JP5226490B2 - 多孔質電極基材の製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、曲状炭素繊維とフェノール樹脂粒子とを湿式で混抄した後に加熱加圧成形し、さらに1000℃で焼成する方法が開示されるが、抄紙工程におけるフェノール樹脂粒子のロスが大きく、十分な導電性は得られていない。
また、特許文献2には、樹脂組成物溶液に替えて樹脂粉末を使用し、その樹脂粉末を完全に溶融せずに多孔質電極基材を得る方法が記載されている。文献からは明らかではないが非常に多量の樹脂粉末を使用しなくてはしっかりとしたシート状物を得られない欠点があった。
I:以下の(A)〜(D)工程を順に行う多孔質電極基材の製造方法。
(A)以下の(1)〜(5)を分散抄紙し、抄紙体を得る工程;
(1)炭素短繊維100質量部
(2)バインダー短繊維25〜90質量部
(3)融点40〜80℃であるノボラック型フェノール樹脂からなる平均粒径10〜100μmであるフェノール樹脂粒子540〜720質量部
(4)ヘキサメチレンテトラミンからなる平均粒径10〜100μmである粒子60〜80質量部
(5)カナディアンフリーネスが340〜680ccであるポリエチレンパルプ300〜500質量部
(B)前記ノボラック型フェノール樹脂粒子は溶融するがポリエチレンパルプは溶融しない温度で前記抄紙体を加熱してノボラック型フェノール樹脂粒子を溶融し、ノボラック型フェノール樹脂でポリエチレンパルプがコーティングされた抄紙体を得る工程;
(C)ポリエチレンパルプを構成する樹脂のガラス転移点の温度以上に加熱するとともに加圧し、シート状物を得る工程;
(D)シート状物中のノボラック型フェノール樹脂を炭素化して、多孔質電極基材を得る工程
II:以下の(E)〜(H)工程を順に行う多孔質電極基材の製造方法。
(E)以下の(1)〜(5)を分散抄紙し、抄紙体を得る工程;
(1)炭素短繊維100質量部
(2)バインダー短繊維25〜90質量部
(3)融点40〜80℃であるノボラック型フェノール樹脂からなる平均粒径10〜100μmであるフェノール樹脂粒子300〜400質量部
(4)レゾール型フェノール樹脂からなる平均粒径10〜100μmであるフェノール樹脂粒子300〜400質量部
(5)カナディアンフリーネスが340〜680ccであるポリエチレンパルプ300〜500質量部
(F)前記ノボラック型フェノール樹脂粒子は溶融するがポリエチレンパルプは溶融しない温度で前記抄紙体を加熱してノボラック型フェノール樹脂粒子を溶融し、フェノール樹脂でポリエチレンパルプがコーティングされた抄紙体を得る工程;
(G)ポリエチレンパルプを構成する樹脂のガラス転移点の温度以上に加熱するとともに加圧し、シート状物を得る工程;
(H)シート状物中のフェノール樹脂を炭素化して、多孔質電極基材を得る工程
本発明で使用する炭素短繊維の平均直径は特に限定されない。例えば、多孔質電極基材の表面平滑性、導電性の付与のためには3〜30μm程度が好ましく、4〜20μmがより好ましく、4〜8μmがさらに好ましい。
異なる平均直径の炭素短繊維を2種類以上用いることも、多孔質電極基材の表面平滑性、導電性の両立のために好ましい。炭素短繊維の長さは、特に限定されない。抄紙体を得る工程中の分散性及び多孔質電極基材の機械的強度を高めるために、3mm以上12mm以下が好ましく、3mm以上9mm以下がより好ましい。
炭素繊維の種類は特に限定されるものでなく、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、フェノール樹脂系炭素繊維、再生セルロース系炭素繊維、セルロース系炭素繊維等を使用することができる。これらの炭素繊維を1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。特に、圧縮強度や引張強度が高いことから、PAN系炭素繊維が好ましい。
本発明で使用するバインダー短繊維は、抄紙体を得る工程中炭素短繊維と共に分散し、抄紙体として炭素短繊維同士を繋ぎ止めておくことが可能で、シート状物を得る工程では加熱・加圧によって炭素短繊維同士を結着できるものであれば特に限定されない。取扱性や結着性の観点からポリビニルアルコール(PVA)の短繊維が好ましい。
バインダー短繊維の仕込量は、しっかりした抄紙体を得るためには、炭素短繊維100質量部に対して25〜90質量部である。30〜80質量部であることがより好ましく、50〜80質量部であることが特に好ましい。
本発明で使用するノボラック型フェノール樹脂粒子を構成するノボラック型フェノール樹脂の融点は、40〜80℃である。50〜70℃であることがより好ましく、55〜65℃であることが特に好ましい。
融点が80℃以下であれば、抄紙体を得る工程として湿式抄紙した後の水分乾燥の間にノボラック型フェノール樹脂粒子が十分に溶融することが可能である。一方、融点が40℃以上であれば室温で抄紙体同士が融着することなく取り扱うことができる。
