JP5215480B2 - ウエットスーツ - Google Patents
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Description
本発明は、ウエットスーツに関するものである。特に、サーフィン、ウィンドサーフィン、ダイビング等のマリンスポーツで使用される場合に好適なウエットスーツに関するものである。
ウエットスーツには各種の型が用意されており、代表的な型としては全身を覆う上下一体型のフルスーツ型が挙げられる。ウエットスーツは、可撓性を備えた素材から形成されているので、比較的体に密着してスーツ内に水、あるいは海水が浸入し難い。従って、快適にサーフィン等のマリンスポーツを楽しむことができる。
ウエットスーツは、着用者の身体によくフィットするように適切なサイズのものが選択されることが好ましい。ウエットスーツのサイズが適切でないと身体の動きに応じて水が浸入して、保温性が大きく損なわれてしまうからである。従って、ウエットスーツは、いわゆるオーダーメイドによって提供される場合が多い。着用者の身体の各部が採寸されて、着用者の体型に合ったウエットスーツを提供することができるからである。
しかしながら、オーダーメイドは製造コストが嵩んでしまうので、ウエットスーツが高価になってしまう。そこで、例えば体幹のサイズを、標準体型用、やせ形体型用、および太め体型用等の複数のタイプに分類して、それらのタイプに応じたウエットスーツをレディメイドによって量産するようにすると、製造コストを下げることができる。そうすると、比較的安価に着用者に提供することができる。
特許文献1には、体型が異なる場合であっても、比較的着用者の体にフィットするように工夫が施されたウエットスーツが記載されている。特許文献1に記載されているウエットスーツは、脇に所定の脇マチが設けられているので、ある程度体型が異なっていても、脇が緩むことなく比較的着用者の体にフィットする。つまり、脇については十分な密着性が得られる。そうすると、ウエットスーツの脇周りのサイズが着用者の脇周りと若干異なっていても、十分に着用者の体にフィットすることになる。
特許文献1に記載されているウエットスーツは、脇周りに工夫が施されており、比較的いろいろな体型の人にフィットさせることはできる。従って、ウエットスーツがレディメイドによって提供されてもある程度体幹にフィットするようにはできる。しかしながら問題点も見受けられる。具体的には、袖丈や裾丈に関して問題が見受けられる。すなわち腕の長さや足の長さには個人差があるが、特許文献1に記載のウエットスーツは、袖丈や裾丈について格別に考慮されていない。従って、体幹に合わせて標準体型用、やせ形体型用、および太め体型用等のウエットスーツが用意されていても、袖丈や裾丈は合わない場合も多い。袖丈や裾丈が異なる色々なウエットスーツを複数種類用意するようにしてもよいが、異なる体幹のサイズと組み合わせると、膨大な種類が必要になってしまう。そうすると、在庫も大量に必要になりコストが嵩む。
ウエットスーツの袖丈や裾丈を予め長く形成しておき、着用者の手足の長さに合わせて袖部や裾部を切断する方法も考えられる。この方法を検討してみる。従来のウエットスーツの袖部50は、図3に示されているように、縫い目51によって縫製されており、その先端部分にはほつれ止52が施されている。縫製糸がほつれないようにするためであり、このようなほつれ止52は先端の1箇所にのみ設けられている。従って袖丈を短くするために袖部50を切断すると、図3(b)に示されているように、切断部分にはほつれ止めが無くなってしまう。そうすると、縫い目51にほつれ53が生じて生地が分離してしまう。切断部分の径に関しても問題が認められる。手首は、腕の他の部分に比べて小径になっているので、袖部50は先端部分に向かって小径に形成されている。つまり、図3(a)に示されているように、袖部50の先端部分の径L2'は、肘近傍の径L3'よりも小さくなっている。従って、切断面の径L4'は、切断前の先端部分の径L2'よりも大きくなってしまう。そうすると、袖部50の切断された部分は、手首に十分にフィットしなくなるので、水が浸入し易くなってしまう。つまり、袖部や裾部を切断してサイズを調整する場合には、切断部分から縫い目がほつれてしまうし、手首の密着性が損なわれて水が浸入しやくなってしまい、ウエットスーツとしての機能を発揮できなくなってしまう。つまり単純に袖部や裾部を切断して袖丈や裾丈を調整するようにしても、問題が生じる。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、大量に生産して安価に提供できるレディメイドのウエットスーツでありながら、着用者の手足の長さに適合するウエットスーツを提供することを目的としている。具体的には、着用者の手足の長さに合わせて袖丈や裾丈を調整することができ、かつ、そのように調整されても袖部や裾部からの水の浸入を十分に抑制することができるウエットスーツを提供することを目的としている。
