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JP5223766B2 - 圧力容器用パッキン - Google Patents
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JP5223766B2 - 圧力容器用パッキン - Google Patents

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Description

この発明は、圧力容器を気密に保持するための圧力容器用パッキンに関する。
開口を有する容器本体とその開口を閉止する扉とを備える圧力容器において、開口を取り囲むように容器本体に設けられた凹溝にパッキンを嵌挿し、その凹溝の底面側に気体を供給することによってパッキンを押し出して扉と当接させ、圧力容器の内部を気密に保つという技術が開示されている(特許文献1,2参照)。圧力容器の使用を終了した後は、凹溝の底面側から気体を排出してパッキンを凹溝内に引き込むことにより扉と離間させて圧力容器の気密を解除し、その後扉が開けられるよう構成されている。
特許文献1,2に開示されるパッキンは、幅方向に離間した二つの側面が凹溝の内側面と当接することにより凹溝の底部が気密となり、凹溝の底部に付与する圧力を調整することによって扉に対して接離可能となるよう構成されている。しかし、特許文献1,2に開示されるパッキンは、使用によりパッキンが摩耗した場合、凹溝とパッキンとの当接が担保されず凹溝の底部の気密を保持することができなくなるという問題があった。特に特許文献1に開示されるパッキンは、側面底部に位置する角部が薄肉に形成されており、引き込む際にパッキンの変形が大きくなるため、パッキンと凹溝との間から気体の漏れが生じ、パッキンを十分に引き込めなくなるという問題があった。さらに、凹溝の底部の気密が不十分となることおよびパッキンと扉との当接が不十分となることに起因して、圧力容器の内部の気密を保持することができなくなるおそれもあった。
また、特許文献1,2に開示されるパッキンは、扉と当接する面が平面状に形成されているため、パッキンが扉に面接触したまま貼り付きやすく、パッキンを凹溝内に引き込めなくなるという問題があった。さらに、パッキンが扉に貼り付いた状態で扉を開けると、パッキンが凹溝から離脱するという問題があった。また、扉としてスライド式の扉が適用されている圧力容器において、パッキンが凹溝から露出した状態のまま扉をスライドさせると、パッキンが扉に巻き込まれて凹溝から離脱するおそれがあった。
特開2004−222940号公報 特開平11−336915号公報
この発明が解決しようとする課題は、凹溝の内側面との確実な当接を維持させつつ、使用により摩耗しても気密性を保持できる圧力容器用パッキンを提供することである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、開口を有する容器本体と前記開口を閉止する扉とを備える圧力容器に設けられるパッキンであって、前記開口を取り囲むよう前記容器本体および前記扉のうちいずれか一方に設けられた環状の凹溝に嵌挿され、前記凹溝の底面および内側面との間に気密に形成される溝内圧力室に付与される圧力に応じ、前記底面から離間する方向への前進と前記底面に接近する方向への後退とが可能に設けられ、最も前進したとき前記扉および前記圧力容器のうち他方に当接して前記圧力容器が気密となるよう構成されたパッキンであって、前記他方に当接する前面と、前記前面の両側からそれぞれ後方に延出し、幅方向に互いに離間している二つの側面と、前記前面に対向する後面とを備え、前記側面には、後方に向けて所定のテーパ角で拡幅して前記後面に繋がり、長手方向に延びるテーパ面が設けられており、前記後面には、後方に向けて所定のスリット角で開口し、長手方向に延びるV溝が設けられており、前記凹溝に嵌挿されていない状態で、前記テーパ角が前記スリット角よりも大きいことを特徴とする圧力容器用パッキンである。
請求項1に記載の発明によれば、凹溝の内側面との確実な当接を維持させつつ、使用により摩耗しても気密性を保持できる圧力容器用パッキンを提供することができる。
