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JP5225232B2 - 金型装置 - Google Patents
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JP5225232B2 - 金型装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金型装置に関する。
金型を利用して所望の成型品を成形する金型装置が知られている。かかる金型装置には、金型のキャビティに加熱溶融したアルミ等の金属を流し込んで成型品を成形するダイカスト鋳造装置や、金型のキャビティに加熱溶融したプラスチック等の樹脂材料を射出及び冷却固化させて成型品を成形する射出成形機等がある。
かかる金型装置においては、金型のキャビティへの金属の流し込みや樹脂材料の射出の前に、この金型を加熱することで予め適温まで昇温させることが望ましい(特許文献1参照)。これは、キャビティにおける金属の流動性の低下や材料の早期の冷却固化を防ぐとともに、表面状態が良く内部ひずみの少ない成形品を得るためである。
特許文献1には、上記の射出成形機に関して、金型内に流路を設け、この流路に射出成形機の駆動用の油圧装置の戻り油を循環させる技術が開示されている。この技術によれば、油圧装置の戻り油を利用して、小型な構成で経済的に金型を加熱することができる。
また、この技術では、金型内の流路に感温センサを備えた自動制御弁を設けている。このような構成により、感温センサによって設定温度より低いと判断されると、自動制御弁を開いて戻り油を循環させる。そのため、金型の温度が低いときすなわち金型を加熱する必要があるときに限って、金型を加熱することができる。
実公昭60−8976号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、自動制御弁や自動制御弁を開閉するための部材等を設けるため、部品点数が多くなって構成が複雑になる問題があった。その他にも、これらの部材等が、加熱されて温度が高くなった金型の熱によって壊れてしまう等の耐久性の問題があった。
本発明は、このような技術的課題を鑑みてなされたもので、簡易な構成で耐久性を確保しつつ、金型を加熱することができる金型装置を提供することを目的とする。
本発明は、可動型と固定型との間に形成されるキャビティに金属溶湯を射出充填することで、所望の成型品を成形する金型装置であって、前記可動型及び前記固定型のうちの一方の金型の内部に形成され、前記一方の金型の温度調整用の流体が充填される管路と、前記一方の金型の内部又はその近傍に設けられたピストン式ポンプと、を備え、前記ピストン式ポンプは、前記ピストン式ポンプのロッド部が型締め動作時に前記可動型及び前記固定型のうちの他方の金型に押されることで動作し、前記管路の内部で前記流体を流動させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、一方の金型の内部又はその近傍にピストン式ポンプピストン式が設けられる。ピストン式ポンプは、ロッド部が型締め動作時に可動型及び固定型のうちの他方の金型に押されることで動作し、管路の内部での流体の流動を可能としている。そのため、簡易な構成で耐久性を確保しつつ、金型を加熱することができる。
金型装置の概略構成を示す図である。 高温部及び低温部の具体的構成を説明する図である。 ピストン式ポンプの第1の例に係る断面図である。 ピストン式ポンプの第2の例に係る断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、本発明を横型の金型装置(ダイカスト鋳造装置)に適用した場合を例に説明する。
(金型装置10の概略構成)
図1は、金型装置10の概略構成を示す図である。図1に示す金型装置10は、可動型1、固定型2、キャビティ3、射出部4、エジェクターピン5、ピストン式ポンプ6、管路7、高温部8、低温部9等を有する構成である。この金型装置10は、射出部4を構成する溶湯路42からキャビティ3に金属溶湯を射出充填することで成型品Xを成形する。
以下、金型装置10の各構成要素について説明する。