本発明の上記目的は、ウエットスーツの袖または裾の先端部を所定の長さに渡って径が一定の円筒状に形成し、この先端部の縫製された部分に対して、複数箇所にほつれ防止用のほつれ防止縫いを施すことにより達成される。
すなわち、請求項1に記載の発明は、所定の生地から縫製されて手首が通されるようになっている袖部を備えたウエットスーツにおいて、縫い目を横切るように所定幅で縫われたほつれ止加工が前記袖部の先端部近傍の縫製部分に長手方向に渡って複数箇所に施され、それによって前記袖部が着用者の腕の長さに合わせて切断されても切断部分からのほつれの進行が抑制されていることを特徴とするウエットスーツとして構成される。
請求項2に記載の発明は、所定の生地から縫製されて足首が通されるようになっている裾部を備えたウエットスーツにおいて、縫い目を横切るように所定幅で縫われたほつれ止加工が前記裾部の先端部近傍の縫製部分に長手方向に渡って複数箇所に施され、それによって前記裾部が着用者の足の長さに合わせて切断されても切断部分からのほつれの進行が抑制されていることを特徴とするウエットスーツとして構成される。
請求項2に記載の発明は、所定の生地から縫製されて足首が通されるようになっている裾部を備えたウエットスーツにおいて、縫い目を横切るように所定幅で縫われたほつれ止加工が前記裾部の先端部近傍の縫製部分に長手方向に渡って複数箇所に施され、それによって前記裾部が着用者の足の長さに合わせて切断されても切断部分からのほつれの進行が抑制されていることを特徴とするウエットスーツとして構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のウエットスーツにおいて、前記ほつれ止め縫いが施されている先端部近傍は、径が一定に形成されていることを特徴とするウエットスーツとして構成される。
本発明によれば、ウエットスーツの袖部または裾部の先端部の所定の長さの縫製部には、複数箇所にほつれ防止加工が施されているので、ほつれ防止加工が施された複数箇所のうち、任意の隣り合う2箇所の間で切断することができる。このように切断してもほつれ防止加工によって、縫い糸のほつれの進行は抑制される。すなわち、実質的に縫い糸のほつれが生じることはなく生地は分離しない。また、袖部または裾部の先端部は径が一定に形成されているので、切断された袖口や裾口の径は一定であることが保障される。つまり、袖部や裾部を切断しても、袖部や裾部は手首や足首に適切に密着して水の浸入が抑制されることが保障されている。そうすると、着用者の手足の長さに合わせて袖丈や裾丈のサイズを調整することができる。したがって、体幹のサイズに応じた数種類のタイプのウエットスーツを用意し、これらの袖部や裾部を長めに製造しておけば、ほとんどの着用者の体型にフィットさせることができる。従ってレディーメイドによって各人の体型にフィットするウエットスーツを安価に提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態に係るウエットスーツ10は、図1に示されているように、首から下の全身を被覆する上下一体型のスーツである。本実施の形態に係るウエットスーツ10も、従来周知のウエットスーツと同様に色々な生地から製造することができるが、本実施の形態においては、伸縮性と弾力性に富むクロロプレンゴム製の生地から製造されている。また生地の厚さについても色々な厚さにすることができるが、本実施の形態に係るウエットスーツ10はサーフィン用の3mm程度の厚さの生地から構成されている。
ウエットスーツ10は、縫製糸が生地の裏面に貫通しない、いわゆる掬い縫いによる縫製方法、生地の裏面に貫通する縫製方法等、色々な縫製方法によって縫製することができる。本実施の形態においては生地の裏面に貫通する縫製方法によって縫製され、しっかりと生地が縫い合わせられている。従って手足を通すようになっている筒部15、15、すなわち袖部11、11および裾部12、12も、この縫製方法によって縫製されている。
本実施の形態に係るウエットスーツの袖部11について説明する。袖部11の先端部13は、図2の(a)に示されているように、所定の長さだけ径L1が一定の円筒状に形成されている。袖部11の長さと先端部13の長さは適宜選定され、着用者の腕の長さが異なっていても袖丈を調整できるようになっている。具体的には、先端部13を除いた袖部11の長さは若干短めに、先端部13を含めた袖部11全体の長さは若干長めになるように形成されており、後で説明するように先端部13を着用者の腕の長さに合わせて切断して袖丈を調整できるようになっている。