ノボラック型フェノール樹脂粒子の平均粒径は、取扱性、ポリエチレンパルプへの捕捉性を考慮すると、10〜100μmである。20〜60μmであることがより好ましく、30〜50μmであることが特に好ましい。
本発明で使用するヘキサメチレンテトラミン粒子を構成するヘキサメチレンテトラミンは、ノボラック型フェノール樹脂の熱硬化剤として働く。ヘキサメチレンテトラミン粒子の平均粒径は、取扱性、ポリエチレンパルプへの捕捉性に加え、ノボラック型フェノール樹脂粒子との混合性を考慮すると、10〜100μmである。20〜60μmであることがより好ましく、30〜50μmであることが特に好ましい。
ノボラック型フェノール樹脂粒子とヘキサメチレンテトラミン粒子を用いる場合には、ノボラック型フェノール樹脂粒子の仕込量は、後の加熱工程でポリエチレンパルプを十分にコーティングできるように、炭素短繊維100質量部に対して540〜720質量部である。630〜720質量部であることがより好ましい。ヘキサメチレンテトラミン粒子の仕込量は、ノボラック型フェノール樹脂粒子が効果的に硬化するために、炭素短繊維100質量部に対して60〜80質量部である。70〜80質量部であることがより好ましい。
ヘキサメチレンテトラミン粒子の混合方法は特に限定されないが、通常の粉砕装置を用いて、前記ノボラック型フェノール樹脂と共に粉砕しても良いし、ノボラック型フェノール樹脂を粉砕した後で混合しても良い。
例えば、フェノール樹脂粒子B(商品名:レヂトップPG−4130、群栄化学工業株式会社製)は、約10質量%ヘキサメチレンテトラミンが含まれている。
本発明で使用するレゾール型フェノール樹脂粒子を構成するレゾール型フェノール樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂の熱硬化剤として働く。レゾール型フェノール樹脂粒子の平均粒径は、取扱性、ポリエチレンパルプへの捕捉性に加え、ノボラック型フェノール樹脂粒子との混合性を考慮すると、10〜100μmである。20〜60μmであることがより好ましく、30〜50μmであることが特に好ましい。
ノボラック型フェノール樹脂粒子とレゾール型フェノール樹脂粒子を用いる場合は、ノボラック型フェノール樹脂粒子の仕込量は、後の加熱工程でポリエチレンパルプを十分にコーティングできるように、炭素短繊維100質量部に対して300〜400質量部である。350〜400質量部であることがより好ましい。レゾール型フェノール樹脂粒子の仕込量は、ノボラック型フェノール樹脂粒子が効果的に硬化するために、炭素短繊維100質量部に対して300〜400質量部である。350〜400質量部であることがより好ましい。混合方法は特に限定されないが、通常の粉砕装置を用いて、前記ノボラック型フェノール樹脂と共に粉砕しても良いし、ノボラック型フェノール樹脂を粉砕した後で混合しても良い。
例えば、フェノール樹脂粒子A(商品名:レヂトップPGA−2165、群栄化学工業株式会社製)は、約50質量%レゾール型フェノール樹脂が含まれている。
本発明で使用するポリエチレンパルプは、カナディアンフリーネスが340〜680ccである。340〜580ccであることが特に好ましい。カナディアンフリーネスが340cc以上のポリエチレンパルプを用いることで十分な濾水性が確保され、ノボラック型フェノール樹脂粒子が均一に分散した抄紙体が得られる。またカナディアンフリーネスが680cc以下のポリエチレンパルプを用いることで、後の乾燥工程でポリエチレンパルプを十分にコーティングできるだけのノボラック型フェノール樹脂粒子が捕捉される。
なお、カナディアンフリーネス値は、繊維の分岐による繊維同士の絡み合いに関連する濾過性能の指標でもある。カナディアンフリーネス値は、JISP8121「パルプの濾水度試験法;カナダ標準型」に準拠して測定した値である。
ポリエチレンパルプの仕込量は、後の加熱加圧工程で炭素短繊維を十分に結着し、さらに炭素化工程により十分な導電性を付与するために、炭素短繊維100質量部に対して300〜500質量部である。400〜500質量部であることがより好ましい。
本発明において、ポリエチレンパルプとノボラック型フェノール樹脂粒子を併用するのは、ノボラック型フェノール樹脂粒子をポリエチレンパルプと共に混抄し、加熱工程を経るとノボラック型フェノール樹脂がポリエチレンパルプをコーティングして残炭率が向上し、最終的に十分な機械的強度を有する多孔質電極基材が得られるからでる。
ポリエチレンパルプのみの使用では残炭率が著しく低いため、後の炭素化工程で消失してしまい機械的強度の劣る多孔質電極基材しか得られない。
ポリエチレンパルプを使用しないと後工程で、フェノール樹脂でコーティングされたポリエチレンパルプによる炭素短繊維同士の結着がないため、しっかりしたシート状物が得られない。
