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JP5215230B2 - 繊維製品用抗真菌剤組成物 - Google Patents
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JP5215230B2 - 繊維製品用抗真菌剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維製品用抗真菌剤組成物に関する。
真菌類に含まれるカビや酵母は、人の生活環境に密接に存在し、生活環境を悪化させる原因になるだけでなく、人体への影響も懸念される場合がある。一般にカビや酵母は家庭内の湿気の多い場所に汚れとして見出すことができる。例えば、結露しやすい壁や窓枠、特には浴室や洗濯機(洗濯槽)周りの洗濯環境やトイレなどのタイル目地などに限っては、一般家庭において、非常によく観察することができる。これらのカビや酵母は次亜塩素酸塩などの漂白剤で処理することで、漂白する方法が一般的に行われている。一方、最近の生活習慣の変化により、洗濯衣料を室内にて乾燥させる習慣が増えてきている。このような状況において、湿気の多い日などの、乾燥しにくい気象条件が増えてくると、繊維表面にカビや酵母による赤色や黒色の着色汚れが現れる。このような着色汚れは、特にタオル、バスタオルや足拭きマットなどの湿った状況におかれやすいものを中心に見出すことができる。タオルに関して言えば、パイル部分よりも、端の平織り部分に見出しやすい。
一度発生したカビや酵母による着色汚れを除去するためには、塩素系の漂白剤を使用せざるを得ず、その使用は柄物の繊維製品に対する退色の影響が懸念されるため、一度発生したカビや酵母による着色汚れを除去することは困難であり、カビや酵母による着色汚れの発生しにくい環境を作ることが求められる。
一方、工業分野では真菌類が食品や飲料等への汚染だけではなく、施設の劣化の原因ともなっている。このような現状に対し、様々な殺菌剤や抗菌剤が真菌の制御のために使用されている(特許文献1及び2)。特許文献2などのチアゾリン系化合物は家庭用洗浄剤の抗菌・抗カビ剤と配合される場合がある。また、特許文献3や特許文献4にはアルコールにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加させた化合物を防菌防カビ剤として用いることが開示されている。
特開2003−63916号公報 特開2005−314324号公報 特開平5−43405号公報 特開2006−199687号公報
従来の抗真菌剤は、使用可能な剤が限られており、繊維上に発生したカビや酵母の着色汚れに対しての効果が十分でなく、そのため、繊維製品に発生するカビや酵母の着色汚れを繊維の特性を損なうことなく十分に抑制することができなかった。従って、本発明の課題は、安全で使用しやすく、繊維上での抗真菌効果に優れ、繊維製品に発生するカビや酵母の着色汚れを抑制できる繊維製品用抗真菌剤組成物及び繊維製品用抗真菌剤を提供することにある。
本発明では、前記課題を解決するために、下記の(1)〜(4)を提供する。
(1);下記一般式(1)
RO−(EO)n−H (1)
(式中、Rは炭素数12の直鎖のアルキル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、nは4又は5の整数を示す。)
で表される化合物(A)を含有する、繊維製品用抗真菌剤組成物。
(2);更に、陽イオン界面活性剤(B)を含有する前記(1)記載の繊維製品用抗真菌剤組成物。
(3);化合物(A)の濃度が10ppm以上、100,000ppm以下である前記(1)又は(2)に記載の繊維製品用抗真菌剤組成物を繊維製品に接触させる繊維製品の真菌抑制方法。
(4);下記一般式(1)
RO−(EO)n−H (1)
(式中、Rは炭素数12の直鎖のアルキル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、nは4又は5の整数を示す。)
で表される化合物(A)からなる、繊維製品用抗真菌剤。
本発明の繊維製品用抗真菌剤組成物によれば、繊維製品のカビや酵母をより安全かつ広範に抑制することができ、繊維の特性を損なうことなく繊維製品に発生するカビや酵母の着色汚れを十分に抑制でき、快適で安全な環境を提供することができる。
本発明の繊維製品用抗真菌剤組成物の有効成分(A)は、繊維製品に対して効果的な抗真菌剤として用いることができ、一般式(1)
RO−(EO)n−H (1)
で表される化合物であり、Rは炭素数12の直鎖のアルキル基、EOはエチレンオキシ基、そしてnは4又は5の整数である。具体的には、炭素数12のアルコールのエチレンオキサイド4モル付加物、炭素数12のアルコールのエチレンオキサイド5モル付加物が挙げられ、炭素数12のアルコールとしてはラウリルアルコールが挙げられる。本発明では、ラウリルアルコール由来の直鎖1級アルコールにエチレンオキシドが5モル付加したもの、すなわちペンタオキシエチレンラウリルエーテルが最も抗真菌効果、特には抗カビ効果が高い。
