以下、本実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る画像抽出装置の一例を示す図である。画像抽出装置1は、時系列的に並ぶ複数の画像を取得し、取得した複数の画像から一部の画像を抽出する。時系列的に並ぶ複数の画像は、例えば、撮像装置が所定周期(例えば、2〜4フレーム毎秒)で撮像した複数の画像である。画像抽出装置1は、例えば、内視鏡により撮像した複数の体内画像から、病変領域を含む画像(病変画像)を抽出するために利用できる。なお、体内画像は、体腔内画像と呼ぶ場合があり、病変画像は、異常画像と呼ぶ場合がある。
画像抽出装置1は、時系列的に並ぶ複数の画像のデータを取得する。複数の画像を示すデータは、複数の静止画像のデータの集合であってもよいし、動画像のデータであってもよい。画像抽出装置1は、例えば、複数の画像のデータを記憶した記憶部(図示せず)から、データを読み出して処理する。または、撮像装置から画像データを取得するのと並行して、取得した画像データを逐次処理してもよい。画像抽出装置1は、撮像装置と一体の装置として形成してもよいし、別装置としてもよい。
画像抽出装置1は、候補画像検出部1a、シーン検出部1b、検出状況算出部1c、判定部1dおよび抽出部1eを有する。上記各ユニットは、専用のハードウェア回路またはソフトウェアにより実現できる。後者の場合、コンピュータに画像抽出プログラムを実行させることで、そのコンピュータを画像抽出装置1として使用できる。上記ユニットを、専用のハードウェア回路とソフトウェアの組み合わせにより実現してもよい。
候補画像検出部1aは、時系列的に並ぶ複数の画像の特徴量を用いて、複数の画像の中から抽出候補となる1またはそれ以上の抽出候補画像を検出する。画像の特徴量として、その画像の画素値や、画素値に基づいて算出される統計量などを用いることができる。抽出候補画像は、時系列的に並ぶ複数の画像のうち、抽出部1eによって抽出される画像の「候補」となるものである。
候補画像検出部1aは、画像の特徴量と、抽出条件を示す所定の基準特徴量とを比較することで、その画像が抽出候補画像であるか否か判定できる。例えば、体内画像の中から病変画像を抽出したい場合、画像内の画素値の分布と所定の画素値の分布との間のユークリッド距離を算出し、ユークリッド距離が閾値以上となる領域を含む画像を抽出候補画像として検出する方法が考えられる。
ただし、候補画像検出部1aが検出した抽出候補画像には、画像の特徴量が、形式的には抽出条件としての基準特徴量に適合するものの、ユーザにとって抽出されてほしくない画像(抽出を意図しない画像)が含まれている可能性がある。
抽出を意図しない画像が抽出候補画像として検出されてしまう原因として、撮像時や画像転送時に画像に付加される色ノイズや、撮像時の光量調整の失敗などが考えられる。画像に色ノイズが付加されると、撮像対象が有する本来の色調と異なる色調の領域が画像に含まれることになる。よって、色ノイズを含む領域の特徴量が基準特徴量に適合してしまうことで、抽出を意図しない画像が検出されてしまう可能性がある。また、光量調整の失敗により過度に明るい画像や過度に暗い画像が撮像された場合も、色ノイズの場合と同様の現象が生じ得る。このような抽出を意図しない画像は、色ノイズや調光失敗などの要因が無ければ、本来は抽出候補として検出されない画像である。
シーン検出部1bは、時系列的に並ぶ複数の画像の特徴量に基づいて、シーンの区切りを検出する。例えば、各画像について時間的に1つ前または1つ後の画像との間の特徴量の変化量を算出し、変化量が閾値以上の位置をシーンの区切りと判断する。隣接する2つの画像ではなく、所定数だけ離れた2つの画像の間の変化量に基づいて判断してもよい。変化量は、例えば、R(赤)G(緑)B(青)の各色成分について、画素毎に特徴量としての画素値の差を算出し、画素値の差を全画素および全色成分について統計処理することで算出できる。
なお、候補画像検出部1aが用いる特徴量とシーン検出部1bが用いる特徴量とは、異なる観点の特徴量であってもよい。例えば、RGBの3つの色成分のうち互いに異なる色成分の画素値に着目する、互いに異なる統計手法を用いて算出した値を特徴量として利用する、などの方法が考えられる。これにより、抽出候補画像の検出とシーン検出とにそれぞれ適した特徴量を利用でき、各検出処理の精度が向上し、画像抽出全体の精度を向上できる。また、どのような撮像環境下で撮像された画像かを考慮して、利用する特徴量の観点をユーザが選択できるようにしてもよい。これにより、特定の撮像環境に適した抽出候補画像の検出およびシーン検出が行われ、画像抽出全体の精度を向上できる。
シーン検出部1bでは、時系列的に並ぶ複数の画像からシーンの区切りを検出することで、同一シーンに属する1またはそれ以上の連続する画像の区間が特定される。画像の特徴量に基づいてシーンの区切りが検出されるので、特徴量の近似する画像(特徴の類似する画像)を、同一シーン区間内の画像として纏められる。一方、撮像の対象物が変わった場合や対象物との距離が大きく変化した場合、シーンが切り替わったと判断され得る。取得した一連の画像からは、複数のシーンが検出され得る。候補画像検出部1aの処理とシーン検出部1bの処理とは、並列に実行してもよいし、何れか一方を他方より先に実行してもよい。
なお、シーン検出部1bは、一連の画像に含まれる全ての区間を検出してもよいし、少なくとも1つの抽出候補画像が含まれる区間のみを検出してもよい。前者の場合、時系列上を前方(撮像時間が古い画像)から後方(撮像時間が新しい画像)に向かって走査することで、各シーンの終了点(および、次シーンの開始点)を検出する方法が考えられる。もちろん、後方から前方に向かって走査してもよい。一方、後者の場合、ある1つの抽出候補画像を基点として時系列上を前方および後方に走査し、その抽出候補画像が属する区間の開始点および終了点を検出する方法が考えられる。
検出状況算出部1cは、シーン検出部1bで検出されたシーンの区切りにより区切られる同一の区間について、その区間(シーン区間)内に含まれる抽出候補画像の検出状況を算出する。シーン区間が複数検出されている場合、シーン区間毎に算出する。例えば、抽出候補画像の検出状況として、シーン区間内に含まれる抽出候補画像の数を算出する方法が考えられる。または、シーン区間内に含まれる画像(抽出候補画像と非抽出候補画像の両方を含む)の総数に対する抽出候補画像の検出割合を算出する方法も考えられる。
判定部1dは、検出状況算出部1cで算出されたシーン区間内の検出状況に基づいて、そのシーン区間内の抽出候補画像を抽出対象画像とするか否か判定する。シーン区間が複数検出されている場合、シーン区間毎に判定を行う。抽出対象画像は、時系列的に並ぶ複数の画像のうち抽出部1eで抽出対象となる画像であり、候補画像検出部1aで抽出候補画像として検出された画像の一部または全部が抽出対象画像となり得る。
例えば、判定部1dは、シーン区間に含まれる画像全てに対する抽出候補画像の検出割合が閾値(例えば、80%)以上の場合はそのシーン区間内の抽出候補画像を抽出すると判定し、閾値未満の場合は抽出しないと判定する方法が考えられる。または、抽出候補画像の数が閾値(例えば、8フレーム)以上の場合はそのシーン区間内の抽出候補画像を抽出すると判定し、閾値未満の場合は抽出しないと判定する方法も考えられる。
このように判定できるのは、1つのシーン区間に含まれる抽出候補画像が少ないと、その抽出候補画像は抽出を意図しない画像である可能性が高いからである。すなわち、色ノイズや明度変化などは、瞬間的・散発的に発生するものであり、同一のシーン区間内で多数発生する確率は高くないと考えられる。よって、抽出を意図しない画像が同一のシーン区間内に多数含まれている確率は高くない。一方、シーンの区切りによって区切られた同一の区間内に存在する複数の画像は、特徴量が近似しており、互いに同一の物体を撮像対象に含む画像であると考えられる。よって、抽出を意図する画像が抽出候補画像として検出される場合には、同一のシーン区間内で多数検出される確率が高い。従って、同一のシーン区間内の検出状況に基づいて、抽出候補画像の中から抽出対象を選択できる。
なお、1つのシーン区間内の画像(抽出候補画像と非抽出候補画像の両方を含む)の総数が少ない場合は、抽出対象の判定の信頼度が低くなるおそれがある。分母としての画像総数が少ないために抽出候補画像が少なくなっているのか、抽出を意図しない画像であるために同一シーン区間内の抽出候補画像の数が少ないのか、区別が容易でないためである。よって、画像総数が閾値(例えば、5フレーム)未満の場合、画像総数が閾値以上の場合とは異なる判定基準を用いてもよい。または、画像総数が閾値未満の場合、そのシーン区間内の抽出候補画像を抽出対象から除外してもよい。
抽出部1eは、候補画像検出部1aで抽出候補画像として検出された画像のうち、判定部1dで抽出対象画像として抽出すると判定された抽出候補画像を抽出する。抽出部1eによって抽出される画像は、ユーザにとって抽出されることが望ましい画像である可能性が高い。抽出候補画像のうち抽出を意図しない画像の多くは、判定部1dによる判定の結果、振るい落とされて抽出されないと期待できるからである。
