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JP5223622B2 - 計測器保持冶具、計測器の設置方法 - Google Patents
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計測器保持冶具、計測器の設置方法 Download PDF

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本発明は、例えば、AEセンサなどの計測器を地盤に掘削された孔の内周面に当接した状態で保持するための計測器保持冶具に関する。
トンネルなどを構築するために地盤を掘削すると、地盤内では応力の再配分等が生じ、新たな亀裂が発生したり、亀裂が進行したりして、地盤内の密着性の低下や開口が発生する(本願において、かかる現象を「ゆるみ」という)。このように地盤内において応力の再配分が生じると、地盤内に蓄えられていたひずみエネルギーが解放され、アコースティック・エミッション(Acoustic Emission:以下、AEという。)が発生する。従来より、このようなAEを観測することにより、地盤のゆるみの発生を検知することが行われている。
ここで、AEを観測するためのAEセンサは地盤内の振動を検知可能な状態で地盤内に配置しなければならない。このため、従来は、地盤に掘削孔を形成し、この掘削孔内に計測器を配置した後、モルタル等を掘削孔内に充填し、計測器を固定する方法(以下、埋殺し方法という)が用いられている。
また、本願出願人らは、AEセンサを外周に向かって突出させるためのエアシリンダを備えたAEセンサの配置用冶具を用いて、配置用冶具を地盤に形成された掘削孔内に挿入し、エアコンプレッサーによりエアシリンダにガスを送り込むことにより、AEセンサを掘削孔の内周面に当接させる方法を提案している(例えば、特許文献1参照)。
特許第3161976号公報
しかしながら、上記の埋殺し方法では、トンネルなどの構築が完了した後、AEセンサを回収し、再利用することができない。このため、高価なAEセンサが施工のたびに必要となり、コスト高になるという問題がある。
また、エアシリンダを備えた配置用冶具を用いる方法では、長期間に亘って測定を行う場合には、エアシリンダにガスを送り込んだ状態を保たなければならない。しかしながら、エアコンプレッサーによりエアシリンダにガスを送り込んだ状態を保とうとしても、完全な気密状態とすることはできず、ガスが抜け出てしまう。このため、時間が経過するとAEセンサを押圧する力が弱くなってしまうという問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、測定後に計測器を回収することができ、長期間の測定にも適した計測器を掘削孔内に保持する方法を提供することである。
本発明の計測器保持冶具は、岩盤に掘削された掘削孔内に計測器を配置するための計測器保持冶具であって、筒状に形成され、側面に内部空間と連通する開口が形成された冶具本体と、前記計測器が取り付けられ、前記冶具本体の内部空間の前記開口に対応する位置に配置された台座部と、前記計測器が前記冶具本体の開口から突出するように前記台座部を押圧する押圧手段と、前記台座部の前記冶具本体の軸方向両側に配置され、圧力が供給されることで、前記台座部から離間する方向にロッドが移動する一対のシリンダと、一端が前記台座部に、他端が前記一対のシリンダのロッドに夫々回動自在に接続された一対の接続部材と、を備え、前記計測器が前記冶具本体の開口から突出した状態において、前記接続部材は、前記ロッドとの接続部よりも、前記台座部との接続部の方が前記開口側となるように前記冶具本体の軸方向に対して傾斜していることを特徴とする。
上記の計測器保持冶具において、前記冶具本体は外周に向かって突出し、その先端にガイドローラーが取り付けられたガイド部を備えてもよい。
また、前記シリンダは、常時は、ロッドが進出した状態であり、圧力が供給されることでロッドが退行する油圧シリンダ又は気圧シリンダからなり、前記冶具本体の内部空間に前記ロッドが前記台座部側に位置するように取り付けられていてもよい。
また、本発明の計測器の設置方法は、上記の計測器保持冶具を用いて計測器を掘削孔内に設置する方法であって、前記計測器保持冶具の前記台座部に前記計測器を取り付けておき、前記シリンダに圧力を供給した状態で、前記計測器保持冶具を前記掘削孔内に挿入し、 前記シリンダから圧力を除去することを特徴とする。
本発明によれば、計測器の設置又は撤去時には、シリンダに圧力を供給することで、接続部材のシリンダに接続された側の端部が冶具本体の両端に向かって引き寄せられ、台座部が開口から離間するため、計測器が冶具本体内に収容されることとなる。また、測定時にはシリンダから圧力を除去することにより、押圧手段により台座部が押圧され計測器が開口から突出することとなる。かかる構成により、計測終了後に計測器を回収することができ、また、長期間に亘る測定時でも、測定器を一定の力で掘削孔の内壁面に押し付けることができ、安定した測定を行うことができる。
以下、本発明の計測器保持冶具の一実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明では、地盤に掘削された掘削孔内にAEセンサを設置し、AE波を計測する場合を例として説明する。