本発明において化合物(A)は、十分な繊維製品の抗真菌効果を発揮できる濃度で使用される。使用時の化合物(A)の濃度は、10ppm以上、更には20ppm以上が好ましく、また、経済性と効果の観点から上限値は、100,000ppm以下、更には10,000ppm以下、特には1,000ppm以下が好ましい。
本発明の繊維製品用抗真菌剤組成物は、上記の如く、使用時に十分な抗真菌効果が得られる濃度、好ましくは10ppm以上で、化合物(A)が存在すればよいので、その濃度の溶液ないしゲルを用いて直接繊維製品を処理してもよく、スプレー噴霧器などで塗布してもよい。また、化合物(A)は、希釈を前提とした、製品に配合してもよく、その場合の化合物(A)の濃度は、製品の使用時の希釈率によって異なる。下限値は、希釈後の濃度が前記の下限値以上になるように設計され、上限は流動性などの使用勝手や他の成分との相関性を考慮して設計される。例えば洗剤や柔軟剤に配合する場合は、該剤中の化合物(A)の濃度は、希釈の程度を考慮して、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、最も好ましくは0.5質量%以上であり、好ましくは10質量%以下である。
本発明の組成物は、液体組成物であることが好ましく、化合物(A)の水溶液でもよいし、界面活性剤を用いて乳化、分散又は可溶化系としてもよいし、有機溶剤を用いて有機溶剤溶液としてもよい。
本発明では、(B)成分として陽イオン界面活性剤を併用することにより、更に抗真菌効果が向上する。
陽イオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム型界面活性剤及び/又は3級アミン型界面活性剤が好ましく、更にはエーテル結合、(ポリ)オキシアルキレン基、エステル基、又はアミド基で分断されていてもよい炭素数が6〜22の炭化水素基を1つ有する第4級アンモニウム型界面活性剤及び/又は3級アミン型界面活性剤が好ましい。具体的には、下記一般式(2)で表される第4級アンモニウム塩〔以下、(B1)成分という〕が好ましい。
Figure 0005215230
(式中、R1は炭素数6〜22の炭化水素基、好ましくは直鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、R1中に−(AO)s−を含んでも良い。AOは、オキシエチレン基又はオキシプロピレン基であり、sはAOの平均付加モル数を表し0.1〜10であり、R2、R3、R4は、それぞれ独立にメチル基、エチル基、ベンジル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、Xはハロゲン原子、CH3SO4又はCH3CH2SO4である。)
(B1)成分の陽イオン界面活性剤としては、例えば下記(B1−1)〜(B1−4)が使用できるが、(B1−1)、(B1−3)から選ばれる化合物を含有することがより好ましい。(B1−1)を含有する場合(B1)成分中の50質量%以上、特には60質量%を占めることが最も好ましい。一般式(B1)の第4級アンモニウム塩は、R1の炭素数は8〜20が好ましく、10〜18がより好ましく、10〜16が最も好ましい。
(B1−1)R1が炭素数6〜22の直鎖アルキル基であり、R2〜R4がそれぞれ炭素数1〜3のアルキル基であるアンモニウム塩。
(B1−2)R1が炭素数6〜22の分岐アルキル基であり、R2〜R4がそれぞれ炭素数1〜3のアルキル基であるアンモニウム塩。
(B1−3)R1が炭素数6〜22の直鎖アルキル基であり、R2がベンジル基であり、R3及びR4が炭素数1〜3のアルキル基であるアンモニウム塩。
(B1−4)R1が炭素数6〜22の直鎖アルキル基であり、R1中に−(AO)s−を含み、sが1〜5であり、R2〜R4がそれぞれ炭素数1〜3のアルキル基であるアンモニウム塩。
本発明において(B)成分は、抗真菌効果を発揮できる濃度として、使用時の濃度として1ppm以上、好ましくは10ppm以上、より好ましくは50ppm以上存在すればよいが、経済性と効果の観点から使用時の濃度として、10,000ppm以下、更に1,000ppm以下が好ましく、より更に100ppm以下が好ましい。本発明では、前記(A)成分の濃度に伴って、(B)成分を含有する該組成物を繊維製品と接触させるのが好ましい。
また化合物(A)と(B)成分の質量比は、(A)/(B)=1/1000〜100/1が好ましく、1/100〜10/1がより好ましく、1/20〜1/1が最も好ましい。
本発明の組成物には、化合物(A)を水系中に安定に存在させるために、化合物(A)及び(B)成分以外の界面活性剤[以下(C)成分という場合がある。]を配合することができる。更に乳化・分散・可溶化性能の観点、低刺激性の観点から、陰イオン界面活性剤及び/又は非イオン界面活性剤を用いることが好ましい。なお下記表現において“(ポリ)”はポリを含む場合と含まない場合の化合物を意味するものとする。
陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(オキシエチレンの平均付加モル数は1〜4)、(ポリ)オキシプロピレン−ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(オキシプロピレンの平均付加モル数は0.2〜2でありオキシエチレンの平均付加モル数は1〜4)、(ポリ)オキシプロピレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(オキシプロピレンの平均付加モル数は0.2〜2)、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸塩(石けん)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩等が挙げられ、中でもアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、(ポリ)オキシプロピレ−ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩を用いることがより好ましい。
非イオン界面活性剤としては、化合物(A)を除く化合物を挙げることができるが、併用する場合、化合物(A)の効果を低下させる場合があり、十分注意を有する。(C)成分の非イオン界面活性剤として、化合物(A)を除くポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレン・ポリオキシエチレン(ブロック又はランダム)アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル等の1価アルコール誘導体型非イオン界面活性剤、(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド等の多価アルコール誘導体型非イオン界面活性剤等が挙げることができる。
界面活性剤は単独で、あるいはより乳化・分散・可溶化性能を高めるために2種以上を組み合わせて用いることができる。
(C)成分の濃度は、化合物(A)及び(B)成分の抗真菌効果への影響を考慮すると、使用時に好ましくは10ppm以上、より好ましくは50ppm以上、最も好ましくは100ppm以上であり、好ましくは100,000ppm以下、より好ましくは10,000ppm以下、特に好ましくは1,000ppm以下の濃度で系内(繊維製品と接触させる組成物等)に存在させて繊維製品に接触させるのが好ましい。(C)成分と、化合物(A)及び(B)成分との質量比は、[(A)+(B)]/(C)で1/100以上、が好ましく、1/10以上がより好ましい。
また本発明の組成物では、より優れた抗真菌効果を得る上で、(C)成分として、アルキル基又はアルケニル基の炭素数が8〜22であって、オキシアルキレン基の炭素数が2〜4である(A)成分以外のポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル[以下(C’)という場合がある]を含有する場合は、(A)/[(A)+(C’)]の質量比が1/20以上、好ましくは1/10以上、より好ましくは1/5以上であり、上限は1/1未満であることが望ましい。
化合物(A)を有機溶剤溶液とするための有機溶剤は特に限定されないが、例えばアルコール類としては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、低分子量ポリエチレングリコール、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、低分子量ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどが挙げられ、中でもエタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、低分子量ポリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールが好ましい。炭化水素類としては、ヘキサン、オクタン、流動パラフィン、シクロヘキサン、ベンゼン等が挙げられる。エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、オクタン酸メチル、動植物由来油脂などが挙げられる。さらに極性非プロトン溶剤としては、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミドが挙げられ、中でもジメチルスルホキシドが好ましい。
有機溶剤は単独で、あるいはより分散・可溶化・安定性能を高めるために2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、(C)成分の界面活性剤と有機溶剤を組み合わせて使用することもできる。
さらに、本発明の繊維製品用抗真菌剤組成物は他の抗真菌剤、防カビ剤、殺菌剤、抗菌剤、防腐剤等を併用することも可能である。