画像抽出装置1は、抽出した画像を様々な方法で利用することができる。例えば、抽出した画像を、画像抽出装置1と一体に形成された表示装置または画像抽出装置1に接続された表示装置に表示する。その際、抽出した複数の画像を連続して表示することで、動画像として再生してもよい。抽出した画像だけでなく、抽出した画像の属するシーン区間全体の画像(抽出候補画像と非抽出候補画像の両方を含む)を表示してもよい。また、画像抽出装置1は、抽出した画像を記録媒体やプリンタに出力してもよい。または、抽出対象と判定された画像の位置を示す情報(インデックス)を表示してもよい。
このような画像抽出装置1では、候補画像検出部1aにより、時系列的に並ぶ複数の画像の特徴量を用いて、複数の画像の中から抽出候補となる抽出候補画像が検出される。また、シーン検出部1bにより、画像の特徴量に基づいて、複数の画像のシーンの区切りが検出される。そして、検出状況算出部1cにより、シーンの区切りにより区切られた同一の区間に含まれる抽出候補画像の検出状況が算出される。判定部1dにより、算出された検出状況に応じて、同一の区間に含まれる抽出候補画像を抽出対象画像として抽出するか否か判定される。抽出部1eにより、抽出対象画像として抽出すると判定された抽出候補画像が抽出される。
すなわち、シーン検出部1bのシーン検出により、特徴が類似しており同一の物体を撮像対象に含んでいると考えられる複数の画像が、同一シーン区間に纏められる。そして、抽出部1eの判定により、抽出を意図しない画像が出現する際の性質を利用することで、抽出を意図しない画像である可能性の高いものが判定され、抽出対象から除外される。
上記の性質とは、1)抽出を意図しない画像は、瞬間的・散発的に出現するものであるから、一定区間内に多数の抽出を意図しない画像が抽出候補画像として検出される確率は高くない、2)あるシーン区間内で抽出を意図する画像が存在する場合、そのシーン区間内の画像は特徴が互いに類似しているのであるから、抽出候補画像はそのシーン区間内で多数検出されているはずである、というものである。
例えば、同一のシーン区間内の抽出候補画像の数が多ければ、その抽出候補画像は抽出を意図する画像である可能性が高くなる。一方、同一のシーン区間内の抽出候補画像が少なければ、その抽出候補画像は抽出を意図しない画像である可能性が高くなる。なお、同一のシーン区間内の画像総数が少ない場合は、抽出を意図する画像であるか否かの判定精度が低くなるおそれがあるので、画像総数が少ないシーン区間内の抽出候補画像を全て、抽出対象から外してもよい。
これにより、抽出候補画像の中から、色ノイズや明度変化などの要因が無ければ検出されなかったであろう抽出候補画像、すなわち、抽出を意図しない画像である可能性の高いものを、抽出前に振るい落とすことができる。よって、抽出を意図しない画像が最終的に抽出されてしまうことを抑制でき、画像抽出の精度を向上させることができる。
その結果、時系列的に並ぶ複数の画像のうちユーザが確認すべき画像数を抑制でき、ユーザの負担が軽減される。例えば、画像抽出装置1を内視鏡により撮像した体内画像の処理に利用した場合、抽出候補画像として検出された画像のうち病変領域を含んでいない可能性の高い画像を抽出前に自動的に除外することができ、体内画像から病変領域を発見するための医師の作業が軽減される。
なお、上記の画像抽出装置1は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、電子内視鏡など、正しく動作するために電流または電磁界に依存する機器である電子機器に搭載することも可能である。以下では、上記の画像処理方法を、内視鏡により撮像した体内画像の処理に応用した場合について更に詳細に説明する。ただし、上記の画像処理方法は、体内画像の処理に限定されるものではなく、前述の通り、様々な種類の画像の処理に応用可能である。
[第1の実施の形態]
図2は、医療診断システムの全体構成を示す図である。第1の実施の形態に係る医療診断システムは、カプセル型内視鏡11、アンテナ12、受信装置13、クレードル21および情報処理装置100を含む。
カプセル型内視鏡11は、被検体10の体内画像を撮像する撮像装置である。カプセル型内視鏡11は、被検体10の口から体内に飲み込まれると、蠕動運動により、食道・胃・小腸・大腸などの消化管内を進行する。カプセル型内視鏡11は、無線信号を出力する無線送信部を備えている。カプセル型内視鏡11は、消化管内で周期的に(例えば、2〜4フレーム毎秒で)RGB成分を含む画像を撮像し、得られた体内画像のデータを無線送信する。カプセル型内視鏡11は、消化管を抜けて、最終的に体外に排出される。なお、撮像周期は、体内に飲み込まれてからの経過時間に応じて可変とすることもできる。
アンテナ12は、カプセル型内視鏡11が出力する無線信号を受信する受信アンテナである。アンテナ12は、被検体10の表面に貼付される。広範囲の体内画像を取得するために、被検体10の表面には複数のアンテナを貼付してもよい。アンテナ12は、受信装置13と接続されている。アンテナ12は、カプセル型内視鏡11が送信した無線信号を受信し、受信信号を受信装置13に転送する。
受信装置13は、被検体10が携帯することができる携帯端末装置である。受信装置13は、アンテナ12から取得した受信信号に対して無線信号処理を行い、カプセル型内視鏡11によって撮像された体内画像のデータを抽出する。そして、受信装置13に搭載された記憶部(例えば、不揮発性メモリ)に、取得順序を維持して体内画像のデータを蓄積する。受信装置13には、撮像された体内画像を確認するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ)を搭載してもよい。
なお、カプセル型内視鏡11の体内滞在時間は、約8時間と考えられる。従って、受信装置13は、約28800秒分の体内画像(例えば、数万フレームの画像)を蓄積できる記憶部を備えていることが好ましい。受信装置13は、取得した体内画像のデータをその画像内で圧縮して蓄積してもよいし、更に、時間方向に圧縮して動画像のデータとして蓄積してもよい。
クレードル21は、受信装置13を着脱可能なスタンド型のデータ受信装置である。クレードル21は、情報処理装置100に接続されている。クレードル21は、受信装置13が装着されると、受信装置13に蓄積されている画像データを読み出し、情報処理装置100に出力する。なお、クレードル21は、受信装置13が装着されている間に、送電して受信装置13の内蔵電池を充電してもよい。
情報処理装置100は、クレードル21から取得した体内画像のデータを処理する装置であり、例えば、ユーザである医師が操作する。情報処理装置100は、図1に示した画像抽出装置1が搭載された電子機器の一例と考えることができる。情報処理装置100は、カプセル型内視鏡11により撮像された一連の体内画像から、病変画像、すなわち、病変が疑われる異常所見の器官が写された体内画像を抽出して表示する。なお、情報処理装置100は、クレードル21以外の接続手段(例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブル)を用いて、受信装置13と接続してもよい。
以下、情報処理装置100の装置構成および情報処理装置100で実行される画像処理の詳細を説明する。ただし、情報処理装置100は、カプセル型内視鏡11以外の撮像装置(例えば、ケーブルを備えた内視鏡)により撮像した体内画像の処理にも使用できる。また、情報処理装置100は、RGBの色成分を含むカラー画像以外の画像(例えば、単色画像)の処理にも使用できる。
図3は、情報処理装置のハードウェアを示すブロック図である。情報処理装置100は、演算部101、主記憶部102、補助記憶部103、グラフィック処理部104、入力受付部105、ディスクドライブ106およびデータ入出力部107を有する。上記の各ユニットは、情報処理装置100内でバス108に接続されている。
演算部101は、情報処理装置100全体を制御する。演算部101として、例えば、中央演算装置(CPU:Central Processing Unit)を使用できる。演算部101は、補助記憶部103に格納されているプログラムを読み出し、主記憶部102に展開して実行する。具体的には、情報処理装置100の起動時に、ユーザの操作に応じて画像処理プログラムを実行する。なお、情報処理装置100に複数の演算部を搭載して分散処理を行ってもよい。
主記憶部102は、演算部101で実行されるプログラムおよびプログラムによる処理に用いられるデータの少なくとも一部を一時的に記憶する。主記憶部102として、例えば、RAM(Random Access Memory)を使用できる。主記憶部102に対しては、適宜、演算部101によりプログラムやデータの読み書きが行われる。主記憶部102に格納されるプログラムには、画像処理プログラムが含まれる。主記憶部102に格納されるデータには、画像データや画像処理中に生成される中間データが含まれる。