可動型1は、固定型2に対して移動可能な金型である。この可動型1は、不図示の装置本体に取り付けるための可動側取付板11と、成型品Xの裏面(図の左側の面)を成型するための可動側型板12と、これらの板間に取り付けられるスペーサブロック13と、により構成される。
固定型2は、位置が固定されている金型である。この固定型2は、不図示の装置本体に取り付けるための固定側取付板21と、成型品Xの表面(図の右側の面)を成型するための固定側型板22と、により構成される。
キャビティ3は、可動側型板12と固定側型板22との間が閉じたときに形成され、成型品Xと略同一形状を有する空間である。このキャビティ3には、射出部4により射出された溶湯が溶湯路42から流れ込む。
射出部4は、固定型2に設けられ、キャビティ3にアルミ等の金属溶湯を射出する。この射出部4は、溶湯を給湯する給湯口41、給湯口41から給湯された金属溶湯の流路である溶湯路42、溶湯路42の溶湯をキャビティ3に向かって射出する射出ブランジャ43等により構成される。
エジェクターピン5は、可動側型板12に組み入れられ、先端が成型品Xの裏面を押し出す押し出しピンである。このエジェクターピン5は、成型品Xの成型が終了して可動側型板12と固定側型板22との間が開いたときに、可動側型板12から突き出すよう動作制御される。これにより、可動側型板12から成型品Xを押し出すことができる。
ピストン式ポンプ6は、固定側型板22の上部に組み入れられるとともに、後述する管路7に接続され、管路7の内部を通流する流体を流動(循環)させる流体流動(循環)装置である。このピストン式ポンプ6は、ポンプ本体部61、ロッド部62、により構成される。ポンプ本体部61は、固定側型板22に内蔵されるこのピストン式ポンプ6の本体部である。ロッド部62は、ポンプ本体部61に取り付けられ、原点位置において可動側型板12に向かって固定側型板22から突き出した棒状の部材である。このロッド部62は、可動側型板12の移動方向つまり図の左右方向に往復動可能である。このピストン式ポンプ6の具体的な構成及び動作については後述する。
管路7は、固定側型板22の内部において上下方向の全体に亘って形成された中空状の空間である。この管路7は、第1管路71、第2管路72、により構成される。第1管路71は、上下端がそれぞれポンプ本体部61、高温部8に接続され、管路途中に低温部9を介装する。第2管路72は、上下端がそれぞれポンプ本体部61、高温部8に接続される。
かかる構成により、管路7は、ピストン式ポンプ6、高温部8及び低温部9を介して一つの閉じた循環系路を構成している。またこの管路7には、油等の伝熱性を有する流体が充填される。この充填された流体は、ピストン式ポンプ6によって図の矢印方向に通流する。
高温部8は、固定側型板22の溶湯路42の近傍に設けられた中空状の流体路であって、第1管路71及び第2管路72の下端に接続されている。管路7に充填された流体は、第2管路72から高温部8を通過して第1管路71に通流する。
また、この高温部8の内部を流れる流体は、溶湯路42を流れる溶湯金属(約500℃から600℃)からの放熱により加熱されて高温になる。そのため、第2管路72を通ってこの高温部8に流入した流体は、高温部8を通過する際に加熱されて高温になった後に第1管路71に流出する。なお、固定側型板22における高温部8の配置は、溶湯路42を流れる溶湯金属からの放熱により加熱されて高温(例えば約200℃から250℃)になることが可能な程度に溶湯路42から離間した位置と言い換えることができる。この高温部8の具体的な構成については後述する。
低温部9は、高温部8よりも溶湯路42から離間したキャビティ3の近傍の位置に設けられた中空状の流体路であって、第1管路71に介装されている。管路7に充填された流体は、第1管路71(図の下側)から低温部9を通過して第1管路71(図の上側)に通流する。
この低温部9の近傍は、溶湯路42から離間しているため低温になる。従来、この低温部9の近傍をいかに加熱するかが、固定側型板22の全体を適温(約200℃前後)に制御する際の重要な課題の一つであった。そこで、本実施形態によれば、高温部8において加熱されて高温になった流体を通過させることで、この低温部9を加熱している。なお、固定側型板22における低温部9の配置は、温度が低いために加熱させる必要性が高い位置と言い換えることができる。この低温部9の具体的な構成については後述する。