本実施の形態においては、袖部11の先端部13には、ほつれ防止加工が施されている。より詳しく説明すると、クロロプレンゴム製の生地が縫製されて袖部11が形成されているので、袖部11には長手方向に縫い目20が形成されている。この縫い目20を横切る所定幅の縫い目、すなわちほつれ止め21、21、…が、袖部11の先端部13に複数箇所施されている。従って、ほつれ止21、21、…の縫い目は、縫い目20と直交している。あるいは、ほつれ止め21、21、…の縫い目は、袖口と平行になっている。このようなほつれ止21、21、…は、密に設けられていてもよいし、ある程度間隔を空けて設けられていてもよい。また、等間隔に設けられていてもよいし、任意の間隔で設けられていてもよい。
本実施の形態に係るウエットスーツ10においては、図に詳しく示されていないが、裾部12、12も袖部11、11と同様に構成されている。すなわち、裾部12、12の所定の長さの先端部14、14も、径が一定の円筒状に形成されている。そして先端部14、14における縫い目にも、その長手方向に渡って、縫い目に直交するように複数個のほつれ止が施されている。
本実施の形態に係るウエットスーツ10の作用を説明する。ウエットスーツ10の袖部11を、図2の(b)に示されているように、着用者の腕の長さに合わせて切断する。先端部13は径L1が一定の円筒状に形成されているので、切断部分の径L1も切断前の先端部の径L1と同じ大きさになる。したがって、着用された場合に着用者の手首近傍に密着するので水の浸入を防止できる。そしてウエットスーツの袖部11は可撓性を備えた素材から構成されていて弾力性があり伸張するので、袖口の径が比較的小さい場合であっても手首を締めつけることはなく、着用者は快適にウエットスーツ10を着用することができる。このような袖部11の先端部13には、ほつれ止21、21、…が複数個所に施されているので、先端部13の任意の箇所で切断しても、ほつれは進行しない。裾部12も袖部11と同様に着用者の足の長さに合わせて先端部14を切断する。裾部12の先端部14も径が一定に形成されているので、切断部分の径も大きくならず、着用者の足首に密着する。すなわち足首から水が侵入することはない。そして、ほつれ止が施されているので、切断部分からほつれは進行しない。
本実施の形態に係るウエットスーツ10は色々な変形が可能である。例えば、ウエットスーツ10の素材はクロロプレンゴム製であるとして説明したが、海水の浸入を防止でき、保温性に優れ、可撓性を備えた素材であればどのような素材から構成されていてもよい。また縫製方法についても変形が可能であり、縫製糸が生地の裏面に貫通しない掬い縫いによる縫製方法から縫製されていてもよい。そして、ほつれ止は、縫製部分の縫い目に直交するように縫われているように説明したが、縫製部分の縫い目に対して斜めになるように縫われていてもよく、さらには互いにX字状に交差する一対の縫い目によって縫われていてもよい。また、袖部と裾部のいずれか一方、例えば裾部だけが長さを調整できるようになっていてもよく、このような例として、半袖タイプのウエットスーツを挙げることができる。
10 ウエットスーツ
11 袖部
12 裾部
13 袖部の先端部
14 裾部の先端部
20 縫い目
21 ほつれ止
11 袖部
12 裾部
13 袖部の先端部
14 裾部の先端部
20 縫い目
21 ほつれ止
Claims (3)
- 所定の生地から縫製されて手首が通されるようになっている袖部を備えたウエットスーツにおいて、
縫い目を横切るように所定幅で縫われたほつれ止加工が前記袖部の先端部近傍の縫製部分に長手方向に渡って複数箇所に施され、それによって前記袖部が着用者の腕の長さに合わせて切断されても切断部分からのほつれの進行が抑制されていることを特徴とするウエットスーツ。 - 所定の生地から縫製されて足首が通されるようになっている裾部を備えたウエットスーツにおいて、
縫い目を横切るように所定幅で縫われたほつれ止加工が前記裾部の先端部近傍の縫製部分に長手方向に渡って複数箇所に施され、それによって前記裾部が着用者の足の長さに合わせて切断されても切断部分からのほつれの進行が抑制されていることを特徴とするウエットスーツ。 - 請求項1または2に記載のウエットスーツにおいて、前記ほつれ止め縫いが施されている先端部近傍は、径が一定に形成されていることを特徴とするウエットスーツ。
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