補助記憶部103は、演算部101で実行されるプログラムおよびプログラムによる処理に用いられるデータを格納する。補助記憶部103として、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用できる。補助記憶部103に格納されるプログラムには、画像処理プログラムが含まれる。補助記憶部103に格納されるデータには、画像データが含まれる。
グラフィック処理部104は、ディスプレイ22に接続されている。グラフィック処理部104は、演算部101の制御に従って、表示画面の画像信号を生成し、ディスプレイ22に出力する。演算部101が画像処理プログラムを実行した場合、表示画面には一連の画像の中から抽出された1またはそれ以上の画像が表示される。
入力受付部105は、入力デバイス23に接続されている。入力デバイス23として、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド、タッチパネルなどを使用できる。入力受付部105は、入力デバイス23に対するユーザの操作(例えば、キーの押下)を検知すると、操作に応じた入力信号を演算部101に出力する。
ディスクドライブ106は、可搬記録媒体24からデータを読み取る駆動装置である。可搬記録媒体24として、例えば、フレキシブルディスク(FD)などの磁気ディスク、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、光磁気ディスク(MO:Magneto-Optical disk)を使用できる。可搬記録媒体24には、例えば、画像処理プログラムが記録されている。その場合、ディスクドライブ106は、画像処理プログラムを読み出し、補助記憶部103に格納することができる。
データ入出力部107は、クレードル21とケーブルで接続されている。データ入出力部107は、演算部101の制御に従って、クレードル21を介して、受信装置13から体内画像のデータを取得する。そして、取得した画像データを補助記憶部103に格納する。画像データを読み出した後は、受信装置13に蓄積されている画像データを消去するようにしてもよい。なお、補助記憶部103に格納される前または格納された後、演算部101によってデータ形式の変換(例えば、データ圧縮など)が行われる可能性がある。
図4は、第1の実施の形態の情報処理装置の機能を示すブロック図である。情報処理装置100には、画像読取部110、画像記憶部120、候補画像検出部130、判定部140、変化量算出部150、シーン検出部160および表示制御部170が実装される。上記の各ユニットの機能は、例えば、演算部101が主記憶部102に展開された画像処理プログラムを実行することで実現される。ただし、上記ユニットの全部または一部を、専用のハードウェア回路で実装することも可能である。
画像読取部110は、補助記憶部103に格納されている体内画像のデータの全部または一部を読み出して、画像記憶部120に格納する。画像データの読み出し順序は、例えば、カプセル型内視鏡11で撮像された順序とする。なお、画像読取部110は、クレードル21経由で受信装置13から取得した体内画像のデータを、補助記憶部103を経由せず、画像記憶部120に直接格納してもよい。
画像記憶部120は、画像読取部110が読み出した体内画像のデータを格納する。画像記憶部120は、主記憶部102上に形成される。すなわち、主記憶部102の記憶領域の一部が、体内画像のデータを格納する領域として使用される。なお、主記憶部102の記憶領域の他の一部は、後述する画像処理の過程で生成される中間データを格納する領域として使用される。
候補画像検出部130は、画像記憶部120から体内画像のデータを取得し、抽出候補となる画像である抽出候補画像を検出する。すなわち、候補画像検出部130は、時系列に撮像された一連の体内画像の中から、病変画像(異常所見の器官が写された画像)の可能性があるものを検出する。病変画像の可能性の判断は、各体内画像が所定条件としての基準特徴量を満たす画像であるか否かの判断によって行う。抽出候補画像と判断されなかった体内画像は、非抽出候補画像と判断される。
抽出候補画像の検出方法としては、例えば、上記特許文献1(特開2005−192880号公報)に記載のような色調情報に基づく検出方法を用いることができる。この検出方法では、体内画像の色信号に基づいて、器官の粘膜が撮像されている領域(粘膜領域)を抽出する。次に、粘膜領域の色信号の分布と、基準となる所定の分布(基準特徴量)との間で、ユークリッド距離を算出する。そして、ユークリッド距離が閾値以上である場合に、異常な色信号を含む画像であるとして、病変画像の候補と判断する。
上記検出方法の例では、色調に関する特徴量として色比情報を用いている。R,B,Gそれぞれの画素値をr,g,bとすると、r/(r+g+b)やg/(r+g+b)のような色度を色比情報として用いることができる。色度は、それぞれ0以上1以下の値を取る。例えば、上記の2通りの色度を画像の全領域または一部の領域についてそれぞれ平均化し、2つの平均値から成るベクトルと所定のベクトルとの間のユークリッド距離を算出することで、抽出候補画像か否かの判断が可能である。または、2つの平均値から成るベクトルがベクトル空間上でどのような位置になるかに応じて、抽出候補画像か否かを判断してもよい。色調に関する特徴量として、g/rやb/gなどの値を用いてもよい。
もちろん、上記以外の抽出候補画像の検出方法を用いてもよい。
なお、候補画像検出部130で検出された抽出候補画像には、本来は抽出を意図しない画像、すなわち、医師が判断した場合には病変画像と判断されない画像が含まれる可能性がある。抽出を意図しない画像が抽出候補画像に含まれてしまう原因としては、前述のように、色ノイズや明度変化などが考えられる。すなわち、候補画像検出部130が取得する体内画像には、カプセル型内視鏡11からアンテナ12への伝送中に無線ノイズの影響を受けて、ランダムな色ノイズが含まれているものがある。また、カプセル型内視鏡11と撮像対象の器官との距離が急激に変化し、自動利得制御(AGC)が距離変化に追従されず、過度に明るい画像または暗い画像が撮像される可能性がある。
このような体内画像は、前述のように、色調情報に基づく検出方法では、抽出候補画像に含まれないようにすることが容易でない。撮像対象の器官が有していた色調と異なる色調の領域が画像に含まれており、そのような領域が病変領域と判定されてしまう可能性があるからである。
判定部140は、候補画像検出部130の検出結果と体内画像のデータとに基づいて、検出された抽出候補画像が、抽出対象の画像である病変画像であるか否か判定する。具体的には、判定部140は、変化量算出部150に、体内画像の間の変化量を算出するよう指示する。すると、シーン検出部160から、時系列的に並ぶ一連の体内画像を1またはそれ以上のシーン区間に区切った情報(シーン区間の情報)を取得できる。そして、判定部140は、シーン区間毎に抽出候補画像が病変画像であるか否かの判定を行う。
シーン区間毎の判定のために、判定部140は、画像数算出部141を有する。画像数算出部141は、シーン区間毎の抽出候補画像の検出状況として、そのシーン区間に含まれる体内画像の数と抽出候補画像の数とを算出する。判定部140は、シーン区間毎に、画像数算出部141で算出された体内画像数と抽出候補画像数とに基づいて、そのシーン区間内の抽出候補画像が、病変画像である可能性が高いか否か判定する。
変化量算出部150は、判定部140からの指示を受けて、時系列上で隣り合っている2つの体内画像の間で、特徴量の変化量を算出する。画像間の変化量として、例えば、構造的変化量を用いることができる。変化量算出部150は、RGBの色成分それぞれについて構造的変化量を算出し、RGBそれぞれの構造的変化量の統計値(例えば、合計値や平均値)を画像間の変化量と定義することができる。
構造的変化量としては、例えば、下記の式(1)に示す正規化相互相関(NCC:Normalized Cross-Correlation)を用いることができる。正規化相互相関では、画像の明るさが正規化される。また、下記の式(2)に示す差の二乗和(SSD:Sum of Squared Difference)を用いてもよい。下記の式(3)に示す差の絶対値和(SAD:Sum of Absolute Difference)を用いてもよい。下記の式(4)に示す正規化相関係数(NCC:Normalized Correlation Coefficient)を用いてもよい。
なお、式(1)〜(4)において、2つの画像IおよびTは、共にM×N画素(M,Nは正の整数)の2次元の画像であり、I(i,j)は画像Iの座標[i,j]の画素値、T(i,j)は画像Tの座標[i,j]の画素値を示している。このような構造的変化量をRGBそれぞれについて算出し、それらの統計値を変化量として算出できる。
