位置がずれたとしても位置ずれを補正することができるため、呈色部の測定の信頼性と測定精度を向上させることができる。
(実施の形態4)
図16(a)、図16(b)はそれぞれ試験片1の別の具体例を示す。
図15に示した実施の形態3の試験片1では、基準マーク23の濃淡画像のコントラストを高めるために、保持台11の色を暗色系にしていたが、図16(a)、図16(b)に示す構造の試験片1ならば、保持台11の色に関係なく、図13に示したようなコントラストの高い基準マークの濃淡画像を得ることが出来る。
図16(a)に示した試験片1は、流出防止ライン7が無く、展開層3の全体が流路領域となっており、さらに、支持体2の下に暗色系の具体的には黒色の遮光層28を設けている点が、図10の試験片とは異なる。この場合の基準マーク23の断面図および平面図を図17(a)、図17(b)に示す。基準マーク23は、図17(a)の断面図に示すように、展開層3から支持体2までを貫く孔となっており、図17(b)の平面図に示すように、遮光層28が露出して黒く見えるため、支持台11の塗装色に関係なく、図13に示したような基準マークの濃淡画像を得ることが出来るので、本発明が適用できる。
図16(b)に示した試験片1は、流出防止ライン7が無く、展開層3の全体が流路領域となっており、さらに、支持体2が展開層3の表面色よりも暗色系の遮光層としても作用しており、具体的には黒色になっている点が、図10の試験片と異なる。基準マーク23の断面図および平面図を図18(a)、図18(b)に示す。基準マーク23は、図18(a)の断面図に示すように、展開層3のみを貫く孔となっている。このような構造の試験片では、図18(b)の平面図に示すように、支持体2が露出して黒く見えるため、支持台11の塗装色に関係なく、図13に示したような基準マークの濃淡画像を得ることが出来るので、本発明が適用できる。
ここでは、流出阻止ラインが形成されない試験片を例に説明したが、1または複数対の流出阻止ライン7が形成されていても、同様に適応可能である。
このように、実施の形態1の液体試料分析方法において位置ずれ補正を行うことにより、展開層3の流路幅や呈色部としての固定化試薬部6の試験片幅方向に対する測定範囲を良好に設定でき、さらに、試験片1の位置がずれたとしても位置ずれを補正することができるため、呈色部の測定の信頼性と測定精度を向上させることができる。
(実施の形態5)
図19は試験片1の別の具体例を示す。
実施の形態2においては、基準マーク23は1箇所のみ設け、平行移動のみの位置ずれを補正したが、基準マークを複数箇所に設ければ、平行移動のみならず、回転や拡大・縮小を含む位置ずれを補正することが出来る。
図19は、実施の形態2〜実施の形態4における基準マーク23を複数箇所に設けた場合の試験片1で、図10に示した試験片における基準マーク23の代わりに、4箇所の基準マーク31,32,33,34を設けている。
このように基準マークが複数ある場合には、基準マーク検出ステップS1−aにおいて、それぞれの基準マーク位置を図12のフローチャートで説明した手順によりそれぞれ求め、試験片位置ずれ補正ステップS1−bにおいて、各基準マーク位置が、それぞれの位置ずれ補正前基準マーク位置に対応する所定の位置ずれ補正後基準マーク位置と一致するように、画像生成ステップS1で生成される濃淡画像を平行移動、回転および拡大・縮小することで、試験片1の位置ずれを補正することが出来る。
このような、画像の平行移動、回転、および拡大・縮小は一般にアフィン変換として知られる線形座標変換の処理を濃淡画像に施すことで可能である。
上記の各実施の形態において、保持台11の色は黒、また、展開層3、および支持体2の色は白のものを用いたが、基準マークの中心とそれ以外の領域のコントラストが高くなる色であれば、この組み合わせに限定されない。
また、複数の基準マークを、各基準マークを頂点とする2次元図形が対称軸を持たない図形になるように配置することが好ましい。さらに、各基準マークを頂点とする2次元図形が対称点を持たない図形になるように配置することが好ましい。つまり、展開層の展開方向に平行な中心線あるいは中心点もしくはその両方に対して各基準マークが非対称な位置に形成されることにより、試験片が表裏あるいは前後に不正な装着が行われた場合に検出することができる。
図21(a)、図21(b)は本発明の実施の形態5における非対称の基準マークを備える試験片の構造図であり、図21(a)は表面図、図21(b)は裏面図である。
図21(a)、図21(b)において、基準マーク41,42,43は貫通孔であるため、裏面にも設けられている。
試験片1は、図9の構成図に示すように、保持台11に装着して使用するが、試験片1の前後、裏表、または前後裏表の両方を間違って装着される場合もある。また、試験片1を保持台11に装着するときの挿入位置の深さが適正でない場合もある。
このように、試験片1の装着状態が不正な場合は、正しく測定することが出来ない。