上記の他の抗真菌剤、防カビ剤、殺菌剤、抗菌剤、および防腐剤等は特に限定されないが、イミダゾールやベンゾイミダゾールなどのイミダゾール類、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸ポリヘキサメチレンビグアニジンなどのビクアニド類、イソプロピルメチルフェノールなどのフェノール類、トリクロサン、トリクロロカルバニリドなどのカルバニリド類、、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、フェノキシエタノールなどのアルコール類、イソチアゾリンやイソチアゾロンなどのチアゾリン化合物、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチルなどのパラベン類、安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、デヒドロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、クエン酸、コハク酸、酢酸などの有機酸およびその塩、ポリリジンなどのカチオンポリマー、抗菌香料、およびカテキン類、天然精油、バクテリオシンなどの天然由来の抗菌抗カビ剤等が挙げられる。
本発明の繊維製品用抗真菌剤組成物には、その粘度を上昇させて対象物への付着性を向上させるために、増粘剤を用いることも可能である。
更に、本発明の繊維製品用抗真菌剤組成物には金属イオン封鎖剤を加えてもよい。該金属イオン封鎖剤としては特に限定されないが、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、コハク酸、サリチル酸、シュウ酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、トリポリリン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、ポリアクリル酸、アクリル酸/マレイン酸共重合物及びそれらの塩が挙げられる。
本発明の繊維製品用抗真菌剤組成物は液状の他、ゲル、ペースト、クリーム、粉末、タブレット、など、用途に応じて様々な形態をとることが可能である。特には液状ないしゲル状であることが好ましい。
本発明の繊維製品用抗真菌剤組成物は、洗剤や柔軟剤に配合することができるが、本組成物を直接繊維製品に適用(塗布、噴霧、浸漬等)することで抗真菌効果を付与してもよい。例えば、化合物(A)、更に(B)成分、(C)成分、溶剤、香料成分などを含有する水溶液として用いることができる。該水溶液の具体的な濃度としては、化合物(A)が0.001〜1質量%、(B)成分が0.0001〜1質量%、(C)成分が1〜90質量%、溶剤が5〜40質量%、香料、例えば消臭性香料が0.01〜1質量%であることが好ましく、残部は水である。かかる水溶液からなる繊維製品用抗真菌剤組成物を手動式スプレーヤー付き容器に充填した、繊維製品用抗真菌剤物品とすることもできる。すなわち、本発明の繊維製品用抗真菌剤組成物は、スプレー剤として用いられることが好ましい。
本発明の繊維製品用抗真菌剤組成物は、繊維製品に用いることが好ましく、繊維製品は布帛から衣料までカビ、酵母などの真菌の発生が懸念される繊維製品に使用することができる。
本発明の繊維製品用抗真菌剤組成物は、該組成物を繊維製品に接触させる、繊維製品のカビ、酵母などの真菌生長抑制方法に使用できる。すなわち、化合物(A)を10ppm以上、100,000ppm以下で含有し、好ましくは更に(B)成分を含有し、より好ましくは更に(C)成分を含有する、繊維製品用抗真菌剤組成物を繊維製品に接触させる繊維製品の真菌抑制方法として使用できる。本発明の組成物を対象となる繊維製品と接触させる方法は限定されないが、繊維製品に本発明の組成物を付着させたり、塗り付けたりすることが可能である。具体的な例としては、本発明の組成物を一定量溜めて真菌が存在し得る繊維製品を浸漬して使用する方法、繊維製品の処理箇所が広範に亘る場合には、前記したようなスプレー機器を用いてミストを吹き付けたり、発泡機を用いて泡状にしたものを吹き付けたりする方法が挙げられる。また、本発明の組成物を流したり、はけ等により塗布してもよい。その他、タオルなどに本発明の組成物を含浸させて、拭いても良い。
本発明の組成物及び方法は、特に、衣類や洗濯環境にて多く見出され、繊維に生育し着色汚れを形成させることがある細胞表層に色を持つ真菌である黒色真菌(黒色酵母・黒色カビ)、あるいは赤色酵母などの生長抑制に使用できるものである。たとえば、黒色真菌としては、不完全菌として、Scolecobasidium属、Alternaria属、Fusarium属、Ochroconis属、Phoma属、Annellophora属、Bipolaris属、Curvilaria属、Exosporium属、Phialomyces属、Zygosporium属、Wallemia属、Thielaviopsis属、Stephanosporium属、IsthmosporavConiosporium属等、子嚢菌では、Piedraia属等、あるいは、酵母形態をとる黒色酵母、すなわち担子菌として、Moniliella属、真正子嚢菌として、Aureobasidium属、Hormonema属、Hortaea属、Botryomyces属、Phaeotheca属、Sarcinomyces属、Exophiala属、Phialophora属、Rhinocladiella属、Phaeococcomyces属等、ならびにその近縁種として、Cladosporium属、Cladophialophora属、Fonsecaea属、Ramichloridium属などが挙げられ、また赤色酵母としては、Rhodotorula属、Rhodosporidium属、Paffia属などが挙げられる。