図1及び図2は、本実施形態の計測器保持冶具10の構成を示す図であり、図1は、図2は、掘削孔110内に配置され、AE波の測定を行う状態の計測器保持冶具10を示し、掘削孔110内に挿入又は掘削孔110内から撤去する際の状態の計測器保持冶具10を示す。また、各図において(A)は水平断面図、(B)は(A)におけるB−B´断面図、(C)は(A)におけるC部の拡大図、(D)は(B)におけるD部の拡大図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の計測器保持冶具10は、中間部が円筒状に形成され、側面に開口が形成された冶具本体20と、冶具本体20の内部空間の中央に配置され、AEセンサ1が取り付けられる台座部30と、台座部30を開口20Aに向かって押圧するばね部材60と、台座部30の冶具本体20の長手方向両側に軸方向に延びるように配置された一対の空圧シリンダ40と、両端が空圧シリンダ40のロッド41と、台座部30とに回動自在に接続された接続部材50と、を備えて構成される。
冶具本体20は、円筒状に形成され、軸方向略中央に開口20Aが形成された中央円筒部21と、中央円筒部21の両端に接続され、中央円筒部21と反対側の端部に円環状の接続板23が取り付けられた接続部22とからなる。接続部22の外周面には外周に向かって突出し、先端にガイドローラー71が取り付けられたガイド部70が設けられている。
中央円筒部21に形成された開口20AはAEセンサ1が略隙間無く挿通可能な径を有する。中央円筒部21の内部空間と、接続部22の内部空間とは連通しておりAEセンサ1から延びる導線80は、この連通部を通り接続部22の端部まで延びている。
ばね部材60は、AEセンサ1が冶具本体20の開口20Aを通って外部に押し出されるように、台座部30を介してAEセンサ1を押圧するような付勢力を発生する。
空圧シリンダ40は、常時はロッド41が進出した状態であり、外部から延びるホース81を通して空気圧が供給されることにより、ロッド41が台座部30から離間する方向に退行する。
接続部材50は、台座部30がばね部材60により押圧されてAEセンサ1が冶具本体20の開口20Aから突出した状態において、台座部30に接続された側の端部が空圧シリンダ40に接続された側の端部よりも開口20A側に位置するように傾斜した状態で取り付けられている。
図1に示すように、常時は、空圧シリンダ40のロッド41が台座部30に向かって進出しており、ばね部材60によりAEセンサ1が押圧されるため、AEセンサ1が冶具本体20の開口20Aから外部へ向かって突出することとなる。
一方、図2に示すように、空圧シリンダ40に空気圧を供給してロッド41を退行させると、接続部材50が空圧シリンダ40に向かって引き寄せられる。これにより、接続部材50は、その空圧シリンダ40に接続された側の端部を中心として開口20Aから離間する方向に回動することで、台座部30がばね部材60を押圧することとなり、冶具本体20の開口20Aから突出していたAEセンサ1が、冶具本体20の内部に収容される。
この状態で、空圧シリンダ40の空気圧を除去すると、ロッド41が台座部30に向かって進出し、さらに、ばね部材60の復元力により台座部30が開口20Aに向かって押圧されるため、AEセンサ1が開口20Aから突出することとなる。
以下、計測器保持冶具10を用いてAEセンサ1を掘削孔内に設置する方法及び撤去する方法を説明する。
図3に示すように、計測器保持冶具10を掘削孔110内に設置する際には、まず、計測器保持冶具10に、プリアンプが内装されたプリアンプ装置200を接続し、さらに、プリアンプ装置200に接続部材210を接続する。
プリアンプ装置200は、円筒状の収容部201と、収容部201の両端に接続され、端部に接続板203が取り付けられた接続部202とからなり、収容部201内にプリアンプは収容されている。また、接続部材210は、管状の部材の端部に接続板211が接続されてなる。
計測保持冶具10とプリアンプ装置200とは、夫々の接続板23、203がボルト締めされることにより接続されている。また、これと同様に、プリアンプ装置200と接続部材210とは、夫々の接続板203、211がボルト締めされることにより接続されている。
また、AEセンサ1から延びる導線80を、プリアンプ装置200の内部を通してプリアンプに接続し、さらに、プリアンプから延びる導線を接続部材210の内部を通して、外部に設置されたAE計測装置220に接続する。また、空圧シリンダ40から延びるホース81を接続部材210及びプリアンプ装置200の内部を通して外部に設置されたエアコンプレッサー230に接続する。
次に、エアコンプレッサー230により空圧シリンダ40に圧縮空気を供給する。これにより、図2を参照して説明したように、空圧シリンダ40のロッド41が退行し、開口20Aから突出するAEセンサ1が冶具本体20の内部に収容されることとなる。かかる状態を保ったまま、計測器保持冶具10を地盤130に掘削した掘削孔110内に挿入する。この際、ガイド部70のガイドローラー71が掘削孔110の内周面に当接することにより、冶具本体20を掘削孔110の内部にスムーズに挿入することができる。