図22は実施の形態5における正しく試験片を装着した状態を示す図、図23は実施の形態5における前後を逆に試験片を装着した状態を示す図、図24は実施の形態5における表裏を逆に試験片を装着した状態を示す図、図25は実施の形態5における前後表裏を逆に試験片を装着した状態を示す図である。
図22に示す画像の装着状態は、正しい装着状態であり、試験片1の前後と表裏が正しく、かつ、挿入位置の深さも適正である。
図23に示す画像の装着状態は、挿入位置の深さは適正であるが、試験片1の前後が逆である。
図24に示す画像の装着状態は、試験片1の表裏が逆であり、挿入位置の深さも深すぎる。
図25に示す画像の装着状態は、試験片1の前後及び表裏が逆であり、挿入位置の深さも深すぎる。
また、画像中の特定の位置・大きさの基準マーク探索範囲10a、10b、及び10cを設ける。基準マーク探索範囲10a〜10cはそれぞれ基準マーク41〜基準マーク43に対応し、試験片1が正しく装着された状態で基準マーク41〜基準マーク43の像が納まっている範囲とする。表裏または前後の装着不良のみを検出する場合には、この基準マーク探索範囲10a〜10cは、試験片1や保持台11の寸法誤差により像の位置がずれることを考慮し、ある程度余裕を持たせた大きさとするのが望ましい。例えば、基準マーク探索範囲の形を矩形とし、その一辺の長さが基準マークの像の直径の2〜3倍になるようにすると良い。
以下に、図22〜図25の装着状態を認識する方法について詳細に説明する。
まず、画像上の基準マーク探索範囲10a〜10c内に、基準マークが存在するかどうかを判定する。基準マークの確認方法は実施の形態2〜4と同様である。
そして、基準マーク探索範囲10a〜10c全ての範囲内に、基準マークが存在していれば、試験片1が正しく装着されていると判断する。図22〜図25のそれぞれの画像に対し、基準マーク探索範囲10a〜10cが存在しているかどうかを判定した結果を図26に示す。図26は実施の形態5における基準マークの識別パターンを示す図である。この結果が示すように、基準マーク探索範囲10a〜10c全ての範囲内に基準マークが存在していると判定されるのは、試験片1の前後、表裏、及び挿入位置の深さが正しく装着された図22の場合だけである。これは、基準マーク41〜基準マーク43を、線対称にも点対称にもならないように配置したためである。
そして、基準マーク探索範囲10a〜10c全ての範囲内に基準マークが存在しておらず、装着不具合があると判断した場合には、クロマトグラフィー測定を中止し、警告等を発する。また、基準マーク探索範囲10a〜10c全ての範囲内に基準マークが存在している場合には、上述の補正処理を実施する。
なお、上記各実施の形態では、基準マーク41〜基準マーク43を貫通孔として作成したが、印刷により作成したものでも良い。印刷の場合には、表面だけでなく、貫通孔としたならば開口部となる裏面の位置にも基準マークを印刷する。
また、ここでは基準マークとして3個を設ける場合を例に説明したが、基準マークを、線対称にも点対称にもならないように配置すればよく、個数は任意である。
このように、実施の形態1の液体試料分析方法において位置ずれ補正を行うことにより、展開層3の流路幅や呈色部としての固定化試薬部6の試験片幅方向に対する測定範囲を良好に設定でき、さらに、試験片1の位置がずれたとしても位置ずれを補正することができるため、呈色部の測定の信頼性と測定精度を向上させることができる。
なお、実施の形態2〜実施の形態5について、実施の形態1と同時に実施する場合について説明したが、呈色部等の位置を認識することなく、試験片の位置ずれ補正のみに用いることも可能である。
本発明にかかる液体試料分析方法は、展開層に対して液体試料が供給され、展開層の流路領域が流出阻止ラインによって区切られている各種の試験片を用いた分析方法に適用可能である。
1 試験片
2 支持体
3 展開層
3a 流路領域
3b 非流路領域
4 添加部
5 標識試薬部
6 固定化試薬部
7 流出阻止ライン
10 液体試料分析装置
10a 基準マーク探索範囲
10b 基準マーク探索範囲
10c 基準マーク探索範囲
11 保持台
12 光源
13 絞り
14 集光レンズ
15 撮像素子
20 試験片
22a 露出部
23 基準マーク
28 遮光部
31 基準マーク
32 基準マーク
33 基準マーク
34 基準マーク
41 基準マーク
42 基準マーク
43 基準マーク

Claims (16)

  1. 液体試料が展開される展開層に、液体試料が前記展開層の流路領域から外部に流出することを阻止する流出阻止ラインが形成され、展開層の流路領域の一部に、試薬が固定化された呈色部が設けられた試験片を用いて、
    試験片に添加された液体試料を展開層の流路領域で展開させ、呈色部の呈色状態を光学的に検出して液体試料中の分析対象物の分析を行う液体試料分析方法であって、
    展開層の流路領域に液体試料が展開されていない状態で、展開層の流路領域と流出阻止ラインとを横切るように試験片を光学的に測定し、この測定データに基づいて、展開層の流路幅を判定することを特徴とする液体試料分析方法。