その後、変化量算出部150は、隣り合う体内画像の間の変化量を、シーン検出部160に通知する。もちろん、上記以外の変化量の算出方法を用いてもよい。また、隣り合う体内画像でなく、時系列上で所定の間隔(すなわち、所定の時間)だけ離れた2つの体内画像(例えば、3つ離れた体内画像)の間で変化量を算出するようにしてもよい。また、変化量算出部150で着目する特徴量と候補画像検出部130で着目する特徴量とは、同一の観点の特徴量であってもよいし、異なる観点の特徴量であってもよい。
シーン検出部160は、変化量算出部150で算出された画像間の変化量に基づいて、一連の体内画像を1またはそれ以上のシーン区間に区分する。各シーン区間は、時系列上で連続した1つの区間を形成し、少なくとも1つの体内画像を含む。シーンの区切りは、画像の特徴が大きく変化した位置であり、例えば、画像間の変化量が閾値を超えた位置である。シーン区間の長さは、体内画像の撮影状況に依存する。従って、一連の体内画像から、数枚の体内画像を含むシーン、数十枚の体内画像を含むシーン、100枚を超える体内画像を含むシーンなどが検出され得る。
シーン検出の結果、特徴量の近似する複数の体内画像(特徴の類似する体内画像)が、同一シーン区間内の体内画像として纏められる。同一シーン区間内の体内画像は、互いに同一の対象物(器官の特定の部位)を撮像対象に含んでいるものと考えられる。
表示制御部170は、画像記憶部120に格納された体内画像のうち、判定部140によって病変画像(すなわち、抽出対象画像)と判定されたものを抽出する。そして、抽出した体内画像をディスプレイ22に表示するよう制御する。複数の病変画像が検出された場合には、それら病変画像を連続表示して、動画像として再生してもよい。また、病変画像だけでなく、病変画像が属するシーン全体の体内画像(病変画像と非病変画像の両方を含む)や、その近傍のシーンの体内画像を併せて表示するようにしてもよい。また、病変画像の位置を示す情報(インデックス)を表示し、表示する病変画像を医師が選択できるようにしてもよい。表示制御部170は、医師の操作に応じて上記の各種表示方法を切り替えることもできる。
このように、判定部140において、抽出候補画像の中から、色ノイズや明度変化などの要因が無ければ検出されなかったであろう抽出候補画像、すなわち、病変画像でない可能性の高いものが除外される。ここで、病変画像か否かの判定では、以下の性質が利用される。1)色ノイズや明度変化などの影響で検出される意図しない画像については、一定区間内に多数出現する確率は高くない。2)あるシーン区間で病変部位が撮像されているのであれば、そのシーン区間内には多数の病変画像が含まれている確率が高い。
次に、上記の情報処理装置100で実行される画像処理の詳細を説明する。
図5は、第1の実施の形態の体内画像処理を示すフローチャートである。図5に示す処理は、例えば、所定のイベント発生を契機として情報処理装置100が実行する。所定のイベントとしては、クレードル21に受信装置13が接続されたことや、ユーザが入力デバイス23を用いて処理開始の指示を入力したこと等が考えられる。以下、処理内容の詳細をフローチャートのステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]画像読取部110は、カプセル型内視鏡11で撮像された体内画像のデータを、受信装置13または補助記憶部103から読み出す。そして、読み出した体内画像を、画像記憶部120(主記憶部102の記憶領域)に書き込む。
[ステップS12]候補画像検出部130は、撮影タイミングの早い方から順に、体内画像を1つ選択し、選択した体内画像の特徴量が基準特徴量に適合する画像(抽出候補画像)であるか否か判断する。抽出候補画像か否かの判断には、前述の色調情報に基づく検出方法を用いることができる。候補画像検出部130は、抽出候補画像の判断結果を、主記憶部102の記憶領域に書き込んで判定部140に引き渡す。
[ステップS13]候補画像検出部130は、ステップS12で、時系列的に並ぶ複数の体内画像の全てを選択したか判断する。全ての体内画像を選択した場合、処理をステップS14に進める。未選択の体内画像がある場合、処理をステップS12に進める。なお、体内画像の選択を、時系列順に行うのではなく、任意の順序で行うようにしてもよい。
[ステップS14]変化量算出部150は、時系列上で隣り合う体内画像の間で、変化量を算出する。変化量は、前述のNCC,SSD,SADなどの方法により算出できる。変化量算出部150は、算出した変化量を、主記憶部102の記憶領域に書き込んでシーン検出部160に引き渡す。変化量算出処理の詳細は後述する。
[ステップS15]シーン検出部160は、ステップS14で算出した体内画像の間の変化量に基づいて、シーンを検出する。一連の体内画像から、1またはそれ以上のシーン区間が検出され得る。シーン検出部160は、シーンの区切りの情報を、主記憶部102の記憶領域に書き込んで判定部140に引き渡す。シーン検出処理の詳細は後述する。
[ステップS16]画像数算出部141は、ステップS15で検出した各シーン区間について、シーン区間内に存在する体内画像(抽出候補画像と非抽出候補画像の両方を含む)の数と抽出候補画像の数とを算出する。画像数算出処理の詳細は後述する。
[ステップS17]判定部140は、ステップS16で算出した体内画像数と抽出候補画像数とに基づいて、抽出候補画像が病変画像である可能性の高い画像であるか否か判定する。病変画像の判定は、ステップS15で検出したシーン区間単位で行う。判定部140は、病変画像の判定結果を、主記憶部102の記憶領域に書き込んで表示制御部170に引き渡す。病変画像判定処理の詳細は後述する。
[ステップS18]表示制御部170は、ステップS17で病変画像と判定された体内画像を抽出し、ディスプレイ22に表示させる。なお、病変画像と共に他の体内画像(例えば、病変画像と同一シーンに属する体内画像やその前後のシーンに属する体内画像など)を抽出して表示してもよい。また、病変画像のインデックスを表示してもよい。
このようにして、情報処理装置100は、時系列的に並ぶ一連の体内画像から、基準特徴量に適合する抽出候補画像を検出する。また、体内画像間の特徴量の変化量を算出し、変化量に基づいて一連の体内画像を1またはそれ以上のシーン区間に区分する。そして、情報処理装置100は、シーン区間単位で、抽出候補画像の検出状況に基づいて抽出候補画像を病変画像として採用するか否かを判定する。
なお、上記ステップS12,S13とステップS14,S15の処理は、逆順に行ってもよいし、並行に行ってもよい。また、候補画像検出、変化量算出、シーン検出、画像数算出および病変画像判定の処理毎に体内画像全体を走査(5回走査)してもよいし、体内画像を時系列順に一度走査する間に候補画像検出から病変画像判定までの処理を行ってもよい。以下では、前者の場合を想定して、ステップS14〜S17の詳細を説明する。
図6は、第1の実施の形態の変化量算出の詳細を示すフローチャートである。図6は、上記ステップS14の処理を更に詳細に記述したものである。以下、処理内容の詳細をフローチャートのステップ番号に沿って説明する。
[ステップS141]変化量算出部150は、処理対象とする体内画像のフレーム数(画像総数)を算出する。画像総数は、数万フレームに達する場合も考えられる。そして、算出した画像総数を主記憶部102の記憶領域に保存しておく。
[ステップS142]変化量算出部150は、変化量算出で用いる一時変数iを定義してi=2と初期化する。
[ステップS143]変化量算出部150は、体内画像を撮像タイミングの早い順に並べたときのi−1番目の体内画像とi番目の体内画像とを取得する。
[ステップS144]変化量算出部150は、ステップS143で取得した2つの体内画像の間の変化量を算出する。例えば、前述の式(1)〜式(4)の何れかを用いてRGBの各色成分の構造的変化量を算出し、それら算出した値の合計値または平均値を変化量と定義する。そして、算出した変化量を主記憶部102の記憶領域に保存しておく。
[ステップS145]変化量算出部150は、ステップS142で定義した一時変数iの値をインクリメント(1だけ加算)する。
[ステップS146]変化量算出部150は、ステップS145で更新した後の一時変数iの値が、ステップS141で算出した画像総数より大きいか否か判断する。大きい場合、変化量算出の処理を終了する。大きくない場合、処理をステップS143に進めて、次の体内画像のペアについて変化量を算出する。
このようにして、変化量算出部150は、時系列上で隣り合う2つの体内画像について変化量を算出する。なお、変化量算出の処理対象する体内画像のペアは、任意の順序で選択してもよい。また、撮像タイミングの遅い方から順に選択してもよい。
図7は、第1の実施の形態のシーン検出の詳細を示すフローチャートである。図7は、上記ステップS15の処理を更に詳細に記述したものである。以下、処理内容の詳細をフローチャートのステップ番号に沿って説明する。
[ステップS151]シーン検出部160は、体内画像の画像総数を特定する。画像総数は、前述のステップS141で算出したものを用いてよい。