請求項2に記載の発明は、前記前面と前記テーパ面とを繋ぎ、前記凹溝の内側面と平行に形成されたストレート面が、前記側面に設けられており、前記凹溝に嵌挿されていない状態で、前記ストレート面における幅が前記凹溝の幅より小さく、前記テーパ面の後端における幅が前記凹溝の幅より大きく、さらに、前記凹溝に嵌挿されていない状態での長手方向に垂直な断面視で、前記前面と一方の前記側面との交点である第一交点と、前記後面と前記一方の前記側面との交点である第二交点とを結ぶ直線に向けて、他方の前記側面における前記ストレート面と前記テーパ面との交点である第三交点から延ばした垂線の長さが、前記凹溝の幅より長いことを特徴とする請求項1に記載の圧力容器用パッキンである。
請求項2に記載の発明によれば、凹溝の内側面と線状に当接して気密性を高めつつ、進退する際の滑動抵抗を低減しつつ、さらに進退の途中で凹溝内で引っかかり固着するおそれのない圧力容器用パッキンを提供することができる。
請求項3に記載の発明は、前記前面が、長手方向に垂直な断面視で所定の曲率半径を有し、前記凹溝に嵌挿されていない状態で、前記曲率半径が前記凹溝の幅の半分より大きいことを特徴とする請求項2に記載の圧力容器用パッキンである。
請求項3に記載の発明によれば、前面を扉または容器本体に線状に当接させることにより気密性を高めつつ、引き込む際に扉または容器本体に貼り付いて引き込み不良の生じるおそれがない圧力容器用パッキンを提供することができる。
請求項4に記載の発明は、前記前面と前記後面との距離が前記凹溝の深さより短いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧力容器用パッキンである。
請求項4に記載の発明によれば、扉を開ける際に巻き込まれて凹溝から離脱するおそれのない圧力容器用パッキンを提供することができる。
この発明によれば、凹溝の内側面との確実な当接を維持させつつ、使用により摩耗しても気密性を保持できる圧力容器用パッキンを提供することができる。
本発明の実施の形態に係る圧力容器用パッキンの断面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力容器用パッキンの使用状態を説明する断面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力容器用パッキンの使用状態における形状および位置を説明する拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力容器用パッキンが凹溝に嵌挿された状態で長手方向を軸に回転した時の断面図である。
この発明の実施の形態について図面に基づき説明する。図1は本発明の実施の形態に係る圧力容器用パッキンの断面図である。また、図2は本発明の実施の形態に係る圧力容器用パッキンの使用状態を説明する断面図であり、図3は本発明の実施の形態に係る圧力容器用パッキンの使用状態における形状および位置を説明する拡大断面図である。また、図4は本発明の実施の形態に係る圧力容器用パッキンが凹溝に嵌挿された状態で長手方向を軸に回転した時の断面図である。なお、図1から図4において、図面における上方が前方を示し、下方が後方を示す。
本実施の形態に係る圧力容器用パッキン1は環状に形成されており、長手方向に垂直な断面が図1に示されている。圧力容器用パッキン1は、前面2と、前面2の両側からそれぞれ後方に延出し、幅方向に互いに離間している二つの側面3a,3bと、前面2に対向する後面4とを備える。側面3a,3bにはそれぞれ、後方に向けて所定のテーパ角bで拡幅して後面4に繋がり、長手方向に延びるテーパ面31が設けられており、後面4には、後方に向けて所定のスリット角aで開口し、長手方向に延びるV溝41が設けられている。すなわち、圧力容器用パッキン1の後部がV溝41によって脚8aと脚8bとに分割されている。また、前面2とテーパ面31とを繋ぎ、圧力容器用パッキン1が嵌挿される凹溝の内側面と平行に形成されたストレート面32が側面3a,3bそれぞれに形成されている。圧力容器用パッキン1の側面3a,3bの前方側にストレート面32が形成されていることによって、脚8a,8bが撓んだときに弾性的な復元力を十分に付与することができる。