以上説明してきたように、本実施形態に係る金型装置10では、固定側型板22の全体を適温に昇温させるべく、ピストン式ポンプ6、管路7、高温部8及び低温部9を設けている。
なお、図1では、第1管路71が第2管路72よりも可動側型板12の側に配置されるよう模式的に図示している。厳密には、第1管路71と第2管路72とは図の横方向に対して垂直な同一平面上に、且つ、第1管路71が第2管路72よりも図の奥行き方向の側に配置される。
(高温部8と低温部9の具体的構成)
図2は、高温部8と低温部9の具体的構成を説明する図である。図2では、高温部8の具体的構成の一例を示している。なお、低温部9も同様の構成である。
高温部8は、加工穴81と、仕切り部材82と、により形成される。加工穴81は、固定側型板22の内部において固定側取付板21の側から機械加工により形成された略円柱状の穴である。この加工穴81は、第1管路71を二分して両者を連通するとともに、固定側型板22の表面(図の左側の面)から一定の間隙を隔てた位置まで形成される。仕切り部材82は、加工穴81に挿入され、加工穴81の一部を仕切ることで加工穴81の内部に横U字状の通路を形成する部材である。この仕切り部材82の先端側は、平面板状に構成される。横U字状の通路を形成するためである。また、この仕切り部材82の後端側は、加工穴91との間で嵌合される形状に構成される。加工穴81から固定側取付板21への流体の流出を防ぐためである。
かかる構成により、第1管路71を図の下方から通流してきた流体がこの高温部8に流入すると、この流体は横U字状の通路を通流する。その後、再び第1管路71に戻って図の上方に通流する。つまり、これら高温部8及び低温部9は、管路7の流路長を部分的に長くするよう機能している。
かかる構成の高温部8は、前述のように溶湯路42の近傍に設けられている。また、溶湯路42を流れる溶湯金属の温度は約500℃から600℃と高温になっている。そのため、高温部8の内部を流れる流体を、溶湯路42からの放熱によって高温(例えば約200℃から250℃)に加熱することができる。
他方、かかる構成の低温部9は、前述のように溶湯路42から離間した側のキャビティ3の近傍の位置に設けられる。そのため、高温部8において高温(例えば約200℃から250℃)に加熱された流体がこの低温部9を通過することで、低温部9の近傍の固定側型板22の温度を適温(約200℃前後)まで昇温させることができる。
(ピストン式ポンプ6の第1の例)
図3は、ピストン式ポンプ6の第1の例に係る断面図である。図3に示すピストン式ポンプ6は、図1に示したポンプ本体部61及びロッド部62に加えて、バネ63、スペーサ64等を有する構成である。
(第1の例に係るピストン式ポンプ6の構成)
以下、第1の例に係るピストン式ポンプ6の構成について説明する。
ポンプ本体部61は、貯留部61A、流入部61B、流出部61C等を有する中空状の筐体である。貯留部61Aは、管路7を通流する流体を貯留すべくポンプ本体部61の内部に設けられた中空空間である。この貯留部61Aは、ピストン部62Bよりも可動側型板12の側(図の左側)の第1貯留部61A−1と、ピストン部62Bよりも可動側型板12と逆側(図の右側)の第2貯留部61A−2と、により構成される。これら第1貯留部61A−1及び第2貯留部61A−2は、通流部62Dを介して連通している。流入部61Bは、この貯留部61Aと第1管路71とを連通する連通孔である。この流入部61Bには、第1管路71から貯留部61Aに向かう方向にのみ流体の通流を可能とするワンウェイバルブ等が設けられる。流出部61Cは、貯留部61Aと第2管路72とを連通する連通孔である。この流出部61Cには、貯留部61Aから第2管路72に向かう方向にのみ流体の通流を可能とするワンウェイバルブ等が設けられる。