[ステップS152]シーン検出部160は、シーン検出で用いる一時変数i,fを定義してi=2,f=1と初期化する。また、シーン区間数を示す変数countを定義してcount=1と初期化する。
[ステップS153]シーン検出部160は、体内画像を撮像タイミングの早い順に並べたときのi−1番目の体内画像とi番目の体内画像との間の変化量を特定する。変化量は、前述のステップS144で算出され、主記憶部102の記憶領域に保存されている。
[ステップS154]シーン検出部160は、ステップS153で特定した変化量が所定の閾値T0以上であるか否か判断する。閾値T0以上の場合、処理をステップS155に進める。閾値T0未満の場合、処理をステップS157に進める。なお、閾値T0は、撮像環境に応じてユーザが変更できるようにしてもよい。
[ステップS155]シーン検出部160は、count番目のシーン区間の先頭をfとし末尾をi−1と判断する。そして、count番目のシーン区間の情報を主記憶部102の記憶領域に保存しておく。
[ステップS156]シーン検出部160は、ステップS152で定義した変数countの値をインクリメントする。これは、シーンが切り替わったことを意味する。また、ステップS152で定義した一時変数fの値をf=iに設定する。これは、現在着目している体内画像が新たなシーンの先頭の体内画像であることを意味する。
[ステップS157]シーン検出部160は、ステップS152で定義した一時変数iの値をインクリメントする。
[ステップS158]シーン検出部160は、ステップS157で更新した後の一時変数iの値が、ステップS151で特定した画像総数より大きいか否か判断する。大きい場合、処理をステップS159に進める。大きくない場合、処理をステップS153に進めて、次の変化量について判断を行う。
[ステップS159]シーン検出部160は、count番目のシーン区間の先頭をfとし末尾を一連の体内画像の最後の位置と判断する。そして、count番目のシーン区間の情報を主記憶部102の記憶領域に保存しておく。更に、検出されたシーン区間数(現在のcountの値)を主記憶部102の記憶領域に保存しておく。
このようにして、シーン検出部160は、変化量算出部150が算出した変化量を時系列順に走査して、シーンの区切りを検出する。体内画像の特徴が大きく変化した位置が、シーンの区切りと判断される。例えば、撮像対象の器官が変わった場合(カプセル型内視鏡11が胃から小腸に入った場合など)は、シーンが切り替わったと判断される可能性が高い。なお、撮像タイミングの遅い方から早い方に向かって変化量を走査してもよい。
図8は、第1の実施の形態の画像数算出の詳細を示すフローチャートである。図8は、上記ステップS16の処理を更に詳細に記述したものである。以下、処理内容の詳細をフローチャートのステップ番号に沿って説明する。
[ステップS161]画像数算出部141は、一連の体内画像から検出されたシーン区間数を特定する。シーン区間数は、前述のステップS159で確定され、主記憶部102の記憶領域に保存されている。
[ステップS162]画像数算出部141は、画像数算出で用いる一時変数iを定義してi=1と初期化する。
[ステップS163]画像数算出部141は、i番目のシーン区間の先頭と末尾を特定する。シーン区間の先頭と末尾の位置は、前述のステップS155で確定され、主記憶部102の記憶領域に保存されている。
[ステップS164]画像数算出部141は、i番目のシーン区間内に存在する体内画像の数(抽出候補画像と非抽出候補画像の両方を含む)を算出する。また、i番目のシーン区間内に存在する抽出候補画像の数を算出する。そして、算出した体内画像数と抽出候補画像数とを主記憶部102の記憶領域に保存しておく。
[ステップS165]画像数算出部141は、ステップS162で定義した一時変数iの値をインクリメントする。
[ステップS166]画像数算出部141は、ステップS165で更新した後の一時変数iの値が、ステップS161で特定したシーン区間数より大きいか否か判断する。大きい場合、画像数算出処理を終了する。大きくない場合、処理をステップS163に進めて、次のシーン区間の体内画像数および抽出候補画像数を算出する。
このようにして、画像数算出部141は、シーン区間毎に、そのシーン区間内に存在する体内画像の数と抽出候補画像の数とを算出する。なお、画像数算出の処理対象とするシーン区間は、任意の順序で選択してもよい。また、時系列上で遅いシーン区間から順に選択してもよい。
図9は、第1の実施の形態の病変画像判定の詳細を示すフローチャートである。図9は、上記ステップS17の処理を更に詳細に記述したものである。以下、処理内容の詳細をフローチャートのステップ番号に沿って説明する。
[ステップS171]判定部140は、一連の体内画像から検出されたシーン区間数を特定する。シーン区間数は、前述のステップS159で確定され、主記憶部102の記憶領域に保存されている。
[ステップS172]判定部140は、病変画像判定で用いる一時変数iを定義してi=1と初期化する。
[ステップS173]判定部140は、i番目のシーン区間内に存在する体内画像の数と抽出候補画像の数とを特定する。体内画像数および抽出候補画像数は、前述のステップS164で算出され、主記憶部102の記憶領域に保存されている。
[ステップS174]判定部140は、ステップS173で特定した体内画像数が所定の閾値T1以上であるか否か判断する。閾値T1以上の場合、処理をステップS175に進める。閾値T1未満の場合、処理をステップS177に進める。閾値T1は、例えば、5フレームと設定する。なお、撮像環境に応じてユーザが閾値T1を変更できるようにしてもよい。
[ステップS175]判定部140は、ステップS173で特定した抽出候補画像数が所定の閾値T2以上であるか否か判断する。閾値T2以上の場合、処理をステップS176に進める。閾値T2未満の場合、処理をステップS177に進める。閾値T2は、例えば、8フレームと設定する。なお、撮像環境に応じてユーザが閾値T2を変更できるようにしてもよい。
[ステップS176]判定部140は、i番目のシーン区間内の抽出候補画像を病変画像と判定し、i番目のシーン区間内の非抽出候補画像を非病変画像と判定する。その後、処理をステップS178に進める。
[ステップS177]判定部140は、i番目のシーン区間内の体内画像(抽出候補画像と非抽出候補画像の両方)を、非病変画像と判定する。
[ステップS178]判定部140は、ステップS172で定義した一時変数iの値をインクリメントする。
[ステップS179]判定部140は、ステップS178で更新した後の一時変数iの値が、ステップS171で特定したシーン区間数より大きいか否か判断する。大きい場合、病変画像判定処理を終了する。大きくない場合、処理をステップS173に進めて、次のシーン区間について判定を行う。
このようにして、判定部140は、シーン区間毎に、体内画像数および抽出候補画像数から抽出候補画像が病変画像であるか否か判定する。具体的には、抽出候補画像数が閾値T2未満の場合には、そのシーン区間内の抽出候補画像は、病変画像である可能性が低いと判断している。また、体内画像数が閾値T1未満であるシーン区間内の抽出候補画像を抽出対象から除外することで、判定精度の低下を防止している。なお、判定の処理対象とするシーン区間は、任意の順序で選択してもよい。また、時系列上で遅いシーン区間から順に選択してもよい。
また、上記方法では、抽出候補画像数に基づいて病変画像判定を行うとしたが、抽出候補画像の検出時の「適合度」で重み付けして病変画像判定を行ってもよい。例えば、体内画像の色信号の分布と基準分布との間のユークリッド距離を、ユークリッド距離が小さいほど(基準分布に近いほど)大きな値を取る「適合度」に変換し、シーン区間内の各抽出候補画像の適合度を合計した値と閾値T2とを比較する方法も考えられる。
図10は、第1の実施の形態の画像判定例を示す図である。図10に示される時間範囲には、43枚の体内画像が含まれ、そのうち21枚が抽出候補画像と判断され、22枚が非抽出候補画像と判断されている。また、これら43枚の体内画像が5つのシーン区間に区分されている。ここでは、閾値T1=5,閾値T2=8に設定されているとする。
シーン#1の区間には、10枚の体内画像が含まれ、そのうち9枚が抽出候補画像である。体内画像数(10枚)≧閾値T1(5枚)かつ抽出候補画像数(9枚)≧閾値T2(8枚)なので、シーン#1の区間内の抽出候補画像は病変画像と判定される。
シーン#2の区間には、8枚の体内画像が含まれ、その全てが非抽出候補画像である。体内画像数(8枚)≧閾値T1(5枚)であるが抽出候補画像数(0枚)<閾値T2(8枚)なので、シーン#2の区間内の体内画像は全て非病変画像と判定される。
シーン#3の区間には、4枚の体内画像が含まれ、その全てが抽出候補画像である。体内画像数(4枚)<閾値T1(5枚)なのでシーン#3の区間内の体内画像は全て非病変画像と判定される。