  2. 試験片を含む画像を撮像素子で撮像し、前記画像の画素を展開層の流路領域と流出阻止ラインとを横切るように走査することで展開層の流路幅を判定することを特徴とする請求項1記載の液体試料分析方法。
  3. 展開層の流路幅判定情報に基づいて、呈色部を測定または呈色部の測定情報を入力することを特徴とする請求項1記載の液体試料分析方法。
  4. 流出阻止ラインが、多孔性担体からなる展開層にレーザ光を照射して展開層の一部を溶融硬化させることにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の液体試料分析方法。
  5. 試験片に添加された液体試料に対してクロマトグラフィーを用いて展開させて測定することを特徴とする請求項1記載の液体試料分析方法。
  6. 前記試験片が、前記呈色部と相対的な位置に前記呈色部を含む面から前記展開層を貫通する孔で形成された基準マークとを備えることを特徴とする請求項1記載の液体試料分析方法。
  7. 前記試験片が、
    前記展開層の前記呈色部を含む面の反対の面を覆う支持体と、
    前記呈色部を含む面から前記展開層および前記支持体を貫通する孔である少なくとも1つの基準マークと
    を備えることを特徴とする請求項1記載の液体試料分析方法。
  8. 前記試験片が、
    前記展開層の前記呈色部を含む面の反対の面を覆い一部が前記展開層の近傍で露出した露出部を含む支持体と、
    前記露出部から前記支持体を貫通する孔である基準マークと
    を備えることを特徴とする請求項1記載の液体試料分析方法。
  9. 前記試験片が、
    前記展開層に直接または支持体を介して貼り合わされ、前記展開層の表面色よりも暗色系の遮光層と、
    前記呈色部を含む面から前記展開層を貫通し前記遮光層の一部を露出させた孔である基準マークと
    を備えることを特徴とする請求項1記載の液体試料分析方法。
  10. 前記基準マークが、レーザ溶融によって形成された、前記呈色部を含む面の断面が円形の孔であることを特徴とする請求項6記載の液体試料分析方法。
  11. 前記基準マークが複数形成され、前記展開層の展開方向に平行な中心線および中心点に対して非対称な位置に配置されることを特徴とする請求項6記載の液体試料分析方法。
  12. 前記基準マークとして、前記貫通孔に代わり、前記貫通孔の開口部となる部分に印刷マークを形成することを特徴とする請求項6記載の液体試料分析方法。
  13. 前記光学的な測定の前に、
    前記試験片の前記呈色部を含む面をイメージセンサで撮像して濃淡画像を生成する画像生成ステップと、
    前記濃淡画像から前記試験片の基準マークの位置を表す位置ずれ補正前基準マーク位置を算出する基準マーク検出ステップと、
    前記位置ずれ補正前基準マーク位置が対応する位置ずれ補正後基準マーク位置と一致するように前記濃淡画像に対し線形座標変換を施すセンサ位置ずれ補正ステップと
    を備えることを特徴とする請求項6記載の液体試料分析方法。
  14. 前記光学的な測定の前に、
    前記試験片の前記呈色部を含む面をイメージセンサで撮像して濃淡画像を生成する画像生成ステップと、
    前記濃淡画像から前記試験片の基準マークの位置を表す位置ずれ補正前基準マーク位置を算出する基準マーク検出ステップと、
    前記位置ずれ補正前基準マーク位置が対応する位置ずれ補正後基準マーク位置と一致するように前記濃淡画像に対し線形座標変換を施すセンサ位置ずれ補正ステップと
    を備えることを特徴とする請求項9記載の液体試料分析方法。
  15. 前記光学的な測定の前に、
    前記試験片の前記呈色部を含む面をイメージセンサで撮像して濃淡画像を生成する画像生成ステップと、
    前記濃淡画像から前記試験片の基準マークの位置を表す位置ずれ補正前基準マーク位置を算出する基準マーク検出ステップと、
    前記位置ずれ補正前基準マーク位置が所定の基準マーク探索範囲内に全て存在するかを確認する装着不良検出ステップと、
    前記装着不良検出ステップにて前記位置ずれ補正前基準マーク位置が所定の基準マーク探索範囲内に1つでも存在しない場合には処理を中止する処置中止ステップと、
    前記装着不良検出ステップにて前記位置ずれ補正前基準マーク位置が所定の基準マーク探索範囲内に全て存在する場合には前記位置ずれ補正前基準マーク位置が対応する位置ずれ補正後基準マーク位置と一致するように前記濃淡画像に対し線形座標変換を施すセンサ位置ずれ補正ステップと
    を備えることを特徴とする請求項11記載の液体試料分析方法。
  16. 前記基準マーク検出ステップは、
    前記濃淡画像を所定の閾値で2値化し、連結成分の重心を前記基準マークの位置ずれ補正前基準マーク位置とすることを特徴とする請求項13記載の液体試料分析方法。
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