ロッド部62は、ポンプ本体部61に取り付けられ、図の矢印方向(可動側型板12の移動方向と同じ)に移動可能な移動体である。このロッド部62は、ロッド本体部62A、ピストン部62B、受圧部62C、通流部62D、により構成される。ロッド本体部62Aは、ポンプ本体部61の内外に亘って図の矢印方向に沿って配設された棒状の部材である。ピストン部62Bは、このロッド本体部62Aの一端側に取り付けられ、貯留部61Aの内面を図の矢印方向に往復摺動可能な部材である。受圧部62Cは、ロッド本体部62Aの他端に取り付けられることでピストン部62Bと一体化されている。この受圧部62Cは、原点位置において可動側型板12に向かって突き出している。また、可動側型板12と固定側型板22(いずれも不図示)との間が閉じるすなわち型締めする際には、この型締めに係る圧力を可動側型板12から受圧する。型締めに係る圧力を受圧すると、可動側型板12の移動方向に移動する。これに伴い、ピストン部62Bも同方向に移動する。通流部62Dは、ピストン部62Bの下部に設けられ、第1貯留部61A−1と、第2貯留部61A−2と、を連通する連通孔である。この通流部61Dには、第1貯留部61A−1から第2貯留部61A−2に向かう方向にのみ流体の通流を可能とするワンウェイバルブ等が設けられる。
バネ63は、ポンプ本体部61と受圧部62Cとの間に設けられた弾性部材である。このバネ63は、一端がポンプ本体部61の外周に固定されるとともに、他端が弾性力によって受圧部62Cを図の左方向に付勢する。
スペーサ64は、一定厚みを有し、受圧部62Cに着脱可能且つ交換可能な部材である。このスペーサ64が受圧部62Cに取り付けられると、スペーサ64の厚みに応じてピストン部62Bの往復摺動に係るストローク長が可変になる。具体的には、スペーサ64の厚みが大きいほど、受圧部62Cの移動量が長くなる。これに伴い、ピストン部62Bのストローク長も長くなる。一方、スペーサ64の厚みが小さいほど、受圧部62Cの移動量が短くなる。これに伴い、ピストン部62Bのストローク長も短くなる。
(第1の例に係るピストン式ポンプの動作)
以下、第1の例に係るピストン式ポンプ6が可動側型板12及び固定側型板22の開閉に応じて行う動作について、具体的に説明する。
可動側型板12と固定側型板22とが閉じたときには、受圧部62Cが、型締めに係る圧力を受けてポンプ本体部61の方向(図の右方向)に移動する。そうすると、これに伴いピストン部62Bも貯留部61Aの内面を同方向に摺動する。その結果、第2貯留部61A−2の内部の圧力が高くなり、第2貯留部61A−2に貯留された流体は、流出部61Cを通って第2管路72に流出する。加えて、第1貯留部61A−1の内部の圧力が低くなり、第1貯留部61A−1には、流体が流入部61Bを通って第1管路71から流入する。
したがって、ピストン式ポンプ6は、第2貯留部61A−2に貯留された流体を流出させるとともに、第1貯留部61A−1に流体を流入させるよう動作する。
一方、可動側型板12と固定側型板22との間が開いたときには、受圧部62Cが、バネ63の弾性力を受けてポンプ本体部61の方向と逆方向(図の左方向)に移動する。そうすると、これに伴いピストン部62Bも貯留部61Aの内面を同方向に摺動する。その結果、第2貯留部61A−2の内部の圧力が第1貯留部61A−1の内部の圧力よりも低くなり、第1貯留部61A−1から第2貯留部61A−2に流体が通流する。
したがって、ピストン式ポンプ6は、バネ63の弾性力を利用して、第1貯留部61A−1から第2貯留部61A−2に流体を通流させるよう動作する。
以上のことから、第1の例に係るピストン式ポンプ6は、可動側型板12及び固定側型板22の開閉に応じて、すなわち可動側型板12の移動に機械的に連動して、型板12、22の型締めに係る圧力又はバネ63の弾性力を利用して動作する。これにより、第1管路71から第2管路72に向かう流体の流動を可能としている。特に、かかる動作を繰り返すことで、管路7における流体の循環を可能としている。
(ピストン式ポンプ6の第2の例)
図4は、ピストン式ポンプ6の第2の例に係る断面図である。図4に示すピストン式ポンプ6は、バネ63が第2貯留部61A−2に設けられている点において、前述の第1の例に係るピストン式ポンプ6と異なる。なお、以下では前述の第1の例(図3)と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
(第2の例に係るピストン式ポンプ6の構成)
以下、第2の例に係るピストン式ポンプ6の構成のうちの第1の例との違いについて説明する。
バネ63は、第2貯留部61A−2の内部においてピストン部62Bと第2貯留部61A−2の内壁との間に設けられた弾性部材である。このバネ63は、一端が第2貯留部61A−2の内壁に固定されるとともに、他端が弾性力によってピストン部62Bを図の左方向に付勢する。