シーン#4の区間には、15枚の体内画像が含まれ、そのうち3枚が抽出候補画像である。体内画像数(15枚)≧閾値T1(5枚)であるが抽出候補画像数(3枚)<閾値T2(8枚)なので、シーン#4の区間内の体内画像は全て非病変画像と判定される。
シーン#5の区間には、6枚の体内画像が含まれ、そのうち5枚が抽出候補画像である。体内画像数(6枚)≧閾値T1(5枚)であるが抽出候補画像数(5枚)<閾値T2(8枚)なので、シーン#5の区間内の体内画像は全て非病変画像と判定される。
このような第1の実施の形態に係る医療診断システムによれば、体内画像の特徴量に基づいて、シーンの区切りが検出され、特徴が類似しており同一の部位を撮像対象に含んでいると考えられる複数の体内画像が、同一のシーン区間に纏められる。そして、同一のシーン区間内の抽出候補画像の検出数に基づいて、病変画像でない可能性の高い抽出候補画像が抽出対象から除外される。
その際、1)色ノイズや明度変化などの影響で生じる抽出を意図しない画像は、瞬間的・散発的に発生し、同一シーン区間内で多数検出される確率は高くない、2)病変部位が撮像されたシーン区間内では、多数の抽出候補画像が検出されているはずである、という性質を利用できる。第1の実施の形態では、同一シーン区間内の抽出候補画像の数が多ければ、その抽出候補画像は病変画像である可能性が高く、同一シーン区間内の抽出候補画像の数が少なければ、その抽出候補画像は病変画像である可能性が低いと判断される。ただし、同一シーン区間内の体内画像数が少ない場合は、病変画像か否かの判定精度が低くなるおそれがあるので、全て抽出対象から除外される。
これにより、カプセル型内視鏡11により撮像された体内画像の中から病変画像を抽出する精度が向上する。従って、病変部位を探す医師の作業の負担が軽減される。
なお、情報処理装置100が実行する上記の画像処理を、受信装置13に実行させるようにしてもよい。また、情報処理装置100の画像処理機能を備えた画像処理装置は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、電子内視鏡など、正しく動作するために電流または電磁界に依存する機器である電子機器に搭載することが可能である。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。第1の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については適宜説明を省略する。
第2の実施の形態では、病変画像の判定方法が第1の実施の形態と異なる。第2の実施の形態に係る医療診断システムは、図2に示す第1の実施の形態のものと同様のシステム構成によって実現できる。また、第2の実施の形態に係る情報処理装置は、図3に示す第1の実施の形態のものと同様のハードウェアによって実現できる。
図11は、第2の実施の形態の情報処理装置の機能を示すブロック図である。第2の実施の形態に係る情報処理装置200には、画像読取部210、画像記憶部220、候補画像検出部230、判定部240、変化量算出部250、シーン検出部260および表示制御部270が実装される。上記ユニットのうち判定部240以外のユニットの機能は、図4に示す第1の実施の形態に係る情報処理装置100の同名のユニットと同様である。
判定部240は、候補画像検出部230の検出結果と体内画像のデータとに基づいて、検出された抽出候補画像が、抽出対象の画像である病変画像であるか否か判定する。具体的には、判定部240は、変化量算出部250に体内画像の間の変化量を算出するよう指示し、シーン検出部260からシーン区間の情報を取得する。そして、シーン区間毎に抽出候補画像が病変画像であるか否かの判定を行う。
シーン区間毎の判定のために、判定部240は、画像割合算出部241を有する。画像割合算出部241は、シーン区間毎の抽出候補画像の検出状況として、そのシーン区間に含まれている体内画像の数と抽出候補画像の数とを算出し、体内画像に対する抽出候補画像の検出割合を算出する。判定部240は、画像割合算出部241で算出された検出割合に基づいて、そのシーン区間内の抽出候補画像が病変画像であるか判断する。
図12は、第2の実施の形態の体内画像処理を示すフローチャートである。図12に示す処理は、例えば、所定のイベント発生を契機として情報処理装置200が実行する。ただし、ステップS21〜S25,S28の処理は、図5に示した第1の実施の形態のステップS11〜S15,S18の処理と同様であるため、説明を省略する。
[ステップS26]画像割合算出部241は、ステップS25で検出した各シーン区間について、シーン区間内に存在する体内画像(抽出候補画像と非抽出候補画像の両方を含む)の数と抽出候補画像の数とを算出する。そして、抽出候補画像数を体内画像数で除して、抽出候補画像の検出割合を算出する。画像割合算出処理の詳細は後述する。
[ステップS27]判定部240は、ステップS26で算出した抽出候補画像の検出割合に基づいて、抽出候補画像が病変画像であるか否か判定する。病変画像の判定は、ステップS25で検出したシーン区間単位で行う。病変画像判定処理の詳細は後述する。
このようにして、情報処理装置200は、シーン区間単位で、体内画像に対する抽出候補画像の検出割合を算出し、抽出候補画像の検出割合に基づいて抽出候補画像を病変画像として採用するか否か判定する。以下では、上記ステップS26,S27の処理を更に詳細に説明する。
図13は、第2の実施の形態の画像割合算出の詳細を示すフローチャートである。図13は、上記ステップS26の処理を更に詳細に記述したものである。以下、処理内容の詳細をフローチャートのステップ番号に沿って説明する。
[ステップS261]画像割合算出部241は、一連の体内画像から検出されたシーン区間数を特定する。シーン区間数は、ステップS25のシーン検出にて算出されている。
[ステップS262]画像割合算出部241は、画像割合算出処理に用いる一時変数iを定義してi=1と初期化する。
[ステップS263]画像割合算出部241は、i番目のシーン区間の先頭と末尾とを特定する。シーン区間の先頭と末尾は、ステップS25のシーン検出で決定されている。
[ステップS264]画像割合算出部241は、i番目のシーン区間内に存在する体内画像(抽出候補画像と非抽出候補画像の両方を含む)の数を算出する。また、i番目のシーン区間内に存在する抽出候補画像の数を算出する。
[ステップS265]画像割合算出部241は、ステップS264で算出した抽出候補画像数をステップS264で算出した体内画像数で除して、抽出候補画像の検出割合を算出する。なお、検出割合が所定の有効桁数に収まるよう、商を切り上げ、切り捨てまたは四捨五入してもよい。
[ステップS266]画像割合算出部241は、ステップS262で定義した一時変数iの値をインクリメントする。
[ステップS267]画像割合算出部241は、ステップS265で更新した後の一時変数iの値が、ステップS261で特定したシーン区間数より大きいか否か判断する。大きい場合、画像割合算出処理を終了する。大きくない場合、処理をステップS263に進めて、次のシーン区間における抽出候補画像の検出割合を算出する。
このようにして、画像割合算出部241は、シーン区間毎に、そのシーン区間内に存在する体内画像の数と抽出候補画像の数とを算出し、抽出候補画像の検出割合を算出する。なお、画像割合算出処理の対象とするシーン区間は、任意の順序で選択してよい。また、時系列上で遅いシーン区間から順に選択してもよい。
図14は、第2の実施の形態の病変画像判定の詳細を示すフローチャートである。図14は、上記ステップS27の処理を更に詳細に記述したものである。以下、処理内容の詳細をフローチャートのステップ番号に沿って説明する。
[ステップS271]判定部240は、一連の体内画像から検出されたシーン区間数を特定する。シーン区間数は、ステップS25のシーン検出の処理で算出されている。
[ステップS272]判定部240は、病変画像判定の処理に用いる一時変数iを定義してi=1と初期化する。
[ステップS273]判定部240は、i番目のシーン区間内に存在する体内画像の数と抽出候補画像の検出割合とを特定する。体内画像数および検出割合は、ステップS26の画像割合算出の処理で算出されている。
[ステップS274]判定部240は、ステップS273で特定した体内画像数が所定の閾値T1以上であるか否か判断する。閾値T1以上の場合、処理をステップS275に進める。閾値T1未満の場合、処理をステップS277に進める。
[ステップS275]判定部240は、ステップS273で特定した抽出候補画像の検出割合が所定の閾値T3以上であるか否か判断する。閾値T3以上の場合、処理をステップS276に進める。閾値T3未満の場合、処理をステップS277に進める。閾値T3は、例えば、0.8(80%)と設定する。なお、撮像環境に応じてユーザが閾値T3を変更できるようにしてもよい。
[ステップS276]判定部240は、i番目のシーン区間内の抽出候補画像を病変画像と判定し、i番目のシーン区間内の非抽出候補画像を非病変画像と判定する。その後、処理をステップS278に進める。