一方、ポリエチレンパルプと熱硬化性フェノール樹脂粒子を併用すると、熱硬化性フェノール樹脂も室温からの昇温に伴い一旦は軟化するが、ほとんど流動することなく硬化し始める。従って熱硬化性フェノール樹脂ではポリエチレンパルプをコーティングすることができず、残炭率は低いままとなる。
前記抄紙体の加熱温度は、ノボラック型フェノール樹脂粒子は溶融するがポリエチレンパルプは溶融しない温度である。より具体的には65〜90℃であることが好ましく、65〜80℃であることがより好ましく、70〜80℃であることが特に好ましい。それにより、ポリエチレンパルプがノボラック型フェノール樹脂でコーティングされた炭素繊維紙が得られ、さらに後の炭素化処理によりポリエチレンパルプの形体が複製された高嵩密度の多孔質電極基材が得られる。なお、この温度域ではヘキサメチレンテトラミンまたはレゾール型フェノール樹脂による熱硬化反応はほとんど起こらない。
前記炭素繊維紙からシートを得るための加熱加圧温度は、ポリエチレンのガラス転移点の温度以上である。加熱温度は、90〜180℃の範囲が好ましく、135〜180℃の範囲であることがより好ましく、160〜180℃の範囲であることが特に好ましい。加熱加圧温度をポリエチレンのガラス転移点以上とすることで、ノボラック型フェノール樹脂でコーティングされたポリエチレンパルプが十分に軟化し炭素短繊維を結着できる。さらに120℃以上では、ヘキサメチレンテトラミンまたはレゾール型フェノール樹脂による熱硬化反応が迅速に進行するため、後の炭素化工程でノボラック型フェノール樹脂の残炭率が向上する。また加熱温度を180℃以下とすることで、フェノール樹脂が急速に硬化して亀裂が入ったり炭素短繊維から剥離したりする可能性が低くなる点で好ましい。
加熱加圧圧力は、均一な厚みのシートが得られる圧力範囲であればよく、本発明により特に限定されるものではない。
シートの炭素化方法は、加熱加圧時に未硬化のまま残ったノボラック型フェノール樹脂が、室温からの連続昇温により完全に硬化し、さらに続けて炭化するような方法であればよく、不活性雰囲気下にて800〜2400℃の温度範囲で行うことが好ましい。また、上記炭素化の前に不活性雰囲気下にて300〜800℃の温度範囲で前処理を行っても良い。前処理を行うことで炭素化初期段階において発生する分解ガスを十分に出し切ることができ、炭素化炉内壁への分解物の付着堆積を抑制することができるため好ましい。
(1)厚み
多孔質電極基材の厚みは、厚み測定装置ダイヤルシックネスゲージ7321(ミツトヨ製)を使用して測定した。測定子の大きさは直径10mmで、測定圧力は1.5kPaとした。
(2)厚み方向の比抵抗
多孔質電極基材の厚み方向の比抵抗は、試料を金メッキした銅板に挟み、金メッキした銅板の上下から1MPaで加圧し、10mA/cm2の電流密度で電流を流したときの抵抗値を測定し、次式より求めた。
厚み方向の比抵抗(Ωcm)=測定抵抗値(Ω)×試料面積(cm2)/試料厚み(cm)
(3)粒子の平均粒径
粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡による形態観察写真を用いて粒子画像を解析し、約数千個の外接円相当径の個数平均より求めた。
平均繊維径が7μmのポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維の繊維束を切断し、平均繊維長が3mmの短繊維を得た。次にこの短繊維束100質量部を水中で開繊し、十分に分散したところに平均繊維長が3mmのポリビニルアルコール(PVA)の短繊維(商品名:VBP105−1、クラレ株式会社製)80質量部と、フェノール樹脂粒子A(商品名:レヂトップPGA−2165、群栄化学工業株式会社製)800質量部と、カナディアンフリーネス340ccのポリエチレンパルプ(商品名:SWP−E620、三井化学株式会社製)500質量部を均一に分散させ、標準角形シートマシン(熊谷理機工業株式会社製)を用いて抄紙を行った。ここで、フェノール樹脂粒子Aを800質量部使用することは、融点が65℃で平均粒径が約30μmのノボラック型フェノール樹脂粒子400質量部と平均粒径が約30μmのレゾール型フェノール樹脂粒子400質量部を使用することに対応する。
得られた抄紙体を80℃に熱したロール乾燥機で乾燥し、単位面積当たりの質量が107g/m2の炭素繊維紙を得た。
前記炭素繊維紙を2枚重ねて離型紙に挟み、バッチプレス装置にて180℃、8MPaの条件下に3分間置いた後、プレス圧を解放して室温まで自然冷却してシートを得た。図1に、得られたシートの走査型電子顕微鏡による表面観察写真を示す。