(第2の例に係るピストン式ポンプの動作)
第2の例に係るピストン式ポンプ6が可動側型板12及び固定側型板22の開閉に応じて行う動作は、前述の第1の例に係る動作と同様であるとして、ここでは説明を省略する。
以上のことから、第2の例に係るピストン式ポンプ6は、前述の第1の例に係るピストン式ポンプ6と同様に、第1管路71から第2管路72に向かう流体の流動を可能としている。特に、上記の動作を繰り返すことで、管路7における流体の循環を可能としている。
(本実施形態に係る金型装置10による効果)
以上、本実施形態に係る金型装置10について説明してきた。本実施形態に係る金型装置10によれば、以下のような効果がある。
まず、別途加熱装置を設けることによる装置の大型化を防ぐとともに、低コストに固定側型板22を適温まで加熱することができることである。これは、固定側型板22の内部において溶湯路42の近傍を通過する管路7を形成し、この管路7に伝熱性を有する油等の流体を充填させるという簡易な構成により、溶湯路42を通流する金属溶湯からの放熱を用いて固定側型板22を加熱させているためである。
また、固定側型板22の全体を適温に制御する上で重要な課題の一つである低温部9の近傍の加熱を、簡易な構成で且つ低コストに実現できることである。これは、高温部8及び低温部9を設けるとともに、高温部8において約200℃から250℃に加熱された流体を低温部9に通過させるという簡易な構成により、別途加熱装置を設けることなく低温部9の近傍を加熱できるためである。
また、簡易な構成で且つ耐久性を確保しつつ、管路7の内部を通流する流体を流動(循環)させることができることである。これは、ピストン式ポンプ6という一つの装置によって、金型装置10にとって必須の動作である可動側型板12と固定側型板22との間の型締め動作を駆動源として、自動的且つ機械的に流体を流動(循環)させているためである。特に、耐久性を確保できるのは、熱によって壊れてしまう制御回路等を設けなくてもよいためである。
また、固定側型板22の温度を簡易に調整することができることである。これは、受圧部62Cに取り付けるスペーサ64の厚みを変更することで、流体の流動量(循環量)を増減させて低温部9の近傍の加熱の程度を制御することができるためである。具体的には、固定側型板22の温度を高温に調整したいときには、スペーサ64の厚みを厚くして流体の流動量(循環量)を増加させる。他方、固定側型板22の温度を低温に調整したいときには、スペーサ64の厚みを薄くして流体の流動量(循環量)を低減させる。
(まとめ)
以上のように、本実施形態によれば、可動型1及び固定型2のうちの一方の金型(例えば固定型2、以下同様)の内部に温度調整用の流体が充填される管路7を形成するとともに、固定型2と可動型1との型締めに連動して動作し、この管路7の内部で流体を流動させるピストン式ポンプ6を設けている。このような構成により、ピストン式ポンプ6という一つの機械装置によって、管路7の内部での流体の流動を可能としている。そのため、簡易な構成で耐久性を確保しつつ、金型を加熱することができる(請求項1に記載の発明の効果)。
また、本実施形態によれば、ピストン式ポンプ6は、金型の内部又はその近傍に設けられており、流体を貯留する貯留部61Aと、貯留部61Aの内部を往復動するピストン部62Bと、ピストン部62Bに一体化されて可動型1から型締めに係る圧力を受圧する受圧部62Cと、この受圧部62Cを型締めに係る圧力の受圧方向と逆方向に付勢するバネ63と、を有する。この構成により、金型装置10にとって必須の動作である可動型1と固定型2との間の型締め動作を駆動源として、自動的且つ機械的に流体を流動させている。そのため、金型の加熱を省力化させることができる(請求項2に記載の発明の効果)。
また、本実施形態によれば、受圧部62Cには、スペーサ64が着脱可能に取り付けられる。取り付けるスペーサ64の厚みを変更することで、ピストン部62Bの往復動に係るストローク長を変化させている。そのため、流体の流動量(循環量)の増減、及び、固定型2の加熱の程度を容易に制御することができる(請求項3に記載の発明の効果)。