[ステップS277]判定部240は、i番目のシーン区間内の体内画像(抽出候補画像と非抽出候補画像の両方)を、非病変画像と判定する。
[ステップS278]判定部240は、ステップS272で定義した一時変数iの値をインクリメントする。
[ステップS279]判定部240は、ステップS278で更新した後の一時変数iの値が、ステップS271で特定したシーン区間数より大きいか否か判断する。大きい場合、病変画像判定の処理を終了する。大きくない場合、処理をステップS273に進めて、次のシーン区間について判定を行う。
このようにして、判定部240は、シーン区間毎に、体内画像数および抽出候補画像の検出割合から、抽出候補画像が病変画像であるか否か判定する。具体的には、検出割合が閾値T3未満の場合には、そのシーン区間内の抽出候補画像は病変画像である可能性が低いと判断している。また、体内画像数が閾値T1未満であるシーン区間内の抽出候補画像を抽出対象から除外することで、判定精度の低下を防止している。なお、判定の処理対象とするシーン区間は、任意の順序で選択してもよい。また、時系列上で遅いシーン区間から順に選択してもよい。
図15は、第2の実施の形態の画像判定例を示す図である。図15に示される時間範囲には、図10の例と同様、21枚の抽出候補画像と22枚の非抽出候補画像とが存在する。また、これら43枚の体内画像が5つのシーン区間に区分されている。ここでは、閾値T1=5,閾値T3=0.8に設定されているとする。
シーン#1の区間には、10枚の体内画像が含まれ、そのうち9枚が抽出候補画像である。体内画像数(10枚)≧閾値T1(5枚)かつ抽出候補画像の検出割合(0.9)≧閾値T3(0.8)なので、シーン#1の区間内の抽出候補画像は病変画像と判定される。
シーン#2の区間には、8枚の体内画像が含まれ、その全てが非抽出候補画像である。体内画像数(8枚)≧閾値T1(5枚)であるが抽出候補画像割合(0)<閾値T3(0.8)なので、シーン#2の区間内の体内画像は全て非病変画像と判定される。
シーン#3の区間には、4枚の体内画像が含まれ、その全てが抽出候補画像である。体内画像数(4枚)<閾値T1(5枚)なのでシーン#3の区間内の体内画像は全て非病変画像と判定される。
シーン#4の区間には、15枚の体内画像が含まれ、そのうち3枚が抽出候補画像である。体内画像数(15枚)≧閾値T1(5枚)であるが抽出候補画像の検出割合(0.2)<閾値T2(0.8)なので、シーン#4の区間内の体内画像は全て非病変画像と判定される。
シーン#5の区間には、6枚の体内画像が含まれ、そのうち5枚が抽出候補画像である。体内画像数(6枚)≧閾値T1(5枚)かつ抽出候補画像の検出割合(0.83)≧閾値T2(0.8)なので、シーン#5の区間内の抽出候補画像は病変画像と判定される。
このような第2の実施の形態に係る医療診断システムによれば、カプセル型内視鏡11により撮像された体内画像の中から病変画像を抽出する精度が向上する。特に、第2の実施の形態では、同一シーン区間内の抽出候補画像の検出割合が大きければ、その抽出候補画像は病変画像である可能性が高く、同一シーン区間内の抽出候補画像の検出割合が小さければ、その抽出候補画像は病変画像である可能性が低いと判断される。検出割合に基づいて判断するため、シーン区間内に存在する体内画像の総数の違いによる影響を抑制し、様々な長さのシーン区間に対してより精度よく判定が可能となる。
なお、情報処理装置200が実行する上記の画像処理を、受信装置13に実行させるようにしてもよい。また、情報処理装置200の画像処理機能を備えた画像処理装置は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、電子内視鏡など、正しく動作するために電流または電磁界に依存する機器である電子機器に搭載することが可能である。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。第1の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については適宜説明を省略する。
第3の実施の形態では、シーン検出の方法が第1の実施の形態と異なる。第3の実施の形態に係る医療診断システムは、図2に示す第1の実施の形態のものと同様のシステム構成によって実現できる。また、第3の実施の形態に係る情報処理装置は、図3に示す第1の実施の形態のものと同様のハードウェアによって実現できる。
図16は、第3の実施の形態の情報処理装置の機能を示すブロック図である。情報処理装置300には、画像読取部310、画像記憶部320、候補画像検出部330、判定部340、シーン検出部350および表示制御部360が実装される。上記ユニットのうちシーン検出部350以外のユニットの機能は、図4に示す第1の実施の形態に係る情報処理装置100の同名のユニットと同様である。
シーン検出部350は、判定部340からの指示を受けて、一連の体内画像から1またはそれ以上のシーン区間を検出する。シーンの区切りは、画像間の変化量に基づき判断する。ただし、シーン検出部350は、少なくとも1枚の抽出候補画像を含むシーン区間は検出し、抽出候補画像を全く含まないシーン区間は検出しないよう制御する。抽出候補画像を含むシーン区間を検出するため、シーン検出部350は、基点設定部351および走査部352を有する。
基点設定部351は、体内画像を時系列に沿って走査する際の基点を設定する。時系列上の基点は、何れかの抽出候補画像の位置とする。具体的には、基点設定部351は、候補画像検出部330が検出した抽出候補画像の中から、属するシーン区間が未決定の抽出候補画像を1つ選択し、選択した抽出候補画像の位置を基点として設定する。
走査部352は、基点設定部351が設定した基点から、時系列上で前方(撮像タイミングが早い方向)および後方(撮像タイミングが遅い方)の少なくとも一方に向かって体内画像を走査し、隣り合う2つの体内画像の間の変化量を順次算出する。画像間の変化量としては、第1の実施の形態で述べたように、構造的変化量を用いることができる。例えば、NCC,SSD,SADなどの方法を用いることが考えられる。そして、走査部352は、算出した変化量に基づき、シーンの前方の区切り(すなわち、シーン区間の先頭)およびシーンの後方の区切り(すなわち、シーン区間の末尾)の少なくとも一方を判断する。例えば、変化量が閾値を超えた位置をシーンの先頭または末尾と判断する。
ここで、画像数算出部341は、基点とした抽出候補画像を含むシーン区間の先頭位置と末尾位置との間に属する抽出候補画像を、基点とした抽出候補画像を含むシーン区間内の抽出候補画像と定義することができる。そして、画像数算出部341は、同一シーン区間内のそのように定義した抽出候補画像の数を、そのシーン区間の検出状況として算出することができる。
図17は、第3の実施の形態の体内画像処理を示すフローチャートである。図17に示す処理は、例えば、所定のイベント発生を契機として情報処理装置300が実行する。ただし、ステップS31〜S33,S35〜S38の処理は、図5に示した第1の実施の形態のステップS11〜S13,S16〜S18の処理と同様であるため説明を省略する。
[ステップS34]シーン検出部350は、ステップS32で検出された抽出候補画像のうちの少なくとも1つを含むシーン区間を検出する。一連の体内画像から、1またはそれ以上のシーン区間が検出され得る。シーン検出部350は、シーン区間の先頭および末尾を、時系列上で隣り合う体内画像の間の特徴量の変化量に基づいて判断する。
このようにして、情報処理装置300は、一連の体内画像から、少なくとも1枚の抽出候補画像を含むシーン区間を検出する。そして、情報処理装置300は、検出した各シーン区間について、抽出候補画像の検出状況に基づき、抽出候補画像を病変画像として採用するか否か判定する。以下では、上記ステップS34の処理を更に詳細を説明する。
図18は、第3の実施の形態のシーン検出の詳細を示すフローチャートである。図18は、上記ステップS34の処理を更に詳細に記述したものである。以下、処理内容の詳細をフローチャートのステップ番号に沿って説明する。
[ステップS341]基点設定部351は、シーン区間数を示す変数countを定義してcount=1と初期化する。
[ステップS342]基点設定部351は、体内画像を撮像タイミングの早い順に並べたときの最初の抽出候補画像を特定し、その抽出候補画像の位置を位置iと設定する。そして、走査部352に位置iを通知する。
[ステップS343]走査部352は、現在着目している体内画像とその1つ前方(撮像タイミングが早い方向)の体内画像とを特定し、2つの体内画像の間の変化量を算出する。例えば、第1の実施の形態で述べた式(1)〜式(4)の何れかを用いてRGBの各色成分の構造的変化量を算出し、それら算出した値の合計値または平均値を変化量とする。なお、最初に着目する体内画像は、位置iの体内画像である。