図2および図3に容器本体5に設けられた凹溝51に嵌挿された圧力容器用パッキン1を示す。容器本体5は圧力容器内部にアクセスするための開口56を有し、容器本体5には開口56を取り囲むように環状の凹溝51が設けられている。また、開口56を閉止する扉6が備えられており、本実施の形態では、扉6が容器本体5に設けられたガイド溝55に係合し、図面に垂直な方向にスライド式に移動するよう構成されている。扉6が開口56を覆った状態で、圧力容器用パッキン1の前面2が扉6と当接することによって、開口56を気密とすることができる。
図3に示すように、圧力容器用パッキン1は脚8a,8bが撓まされた状態で凹溝51内に嵌挿されている。この状態では、脚8a,8bは弾性的な復元力を内側面52に向けて作用しており、圧力容器用パッキン1のうちテーパ面31が凹溝51の内側面52に常時当接していいる。これにより、圧力容器用パッキン1の後面4,凹溝51の底面53および内側面52で区画された、気密な溝内圧力室7が形成される。溝内圧力室7は容器本体5に設けられた気体給排路54に連通しており、気体給排路54の一端には気体供給手段(図示省略)および減圧手段(図示省略)が接続されている。気体供給手段により気体給排路54を通じ気体を供給すると溝内圧力室7が加圧され、圧力容器用パッキン1は扉6に向けて前進し、実線で示すように前面2が扉6に当接して停止する。また、減圧手段により気体給排路54を通じ気体を排出すると溝内圧力室7は減圧され、圧力容器用パッキン1は凹溝51の底面53にむけて後退し、破線で示すように後面4が底面53に当接して停止する。このように、圧力容器用パッキン1を凹溝51内で前後に進退させることが可能であり、また扉6と圧力容器用パッキン1の前面2とを接離自在に構成している。
ここで、圧力容器用パッキン1の寸法と凹溝51の寸法との関係を図1および図3に基づいて説明する。圧力容器用パッキン1のストレート面32における幅W1は凹溝51の幅Wgより小さく、テーパ面31の後端における幅W2は凹溝51の幅Wgより大きく形成されている。これにより、圧力容器用パッキン1のテーパ面31の後端における幅W2を縮めるよう脚8a,8bを撓ませて凹溝51内に挿入し、凹溝51内で復元させることによって、テーパ面31のうち後端近傍のみを凹溝51の内側面52に線状に当接させつつ、ストレート面32を内側面52に当接させることはない。これによって圧力容器用パッキン1が進退する際の滑動抵抗を低減することができる。
凹溝51内での圧力容器用パッキン1の進退を繰り返すと、内側面52と当接する箇所が摩耗する。本実施の形態では、テーパ面31のテーパ角bがV溝41のスリット角aよりも大きく設定されているため、テーパ面31が摩耗しても、凹溝51の内側面52との当接が保持される。また、テーパ面31のテーパ角bがV溝41のスリット角aよりも大きく設定されているため、溝内圧力室7が加圧された際、脚8a,8bを内側面52に向けて押しつける方向に作用するため、確実な当接を実現することができ、テーパ面31が摩耗しても気密を確実にすることができる。さらに、脚8の後端部が太く形成されることになり、引き込む際にも圧力容器用パッキン1の変形は大きくならず、圧力容器用パッキン1と凹溝51との間から気体の漏れが生じることなく溝内圧力室7の気密を保つことができるため、圧力容器用パッキン1を十分に引き込むことができ、また圧力容器の気密を保持することができる。
長手方向に垂直な断面視で、前面2と一方の側面3aとの交点である第一交点P1と、後面4と一方の側面3aとの交点である第二交点P2とを結ぶ直線に向けて、他方の側面3bにおけるストレート面32とテーパ面31との交点である第三交点P3から延ばした垂線の長さLが、凹溝51の幅Wgより長く設定されている。このように寸法を設定すると、圧力容器用パッキン1が凹溝51に嵌挿された状態で図における反時計方向に回転した場合でも、脚8aと内側面52とが離間する前に第一交点P1が内側面52と当接するおそれがない(図4参照)。すなわち、凹溝51の中で圧力容器用パッキン1が第一交点P1を中心に摩擦力により回転することがないため、進退の途中で凹溝51の中で圧力容器用パッキン1が固着したり、引き込み不良を生じさせるおそれがない。なお、図4では凹溝51の幅Wgと垂線の長さLとが等しいという限界場合について図示している。