また、本実施形態によれば、管路7は、ピストン式ポンプ6を介して一つの循環経路を構成している。また、このピストン式ポンプ6は、繰り返しの型締めに連動して動作し、管路7の内部で流体を循環させる。この構成により、ピストン式ポンプ6という一つの機械装置によって、金型装置10にとって必須の動作である可動側型板12と固定側型板22との間の型締め動作を駆動源として、自動的に且つ機械的に流体を循環させることができる(請求項4に記載の発明の効果)。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものであり、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、上記説明においては、固定側型板22にピストン式ポンプ6、管路7、高温部8及び低温部9を設けた場合を例に説明してきたが、この場合に限らない。可動型1にかかるピストン式ポンプ6、管路7、高温部8及び低温部9を設けてもよい。
また、例えば、上記説明においては、ピストン式ポンプ6が固定側型板22に内蔵された場合を例に説明してきたが、この場合に限らない。固定側型板22の外部において固定側取付板21に対して外付けで配設してもよい。
また、例えば、上記説明においては、管路7の全部が固定側型板22の内部に設けられた場合を例に説明してきたが、この場合に限らない。例えば管路7の一部が、固定側取付板21の内部に設けられる等のように経路については適宜設計変更可能である。
また、例えば、上記説明においては、スペーサ64の厚みに応じてピストン部62Bのストローク長が可変になると説明した。そのため、本実施形態に係る金型装置10を使用する際の初期設定において、このスペーサ64の厚みを、固定側型板22の全体を目的の温度に制御できるストローク長になるような厚みに変更することが望ましい。
1 可動型
2 固定型
3 キャビティ
5 エジェクターピン
6 ピストン式ポンプ(流体流動(循環)装置)
7 管路
8 高温部
9 低温部
10 金型装置
12 可動側型板
22 固定側型板
42 溶湯路
61 ポンプ本体
62 ロッド部
62B ピストン部
62C 受圧部
63 バネ(付勢部)
64 スペーサ
71 第1管路
72 第2管路

Claims (4)

  1. 可動型と固定型との間に形成されるキャビティに金属溶湯を射出充填することで、所望の成型品を成形する金型装置であって、
    前記可動型及び前記固定型のうちの一方の金型の内部に形成され、前記一方の金型の温度調整用の流体が充填される管路と、
    前記一方の金型の内部又はその近傍に設けられたピストン式ポンプと、
    を備え、
    前記ピストン式ポンプは、前記ピストン式ポンプのロッド部が型締め動作時に前記可動型及び前記固定型のうちの他方の金型に押されることで動作し、前記管路の内部で前記流体を流動させる、
    ことを特徴とする金型装置。
  2. 前記ピストン式ポンプは、
    前記管路に接続され、前記流体を貯留する貯留部と、
    前記貯留部の内部を往復動することで、前記流体を前記管路の内部に流動させるピストン部と、
    前記ピストン部に一体化されて前記貯留部から前記他方の金型に向かって突き出すとともに、前記他方の金型から型締めに係る圧力を受圧する受圧部を有する前記ロッド部と、
    前記受圧部を、前記型締めに係る圧力の受圧方向と逆方向に付勢する付勢部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の金型装置。
  3. 前記受圧部には、前記ピストン部の往復動に係るストローク長を変化させるスペーサが着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載の金型装置。
  4. 前記管路は、前記ピストン式ポンプを介して一つの循環経路を構成しており、
    前記ピストン式ポンプは、繰り返しの前記型締め動作時に前記ロッド部が前記他方の金型に押されることで動作し、前記管路の内部で前記流体を循環させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の金型装置。
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