[ステップS344]走査部352は、ステップS343で算出した変化量が所定の閾値T0以上であるか、または、現在着目している体内画像の1つ前方が時系列上の最初の体内画像であるか判断する。上記条件を満たす場合、処理をステップS345に進める。条件を満たさない場合、着目する体内画像を1つ前方の体内画像に移し、処理をステップS343に進める。
[ステップS345]走査部352は、現在着目している体内画像の位置を、count番目のシーン区間の先頭に設定する。
[ステップS346]走査部352は、現在着目している体内画像とその1つ後方(撮像タイミングが遅い方向)の体内画像とを特定し、2つの体内画像の間の変化量を算出する。例えば、第1の実施の形態で述べた式(1)〜式(4)の何れかを用いてRGBの各色成分の構造的変化量を算出し、それら算出した値の合計値または平均値を変化量とする。なお、最初に着目する体内画像は、位置iの体内画像である。
[ステップS347]走査部352は、ステップS346で算出した変化量が所定の閾値T0以上であるか、または、現在着目している体内画像の1つ後方が時系列上の最後の体内画像であるか判断する。上記条件を満たす場合、処理をステップS348に進める。条件を満たさない場合、着目する体内画像を1つ後方の体内画像に移し、処理をステップS346に進める。
[ステップS348]走査部352は、現在着目している体内画像の位置を、count番目のシーン区間の末尾に設定する。
[ステップS349]基点設定部351は、count番目のシーン区間の先頭および末尾が設定されると、count番目のシーン区間の末尾より後方に抽出候補画像が存在するか否か判断する。存在する場合、処理をステップS350に進める。存在しない場合、シーン検出処理を終了する。
[ステップS350]基点設定部351は、count番目のシーン区間の末尾より後方にある抽出候補画像のうち、最も前方に位置するもの(最も撮像タイミングの早いもの)を特定し、その抽出候補画像の位置を位置iと設定する。そして、走査部352に更新後の位置iを通知する。また、ステップS341で定義した変数countの値をインクリメントする。その後、処理をステップS343に進め、後方に位置する次のシーン区間(少なくとも1つの抽出候補画像を含むもの)の検出を行う。
このようにして、シーン検出部350は、何れかの抽出候補画像を基点として時系列上を前方および後方の少なくとも一方に走査し、抽出候補画像を含むシーンの区切りを検出する。基点とする抽出候補画像の位置によっては(例えば、基点が全画像中の先頭である場合や末尾である場合には)、前方または後方の一方向のみ走査すれば、シーン区間を特定できる場合もある。体内画像の特徴が大きく変化した位置が、シーンの区切りと判断される。なお、基点として用いる抽出候補画像は、任意の順序で選択してもよい。または、撮像タイミングの遅い抽出候補画像から順に選択してもよい。また、上記ステップS343〜S345の処理とステップS346〜S348の処理とは逆順で実行してもよいし、並列に実行してもよい。
上記説明では、少なくとも1つの抽出候補画像を含むシーンを、前方から後方に向かう順序で検出しているが、後方から前方に向かう順序で検出することもできる。その場合、上記ステップS342,S349,S350の処理を、例えば、以下のステップS342a,S349a,S350aのように置き換えればよい。
[ステップS342a]基点設定部351は、体内画像を撮像タイミングの早い順に並べたときの最後尾の抽出候補画像を特定し、その抽出候補画像の位置を位置iと設定する。そして、走査部352に位置iを通知する。
[ステップS349a]基点設定部351は、count番目のシーン区間の先頭および末尾が設定されると、count番目のシーン区間の先頭より前方に抽出候補画像が存在するか否か判断する。存在する場合、処理をステップS350aに進める。存在しない場合、シーン検出処理を終了する。
[ステップS350a]基点設定部351は、count番目のシーン区間の先頭より前方にある抽出候補画像のうち、最も後方に位置するもの(最も撮像タイミングの遅いもの)を特定し、その抽出候補画像の位置を位置iと設定する。そして、走査部352に更新後の位置iを通知する。また、ステップS341で定義した変数countの値をインクリメントする。その後、処理をステップS343に進め、前方に位置する次のシーン区間(少なくとも1つの抽出候補画像を含むもの)の検出を行う。
なお、上記処理を実行すると、検出されたシーン区間の番号(count)は時系列の順序と逆順(降順)に付与される。昇順のシーン区間番号が付与されている方が好ましい場合は、例えば、シーン区間の検出完了後にシーン区間番号を振り直すなどの処理を行えばよい。
図19は、第3の実施の形態の画像判定例を示す図である。図19に示される時間範囲には、図10の例と同様、21枚の抽出候補画像と22枚の非抽出候補画像とが存在する。また、この時間範囲で4つのシーン区間が検出されている。ここでは、閾値T1=5,閾値T2=8に設定されているとする。
シーン#1の区間には、10枚の体内画像が含まれ、そのうち9枚が抽出候補画像である。体内画像数(10枚)≧閾値T1(5枚)かつ抽出候補画像数(9枚)≧閾値T2(8枚)なので、シーン#1の区間内の抽出候補画像は病変画像と判定される。
シーン#2の区間には、4枚の体内画像が含まれ、その全てが抽出候補画像である。体内画像数(4枚)<閾値T1(5枚)なのでシーン#2の体内画像は全て非病変画像と判定される。なお、シーン#1とシーン#2との間の区間にも体内画像が存在するが、全て非抽出候補画像であるため、これら体内画像を含むシーン区間は検出されていない。
シーン#3の区間には、15枚の体内画像が含まれ、そのうち3枚が抽出候補画像である。体内画像数(15枚)≧閾値T1(5枚)であるが抽出候補画像数(3枚)<閾値T2(8枚)なので、シーン#3の区間内の体内画像は全て非病変画像と判定される。
シーン#4の区間には、6枚の体内画像が含まれ、そのうち5枚が抽出候補画像である。体内画像数(6枚)≧閾値T1(5枚)であるが抽出候補画像数(5枚)<閾値T2(8枚)なので、シーン#4の区間内の体内画像は全て非病変画像と判定される。
このような第3の実施の形態に係る医療診断システムによれば、第1の実施の形態に係る医療診断システムと同様の効果が得られる。更に、抽出候補画像を含まないシーン区間の検出を省略できるため、一部のシーン区間について体内画像間の変化量の算出処理を省略でき、情報処理装置300の画像処理の負荷が軽減される。
なお、情報処理装置300が実行する画像処理を、受信装置13に実行させるようにしてもよい。また、情報処理装置300の画像処理機能を備えた画像処理装置は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、電子内視鏡など、正しく動作するために電流または電磁界に依存する機器である電子機器に搭載することが可能である。また、第2の実施の形態で述べたように、シーン区間内の抽出候補画像の検出割合に基づいて病変画像を判定するようにしてもよい。
第1〜第3の実施の形態で述べた病変画像の具体的な判定方法、すなわち、シーン区間内の抽出候補画像の数を用いる方法や検出割合を用いる方法は、抽出候補画像の検出状況に基づいて病変画像を判定する方法の一例であり、他にも様々な方法が考えられる。例えば、シーン区間内での抽出候補画像の密集度、すなわち、複数の抽出候補画像が時間軸上で密集しているか互いに離れているかを考慮してもよい。
なお、第1の実施の形態で述べたように、情報処理装置100,200,300の画像処理の機能は、その処理内容を記述した画像処理プログラムを用いて実現できる。その場合、画像処理プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。記録媒体として、例えば、磁気ディスク、光ディスク、MO、半導体メモリなどを使用できる。磁気ディスクとして、HDD、FD、磁気テープ(MT)が考えられる。光ディスクとして、CD、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)、DVD、DVD−R/RWが考えられる。
画像処理プログラムを流通させる場合、例えば、画像処理プログラムが記録された可搬型記録媒体が提供される。または、プログラムを他の情報処理装置の記憶装置に格納しておき、ネットワーク経由で、情報処理装置100,200,300に転送することもできる。情報処理装置100,200,300は、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたは他の情報処理装置から受信したプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、記憶装置から画像処理プログラムを読み取り実行する。ただし、可搬型記録媒体から直接、画像処理プログラムを読み取り実行することもできる。また、他の情報処理装置から画像プログラムを受信しつつ、逐次、実行することもできる。