長手方向に垂直な断面視で、圧力容器用パッキン1の前面2は曲率半径Rを有し、曲率半径Rは凹溝51の幅Wgの半分より大きく設定されている。これにより、前面2が扉6と当接しても線状に当接するため、圧力容器の気密性を高めることができる。また、前面2と扉6とが線状に当接するため、圧力容器用パッキン1を後退させる際に前面2が扉6に貼り付くことなくスムーズに離間させることができ、引き込み不良が生じるおそれはない。
圧力容器用パッキン1において、前面2と後面4との距離Hは、凹溝51の深さDgより短く設定されている。このため、完全に引き込まれた状態では圧力容器用パッキン1は凹溝51から露出しておらず、扉6をスライドせさて開閉する際に圧力容器用パッキン1が扉6に巻き込まれるおそれはなく、凹溝51から離脱するおそれがない。
なお、本実施の形態では、容器本体5に設けられた凹溝51に圧力容器用パッキン1が嵌挿され、扉6に対して接離自在に構成されているが、扉6に環状の凹溝を設けて圧力容器用パッキン1を嵌挿し、容器本体5に対して接離自在に構成することも可能である。
1 圧力容器用パッキン
2 前面
3a 側面
3b 側面
31 テーパ面
32 ストレート面
4 後面
41 V溝
5 容器本体
51 凹溝
52 内側面
53 底面
54 気体給排路
6 扉

Claims (4)

  1. 開口を有する容器本体と前記開口を閉止する扉とを備える圧力容器に設けられるパッキンであって、
    前記開口を取り囲むよう前記容器本体および前記扉のうちいずれか一方に設けられた環状の凹溝に嵌挿され、前記凹溝の底面および内側面との間に気密に形成される溝内圧力室に付与される圧力に応じ、前記底面から離間する方向への前進と前記底面に接近する方向への後退とが可能に設けられ、最も前進したとき前記扉および前記圧力容器のうち他方に当接して前記圧力容器が気密となるよう構成されたパッキンであって、
    前記他方に当接する前面と、
    前記前面の両側からそれぞれ後方に延出し、幅方向に互いに離間している二つの側面と、
    前記前面に対向する後面とを備え、
    前記側面には、後方に向けて所定のテーパ角で拡幅して前記後面に繋がり、長手方向に延びるテーパ面が設けられており、
    前記後面には、後方に向けて所定のスリット角で開口し、長手方向に延びるV溝が設けられており、
    前記凹溝に嵌挿されていない状態で、前記テーパ角が前記スリット角よりも大きい
    ことを特徴とする圧力容器用パッキン。
  2. 前記前面と前記テーパ面とを繋ぎ、前記凹溝の内側面と平行に形成されたストレート面が、前記側面に設けられており、
    前記凹溝に嵌挿されていない状態で、前記ストレート面における幅が前記凹溝の幅より小さく、前記テーパ面の後端における幅が前記凹溝の幅より大きく、
    さらに、前記凹溝に嵌挿されていない状態での長手方向に垂直な断面視で、前記前面と一方の前記側面との交点である第一交点と、前記後面と前記一方の前記側面との交点である第二交点とを結ぶ直線に向けて、他方の前記側面における前記ストレート面と前記テーパ面との交点である第三交点から延ばした垂線の長さが、前記凹溝の幅より長い
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧力容器用パッキン。
  3. 前記前面が、長手方向に垂直な断面視で所定の曲率半径を有し、
    前記凹溝に嵌挿されていない状態で、前記曲率半径が前記凹溝の幅の半分より大きい
    ことを特徴とする請求項2に記載の圧力容器用パッキン。
  4. 前記前面と前記後面との距離が前記凹溝の深さより短い
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧力容器用パッキン。
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