これら、黒色真菌(黒色酵母・黒色カビ)、あるいは赤色酵母のうち特に住環境に多く検出され、また繊維に付着し繁殖し易く、除去が困難な真菌である、Cladosporium属、Exophiala属、Phialophora属、Phoma属、Scolecobasidium属、Ochroconis属、Aureobasidium属に対して本発明の抗真菌剤組成物は効果的である。
(1)配合成分
・化合物A−1:ペンタオキシエチレンラウリルエーテル〔一般式(1)中のR=炭素数12の直鎖アルキル基、n=5の化合物、NIKKOL BL−5SY(製品名)、日光ケミカルズ(株)製〕
・化合物B−1:ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド〔東京化成工業(株)製〕
・化合物C−1:オクタオキシエチレンラウリルエーテル〔一般式(1)中のR=炭素数12の直鎖アルキル基、n=8の化合物、NIKKOL BL−8SY(製品名)、日光ケミカルズ(株)製〕
・化合物C−2:ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンモノアルキルエーテル〔炭素数10〜14の1級アルコールにエチレンオキサイドを平均18モル、プロピレンオキサイドを平均2モル付加させたもの。反応物中に化合物(A)は確認されなかった。〕
・化合物C−3:ミリスチン酸ナトリウム〔和光純薬工業(株)製〕
(2)使用菌種
Cladosporium cladosporioides NBRC6348
Exophiala mansonii NBRC5982
Aureobasidium pullulans NBRC107016
(3)評価(布に対する抗真菌効果の評価)
(3−1)真菌懸濁液の調製
供試菌をポテト・デキストロース寒天培地(和光純薬工業)(クロラムフェニコール50mg/Lを含む)に上記菌を接種、25℃にて1〜2週間(真菌によって異なる)培養し、これを前培養プレートとした。前培養プレートに0.5%Tween80を添加した生理食塩水を加えコンラージでコロニー表面を掻き取って得られた菌懸濁液を約104CFU/mLに調製する。
(3−2)布上への真菌供与方法
3cm×3cmに裁断した綿メリヤス布をいれた容器に上記菌懸濁液を一定量入れ、振とう機で10分間120rpm攪拌して布に菌を付着させる。
(3−3)真菌付着布の処理方法
表1〜3に示す繊維製品用抗真菌剤組成物(残部は水である)の50mlに、上記(3−2)で菌を付着させた布2枚を加え、25℃(組成物温度)で15分間200rpm攪拌後、滅菌水にて5分間2回濯いだ後、布を乾燥させた。なお抗真菌剤組成物による処理を行わずに滅菌水で濯いだものをコントロールとする。
(3−4)真菌処理布の培養及び評価方法
2分の1濃度のポテト・デキストロース培地(和光純薬工業)(クロラムフェニコール50mg/Lを含む)500μLを上記布に添加する。滅菌した容器中で25℃の培養庫で加湿培養を行う。約1週間培養(コントロールに真菌が十分に生育する程度)を行い、布上での真菌の生育により生じた着色の範囲をコントロールと目視で比較し、下記評価基準に従って抗真菌効果を判定した。結果を表1〜3に示す。表1にはCladosporium cladosporioides NBRC6348に対する抗真菌効果を、表2にはExophiala mansonii NBRC5982に対する抗真菌効果を、表3にはAureobasidium pullulans NBRC107016に対する抗真菌効果を、それぞれ示した。
◎ コントロールに対して真菌による着色汚れが9割以上減少している。
○ コントロールに対して真菌による着色汚れが8割以上9割未満減少している。
△ コントロールに対して真菌による着色汚れが5割以上8割未満減少している。
× コントロールに対して真菌による着色汚れが5割未満減少している。
Figure 0005215230
Figure 0005215230
Figure 0005215230

Claims (4)

  1. 一般式(1)
    RO−(EO)n−H (1)
    (式中、Rは炭素数12の直鎖のアルキル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、nは4又は5の整数を示す。)
    で表される化合物(A)を含有する、繊維製品用抗真菌剤組成物。
  2. 更に、陽イオン界面活性剤(B)を含有する請求項1記載の繊維製品用抗真菌剤組成物。
  3. 一般式(1)
    RO−(EO) n −H (1)
    (式中、Rは炭素数12の直鎖のアルキル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、nは4又は5の整数を示す。)
    で表される化合物(A)10ppm以上、100,000ppm以下の濃度で含有する繊維製品用抗真菌剤組成物を繊維製品に接触させる繊維製品の真菌抑制方法。
  4. 前記繊維製品用抗真菌剤組成物が、更に、陽イオン界面活性剤(B)を含有する請求項3記載の繊維製品の真菌抑制方法。
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