そして、AEセンサ1が所定の位置に到達した状態で、空圧シリンダ40の空気圧を除去する。これにより、図1を参照して説明したように、空圧シリンダ40のロッド41が開放され、台座部30がばね部材60により付勢されることによりAEセンサ1が開口20Aを通して外部へ突出し、掘削孔110の内周面に押し付けられることとなる。かかる状態で、AE計測装置220によりAE波の測定を行う。
AE波の測定が終了したら、再び、エアコンプレッサー230により空圧シリンダ40に圧縮空気を供給する。これにより、図2を参照して説明したように、空圧シリンダ40のロッド41が退行し、開口20Aから突出するAEセンサ1が冶具本体20の内部に収容されることとなる。かかる状態を保ったまま、計測器保持冶具10を掘削孔110から外部へ撤去する。
本実施形態によれば、AE波の測定の終了後、計測器保持冶具10を掘削孔110から回収することができるため、AEセンサ1及び計測器保持冶具10を再利用することができるため、AEセンサ1を埋め殺しする方法に比べて、コストを削減することができる。また、AEセンサ1に不具合が生じた場合であっても、すぐに回収、修理を行うことができる。
また、AE波の測定時には、空圧シリンダ40の空気圧を除去することにより、ばね部材60がAEセンサ1を掘削孔110の内周面に押し付けていた状態で測定を行う。このため、長期間に亘る測定であっても、AEセンサ1を掘削孔110の内周面に押圧する力が変化することなく、安定した測定を行うことができる。また、測定中に空気圧の供給が不要であるため、測定に手間がかからない。
また、測定中、地盤を掘削するための発破による発破振動を受けた場合であっても、ばね部材60により、発破振動を吸収することができるため、AEセンサ1が掘削孔110の内周面から外れるおそれがない。
なお、本実施形態では、掘削孔110内にAEセンサ1を配置する場合について説明したが、これに限らず、加速度計、変位計、温度計などの地盤と密着した状態で測定を行う計測器であれば、本発明の計測器保持冶具の適用の対象となる。
また、本実施形態では、空圧が供給されることにより、ロッド41が退行する空圧シリンダ40を用いたが、これに限らず、空圧が供給されることによりシリンダが進出する空圧シリンダを用いることも可能である。かかる場合には、シリンダのロッドが冶具本体の両端側に位置するように取り付ければよい。
また、本実施形態では、空圧シリンダ40を用いることとしたが、これに限らず、油圧シリンダを用いることも可能である。
掘削孔内に配置され、AE波の測定を行う状態の計測器保持冶具を示し、(A)は水平断面図、(B)は(A)におけるB−B´断面図、(C)は(A)におけるC部の拡大図、(D)は(B)におけるD部の拡大図である。 掘削孔内に挿入又は掘削孔内から撤去する際の状態の計測器保持冶具を示し、(A)は水平断面図、(B)は(A)におけるB−B´断面図、(C)は(A)におけるC部の拡大図、(D)は(B)におけるD部の拡大図である。 計測器保持冶具を掘削孔内に設置する様子を示す図である。
符号の説明
1 AEセンサ 10 計測器保持時具
20 冶具本体 20A 開口
21 中央円筒部 22 接続部
23 接続板 30 台座部
40 空圧シリンダ 41 ロッド
50 接続部材 60 ばね部材
70 ガイド部 71 ガイドローラー
80 導線 81 ホース
110 掘削孔 130 地盤
200 プリアンプ装置 220 AE計測装置
230 エアコンプレッサー

Claims (4)

  1. 岩盤に掘削された掘削孔内に計測器を配置するための計測器保持冶具であって、
    筒状に形成され、側面に内部空間と連通する開口が形成された冶具本体と、
    前記計測器が取り付けられ、前記冶具本体の内部空間の前記開口に対応する位置に配置された台座部と、
    前記計測器が前記冶具本体の開口から突出するように前記台座部を押圧する押圧手段と、
    前記台座部の前記冶具本体の軸方向両側に配置され、圧力が供給されることで、前記台座部から離間する方向にロッドが移動する一対のシリンダと、
    一端が前記台座部に、他端が前記一対のシリンダのロッドに夫々回動自在に接続された一対の接続部材と、を備え、
    前記計測器が前記冶具本体の開口から突出した状態において、前記接続部材は、前記ロッドとの接続部よりも、前記台座部との接続部の方が前記開口側となるように前記冶具本体の軸方向に対して傾斜していることを特徴とする計測器保持冶具。
  2. 請求項1記載の計測器保持冶具であって、
    前記冶具本体は外周に向かって突出し、その先端にガイドローラーが取り付けられたガイド部を備えることを特徴とする計測器保持冶具。
  3. 請求項1又は2記載の計測器保持冶具であって、
    前記シリンダは、常時は、ロッドが進出した状態であり、圧力が供給されることでロッドが退行する油圧シリンダ又は気圧シリンダからなり、前記冶具本体の内部空間に前記ロッドが前記台座部側に位置するように取り付けられていることを特徴とする計測器保持冶具。
  4. 請求項1から3のうち何れか1項に記載の計測器保持冶具を用いて計測器を掘削孔内に設置する方法であって、
    前記計測器保持冶具の前記台座部に前記計測器を取り付けておき、
    前記シリンダに圧力を供給した状態で、前記計測器保持冶具を前記掘削孔内に挿入し、
    前記シリンダから圧力を除去することを特徴とする計測器の設置方法。
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