次いで、前記シートを窒素ガス雰囲気中において、バッチ炭素化炉により2000℃で1時間加熱し、炭素化することで多孔質電極基材を得た。図2に走査型電子顕微鏡による表面観察写真を示す。得られた多孔質電極基材は単位面積当たりの質量が55g/m2、厚みが160μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗は0.51Ω・cmであった。
フェノール樹脂粒子A800質量部を、フェノール樹脂粒子B(商品名:レヂトップPG−4130、群栄化学工業株式会社製)800質量部としたこと以外は実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が124g/m2の炭素繊維紙を得た。ここで、フェノール樹脂粒子B800質量部は、融点が56℃で平均粒径が約30μmのノボラック型フェノール樹脂粒子720質量部と平均粒径が約30μmのヘキサメチレンテトラミン粒子80質量部を使用することに対応する。
さらに実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が74g/m2、厚みが190μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗が0.52Ω・cmの多孔質電極基材を得た。
ポリエチレンパルプを、カナディアンフリーネス540ccのポリエチレンパルプ(商品名:SWP−EST−8、三井化学株式会社製)としたこと以外は実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が113g/m2の炭素繊維紙を得た。さらに実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が61g/m2、厚みが169μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗が0.46Ω・cmの多孔質電極基材を得た。
フェノール樹脂粒子Aを、フェノール樹脂粒子Bとしたこと以外は実施例3と同様にして、単位面積当たりの質量が128g/m2の炭素繊維紙を得た。さらに実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が79g/m2、厚みが194μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗が0.48Ω・cmの多孔質電極基材を得た。
ポリエチレンパルプを、カナディアンフリーネス580ccのポリエチレンパルプ(商品名:SWP−E400、三井化学株式会社製)としたこと以外は実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が106g/m2の炭素繊維紙を得た。さらに実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が54g/m2、厚みが161μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗が0.52Ω・cmの多孔質電極基材を得た。
フェノール樹脂粒子Aを、フェノール樹脂粒子Bとしたこと以外は実施例5と同様にして、単位面積当たりの質量が120g/m2の炭素繊維紙を得た。さらに実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が71g/m2、厚みが187μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗が0.58Ω・cmの多孔質電極基材を得た。
ポリエチレンパルプを、カナディアンフリーネス680ccのポリエチレンパルプ(商品名:SWP−E790、三井化学株式会社製)としたこと以外は実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が97g/m2の炭素繊維紙を得た。さらに実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が46g/m2、厚みが167μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗が0.64Ω・cmの多孔質電極基材を得た。
フェノール樹脂粒子Aを、フェノール樹脂粒子Bとしたこと以外は実施例7と同様にして、単位面積当たりの質量が119g/m2の炭素繊維紙を得た。さらに実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が71g/m2、厚みが270μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗が0.71Ω・cmの多孔質電極基材を得た。
フェノール樹脂粒子Aの仕込量を400質量部としたこと以外は実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が87g/m2の炭素繊維紙を得た。
ここで、フェノール樹脂粒子Aを400質量部使用することは、ノボラック型フェノール樹脂粒子200質量部とレゾール型フェノール樹脂粒子200質量部を使用することに対応する。
さらに実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が40g/m2、厚みが161μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗が1.11Ω・cmの多孔質電極基材を得た。
ここで、フェノール樹脂粒子Aを200質量部使用することは、ノボラック型フェノール樹脂粒子100質量部とレゾール型フェノール樹脂粒子100質量部を使用することに対応する。
さらに実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が28g/m2、厚みが149μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗が1.48Ω・cmの多孔質電極基材を得た。
ポリエチレンパルプの仕込量を250質量部とし、フェノール樹脂粒子Bの仕込量を200質量部としたこと以外は実施例2と同様にして、単位面積当たりの質量が51g/m2の炭素繊維紙を得た。ここで、フェノール樹脂粒子B200質量部は、融点が56℃で平均粒径が約30μmのノボラック型フェノール樹脂粒子180質量部と平均粒径が約30μmのヘキサメチレンテトラミン粒子20質量部を使用することに対応する。
さらに実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が30g/m2、厚みが138μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗が1.29Ω・cmの多孔質電極基材を得た。
フェノール樹脂粒子を、平均粒径が約150μmの熱硬化性フェノール樹脂粒子C(商品名:マリリンFM−150、群栄化学工業株式会社製)としたこと以外は実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が137g/m2の炭素繊維紙を得た。さらに実施例1と同様にして、単位面積当たりの質量が82g/m2、厚みが205μmであり、1.0MPaの荷重下における厚み方向の比抵抗が0.59Ω・cmの多孔質電極基材を得たが、荷重により座屈しやすく脆いものであった。
以上の炭素繊維紙および多孔質電極基材の物性を表1に示す。
Claims (2)
- 以下の(A)〜(D)工程を順に行う多孔質電極基材の製造方法。
(A)以下の(1)〜(5)を分散抄紙し、抄紙体を得る工程;
(1)炭素短繊維100質量部
(2)バインダー短繊維25〜90質量部
(3)融点40〜80℃であるノボラック型フェノール樹脂からなる平均粒径10〜100μmであるフェノール樹脂粒子540〜720質量部
(4)ヘキサメチレンテトラミンからなる平均粒径10〜100μmである粒子60〜80質量部
(5)カナディアンフリーネスが340〜680ccであるポリエチレンパルプ300〜500質量部
(B)前記ノボラック型フェノール樹脂粒子は溶融するがポリエチレンパルプは溶融しない温度で前記抄紙体を加熱してノボラック型フェノール樹脂粒子を溶融し、ノボラック型フェノール樹脂でポリエチレンパルプがコーティングされた抄紙体を得る工程;
(C)ポリエチレンパルプを構成する樹脂のガラス転移点の温度以上に加熱するとともに加圧し、シート状物を得る工程;
(D)シート状物中のノボラック型フェノール樹脂を炭素化して、多孔質電極基材を得る工程 - 以下の(E)〜(H)工程を順に行う多孔質電極基材の製造方法。
(E)以下の(1)〜(5)を分散抄紙し、抄紙体を得る工程;
(1)炭素短繊維100質量部
(2)バインダー短繊維25〜90質量部
(3)融点40〜80℃であるノボラック型フェノール樹脂からなる平均粒径10〜100μmであるフェノール樹脂粒子300〜400質量部
(4)レゾール型フェノール樹脂からなる平均粒径10〜100μmであるフェノール樹脂粒子300〜400質量部
(5)カナディアンフリーネスが340〜680ccであるポリエチレンパルプ300〜500質量部
(F)前記ノボラック型フェノール樹脂粒子は溶融するがポリエチレンパルプは溶融しない温度で前記抄紙体を加熱してノボラック型フェノール樹脂粒子を溶融し、フェノール樹脂でポリエチレンパルプがコーティングされた抄紙体を得る工程;
(G)ポリエチレンパルプを構成する樹脂のガラス転移点の温度以上に加熱するとともに加圧し、シート状物を得る工程;
(H)シート状物中のフェノール樹脂を炭素化して、多孔質電極基材を得る工程
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